ドラえもんはアメリカでカーズと戦うようです
Part1
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:39:21.73 ID:nupErYkM0
プロローグ
のび太「ドラえもん、もうちょっと頭良くしてよ。」
ドラえもん「しょうがないなあ。」
チャラララ、ソノウソホント〜♪
ドラえもん「僕は天才!」
(ドギャーン!)
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:40:16.57 ID:nupErYkM0
ドラえもん「………」
のび太「…ドラえもん…?」
ドラえもん「フ………」
のび太は目の前に邪悪な気配を感じると共に、少し『奇妙な感覚』を覚える
それは一瞬世界が瞬きをしたような―妙な感覚だ。心無しか頭がグルグルとするような…
その後、のび太は信じられないような光景を目撃する。そう、それはッ!鮮やかな赤色に染まった自らのTシャツだったッ!
のび太「GU、GUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA、な、何がッ!」
ドラえもん「『ウルトラストップウォッチ!』時を三秒間だけ止めたッ!
このドラのスーパー手袋で放った手刀はッ!既に貴様の心臓に致命傷を与えているッ!」
のび太「!!!」
のび太のシャツは既に元の色がわからない程の飴色に染まり、その痛々しさは一秒みるたびに一分意識が遠のくように思える。
のび太は既に悟っていた。そう、自分は死の深淵に呑まれこむ最中だということ―
しかし、最後に、自分に出来た最初の友達ッ、優しかったあの友達!!あの友達に聞いておかなければいけないことが一つだけある!!
『それ』を聞く為ッ、小学四年生の弱弱しい少年は、強く頭を上に寄りかからせる!
のび太「な、何故―」
のび太は涙腺がはちきれそうな勢いで涙を流ながらドラえもんに聞く。
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:41:18.77 ID:nupErYkM0
しかし―ドラえもんの回答はあくまで冷徹だった。
ドラえもん「何故―?『何故』と聞くか。愚問だな。のび太」
目の前の狂気じみた青色は高慢さを滲み出しながらそう答える
ドラえもん「俺は貴様のような腐れ脳味噌にいつまでも仕えるような酔狂な馬鹿では無いッ!」
のび太「!!!」
ドラえもん「頭の良くなった今ならわかるッ!実によくわかるッ―昔の俺の愚かさが!!虫唾が走るわ!
いいか?秘密道具を持つこの俺。人間を数百倍にまで上回る能力をもつこ・の・ド・ラ・がッ!
何が楽しくて馬鹿で脳味噌腐っている1小学生に仕えようというのだ!いや仕える訳が無いッ!
俺は悟った!今のこの時代なら、俺はこの秘密道具で天下を取れる。そしてこの俺の体はまさに不老不死ッ!
俺はこの小便染みた時代に!永遠の帝王として君臨出来るとッ!そう悟ったのだ!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:43:46.11 ID:nupErYkM0
のび太「仕える…?違う!僕はそんなつもりで君といた訳じゃないッ!」
ドラえもん「ほ〜う。…じゃあ何だ?奴隷か?それとも役に立つ家庭教師かな?」
のび太は渾身の力で息を吸い込み、その弱弱しい体ではそのまま潰れてしまうんじゃないかとも思ってしまうような大きな声で叫んだ。
のび太「友達だッ!」
ドラえもん「!」
死にかけの小学生の命は、風に吹かれる蝋燭のように儚かった。―しかし、その目は真っ直ぐに、強く目の前の狂気と向き合っていた。
のび太「生かせてくれとは言わない…ただこれだけは言わせてほしい。僕のかけがえの無い友達に…」
ドラえもん「………。」
ドラえもんは無言になったが、のび太は続けた。
のび太「死ぬ…なよ。」
ドラえもん「………………………。」
そしてそのままのび太―本当に簡単に、蝋燭の火が消えるように…その若い命を散らした。
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:44:29.14 ID:nupErYkM0
ドラえもん「…ハハハ、ハハハハハ、フハハハハハハハハハハハハハハッ!
最高にハイって奴だアハッハッハッハッハァッ!!
餓鬼が、三年前まで糞尿垂らしていた糞餓鬼がこのドラの友達ィッ!?
いきがってるんじゃねえええええぜええええゴミがあああああッ!!」
狂気はのび太の遺体を大きく外に蹴り飛ばしたッ!割れるガラスと共に内臓が散乱するッ!
ドラえもんは―確かにのび太の友であったッ!しかし、ドラえもんは、あぁドラえもんはッ!そののび太の死さえも鼻でわらったのだッ!
そこにはドラえもんでは無い…たった一つの狂気が、大きく産声を上げて生まれようとしているッ!
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:45:57.46 ID:nupErYkM0
【運命の出会い―ジョセフ・ジョースター】
ドラえもんは世界征服のため、まずアメリカ征服に焦点を絞った
ドラえもんはこの時、知るよしも無かった。自らの運命を左右する、一人の男と出会うことを―
そして彼と運命を共にするであろうことを―
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:49:24.35 ID:nupErYkM0
ドラえもん「車というものは確かに便利だ―だが、誰もが使うから道が混雑してしまう。
どこでもドアを使えるのは、このドラえもん一人でいいッ!」
ドラえもんは自らの腹にある悪意の伏魔殿―四次元ポケットから、どこでもドアを取り出した。
その途端にドラえもんのアメリカへの道は開いた。この平和な国がこれから、ドラえもん色に染まるであろう。
ドラえもんがアメリカに来たのは訳があった。
―アメリカの大統領亭に忍び込み、大統領を脅して裏から操る
アメリカは世界最大の国家であり、世界征服へのステップとしてアメリカ征服は外せない―そうドラえもんは考えた。
その思いがドラえもんを遠くアメリカまで向かわせたのだッ!
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:53:10.95 ID:nupErYkM0
ドラえもん「臭い町だ…。」
ドラえもんはとりあえずコーラを買おうとして手に取る―そのとき、一人の黒人がドラえもんの前を走り去り、財布をくすねていった。
ドラえもん「乞食か…」
「お客さん、追いかけるなら早く走りなよ。あんたの財布だよ」
ドラえもん「その必要はァーッ!無いッ!!『ウルトラストップウォッチィッ!!』時よ止まれィッ!」
先ほどまでの雑踏が嘘のように静止し、何一つ音のない無の世界になった。
そう―1人の男の足音を除いて…
ドラえもん「フフッ、貧相なツラよ」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:56:09.80 ID:nupErYkM0
そして時は動き出す!
スモーキー「へへ…財布いただきッ!あれ!?」
ドラえもん「逃げ足はッ…早いようだな…。
この乞食の浮浪者がァーッ!!このドラえもん様の財布を盗みよってェーッ!!
ドラララララララララララララ」
スモーキー「ドギャーン!」
―離してやってください。
ドラえもん「?」
そこはアメリカの何処にでもある裏道―しかしその日常の裏道に、明らかに異質な一つの声が響いた
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:01:18.57 ID:nupErYkM0
「友達なんスよ彼は…それにもう財布は取り戻したんだからそんなにやらなくていいじゃないスか…」
ドラえもん「ほう友達だと?それじゃあその友達の名前を言ってみてくれるかな?
