同僚女「信用したいって云うたら嫌いになる?」
Part9799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:16:57.01 ID:vuHK/qMo
――回想:秋
男「生きてますー?」
女「うち生きてるよ。半分くらい」
男「さすが先輩。おれ3割くらいですよ」
女「やっほー。うち2割勝った」くてっ
男「……」
女「……ふぅ」
男「終わらないっすね」
女「終わらないね。むしろ増えてるね」
男「子だくさんですね」
女「仕事ってなー。ほら、台所の食器みたいに増えるんね」
男「それは皿洗いしてないせいじゃないですか?」
女「なぜその秘密を? さては男……能力者だな!?」
男「全然判りません」
女「うはは……はは。けふんっ」
男「先輩、帰ってくださいよ」
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:20:09.69 ID:vuHK/qMo
女「ヤダヤダヤダヤダ。やだもん」
男「そんなに会社が好きですか」
女「Fuck off!! これは男に対するただの反抗期やん」びしっ
男「こんなに躊躇いなく中指立てる女見たことない」
女「えへんっ!」
男「褒めてませんよ?」
女「うちパリカリやしね」
男「なんですかそれ」
女「覚悟完了ってことよ。Pallhkari(パリカリ)。
しらない?」
男「知りませんよ。何語です? それ」
女「ギリシャ語。
まぁ、戦士のことやね。……勇ましくて諦めなくて、
不屈で……。なにより死地にあって笑いを忘れないんよ。
つまり、あれや。大阪人のことやねっ」
男「そうなのっ!?」
女「そうなんやって。まじで! ギリシャは大阪の領地やし」
男「あなどれねー」
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:23:23.75 ID:vuHK/qMo
女「やー。ほら、デスマじゃない?」
男「ですね」
女「毎日がクライマックスじゃない?」
男「俺はエンディングロールが見たいです」
女「そういうピンチの中でも、笑いを忘れない人間で
いたいわけよ。うちはっ。
そして毎日のように男にセクハラ発言をしたい」きりっ
男「ありがた迷惑な主義ですね」
女「嬉しいよね」にこっ
男「えー」
女「嬉しいと、云っえっ」
男「痛っ。嬉し、嬉しいです。すいませんっ。
ってでも、それって戦士と云うよりは、勇士じゃない?
諦めない、挫けない、退かないって。
いや、むしろ勇者かなぁ?
RPGでいえばハーレムポジションじゃないですか、女先輩」
女「んー。勇者かなぁ。
うち、勇者って云うほどじゃまだないんだよね。
いいとこ、戦士じゃない?」
男「ウォリアーですか」
女「それだっ! それ。強そう! なんか男に勝ちそう!!」
男「負けてくれたことねーじゃないですか」
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:24:49.32 ID:vuHK/qMo
女「年期が違うよ」にこっ
男「たかが半年差で」
女「良いね。それ、いただき。うち、ウォリアー!」
男「ウォリアーなんだ」
女「うん。これでいけたね。唐揚げ力がわいてきた」
男「また、およそ女性らしさとは無縁な」
女「うちウォリアーやしっ!」
男「そうですか、って」
女「で、男はどうすんの? 何になるのよ」
男「……」
女「ん? ほらほら。お姉さんのうちに教えてごらん?」
男「年上ぶらないんで欲しいんすけど」
女「うりうり」つんつん
男「……」ぷいっ
女「なにさ。ケチ」
男「俺はそういう根性無いからなぁ」
女「そんなことはないよ」
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:28:27.65 ID:vuHK/qMo
女「みんな辞めちゃって二人っきりになったけど、
うちと男は残ってる。根性がないなんて
誰にも云わさないよ。キチガイM野にも」
男「……」
女「うち、ゆずらんし」
男「……」
女「舌噛んで死ぬし」
男「痛いですよ」
女「牛タンくらい食ったことある。うちがびびるかぁ!」
男「いや、話ずれてるし」
女「男は、うちより視界が広いもん。おまけに遠くまで
見えてると思うよ。うちら組めば最強! どんとこい!」
男「……」
女「だいじょぶだいじょぶ。男の能力は知ってる。
うちなんてかなわないよ!」
男「女先輩……」
女「『ウォーリーを探せ』ではねっ!」
男「仕事と関係ないじゃんっ」
女「ほいじゃま」
男「それじゃま」
ドサッ
ドサササッ!!
