淡々と兵食の話するわ
Part8
347 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:44:25 7EG8e0DE
-緊急時下の食事編-
友「まぁ、戦争末期は民間も散々な食料事情だったけど、南方戦線の話とか見てると陸軍も大抵ひどいんだよなぁ」
男「海軍と違って、陸軍は前線まで物資を届ける必要があるからな。補給が途切れてしまえば、後は現地調達するほかないし」
友「まぁ、鉄砲持ってるんだから狩りくらいできるか・・・」
男「それにしたって部隊全員に渡るような量の獲物は取れなかっただろうな。水木しげるも豚を取った日の夕飯に僅かに脂身の浮いたスープしか出なくてブチ切れ金剛だったらしいし」
348 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:45:47 7EG8e0DE
友「あぁ・・・『そんなことよりパパイヤの根は煮えたのかい』のあのマンガか・・・作中じゃ、水木先生は地元の原住民とよろしくやってたようだけど」
男「最初のうちは、それこそ徴発っていって、軍票を支払って現地民から必要品を買い取ってたんだけどね」
友「そういや、軍票って何なん?確か前におじいさんの遺品にも入ってたっていってたな」
男「軍票っていうのは、軍隊が発行する一時的な擬似紙幣だよ。それを持って軍部に請求すれば、その分のお金があとでその国の政府から支払われるわけ」
友「へー」
男「まぁそれも、その軍にまだ支払い能力がある状態での話だけど・・・事実、戦争末期の日本軍の軍票なんて、もはやケツ拭く紙にもなりゃしないって感じだったらしいし」
349 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:46:28 7EG8e0DE
友「じゃあ結局は強奪する感じになるのか」
男「まぁそうなるだろうな。実際、インパール方面の撤退戦じゃ、途中にある村々を襲って米や家畜を奪ってたそうだし」
友「悲しいね」
男「特に日本軍は米を炊くために井戸の水や家の木を根こそぎ持っていくっていうんで、中国ではその様を穀物に深刻なダメージをもたらす蝗害になぞらえて日本軍の事を『蝗軍』という蔑称で呼ぶこともあったようだ」
友「虫の皇帝でイナゴか・・・そういやはだしのゲンでもイナゴくってたな」
男「俺アレ好きだよ、スカスカの小エビみたいな感じで」
350 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:47:02 7EG8e0DE
友「ジャングルなんかじゃ、やっぱりヘビや虫なんか捕まえて食うのかな」
男「まぁ、それらは今の陸自のレンジャーたちも食ってるし、確保さえできれば貴重なタンパク源だからな」
友「でもジャングルの生物って毒とか持ってるの多そうだよなぁ」
男「実際、それで当たったりして命を失う将兵もいたようだ・・・中には硫黄島のように、硫黄分の多い水や消化の悪い草木しか食べる物が無く、腹を壊すと分かっていてもそれを食べざるを得ない状況もあったそうだが」
友「想像を絶する」
351 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:48:08 7EG8e0DE
男「基本的に旧軍将兵たちはそれぞれ携帯していた米を、ジャングル野菜と呼ばれる現地の草木で水増しして、粉末醤油や粉味噌、塩などの調味料があるうちはそれで雑炊を作って食いつないでいたという」
友「うへぇ・・・」
男「件のうちのじいさん、戦争中はパレンバンってとこで高射砲兵やってたんだけど、まー食うもんが無いってんで配給された粥の中にその辺の草やら何やらぶち込んで食ってたらしいんだよ」
友「おー現役世代の生の声か。すごいな」
男「ある日食った雑炊が妙に美味くて、戦友とがっついて食ってたら食い終わったころに鍋の底から煮えたネズミの死骸がでてきたらしくてな」
友「ヴォエ!!」
352 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:48:54 7EG8e0DE
男「まぁそれも、きっちり半分こして食ったらしいが・・・如何せん、父さんが小さい頃に聞いた話らしいから真偽のほどは知らん。多分事実だと思うが」
友「なんか、お前んちの家族構成ウチより随分世代が上じゃねえ?うちのじいちゃんなんて確か未だ80いってないぞ?当時戦争行ってたんなら、もう90は超えてるだろ」
男「俺、過去から来たっていったら笑う?」
友「時をかける少年だったのかお前」
男「よし、ちょっとタイムリープしてくる」
友「待て早まるな」