いいか?死にたくなければ、死にたくなければこのドラに!このドラに嘘をつくなァーッ!ウスノロがァーッ!
俺はこの世界の新しい帝王なんだぜェーッ!」
声をかけてきたその男は、身長190cmはある大男だった。狂気の目をじっくり―静かに見つめて、
ゆっくりと口を開いた。
「聞いていいか?わからんのだ。なんだってこんなことをする?この行為にはいったいどんな意味があるっていうのだ?」
ドラえもん「理由なんてねェーッ!汚らわしいからだッ!
喰らえ!これが全世界の帝王となる!このドラえもん様のパンチだーッ!」
ドラえもんは素早く両手にスーパー手袋を装着し、目の前の男にたたきつけた!
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:04:48.71 ID:nupErYkM0
しかし―
「図に乗るんじゃねえこの青狸がァーッ!」
その大男はドラえもんに向かって鋭い拳を振り出した!
ドラえもん「な!?GUAAAAAAAAAAAAA!!」
「おいそこの引ったくり!早いとこズラかろうぜ!」
―その男は豪快に現れ、豪快に去っていった…しかし、彼は一つ、ドラえもんに大きい一つの感情。初めての感情を残していった!
深火の如き屈辱をッ!
ドラえもん「何をするだァーッ!!許さん!!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:07:52.68 ID:nupErYkM0
ドラえもんは起き上がり、ゆっくりと遠くを見た。
先ほどの鋭いパンチで少し気を失っていたようだ。今から時を止めても、恐らく奴が何処に行ったかわからないだろう。
狂気は屈辱のあまり壁を蹴って破壊した。
ドラえもん「クソが…。」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:10:34.31 ID:nupErYkM0
波紋と石仮面
大男、ジョセフ・ジョースターとの第二の出会いは、次の日の夜、レストランだった。
そしてその出会いはどうみても不自然な出会いだった。
けたたましい轟音!奴はトンプソン機関銃を!一人の男にぶっぱなしたァーッ!
常識的に見て、それは信じられないような光景だった!
客は獣のような悲鳴をあげて店から出て行く、
そう、ジョセフ・ジョースターと、ドラえもんを除いて…
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:15:08.47 ID:nupErYkM0
ドラえもん「『ウルトラストップウォッチッ!』時よ止まれィ!」
時は止まった。ドラえもんは先ほどトンプソン機関銃を撃たれていた男を注目する。ジョセフより―先に
ドラえもん「やはり…死んでいるか。
…おっと危ない。このドラとしたことが触ってしまうところだった。」
ウルトラストップウォッチで時を止めた世界に入門できるのは、基本的に時を止めたものだけである
しかし例外的に、他の人に触られた者だけは、時間を止めた世界に入門することが出来るようになる
ドラえもん「どういうことだ…?発射した銃弾が異様な形でここに落ちている。もしや―奴は生きている」
ドラえもんはもう一度その男のもとにかけより、頭部に銃弾が入っていないことを確認した。
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:19:10.20 ID:nupErYkM0
ドラえもん「馬鹿な。(なんて奇怪な)
こいつは…生きているッ!人間じゃないッ!」
ドラえもんは少し警戒する。科学的に考えて、相対性理論の外でなら光より早いスピードで動けば時を止められるのと同義になるのだ。
この男は人間と違う生物…もし、もしもの話だが、光を上回るスピードで動けるなら。
ドラえもん「―まあいい。そんな訳は無いとは思うが、もしそうなら…
大事なところは奴らに喋って貰う。一まず石ころ帽子で様子を見させてもらおう」
ドラえもんは灰色の帽子を被った。
―そして時は動き出す。
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:23:41.56 ID:nupErYkM0
石ころになって聞いた話は、どれも奇怪で信じられないことばかりであった。
石仮面のこと、ストレイツォ、吸血鬼、波紋疾走、ディオ・ブランドー、メキシコの地下にいる柱の男、石油王スピードワゴンの死…
その一つ一つがドラえもんを動揺させ、驚愕させた。
ドラえもん「今この世で時を止めた世界に入れるのはこのドラのみ…しかし、前述の可能性もある。
更に、宇宙広辞苑にさえ載っていないこれほどまでの真事実…
これは…見届けないと…いけないな。メキシコの…柱の男か。」
こうしてドラえもんは柱の男と会うことを決めた。これがドラえもんとジョースター家の、100年以上にも渡る因縁の起因である!
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:36:53.70 ID:O7t2ezgTO ドラえもん「予知夢アメ。」
ドラえもんは自らのホテルに帰り七時間眠った
そしてナチスが柱の男を発掘することを予知し、興奮した
ドラえもん「クックック、ナチスが柱の男を発掘し、復活させるか―面白い!
そこから先は予知できなかったが、まぁいい!予知によると昼13時、"柱の男"は復活する!それまで、この薄汚いホテルで休ませて貰うッ!」
ドラえもんはポケットに手を入れた。
ドラえもん「グルメテーブルかけェ!!」
目の前に特上のどら焼きが現れた
ドラえもん「さぁ、どら焼きは後で召し上がるとしてまずは変身だなッ!こんな青狸じゃあ無駄に目立って仕方が無いからな!変身ドリンク!」
ドラえもんは何処にでもいるようなアメリカ人へと変貌した
ドラえもん「完璧だ―」
この時だった、ドラえもんが完全に『ドラえもん』ではなくなり、
DORAEMONとなったのは…
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:40:14.44 ID:O7t2ezgTO 13時、そろそろ柱の男が目覚めた所だろう
ドラえもん「おうっと…もうこんな時間か―
そろそろ、奇怪な古代の世界に行かせて貰おうじゃあないか。『どこでもドア』ァーッ!」
ついた所はナチスの実験室のある建物の前だ。門番がいると思ったが既にのびているようだ。その場には女物の服が脱ぎ捨ててある
ドラえもん「何があった・・・?ケツに毛の生えた筋骨隆々の筋肉(マッチョ)女でも出たのかァ?」
ドラえもんは知らなかった。数十分前、ここに女装したジョセフが出現したことを―
「石ころ帽子を被って行くか」
ドラえもんは実験室への道をジリジリと歩いて行く―
そこには―サンタナ!
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:42:41.73 ID:nupErYkM0
ドラえもんvsサンタナ
ドラえもんが見たナチスの実験室は、雨が降った後のコンクリートのように血がしたっている
そこには前にみた大男、ジョセフ・ジョースターと、もう一つの異形な強張った裸体があった。
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:48:37.67 ID:nupErYkM0
ドラえもん「奴は―噂の吸血鬼か?
まあいい。少し様子を見させて貰うぞッ!『石ころ帽子!』」
こうしてドラえもんは静観に入り、ジョセフと裸体の男(サンタナ)の会話を聞いていた。
その内容は絶望的なこと。そう―奴は無敵だということだった。
波紋を使えないドラえもんには触れられもしない!触れられもしないものには、たとえ80年間時を止めようとも倒すことは出来ないのだ!
ドラえもん「なんとかして奴に―タイム風呂敷をかぶせる。それ以外―勝つ方法は無いッ!
