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バス停で泣き出した女の子を好きになった

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Part27
569 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/20(土)01:34:52 ID:zoh
ペットショップについたから、暗くなるのは嫌だし、このままのノリでいいやって俺も開き直って、わざと見える様に手を服で拭く。
俺「ゆいちゃん、じゃあ甘えるから手繋いで」
ゆいちゃん「お店の中で?」
俺「皆してるでしょ?」
店内にいる他のカップルは腰に手を回したり、腕くんだり、もっとベタベタしてる、手ぐらい恥ずかしくもない。
少しだけ周り伺ったゆいちゃんがしょうがないなぁってふざけ口調で言いながら手を出してくれた。
ゆいちゃん「ヤバくない?今日バカップル連続ww」
俺「ゆいちゃんのバカップルに対しての基準が厳しいよww」
ゆいちゃん「え?そう?wwwなんかほら、人前って気になるじゃん」
俺「相手しか見えてなかったら、周りなんて気になんないよ」
ゆいちゃん「えーっ!?でも外で抱き合ったり、キスとかしてるのはドン引きする」
俺「まぁ、それはねwwじゃあ、もしも周りに人目が無くても?」
ゆいちゃん「あー…うん?えー…ごめん、分からないwww経験不足wwwww」
俺「心にメモしときます」
ゆいちゃん「何を?wwやめてっ!消してww」
俺「ゆいちゃん取扱書に追加しときます」
ゆいちゃん「面倒そうだなぁ、それの内容ww」
俺「まだまだ分厚くなるからね」
ゆいちゃん「そうなの?ww」
俺「そりゃそうでしょ」
ゆいちゃんは照れ笑いしながらそっかって言ってくれた。
にゃんたんは首輪付けてないからってゆいちゃんは毛玉が付いてる玩具のセットを買った。
なんで首輪付けないの?って聞いたら、猫は首輪付けるとそこの部分の毛がハゲちゃうらしくて、にゃんたんが可哀想だからって教えて貰った。にゃるほど。
だからたまに蹴っちゃったり、踏んじゃったりするって言うから、その方が可哀想だよっwwwって言ったら、ゆいちゃんがでも今更付けれないwwって言ってた。
1階を手を繋いだままでブラブラと見終わる。
2人共厚い上着は車に置いて来てたんだけど、それでも店内歩いてるうちに俺はかなり暑くなってた。
1度ちょっとごめんって手を離して腕まくりして、また手を拭ったら、ゆいちゃんが普通に手を繋ぎ直してくれたから凄い嬉しかった。
ゆいちゃん「手を拭くのはデフォなのねww」
俺「ごめんね、手がベタベタして嫌じゃない?」
ゆいちゃん「全然!気にしすぎだよー」
俺「いや、前に人に言われた事あってから気になるw」
ゆいちゃん「…女の子?」
俺「ん?うん」
そのまま話は流れて外にも席があるカフェに入る事に。
今思えば、この時からちょっとずつゆいちゃんの中で気持ちの変化が起きてたのかも。
もっと前からかもだけど、この時が最初にゆいちゃんが俺に対してそういう切り返しをした最初のだったのかな。
でも、俺もここに投下してない部分とかで気づいてない事もあったのかも。
さすがに飲食店では手は繋げないから離してから各自注文してせっかくだしって外の席に。
飲み物飲みつつ袖をまた上げ直したら、ゆいちゃんがまた「血管っ!」って言うから「どうぞお好きに」って腕差し出したら「違うよww触るんじゃなくて見るのがいいの」って言われた。分からないツボであるww

570 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/20(土)01:35:39 ID:zoh
またそこから体格の話しに戻った、ゆいちゃんがじゃあ先に言うって体重を言った。
びっくりするくらい軽くて、思わず聞き直した。
俺「ヤバイよ、ゆいちゃんちゃんと食べてよ」
ゆいちゃん「食べてるでしょwww」
俺「風で飛ぶよ?」
ゆいちゃん「飛ばないしっ!身長的に考えたら普通なんだと思うよ、適正値でいえばやや細いだし」
俺「プロテイン買おう、俺も飲んでるから」
ゆいちゃん「プロテインwww」
俺「あ、でも咄嗟に危ない時とか便利かもよ、抱えて逃げればいいじゃん」
ゆいちゃん「そこまで?www荷物レベル?wwwwずるいよっ!ユタくんも言ってっ!!」
俺「………いまはたぶん、55kg…あるはず」
ゆいちゃん「??ごめん、聞いといてそれが標準なのか分からないwwww」
俺「ちょっと痩せてるかなぁ、〇君は俺より高いからさっき言ってたのだと俺より痩せてる。
俺も野球やってた頃は筋肉で59kgくらいまではあったから、せめてあと2kgくらい増やしたい」
ゆいちゃん「なるほどー。あ、バンプの藤くんってね、176cmで50kgくらいなんだって」
俺「それはガリガリすぎるww」
ゆいちゃん「そうかぁ、男性はそんなもんなんだね」
バンプってのはBUMP OF CHICKEN。ゆいちゃんが好きなバンドの1つ。
あのボーカルの目つきは、ちょっと自分に似てるから苦手である。俺の方がつり目かもだけど。目つきが似てる。
前髪伸ばしてんのって目つき隠したいんじゃないかな?その気持ち分かる。きっと今まで睨んでると誤解されたり、表情が読みずらいって言われただろうなぁ…親近感?w
ちなみに俺は眼科で「もっと目開けませんか?」って言われてしまう。自分では限界まで見開いてますけどっ!