353 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:49:31 7EG8e0DE
男「あと通常時と異なるって言ったら、営倉に入れられた時の食事があるな」
友「営倉?」
男「軍隊内の牢屋みたいなもんだよ。通常の営倉と重営倉ってのがあって、軍法会議でより罪が重いとされた場合は重営倉行きとなる」
友「ほほー」
男「通常の営倉では営内ででる物と同じ兵食が提供されるが、重営倉では米麦飯と水、塩しか与えられなかったという」
友「キッツイな」
男「だから、旧軍の規定では重営倉は3日以上収監してはならないとされていた。海軍の場合も、このような部屋が艦底近くの、もっとも居住性の悪い区画に用意されていたそうだ」
354 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:50:51 7EG8e0DE
友「そういえばさ。前に米軍のDレーションの話してたけど、やっぱ自衛隊にも同じような緊急用のレーションがあったりするの?」
男「あるよ。飛行機や艦艇が遭難したときに脱出した隊員が食べる用に、戦闘機の射出座席や艦備付の救命いかだには救命糧食ってやつが搭載されてる」
友「へー。中身は何が入ってんの?」
男「クッキー状のエネルギーバーと、ゼリーみたいなお菓子」
友「へー」
男「災害時の非常食として民間でも同じものが手に入るはずだ。自衛隊に納入されているものには、中に『ガンバレ!救助は必ずやってくる!』という紙がはいっていることから通称ガンバレ食とも呼ばれている」
355 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:52:29 7EG8e0DE
友「気休めすなぁ・・・」
男「でも実際、サバイバル状況下では本人の生きたいっていう意思が重要だからな。米軍の同様の糧食にはエネルギーバーやシリアルバーの他にコーヒーなどの嗜好飲料も付属している。仏軍に至っては固形燃料やブイヨンまで付いてくる豪華版だ」
友「へー・・・ていうかさ、射出座席ってあれだよね?イスがこうブシュー!ってなってパラシュートが開くやつ」
男「そうそう」
友「あれ、民間機にもつければいいのに。そうすれば墜落したときも生き残る人多いと思うんだけど」
356 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:53:02 7EG8e0DE
男「いやアレ素人が耐えられるような代物じゃないから」
友「え、そうなの?」
男「プロだって成功率は8割、そのうちまた空を飛べる人は5割だぞ。通常は生きてて良かったねっていうレベルだ」
友「何がそんなに危険なんですかね・・・」
男「あれ、火薬で強制的に打ち出されるから瞬間的に20~30G位の負荷がかかるんだよ。だから、大体は生きてても脊椎が潰れたり、手足を骨折したりするそうだ」
友「ヒエッ・・・」
357 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:54:01 7EG8e0DE
男「しかも飛行機の速度を考えると風圧もハンパないからな。どんな飛行機でも、ジェット機なら大体300km/hくらいは出してないと失速して墜落しちゃうのに、そんな中生身で飛び出したらどうなるか位は想像がつくだろう」
友(アカン)
男「しかも、戦闘機ならキャノピーを破って飛び出せるけど、旅客機じゃそれも無理だしな。それこそトップガンのグースみたいな最期を迎えることになるぞ。かといって墜落寸前の揺れる機体から自力で飛び出すなんてまず無理だし、飛び降りたところで一般人が生き延びられるものかよ」
友「うぐぐ・・・」
男「まぁ、もしそれらの問題が全部クリアになったとしたって、コストの問題から採用できるとは思えないしな。ていうか、そんな金があるならほかの部分の安全対策に使った方が良いわけで」
友「あ、そっかぁ・・・生きてぇなぁ」
358 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:55:11 7EG8e0DE
男「ちなみに聞いた話じゃ、空自の飛行機でベイルアウトするときは海に降りるのが良いらしい」
友「あー、市街地に被害がでないように?」
男「それもあるけど、射出座席に仕込まれたボートとか救命胴衣って塩水で反応して動作するようになってるからだって」
友「あ、そうなの。・・・じゃあ湖なんかに降りたら自分でボート膨らまさないといけないのか」(絶望)
男「あとは、意外に山深いとこに落ちちゃうと見つけるのが逆に大変だったりするから。事故調の報告書なんか見ても、山中に墜落した機体を見つけるのに時間がかかるケースが散見される」
