姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」
王子「ありがとうございます」
姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」
王子「は?」
姫「見せてみなさい」ガバッ
王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0
417: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:34:20 ID:hwWDAEBxtk
>>414-416
支援ありがとうございます!!
おかげで今日も更新ができそうです( ^ω^)ノシ
418: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:36:03 ID:hwWDAEBxtk
ロイ「……なるほどな。王子が政略結婚に積極的になるわけだ」
クレア「……王子?」
ロイ「あんたは隣国から逃げてきたから知らないんだな。隣国の王子と、本国の姫が結婚するんだよ」
クレア「そっ、そうなんですか!?それは知らなかったです…」
ロイ「俺は認めてないけどな」
ロイ「……それに、あんたの話によれば王子が農民軍を鎮圧したんだろ?なおさらアイツを信用できなくなったぜ」
クレア「…あの、ロイさんは一体…?」
ロイ「あ?」
クレア「何だか王子と知り合いのようなので…」
419: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:37:49 ID:LSTUsvET3o
ロイ「あー、俺はあれ、近衛隊長だから。本国の」
クレア「え?」
ロイ「本国の近衛隊長」
クレア「えっ…ええぇ!?」
ロイ「俺は姫と王子の結婚が納得いかないから、隣国へ行こうとしてんだよ。もしかしたら結婚しなくて済む理由が見つかるかもしれないと思って」
クレア「……そうだったんですか」
クレア「く、詳しい事情も知らずに色々勝手なことしてごめんなさい」 ペコリ
420: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:39:18 ID:eaK745q2DQ
ロイ「いや、あんたには感謝してるよ。夕飯もご馳走になったし、隣国のことも教えてもらったし」
クレア「い、いえ…」
ロイ「俺は明日の早朝に発つ。朝飯はいらねぇし、あんたは寝てていいからな」
クレア「え! あ、朝ご飯くらい作りますよ!」
ロイ「いいって。あ、俺そこのソファーで寝ていい?」
クレア「ま、待ってください、その前にお風呂をっ…」 バッ
ドテー-ン!!!
ロイ「……なにコケてんの」
クレア「あはは…」
421: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:42:38 ID:JfGY8W0o7c
ロイ「─…さて、風呂にも入ったし。寝るか」
剣を傍に立て掛けて、ソファーに座る。
ロイ(……明日の午前中には隣国に到着するけど、滞在はできて1日だな。じゃないと婚約パーティーに間に合わねぇ)
─そのときだった。
『きゃーっ!!』
ロイ「!?」
突如風呂場の方からクレアの悲鳴が聞こえた。
クレア『ろ、ロイさんロイさんロイさんっ!!』
ロイ「……?」
422: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:44:23 ID:JGzeeerFDo
ロイ「なんだよ」
風呂場のドア越しに話し掛ける。
クレア「ごっ…ゴキブリ!ゴキブリがいるんですううぅ」
ロイ「はぁ?」
クレア「私、ゴキブリだめなんですっ!助けてください!!」
クレア「きゃあああぁこっち来ないでえええぇ」 バタバタ
ロイ「……」
ロイ(入っていいのか…?)
423: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:48:20 ID:0VQbs4Y8tE
ロイ「お前独り暮らししてんだろ。ゴキブリくらい潰せよ」
クレア『無理ですううぅっ!!今年初めてのゴキブリなんですうぅ』
ロイ「俺入っていいわけ?」
クレア『か、身体にタオル巻いてるので、大丈夫です!』
ロイ「……あ、そ」
ガラリとドアを開けた。
引きつった表情をしたクレアが、身体にタオルを巻いただけの状態で立っている。
クレア「あそこっ、あそこです!」
指差した先をみると、シャンプーの陰でごそごそ動く黒いものが。
ロイ「……えーと、武器は」
近くに吊してあった掃除用ブラシを手にとった。
424: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:50:16 ID:LBw8.eRCAE
クレア「きゃーっ、ロイさんそっち、そっち行きました!」
ロイ「うっせぇ騒ぐな!」
クレア「いやあああぁ飛んだああああああっ」 バタバタ
ロイ「ちょこまかと動きやがって…!つーかお前は風呂場から出てろ!邪魔!」
クレア「ひいいいぃ早く退治してくださいいぃ」
ロイ「城にはゴキブリなんて出ねぇんだよ!」
\ドターンッ バタン ガシャーン!!/
425: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 23:54:41 ID:UYNYISK/jE
ロイ「──やっと倒せた…」
クレア「…黒いものが飛び散ってるんですけど」
ロイ「そりゃ叩き潰したんだから当たり前だろ」
クレア「……な、何はともあれ良かったです…」
──クレアがホッと胸を撫で下ろしたとき。
まさにお約束。
ロイ「───え」
はらりと、クレアの身体に巻いていたバスタオルが床に落ちた。
426: 名無しさん@読者の声:2011/11/2(水) 23:56:34 ID:w7nclR6Oqs
クレアたんちょっと場所代わってください。私もロイに助けられたいCCC
427: 名無しさん@読者の声:2011/11/2(水) 23:57:53 ID:wxB1uZfEsc
ロイさん代わってください、私もクレアたんの風呂場に入りた(ry
428: 名無しさん@読者の声:2011/11/3(木) 00:35:33 ID:emIXT3i.Lo
俺が!バスタオルだ!
