淡々と兵食の話するわ
Part5
222 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:45:20 ZWWkh2Po
-米軍のレーション史編-
『これに対し、米軍は暫定的な空爆を開始すると共に・・・』
友「こいついつも戦争してんな」
男「まぁ国の成り立ちからしてバリバリの戦闘国家だし、多少はね?」
友「独立戦争ね?」
男「そうそう。おまけにそれが終わったら今度は南北戦争。息もつかせず次は両次世界大戦。さらにはその後も朝鮮・ベトナム・中東と、その間におきた紛争まで入れたら戦争してない期間なんてないんじゃないか」
223 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:45:50 ZWWkh2Po
友「もう戦争してないと国がもたないのかね」
男「まぁ確かに軍産複合体主導の戦争経済は米国を構成する上での重要なファクターだとは思うが」
友「MMRじゃ最終的によく悪者にされてたよね。軍産複合体」
男「キバヤシとか超なつかC」
友「ΩΩ Ωナ、ナンダッテー!!」
224 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:47:47 ZWWkh2Po
男「今でこそ人種の坩堝って言われてるけど、独立戦争当時は基本的に入植したイギリス人と一部の黒人奴隷だけだったし、未開拓地も多くて食糧には苦労したようだな」
友「今じゃ全世界どこにいてもコーラやアイス食い放題って聞くのにね」
男「それもこれも、戦いで勝ち続けて得た結果ってことだろ」
友「まぁでも、よくそんな状態で戦争起こして勝てたもんだよ。言ってみれば、今のイスラム過激派がアラブ独立させるようなもんだろ?」
男「うーん・・・まぁ背景は違うにせよ、当時はそもそも世界的に兵站能力が貧弱だったし、今みたいな絶対的な戦力差ってのも生まれにくい背景もあるだろうな」
225 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:48:20 ZWWkh2Po
友「当時の兵隊は何食ってたんだ?」
男「一応、1755年にアメリカに陸軍が創設されてからというもの、パンや肉、調味料などについて配給品目が細かく決められていたらしい」
友「へー」
男「待って・・・資料によると、創設当時の一人あたりの支給内容は以下の通りのようだ」
226 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:48:58 ZWWkh2Po
パン 1lb(453g)
牛または豚肉 1/2lb(226g)
牛乳 1pt(568cc)
ジンまたはビール 1qt(965cc)
エンドウ豆 1/4pt(142ml)
塩漬魚 1lb、但し一週間に一回
バター 6oz(28g)、但し一週間に1回
酢 1pt、但し一週間に一回
友「クォートとかパイントとかこれもうわかんねぇな」
男「アメリカは昔からヤード・ポンド法だからね、仕方ないね」
227 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:49:31 ZWWkh2Po
男「ただこれも、基地の場所や季節、さらには補給状況によってかなりバラつきがあったらしい」
友「まぁあの広いアメリカ大陸に、一律同じ量を支給するのは難しいよな。でも、思ったよりちゃんとしてるんだなぁ」
男「その後すぐに起きた独立戦争では、さらに米や小麦粉、モラセスなどに加え石鹸や蝋燭などの生活用品も加わった様だ」
友「モラセス?」
男「サトウキビを精製したときに出る廃糖蜜のことだよ。当時は砂糖が貴重品だったから、安価なモラセスが兵たちの調味料として普及していたようだ。同じ理由で、ラム酒なんかも配給品目に上がることがあったようだな」
228 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:51:22 ZWWkh2Po
友「なるほど・・・ていうか、一日あたりで1リットル近くも酒が支給されるんだな」
男「当時の酒は酔うためじゃなくてガチで飲料用だったからな。今みたいに浄水されてる水がないし、洗浄じゃ煮沸するのも難しいから防腐の意味もかねてあえて酒を配給していたようだ」
友「確かにバック・トゥ・ザ・フューチャー3でマーティがシェイマスの家で注がれた水とかクッソ汚かったもんなぁ」
男「例えがピンポイントすぎる」
友「いやお前も大概だろう」
229 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:52:06 ZWWkh2Po
男「ただまぁ、前線ではどうしても配給が滞って、兵士たちは毎日ファイヤーケーキという小麦粉を練って焚き火で焼いただけの粗末な食事で糊口をしのぐ日々が続いたそうだ」
友「まずそう」
男「実際、まともな料理って言っても配給の豆と肉を塩をモラセスだけで味付けしたベイクド・ビーンズくらいだったらしいけどな」
友「今そんなもの出したら米軍兵士はブチ切れるだろうな」
男「でも、これを元に発展したポークビーンズなんかは今でもアメリカの代表的な家庭料理だけどな」
230 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:52:39 ZWWkh2Po
友「当時は食事自体も質素だったのかね・・・まぁイギリスの植民地だもんなぁ、納得」
男「独立戦争が終わると、配給の質は急激に悪化していった。だが、その後に起きた南北戦争では再び兵士たちへの配給を充実させるよう努力が払われている」
友「えーと、あれってなんで起きたんだっけ」
男「基本的には奴隷解放を謳う北部軍(アメリカ合衆国)と、奴隷経済で潤っていた南部軍(アメリカ連合国)の利害の不一致が原因とされることが多いようだ」
友「北部軍による奴隷解放戦争ってこと?」
231 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:53:13 ZWWkh2Po
男「いやそれもまた少し違うな・・・実際、北部軍が勝利したにもかかわらず、その後長い間に渡って黒人に対する差別は容認されてたわけだし」
友「アメリカも一枚岩じゃなかったんだなぁ」
男「今でもアメリカ南部では『あれは北部による侵略戦争だった』と主張する人もいるくらいだしな。結局のところ、戦争なんてのは自分の主張を認めさせる外交の一手段でしかないってことだろ」
友「力こそパワーってはっきり分かんだね」
男「南北戦争時の兵士たちの食料については、基本的に独立戦争の頃からほぼ変わりは無かったが、いくらかの発展がみられる。例えば、悪名高いハードタックなんかがそれにあたる」
232 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:53:46 ZWWkh2Po
友「ハードタック?」
男「小麦粉に塩を水を入れて練り上げ、クラッカー状に焼き上げたものだ。独立戦争の際、兵士たちは個々で調理をする必要があり非効率だったために、輸送しやすく腐敗し辛い食品として考えられたそうだ」
友「ふーん・・・カンパンみたいなもんか」
男「あれよりはもっと劣悪なものだったらしいがな。長期保存されたハードタックはとにかく固く、歯が欠ける事すらあったらしい。さらに当時は保存環境も良くない場合が多く、保管中にコクゾウムシなどの虫が大量に沸いたらしい」
友「オゲー」
233 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:54:52 ZWWkh2Po
男「そのため、今ではハードタックという言葉には粗食といった意味も含まれているそうだ」
友「そんなの食わされたらたまったもんじゃないぞ」
男「実際、配給されたハードタックは割って中の虫を落としてから、水やコーヒー、あるいはスラムグリオンと呼ばれるごった煮シチューでふやかしたり、同じく配給された肉の脂でフライなどにして食べられていたらしい。まぁ結局、調理しないと食えないわけだ」