しかし…時を止めようとも結局触ってしまった時点で動き出し、そしてタイム風呂敷を消化されるだろう…
どうやって奴に勝つのか…
待てよ…奴が吸血鬼の習性を持つなら…光に弱いのか?」
ドラえもんが回想を張り巡らせている内に、いつの間にかその場からジョセフと裸体の姿は消えていた。
後に残るのは、ナチス軍人の語らない肉片ばかりである。
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:52:04.32 ID:O7t2ezgTO
もう一つ変わったことと言えば、実験室から地上に向いていると思われる道は開いていたということだ
ドラえもん「フン、奴らの脳でも光に浴びさせることは思いついたのか」
その道を覗き見るに―ほほう、どうやら奴らはあのドアを開けようと必死なようだな。このドラが手伝ってやるか。
ジョセフ「な、なんだーこれはーッ!!」
サンタナ「ミート・インペイド(憎き肉片)」
シュトロハイム「あいつの肉片がッ!!」
―フフン、
ドラえもんは騒乱の中ゆっくりと(優雅に)その階段を登って行く
石ころ帽子を被ったこのドラえもん!もはや誰にも見えない。サンタナとはまた違った意味で無敵である!
ただし、石ころ帽子は見えなくなる訳では無く、視界には入っているが気にされなくなる道具で、決して姿が無くなった訳では無い。まぁこの時点ではどうでもいいことではある。視界に"感知"出来ないことは確かなのであるから―
ドラえもんは扉の前に立った!
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:55:47.13 ID:nupErYkM0
ドラえもん「ククク…ゴミ共が無駄な汗ご苦労!
そこのナチス軍人が必死こいて開こうとしているこの扉はッ!
このドラが一瞬にして開いてしまうという訳なのだァーッ!」
その時―
ジョセフ「うおおおおおお!」
シュトロハイム「足を切ってくれてありがとうジョジョ!
後はあの扉を開くだけだァーッ!」
ドラえもん「『通り抜けフゥーップ』ッ!!」
シュトロハイム「あれ?」
ドラえもんはドアに穴を開けた!きらびやかな光が、部屋の中に差し込む―
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:00:43.71 ID:nupErYkM0
サンタナ「GUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!」
しかし―当然ドラえもんは扉を外から開けた訳では無い…内から開けたのである
内と外。このどうでもいいような違いが、この時点でのドラえもんの命運を大きく分けた!
そう、"内から開けた"というこの事実が、このサンタナ戦では大きな誤算になったッ!
ジョセフ「やったぜシュトロハイムッ!!
―な、なんだあァーッ!誰もいない所に影が映っているゥーッ!!」
シュトロハイム「!?」
ドラえもんは口をこれ程かと思う程大きく開けながら高慢に笑っている。
―影が映っていることに…気付かないまま…
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:05:01.18 ID:nupErYkM0
サンタナ「影―?」
サンタナは考える。この状況で自分が生き残る方法…それは他人の体の中に入ることだと。
入るならここで馬鹿みたいに足から血を流しているナチス軍人か―?
サンタナ「いや…」
0.1秒!その間にサンタナは、"原始的な直感"で太陽の方に向かうッ!
ジョセフ「な、何ィーッ!サンタナが太陽の方向に向かっていく!トチ狂ったかァーッ!?」
ドラえもん「フフン―醜くあがくがいい。ロースにされる直前の豚のように…
………いや違う!この起動は俺に向かっている!しまった―影?
油断した!反応がワンコンマ遅れたぜェーッ!!」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:10:31.16 ID:nupErYkM0
サンタナはドラえもんの体に骨ごと近寄った!!
ドラえもん「だがあと2mはあるぜッ!遅い遅いッ!『ウルトラストップウォッチッ!!』」
ピタァッ!!その場の時間が止まる。ドラえもんは安堵してその古代人の方を向いた。
「フウ―出来ることなら…このまま殺したいが…時が止まっていては体も溶けないだろう。
まあいい。安全なところに隠れてお前が溶ける所を楽しく鑑賞させてもらうよ。」
しかしその時―ドラえもんは足の異変に気付く。
「足…足の感覚が無いッ!」
時が止まる前、サンタナは自分の肉片をドラえもんの足に飛ばしていた!
サンタナの肉片がドラえもんを襲うッ!
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:15:27.53 ID:nupErYkM0
「恐ろしい!このDORAは恐ろしい!何が恐ろしいって、足の痛みが快感に変わっているんだぜェーッ!!」
サンタナの肉片が胴体近くまで接近するッ!
― 時を動かし…もう一度止めたらこのサンタナの肉片をとめられるか…。
いや、既に触れてしまっているから止まらないし、むしろあそこにいるサンタナ本体が突っ込んでくるだろう…。
胴体を真っ二つに割って摘出するか…?いやそんな時間は無いッ!
「このDORAの心臓がァーッ!脳糞古代人めェーッ!!」
サンタナがドラえもんの心臓を押しつぶす…その瞬間!
ドラえもん「だがこのドラは殺せないッ!!
『タイム風呂敷』ッ!!俺の体ごとサンタナの時間を戻せッ!ほんの10分前になァーッ!」
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:19:33.69 ID:nupErYkM0
心臓にあと1cmまで迫っていたサンタナの肉片の進行が止まった!!―そう、まだナチスによって復活していない、その状況になったのだ。
更にドラえもんの足の傷まで戻る!
ドラえもん「やるじゃないか…古代人。このDORAをここまで苦しめるとは…
お仕置きの時間だぜ!サンタナッ!」
ドラえもんは物陰に隠れて叫んだ!!
「―そして時は動きだすッ!!」
サンタナ「Nu...NUOOOOOOOOOOOOOO!!」
ジョセフ「サンタナが太陽の光で石になっていく!!」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:22:31.98 ID:nupErYkM0
カーズ目覚める
ドラえもん「石ころ帽子。」
ジョセフとシュトロハイムが何かを話している。どうやらシュトロハイムがジョセフに波紋を強くしろとまくしたてているらしい。
そしてシュトロハイムは、足の傷の出血多量で死んでいった。馬鹿め。自殺しにきたのか。
どうやらこれからジョセフはシーザーという人物に会いに行くらしい。
丁度いい機会だ。このドラも波紋を覚えておこうじゃないか。
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:27:00.18 ID:nupErYkM0
ドラえもん「予知夢アメ」
宿屋に帰ってドラえもんは予知する。自分がシーザーという男に会うところ、そしてその先
しかし、どうやら最後まで波紋は教えてくれないらしい。
しかし気になったのはその先だ。それは見知らぬ三人の男。ワムウ、カーズ、エシディシというらしい
そしてその夢の内容は強烈だった―それは外にいる三人に打ち上げ式豆太陽を浴びせようとこころみるが、
結局ワムウという男の闘技に太陽ごと割られ、死ぬ夢だったのだ!
