しんのすけ「いい所に、おでかけだゾ!」
Part9
384 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:03:16.45 ID:puuIFOPDO
~~~~~~~~~~
ガンガンッ!
ガンガンッ!
385 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:05:19.05 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「おばさん!おばさん!」ガンガンッ
ボーちゃん「こんなに叩いても窓が割れないなんて…どうなってる…」
ボーちゃん「おばさん!聞いて下さい!」
386 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:07:25.69 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「正気に戻って下さい。おばさん」
ボーちゃん「これ以上、しんちゃんを苦しめないで」
ボーちゃん「貴女はもう…死んでいるんです!!」
~~~~~~~~~~
387 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:10:44.69 ID:puuIFOPDO
みさえ「!!」
ひろし「ん?どうした、みさえ?」
みさえ「え…いや、何かしら?寒気?」
ひろし「何だよ、夏風邪か?」
みさえ「違うわよ。そんなんじゃないけど…」ちらっ
しんのすけ「いーい湯ーだなっ。アハハ♪」
みさえ「…まさかね」
388 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:14:29.04 ID:puuIFOPDO
・
・
・
しんのすけ「良い湯だった」
ひろし「確かにな」
しんのすけ「喉も渇いたぞ」
ひろし「そうだな、自販機にでも行くか…て、ない」
しんのすけ「ないって?」
ひろし「財布だよ」
みさえ「えー!」
389 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:16:36.39 ID:puuIFOPDO
みさえ「どうして忘れてくるの!」
ひろし「だって、急いで出てきた訳だし…みさえは持ってるのかよ?」
みさえ「私は…嫌だ。持って来てない…」
ひろし「ほら見ろ」
390 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:19:10.47 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「まあまあ、お兄さんが奢ってくれるから」
ひろし「だから、あの男は何者なんだって?資産家か?」
しんのすけ「だから、友達だってば」
みさえ「…」
しんのすけ「ほら、父ちゃん。行くぞ」
みさえ「あ、その前に内線で、と…」ピッポパッ
391 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:22:50.52 ID:puuIFOPDO
【隣の部屋】
ボーちゃん「はい」
みさえ『あ…その、しんのすけが自販機に行きたいと言ってるんですが…』
ボーちゃん「分かりました。今、行きます」ガチャン
ネネ「なに?」
ボーちゃん「自販機に行くんだって」
風間「ボーちゃんがついて行くんだよね?」
ボーちゃん「僕しか、しんちゃん達と会話できないからね」
392 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:26:47.74 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「じゃあ、行ってくる」
マサオ「待って!部屋に残った他の人が、用事あった場合は?」
風間「さっき確認しただろ?内線を取って、折り返す事を伝えたら、直ぐにボーちゃんに連絡だよ」
マサオ「そうじゃなくって…僕らに黙って、何処かに行った場合。見えないし聞こえなくちゃ分からないでしょ?」
風間「それは…」
ボーちゃん「気配」
393 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:30:14.68 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「しんちゃん達は気配が分かりやすいから、それを便りに動いて」
マサオ「え…気配って?」
ボーちゃん「風もないのに不自然に揺れる水溜まり、誰もいない筈なのに聞こえる息遣い」
ボーちゃん「そういった、気配」
マサオ「う…」
風間「分かった。注意してみるよ」
ボーちゃん「頼んだ」
394 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:33:14.46 ID:puuIFOPDO
【廊下】
ボーちゃん「しんちゃん」
ガラッ
しんのすけ「おお、お待たせ!因みに父ちゃんも母ちゃんも、財布は家に置いて来たって」
ひろし「すみません…」
ボーちゃん「気にしないで下さい」
395 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:34:58.40 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「ジュース!ジュース!」
ひろし「あのー…」
ボーちゃん「何ですか?」
ひろし「しんのすけとは…友達、なんですよね?」
ボーちゃん「友達ですよ」
396 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:40:27.58 ID:puuIFOPDO
ひろし「幼稚園で会ったとか」
ボーちゃん「そうですね」
ひろし「家にも来た事があるとか」
ボーちゃん「そうですよ」
ひろし「…俺と何処かで、お会いした事ありましたか?」
ボーちゃん「何度も」
ひろし「そ、そうですか…」
397 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:43:43.52 ID:puuIFOPDO
ひろし(…まーったく思い出せん!)