友「なーんか結局あんまり効率よくなってねぇなぁ」
男「戦後余剰となったハードタックは、その後10年以上に渡り兵士たちに配給されつづけたという。このことから、陸軍ではレーションの消費を促すために兵士たちの嗜好を考慮する必要性を認識することになる」
友「まぁいくら軍用糧食とはいえ味は重要だよな」
234 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:56:26 ZWWkh2Po
男「ちなみに南北戦争では、南北それぞれに食事の内容も異なったらしい」
友「へぇ。例えば?」
男「ああ。南部ではそれまで奴隷用の食事とされていたフライドチキンやピーナッツなどが、糧食として支給された」
友「フライドチキンって奴隷用の食事だったのかよ!」ウッソ
男「元々白人たちは胸肉やササミなんかの骨のない部位を好んで食べ、モモや手羽先についてははブラックミートと呼ばれ手を付けることは無かった」ソウダヨ
友「モモ肉が一番美味いだろいい加減にしろ!!」
235 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:57:01 ZWWkh2Po
男「そこで奴隷たちは余ったそれらの肉に、質の悪い小麦粉や古くなったクラッカーを砕いて衣にしたものを揚げて食べていたらしい」
友「はーそれがフライドチキンの元祖か・・・ていうかクラッカー砕いて衣にするんだ。カリカリしててうまそうだな」
男「あとは今だと普通に食べてるナッツ類、ピーカンやピーナッツも当初は家畜や奴隷用だったが、栄養価が高く保存・携帯性が良いため軍用糧食にはうってつけだったので採用されたというわけだ」
友「あんなの食ってくださいと言わんばかりの形してんのになぁ・・・もったいねぇなぁ」
男「それから、北部南部両方で食されたものにコーンブレッドがあるが、これも北部は甘めの味付けなのに対して南部ではややしょっぱい味付けになっていたらしい」
友「南部のほうが好きかも」
236 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:57:33 ZWWkh2Po
男「その後のインディアン戦争では、ジャーキーやペミカン、パイノルなどと言ったインディアンの伝統的な保存食も取りいれられるようになる」
友「ほんと戦争ばっかしてんなこの国」
男「そしてその後のスペイン戦争を経て、アメリカは両次世界大戦に参戦することとなる。この頃から、ぼちぼち缶詰やコンデンスミルクなど保存に適した食品が登場してくるようになる」
友「コンデンスミルク?」
男「欧米人にとって、牛乳はパンと同じくらい食事に欠かせないものだからな。日本でいうところの、ごはんとみそ汁みたいな」
友「はー」
237 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:58:27 ZWWkh2Po
男「そして1901年、米陸軍はレーションを目的別に5種類に分類する」
男「1つ目が、基地などで提供される『ギャリソンレーション』」
男「2つ目が、戦場で提供される『フィールドレーション』」
男「3つ目が、行軍中などに提供される『トラベルレーション』」
男「4つ目が輸送部隊などの移動中に提供される『トランスポート』」
男「そして最後が、作戦行動中や遭難時のカロリー補給を想定した『エマージェンシーレーション』だ」
238 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:59:29 ZWWkh2Po
友「なんでそこまで分類する必要があるんですかね・・・」
男「こうしておくことにより、いざ戦争が始まった場合も使用目的に合致した糧食を効率よく管理・配給することができたからだ」
友「なるほど」
男「さらに第一次世界大戦がはじまると、前線にいる兵士に確実に糧食を届けられるよう『リザーブレーション』、『トレンチレーション』などと言った種類の特殊レーションも追加されていく」
友「トレンチレーション?トレンチって、トレンチコートのトレンチ?」
239 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:00:34 ZWWkh2Po
男「そうだ。元々トレンチは塹壕っていう意味だ。どちらも塹壕戦での使用を想定していた装備のため、こう呼ばれる」
友「はぁー」
男「特に第一次世界大戦では、機関銃の発明により兵士たちは身を隠す必要性が大幅に増し、塹壕に潜んだまま睨み合いを続ける塹壕戦という状況が各地で発生することになる」
友「それはしんどいな」
男「実際、土を掘って作った溝に何日も貼りついてなきゃいけないわけだしな。そうした劣悪な環境下では、伝染病や塹壕足などと言った塹壕戦特有の病気も蔓延し始めた」
240 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:01:16 ZWWkh2Po
友「塹壕足?」
男「塹壕の中は常に水や泥でぬかるんでる上に不衛生になりがちだからな。重篤な水虫や感染症、凍傷で末端の血行が悪くなり、酷い場合には手足を切断する必要があったらしい」
友「ヒエッ・・・」
男「当然、そうした時に総延長が数十kmにも及ぶ塹壕の隅々に糧食を配給するのは並大抵のことではない。そこで考案されたのが、先のトレンチレーションやリザーブレーションというわけだ」
友「なるほど」
241 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:02:07 ZWWkh2Po
男「これらのレーションには缶詰や個別包装品など日持ちがして携帯がしやすい物が詰められた。現在に至る近代レーションの直接的な始祖というわけだ」
友「それらの中には何が入ってたんだ?」
男「一般的に、個人に配布されるリザーブレーションにはコンビーフやポークビーンズの缶詰のほか、ハードタック、砂糖や塩のほか、煙草やコーヒーなどが一通り詰められていたらしい」
友「お・・・確かに今のレーションと比べてもそれほど遜色は無い感じ」
男「トレンチレーションは小隊ごとの配給を目的に、25人分が1缶にまとめられている。中身はリザーブレーションとほとんどかわらないが、主食にはローストビーフやサーモン・サーディン缶など、リザーブレーションに比べて多少上等なものが入っていたらしい」
242 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:02:37 ZWWkh2Po
友「それでも連食はきつそうだなぁ」
男「まぁな。周りには水や泥はおろか排泄物や仲間の死体まで積み上げられてる有様だし。それに、カロリーは摂取できても長期にわたってこれらのレーションを摂取した場合、栄養が偏ってビタミン不足による壊血病なども発生したらしい」
友「本当、戦争は地獄だぜ!フゥーハハハァー!!」
男「最後のエマージェンシーレーションは、もう孤立してどうにもならん時用の携帯食だ。中身は乾燥肉の粉末と小麦粉を焼き固めたものと、チョコレートバーのみ。小型軽量ではあるが、連食を想定したものではなかった」
友「その名の通り非常食ってわけか」
243 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:03:22 ZWWkh2Po
男「そしてその後二次大戦までの間に、米軍はこれらのレーションをさらには発達させていく。それまでのレーションの分類も、それぞれアルファベットで分類されるようになった」
男「ギャリソンレーションはA、フィールドレーションはB。リザーブレーションがCでエマージェンシーレーションがDと言った具合にな」
友「中身は一時大戦の頃から何も変わってないのか?」
男「基本的な構成は変わらないが、BレーションやCレーションについてはハードタックがビスケットになったり、主食缶にビーフシチューや肉と野菜のシチューなどメニューが追加されたようだ」
友「へぇー」
