クズの俺が父親になった話
Part5
263 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:50:46.48 ID:cLHnL3TiO.net
建物の影に腰掛けると、
「兄ちゃん今日からやろ?」
初老のおじさんが関西弁で話しかけてきた。
おじさん「兄ちゃん若いのにw
何でこんな仕事しようと思ったん?
さてはわけありやな?w」
ぶっきらぼうな人だ。
俺「まー、はい。」
264 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:52:55.19 ID:cLHnL3TiO.net
山下(おじさん)さんは、初対面の俺に色々話てくれた。
俺も昔は社長だった。だけど倒産して借金かかえて、妻と子供に逃げられたと。
山下「それでもこうやって何とか生きてけてんねんw
オレももうすぐ60やけど、人生やり直しは聞くw
兄ちゃん若いねんからなおさらや。
どんなわけありでも頑張りやw
生きてたらそのうちいいことあるからなw」
笑いながら話している山下さんに何故か好感を持てた。
265 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:54:54.76 ID:ftKyW2eN0.net
社長さんいいヤツやな
266 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:55:00.08 ID:cLHnL3TiO.net
あっというまに時間は過ぎ、今日の作業が終了した。
疲れた。でも仕事見つかってよかった。
きついけど作業場の人達は良い人そうだしなんとかやっていけそうだ。
社長から日当を日払いで手渡された。
茶封筒には6000円入っていた。途中から働かせてもらったのにな。
思わず「こんなにいいんすか?」って言ってしまったよ。
帰宅までの道のり、疲れているのにいつもより足取りが軽かった。
真っ暗だった道筋に少し光が差したような気分だ。
267 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:55:54.56 ID:ZqxQARJGi.net
待ってた
仕事お疲れ
見てるぞ
270 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:01:28.33 ID:5+fbzMw2O.net
おばさん家に着くなり、
ハル「キャハッw
あーーーうw」
ハルが大喜びで駆け寄ってきた。
俺は高い高いして、
俺「ただいまw」
て言うと
ハル「たらいまーw」
って満面の笑みで返してきた。
すごく癒されるな。
ハルの笑顔で1日の疲れもぶっ飛ぶ。
明日も頑張ろうって気持ちになった。
271 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:02:38.89 ID:5+fbzMw2O.net
カズエおばさん「ハルちゃん、ずっと泣いてたのよー。
キョロキョロして俺ちゃんのことずっと探してたんだと思うわ。
パパ帰ってきて嬉しいねw」
俺「すいません。迷惑かけました。
面接ですぐ働けるか?って言われたんすよ。」
カズエおばさん「そうよかった。
仕事決まって本当に良かったねw」
ヒロシおじさんに呼ばれて、一緒にご飯を食べさせてもらった。
272 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:04:26.34 ID:5+fbzMw2O.net
これからのことをどうするか話した。
俺は早く住む家を探すとだけ言った。
俺「あのこれ。」
俺は今日の日当分6000円の茶封筒テーブルに置いた。
俺「本当に少ないっすけど。
とりあえず当面の食費や、迷惑かける分。
また少しでもお金が貯まったら渡します。」
本当は酒や煙草、ハルのお菓子なんかを買ってあげたかった。
でも今はっきりしてるのは、この人達に迷惑かけてることだけだ。
273 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:05:26.94 ID:5+fbzMw2O.net
カズエおばさん「何よこれ?