女「行ってみますか、デスマーチ」
男「開けてみますか、ヘルゲート」
女「連結準備はいい?」
男「6台2セット完了」
女「次に帰るのは?」
男「限界考えて戦うほど歳取っちゃいません」
女「む。うちを年増扱いする気だな?」
男「セクハラやめてくれたら控えます」
女「今日は男の携帯にロリ画像送ろうと思ってたのに」
男「いや、まじでごめんなさい。
それより、ほら。セットアップできましたよ。
マクロ片っ端から当ててっちまいますからね」
女「偉いぞっ」くしゃ
男「先輩こそ、寝ないでくださいよっ」
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:31:11.72 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 13:00 千葉、アパートの一室
女「……えら……い……ん」
女「……んぅ」
女「……」くてん
女「……んぅ」むくっ
女「……ゆめ?」こしこし
女「おとこどこ?」きょろきょろ
女「……」ぼー
女「いない……」
女「……おきた」
女「起きましたよぅ。……ん。うぅーん、んっ」
女「……んっ」
女「腕、軽くなったね。もう、ちょっとだ」
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:03:30.27 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 15:00 神楽坂作業室
がちゃり
M野「ああ、酷い雨だな。……だいなしだ」
男「ああ、M野さん。こんにちは」
新人女 びくっ「……こんにちは」
M野「よう」
男「どうされましたか? 突然に」にこにこ
M野「いや、こっちも休日勤務だよ。誰かのおかげで一日
つぶれたもんだからね」
男「ははぁ、災難でしたね。お疲れ様です」
M野「いずれ統括になる神楽坂の様子でも見ておこうかとね」
男「はぁ」
M野「どう、新人女ちゃん。慣れた?
こき使われたりしてない? 何かあったら俺に云うんだよ?
マネジが横暴だったら俺がすぐ飛ばしてやるからね」
新人女「……は、はい」
M野「可愛いなぁ。来週にでも俺が統括になるからね。
そうしたら、発足コンパをやろうね。
もちろん奢るからさ」なでなで
新人女「……」びくっ
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 13:04:54.51 ID:GvrYONMo
M野ぶっとばすぞURYYYYYYYYYYYY
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:08:40.17 ID:vuHK/qMo
男「今日はどの案件ですか?」
M野「ん。あ? ああ。巣鴨だよ」
男「巣鴨――?」
M野「うん。月曜の朝一までだろ」
男「はい?」
M野「二次納品だよ」
男「……あ、新人女さん。お茶をお出しして。
M野さん、外は雨すごかったでしょう?
いま、暖かいのを入れさせますから」
M野「おう、気が利くな」
男「あははは。いえ」
M野「新人女ちゃんの入れてくれたお茶か、
美味しいの頼むぜ」
男「会議室の方が暖かいですよ」
M野「じゃいくか」
男「はい」
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:09:41.67 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 15:05 神楽坂作業室/会議室
M野「で、出来てるのか?」
男「巣鴨ですよね。納品は先月に一回したと思いますが」
M野「二次納品の話だよ。修正分を含めての」
男「それは月末では?」
M野「月曜の朝一だよ」
男「突然ですね。つらいなー」
M野「お前のところの騒がしい女がいただろう?」
男「女先輩ですか?」
M野「あの女に火曜日に云った」
男「火曜日、先輩はお休みでした」
M野「じゃぁ、月曜日だ」
男「先輩は今週はお休みしてたんですよ」
M野「じゃぁ、先週云ったはずだ」
男「……」
M野「連絡不行き届きか? 神楽坂マネージャー」
男「判りました。申し訳ありません」にこっ
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 13:12:49.71 ID:cEYJlhE0
なあ、マジでMの捨てようぜ。
なんなの? こいつ。いや、何コレ?
