2chまとめサイトモバイル

サシャ「じっくり吟味しましょうか」

Facebook Twitter LINE はてなブックマーク
Part3
47 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/26(火) 20:57:38 ID:YhM/Zu/M
ライナー「自分を騙して、嘘を吐いて兵士としてあいつと接するってことは……いい加減な気持ちで、真剣なあいつと向きあうってことだ。そういうことはしたくない」
ライナー「かといって、俺たちの任務には巻き込めない。……巻き込みたくない、が正しいな。もし全部話すことになって、全てを理解した上で『ついていく』と言われたとしても、俺はあいつを置いていく」
ライナー「どう足掻いても、俺はあいつの隣にはいられない。だからこそ、今はできるだけ正面から応えてやりたいんだ」
ライナー「そのせいで、いずれあいつが傷つく結果になったとしても……中途半端なクソ野郎にだけはなりたくねえんだよ。あいつに幻滅されたくないんだ」
ベルトルト「……さっきの君を見たら幻滅すると思うけど」
ライナー「えっ……そ、そうか。幻滅されるか」シュン

48 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/26(火) 20:58:34 ID:YhM/Zu/M
ベルトルト「なんで君は、そうやってきつい道ばかりを選ぼうとするのかな。自分に厳しいのもほどほどにしなよ?」
ライナー「お前こそ、代案は出したが勧めはしないんだな」
ベルトルト「偽の恋人に本気になってもらっちゃ困るからね。ーーつまり、君に対するサシャの気持ちがどうであれ、だ」
ベルトルト「……伝える気も、応える気もないんだよね?」
ライナー「……どっちも無理だろ。ーーそれに、ついさっき怒らせちまったからな」
ベルトルト「怒らせたって……何かあったの?」
ライナー「ああ。あっかんべーされた」
ベルトルト「何それ羨ましい」ギリッ

49 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/26(火) 21:00:41 ID:YhM/Zu/M
お待たせしてすみません 今日は取り敢えずここまでー ダブルデート・亜種は明日以降
保護者たちの受難は続く

50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/11/26(火) 21:29:26 ID:WBn7MCCI
乙!待ってた!!

51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/11/26(火) 21:47:39 ID:pP.Ot54Q
乙です!
続き楽しみにしてます


52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/11/26(火) 22:42:20 ID:AWw7Bhy2
良いな。乙。

53 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:23:11 ID:uq5n96C2
>>1です 今日残りを全部投下予定だったんですがライサシャパートをがっつり直したくなったので途中までにします すみません
というわけで再開

54 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:24:24 ID:uq5n96C2
ーー 翌日昼 女子寮 ミカサたちの部屋
ミカサ「……」ゴソゴソ
アニ「ミカサ。服選びに何分かけてるの」
ミカサ「デートだからおしゃれしないといけない。服は吟味しなくては」ゴソゴソ
アニ「……」イライラ
ミカサ「これはどう?」ピラッ
アニ「……いいんじゃない」
ミカサ「適当に答えられると、いくら私でも傷つく」シュン
アニ「……しょうがないね。手伝うから早く決めな」ハァ
ミカサ「アニは意外と優しい」
アニ「意外とは余計だよ。……これはどう? 羽織ってみてよ」スッ
ミカサ「年上なだけはある。ーー羽織った」モソモソ
アニ「一つしか違わないでしょ。……色が合わないね。別のはある?」

55 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:26:03 ID:uq5n96C2
ミカサ「うん、こっちにある。……でもエレンを痛めつけるのはよろしくない。そこは直してほしい」ゴソゴソ
アニ「好きでやってんじゃないよ。いつまで経っても女の子との話し方を覚えないあいつが悪い」
ミカサ「……ここだけは、いつも平行線」ムー...
アニ「あんたの過保護は目に余るよ。エレンも息苦しいんじゃない」
ミカサ「それは大変。呼吸は大事」
アニ「……あんた、比喩くらいわかるでしょ」
ミカサ「アニは冗談が通じない」
アニ「……」
ミカサ「ところで立体機動装置は持っていったほうがいい?」
アニ「あんたは壁外にでも行くつもりなの?」