そんなの受け取れないわよ。
ハルちゃんのために使ってあげなさい」
ヒロシおじさん「分かった。
これは受け取る。」
そう言ってお金をポケットにしまった。
ヒロシおじさんは、ちゃんと俺の気持ちを汲み取ってくれたんだ。
276 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:09:33.31 ID:5+fbzMw2O.net
それから数日が経ち、俺はなんとか現場仕事を続けてた。
あのクズな俺がだ。
何よりハルの存在が大きかったと思う。どんなにきつい現場作業もハルのことを想い出せば頑張れたんだ。
俺自身、自分の変化に気づきはじめてきた。
ハルが成長するように、俺も少しずつ成長しているのかもしれないって。
277 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:11:21.84 ID:3hQk8/G30.net
育児って、育自でもあるもんな
278 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:11:49.25 ID:LnAZ5WU30.net
見てるよ
最後まで頼むぞ
279 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:11:59.93 ID:5+fbzMw2O.net
ヒロシおじさんは従兄弟だな。
でもこの時が初対面だよ。
続き
そんな時だった。
その日は大雨で仕事が中止になり、昼過ぎに帰えることになった。
帰宅すると、
ハル「ギャーーッ!」
リビングからハルの泣き声が聞こえる。
あちゃーまた俺のこと探して泣いてんのか?
なんて思いながら上がりこんだ。
それと同時に、
「うるさーい。
黙れー!」
と大きな怒鳴り声が聞こえた。
280 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:13:35.16 ID:RSVBAHZd0.net
まさか
281 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:14:32.22 ID:xbcikuO1i.net
この俺が…!
286 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:16:05.62 ID:BbRjIQDT0.net
>>280-281
ワロタwwww
282 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:14:36.33 ID:3hQk8/G30.net
なんか嫌な展開
284 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:14:38.02 ID:5+fbzMw2O.net
みんなありがとう。
リビングを開けると、ハルが泣きながら座りこみ。ヨシノおばさんが目の前に立っていた。
俺「何してんすか?」
俺はヨシノおばさんを睨みつけて、ハルを抱きかかえた。
俺「どうした?
何で泣いてる?
カズエおばさんは?」
一瞬テンパってハルに質問攻めしてしまった。
ハルは俺にしがみついて、
ハル「パッパー、エグッ。パッパー、ヒック。エーーン」
大泣きしている。
最初は虐待でもされているのかと思ったけど、そうではなかった。
285 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:15:59.01 ID:3hQk8/G30.net
虐待じゃなかったのか、良かったホッとした
287 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:16:09.27 ID:RSVBAHZd0.net
うぉ…
よかった
288 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:19:58.80 ID:AvaTnFhj0.net
ドキドキ…
289 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:21:28.84 ID:IZugeKq70.net
どきどき
294 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:40:04.46 ID:5+fbzMw2O.net
ヨシノおばさん「この子がサキ(ヨシノの娘)の教科書に悪戯したの。
これ見なさいよ。」
ヨシノおばさんがビリビリに破けた、哀れな姿になった教科書を見せてきた。
俺はハルを立たせて、
「本当か?
お前がやったのか?」
強い口調で問いただした。
俺の言葉なんて理解できてるわけないけど、せっかく居候させてもらっているのに何てことしてくれたんだって思った。
296 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:42:11.50 ID:5+fbzMw2O.net
俺「駄目だろ?こんなことしてどうすんだ!
迷惑かけんなバカヤロー!」
カッとなって怒りのまま俺はハルを叱った。
ハル「あーーっ!
ギギギギーっ!
いやーーー!」
ハルは泣きながら俺に怒った。
きっと俺が怒っているのを見てテンパったんだろう。
俺「あの、本当にすいません。
教科書は弁償しますから。
本当すいません」
ヨシノおばさん「当たり前でしょ。
それに夜この子の泣き声うるさいのよ。
サキは受験生なの。ちょっとは気をつかいなさいよ。
もぅまったく」
297 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:45:30.28 ID:O0vnThum0.net
うわー
ハルかわいそう
298 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:45:43.57 ID:3hQk8/G30.net
これは辛いな、幼児は怒りつけても効果無いけど>>1はそんなのわかんないし、精神的にも余裕ないし怒っちゃうし、怒ったあと後悔しちゃうし負のループだな
299 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:47:16.03 ID:5+fbzMw2O.net
俺はただただ謝るしかなかった。
カズエおばさんは体の調子が悪いみたいで横になっていたらしい。
カズエおばさん「ちょっとだけ一人で遊んでもらってたの。
俺ちゃんごめんなさいねー」
俺「俺の方こそいつもハルを見てもらってすいません。」
ハルは呑気に、買って帰った好物のラムネを食べていた。
ハル「ラムネーw。ラムネーw」
機嫌よくしている姿を見て少しイライラした。
本当は分かってるんだ。
この子は何も分からないし知らない。
ただ遊んでいただけなんだよ。きっと。
でも今のこの状況で俺は、お前を叱ることしかできないんだ。
300 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:48:57.37 ID:5+fbzMw2O.net
カズエおばさんは70過ぎて体調も良くない。このまま見ててもらって良いものか。
またあんな悪戯をしたらどうしよ?