でもバンプの声はイケボで歌も好きだよ。
そんな話をちょろっとゆいちゃんにしたら、しばらくマジマジと目を見られて、さらにメガネ外してって頼まれて、さらに見つめられて照れた。メガネ外すのも照れた。
ゆいちゃん「あー!そうだねっ!似てるwww」
俺「犯罪者の目つきww」
ゆいちゃん「えーっ!違うよっ!藤くんはイケメンだよっ!」
俺「目元似てるのにwwなんで俺はイケメンじゃないの?ww」
ゆいちゃん「ユタくんって別に不細工じゃなくない?」
俺「慰めありがとうw」
ゆいちゃん「慰めじゃないよww横顔とか綺麗だよ、顎のラインとか!カクッてなっててさ」
俺「ゆいちゃんって好きな箇所が部分的だね、血管とかアゴとかww」
ゆいちゃん「これ、絶対女子ならわかるからっ!あと喉仏とかっ!分からないかなぁ…」
そんな事初めて言われた。でも自分の横顔ってぱっと思い出せない。
でもゆいちゃんがそう言ってくれるならいいや!とふと思い出した朝の妹との話を軽くした。
ゆいちゃんは笑ってひどいwwって言ってた。
芋ついでに思い出して、またぷっちょ出して一粒あげて、食べながら飲み終えたゴミ捨てて店から出た。

571 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/20(土)01:37:48 ID:zoh
ゆいちゃん「どうしようか?」
俺「ご飯にはちょっと早いね…ってか、ゆいちゃんちゃんとお腹減ってきた?」
ゆいちゃん「まだwwwwしかも今のラテでまたお腹膨れてるww」
俺「でも明日会社だしね、昨日の疲れも筋肉痛もあるから、今日は早めに帰ろうか」
ゆいちゃん「うーん…うん……あ、やっぱりどっか寄りたい」
俺「?別にいいけど」
ゆいちゃん「だってさ、どこでチョコ渡すの?どうすればいいかタイミングが分かんないww」
俺「車の中でもいいよwww」
ゆいちゃん「やだよそんなのww」
ここの駐車場は食事のおかげで3時間は無料だし、まだそこまで過ぎてもないけど、一通り見てしまったからこれ以上ここにいてもしょうがない。
建物にあったソファみたいのに座りながら、お互いここから車で行けそうな場所を悩む。
こっち側は俺はあんまり詳しくないし、ゆいちゃんも同じ様だった。
スマホ見て検索しようとしたら、グルチャの未読がまた増えてる。(あ、このグルチャは合コンメンバーだけのね)
ゆいちゃんに見せたら、既読付けたら返事しなきゃだから、今はスルーしようかってなったw
検索でここの近くに駐車場無料の大きな公園があるのを見つける。
閉まったりするかな?って心配しつつも、ひとまず行ってみようかって車に戻り出発。
公園の駐車場は21時までだった。他にも車もあるから、まだまだ人はいるみたいだ。
車から降りる時に、今度はちゃんと上着着てゆいちゃんは袋も持つ。
もう日が落ち始めてるから、想像より暗くてちょっと2人してどうするもんか悩んだけど、来たからには見晴らしいい所行こうって歩き始める。
電灯はあるし、道も舗装されてて、まだ明るさも歩けるレベルではあるけど、足元が心配でゆいちゃんに手を伸ばしたら、そのまま握ってくれた。