56 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:27:33 ID:uq5n96C2
ミカサ「よく考えてみて。ーーもし、アニがよからぬ輩に連れ去られたとして」
アニ「ないよ」
ミカサ「例えばの話。連れ去られた時、そいつらを追いかけるために機動力は必要。相手が銃を持っていることも考えれば武器も必要」
アニ「いらないよ。要人警護じゃあるまいし」
ミーナ「……今日のアニは、いつもよりちょっとお喋りだね」クスッ
サシャ「そうなんですか?」
ミーナ「うん。トロスト区に大雪も降るわけだよ。夕方から天気崩れるかもね」
サシャ「上着持って行ったほうがいいですかねー」ウーン...
ミーナ「上着はいいけどフードは被っちゃダメだよ、髪型崩れちゃう。……はいサシャ、できたから鏡見てみて」スッ
サシャ「……おおー」ジーッ...

57 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:28:27 ID:uq5n96C2
ミーナ「サイドを編み込んで髪ゴムでまとめたの。いつものポニーテールとはちょっと違う感じでしょ?」
サシャ「……ほどくの大変そうです」
ミーナ「帰ってきたらやってあげるよ。ちなみにアニはハーフアップにしたんだ。ミカサは着替え終わったらカチューシャ風にまとめるつもり」
サシャ「ミーナは前髪しか編み込んでないみたいですが、自分の分はいいんですか?」
ミーナ「正直、自分の髪をいじるより他人の髪をいじる方が楽しいんだよね。サシャの髪は長くてやりがいがあるし、ミカサやアニはサラサラしてるし」
アニ「……ミーナ、サシャ。編み込み終わったならあんたたちも手伝ってよ」
ミーナ「アニが手がけたコーディネート見てみたいから嫌」
サシャ「お菓子食べてるので無理でーす」モグモグ
アニ「……」イライラ

58 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:29:29 ID:uq5n96C2
ーー 午後 トロスト区 街中
ミーナ「うーん、いい天気! ーーこうやって一緒に街に出たのは久しぶりだね、アニ!」ノビー
アニ「もう帰っていい?」
ミーナ「やだなぁ、まだ店にすら着いてないよ?」アハハ
アニ「肩に鬱陶しいのが引っ付いてるんだよ」シッシッ
ミカサ「鬱陶しいとは心外。私はアニの首回りを暖めるために全力を尽くしている。アニはもっと喜ぶべき」モフモフ
サシャ「あっちからいい匂いしませんか?」フラフラ...
アニ「そっちじゃないでしょ」ガシッ
ミーナ「ねーねーアニー早く行こうよぉー」グイグイ
アニ「……」イライライライラ

59 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:30:26 ID:uq5n96C2
ミーナ「そうだ! せっかくのデートなんだから、色々それっぽくしようか?」ポンッ
アニ「しない」
ミーナ「じゃあ私からやるね。ーーごめーん、待った?」キャピッ
アニ「ミーナ、尻出しな。蹴ってあげるよ」
ミーナ「違うよアニ。そこは『ううん、私も今来たところ』って答えなきゃ」
ミカサ「デートのお作法なら、私も知っている。……だーれだ」ササッ
アニ「前が見えない」
サシャ「おっと、それは危険ですね。ああそうだ、足元滑りますから気をつけてくださいね、アニ」
アニ「なんでみんな私にいろいろしたがるの?」
ミカサ「私はアニのマフラーだから」
ミーナ「私はアニの親友だもん!」
サシャ「ええっと、じゃあ私はアニの……アニの、なんでしょう。一応格闘術の特訓してもらってますから弟子になるんですかね? ねえ、アニは何がいいですか?」
アニ「……どうでもいい」

60 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:31:17 ID:uq5n96C2
ーー しばらく後 とある雑貨店
ミーナ「はーい到着! ここです!」ジャーン!!
サシャ「おおおおー……なんかお店の中がぴかぴかしてますね」キョロキョロ
ミカサ「服も売ってる。小物もたくさん置いてある。……いろいろある」キョロキョロ
ミーナ「ここの店はね、動物ものが多いんだよ。ーー今日はこの肉球手袋をアニにおすすめしようと思ってさ!」スッ
アニ「普通のがほしい」
ミーナ「……ベルトルトの前でにゃあにゃあ言ったとき、満更でもなかったくせに」ボソッ
アニ「あんたの尻をミカサの腹筋みたいにしてあげようか?」
ミカサ「六つに割れるのなら見たい」ワクワク
サシャ「私も見てみたいです」ワクワク
ミーナ「暴力反対!」ササッ