ひろし(イメチェンしたとか?いや…それでもこんな年上の友達がいるなんて聞いた事もないし…)
ひろし(待てよ?しんのすけを使って、俺らをおちょくってるだけかも…)
しんのすけ「自販機だ!サイダーあるかな?」タタッ
ひろし「こらこら、走るなよ」
398 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:47:06.35 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「しんちゃん、ボタン押して」
しんのすけ「よしっ、君に決めた!」ピッ…ガタンッ
しんのすけ「ほ、冷たいぞ」
ひろし「ありがとうございます。しんのすけも、お礼」
しんのすけ「お!ありがとうございます!」
ボーちゃん「どういたしまして」
ひろし「…」
399 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:50:17.68 ID:puuIFOPDO
ひろし(でもやっぱり、違うのか?)
ひろし(長年の友達というか、幼馴染みのような気安さがあるんだよな…)
子供「ママー!」
母親「なあに?」
子供「あのお兄ちゃん、へーん!」
ひろし「?」
400 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:53:48.47 ID:puuIFOPDO
子供「自動販売機の前で、『一人で』喋ってるー」
母親「しー!見ちゃ駄目よ」
子供「え?でも変なんだもん」
母親「駄目なの。早く部屋に戻るわよ」
ひろし「…え?」
401 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:55:23.80 ID:puuIFOPDO
【旅館の部屋】
みさえ「う…何これ…頭が、痛い…」
402 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:58:02.43 ID:puuIFOPDO
~~~~~~~~~~
みさえ(どうして?力が入らない…今頃、睡眠薬が効いてきたの?)
みさえ(いや!いやよ!)
みさえ(どうして死ぬしか考えなかったの?!)
みさえ(お父さんやお母さんに迷惑かけたって、泥水を啜ったって、何をしたって…)
みさえ(生きていた方がずっと良いじゃない!!)
ドンドンッ!
403 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:00:12.75 ID:puuIFOPDO
みさえ「い…やあ…」
みさえ「誰か…開けて…」
ドン…
404 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:02:41.73 ID:puuIFOPDO
みさえ「たすけて…」
みさえ「お、願いよ…こども、たちを…うぅっ…」
みさえ(誰か…あなた…)
みさえ(死にたく、ない…)
~~~~~~~~~~
405 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:06:56.62 ID:puuIFOPDO
みさえ「違う!」
みさえ「違うわ!ドアは主人と破って、換気をして」
みさえ「家族で家に帰った!」
406 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:08:52.99 ID:puuIFOPDO
みさえ「…帰った?」
みさえ「…」
みさえ「違う…心中は明日するつもりだった。まだ、してない…」
みさえ「なのに、何でこんな事を思い出すの…」
ひまわり「…うぅ?」
407 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:10:43.21 ID:puuIFOPDO
みさえ「ごめんね。ひま…何でもないわよ?」
ひまわり「たあゆう?」
みさえ「…そう言えば、ひまわりのオムツも持って来なかったわ」
みさえ「内線、かけてみましょうか」ピッポパッ
408 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:13:17.48 ID:puuIFOPDO
【隣の部屋】
プルルルルッ
マサオ「来た!誰が出る?」
ネネ「風間君!」
風間「分かってる…はい?」
409 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:16:36.36 ID:puuIFOPDO
みさえ『あの、娘のオムツを買いに行きたいのですけど』
風間「すみません。今、立て込んでいますので、また折り返します」
みさえ『え?ちょっと…』
風間「失礼します」ガチャン
マサオ「…今ので、良かったの?」
風間「他に言いようがないだろ?何言ってるか、分からないんだし」
410 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:18:43.90 ID:puuIFOPDO
【旅館の部屋】
みさえ「…オムツの話も出来ないくらい立て込んでるのかしら?」
ひまわり「たあ」
みさえ「じゃあ、こっちからしんのすけ達の所に行きましょうか?」
412 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:26:12.03 ID:puuIFOPDO
・
・
・
【旅館の部屋】
しんのすけ「母ちゃん!サイダー買ってきた!」バタバタ
ひろし「あんまり振ると、飲むときヤバイぞ」
しんのすけ「母ちゃーん!」キョロキョロ
ボーちゃん「?」
413 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:28:56.16 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「…母ちゃん?」
しーん…
ボーちゃん「ひまわりちゃんも、いないね」
プルルルルッ
しんのすけ「お、電話だ」
ボーちゃん「僕が取る」
風間『では、只今そちらに行きますので、少々お待ち下さ…』
ボーちゃん「風間君!」