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:12:59.53 ID:vuHK/qMo
M野「あの女、むかつくよな。切れよ」
男「いえ、彼女の戦力は高いんですよ」
M野「あのな。俺は来週から統括をすることになってるんだ。
課長クラスだよ。お前は俺の直下に入る」
男「伺っています」
かちっ。しゅぼっ
M野「すぐ飛ばせっから」
男「はい」
M野「いや。お前は誤解してると思ってな」ぷはぁ
男「……」
M野「俺はお前のこと買ってるんだぜ?
お前処理能力高いし、クライアント受けも悪くないしな。
俺が統括になった後も使ってやろうとは思ってる。
正社員になれば、もっと待遇も良くなるだろう?
こないだ常務からも話が行ったよなぁ。
あれ、俺だから」
男「ありがとうございます」にこっ
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:16:17.58 ID:vuHK/qMo
M野「だから変な考え起こすなよ。
多少、クライアント受けしたってお前は派遣なんだから。
仕切りが出来るからって、お前は態度がでかいんだよ。
営業が仕事取って来なきゃ、結局お前らの
給料だって払えないんだからな。
開発だの管理だのってのは、営業の云うこと聞いてれば
それでいいんだよ」
男「はい、理解しています」
M野「で、だ。巣鴨の件は判ったか?」
男「月曜の朝一ですね? 正確な時間をいいですか?」
M野「先方に11時に到着だ」
男「11時ということは、余裕を持って10時くらいに
本社にお届けでいいですかね?」
M野「ああ、お前が持ってきてくれ」
男「もちろんです」
M野「なんだか、巣鴨のクライアントな。お前のこと
妙に褒めててな。なんだ? ケアしといたのか」
男「はぁ、DBの設計段階の話などで何回か
ご質問させていただきました」
M野「お前も来い」
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 13:17:01.72 ID:P9btapMo
俺「M野が泣くまでッ殴るのをッやめないッッ!!!!」
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 13:17:58.17 ID:xgJvwLMo
正社員の話はM野から来てたのか
ただただうざいな
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:19:07.71 ID:vuHK/qMo
M野「一緒に来い。営業の現場ってもんを見せてやるよ」
男「了解しました」
M野「ああ、そうだ。あの女、あれは月曜日から来るのか?」
男「その予定です」
M野「ちょうどいい、あいつも連れてこい」
男「女先輩ですか?」
M野「ああ。あいつは昔から気にくわない。
俺がせっかく誘ってやったのに……。ふん。
それはいいや。どうでもいい(ぎりっ)。
クライアントの前で絞ってやれば逃げ出すだろ
――判ってるんだろうな? お前がやるんだぞ」
男「……M野さん、今後も営業との二足のわらじですか?」
M野「ああん? ああ。そうだな。巣鴨は俺の案件だしな。
譲る訳には。これさえ仕留めれば……。
お前には関係ないな。口を挟むな」
男「はい」
M野「何でも手を出していかないとな。あははっ」
男「はい。M野さんならば、どちらの仕事でも結果が
残せると思います」にこっ
M野「あたりまえだ」
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:30:31.43 ID:vuHK/qM0
――6/8、土曜日 15:45 神楽坂作業室
M野「判ったな。やっておけよ。
やり終わらなかった場合はお前の能力不足だって事で
上には報告させてもらうからな」
男「はい、もちろんです」
M野「新人女ちゃん? これからオイスターバーでもどう?」
新人女「いえ、あの……。今日は雨が酷いので……」
M野「そうかぁ。そうだよねぇ。今日は験が悪いよね。
それじゃ、打ち上げの時にでも遊ぼうっ」
新人女「……あの」
男「では、二人で急いで巣鴨を仕上げますので」
M野「ん? ああ。判った。……新人女ちゃんまたね?」にま
男「お疲れ様でした」ぺこり
M野「あー。おつかれさん」
ぽいっ。ぐちゃっ。がちゃ。かん、かん、かん……。
男「……ふむ」
新人女「……」
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 14:51:30.96 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 16:10 神楽坂作業室
男「……」
新人女「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ
男「……新人女さん? 15番系統のマクロ換えてくれる?」
新人女「はい」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ
男「……」
新人女「……」
かたん
新人女 びくっ
男「あ。ちょい飲み物入れ直す」
新人女「あ、はい」
新人女:カタカタカタ
新人女:カタカタカタ