61 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:32:12 ID:uq5n96C2
アニ「とにかく、私は一人で見てくるから。あとは三人で勝手に回ってて。じゃあね」スタスタ...
ミカサ「あっ……行ってしまった。残念」シュン
サシャ「せっかく一緒に来たのに、別行動はさびしいですね」
ミーナ「まあまあ、アニはいつもああだから気にしない気にしない。ーーえーっと、サシャは手鏡でしょ、アニは手袋とマフラーでしょ……あれ? ミカサは何を買いに来たの?」
ミカサ「今日はサシャの付き添い。後は、エレンとアルミンに贈る卒業祝いの下見に来た。ここなら行きつけのお店と傾向が違うから、斬新な物を見つけられそう。助かる」
ミーナ「いえいえ、どういたしまして。ーーなら、まずはサシャの手鏡を探そうか。どういうのがいいとか、そういう目星はついてるんだっけ?」
サシャ「大きさは、できれば手のひらより小さめのほうがいいです。後は……持ち歩いてる間に割れないかと思ってヒヤヒヤしたので、鏡面が隠れるのはないかなーって思いまして」

62 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:33:22 ID:uq5n96C2
ミーナ「手鏡っていうと……この辺かな。この辺り一帯が全部手鏡」スタスタ...
サシャ「うーん……いっぱいありますね。選ぶの大変そうです」
ミカサ「……! サシャ、こういうのはどう?」スッ
ミーナ「どれどれ? ……なるほど、スライド式かぁ。少し値は張るけど、割れる危険性はぐっと減るね」
サシャ「大きさもちょうどいいですね。……じゃあ、これにします」
ミーナ「えっ、これでいいの? もう少し悩んだら?」
サシャ「いいえ。……ミカサが選んでくれたので、これでいいんです」
ミカサ「……照れる」テレテレ
ミーナ「そう、じゃあこれにしよっか。ーーただし蓋の柄がたくさんあるんだよねー、この手鏡」ズラッ
サシャ「へっ?」
ミーナ「時間はたっぷりあるからじっくり悩んでね!」ニッコリ
サシャ「……はい。頑張ります」

63 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:34:34 ID:uq5n96C2
ミーナ「ねえミカサ。エレンとアルミンに贈り物はいいけど、自分のものは何か買わないの?」
ミカサ「特に必要ない。生活必需品はこの前揃えたばかりだから」
ミーナ「ええー、せっかく来たんだからいろいろ見ようよ。……ほら、これなんかどう? 寒がりのミカサにぴったりだと思うんだけど」スッ
ミカサ「……? これは何?」サワサワ
ミーナ「毛糸のぱんつ」
ミカサ「そのまま履いたらごわごわしそう」
ミーナ「そりゃそうだよ。ーーこれはね、ぱんつの上に履くぱんつなの」
ミカサ「!? ……そんなものが存在するの?」
ミーナ「あるんだよ。そういうぱんつがあるんだよ」
ミカサ「この世界は……摩訶不思議だ」
ミーナ「私は寝るときだけ履いてるんだけどね。……かなりあったかいよ?」ニヤリ
ミカサ「……試着してくる」イソイソ
ミーナ「はーい、いってらっしゃーい」フリフリ

64 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:35:30 ID:uq5n96C2
アニ(この手袋、指の先に動物の顔がついてる。……どう考えても邪魔だね。作った奴はどういう神経してるんだか)サワサワ
アニ(……でも、かわいい)キュン
サシャ「それを買うんですか?」ニュッ
アニ「!? ーーなっ、何? 何の用?」ササッ
サシャ「あのですね、手鏡を買おうと思ったんですけど……蓋の柄をどっちにしたらいいのかわからないので、アニに聞こうと思いまして」
アニ「柄なんて鏡には関係ないでしょ。好きな方にしなよ」
サシャ「どっちも好きなので決められないんです。ーーぶたさんとうしさんのどっちにしたらいいと思います?」
アニ「……」
サシャ「お肉としては断然うしさんなんですけど、ぶたさんはしっぽがかわいらしいんですよね。どっちにしたらいいんでしょう」ウーン...
アニ「……花柄とかないの?」
サシャ「お花ですか……そういえば、一つだけありましたね」
アニ「じゃあ、それにしな。そっちのほうが長く使えるから」
サシャ「そうですか、わかりました。お会計してきます。あと髪ゴムも買わないと」ダッ
アニ「店の中で走るんじゃないよ」