359 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:57:27 7EG8e0DE
友「あれってさぁ、まさか当てずっぽうで探しに来てるわけじゃないだろ?どうやって見つけにくんの?」
男「最近の飛行機は、落ちるときに自動でスコーク77っていう緊急信号を飛ばしてる。さらに、救命ボートには無線機を兼ねた救難信号発信機が搭載されているので、ここから自動発信された信号を元に救難機が飛んでくるというわけだ」
友「へー」
男「だから、領海内くらいなら通常は墜落から1時間以内には救難機が飛んでくる。一応、救命キットの中には脱塩ストローやテグス、釣鉤なども入っているようだが」
友「まぁ発信機壊れてたら漂流するほかどうしようもないしね」
360 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:58:47 7EG8e0DE
男「一応事前に墜落地点を予測して風向きとか海流を計算したうえで捜索を開始するけどな。ですから、着水してボートに乗ったらまず海流に流されないようにアンカーを打ちましょう」
友「はぁ」
男「で、しばらくして救難機が来てくれたらバスクリンみたいなので海水に色を付けて辺りを目立たせ見つけてもらう、と」
友「あー、トップガンで救助時に海の色が変わってたのはそういうことかぁ」
男「無線機が生きているようなら、この時に救難機のパイロットの名前を聞いておくと後にお礼状を出すときに便利でしょう」ワンポイントアドバイス
友「なにその日常生活ではまるで使えない実践的な無駄知識」
-緊急時下の食事編 おわり-
361 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:59:58 7EG8e0DE
民間ガンバレ食
http://www.amazon.co.jp/%E8%90%AC%E6%9C%89%E6%A0%84%E9%A4%8A%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE-%E6%95%91%E9%9B%A3%E9%A3%9F%E7%B3%A7-%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%AB9-ER9-SOLAS%E6%9D%A1%E7%B4%84%E6%BA%96%E6%8B%A0/dp/B007E74BBQ
-緊急時下の食事編-
友「まぁ、戦争末期は民間も散々な食料事情だったけど、南方戦線の話とか見てると陸軍も大抵ひどいんだよなぁ」
男「海軍と違って、陸軍は前線まで物資を届ける必要があるからな。補給が途切れてしまえば、後は現地調達するほかないし」
友「まぁ、鉄砲持ってるんだから狩りくらいできるか・・・」
男「それにしたって部隊全員に渡るような量の獲物は取れなかっただろうな。水木しげるも豚を取った日の夕飯に僅かに脂身の浮いたスープしか出なくてブチ切れ金剛だったらしいし」
348 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:45:47 7EG8e0DE
友「あぁ・・・『そんなことよりパパイヤの根は煮えたのかい』のあのマンガか・・・作中じゃ、水木先生は地元の原住民とよろしくやってたようだけど」
男「最初のうちは、それこそ徴発っていって、軍票を支払って現地民から必要品を買い取ってたんだけどね」
友「そういや、軍票って何なん?確か前におじいさんの遺品にも入ってたっていってたな」
男「軍票っていうのは、軍隊が発行する一時的な擬似紙幣だよ。それを持って軍部に請求すれば、その分のお金があとでその国の政府から支払われるわけ」
友「へー」
男「まぁそれも、その軍にまだ支払い能力がある状態での話だけど・・・事実、戦争末期の日本軍の軍票なんて、もはやケツ拭く紙にもなりゃしないって感じだったらしいし」
349 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:46:28 7EG8e0DE
友「じゃあ結局は強奪する感じになるのか」
男「まぁそうなるだろうな。実際、インパール方面の撤退戦じゃ、途中にある村々を襲って米や家畜を奪ってたそうだし」
友「悲しいね」
男「特に日本軍は米を炊くために井戸の水や家の木を根こそぎ持っていくっていうんで、中国ではその様を穀物に深刻なダメージをもたらす蝗害になぞらえて日本軍の事を『蝗軍』という蔑称で呼ぶこともあったようだ」
友「虫の皇帝でイナゴか・・・そういやはだしのゲンでもイナゴくってたな」
男「俺アレ好きだよ、スカスカの小エビみたいな感じで」