ずっと繋いでたおかげで、すっかり手を繋ぐのに抵抗が無くなってた。
歩きながらゆいちゃんが話し出す。
ゆいちゃん「ねぇ、家でもう気づいてた?」
俺「ん?何のこと?」
ゆいちゃん「手作りww」
俺「ああww甘い匂いしてるなぁとはww」
ゆいちゃん「既製品だけだとなんかね…ちょっとね、足りないかなって考えちゃって、朝にロールケーキ焼いたのw」
俺「ロールケーキっ!!ありがとう、すっごい楽しみ!」
ゆいちゃん「ごめんね、凝ったもんじゃなくて」
俺「デートスポットなのかな?えるだけでも嬉しいのに、さらに手作りってだけでも十分なんだけど!ロールケーキ凄いじゃん!」
ゆいちゃん「味見してないから不安ww」
少し小高くなってる場所に見晴らし台とベンチがあった。
近くでカップルが2組程景色眺めてて、デートスポットなのかな?って話してた。
試しに見晴らし台に登ったら、結構遠くまで綺麗な夜景が観れる。

572 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/20(土)01:38:49 ID:zoh
ゆいちゃん「おーw綺麗!」
俺「こんな所なんだね、あっち側海だよ、あんまり見えないけど」
ゆいちゃん「家ってどの方角?」
俺「えー…あっちだね、あそこの明るいのがさっきのモール」
ゆいちゃん「なんで初めての場所なのに分かるの?」
俺「えっ?wwだって太陽あっちに沈んだでしょ?俺達が来たのは南東側じゃん?」
ゆいちゃん「wwwwわからんwww」
さすがに見晴らし台だと風通し良くて寒いから、降りてから見晴らし台で風が遮られてるベンチに腰掛ける。
ゆいちゃん「ではですね、改めて」
言いながらゆいちゃんが紙袋だけを持つ。
ゆいちゃん「はい、お口に合うか分かりませんが」
俺「ありがとう!本当に嬉しい!」
ゆいちゃん「こんな渡し方でいいのかな?w男の人に改まって渡すの初めてなんだけど…」
俺「え?本当に?」
ゆいちゃん「本当にww」
俺「えっ?え?どうしよう、ヤバイ、本気で感激してんだけど、うわぁ、ヤバイ、なんか震えるww」
ゆいちゃん「寒いからじゃない?www」
俺「全く寒くない!むしろちょっと暑いww」
ゆいちゃん「wwwww」
普段はあんまり食べ物の写真なんて撮らないけど、思わずスマホで紙袋を撮影。
ゆいちゃんがハンカチをベンチにひいてくれたから、そこに中のチョコの箱とケーキも綺麗に並べて、何枚も写真撮ったw
ゆいちゃんもなんでか熱が入って、角度調整したり、ゆいちゃんのスマホでライト当てて貰ったりして、撮影終了。
ロールケーキも可愛いラッピングしてあって、3つも入ってた。
ゆいちゃん「記念にLINEで送ってー!」
俺「うん!」
LINEで写真送ってから、ゆいちゃんに1つ今食べていい?って言ったら、いいよって答えてくれた。

573 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/20(土)01:40:33 ID:zoh
なんか小洒落た紙みたいな袋を開けると、切ってあるロールケーキが見える!