65 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:36:22 ID:uq5n96C2
ミカサ「アニ、アニ。ーーこの毛糸のぱんつの柄は、くまさんとうさぎさんとねこさんのどれにしたらいいだろう」ピラッ
アニ「……見せるわけじゃないにしても、そういう柄はやめときな。人格疑われるよ」
ミカサ「かわいいからいいと思ったのだけれど、アニがそう言うならやめておく。ーーエレンやアルミンに相談してくればよかった」シュン
アニ「ぱんつの柄を相談されるあいつらのことも少しは考えな」
ミカサ「アニはどれを買うの? よかったら相談に乗る」ズイッ
アニ「……白と黒で迷ってるんだけど」
ミカサ「白は汚れが目立つからよくない。黒は重たい印象があるからやめておいたほうがいい。だからこっちの灰色にしよう」スッ
アニ「…………白と、黒で、迷ってるんだけど」
ミカサ「どっちも選べないから間を取った」
アニ「……」
ミカサ「それに、アニはどれを巻いても似合うと思う。だから尚更選べない」
アニ「参考にならないよ」
ミカサ「ごめんなさい」シュン
アニ「もういい。……灰色にする」ハァ

66 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:37:14 ID:uq5n96C2
ーー しばらく後 店の外
サシャ「サシャ・ブラウス、会計終了しました!」バッ!!
ミーナ「はーい、お疲れさま。ミカサとアニが戻ってくるまでここで待ってよっか」
サシャ「はい、待ってましょう。……ところで、ミーナは何か買わなくてよかったんですか?」
ミーナ「うん、今日はいいの。特に欲しい物もなかったし」
サシャ「そうだったんですか? ……なんだか付き合わせてすみません。行きたいところとかあったらこの後行きます?」
ミーナ「行きたいところにはもう行ったよ」
サシャ「……?」
ミーナ「私ね。……こうやって、友だちとわいわい騒ぎながらお買い物してみたかったんだ」


67 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:38:19 ID:uq5n96C2
ミーナ「地元だから友だちはいるんだけどさ。お互い街を知り尽くしちゃってるから、どうしても遊ぶっていうよりは買い出しみたいになっちゃうんだよね」
ミーナ「もちろん、つまらないわけじゃないんだけど……少しだけ物足りなくってさ。だから、今日はサシャやミカサに喜んでもらえて嬉しかったな」
サシャ「……楽しかったです。とても」
ミーナ「うん、ありがとう。ーーそれにさ、こういう思い出なら……アニも憲兵団に持って行けるでしょ?」
サシャ「? 思い出?」
ミーナ「だって、どうせアニに卒業祝い渡そうとしても『荷物になるからいらない』って嫌がられるに決まってるもの。だから、今日の思い出がアニへの卒業祝い。……まあ、ちょっと押し付けがましいやりかただったとは自分でも思うんだけどね」

68 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:39:10 ID:uq5n96C2
サシャ「……そんなことないです。私は、とてもいい思い出になりましたよ。ミーナがお店を紹介してくれて、ミカサが見つけて、アニが選んでくれたことを……きっと手鏡を見る度に、思い出すと思います」ギュッ
ミーナ「……そっか。それなら嬉しいな。ーーあっ、二人とも出て来たよ」
ミカサ「そういえば、最近ニンニンしてない」スタスタ...
アニ「しなくていいよ」スタスタ...
ミカサ「この前出かけたときには、アルミンをニンニンした」
アニ「アルミンをニンニンってわけがわからないんだけど」
ミカサ「変装の術を施した。結構似合っていた。ので、またアルミンをニンニンしたい」
アニ「はいはい。よかったね」

69 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:40:19 ID:uq5n96C2
ミーナ「あれ? アニ、結局何も買わなかったんだ?」
アニ「何軒か見てからにしようと思ってね。あそこは傾向が偏ってたし」
ミーナ「じゃあ、もう少し回ってみようか。……ミカサとサシャはどうする?」
ミカサ「お付き合いする」ズイッ
サシャ「付き添いましょう」ズイッ
アニ「子守りはもうごめんだね。……後は私の買い物だけだから、ついてこなくてもいいよ。ここからは別行動にしよう。二人はその辺でも散歩したら?」
サシャ「そうですね……よし、行きましょうミカサ。あとはミーナに任せておけば大丈夫ですよ」
ミカサ「でも、アニにはいろいろ相談に乗ってもらった。私も相談に乗りたい」
サシャ「じゃあ、代わりに私の相談に乗ってください。ーーというわけで、二人ともごゆっくりー」スタスタ...