244 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:05:49 ZWWkh2Po
男「さらに、Dレーションではエマージェンシーレーションに含まれていた乾燥肉の粉末と小麦粉が無くなり、チョコレートバーだけになった」
友「チョコレートだけか・・・なんかデザートとかに食っちまいそうだな」
男「開発者側もそれを危惧して、わざわざ『ジャガイモよりマシな程度の味にすること』という条件をつけている」
友「自分から不味くしていくのか・・・」(困惑)
男「これらに加え二次大戦の米軍レーションで外せないのがKレーションだ」
友「やべぇDから一気にKまでワープした」
245 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:06:24 ZWWkh2Po
男「Kレーションは米陸軍が航空隊や空挺部隊、戦車兵などの為に開発された非常用の携帯食だ。開発者のアンセル・キーズ(Ancel Keys)博士の名前を取ってKレーションと呼ばれている」
友「緊急用・・・Dレーションとは何か違うのか?」
男「Dレーションは携行性が非常に高く、生存に最低限必要なカロリーを摂取することを目的としている。本当の意味での緊急食だな」
友「うん」
男「対してKレーションは、高い携行性を持ちながらも戦闘活動に必要な分のカロリーが摂取できるようになっている。そのため、戦車兵や空挺兵など、短期間だけ補給が受けられないような状況での使用を想定している」
246 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:06:55 ZWWkh2Po
友「ということは、チョコ以外にもいろいろ入ってるのか」
男「ああ。空挺服のポケットに収まる15cm×6cm×2.5cmサイズの紙箱の中に、ビスケット缶から各種肉類缶詰、コーヒーや砂糖にチューインガム、煙草まで入ってる」
友「おぉ、思ったより豪華だな」
男「それでも、短期間の使用を想定したレーションだけに連食するとかなり食傷気味になったらしい。実際コンパクトで輸送がしやすかったことから、前線ではDレーションやKレーションばかりの日々が続くこともあったらしい」
友「本当、戦争は地獄だぜ!フゥーハハハァー!!」
247 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:07:28 ZWWkh2Po
男「そんな状況が続いたせいで、兵士たちはこれらのレーションを『ヒトラーの秘密兵器』などと揶揄していたらしい。一説では、GIたちが中のタバコだけ抜き取って後は捨ててたって話もあるくらいだ」
友「もったいないお化けが出るぞぉ・・・」
男「これも圧倒的な国力を誇るアメリカだからこそできることだがな。逆に捕虜になったり補給の途絶した日本兵がこれらをみて『なんて豪華なんだぁ・・・』と息を飲むほどだったという」
友「悲しいなぁ・・・」
男「一応当時の日本にも圧搾口糧なんていうカロリーバーみたいなのはあったんだけど・・・如何せん、補給線が断たれてちゃなあ」
248 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:08:01 ZWWkh2Po
友「ところで、自衛隊は今でも缶詰を使ってるけど、米軍もそうなの?」
男「いや、米軍ではベトナム戦争を最後にCレーションは廃止され、現在では個人携帯用の糧食はMREを始めとしたパック包装の糧食が主流になっている」
友「MRE・・・」
男「Meal, Ready-to-Eat(調理済み糧食)の略だ。だが、当初は各国レーションの中でも特に不味いと有名だったため、これらを捩った様々な蔑称がついている」
友「蔑称?」
249 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:08:34 ZWWkh2Po
男「Mr.E (ミステリー)、Meals, Rarely Edible (とても食べられたものじゃない食物)、Meals Rejected by the Enemy (敵から拒否された食べ物)、Morsels, Regurgitated, Eviscerated (吐き戻され、骨抜きにされた一口)、Mentally Retarded Edibles (精神薄弱料理)、Meal, Ready to Excrete (すぐ排泄できる食べ物)、Meals Rejected by Everyone (誰もが拒否した食べ物)、Materials Resembling Edibles (食べ物に似た何か)」
友「草を禁じ得ない」
250 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:09:11 ZWWkh2Po
男「とはいえ、最近では味も改善され以前ほど酷いものではなくなったらしい。それに、国内のミリタリーショップなんかでも、放出品が比較的手に入りやすい」
友「へー。その気になったら手に入るのか」
男「本当は思いっきりパッケージに『合衆国政府のものである。売り物ではない』と書いてあるんだけど」
友「それアカンやつや」
男「実際どうしても不人気メニューは余りが出るからな。戦場で余ったそれを、休暇で在日米軍基地に来た米兵が小遣い稼ぎに売りさばいてる、なーんて言われてるけど」
友「それアカンやつや」
251 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:09:44 ZWWkh2Po
男「ただ、個人携帯用糧食はともかくとして、BレーションにあたるUGRなんかは、今でも業務用のデカい缶詰使ってるみたいだ」 ※Unitized Group Ration
友「確かに個別包装するんでなければ缶のほうが安く済むだろうしな」
男「だからこそ、米軍では自衛隊と違って年ごとに基本メニューが決まっている。こうすることにより、献立の作成や食料手配の手間を減らし、基地ごとに味や食事の内容に差がでない。調理方法も決まってるから、調理兵の養成も簡単というわけだ」
友「確かにアメリカらしい合理的なやり方だなぁ・・・」
男「まあ3食すべて基地の飯食わなきゃいけないわけでもないけどな。実際、横田基地の中にはファストフードの店も入ってるし、PXなんかでも普通の食品類は手に入るし」
252 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:10:22 ZWWkh2Po
友「PX?」
男「売店(Post eXchange)のことだよ。のらくろにも酒保って出てきただろ」
友「ああ酒保かぁ」
男「今は防大や陸自でもPXって読んでる。海自だけ、艦内の販売所を酒保と呼んでるが」
友「伝統墨守唯我独尊」
男「昔と違って今は航海中酒飲んじゃいけないらしいけどな」
253 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:12:57 ZWWkh2Po
男「ま、そんなわけで、米軍のレーションは今も脈々と進化を続けているという」
友「ほー」
男「MREの他にも、偵察部隊や寒冷地向けにフリーズドライやナッツ類を多用したLRP、RCWといったレーションや、機動部隊用に展開後72時間以内のエネルギー補給を視野に入れたFSRなども開発されている。系統的には、これらはKレーションの後継ってことになるな」
友「兵隊は胃袋で戦うってのは、昔から変わらないんだなぁ」
-米軍のレーション史編 おわり-
254 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:13:57 ZWWkh2Po
※LRP(Long Range Patorol)、RCW(Ration Cold Weather)、FSR(First Strike Ration)
255 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:37:45 v97bDrMM
乙!