350 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:47:02 7EG8e0DE
友「ジャングルなんかじゃ、やっぱりヘビや虫なんか捕まえて食うのかな」
男「まぁ、それらは今の陸自のレンジャーたちも食ってるし、確保さえできれば貴重なタンパク源だからな」
友「でもジャングルの生物って毒とか持ってるの多そうだよなぁ」
男「実際、それで当たったりして命を失う将兵もいたようだ・・・中には硫黄島のように、硫黄分の多い水や消化の悪い草木しか食べる物が無く、腹を壊すと分かっていてもそれを食べざるを得ない状況もあったそうだが」
友「想像を絶する」
351 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:48:08 7EG8e0DE
男「基本的に旧軍将兵たちはそれぞれ携帯していた米を、ジャングル野菜と呼ばれる現地の草木で水増しして、粉末醤油や粉味噌、塩などの調味料があるうちはそれで雑炊を作って食いつないでいたという」
友「うへぇ・・・」
男「件のうちのじいさん、戦争中はパレンバンってとこで高射砲兵やってたんだけど、まー食うもんが無いってんで配給された粥の中にその辺の草やら何やらぶち込んで食ってたらしいんだよ」
友「おー現役世代の生の声か。すごいな」
男「ある日食った雑炊が妙に美味くて、戦友とがっついて食ってたら食い終わったころに鍋の底から煮えたネズミの死骸がでてきたらしくてな」
友「ヴォエ!!」
男「まぁそれも、きっちり半分こして食ったらしいが・・・如何せん、父さんが小さい頃に聞いた話らしいから真偽のほどは知らん。多分事実だと思うが」
友「なんか、お前んちの家族構成ウチより随分世代が上じゃねえ?うちのじいちゃんなんて確か未だ80いってないぞ?当時戦争行ってたんなら、もう90は超えてるだろ」
男「俺、過去から来たっていったら笑う?」
友「時をかける少年だったのかお前」
男「よし、ちょっとタイムリープしてくる」
友「待て早まるな」
353 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:49:31 7EG8e0DE
男「あと通常時と異なるって言ったら、営倉に入れられた時の食事があるな」
友「営倉?」
男「軍隊内の牢屋みたいなもんだよ。通常の営倉と重営倉ってのがあって、軍法会議でより罪が重いとされた場合は重営倉行きとなる」
友「ほほー」
男「通常の営倉では営内ででる物と同じ兵食が提供されるが、重営倉では米麦飯と水、塩しか与えられなかったという」
友「キッツイな」
男「だから、旧軍の規定では重営倉は3日以上収監してはならないとされていた。海軍の場合も、このような部屋が艦底近くの、もっとも居住性の悪い区画に用意されていたそうだ」
354 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:50:51 7EG8e0DE
友「そういえばさ。前に米軍のDレーションの話してたけど、やっぱ自衛隊にも同じような緊急用のレーションがあったりするの?」
男「あるよ。飛行機や艦艇が遭難したときに脱出した隊員が食べる用に、戦闘機の射出座席や艦備付の救命いかだには救命糧食ってやつが搭載されてる」
友「へー。中身は何が入ってんの?」
男「クッキー状のエネルギーバーと、ゼリーみたいなお菓子」
友「へー」
男「災害時の非常食として民間でも同じものが手に入るはずだ。自衛隊に納入されているものには、中に『ガンバレ!救助は必ずやってくる!』という紙がはいっていることから通称ガンバレ食とも呼ばれている」
355 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:52:29 7EG8e0DE
友「気休めすなぁ・・・」
男「でも実際、サバイバル状況下では本人の生きたいっていう意思が重要だからな。米軍の同様の糧食にはエネルギーバーやシリアルバーの他にコーヒーなどの嗜好飲料も付属している。仏軍に至っては固形燃料やブイヨンまで付いてくる豪華版だ」
友「へー・・・ていうかさ、射出座席ってあれだよね?イスがこうブシュー!ってなってパラシュートが開くやつ」
男「そうそう」
友「あれ、民間機にもつければいいのに。そうすれば墜落したときも生き残る人多いと思うんだけど」
356 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:53:02 7EG8e0DE
男「いやアレ素人が耐えられるような代物じゃないから」
友「え、そうなの?」
男「プロだって成功率は8割、そのうちまた空を飛べる人は5割だぞ。通常は生きてて良かったねっていうレベルだ」