保育園とは違うんだから。
ハルがしたことは全て俺の責任になるんだ。
やっぱりすぐにでも家を探すべきか。
そう思いながらハルの寝顔を見つめた。俺はグッタリして眠りについた。
306 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:15:43.42 ID:5+fbzMw2O.net
朝になり、
いつも通りハルをカズエおばさんに預けた。
今日のハルはグズっていた。
俺の足にしがみついて離れない。
俺「すぐ帰ってくるからな。
またラムネ買って帰るから」
ハル「ラムネー?
ちょだーい。」
俺はハルに残っていたラムネを渡した。
307 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:17:09.02 ID:5+fbzMw2O.net
俺「おりこうにしてるんだぞ。
パパ早く帰るから」
そう言って泣き出すハルを置いて家を出た。
仕事中ハルのことが心配で仕方なかった。
また悪戯してないかってこともあったけど、何よりハルに怒鳴るヨシノおばさんの姿が頭から離れない。
他人に息子を泣かされるなんていい気はしないよな。
308 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:19:16.30 ID:5+fbzMw2O.net
ようやく終わって帰ると、
ハルは嬉しそうに俺に抱きついてきた。
どうやら何もなかったようだ。
少しホッとしながらスーパーで買ってきた惣菜を出して、ハルに食べさせた。
すると、
ヨシノおばさん「ちょっと来てくれる?」
とリビングに来るよう言われた。
311 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:21:13.01 ID:5+fbzMw2O.net
ヨシノおばさん「これどうしてくれるの?」
ヨシノおばさんがべっとりとシミのついた服を見せてきた。
俺「どうしてくれるって言うのは?」
ヨシノおばさん「これその子がやったのよ。」
俺はハルを見た。
ハルはヨシノおばさんから顔を背け、俺の胸にうずくまっている。
どうやらハルはこの人が嫌いなようだ。俺も嫌いだ。
314 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:24:29.88 ID:5+fbzMw2O.net
俺「うちの子がやったって、見たんですか?」
ヨシノおばさん「見てないわよ。
でもその子以外に誰がこんなことするのよ
あんた達がこの家に来てからろくな事がないの。」
俺「……」
もしそれが本当なら言い返す言葉もない。
どうやら今日もカズエおばさんが体調が悪いから、少しの時間一人で遊ばせていたらしい。
その間葡萄ジュースをハルに持たせていたとのこと。
315 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:24:48.94 ID:GMxGuATc0.net
冤罪の臭いがしてきましたぞ
317 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:26:45.34 ID:5+fbzMw2O.net
信じられなかった。
親バカで、ただハルが犯人じゃないと思いたかっただけなのかもしれない。
証拠があるのにだ。
それでも俺はハルが犯人じゃないと言い張った。
エゴかもしれないが、どうしてもハルがそんなことするとは思えなかったんだよ。
結局カズエおばさんが起きてきて、その場は収まった。
318 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:28:08.33 ID:AvaTnFhj0.net
ハルを守れるのはクズしかいない!
319 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:31:51.21 ID:5+fbzMw2O.net
続きはまた明日書きます。
明日も早いので。
せっかく見てくれているのに、勝手をどうか許してくれ。
322 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:33:00.07 ID:Fm96h8ef0.net
ありがとー、ゆっくりなー
323 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:33:19.47 ID:AvaTnFhj0.net
楽しみにしてるお!