ゆいちゃん「あ、フィルム取ってね」
俺「フィルム?」
ゆいちゃん「クリーム付いちゃうから、クリームの所にフィルム貼ってあるの」
なるほど、お店みたいだ。
俺「……あの」
ゆいちゃん「なに?」
俺「フィルムのクリーム、汚いけど舐めていいですか?」
ゆいちゃん「wwwwいいけど、ちょっと貸してww」
ゆいちゃんが受け取ったケーキにフィルムをまた当ててゆっくり滑らす、と、綺麗にクリームがケーキに付いた。
ゆいちゃん「ほら、これでOK!」
俺「天才!」
ゆいちゃん「こんな事でww」
改めて受け取り、では頂きますってケーキを食べる。
甘さ控えめで、生地もしっとりしてて、中のフルーツが甘酸っぱくて、本気で美味しかったので、3口で食べてしまった。
ゆいちゃんが早いよって笑いながら言って、手に付いたクリーム取るためにティッシュくれた。
ゆいちゃん「保冷剤入れてたけど、生クリームだから出来たら今日中に食べてね」
俺「えー…1日1つずつ楽しむのはダメかぁ」
ゆいちゃん「お腹壊したら困るwwせめて明日の午前中かな」
俺「すっごい美味しかったんだけど!ゆいちゃん本当に器用だね」
ゆいちゃん「ロールケーキは失敗する事まずないよwww」
俺「お店開こう、あ、ダメ。他の奴に食べさせたくない」
ゆいちゃん「wwwこのケーキはゴリさんには前にあげたよww」
俺「えー…」
ゆいちゃん「でもその時はフルーツ抜きだからw」
俺「よし、フルーツ分はゴリさんに勝った!」
チョコの箱も開けさせて貰って、1つだけ頂く事に。
箱開いてからまた写真wwちなみにケーキは持ってる状態をアップで写真撮ったw
ゆいちゃんが言うにはベルギーの有名な人のチョコなんだって。この前の休みの日、会社の人とのランチの時に買ったらしい。
自分用にもバラ売り買ったんだよって言ってた。
俺「ね、ゆいちゃんも1つ食べない?」
ゆいちゃん「あげたものなのにww」
俺「いいじゃん、一緒に食べたいんだもん、それにまだ残るから、俺はまだ4日は楽しめるし」
ゆいちゃん「んー、じゃあ、貰うwwやったー!ちょっと嬉しい!」
ゆいちゃんに先に選んで貰って、2人でチョコの乾杯してから食べる。
俺「濃い!凄いしっかりしたチョコ!」
ゆいちゃん「ヤバうま〜!」
俺「ヤバうまいーww」
ゆいちゃん「真似www」
ひとまず全部を綺麗に紙袋に戻してから、改めてお礼を言う。
ゆいちゃん「ほっとしたww」
俺「なんで?w」
ゆいちゃん「分かんないwやっぱり緊張してたのかな?w」
そう笑うゆいちゃんが可愛いくて、またありがとうって言ってから、ゆいちゃんが膝の上のバックに乗せてた手を掴んで引き寄せてみたら、ゆいちゃんも手の平を返して握ってきてくれた。


574 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/20(土)01:42:41 ID:zoh
しばらくそのままで少し話をする。
たまに無言になったりしても、以前は感じてた焦る気持ちは消えてた。
このまま告白しようかなと、ちょっと思ったけど、ゆいちゃんから何も言われてないからどうするもんか少し悩んだ。
その間にも何度もお互いのスマホが震える。
ゆいちゃん「絶対、グルチャだよねww」
俺「だねww昨日あれから溝端さんとサキちゃんで盛り上がったみたいだし(グルチャの内容にあった)合コン楽しみなんだろうね」
ゆいちゃん「んー…今更だけど、飲みはやっぱり嫌かなぁ」
俺「うん、ゆいちゃん飲まないしね」
ゆいちゃん「前にね、何回かそういうの行った事はあるんだけど、男の人も女の子も、なんかさ…お酒飲むとちょっと大胆になるじゃん?」
俺「酔って気持ちよくなっちゃうからねw」
ゆいちゃん「ああいう空気やっぱり苦手でさ、飲まなくても上手いこと合わせる子もいるけど、私は苦手なんだよね」
俺「じゃあ、ゆいちゃんと俺は不参加で、よしむとサキちゃんでどうにかしてもらう?wあ…ダメか、俺、高校の奴誘ってるから…よしむとそいつら一度しか面識ないんだよね」
ゆいちゃん「私は中高の子の予定だから、サキだけでもどうにかなるけど…」
俺「じゃあ、せめてゆいちゃんだけでもやめとけば?」