友「何がそんなに危険なんですかね・・・」
男「あれ、火薬で強制的に打ち出されるから瞬間的に20~30G位の負荷がかかるんだよ。だから、大体は生きてても脊椎が潰れたり、手足を骨折したりするそうだ」
友「ヒエッ・・・」
357 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:54:01 7EG8e0DE
男「しかも飛行機の速度を考えると風圧もハンパないからな。どんな飛行機でも、ジェット機なら大体300km/hくらいは出してないと失速して墜落しちゃうのに、そんな中生身で飛び出したらどうなるか位は想像がつくだろう」
友(アカン)
男「しかも、戦闘機ならキャノピーを破って飛び出せるけど、旅客機じゃそれも無理だしな。それこそトップガンのグースみたいな最期を迎えることになるぞ。かといって墜落寸前の揺れる機体から自力で飛び出すなんてまず無理だし、飛び降りたところで一般人が生き延びられるものかよ」
友「うぐぐ・・・」
男「まぁ、もしそれらの問題が全部クリアになったとしたって、コストの問題から採用できるとは思えないしな。ていうか、そんな金があるならほかの部分の安全対策に使った方が良いわけで」
友「あ、そっかぁ・・・生きてぇなぁ」
358 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:55:11 7EG8e0DE
男「ちなみに聞いた話じゃ、空自の飛行機でベイルアウトするときは海に降りるのが良いらしい」
友「あー、市街地に被害がでないように?」
男「それもあるけど、射出座席に仕込まれたボートとか救命胴衣って塩水で反応して動作するようになってるからだって」
友「あ、そうなの。・・・じゃあ湖なんかに降りたら自分でボート膨らまさないといけないのか」(絶望)
男「あとは、意外に山深いとこに落ちちゃうと見つけるのが逆に大変だったりするから。事故調の報告書なんか見ても、山中に墜落した機体を見つけるのに時間がかかるケースが散見される」
359 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:57:27 7EG8e0DE
友「あれってさぁ、まさか当てずっぽうで探しに来てるわけじゃないだろ?どうやって見つけにくんの?」
男「最近の飛行機は、落ちるときに自動でスコーク77っていう緊急信号を飛ばしてる。さらに、救命ボートには無線機を兼ねた救難信号発信機が搭載されているので、ここから自動発信された信号を元に救難機が飛んでくるというわけだ」
友「へー」
男「だから、領海内くらいなら通常は墜落から1時間以内には救難機が飛んでくる。一応、救命キットの中には脱塩ストローやテグス、釣鉤なども入っているようだが」
友「まぁ発信機壊れてたら漂流するほかどうしようもないしね」
360 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:58:47 7EG8e0DE
男「一応事前に墜落地点を予測して風向きとか海流を計算したうえで捜索を開始するけどな。ですから、着水してボートに乗ったらまず海流に流されないようにアンカーを打ちましょう」
友「はぁ」
男「で、しばらくして救難機が来てくれたらバスクリンみたいなので海水に色を付けて辺りを目立たせ見つけてもらう、と」
友「あー、トップガンで救助時に海の色が変わってたのはそういうことかぁ」
男「無線機が生きているようなら、この時に救難機のパイロットの名前を聞いておくと後にお礼状を出すときに便利でしょう」ワンポイントアドバイス
友「なにその日常生活ではまるで使えない実践的な無駄知識」
-緊急時下の食事編 おわり-
361 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/11/11(火) 20:59:58 7EG8e0DE
民間ガンバレ食
http://www.amazon.co.jp/%E8%90%AC%E6%9C%89%E6%A0%84%E9%A4%8A%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE-%E6%95%91%E9%9B%A3%E9%A3%9F%E7%B3%A7-%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%AB9-ER9-SOLAS%E6%9D%A1%E7%B4%84%E6%BA%96%E6%8B%A0/dp/B007E74BBQ
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