ゆっくり休んで
建物の影に腰掛けると、
「兄ちゃん今日からやろ?」
初老のおじさんが関西弁で話しかけてきた。
おじさん「兄ちゃん若いのにw
何でこんな仕事しようと思ったん?
さてはわけありやな?w」
ぶっきらぼうな人だ。
俺「まー、はい。」
264 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:52:55.19 ID:cLHnL3TiO.net
山下(おじさん)さんは、初対面の俺に色々話てくれた。
俺も昔は社長だった。だけど倒産して借金かかえて、妻と子供に逃げられたと。
山下「それでもこうやって何とか生きてけてんねんw
オレももうすぐ60やけど、人生やり直しは聞くw
兄ちゃん若いねんからなおさらや。
どんなわけありでも頑張りやw
生きてたらそのうちいいことあるからなw」
笑いながら話している山下さんに何故か好感を持てた。
265 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:54:54.76 ID:ftKyW2eN0.net
社長さんいいヤツやな
266 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:55:00.08 ID:cLHnL3TiO.net
あっというまに時間は過ぎ、今日の作業が終了した。
疲れた。でも仕事見つかってよかった。
きついけど作業場の人達は良い人そうだしなんとかやっていけそうだ。
社長から日当を日払いで手渡された。
茶封筒には6000円入っていた。途中から働かせてもらったのにな。
思わず「こんなにいいんすか?」って言ってしまったよ。
帰宅までの道のり、疲れているのにいつもより足取りが軽かった。
真っ暗だった道筋に少し光が差したような気分だ。
267 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/14(月) 23:55:54.56 ID:ZqxQARJGi.net
待ってた
仕事お疲れ
見てるぞ
おばさん家に着くなり、
ハル「キャハッw
あーーーうw」
ハルが大喜びで駆け寄ってきた。
俺は高い高いして、
俺「ただいまw」
て言うと
ハル「たらいまーw」
って満面の笑みで返してきた。
すごく癒されるな。
ハルの笑顔で1日の疲れもぶっ飛ぶ。
明日も頑張ろうって気持ちになった。
271 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:02:38.89 ID:5+fbzMw2O.net
カズエおばさん「ハルちゃん、ずっと泣いてたのよー。
キョロキョロして俺ちゃんのことずっと探してたんだと思うわ。
パパ帰ってきて嬉しいねw」
俺「すいません。迷惑かけました。
面接ですぐ働けるか?って言われたんすよ。」
カズエおばさん「そうよかった。
仕事決まって本当に良かったねw」
ヒロシおじさんに呼ばれて、一緒にご飯を食べさせてもらった。
272 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:04:26.34 ID:5+fbzMw2O.net
これからのことをどうするか話した。
俺は早く住む家を探すとだけ言った。
俺「あのこれ。」
俺は今日の日当分6000円の茶封筒テーブルに置いた。
俺「本当に少ないっすけど。
とりあえず当面の食費や、迷惑かける分。
また少しでもお金が貯まったら渡します。」
本当は酒や煙草、ハルのお菓子なんかを買ってあげたかった。
でも今はっきりしてるのは、この人達に迷惑かけてることだけだ。
273 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:05:26.94 ID:5+fbzMw2O.net
カズエおばさん「何よこれ?
そんなの受け取れないわよ。
ハルちゃんのために使ってあげなさい」
ヒロシおじさん「分かった。
これは受け取る。」
そう言ってお金をポケットにしまった。
ヒロシおじさんは、ちゃんと俺の気持ちを汲み取ってくれたんだ。
276 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:09:33.31 ID:5+fbzMw2O.net
それから数日が経ち、俺はなんとか現場仕事を続けてた。
あのクズな俺がだ。
何よりハルの存在が大きかったと思う。どんなにきつい現場作業もハルのことを想い出せば頑張れたんだ。
俺自身、自分の変化に気づきはじめてきた。
ハルが成長するように、俺も少しずつ成長しているのかもしれないって。
277 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:11:21.84 ID:3hQk8/G30.net
育児って、育自でもあるもんな
278 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:11:49.25 ID:LnAZ5WU30.net
見てるよ
最後まで頼むぞ
279 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:11:59.93 ID:5+fbzMw2O.net
ヒロシおじさんは従兄弟だな。
でもこの時が初対面だよ。
続き
そんな時だった。
その日は大雨で仕事が中止になり、昼過ぎに帰えることになった。
帰宅すると、
ハル「ギャーーッ!」
リビングからハルの泣き声が聞こえる。
あちゃーまた俺のこと探して泣いてんのか?