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:30:05.83 ID:nupErYkM0
ドラえもん「ふむ…仕掛けるのはまだ速いか。
ただあの三人は目撃しておく必要があるな。
情報は宇宙広辞苑一つで十分だと思っていたが、まさか自分で情報を集めに行くこととなるとは…」
ドラえもんはとりあえずシーザーとジョセフのいるローマの遺跡まで行くことにした。
そして一晩寝て―次の日の夜
ドラえもんは真実の口の前に立つ。
ドラえもん「オールマイティ・パスッ!!」
真実の口が開く
ドラえもん「真実の口が虚偽の体を届けるなんて…中々滑稽な話だな。」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:34:34.63 ID:nupErYkM0
ドラえもんはゆっくりと真実の口の先に入った。ジョセフが入った一分後だ。
ドラえもん「何故かさわがしいな…どうした?」
警戒のあまり、頭に被った石ころ帽子をギュッと握り締めた
エシディシ「生きていたのかッ!波紋の一族!!」
シーザー「波紋入りのシャボンを喰らえッ!」
ドラえもんはその光景を必死に見入る。
―自分の知らない世界がここまであるとは…全くもって世界は広いな。
ドラえもんはそう思う
ワムウ「一ヶ月後、ローマのコロッセオで待ってやるッ!」
ドラえもん「ほう…まだ一ヶ月は、このDORAが波紋を覚えるチャンスはあるようだな…」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:37:54.71 ID:nupErYkM0
ジョセフは喉にはめられたリングを取り出すために医者に行く。ドラえもんはゆっくりと後ろをついて行った。
―医院
医者「四次元の知恵の輪ですよ!」
ジョセフ「オーッ、ノー」
医院の中の雰囲気はわりかしフランクであったが、むしろあまりに信じられないものだからフランクにならざるをえなかったのであろう
ドラえもんはその光景を横目に考える
ドラえもん「ふ〜む。夢の中では波紋を教えてとこのドラが頭を下げても、
時間が無いと断られてしまった。
一体どうやって教えてもらうか…」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:42:57.31 ID:nupErYkM0
医者「こんなの現代の医学では摘出不可能ですッ!!」
ドラえもん「ふふん、まあこの程度、22世紀のお医者さんかばんでは三秒で摘出できるがな…
いやむしろタイム風呂敷なら2秒か。全くこの時代の頭の悪さには苦笑させられる
…いや、待てよ?…フフフフフ」
ドラえもんは何かを思いついたようで、耳鳴りのするような高笑いをした
ジョセフ達が医者から出てきた。チャンスとばかりにドラえもんは声をかける
ドラえもん「フフ…何か困っているようだねえ?」
ジョセフ「何だこいつ…何処かであった気がするけど…」
スピードワゴン「(機知外だ。無視しろジョセフ)」
ジョセフ「わかった。」
ジョセフ達はドラえもんの左をすり抜けて車の方に向かった。
ドラえもん「取り除いて欲しいんだろ?喉のリング。」
ジョセフ「…!な、何故知っている…。」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:45:57.04 ID:nupErYkM0
ドラえもん「当然知っているよ。ジョセフ・ジョースター。取り除いて欲しいだろ?」
ジョセフ「名前まで…」
スピードワゴン「何だ…?お前なら取り除けるとでも?」
ドラえもんは笑った。
ドラえもん「ああ。勿論。取り除いてやるよ。」
ジョセフ「…。」
ドラえもん「しかし…条件がある…。」
あまりのドラえもんの怪しい雰囲気にシーザーは拳法の猫足立ちの構えを取った。
ドラえもん「何…?別に難しいことじゃない。
ジョセフ・ジョースター。俺の靴を舐めろ」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:50:39.95 ID:nupErYkM0
ジョセフ「!!」
ドラえもん「取り除いて下さい、取り除いて下さいと…エサを与えられた犬のように舐めるんだ。」
ジョセフは顔に血管を浮き上がらせて答える
ジョセフ「貴様ァーッ!!なめるのもいい加減にしろォーッ!!」
スピードワゴン「やはり機知外だ。行くぞ。」
三人は警戒した早足で車の方に向かった。
ドラえもん「あと波紋も教えて欲しいなァ〜?」
スピードワゴン「無視だ。無視。」
ドラえもん「チッ…カス共が…喜んで舐めればいいものを…
しょうがない。おい三人ともこちらを見ろ!!」
シーザー「うるさいなあ…ヌオォーッ!?」
ジョセフ「どうしたシーザーッ!!奴に何かされたか?」
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:54:30.99 ID:nupErYkM0
ドラえもん「『悪魔のパスポート』ッ!!お前達は俺を許すことしか出来ないッ!!」
三人は急に虚ろとした目になった。
ジョセフ「ぐ…ぐああ…」
そして三人とも、十分に睡眠した後のようにスッキリとした目をパチクリさせる。
スピードワゴン「しょうがないな」
シーザー「人間誰だって靴を舐めてもらいたい時ってあるよね」
ジョセフ「許してやるぜ。靴は絶対に舐めないが…話だけは聞いてやる。」
ドラえもんは高笑いする。
ドラえもん「フフ…いい子だ…。」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:59:33.64 ID:nupErYkM0
ドラえもんはジョセフに交渉を持ちかけた。
喉につけられた指輪を摘出するから、代わりに波紋を教えてくれという内容だ。
ジョセフはこれを半分飲む
―まずはこの場で一つを摘出し、波紋の修行を三日一緒にした後、安心できる奴だと確信したなら、
もう一つのリングを摘出してもらい、最後まで波紋の修行を一緒にしようというものだった―
誰もが30日では修行が足りないと思っていた。リングさえ取り除ければ、1年だって2年だって修行できる。
これは波紋を覚えたいドラえもんにとっても、日にちがたりないジョセフ達にとっても好条件であった。
ドラえもんはジョセフ達にカーズとの戦いの場に連れて行って貰うと同時に、
波紋を習得させてもらえることになったのだ!
こうしてドラえもんは―ヴェネチアで女教師リサリサと会うことになるのであった。
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 18:02:36.87 ID:nupErYkM0
地獄昇柱〜ヘルクライム・ビラー〜
リサリサは三人がヴェネチアに着くと同時に、三人を地獄昇柱に叩き落とした!!
そう―波紋を使えないドラえもんと一緒に!
ジョセフ「どうするんだ…ドラえもん…」
シーザー「先生ッ!まだドラえもんは波紋を覚えてませんッ!!」
その言葉を聞いた後、リサリサはドラえもんを養豚場にいる豚をみるような目で見つめる
可哀想だけど明日には食われちゃうのね。そんな目だ。
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 18:06:35.03 ID:nupErYkM0
ドラえもん「(チッ…あのリサリサが見るのを辞めたらさっさとどこでもドアで上に登ってやる)
これのどこが波紋の修行なんだ…サノバビッチめ…」
リサリサはただ一心に三人を見つめている。―あくまで冷徹な目をしながら
その視線が一時間にも及ぶものだから、いい加減ドラえもんは少し苛立った
ドラえもん「性悪ブタ女め…目にもの見せてやるッ!!」
シーザー「く…一回でも下に行ったら…もう上がることは出来ないな…」
ジョセフ「シーザーの奴…あそこでとまってやがる…」
リサリサ「キャーーーーーッ!!」
先ほどまでの冷徹さとは打って変わって、リサリサが叫び始めたッ!!
ジョセフ「ど、どうしたんだッ!?リサリサ先生!?」
プロローグ
のび太「ドラえもん、もうちょっと頭良くしてよ。」
ドラえもん「しょうがないなあ。」
チャラララ、ソノウソホント〜♪
ドラえもん「僕は天才!」
(ドギャーン!)