70 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:42:23 ID:uq5n96C2
ミーナ「……」
アニ「……」
ミーナ「……えーっと」
アニ「今日は三人でやけに私に絡んできたよね。ーー何の嫌がらせ?」
ミーナ「……ごめん。嫌がらせのつもりじゃなかったんだけど」シュン
アニ「……私はね、人から好意を向けられるのに慣れてないんだ。こういうのは苦手なんだよ」
アニ「だから、あんたやミカサやサシャがしてくることに……どう応えたらいいのか、私にはわからない」
アニ「……どうしたらいいか、わかんないんだよ」
ミーナ「アニ……」
ミーナ「じゃあ苦手は克服しよう! 私も手伝うからさ!」
アニ「人の話聞いてた?」

71 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:44:12 ID:uq5n96C2
ミーナ「どうしようもこうしようもないよ。アニがやりたいようにしていいんだよ? ……でも今日は色々押し付けすぎちゃったかも。ごめんね?」
アニ「……私の、やりたいように?」
ミーナ「うん。そういうことをやりあえるのが親友でしょ?」
アニ「……そう思ってるならさ、あんたもいつも通りでいてよ」
アニ「無理に頑張らなくていい。いつものあんたのほうが……私は好き、かな」
ミーナ「……あははっ、そうだね。了解。気をつけるよ」
アニ「……あと、次のお店は動物柄がないところにして」
ミーナ「はいはーい、わかりましたよっと。ーーそういえば、肉球手袋は気に入らなかった?」
アニ「………………好きだけど、あんなかわいいの似合わないよ」

72 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:45:42 ID:uq5n96C2
ーー 同刻 街中 とある路地
ライナー「なあ、ベルトルト。今回のことはちょうどいい機会だったとは思わないか? これでやっとサシャも俺の手から離れたってわけだからな。おかげで清々した」
ベルトルト「ふぅん、そうなんだ。…………で、なんで街に僕を連れ出したの?」
ライナー「……」
ベルトルト「ねえ」
ライナー「……開放的な気分になったら、こういう賑やかなところに来たくなるだろ?」
ベルトルト「僕、関係ないよね」
ライナー「……」
ベルトルト「関係ないよね?」
ライナー「まあいいじゃないか。ーー久しぶりに二人で街に出たんだしよ、なんか食うか?」
ベルトルト「僕はサシャじゃないんだけど」
ライナー「……」
ベルトルト「ライナー?」
ライナー「……」ポリポリ

73 : ◆H4iwFNXQsw:2013/11/27(水) 21:46:46 ID:uq5n96C2
コニー「おーい、ライナー! ベルトルトー!」ブォンブォン
ライナー「……? ーーコニーか? こんなところで何してるんだ?」
コニー「教官におつかい頼まれてよ、シャフト買いに来たんだ!」ブンブン
ベルトルト「……コニー。その長いシャフトは何の部品かな」
コニー「なんだ、見てわかんねえのか? 立体機動装置だよ」
ベルトルト「入らないよ……装置に入らないよ!」ダンッ!!
コニー「なんで二回言った?」
ライナー「大事なことだからな」
ベルトルト「そんな長いの入るわけないだろ! ちょっとおつかいのメモ見せて!」
コニー「えー……ちゃんと買ってきたんだけどな。ほらよ」クシャッ
ベルトルト「なんでメモがくしゃくしゃなんだよ…………ああああやっぱり!! 単位間違ってるじゃないか! 本当はその十分の一だよ!?」
コニー「ああ、それでか! 何故か全然金が足りなかったんだよなー」
ベルトルト「足りなかったんだよなーじゃないよ! ーーごめんライナー、僕コニーについておつかい済ませてくるから、あとは一人でしょんぼりしてて」
ライナー「しょんぼりって…………まあいい、行ってこい」シュン

ショートストーリーの人気記事

神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」

神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!

女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」

キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」

魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」

男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」

同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」

妹「マニュアルで恋します!」

きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」

月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」

彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」