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 14:52:12.85 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 16:20 神楽坂作業室
ことんっ
男「はい」
新人女「ありがとうございます。……あ」
男「いいでしょ?」にこっ
新人女「これは?」
男「ホットチョコ」
新人女「……ん。――。甘くて美味しい……」
男「でしょ?」
新人女「はい」
とさ
男「こくん……、熱っ」
新人女「あははっ」くすっ
男「熱いくらいが美味しいんだよ」
新人女「そうですね」にこっ
新人女「これ、インスタントなんですか?」
男「いや。違うよ、チョコ溶かすんだよ」
新人女「へぇ」
男「でも、溶かすだけだからインスタントみたいなものかなー」
新人女「すごく美味しいです」
男「貴重品だからね。ヴァローナって会社のチョコを
コッソリ隠し持ってる訳だ。冷蔵庫にね。
内緒だよ? 食べられちゃうから」
新人女「判らないけれど、すごく美味しい……」
男「気分が暗いときは、暖かくて甘いものだよね」
新人女「……」
男「……」こくん、こくん
新人女「……これ」
男「どした?」
新人女「二度目ですよね」
男「そうだっけ?」
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 14:54:54.44 ID:vuHK/qMo
新人女「あったかい……」
男「雨、強いしね」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ
男「あんまり、気にしないで」
新人女「はい」
男「大事なことの優先順を自分の中でつけるとさ」
新人女「……」
男「すごく腹立たしいことでも、納得できないことでも
それが一番大事って事はまず、無いじゃない」
新人女「……はい」
男「目下は目の前の仕事をこなす。『気持ち』は
バックアップフォルダに格納しておくって事で」
新人女「はいっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 15:00:28.91 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 21:15 神楽坂作業室
ピザ宅配「では、3250円、確かに」
男「お疲れ様でした。雨、お気をつけてー」
ピザ宅配「あざーっす!」にこっ
男「よし、食べちゃうよ」
新人女「はーいっ」
新人女:カタカタカタ
男「ごめんね。こんなんで」
新人女「いえいえ。雨ですから!」
男「そだね、強いね」
新人女「すごいですね」
ざざざざああああああ
新人女「あ、お先にどうぞ」
男「いただきます。はい……」
新人女「二人だと、なんか寂しいですねー」
男「そうだね。一日中残業気分だね」
新人女「ですね」くすっ
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:00:53.88 ID:vuHK/qMo
男「まぁ、食いながらやりますか」
新人女「はい」
ぺらっ
男「そっちは、どう? もぐ」
新人女「細かい仕事のほうは8割前後です。
これは仕事の手順は判ったので苦じゃないです。
一つ一つは15分もかかりません」
男「残りはどんな風になる予定? もぐもぐ」
新人女「時間の問題ですけど、専任でずっとならば
んっと……どれくらいかな」
男「ん」
新人女「それでも数日はかかりそうです」
男「30時間くらい?」
新人女「おそらく、それくらい……かな。
あ、食べます。
食べますって云うか、食べてます。
そんなに入らないですっ」あせあせっ
男「遠慮は良くない」
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:01:17.18 ID:vuHK/qMo
新人女「こんな時間のピザなんて火の付いたダイナマイトですよ」
男「女先輩なんて大喜びで食うぞ?」
新人女「女さんは体質的に太らないんです。
……スタイル良いし」
男「そうなのか?」
新人女「ものすごくもてたと思いますよ」
男「女子校だったらしいから」
新人女「余計だと思います」
男「……」
新人女「……もぐもぐ」
男「うわっ!? リアルなイメージがっ!!」
新人女「ね?」にこっ
男「でも、ラブレター出してたのは
全部下級生の女の子だぞ!?」
新人女「はい」にこ
男「この話は胸に秘めよう」
新人女「ですねっ」
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:02:45.22 ID:vuHK/qMo
男「こっちは、不発弾と平行して巣鴨の修正納品」
新人女「巣鴨」
男「うん、先月に納品した大きな会社のね。本拠地は
四国にある有名な通販会社なんだけど。その支部の
データ移行の仕事。その修正分」
新人女「……それ、さっきの?」
男「うん、そう」
新人女「……」
男「見えると悩んじゃうのは判るけれど、
ここは集中力も大事。新人女さんは目の前の
細かい敵を倒しちゃって」
新人女「はい」
男「そしたら遠慮無く援軍に来て欲しいって云うから」
新人女「はいっ」
男「んじゃ、食べますか」
新人女「そうですねっ」
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:03:44.57 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 02:15 神楽坂作業室