414 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:31:27.19 ID:puuIFOPDO
風間『え?ボーちゃん?さっき電話したばかりなのに、早いね』
ボーちゃん「こっちに向かってた所だったから…」
風間『…どうしたの?』
ボーちゃん「おばさんとひまわりちゃんが、いない」
風間『ええ?!』
415 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:34:47.95 ID:puuIFOPDO
風間『いないって…ちゃんと探したの?』
ボーちゃん「少なくとも、部屋にはいない。この部屋から変わった気配とか、なかった?」
風間『ごめん。分からなかった…』
ボーちゃん「…大丈夫。僕らで探す…でも、無言電話がかかってきたら、知らせて」
風間『分かった!』
ガチャン
416 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:36:34.83 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「…母ちゃん、待ってろって言われたのに。何処に行っちゃったんだ?」
ボーちゃん「じゃあ、僕としんちゃんで手分けして探します」
ひろし「ちょっと、待った!」
417 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:39:08.81 ID:puuIFOPDO
ひろし「お前ら、俺に何か隠してるだろ!」
ボーちゃん「…後で、話します」
ひろし「待てよ!逃げるつもりなのか!」
ボーちゃん「違います。今はおばさんを探す事が先決です」
ひろし「…俺は、死んでるのか?」
しんのすけ「!」
418 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:40:40.88 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「どうして、父ちゃんがそれを…」
ひろし「しんのすけは知ってたのか…」
しんのすけ「昨日、知ったばかりだけど」
ひろし「そうか…」
419 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:43:09.88 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「思い出したんですか?」
ひろし「いや…頭の中に霞がかかってて、よく思い出せねえんだが、何となく、死んだ気がする」
ボーちゃん「ええ…15年前に」
ひろし「15年?成程…じゃあ、君はえっと…誰だっけ?」
しんのすけ「ボーちゃんだぞ」
421 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:45:11.21 ID:puuIFOPDO
ひろし「え?あの?ボーッとした?」
しんのすけ「その、ボーちゃん」
ひろし「でかくなったし、眼鏡も掛けてるし…全然分かんないな」
しんのすけ「その…ショックじゃないの?」
ひろし「いんや」
422 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:52:59.31 ID:puuIFOPDO
ひろし「ショックがない訳じゃない…けど、三ヶ月前に後輩の川口に裏切られて、多額の借金背負わされた時よりは、全然ショックじゃない」
しんのすけ「ほう…感覚が麻痺してるって事ですな」
ボーちゃん「死んでると分かってくれるなら、話は早い…しんちゃん?」
しんのすけ「ほい!」
ボーちゃん「やっぱりしんちゃんは此処で待機。おばさんが来たら、この携帯で知らせて」
しんのすけ「ぶ、ラジャー!」
~~~~~~~~~~
ガンガンッ!
ガンガンッ!
385 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:05:19.05 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「おばさん!おばさん!」ガンガンッ
ボーちゃん「こんなに叩いても窓が割れないなんて…どうなってる…」
ボーちゃん「おばさん!聞いて下さい!」
386 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:07:25.69 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「正気に戻って下さい。おばさん」
ボーちゃん「これ以上、しんちゃんを苦しめないで」
ボーちゃん「貴女はもう…死んでいるんです!!」
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387 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:10:44.69 ID:puuIFOPDO
みさえ「!!」
ひろし「ん?どうした、みさえ?」
みさえ「え…いや、何かしら?寒気?」
ひろし「何だよ、夏風邪か?」
みさえ「違うわよ。そんなんじゃないけど…」ちらっ
しんのすけ「いーい湯ーだなっ。アハハ♪」
みさえ「…まさかね」
388 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:14:29.04 ID:puuIFOPDO
・
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しんのすけ「良い湯だった」
ひろし「確かにな」
しんのすけ「喉も渇いたぞ」
ひろし「そうだな、自販機にでも行くか…て、ない」
しんのすけ「ないって?」
ひろし「財布だよ」
みさえ「えー!」
みさえ「どうして忘れてくるの!」
ひろし「だって、急いで出てきた訳だし…みさえは持ってるのかよ?」
みさえ「私は…嫌だ。持って来てない…」
ひろし「ほら見ろ」