そこまで不味い不味い言われると逆に食べたくなるな……
256 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 11:35:10 ZWWkh2Po
>>255
5年前に食ったのは味の埋め立て地って感じだったよ!
257 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:30:52 ZWWkh2Po
-番外編 海兵隊の男メシ-
男「まぁ、どんだけよくできたレーションでも結局は同じものが続くと飽きるわけだ」
友「確かになぁ」
男「実際MREなんかは、全部のパックをごちゃまぜにしてから附属のタバスコをありったけぶっかけて、パックから直に食うのがオツとされている」
友「それかあちゃんに怒られる食い方や」
男「軍隊では早メシ早グソは美徳だからな」
258 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:31:24 ZWWkh2Po
男「・・・はい、というわけで本日は米海兵隊に伝わる伝統的な料理を作ります」
友「えっ」
男「えーまず用意するのは冷凍ハンバーグ、中力粉、ビーフストック、ウスターソース、牛乳、塩コショウ、食パン・・・」
友「あっしまったこれ拒否権がない強制イベントのやつだ」
259 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:31:59 ZWWkh2Po
男「まずはハンバーグを焼きます」
友「ちなみにコレなんて料理なの?」
男「海兵隊では単に『SOS』とよばれています」
友「食べ物なのに救助求めちゃってる」
男「肉が焼けたら、そこにパン以外の材料を全部いれます」
友「すげえ!この時点で不味そうってこれもう一種の才能だぜ!!」オエ
260 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:32:35 ZWWkh2Po
男「そしたらとろみがつくまで弱火で煮込みます。つまり小麦粉を入れることによって、ホワイトソースみたいにしたいわけだな」
友「360度どっから見ても美味そうに見えない。こいつ、スキがないな」(白目)
男「まぁ栄養重視で見た目を考慮しないところもアメリカンらしいワイルドさだよな」
友「これかあちゃんに怒られる食い方や」
男「はい。とろみがついてきたらこれを、皿の上に乗せたトーストの上にぶちまけます」ドバァ
友「」
261 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:33:05 ZWWkh2Po
男「これで完成、と・・・」
友「これはひどい」
男「一応、ノースカロライナ州ジャクソンヴィルにあるレジューン基地のレシピを忠実に再現したんだが」
友「こっ、これが基地で出るのかよ!?」(驚愕)
男「さぁ冷めないうちにどうぞ」
友「えぇ・・・」
262 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:33:38 ZWWkh2Po
・・・
友「・・・」モグモグ
男「どうだ?」
友「なんというか、口に含んだ瞬間から味が完成されている」
男「甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の全てが混然一体となってまるで沼のようだ・・・」
友「時折歯に当たるハンバーグとトーストの食感がこれが食物であったことを思い出させる」
263 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:34:24 ZWWkh2Po
男「・・・まぁ、手っ取り早く調理~栄養摂取はできるよね」
友「食材に対する冒涜というか味覚の終着駅って気がするけど・・・ちなみに、このSOSってなんかの略なのか?」
男「Shit On teh Sand」
友「ヴォエ!!」
男「でもこれ、どっちかって言うとShitよりPukeだよね」
友「やめてくれよ・・・」(絶望)
-番外編 海兵隊の男メシ おわり-
264 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 13:40:21 YnK88qQ.
>>263
ごめんスペルミスってた
Shit On the Sandです
265 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 14:02:23 K.xFfQxo
乙
最後のはハンバーグとパンだけ単体で食った方がいいんじゃ……
266 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 18:41:05 GSctafgc
乙
中力粉に牛乳と塩コショウ混ぜて焼いたほうがまだ旨いような…
267 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 19:32:46 RGMK/p9g
軍用糧食は味より効率重視だからね
仕方ないね
268 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 22:46:50 9W.VAY22
http://m.youtube.com/watch?v=sxwMKuF3Rkk
はぇ~ すっごい不味そう・・・(白目)
269 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 09:23:45 Q45LC6t6
>>268
食べ物で遊ぶなって怒られるレベル
270 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 13:38:59 LJvZLk9A
>>268
関連動画に
shit on a shingle..quick,easy and GuuuuuD!!!
ってあるな
向こうの人的にはグッドなのか…?
271 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 13:56:56 wloKquIQ
>>270
sos!安い早い美味い(白目)
みたいな皮肉っぽい感じじゃないかそれ
272 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 22:02:15 2.jgp39Y
>>271
だよな…糞って名前付いてるんだし流石にそこまで味覚破壊されてないよな…
273 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/25(土) 23:32:43 tG9gJ8Cg
食文化概論を受講していた身としては凄く面白いスレ
ただカレーのくだりに着いては色々と間違いが多いのが少し残念
イギリス由来なのは正しいけどレシピを見れば分かる通りあれはインドカレーをシチューにぶち込んだだけのカレーもどきで臭い消し、毒消し等は特に考慮されて居なかった
何故そうなったかと言うのはインドから帰って来たイギリスの者等がインドカレーを手土産にと献上したんだけど
あまりにも舌に合わないのでどうにか食べられるように出来ないかと王宮の料理長に言ったらならシチューにぶちこめば良いんじゃねってなった
まあ味は悪く無いのでこれでいいだろってなって以降日本にそのイギリス式カレーが伝播する。ちなみに九十年代まで日本ではインドカレーが知られていなかったりもする
274 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/27(月) 20:57:34 SFeiRyls
>>273
やったぜ。こういう読んでくれたうえでの指摘ほんとすき
確かにインドからイギリスへのカレーの伝来については1772年にインドにいた英国人Warren Hastingsが母国に伝えたとされています。
現在広く日本に膾炙しているイギリス式カレーにはいくつか由来があると言われており、こと「兵食」という意味では、当時のイギリス海軍(および商船乗組員含めた船乗りたち)が、シチューの材料である牛乳が日持ちしない為代わりにカレー粉を入れたという説もあるようです。