俺は飲みの席だとゆいちゃん嫌かなってつもりでそう言ったんだけど、ゆいちゃんがちょっと怪訝な超えを出す。
ゆいちゃん「それ、ユタくんは行くって事?」
俺「??うん、じゃないと男側困るし」
ゆいちゃん「………」
ゆいちゃんが黙ってしまう。
この時俺はあんま深く考えてなかったから、どうしたのかな?ってちょっと困った。

575 :◆H3mLWPGv9Y :2016/02/20(土)01:44:03 ID:zoh
しばらくしてゆいちゃんが下向いたまま、
ゆいちゃん「じゃあ、そうればいいよ」
って言う。言葉と反対に、声が少し怒ってる。
俺「え?なに?怒ってる?」
ゆいちゃん「怒ってないよ…別に」
俺「??」
またも沈黙。
ゆいちゃんが怒ってるっていう状況に、俺の脳は完全にパニックで思考が定まらなくなってた。
しばらくして、ゆいちゃんが小さい声で「…ごめん」って言う。
俺「謝らなくていいよ、俺こそごめん…俺、なんでゆいちゃんが怒ったのか分かってない…」
ゆいちゃん「違うの、私が悪いの…ちょっとね、ユタくんだけ合コン行くっての嫌だなって思ったの」
俺「じゃあ、やっぱりゆいちゃんも行こう」
ゆいちゃんがちょっと首を振る。
ゆいちゃん「昨日、サキが言ってたじゃん、お互い出会いがあっても文句言えないって…」
俺「うん…」
ゆいちゃん「確かにそうなんだよね、わたしのせいだけど……」
俺「ゆいちゃん可愛いから…大丈夫、しつこくされたりしたら、オレが止めるし」
ゆいちゃん「違う、違うよっ」
少しだけゆいちゃんの声が大きくなって、でもやっぱり声色が少し怒ってそうだった。
ゆいちゃん「ユタくんもさ、出会いある訳じゃん、私、自分都合で、甘えて、ちゃんと応えてないのに、でも、ユタくんが誰かと…って考えたら、それも嫌なの」
俺の中ではゆいちゃんを誰かが気に入ったり、ゆいちゃんと誰かが意気投合したりって事ばっかりが不安だったけど、自分が誰かと…とかは全く考えてもなかった。
その時やっと、ゆいちゃんが何で不機嫌になったのかが理解できて、少し驚きすら感じてた。
俺「ごめん、そうか、そうだよね」
俺はそのまま自分側の事は全く考えもしなかった事を伝えて、もう一度ゆいちゃんにごめんねって言った。
俺「でもね、俺が誰かとってのは絶対無いから、ただの仲介役のつもりだし」
ゆいちゃん「そんなのは分からないよ、ユタくんがじゃなくて、相手が勝手に気にいるかもじゃん!…ごめん、あー…私がこういうの言うのは違うよね…」
俺「こういうのって?」
ゆいちゃん「だって…私が待っててもらってるのに…もー…本当ごめん、なんか私、凄い勝手で我が儘だよね」
俺「そんな言い方しないでよ、俺が待つって言ったんだから。
ゆいちゃん俺の事で心配してるって事でしょ?だったらそれは俺にしたら嬉しい事じゃん」
ゆいちゃん「違う、狡いんだよ…」
俺「ゆいちゃんが嫌なら1人で飲み会参加もしないから。初めの通り2人手行こうよ。仲介役だってスタンスで参加すればいいし、ゆいちゃんの隣に座るし」
ゆいちゃん「…ごめん、余計な事言って困らせてるね」
俺「困らせてないってば、大丈夫だから」
どうやらゆいちゃんの思考が一気に落ちてしまったらしく、同じ様な事を繰り返しながら、もーって自分に腹を立ててるみたいだった。
俺「人間の気持ちなんて単純じゃないんだから、そのへんは難しく考えないでよ。
イヤな事は嫌だって言っていいし、誰に何言われても、俺はゆいちゃんを待つから。さっきも言ったけど、もっと甘えてよ。
だって俺達は『お付き合い前のお付き合い』してるんでしょ?」
ゆいちゃんがうんって頷く。
俺「それはさ、この先にちゃんと答えがあるって前提で2人で決めたんだから、他のフリーの人とは違うんだし、ゆいちゃんが俺だけが行くのを嫌なのは別に変じゃないよ。だから自分を攻めたりしないで。
逆にゆいちゃんだけが行くってなったら、俺も心配になって嫌だって思し、色々考えて不安になるよ」
ゆいちゃんが何度かうんうんって頷いて、ちょっと握られてる手に力が入る。

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