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:40:16.57 ID:nupErYkM0
ドラえもん「………」
のび太「…ドラえもん…?」
ドラえもん「フ………」
のび太は目の前に邪悪な気配を感じると共に、少し『奇妙な感覚』を覚える
それは一瞬世界が瞬きをしたような―妙な感覚だ。心無しか頭がグルグルとするような…
その後、のび太は信じられないような光景を目撃する。そう、それはッ!鮮やかな赤色に染まった自らのTシャツだったッ!
のび太「GU、GUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA、な、何がッ!」
ドラえもん「『ウルトラストップウォッチ!』時を三秒間だけ止めたッ!
このドラのスーパー手袋で放った手刀はッ!既に貴様の心臓に致命傷を与えているッ!」
のび太「!!!」
のび太のシャツは既に元の色がわからない程の飴色に染まり、その痛々しさは一秒みるたびに一分意識が遠のくように思える。
のび太は既に悟っていた。そう、自分は死の深淵に呑まれこむ最中だということ―
しかし、最後に、自分に出来た最初の友達ッ、優しかったあの友達!!あの友達に聞いておかなければいけないことが一つだけある!!
『それ』を聞く為ッ、小学四年生の弱弱しい少年は、強く頭を上に寄りかからせる!
のび太「な、何故―」
のび太は涙腺がはちきれそうな勢いで涙を流ながらドラえもんに聞く。
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:41:18.77 ID:nupErYkM0
しかし―ドラえもんの回答はあくまで冷徹だった。
ドラえもん「何故―?『何故』と聞くか。愚問だな。のび太」
目の前の狂気じみた青色は高慢さを滲み出しながらそう答える
ドラえもん「俺は貴様のような腐れ脳味噌にいつまでも仕えるような酔狂な馬鹿では無いッ!」
のび太「!!!」
ドラえもん「頭の良くなった今ならわかるッ!実によくわかるッ―昔の俺の愚かさが!!虫唾が走るわ!
いいか?秘密道具を持つこの俺。人間を数百倍にまで上回る能力をもつこ・の・ド・ラ・がッ!
何が楽しくて馬鹿で脳味噌腐っている1小学生に仕えようというのだ!いや仕える訳が無いッ!
俺は悟った!今のこの時代なら、俺はこの秘密道具で天下を取れる。そしてこの俺の体はまさに不老不死ッ!
俺はこの小便染みた時代に!永遠の帝王として君臨出来るとッ!そう悟ったのだ!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:43:46.11 ID:nupErYkM0
のび太「仕える…?違う!僕はそんなつもりで君といた訳じゃないッ!」
ドラえもん「ほ〜う。…じゃあ何だ?奴隷か?それとも役に立つ家庭教師かな?」
のび太は渾身の力で息を吸い込み、その弱弱しい体ではそのまま潰れてしまうんじゃないかとも思ってしまうような大きな声で叫んだ。
のび太「友達だッ!」
ドラえもん「!」
死にかけの小学生の命は、風に吹かれる蝋燭のように儚かった。―しかし、その目は真っ直ぐに、強く目の前の狂気と向き合っていた。
のび太「生かせてくれとは言わない…ただこれだけは言わせてほしい。僕のかけがえの無い友達に…」
ドラえもん「………。」
ドラえもんは無言になったが、のび太は続けた。
のび太「死ぬ…なよ。」
ドラえもん「………………………。」
そしてそのままのび太―本当に簡単に、蝋燭の火が消えるように…その若い命を散らした。
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:44:29.14 ID:nupErYkM0
ドラえもん「…ハハハ、ハハハハハ、フハハハハハハハハハハハハハハッ!
最高にハイって奴だアハッハッハッハッハァッ!!
餓鬼が、三年前まで糞尿垂らしていた糞餓鬼がこのドラの友達ィッ!?
いきがってるんじゃねえええええぜええええゴミがあああああッ!!」
狂気はのび太の遺体を大きく外に蹴り飛ばしたッ!割れるガラスと共に内臓が散乱するッ!
ドラえもんは―確かにのび太の友であったッ!しかし、ドラえもんは、あぁドラえもんはッ!そののび太の死さえも鼻でわらったのだッ!
そこにはドラえもんでは無い…たった一つの狂気が、大きく産声を上げて生まれようとしているッ!
【運命の出会い―ジョセフ・ジョースター】
ドラえもんは世界征服のため、まずアメリカ征服に焦点を絞った
ドラえもんはこの時、知るよしも無かった。自らの運命を左右する、一人の男と出会うことを―
そして彼と運命を共にするであろうことを―
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:49:24.35 ID:nupErYkM0
ドラえもん「車というものは確かに便利だ―だが、誰もが使うから道が混雑してしまう。
どこでもドアを使えるのは、このドラえもん一人でいいッ!」
ドラえもんは自らの腹にある悪意の伏魔殿―四次元ポケットから、どこでもドアを取り出した。
その途端にドラえもんのアメリカへの道は開いた。この平和な国がこれから、ドラえもん色に染まるであろう。
ドラえもんがアメリカに来たのは訳があった。
―アメリカの大統領亭に忍び込み、大統領を脅して裏から操る
アメリカは世界最大の国家であり、世界征服へのステップとしてアメリカ征服は外せない―そうドラえもんは考えた。
その思いがドラえもんを遠くアメリカまで向かわせたのだッ!
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:53:10.95 ID:nupErYkM0
ドラえもん「臭い町だ…。」
ドラえもんはとりあえずコーラを買おうとして手に取る―そのとき、一人の黒人がドラえもんの前を走り去り、財布をくすねていった。
ドラえもん「乞食か…」
「お客さん、追いかけるなら早く走りなよ。あんたの財布だよ」
ドラえもん「その必要はァーッ!無いッ!!『ウルトラストップウォッチィッ!!』時よ止まれィッ!」
先ほどまでの雑踏が嘘のように静止し、何一つ音のない無の世界になった。
そう―1人の男の足音を除いて…
ドラえもん「フフッ、貧相なツラよ」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 15:56:09.80 ID:nupErYkM0
そして時は動き出す!
スモーキー「へへ…財布いただきッ!あれ!?」
ドラえもん「逃げ足はッ…早いようだな…。
この乞食の浮浪者がァーッ!!このドラえもん様の財布を盗みよってェーッ!!
ドラララララララララララララ」
スモーキー「ドギャーン!」
―離してやってください。
ドラえもん「?」
そこはアメリカの何処にでもある裏道―しかしその日常の裏道に、明らかに異質な一つの声が響いた
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:01:18.57 ID:nupErYkM0
「友達なんスよ彼は…それにもう財布は取り戻したんだからそんなにやらなくていいじゃないスか…」
ドラえもん「ほう友達だと?それじゃあその友達の名前を言ってみてくれるかな?
いいか?死にたくなければ、死にたくなければこのドラに!このドラに嘘をつくなァーッ!ウスノロがァーッ!
俺はこの世界の新しい帝王なんだぜェーッ!」
声をかけてきたその男は、身長190cmはある大男だった。狂気の目をじっくり―静かに見つめて、
ゆっくりと口を開いた。
「聞いていいか?わからんのだ。なんだってこんなことをする?この行為にはいったいどんな意味があるっていうのだ?」
ドラえもん「理由なんてねェーッ!汚らわしいからだッ!