なんて思いながら上がりこんだ。
それと同時に、
「うるさーい。
黙れー!」
と大きな怒鳴り声が聞こえた。
280 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:13:35.16 ID:RSVBAHZd0.net
まさか
281 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:14:32.22 ID:xbcikuO1i.net
この俺が…!
286 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:16:05.62 ID:BbRjIQDT0.net
>>280-281
ワロタwwww
282 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:14:36.33 ID:3hQk8/G30.net
なんか嫌な展開
284 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:14:38.02 ID:5+fbzMw2O.net
みんなありがとう。
リビングを開けると、ハルが泣きながら座りこみ。ヨシノおばさんが目の前に立っていた。
俺「何してんすか?」
俺はヨシノおばさんを睨みつけて、ハルを抱きかかえた。
俺「どうした?
何で泣いてる?
カズエおばさんは?」
一瞬テンパってハルに質問攻めしてしまった。
ハルは俺にしがみついて、
ハル「パッパー、エグッ。パッパー、ヒック。エーーン」
大泣きしている。
最初は虐待でもされているのかと思ったけど、そうではなかった。
285 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:15:59.01 ID:3hQk8/G30.net
虐待じゃなかったのか、良かったホッとした
287 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:16:09.27 ID:RSVBAHZd0.net
うぉ…
よかった
ドキドキ…
289 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:21:28.84 ID:IZugeKq70.net
どきどき
294 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:40:04.46 ID:5+fbzMw2O.net
ヨシノおばさん「この子がサキ(ヨシノの娘)の教科書に悪戯したの。
これ見なさいよ。」
ヨシノおばさんがビリビリに破けた、哀れな姿になった教科書を見せてきた。
俺はハルを立たせて、
「本当か?
お前がやったのか?」
強い口調で問いただした。
俺の言葉なんて理解できてるわけないけど、せっかく居候させてもらっているのに何てことしてくれたんだって思った。
296 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:42:11.50 ID:5+fbzMw2O.net
俺「駄目だろ?こんなことしてどうすんだ!
迷惑かけんなバカヤロー!」
カッとなって怒りのまま俺はハルを叱った。
ハル「あーーっ!
ギギギギーっ!
いやーーー!」
ハルは泣きながら俺に怒った。
きっと俺が怒っているのを見てテンパったんだろう。
俺「あの、本当にすいません。
教科書は弁償しますから。
本当すいません」
ヨシノおばさん「当たり前でしょ。
それに夜この子の泣き声うるさいのよ。
サキは受験生なの。ちょっとは気をつかいなさいよ。
もぅまったく」
297 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:45:30.28 ID:O0vnThum0.net
うわー
ハルかわいそう
298 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:45:43.57 ID:3hQk8/G30.net
これは辛いな、幼児は怒りつけても効果無いけど>>1はそんなのわかんないし、精神的にも余裕ないし怒っちゃうし、怒ったあと後悔しちゃうし負のループだな
299 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:47:16.03 ID:5+fbzMw2O.net
俺はただただ謝るしかなかった。
カズエおばさんは体の調子が悪いみたいで横になっていたらしい。
カズエおばさん「ちょっとだけ一人で遊んでもらってたの。
俺ちゃんごめんなさいねー」
俺「俺の方こそいつもハルを見てもらってすいません。」
ハルは呑気に、買って帰った好物のラムネを食べていた。
ハル「ラムネーw。ラムネーw」
機嫌よくしている姿を見て少しイライラした。
本当は分かってるんだ。
この子は何も分からないし知らない。
ただ遊んでいただけなんだよ。きっと。
でも今のこの状況で俺は、お前を叱ることしかできないんだ。
300 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 00:48:57.37 ID:5+fbzMw2O.net
カズエおばさんは70過ぎて体調も良くない。このまま見ててもらって良いものか。
またあんな悪戯をしたらどうしよ?