つまり、ご指摘の通り「消毒や臭い消しを目的としてカレーを作ったわけではない」という認識で間違いないと思っています。
先の記述では、ウォーレンが母国にカレーを持ち帰ってから数十年後にはカレー粉が登場しており、なぜ当時の船乗りが牛乳の代わりにそれを選んだのか(なぜカレーでなければいけなかったのか)という点に着目し、兵食と結び付けてイメージしやすいよう表現しています。
一応簡単な裏付けは取っているつもりですが確実なソースではなかったりするので、矛盾点や誤った記述、誤解を招く点も多くとあると思いますが、その点についてはこのように適宜ご指摘・補足いただけると幸いです。
あとインドに日本のカレー伝わったのが90年代なのは知らなかった。こないだインド人が自国へのお土産にバーモンドカレー買ってた気がするんだけどあれ牛脂とか牛エキス大丈夫なんですかね・・・(ヒンドゥー的な意味で)
-米軍のレーション史編-
『これに対し、米軍は暫定的な空爆を開始すると共に・・・』
友「こいついつも戦争してんな」
男「まぁ国の成り立ちからしてバリバリの戦闘国家だし、多少はね?」
友「独立戦争ね?」
男「そうそう。おまけにそれが終わったら今度は南北戦争。息もつかせず次は両次世界大戦。さらにはその後も朝鮮・ベトナム・中東と、その間におきた紛争まで入れたら戦争してない期間なんてないんじゃないか」
223 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:45:50 ZWWkh2Po
友「もう戦争してないと国がもたないのかね」
男「まぁ確かに軍産複合体主導の戦争経済は米国を構成する上での重要なファクターだとは思うが」
友「MMRじゃ最終的によく悪者にされてたよね。軍産複合体」
男「キバヤシとか超なつかC」
友「ΩΩ Ωナ、ナンダッテー!!」
224 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:47:47 ZWWkh2Po
男「今でこそ人種の坩堝って言われてるけど、独立戦争当時は基本的に入植したイギリス人と一部の黒人奴隷だけだったし、未開拓地も多くて食糧には苦労したようだな」
友「今じゃ全世界どこにいてもコーラやアイス食い放題って聞くのにね」
男「それもこれも、戦いで勝ち続けて得た結果ってことだろ」
友「まぁでも、よくそんな状態で戦争起こして勝てたもんだよ。言ってみれば、今のイスラム過激派がアラブ独立させるようなもんだろ?」
男「うーん・・・まぁ背景は違うにせよ、当時はそもそも世界的に兵站能力が貧弱だったし、今みたいな絶対的な戦力差ってのも生まれにくい背景もあるだろうな」
225 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:48:20 ZWWkh2Po
友「当時の兵隊は何食ってたんだ?」
男「一応、1755年にアメリカに陸軍が創設されてからというもの、パンや肉、調味料などについて配給品目が細かく決められていたらしい」
友「へー」
男「待って・・・資料によると、創設当時の一人あたりの支給内容は以下の通りのようだ」
226 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:48:58 ZWWkh2Po
パン 1lb(453g)
牛または豚肉 1/2lb(226g)
牛乳 1pt(568cc)
ジンまたはビール 1qt(965cc)
エンドウ豆 1/4pt(142ml)
塩漬魚 1lb、但し一週間に一回
バター 6oz(28g)、但し一週間に1回
酢 1pt、但し一週間に一回
友「クォートとかパイントとかこれもうわかんねぇな」
男「アメリカは昔からヤード・ポンド法だからね、仕方ないね」
男「ただこれも、基地の場所や季節、さらには補給状況によってかなりバラつきがあったらしい」
友「まぁあの広いアメリカ大陸に、一律同じ量を支給するのは難しいよな。でも、思ったよりちゃんとしてるんだなぁ」
男「その後すぐに起きた独立戦争では、さらに米や小麦粉、モラセスなどに加え石鹸や蝋燭などの生活用品も加わった様だ」
友「モラセス?」
男「サトウキビを精製したときに出る廃糖蜜のことだよ。当時は砂糖が貴重品だったから、安価なモラセスが兵たちの調味料として普及していたようだ。同じ理由で、ラム酒なんかも配給品目に上がることがあったようだな」
228 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:51:22 ZWWkh2Po
友「なるほど・・・ていうか、一日あたりで1リットル近くも酒が支給されるんだな」
男「当時の酒は酔うためじゃなくてガチで飲料用だったからな。今みたいに浄水されてる水がないし、洗浄じゃ煮沸するのも難しいから防腐の意味もかねてあえて酒を配給していたようだ」
友「確かにバック・トゥ・ザ・フューチャー3でマーティがシェイマスの家で注がれた水とかクッソ汚かったもんなぁ」
男「例えがピンポイントすぎる」
友「いやお前も大概だろう」
229 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:52:06 ZWWkh2Po
男「ただまぁ、前線ではどうしても配給が滞って、兵士たちは毎日ファイヤーケーキという小麦粉を練って焚き火で焼いただけの粗末な食事で糊口をしのぐ日々が続いたそうだ」
友「まずそう」
男「実際、まともな料理って言っても配給の豆と肉を塩をモラセスだけで味付けしたベイクド・ビーンズくらいだったらしいけどな」
友「今そんなもの出したら米軍兵士はブチ切れるだろうな」
男「でも、これを元に発展したポークビーンズなんかは今でもアメリカの代表的な家庭料理だけどな」
230 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:52:39 ZWWkh2Po
友「当時は食事自体も質素だったのかね・・・まぁイギリスの植民地だもんなぁ、納得」
男「独立戦争が終わると、配給の質は急激に悪化していった。だが、その後に起きた南北戦争では再び兵士たちへの配給を充実させるよう努力が払われている」
友「えーと、あれってなんで起きたんだっけ」
男「基本的には奴隷解放を謳う北部軍(アメリカ合衆国)と、奴隷経済で潤っていた南部軍(アメリカ連合国)の利害の不一致が原因とされることが多いようだ」
友「北部軍による奴隷解放戦争ってこと?」
231 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:53:13 ZWWkh2Po
男「いやそれもまた少し違うな・・・実際、北部軍が勝利したにもかかわらず、その後長い間に渡って黒人に対する差別は容認されてたわけだし」
友「アメリカも一枚岩じゃなかったんだなぁ」
男「今でもアメリカ南部では『あれは北部による侵略戦争だった』と主張する人もいるくらいだしな。結局のところ、戦争なんてのは自分の主張を認めさせる外交の一手段でしかないってことだろ」
友「力こそパワーってはっきり分かんだね」
男「南北戦争時の兵士たちの食料については、基本的に独立戦争の頃からほぼ変わりは無かったが、いくらかの発展がみられる。例えば、悪名高いハードタックなんかがそれにあたる」
232 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:53:46 ZWWkh2Po
友「ハードタック?」
男「小麦粉に塩を水を入れて練り上げ、クラッカー状に焼き上げたものだ。独立戦争の際、兵士たちは個々で調理をする必要があり非効率だったために、輸送しやすく腐敗し辛い食品として考えられたそうだ」
友「ふーん・・・カンパンみたいなもんか」
男「あれよりはもっと劣悪なものだったらしいがな。長期保存されたハードタックはとにかく固く、歯が欠ける事すらあったらしい。さらに当時は保存環境も良くない場合が多く、保管中にコクゾウムシなどの虫が大量に沸いたらしい」
友「オゲー」
233 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:54:52 ZWWkh2Po
男「そのため、今ではハードタックという言葉には粗食といった意味も含まれているそうだ」