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ
男「――」
新人女「……んっと」ぺらっ。ぺらっ
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ
男「――」
新人女「男さん。破損データの問い合わせの書式で、
クライアント用の、ちょっと改まった物って
ありませんか?」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「どういうの?」
新人女「会社用って云うか、礼儀正しいような」
男「メール?」
新人女「いえ、FAXの方が良さそうです」
男「じゃ、キャビネットの大きな引き出し左側の
緑色のファイル探してみて」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女「――ん。これだっ」にこっ
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:07:53.34 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 03:30 神楽坂作業室
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタ
新人女「……」こくっ
男「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:タ
新人女「……んぅ」こくっ
男「新人女さん。新人女さん?」
新人女「あっ。はい」
男「そろそろ仮眠しておいで?」
新人女「いえ、がんばれますっ」
男「3時間で起こしてあげるから」
新人女「……」
男「その方が能率あがるしさ。寝てる間にマクロだけ
走らせておくので」
新人女「……はい、すいませんです」
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:11:58.80 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 07:20 神楽坂作業室
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「んな、もん。かな……よっしと」
とてて。
かちゃん
男「新人女さん?」
新人女「……すぅ」
男「これは……。女先輩とは違う種類の破壊力だな。
うっわ、おまえ、これはチーム崩壊するだろ」
新人女「……くぅん。……くぅん」くてん
男「えーと。……色々やりにくいなぁ。
なんで女先輩いないんだよ。役たたないな、あのウォリア」
新人女「んぅ」
男「……目覚ましおいて引き上げよ」
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:21:30.29 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 07:40 神楽坂作業室
じりりりり。
男「あー。鳴ってる鳴ってる」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
とて。とてて。がしゃっ!
男「起きた起きた」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
ドテッ。ぐしゃ。ぽきょ。
男「……平気かね」
ぱたたた。
ぱたっ。
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
ざぁぁっ。きゅっ。きゅっ。
新人女「おはようございますっ」
男(そんなラップタイムで身支度できるのか!?)
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:34:29.59 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 10:50 神楽坂作業室
りるらりら♪ りるらりら♪
新人女「あ、すいません。電話みたい」
男「いえどうぞー」
ぽぴっ
新人女「はい、もしもし
……うん、そうだよ?
会社……うん……うん」
「――ッ!」
新人女「……違うよ。そうじゃなくて、今大変なのっ。
違うってば。……うん……関係ないもん。
それはお母さんの見栄でしょ……ちがっ。
子供扱いしないでっ。
お母さんのバカっ! 判らず屋っ!!」じわっ
「――。――!」
新人女「……遊びじゃないんだから、当たり前だよ。
ううん。いらない……。平気だよ、帰らない。
ちゃんと……。
ちゃんとしてるよ、わたしっ。
……ちが、そうじゃ」
男 ぽむぽむ
新人女「へ? あ……」
男「お電話変わりました。お嬢様の直接の上司を
させていただいております、神楽坂班マネージャーの
男と申します」
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:45:34.66 ID:vuHK/qMo
新人母「あなたですね、うちの娘を会社に閉じ込めて」
男「新人女さんにはお世話になっています」
新人母「娘をすぐにでも帰してくれませんか?