390 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:19:10.47 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「まあまあ、お兄さんが奢ってくれるから」
ひろし「だから、あの男は何者なんだって?資産家か?」
しんのすけ「だから、友達だってば」
みさえ「…」
しんのすけ「ほら、父ちゃん。行くぞ」
みさえ「あ、その前に内線で、と…」ピッポパッ
391 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:22:50.52 ID:puuIFOPDO
【隣の部屋】
ボーちゃん「はい」
みさえ『あ…その、しんのすけが自販機に行きたいと言ってるんですが…』
ボーちゃん「分かりました。今、行きます」ガチャン
ネネ「なに?」
ボーちゃん「自販機に行くんだって」
風間「ボーちゃんがついて行くんだよね?」
ボーちゃん「僕しか、しんちゃん達と会話できないからね」
392 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:26:47.74 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「じゃあ、行ってくる」
マサオ「待って!部屋に残った他の人が、用事あった場合は?」
風間「さっき確認しただろ?内線を取って、折り返す事を伝えたら、直ぐにボーちゃんに連絡だよ」
マサオ「そうじゃなくって…僕らに黙って、何処かに行った場合。見えないし聞こえなくちゃ分からないでしょ?」
風間「それは…」
ボーちゃん「気配」
393 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:30:14.68 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「しんちゃん達は気配が分かりやすいから、それを便りに動いて」
マサオ「え…気配って?」
ボーちゃん「風もないのに不自然に揺れる水溜まり、誰もいない筈なのに聞こえる息遣い」
ボーちゃん「そういった、気配」
マサオ「う…」
風間「分かった。注意してみるよ」
ボーちゃん「頼んだ」
394 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:33:14.46 ID:puuIFOPDO
【廊下】
ボーちゃん「しんちゃん」
ガラッ
しんのすけ「おお、お待たせ!因みに父ちゃんも母ちゃんも、財布は家に置いて来たって」
ひろし「すみません…」
ボーちゃん「気にしないで下さい」
395 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:34:58.40 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「ジュース!ジュース!」
ひろし「あのー…」
ボーちゃん「何ですか?」
ひろし「しんのすけとは…友達、なんですよね?」
ボーちゃん「友達ですよ」
396 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:40:27.58 ID:puuIFOPDO
ひろし「幼稚園で会ったとか」
ボーちゃん「そうですね」
ひろし「家にも来た事があるとか」
ボーちゃん「そうですよ」
ひろし「…俺と何処かで、お会いした事ありましたか?」
ボーちゃん「何度も」
ひろし「そ、そうですか…」
397 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:43:43.52 ID:puuIFOPDO
ひろし(…まーったく思い出せん!)
ひろし(イメチェンしたとか?いや…それでもこんな年上の友達がいるなんて聞いた事もないし…)
ひろし(待てよ?しんのすけを使って、俺らをおちょくってるだけかも…)
しんのすけ「自販機だ!サイダーあるかな?」タタッ
ひろし「こらこら、走るなよ」
398 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:47:06.35 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「しんちゃん、ボタン押して」
しんのすけ「よしっ、君に決めた!」ピッ…ガタンッ
しんのすけ「ほ、冷たいぞ」
ひろし「ありがとうございます。しんのすけも、お礼」
しんのすけ「お!ありがとうございます!」
ボーちゃん「どういたしまして」
ひろし「…」
399 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:50:17.68 ID:puuIFOPDO
ひろし(でもやっぱり、違うのか?)
ひろし(長年の友達というか、幼馴染みのような気安さがあるんだよな…)
子供「ママー!」
母親「なあに?」
子供「あのお兄ちゃん、へーん!」
ひろし「?」
400 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:53:48.47 ID:puuIFOPDO
子供「自動販売機の前で、『一人で』喋ってるー」
母親「しー!見ちゃ駄目よ」
子供「え?でも変なんだもん」
母親「駄目なの。早く部屋に戻るわよ」
ひろし「…え?」
401 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:55:23.80 ID:puuIFOPDO
【旅館の部屋】
みさえ「う…何これ…頭が、痛い…」
402 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 20:58:02.43 ID:puuIFOPDO
~~~~~~~~~~
みさえ(どうして?力が入らない…今頃、睡眠薬が効いてきたの?)
みさえ(いや!いやよ!)
みさえ(どうして死ぬしか考えなかったの?!)
みさえ(お父さんやお母さんに迷惑かけたって、泥水を啜ったって、何をしたって…)
みさえ(生きていた方がずっと良いじゃない!!)
ドンドンッ!