429: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:23:38 ID:T8hYnX7qxo
──────
姫「……」
王子「……」
姫「…お、王子…」
王子「はい」
姫「…顔、ち、近いんだけど…」
王子「……夜に姫の部屋に行って、何もしないというのは男が廃るかと思いまして」
姫を壁に押しつけ、ぐぃっと顔を近づける。
姫「ばっ… 何いってんのよ!」
王子「僕は本気です」
430: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:26:00 ID:2.YmjrSCgk
姫「や、やめてよ。私、王子とそんなことするつもりは──」
王子「さっき僕の涙ぬぐってくれたじゃないですか。凄く嬉しかったです」
姫「そ、それは関係ないでしょ!王子の話聞いたら情が移っちゃったっていうか…」
王子「じゃあ、僕と結婚してくれますか?」
王子の顔が至近距離まで迫る。
ドキッとして押し払おうとすると、手が王子によって握られていた。
姫「…!」
王子「……姫」
ボスンッ、と音がして、
姫はベッドに押し倒されていた。
431: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:28:15 ID:yUqErVkrqI
姫「っ…」
王子「……抵抗しないんですね」
姫「あ…、あんたみたいな女顔に押し倒されても何も感じないのよ」
王子「……」
姫「……あんたの考えてること、当ててあげる」
王子「…?」
姫「王子は、無理に男らしくなろうとしてる。私に認めてもらうために」
王子「……」
姫「私を押し倒したのは褒めてあげる。でも、王子はこれ以上は望んでない。私が抵抗するのを待ってる…そんな顔してるわ」
王子「……ずいぶん余裕ですね。顔、真っ赤なのに」
432: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:32:58 ID:wUf5zKLk5A
姫「…そりゃ、ちょっとはドキドキしてるから」
姫「でも、王子がそんなに意地をはる必要があるの?王子は王子で、そのままでいいじゃない」
王子「……散々僕の容姿を馬鹿にしたのは姫じゃないですか」
姫「う…」
王子「男らしい人が好きだと言ったのも姫じゃないですか」
姫「……そ、そうだったわね…」
王子「……」
─ボスッ
不意に、王子は姫の首もとに顔を埋めた。
姫「ちょ、お、王子!?」
433: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:35:23 ID:O5X0CHOlqg
王子「……安心してください。何もしません」
姫「え…」
王子「姫は、全部お見通しみたいですから」
姫「……」
王子「僕は、この女の子みたいな容姿のせいで、根拠もなく意気地なしとか、男らしくないとか色々言われてきました」
王子「……だからせめて、姫にふさわしい男になれることくらいは、証明したかった」
姫「王子…」
434: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:42:18 ID:yCR8lNQFsc
王子「……姫」
姫「…なによ」
王子「抱きしめるくらいは、いいですよね」
姫「……」
姫「……うん」
──次の瞬間。
バタンッ!! 「!?」
勢いよく扉が開き、何かが飛び込んできた。
ジョン「わんわん!わんわん!」
435: ◆qoozyz1NgY:2011/11/3(木) 01:46:21 ID:Xtx7gAHpjY
王子「じょ、ジョン…!?」
ジョン「わんわんっ!わん!」
(ロイの姫に手を出してんじゃねぇよこのカス!!!)
王子「!?」
王子「いっ、いたたたたっ」
ジョンがベッドへ向かって飛翔し、王子の腕に勢いよく噛み付いた。
ジョン「がるるるるる」 ガブガブ
王子「ま、待って待っていきなり何なの!?」
姫「……」 ボーゼン
ジョン「がるるるるる!!」ガブガブ
王子「ちょっ、ストップ、ストップジョン!!」
ジョン(ロイ… 約束>>239は果たしたぜ!!!) ドヤァ
436: 名無しさん@読者の声:2011/11/3(木) 05:43:26 ID:qSwxP77vlw
ジョンwww空気読めwwwww
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