喰らえ!これが全世界の帝王となる!このドラえもん様のパンチだーッ!」
ドラえもんは素早く両手にスーパー手袋を装着し、目の前の男にたたきつけた!
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:04:48.71 ID:nupErYkM0
しかし―
「図に乗るんじゃねえこの青狸がァーッ!」
その大男はドラえもんに向かって鋭い拳を振り出した!
ドラえもん「な!?GUAAAAAAAAAAAAA!!」
「おいそこの引ったくり!早いとこズラかろうぜ!」
―その男は豪快に現れ、豪快に去っていった…しかし、彼は一つ、ドラえもんに大きい一つの感情。初めての感情を残していった!
深火の如き屈辱をッ!
ドラえもん「何をするだァーッ!!許さん!!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:07:52.68 ID:nupErYkM0
ドラえもんは起き上がり、ゆっくりと遠くを見た。
先ほどの鋭いパンチで少し気を失っていたようだ。今から時を止めても、恐らく奴が何処に行ったかわからないだろう。
狂気は屈辱のあまり壁を蹴って破壊した。
ドラえもん「クソが…。」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:10:34.31 ID:nupErYkM0
波紋と石仮面
大男、ジョセフ・ジョースターとの第二の出会いは、次の日の夜、レストランだった。
そしてその出会いはどうみても不自然な出会いだった。
けたたましい轟音!奴はトンプソン機関銃を!一人の男にぶっぱなしたァーッ!
常識的に見て、それは信じられないような光景だった!
客は獣のような悲鳴をあげて店から出て行く、
そう、ジョセフ・ジョースターと、ドラえもんを除いて…
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:15:08.47 ID:nupErYkM0
ドラえもん「『ウルトラストップウォッチッ!』時よ止まれィ!」
時は止まった。ドラえもんは先ほどトンプソン機関銃を撃たれていた男を注目する。ジョセフより―先に
ドラえもん「やはり…死んでいるか。
…おっと危ない。このドラとしたことが触ってしまうところだった。」
ウルトラストップウォッチで時を止めた世界に入門できるのは、基本的に時を止めたものだけである
しかし例外的に、他の人に触られた者だけは、時間を止めた世界に入門することが出来るようになる
ドラえもん「どういうことだ…?発射した銃弾が異様な形でここに落ちている。もしや―奴は生きている」
ドラえもんはもう一度その男のもとにかけより、頭部に銃弾が入っていないことを確認した。
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:19:10.20 ID:nupErYkM0
ドラえもん「馬鹿な。(なんて奇怪な)
こいつは…生きているッ!人間じゃないッ!」
ドラえもんは少し警戒する。科学的に考えて、相対性理論の外でなら光より早いスピードで動けば時を止められるのと同義になるのだ。
この男は人間と違う生物…もし、もしもの話だが、光を上回るスピードで動けるなら。
ドラえもん「―まあいい。そんな訳は無いとは思うが、もしそうなら…
大事なところは奴らに喋って貰う。一まず石ころ帽子で様子を見させてもらおう」
ドラえもんは灰色の帽子を被った。
―そして時は動き出す。
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:23:41.56 ID:nupErYkM0
石ころになって聞いた話は、どれも奇怪で信じられないことばかりであった。
石仮面のこと、ストレイツォ、吸血鬼、波紋疾走、ディオ・ブランドー、メキシコの地下にいる柱の男、石油王スピードワゴンの死…
その一つ一つがドラえもんを動揺させ、驚愕させた。
ドラえもん「今この世で時を止めた世界に入れるのはこのドラのみ…しかし、前述の可能性もある。
更に、宇宙広辞苑にさえ載っていないこれほどまでの真事実…
これは…見届けないと…いけないな。メキシコの…柱の男か。」
こうしてドラえもんは柱の男と会うことを決めた。これがドラえもんとジョースター家の、100年以上にも渡る因縁の起因である!
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:36:53.70 ID:O7t2ezgTO ドラえもん「予知夢アメ。」
ドラえもんは自らのホテルに帰り七時間眠った
そしてナチスが柱の男を発掘することを予知し、興奮した
ドラえもん「クックック、ナチスが柱の男を発掘し、復活させるか―面白い!
そこから先は予知できなかったが、まぁいい!予知によると昼13時、"柱の男"は復活する!それまで、この薄汚いホテルで休ませて貰うッ!」
ドラえもんはポケットに手を入れた。
ドラえもん「グルメテーブルかけェ!!」
目の前に特上のどら焼きが現れた
ドラえもん「さぁ、どら焼きは後で召し上がるとしてまずは変身だなッ!こんな青狸じゃあ無駄に目立って仕方が無いからな!変身ドリンク!」
ドラえもんは何処にでもいるようなアメリカ人へと変貌した
ドラえもん「完璧だ―」
この時だった、ドラえもんが完全に『ドラえもん』ではなくなり、
DORAEMONとなったのは…
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:40:14.44 ID:O7t2ezgTO 13時、そろそろ柱の男が目覚めた所だろう
ドラえもん「おうっと…もうこんな時間か―
そろそろ、奇怪な古代の世界に行かせて貰おうじゃあないか。『どこでもドア』ァーッ!」
ついた所はナチスの実験室のある建物の前だ。門番がいると思ったが既にのびているようだ。その場には女物の服が脱ぎ捨ててある
ドラえもん「何があった・・・?ケツに毛の生えた筋骨隆々の筋肉(マッチョ)女でも出たのかァ?」
ドラえもんは知らなかった。数十分前、ここに女装したジョセフが出現したことを―
「石ころ帽子を被って行くか」
ドラえもんは実験室への道をジリジリと歩いて行く―
そこには―サンタナ!
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:42:41.73 ID:nupErYkM0
ドラえもんvsサンタナ
ドラえもんが見たナチスの実験室は、雨が降った後のコンクリートのように血がしたっている
そこには前にみた大男、ジョセフ・ジョースターと、もう一つの異形な強張った裸体があった。
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:48:37.67 ID:nupErYkM0
ドラえもん「奴は―噂の吸血鬼か?
まあいい。少し様子を見させて貰うぞッ!『石ころ帽子!』」
こうしてドラえもんは静観に入り、ジョセフと裸体の男(サンタナ)の会話を聞いていた。
その内容は絶望的なこと。そう―奴は無敵だということだった。
波紋を使えないドラえもんには触れられもしない!触れられもしないものには、たとえ80年間時を止めようとも倒すことは出来ないのだ!
ドラえもん「なんとかして奴に―タイム風呂敷をかぶせる。それ以外―勝つ方法は無いッ!
しかし…時を止めようとも結局触ってしまった時点で動き出し、そしてタイム風呂敷を消化されるだろう…
どうやって奴に勝つのか…
待てよ…奴が吸血鬼の習性を持つなら…光に弱いのか?」
ドラえもんが回想を張り巡らせている内に、いつの間にかその場からジョセフと裸体の姿は消えていた。
後に残るのは、ナチス軍人の語らない肉片ばかりである。
もう一つ変わったことと言えば、実験室から地上に向いていると思われる道は開いていたということだ
ドラえもん「フン、奴らの脳でも光に浴びさせることは思いついたのか」
その道を覗き見るに―ほほう、どうやら奴らはあのドアを開けようと必死なようだな。このドラが手伝ってやるか。
ジョセフ「な、なんだーこれはーッ!!」
サンタナ「ミート・インペイド(憎き肉片)」
シュトロハイム「あいつの肉片がッ!!」
―フフン、
ドラえもんは騒乱の中ゆっくりと(優雅に)その階段を登って行く
石ころ帽子を被ったこのドラえもん!もはや誰にも見えない。サンタナとはまた違った意味で無敵である!