403 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:00:12.75 ID:puuIFOPDO
みさえ「い…やあ…」
みさえ「誰か…開けて…」
ドン…
みさえ「たすけて…」
みさえ「お、願いよ…こども、たちを…うぅっ…」
みさえ(誰か…あなた…)
みさえ(死にたく、ない…)
~~~~~~~~~~
405 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:06:56.62 ID:puuIFOPDO
みさえ「違う!」
みさえ「違うわ!ドアは主人と破って、換気をして」
みさえ「家族で家に帰った!」
406 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:08:52.99 ID:puuIFOPDO
みさえ「…帰った?」
みさえ「…」
みさえ「違う…心中は明日するつもりだった。まだ、してない…」
みさえ「なのに、何でこんな事を思い出すの…」
ひまわり「…うぅ?」
407 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:10:43.21 ID:puuIFOPDO
みさえ「ごめんね。ひま…何でもないわよ?」
ひまわり「たあゆう?」
みさえ「…そう言えば、ひまわりのオムツも持って来なかったわ」
みさえ「内線、かけてみましょうか」ピッポパッ
408 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:13:17.48 ID:puuIFOPDO
【隣の部屋】
プルルルルッ
マサオ「来た!誰が出る?」
ネネ「風間君!」
風間「分かってる…はい?」
409 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:16:36.36 ID:puuIFOPDO
みさえ『あの、娘のオムツを買いに行きたいのですけど』
風間「すみません。今、立て込んでいますので、また折り返します」
みさえ『え?ちょっと…』
風間「失礼します」ガチャン
マサオ「…今ので、良かったの?」
風間「他に言いようがないだろ?何言ってるか、分からないんだし」
410 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 21:18:43.90 ID:puuIFOPDO
【旅館の部屋】
みさえ「…オムツの話も出来ないくらい立て込んでるのかしら?」
ひまわり「たあ」
みさえ「じゃあ、こっちからしんのすけ達の所に行きましょうか?」
412 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:26:12.03 ID:puuIFOPDO
・
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【旅館の部屋】
しんのすけ「母ちゃん!サイダー買ってきた!」バタバタ
ひろし「あんまり振ると、飲むときヤバイぞ」
しんのすけ「母ちゃーん!」キョロキョロ
ボーちゃん「?」
413 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:28:56.16 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「…母ちゃん?」
しーん…
ボーちゃん「ひまわりちゃんも、いないね」
プルルルルッ
しんのすけ「お、電話だ」
ボーちゃん「僕が取る」
風間『では、只今そちらに行きますので、少々お待ち下さ…』
ボーちゃん「風間君!」
414 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:31:27.19 ID:puuIFOPDO
風間『え?ボーちゃん?さっき電話したばかりなのに、早いね』
ボーちゃん「こっちに向かってた所だったから…」
風間『…どうしたの?』
ボーちゃん「おばさんとひまわりちゃんが、いない」
風間『ええ?!』
415 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:34:47.95 ID:puuIFOPDO
風間『いないって…ちゃんと探したの?』
ボーちゃん「少なくとも、部屋にはいない。この部屋から変わった気配とか、なかった?」
風間『ごめん。分からなかった…』
ボーちゃん「…大丈夫。僕らで探す…でも、無言電話がかかってきたら、知らせて」
風間『分かった!』
ガチャン
416 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:36:34.83 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「…母ちゃん、待ってろって言われたのに。何処に行っちゃったんだ?」
ボーちゃん「じゃあ、僕としんちゃんで手分けして探します」
ひろし「ちょっと、待った!」
417 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:39:08.81 ID:puuIFOPDO
ひろし「お前ら、俺に何か隠してるだろ!」
ボーちゃん「…後で、話します」
ひろし「待てよ!逃げるつもりなのか!」
ボーちゃん「違います。今はおばさんを探す事が先決です」
ひろし「…俺は、死んでるのか?」
しんのすけ「!」
418 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:40:40.88 ID:puuIFOPDO
しんのすけ「どうして、父ちゃんがそれを…」
ひろし「しんのすけは知ってたのか…」
しんのすけ「昨日、知ったばかりだけど」
ひろし「そうか…」
419 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:43:09.88 ID:puuIFOPDO
ボーちゃん「思い出したんですか?」
ひろし「いや…頭の中に霞がかかってて、よく思い出せねえんだが、何となく、死んだ気がする」
ボーちゃん「ええ…15年前に」
ひろし「15年?成程…じゃあ、君はえっと…誰だっけ?」
しんのすけ「ボーちゃんだぞ」
421 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:45:11.21 ID:puuIFOPDO
ひろし「え?あの?ボーッとした?」
しんのすけ「その、ボーちゃん」
ひろし「でかくなったし、眼鏡も掛けてるし…全然分かんないな」
しんのすけ「その…ショックじゃないの?」
ひろし「いんや」
422 :以下、新鯖からお送りいたします :2013/09/21(土) 22:52:59.31 ID:puuIFOPDO
ひろし「ショックがない訳じゃない…けど、三ヶ月前に後輩の川口に裏切られて、多額の借金背負わされた時よりは、全然ショックじゃない」
しんのすけ「ほう…感覚が麻痺してるって事ですな」
ボーちゃん「死んでると分かってくれるなら、話は早い…しんちゃん?」
しんのすけ「ほい!」
ボーちゃん「やっぱりしんちゃんは此処で待機。おばさんが来たら、この携帯で知らせて」
しんのすけ「ぶ、ラジャー!」
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