友「そんなの食わされたらたまったもんじゃないぞ」
男「実際、配給されたハードタックは割って中の虫を落としてから、水やコーヒー、あるいはスラムグリオンと呼ばれるごった煮シチューでふやかしたり、同じく配給された肉の脂でフライなどにして食べられていたらしい。まぁ結局、調理しないと食えないわけだ」
友「なーんか結局あんまり効率よくなってねぇなぁ」
男「戦後余剰となったハードタックは、その後10年以上に渡り兵士たちに配給されつづけたという。このことから、陸軍ではレーションの消費を促すために兵士たちの嗜好を考慮する必要性を認識することになる」
友「まぁいくら軍用糧食とはいえ味は重要だよな」
234 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:56:26 ZWWkh2Po
男「ちなみに南北戦争では、南北それぞれに食事の内容も異なったらしい」
友「へぇ。例えば?」
男「ああ。南部ではそれまで奴隷用の食事とされていたフライドチキンやピーナッツなどが、糧食として支給された」
友「フライドチキンって奴隷用の食事だったのかよ!」ウッソ
男「元々白人たちは胸肉やササミなんかの骨のない部位を好んで食べ、モモや手羽先についてははブラックミートと呼ばれ手を付けることは無かった」ソウダヨ
友「モモ肉が一番美味いだろいい加減にしろ!!」
235 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:57:01 ZWWkh2Po
男「そこで奴隷たちは余ったそれらの肉に、質の悪い小麦粉や古くなったクラッカーを砕いて衣にしたものを揚げて食べていたらしい」
友「はーそれがフライドチキンの元祖か・・・ていうかクラッカー砕いて衣にするんだ。カリカリしててうまそうだな」
男「あとは今だと普通に食べてるナッツ類、ピーカンやピーナッツも当初は家畜や奴隷用だったが、栄養価が高く保存・携帯性が良いため軍用糧食にはうってつけだったので採用されたというわけだ」
友「あんなの食ってくださいと言わんばかりの形してんのになぁ・・・もったいねぇなぁ」
男「それから、北部南部両方で食されたものにコーンブレッドがあるが、これも北部は甘めの味付けなのに対して南部ではややしょっぱい味付けになっていたらしい」
友「南部のほうが好きかも」
236 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:57:33 ZWWkh2Po
男「その後のインディアン戦争では、ジャーキーやペミカン、パイノルなどと言ったインディアンの伝統的な保存食も取りいれられるようになる」
友「ほんと戦争ばっかしてんなこの国」
男「そしてその後のスペイン戦争を経て、アメリカは両次世界大戦に参戦することとなる。この頃から、ぼちぼち缶詰やコンデンスミルクなど保存に適した食品が登場してくるようになる」
友「コンデンスミルク?」
男「欧米人にとって、牛乳はパンと同じくらい食事に欠かせないものだからな。日本でいうところの、ごはんとみそ汁みたいな」
友「はー」
237 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:58:27 ZWWkh2Po
男「そして1901年、米陸軍はレーションを目的別に5種類に分類する」
男「1つ目が、基地などで提供される『ギャリソンレーション』」
男「2つ目が、戦場で提供される『フィールドレーション』」
男「3つ目が、行軍中などに提供される『トラベルレーション』」
男「4つ目が輸送部隊などの移動中に提供される『トランスポート』」
男「そして最後が、作戦行動中や遭難時のカロリー補給を想定した『エマージェンシーレーション』だ」
238 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 09:59:29 ZWWkh2Po
友「なんでそこまで分類する必要があるんですかね・・・」
男「こうしておくことにより、いざ戦争が始まった場合も使用目的に合致した糧食を効率よく管理・配給することができたからだ」
友「なるほど」
男「さらに第一次世界大戦がはじまると、前線にいる兵士に確実に糧食を届けられるよう『リザーブレーション』、『トレンチレーション』などと言った種類の特殊レーションも追加されていく」
友「トレンチレーション?トレンチって、トレンチコートのトレンチ?」
239 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:00:34 ZWWkh2Po
男「そうだ。元々トレンチは塹壕っていう意味だ。どちらも塹壕戦での使用を想定していた装備のため、こう呼ばれる」
友「はぁー」
男「特に第一次世界大戦では、機関銃の発明により兵士たちは身を隠す必要性が大幅に増し、塹壕に潜んだまま睨み合いを続ける塹壕戦という状況が各地で発生することになる」
友「それはしんどいな」
男「実際、土を掘って作った溝に何日も貼りついてなきゃいけないわけだしな。そうした劣悪な環境下では、伝染病や塹壕足などと言った塹壕戦特有の病気も蔓延し始めた」
240 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:01:16 ZWWkh2Po
友「塹壕足?」
男「塹壕の中は常に水や泥でぬかるんでる上に不衛生になりがちだからな。重篤な水虫や感染症、凍傷で末端の血行が悪くなり、酷い場合には手足を切断する必要があったらしい」
友「ヒエッ・・・」
男「当然、そうした時に総延長が数十kmにも及ぶ塹壕の隅々に糧食を配給するのは並大抵のことではない。そこで考案されたのが、先のトレンチレーションやリザーブレーションというわけだ」
友「なるほど」
241 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:02:07 ZWWkh2Po
男「これらのレーションには缶詰や個別包装品など日持ちがして携帯がしやすい物が詰められた。現在に至る近代レーションの直接的な始祖というわけだ」
友「それらの中には何が入ってたんだ?」
男「一般的に、個人に配布されるリザーブレーションにはコンビーフやポークビーンズの缶詰のほか、ハードタック、砂糖や塩のほか、煙草やコーヒーなどが一通り詰められていたらしい」
友「お・・・確かに今のレーションと比べてもそれほど遜色は無い感じ」
男「トレンチレーションは小隊ごとの配給を目的に、25人分が1缶にまとめられている。中身はリザーブレーションとほとんどかわらないが、主食にはローストビーフやサーモン・サーディン缶など、リザーブレーションに比べて多少上等なものが入っていたらしい」
友「それでも連食はきつそうだなぁ」
男「まぁな。周りには水や泥はおろか排泄物や仲間の死体まで積み上げられてる有様だし。それに、カロリーは摂取できても長期にわたってこれらのレーションを摂取した場合、栄養が偏ってビタミン不足による壊血病なども発生したらしい」
友「本当、戦争は地獄だぜ!フゥーハハハァー!!」
男「最後のエマージェンシーレーションは、もう孤立してどうにもならん時用の携帯食だ。中身は乾燥肉の粉末と小麦粉を焼き固めたものと、チョコレートバーのみ。小型軽量ではあるが、連食を想定したものではなかった」
友「その名の通り非常食ってわけか」
243 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:03:22 ZWWkh2Po
男「そしてその後二次大戦までの間に、米軍はこれらのレーションをさらには発達させていく。それまでのレーションの分類も、それぞれアルファベットで分類されるようになった」
男「ギャリソンレーションはA、フィールドレーションはB。リザーブレーションがCでエマージェンシーレーションがDと言った具合にな」
友「中身は一時大戦の頃から何も変わってないのか?」
男「基本的な構成は変わらないが、BレーションやCレーションについてはハードタックがビスケットになったり、主食缶にビーフシチューや肉と野菜のシチューなどメニューが追加されたようだ」
友「へぇー」
244 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:05:49 ZWWkh2Po