ただし、石ころ帽子は見えなくなる訳では無く、視界には入っているが気にされなくなる道具で、決して姿が無くなった訳では無い。まぁこの時点ではどうでもいいことではある。視界に"感知"出来ないことは確かなのであるから―
ドラえもんは扉の前に立った!
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 16:55:47.13 ID:nupErYkM0
ドラえもん「ククク…ゴミ共が無駄な汗ご苦労!
そこのナチス軍人が必死こいて開こうとしているこの扉はッ!
このドラが一瞬にして開いてしまうという訳なのだァーッ!」
その時―
ジョセフ「うおおおおおお!」
シュトロハイム「足を切ってくれてありがとうジョジョ!
後はあの扉を開くだけだァーッ!」
ドラえもん「『通り抜けフゥーップ』ッ!!」
シュトロハイム「あれ?」
ドラえもんはドアに穴を開けた!きらびやかな光が、部屋の中に差し込む―
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:00:43.71 ID:nupErYkM0
サンタナ「GUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!」
しかし―当然ドラえもんは扉を外から開けた訳では無い…内から開けたのである
内と外。このどうでもいいような違いが、この時点でのドラえもんの命運を大きく分けた!
そう、"内から開けた"というこの事実が、このサンタナ戦では大きな誤算になったッ!
ジョセフ「やったぜシュトロハイムッ!!
―な、なんだあァーッ!誰もいない所に影が映っているゥーッ!!」
シュトロハイム「!?」
ドラえもんは口をこれ程かと思う程大きく開けながら高慢に笑っている。
―影が映っていることに…気付かないまま…
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:05:01.18 ID:nupErYkM0
サンタナ「影―?」
サンタナは考える。この状況で自分が生き残る方法…それは他人の体の中に入ることだと。
入るならここで馬鹿みたいに足から血を流しているナチス軍人か―?
サンタナ「いや…」
0.1秒!その間にサンタナは、"原始的な直感"で太陽の方に向かうッ!
ジョセフ「な、何ィーッ!サンタナが太陽の方向に向かっていく!トチ狂ったかァーッ!?」
ドラえもん「フフン―醜くあがくがいい。ロースにされる直前の豚のように…
………いや違う!この起動は俺に向かっている!しまった―影?
油断した!反応がワンコンマ遅れたぜェーッ!!」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:10:31.16 ID:nupErYkM0
サンタナはドラえもんの体に骨ごと近寄った!!
ドラえもん「だがあと2mはあるぜッ!遅い遅いッ!『ウルトラストップウォッチッ!!』」
ピタァッ!!その場の時間が止まる。ドラえもんは安堵してその古代人の方を向いた。
「フウ―出来ることなら…このまま殺したいが…時が止まっていては体も溶けないだろう。
まあいい。安全なところに隠れてお前が溶ける所を楽しく鑑賞させてもらうよ。」
しかしその時―ドラえもんは足の異変に気付く。
「足…足の感覚が無いッ!」
時が止まる前、サンタナは自分の肉片をドラえもんの足に飛ばしていた!
サンタナの肉片がドラえもんを襲うッ!
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:15:27.53 ID:nupErYkM0
「恐ろしい!このDORAは恐ろしい!何が恐ろしいって、足の痛みが快感に変わっているんだぜェーッ!!」
サンタナの肉片が胴体近くまで接近するッ!
― 時を動かし…もう一度止めたらこのサンタナの肉片をとめられるか…。
いや、既に触れてしまっているから止まらないし、むしろあそこにいるサンタナ本体が突っ込んでくるだろう…。
胴体を真っ二つに割って摘出するか…?いやそんな時間は無いッ!
「このDORAの心臓がァーッ!脳糞古代人めェーッ!!」
サンタナがドラえもんの心臓を押しつぶす…その瞬間!
ドラえもん「だがこのドラは殺せないッ!!
『タイム風呂敷』ッ!!俺の体ごとサンタナの時間を戻せッ!ほんの10分前になァーッ!」
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:19:33.69 ID:nupErYkM0
心臓にあと1cmまで迫っていたサンタナの肉片の進行が止まった!!―そう、まだナチスによって復活していない、その状況になったのだ。
更にドラえもんの足の傷まで戻る!
ドラえもん「やるじゃないか…古代人。このDORAをここまで苦しめるとは…
お仕置きの時間だぜ!サンタナッ!」
ドラえもんは物陰に隠れて叫んだ!!
「―そして時は動きだすッ!!」
サンタナ「Nu...NUOOOOOOOOOOOOOO!!」
ジョセフ「サンタナが太陽の光で石になっていく!!」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:22:31.98 ID:nupErYkM0
カーズ目覚める
ドラえもん「石ころ帽子。」
ジョセフとシュトロハイムが何かを話している。どうやらシュトロハイムがジョセフに波紋を強くしろとまくしたてているらしい。
そしてシュトロハイムは、足の傷の出血多量で死んでいった。馬鹿め。自殺しにきたのか。
どうやらこれからジョセフはシーザーという人物に会いに行くらしい。
丁度いい機会だ。このドラも波紋を覚えておこうじゃないか。
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:27:00.18 ID:nupErYkM0
ドラえもん「予知夢アメ」
宿屋に帰ってドラえもんは予知する。自分がシーザーという男に会うところ、そしてその先
しかし、どうやら最後まで波紋は教えてくれないらしい。
しかし気になったのはその先だ。それは見知らぬ三人の男。ワムウ、カーズ、エシディシというらしい
そしてその夢の内容は強烈だった―それは外にいる三人に打ち上げ式豆太陽を浴びせようとこころみるが、
結局ワムウという男の闘技に太陽ごと割られ、死ぬ夢だったのだ!