非常識でしょっ。休日にもかかわらず呼び出すとかっ」
新人女「お母さん、お母さん、やめてよっ」ぎゅっ
男「ごもっともです」
新人女「やめて、やめてってば」ぐすっ
新人母「あの子は19なんですよ? 嫁入り前の娘を
外泊させて、あなたたちはちょっとおかしいわ。
これだから派遣なんて賛成できないの。
あなたみたいな人間に食い物にされるのよね。
恥を知ってくださりませんかっ」
新人女「違っ。恥ずかしいよっ。私が恥ずかしいよ
お母さんのバカっ!!」ずっ。ぐすっ。
男「おっしゃるとおりです」
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:49:16.28 ID:vuHK/qMo
新人母「では帰してくださいね。これ以上非常識を
続けるようなら派遣会社か、いっそ労務局に
通報させていただきますからねっ」
男「はい、すぐ帰宅させますので」
新人女「やです。私いやですっ。男さんっ」
新人母「ふんっ。娘が派遣だなんて只でさえ
世間体が悪いのに……。
そんなおかしな職場だなんてまっぴらですよ。
うちの娘に非常識を吹き込まないでください」
新人女「違っ……おかあさんが……」ぐすっぐすっ
男「一点だけよろしいでしょうか?
お嬢さんは入ってまだ日は浅いですが、
業務の覚えも早くて責任感のある立派な仕事をしています。
チームのメンバーからも信頼されていますよ。
いつもお世話になっています。ありがとうございます」
新人母「――っ」
男「本日は直ちに帰宅させまして、明日を振り替え休日と
させていただきます。よろしいでしょうか?」
新人母「――っ! 結構よ。もう話していたくもないわ」
がちゃ。つーつーつー。
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:56:38.34 ID:vuHK/qMo
新人女「……」きゅっ
男「そういうわけで。本日は解散」
新人女「いやです。おかしいのはお母さんです」
男「……」
新人女「お母さんは働いたことがないからっ。
うちだって全然普通の家なのに。いつまでも昔のつもりでっ。
今はデスマーチで大変だって事が判って無くて
だから暇つぶしにあんな嫌がらせをっ」ぽろぽろ
男「おかしくないよ」
新人女「おかしいです」
男「心配してるんだよ。
――嫁入り前の娘を外泊させるな。っていうのは、
まさに常識だよ。もっともだ」
新人女「……」ぐすっ
男「……」
新人女「……」ぐすっ「帰りたく、ありません」
男「それはもうちょっと色っぽいシーンで云わないと」
新人女「私は、これで。もうちょっとで、ぐすっ。
なにかに。ずっ……なにかを、判る気がして」ぽろぽろ
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:58:34.76 ID:vuHK/qMo
男「悔しい?」
新人女「――はい。悔しいですっ」ぐずっ
男「なんで?」
新人女「……ずっ。それわ」
男「それは?」
新人女「私の仕事、取り上げられた……から……」ずっ
男「もうなってるよ」
新人女「……そんな」
男「『私の仕事』って云えるなら。なってると思うよ」
新人女「私は、男さんのっ!!」
(偉いぞっ)
新人女「男さんの隣で、男さんにっ」ぽろっ
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:03:42.74 ID:vuHK/qMo
男「偉いよ」ぽむっ
新人女「――あ」
(偉いぞっ)
男「新人女さんのこと、ほんとはきちんと理解できて
ないんだと思うけれど……。
がんばったのはよく知っているよ。
――でも今回は、ここまで」
新人女「……っ」
男「意地、張りすぎててはダメだよ。本当に野良を
続けるなら、お母さんくらい言いくるめられないと
口先三丁で騙してこないと」にこっ
新人女「……」ぎゅっ
男「いや、先輩みたいに家出するってのもあるけれど。
マネージャーとしてはお勧めも許可も出来ないなー」
新人女「――そんな」ぐすっ
男 ぽむっ
新人女「男さんは……本当に、女さんのこと
好きなんですねぇ」――にこっ
男「はぁ!?」
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:10:18.24 ID:vuHK/qMo
新人女「えへへ」くすんっ
男「話の接続が見えないよっ」
新人女「ゆとり特有の会話の断絶ですよ」ぐずっ
男「逆手にしちゃダメでしょ」
新人女「帰ったら、お母さんは
二度と出してくれません……」ぷいっ
男「出してくれるよ」
新人女「分からず屋なんです」ずっ
男「デスマよりも手強い両親なんていないよ」
新人女「……」
男「勝ってくるように。業務命令でもいいよ」
新人女「交渉が難航したら援軍に来てくれますか?」
男「マネジとして、可愛い部下を見捨てる訳にはいかないな」
新人女「あははっ……男さんだって、口が上手いです」
男「むぅ」
新人女「判りました。正々堂々、中央突破で家に帰還しますっ」
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:13:22.16 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 11:10 神楽坂、路上