男「さらに、Dレーションではエマージェンシーレーションに含まれていた乾燥肉の粉末と小麦粉が無くなり、チョコレートバーだけになった」
友「チョコレートだけか・・・なんかデザートとかに食っちまいそうだな」
男「開発者側もそれを危惧して、わざわざ『ジャガイモよりマシな程度の味にすること』という条件をつけている」
友「自分から不味くしていくのか・・・」(困惑)
男「これらに加え二次大戦の米軍レーションで外せないのがKレーションだ」
友「やべぇDから一気にKまでワープした」
245 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:06:24 ZWWkh2Po
男「Kレーションは米陸軍が航空隊や空挺部隊、戦車兵などの為に開発された非常用の携帯食だ。開発者のアンセル・キーズ(Ancel Keys)博士の名前を取ってKレーションと呼ばれている」
友「緊急用・・・Dレーションとは何か違うのか?」
男「Dレーションは携行性が非常に高く、生存に最低限必要なカロリーを摂取することを目的としている。本当の意味での緊急食だな」
友「うん」
男「対してKレーションは、高い携行性を持ちながらも戦闘活動に必要な分のカロリーが摂取できるようになっている。そのため、戦車兵や空挺兵など、短期間だけ補給が受けられないような状況での使用を想定している」
246 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:06:55 ZWWkh2Po
友「ということは、チョコ以外にもいろいろ入ってるのか」
男「ああ。空挺服のポケットに収まる15cm×6cm×2.5cmサイズの紙箱の中に、ビスケット缶から各種肉類缶詰、コーヒーや砂糖にチューインガム、煙草まで入ってる」
友「おぉ、思ったより豪華だな」
男「それでも、短期間の使用を想定したレーションだけに連食するとかなり食傷気味になったらしい。実際コンパクトで輸送がしやすかったことから、前線ではDレーションやKレーションばかりの日々が続くこともあったらしい」
友「本当、戦争は地獄だぜ!フゥーハハハァー!!」
247 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:07:28 ZWWkh2Po
男「そんな状況が続いたせいで、兵士たちはこれらのレーションを『ヒトラーの秘密兵器』などと揶揄していたらしい。一説では、GIたちが中のタバコだけ抜き取って後は捨ててたって話もあるくらいだ」
友「もったいないお化けが出るぞぉ・・・」
男「これも圧倒的な国力を誇るアメリカだからこそできることだがな。逆に捕虜になったり補給の途絶した日本兵がこれらをみて『なんて豪華なんだぁ・・・』と息を飲むほどだったという」
友「悲しいなぁ・・・」
男「一応当時の日本にも圧搾口糧なんていうカロリーバーみたいなのはあったんだけど・・・如何せん、補給線が断たれてちゃなあ」
248 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:08:01 ZWWkh2Po
友「ところで、自衛隊は今でも缶詰を使ってるけど、米軍もそうなの?」
男「いや、米軍ではベトナム戦争を最後にCレーションは廃止され、現在では個人携帯用の糧食はMREを始めとしたパック包装の糧食が主流になっている」
友「MRE・・・」
男「Meal, Ready-to-Eat(調理済み糧食)の略だ。だが、当初は各国レーションの中でも特に不味いと有名だったため、これらを捩った様々な蔑称がついている」
友「蔑称?」
249 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:08:34 ZWWkh2Po
男「Mr.E (ミステリー)、Meals, Rarely Edible (とても食べられたものじゃない食物)、Meals Rejected by the Enemy (敵から拒否された食べ物)、Morsels, Regurgitated, Eviscerated (吐き戻され、骨抜きにされた一口)、Mentally Retarded Edibles (精神薄弱料理)、Meal, Ready to Excrete (すぐ排泄できる食べ物)、Meals Rejected by Everyone (誰もが拒否した食べ物)、Materials Resembling Edibles (食べ物に似た何か)」
友「草を禁じ得ない」
250 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:09:11 ZWWkh2Po
男「とはいえ、最近では味も改善され以前ほど酷いものではなくなったらしい。それに、国内のミリタリーショップなんかでも、放出品が比較的手に入りやすい」
友「へー。その気になったら手に入るのか」
男「本当は思いっきりパッケージに『合衆国政府のものである。売り物ではない』と書いてあるんだけど」
友「それアカンやつや」
男「実際どうしても不人気メニューは余りが出るからな。戦場で余ったそれを、休暇で在日米軍基地に来た米兵が小遣い稼ぎに売りさばいてる、なーんて言われてるけど」
友「それアカンやつや」
251 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:09:44 ZWWkh2Po
男「ただ、個人携帯用糧食はともかくとして、BレーションにあたるUGRなんかは、今でも業務用のデカい缶詰使ってるみたいだ」 ※Unitized Group Ration
友「確かに個別包装するんでなければ缶のほうが安く済むだろうしな」
男「だからこそ、米軍では自衛隊と違って年ごとに基本メニューが決まっている。こうすることにより、献立の作成や食料手配の手間を減らし、基地ごとに味や食事の内容に差がでない。調理方法も決まってるから、調理兵の養成も簡単というわけだ」
友「確かにアメリカらしい合理的なやり方だなぁ・・・」
男「まあ3食すべて基地の飯食わなきゃいけないわけでもないけどな。実際、横田基地の中にはファストフードの店も入ってるし、PXなんかでも普通の食品類は手に入るし」
252 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:10:22 ZWWkh2Po
友「PX?」
男「売店(Post eXchange)のことだよ。のらくろにも酒保って出てきただろ」
友「ああ酒保かぁ」
男「今は防大や陸自でもPXって読んでる。海自だけ、艦内の販売所を酒保と呼んでるが」
友「伝統墨守唯我独尊」
男「昔と違って今は航海中酒飲んじゃいけないらしいけどな」
253 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:12:57 ZWWkh2Po
男「ま、そんなわけで、米軍のレーションは今も脈々と進化を続けているという」
友「ほー」
男「MREの他にも、偵察部隊や寒冷地向けにフリーズドライやナッツ類を多用したLRP、RCWといったレーションや、機動部隊用に展開後72時間以内のエネルギー補給を視野に入れたFSRなども開発されている。系統的には、これらはKレーションの後継ってことになるな」
友「兵隊は胃袋で戦うってのは、昔から変わらないんだなぁ」
-米軍のレーション史編 おわり-
254 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:13:57 ZWWkh2Po
※LRP(Long Range Patorol)、RCW(Ration Cold Weather)、FSR(First Strike Ration)
255 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 10:37:45 v97bDrMM
乙!
そこまで不味い不味い言われると逆に食べたくなるな……
256 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 11:35:10 ZWWkh2Po
>>255
5年前に食ったのは味の埋め立て地って感じだったよ!