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:30:05.83 ID:nupErYkM0
ドラえもん「ふむ…仕掛けるのはまだ速いか。
ただあの三人は目撃しておく必要があるな。
情報は宇宙広辞苑一つで十分だと思っていたが、まさか自分で情報を集めに行くこととなるとは…」
ドラえもんはとりあえずシーザーとジョセフのいるローマの遺跡まで行くことにした。
そして一晩寝て―次の日の夜
ドラえもんは真実の口の前に立つ。
ドラえもん「オールマイティ・パスッ!!」
真実の口が開く
ドラえもん「真実の口が虚偽の体を届けるなんて…中々滑稽な話だな。」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:34:34.63 ID:nupErYkM0
ドラえもんはゆっくりと真実の口の先に入った。ジョセフが入った一分後だ。
ドラえもん「何故かさわがしいな…どうした?」
警戒のあまり、頭に被った石ころ帽子をギュッと握り締めた
エシディシ「生きていたのかッ!波紋の一族!!」
シーザー「波紋入りのシャボンを喰らえッ!」
ドラえもんはその光景を必死に見入る。
―自分の知らない世界がここまであるとは…全くもって世界は広いな。
ドラえもんはそう思う
ワムウ「一ヶ月後、ローマのコロッセオで待ってやるッ!」
ドラえもん「ほう…まだ一ヶ月は、このDORAが波紋を覚えるチャンスはあるようだな…」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:37:54.71 ID:nupErYkM0
ジョセフは喉にはめられたリングを取り出すために医者に行く。ドラえもんはゆっくりと後ろをついて行った。
―医院
医者「四次元の知恵の輪ですよ!」
ジョセフ「オーッ、ノー」
医院の中の雰囲気はわりかしフランクであったが、むしろあまりに信じられないものだからフランクにならざるをえなかったのであろう
ドラえもんはその光景を横目に考える
ドラえもん「ふ〜む。夢の中では波紋を教えてとこのドラが頭を下げても、
時間が無いと断られてしまった。
一体どうやって教えてもらうか…」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:42:57.31 ID:nupErYkM0
医者「こんなの現代の医学では摘出不可能ですッ!!」
ドラえもん「ふふん、まあこの程度、22世紀のお医者さんかばんでは三秒で摘出できるがな…
いやむしろタイム風呂敷なら2秒か。全くこの時代の頭の悪さには苦笑させられる
…いや、待てよ?…フフフフフ」
ドラえもんは何かを思いついたようで、耳鳴りのするような高笑いをした
ジョセフ達が医者から出てきた。チャンスとばかりにドラえもんは声をかける
ドラえもん「フフ…何か困っているようだねえ?」
ジョセフ「何だこいつ…何処かであった気がするけど…」
スピードワゴン「(機知外だ。無視しろジョセフ)」
ジョセフ「わかった。」
ジョセフ達はドラえもんの左をすり抜けて車の方に向かった。
ドラえもん「取り除いて欲しいんだろ?喉のリング。」
ジョセフ「…!な、何故知っている…。」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:45:57.04 ID:nupErYkM0
ドラえもん「当然知っているよ。ジョセフ・ジョースター。取り除いて欲しいだろ?」
ジョセフ「名前まで…」
スピードワゴン「何だ…?お前なら取り除けるとでも?」
ドラえもんは笑った。
ドラえもん「ああ。勿論。取り除いてやるよ。」
ジョセフ「…。」
ドラえもん「しかし…条件がある…。」
あまりのドラえもんの怪しい雰囲気にシーザーは拳法の猫足立ちの構えを取った。
ドラえもん「何…?別に難しいことじゃない。
ジョセフ・ジョースター。俺の靴を舐めろ」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:50:39.95 ID:nupErYkM0
ジョセフ「!!」
ドラえもん「取り除いて下さい、取り除いて下さいと…エサを与えられた犬のように舐めるんだ。」
ジョセフは顔に血管を浮き上がらせて答える
ジョセフ「貴様ァーッ!!なめるのもいい加減にしろォーッ!!」
スピードワゴン「やはり機知外だ。行くぞ。」
三人は警戒した早足で車の方に向かった。
ドラえもん「あと波紋も教えて欲しいなァ〜?」
スピードワゴン「無視だ。無視。」
ドラえもん「チッ…カス共が…喜んで舐めればいいものを…
しょうがない。おい三人ともこちらを見ろ!!」
シーザー「うるさいなあ…ヌオォーッ!?」
ジョセフ「どうしたシーザーッ!!奴に何かされたか?」
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:54:30.99 ID:nupErYkM0
ドラえもん「『悪魔のパスポート』ッ!!お前達は俺を許すことしか出来ないッ!!」
三人は急に虚ろとした目になった。
ジョセフ「ぐ…ぐああ…」
そして三人とも、十分に睡眠した後のようにスッキリとした目をパチクリさせる。
スピードワゴン「しょうがないな」
シーザー「人間誰だって靴を舐めてもらいたい時ってあるよね」
ジョセフ「許してやるぜ。靴は絶対に舐めないが…話だけは聞いてやる。」
ドラえもんは高笑いする。
ドラえもん「フフ…いい子だ…。」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 17:59:33.64 ID:nupErYkM0
ドラえもんはジョセフに交渉を持ちかけた。
喉につけられた指輪を摘出するから、代わりに波紋を教えてくれという内容だ。
ジョセフはこれを半分飲む
―まずはこの場で一つを摘出し、波紋の修行を三日一緒にした後、安心できる奴だと確信したなら、
もう一つのリングを摘出してもらい、最後まで波紋の修行を一緒にしようというものだった―
誰もが30日では修行が足りないと思っていた。リングさえ取り除ければ、1年だって2年だって修行できる。
これは波紋を覚えたいドラえもんにとっても、日にちがたりないジョセフ達にとっても好条件であった。
ドラえもんはジョセフ達にカーズとの戦いの場に連れて行って貰うと同時に、
波紋を習得させてもらえることになったのだ!
こうしてドラえもんは―ヴェネチアで女教師リサリサと会うことになるのであった。
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 18:02:36.87 ID:nupErYkM0
地獄昇柱〜ヘルクライム・ビラー〜
リサリサは三人がヴェネチアに着くと同時に、三人を地獄昇柱に叩き落とした!!
そう―波紋を使えないドラえもんと一緒に!
ジョセフ「どうするんだ…ドラえもん…」
シーザー「先生ッ!まだドラえもんは波紋を覚えてませんッ!!」
その言葉を聞いた後、リサリサはドラえもんを養豚場にいる豚をみるような目で見つめる
可哀想だけど明日には食われちゃうのね。そんな目だ。
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/24(日) 18:06:35.03 ID:nupErYkM0
ドラえもん「(チッ…あのリサリサが見るのを辞めたらさっさとどこでもドアで上に登ってやる)
これのどこが波紋の修行なんだ…サノバビッチめ…」
リサリサはただ一心に三人を見つめている。―あくまで冷徹な目をしながら
その視線が一時間にも及ぶものだから、いい加減ドラえもんは少し苛立った
ドラえもん「性悪ブタ女め…目にもの見せてやるッ!!」
シーザー「く…一回でも下に行ったら…もう上がることは出来ないな…」
ジョセフ「シーザーの奴…あそこでとまってやがる…」
リサリサ「キャーーーーーッ!!」
先ほどまでの冷徹さとは打って変わって、リサリサが叫び始めたッ!!
ジョセフ「ど、どうしたんだッ!?リサリサ先生!?」
ショートストーリーの人気記事
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
神様の秘密とは?神様が叶えたかったこととは?笑いあり、涙ありの神ss。日常系アニメが好きな方におすすめ!
→記事を読む
女「ハローハロー。誰かいませんか?どうぞ」
→記事を読む
キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
→記事を読む
魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
→記事を読む
男「少し不思議な話をしようか」女「いいよ」
→記事を読む
同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
→記事を読む
妹「マニュアルで恋します!」
→記事を読む
きのこの山「最後通牒だと……?」たけのこの里「……」
→記事を読む
月「で……であ…でぁー…TH…であのて……?」
→記事を読む
彡(゚)(゚)「お、居酒屋やんけ。入ったろ」
→記事を読む