保育園とは違うんだから。
ハルがしたことは全て俺の責任になるんだ。
やっぱりすぐにでも家を探すべきか。
そう思いながらハルの寝顔を見つめた。俺はグッタリして眠りについた。
306 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:15:43.42 ID:5+fbzMw2O.net
朝になり、
いつも通りハルをカズエおばさんに預けた。
今日のハルはグズっていた。
俺の足にしがみついて離れない。
俺「すぐ帰ってくるからな。
またラムネ買って帰るから」
ハル「ラムネー?
ちょだーい。」
俺はハルに残っていたラムネを渡した。
307 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:17:09.02 ID:5+fbzMw2O.net
俺「おりこうにしてるんだぞ。
パパ早く帰るから」
そう言って泣き出すハルを置いて家を出た。
仕事中ハルのことが心配で仕方なかった。
また悪戯してないかってこともあったけど、何よりハルに怒鳴るヨシノおばさんの姿が頭から離れない。
他人に息子を泣かされるなんていい気はしないよな。
308 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:19:16.30 ID:5+fbzMw2O.net
ようやく終わって帰ると、
ハルは嬉しそうに俺に抱きついてきた。
どうやら何もなかったようだ。
少しホッとしながらスーパーで買ってきた惣菜を出して、ハルに食べさせた。
すると、
ヨシノおばさん「ちょっと来てくれる?」
とリビングに来るよう言われた。
311 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:21:13.01 ID:5+fbzMw2O.net
ヨシノおばさん「これどうしてくれるの?」
ヨシノおばさんがべっとりとシミのついた服を見せてきた。
俺「どうしてくれるって言うのは?」
ヨシノおばさん「これその子がやったのよ。」
俺はハルを見た。
ハルはヨシノおばさんから顔を背け、俺の胸にうずくまっている。
どうやらハルはこの人が嫌いなようだ。俺も嫌いだ。
314 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:24:29.88 ID:5+fbzMw2O.net
俺「うちの子がやったって、見たんですか?」
ヨシノおばさん「見てないわよ。
でもその子以外に誰がこんなことするのよ
あんた達がこの家に来てからろくな事がないの。」
俺「……」
もしそれが本当なら言い返す言葉もない。
どうやら今日もカズエおばさんが体調が悪いから、少しの時間一人で遊ばせていたらしい。
その間葡萄ジュースをハルに持たせていたとのこと。
315 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:24:48.94 ID:GMxGuATc0.net
冤罪の臭いがしてきましたぞ
317 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:26:45.34 ID:5+fbzMw2O.net
信じられなかった。
親バカで、ただハルが犯人じゃないと思いたかっただけなのかもしれない。
証拠があるのにだ。
それでも俺はハルが犯人じゃないと言い張った。
エゴかもしれないが、どうしてもハルがそんなことするとは思えなかったんだよ。
結局カズエおばさんが起きてきて、その場は収まった。
318 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:28:08.33 ID:AvaTnFhj0.net
ハルを守れるのはクズしかいない!
319 :クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:31:51.21 ID:5+fbzMw2O.net
続きはまた明日書きます。
明日も早いので。
せっかく見てくれているのに、勝手をどうか許してくれ。
322 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:33:00.07 ID:Fm96h8ef0.net
ありがとー、ゆっくりなー
323 :名も無き被検体774号+@\(^o^)/:2014/07/15(火) 01:33:19.47 ID:AvaTnFhj0.net
楽しみにしてるお!
ゆっくり休んで
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