257 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:30:52 ZWWkh2Po
-番外編 海兵隊の男メシ-
男「まぁ、どんだけよくできたレーションでも結局は同じものが続くと飽きるわけだ」
友「確かになぁ」
男「実際MREなんかは、全部のパックをごちゃまぜにしてから附属のタバスコをありったけぶっかけて、パックから直に食うのがオツとされている」
友「それかあちゃんに怒られる食い方や」
男「軍隊では早メシ早グソは美徳だからな」
258 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:31:24 ZWWkh2Po
男「・・・はい、というわけで本日は米海兵隊に伝わる伝統的な料理を作ります」
友「えっ」
男「えーまず用意するのは冷凍ハンバーグ、中力粉、ビーフストック、ウスターソース、牛乳、塩コショウ、食パン・・・」
友「あっしまったこれ拒否権がない強制イベントのやつだ」
259 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:31:59 ZWWkh2Po
男「まずはハンバーグを焼きます」
友「ちなみにコレなんて料理なの?」
男「海兵隊では単に『SOS』とよばれています」
友「食べ物なのに救助求めちゃってる」
男「肉が焼けたら、そこにパン以外の材料を全部いれます」
友「すげえ!この時点で不味そうってこれもう一種の才能だぜ!!」オエ
260 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:32:35 ZWWkh2Po
男「そしたらとろみがつくまで弱火で煮込みます。つまり小麦粉を入れることによって、ホワイトソースみたいにしたいわけだな」
友「360度どっから見ても美味そうに見えない。こいつ、スキがないな」(白目)
男「まぁ栄養重視で見た目を考慮しないところもアメリカンらしいワイルドさだよな」
友「これかあちゃんに怒られる食い方や」
男「はい。とろみがついてきたらこれを、皿の上に乗せたトーストの上にぶちまけます」ドバァ
友「」
261 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:33:05 ZWWkh2Po
男「これで完成、と・・・」
友「これはひどい」
男「一応、ノースカロライナ州ジャクソンヴィルにあるレジューン基地のレシピを忠実に再現したんだが」
友「こっ、これが基地で出るのかよ!?」(驚愕)
男「さぁ冷めないうちにどうぞ」
友「えぇ・・・」
262 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:33:38 ZWWkh2Po
・・・
友「・・・」モグモグ
男「どうだ?」
友「なんというか、口に含んだ瞬間から味が完成されている」
男「甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の全てが混然一体となってまるで沼のようだ・・・」
友「時折歯に当たるハンバーグとトーストの食感がこれが食物であったことを思い出させる」
263 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 12:34:24 ZWWkh2Po
男「・・・まぁ、手っ取り早く調理~栄養摂取はできるよね」
友「食材に対する冒涜というか味覚の終着駅って気がするけど・・・ちなみに、このSOSってなんかの略なのか?」
男「Shit On teh Sand」
友「ヴォエ!!」
男「でもこれ、どっちかって言うとShitよりPukeだよね」
友「やめてくれよ・・・」(絶望)
-番外編 海兵隊の男メシ おわり-
264 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 13:40:21 YnK88qQ.
>>263
ごめんスペルミスってた
Shit On the Sandです
265 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 14:02:23 K.xFfQxo
乙
最後のはハンバーグとパンだけ単体で食った方がいいんじゃ……
266 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 18:41:05 GSctafgc
乙
中力粉に牛乳と塩コショウ混ぜて焼いたほうがまだ旨いような…
267 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/18(土) 19:32:46 RGMK/p9g
軍用糧食は味より効率重視だからね
仕方ないね
268 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/19(日) 22:46:50 9W.VAY22
http://m.youtube.com/watch?v=sxwMKuF3Rkk
はぇ~ すっごい不味そう・・・(白目)
269 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 09:23:45 Q45LC6t6
>>268
食べ物で遊ぶなって怒られるレベル
270 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 13:38:59 LJvZLk9A
>>268
関連動画に
shit on a shingle..quick,easy and GuuuuuD!!!
ってあるな
向こうの人的にはグッドなのか…?
271 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 13:56:56 wloKquIQ
>>270
sos!安い早い美味い(白目)
みたいな皮肉っぽい感じじゃないかそれ
272 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/20(月) 22:02:15 2.jgp39Y
>>271
だよな…糞って名前付いてるんだし流石にそこまで味覚破壊されてないよな…
273 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/25(土) 23:32:43 tG9gJ8Cg
食文化概論を受講していた身としては凄く面白いスレ
ただカレーのくだりに着いては色々と間違いが多いのが少し残念
イギリス由来なのは正しいけどレシピを見れば分かる通りあれはインドカレーをシチューにぶち込んだだけのカレーもどきで臭い消し、毒消し等は特に考慮されて居なかった
何故そうなったかと言うのはインドから帰って来たイギリスの者等がインドカレーを手土産にと献上したんだけど
あまりにも舌に合わないのでどうにか食べられるように出来ないかと王宮の料理長に言ったらならシチューにぶちこめば良いんじゃねってなった
まあ味は悪く無いのでこれでいいだろってなって以降日本にそのイギリス式カレーが伝播する。ちなみに九十年代まで日本ではインドカレーが知られていなかったりもする
274 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/10/27(月) 20:57:34 SFeiRyls
>>273
やったぜ。こういう読んでくれたうえでの指摘ほんとすき
確かにインドからイギリスへのカレーの伝来については1772年にインドにいた英国人Warren Hastingsが母国に伝えたとされています。
現在広く日本に膾炙しているイギリス式カレーにはいくつか由来があると言われており、こと「兵食」という意味では、当時のイギリス海軍(および商船乗組員含めた船乗りたち)が、シチューの材料である牛乳が日持ちしない為代わりにカレー粉を入れたという説もあるようです。
つまり、ご指摘の通り「消毒や臭い消しを目的としてカレーを作ったわけではない」という認識で間違いないと思っています。
先の記述では、ウォーレンが母国にカレーを持ち帰ってから数十年後にはカレー粉が登場しており、なぜ当時の船乗りが牛乳の代わりにそれを選んだのか(なぜカレーでなければいけなかったのか)という点に着目し、兵食と結び付けてイメージしやすいよう表現しています。
一応簡単な裏付けは取っているつもりですが確実なソースではなかったりするので、矛盾点や誤った記述、誤解を招く点も多くとあると思いますが、その点についてはこのように適宜ご指摘・補足いただけると幸いです。
あとインドに日本のカレー伝わったのが90年代なのは知らなかった。こないだインド人が自国へのお土産にバーモンドカレー買ってた気がするんだけどあれ牛脂とか牛エキス大丈夫なんですかね・・・(ヒンドゥー的な意味で)
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
しんのすけ「アローラ地方を冒険するゾ」
→記事を読む
シンジ「こうなったら、開き直ってやる・・・w」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む