(よろしく)
新人女(……)
(新人が仕事が遅いのは当然です)
新人女(……っ)
(少し視界広がったみたいだね)
新人女(……嬉しかったんだ)
(野良の生き方はどこでも通用するから)
新人女(……女の子じゃなくて。つれて歩ける
自慢げなトロフィーじゃなくて)
(なれるよ)
新人女(一人前じゃなかったけどっ。いまでも
足を引っ張ってばかりだけどっ)
(ちゃんとなれるよ)
新人女(いつか一人前になるって
信じてもらえて、嬉しかったんだ……)
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:20:01.87 ID:vuHK/qMo
(悪いけど、手加減できなくなった)
新人女(一緒に過ごせて嬉しかった)
(それに気がつくほど、上達したんだ)
新人女(好きだったんだ……)
(小さくて可愛いよっ。あははっ)
新人女(これが好きって感じなんだ)
(美味しいでしょ?)
新人女(私、とろくて今まで知らなかっただけなんだ)
(内緒ね?)
新人女(あんなに合コンもデートもしてたのに……)
(その顔がいいね)
新人女(ははっ。ゆとりはこれだからっ。まいっちゃうなぁ)
ぽろぽろ ぽろぽろ
新人女(遅かったなぁ。ずっと……。悔しいなぁ……)
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 16:25:05.34 ID:fFUvDgAO
なにこれ、すごく切ないんだけど
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:51:27.72 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 12:00 神楽坂作業室
男「さぁって。時は正午。残る時間は20時間」
男「兵力確認~。
神楽坂方面抽出遊撃部隊!
将軍、俺!
大佐、俺!
少佐、俺!
兵長、俺!
機械化歩兵、俺! なお、補給の予定は無し!」
ぽきっ、ぽきっ。
男「敵軍の数、計測不能で退路無し!
ドラゴンボールだったらオラわくわくしすぎちゃって
心停止とかそういう状況。いや、精神と時の部屋があれば
デスマーチってこの世から無くなるのか?
ああ、そう考えると、アレって奴隷制復活のための
発明品だなぁ」
男「……」
男「ま、いいや。相手にとって不足無し。
むしろこっちに不足有り。久方ぶりの8連結。
いっちょ、デスマといきますかっ」
男:カッ――カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 16:54:48.57 ID:/2E7QIDO
ついにテンションが上がってしまったか・・・・・
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 16:55:59.33 ID:VC2A1aU0
しかしコレを見てると営業の俺は実に肩身が狭くなるww
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:00:17.47 ID:KnmsUs2P
>男:カッ――カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ
これはヤバいwwwwww
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:00:58.04 ID:vuHK/qMo
>>923
ああ、どっかでこれだけは書いておこうと思ってたけれど
営業ってのはすごく大変な仕事だよね。
見ず知らずの人にでも親しく話しかけて心を解きほぐして
仕事を取り付けなきゃならない。
M野がいってた「営業が仕事を取らないと会社が飢える」ってのは
これはこれで、一面以上の真実。
このSSでは展開の都合上、営業が悪者っぽく書かれてるけれど
そんなことは、実際にはないです。営業ほど取引先と
社内に引き裂かれて恨まれる役職もないです。ノルマもきついし。
M野は取引先に過剰に有利な条件で仕事の契約を取っている
(結果として開発と管理が同業他社に比べて劣悪な日程で
仕事をする羽目になってる)。
でも、その手法で契約を沢山取れるからこそ、M野は営業で
好成績をあげて社内で一定の評価を得ている訳だけど……。
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:02:27.88 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 15:00 神楽坂作業室
男(――おし)
男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ
男「あがり。次……」
男:カタカカカカカカカカカカカカ
男「――」
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
男「――」
かちゃ
男「もしもし? ああ、助かりました!
開発の方で見て欲しい資料あるんですけど。
えっと共有のPDFフォルダの中なんですけど」
男:カタカカカカカカカカカカカカ
男「……はい、はい。お願いします。
恩に着ます。あははは。ええ、はい。
決戦ですか?
――今です」
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:05:30.96 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 18:00 神楽坂作業室
男:カタカカカカカカカカカカカカ
男(……指が痙攣してるわ。うざいな。
取っ替えられねぇかなこれ)
男:カタカカカカカカカカカ
ガッ!!
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
男「よし、なおった」
男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ
男「――」
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
男「あはっ。おしきた……。こいつも、あ・が・りっっと」
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:08:15.46 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 18:00 神楽坂作業室
男(トイレ行くのがロスだな)
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
男(――水分取らなきゃいいのか)
男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ
男「そいつは道理だ」
男:カタカタカ
くるっ
男(……次のマシン)
男:カタカカカカカカカ
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:09:17.37 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 21:00 神楽坂作業室
男(これで、2割ってとこか? 9時間使って2割か……)
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
男(マクロ仕掛けた分があがってきて、
後半は作業効率がアップする分を含めても……)
男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ
男「今は考えるのも無駄だな」
男:カタカタカカカカカカカカカ
男「――」
男:カカカカカカカガカカガガカカカ
男「ウォリアーの相棒としては、これっくらいはね。
ピンチのうちに入らないって設定で」
男:カカカカカカカガカカガガカカカガガ
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:12:24.88 ID:vuHK/qMo
――神楽坂作業室/給湯室
こぷこぷこぷ
男「……」
男(握力、落ちて来てるなぁ……)
男(まぁ、いいや。指なんてついてれば用は足りる)
男「……ん」
男(別に泥水飲ませることもないか。
――女先輩の出社は一日ずらそう。
見せなくて良いもんだしな。電話しとくか、んっと……)
ぴ、ぽ。ぴ、ぴ、ぽ。ぴ。ぱ。
とぅるるるるー。かちゃ
男「もしもし」
女「はろー。ヤングなボーイ。うちは季節外れの
サンタクロース。ただしプレゼントは唐揚げのみじゃよ」
男「ローストチキンじゃないんですか?」
女「ノルヴェーにいってみなさい? この素人ボーイ。
そんなものを食べている人間はいないよ?
各ご家庭は工夫を凝らしてニンニクやショウガ味の
唐揚げを作っている」
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:13:48.37 ID:KnmsUs2P
ああ、読むよな先輩ww
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:14:00.17 ID:vuHK/qMo
男「まぁ、いいや。先輩。元気出たみたいですね」
女「うん、もちっ。うち無敵やしっ♪」
男「よかった。体調はどうです?」
女「完璧ですよ。いまのうちならどんな案件でもこなせるよ。
それこそ花でも摘むようにねっ。
どれくらい強まっているかと云えば
ヘル・ミッショネルズと戦ったときのスグルと
同じくらいかなっ」
男「あのとき、なんか地球に土下座して
勝負のヒントもらってませんでしたっけ?」
女「ちっ。細かいことにこだわってちゃ
理不尽だらけの世の中でヒマラヤナキウサギのような
可愛い悲鳴を上げちゃうよ」
男「一週間ぶりだとすごいパワーっすね」
女「まぁねっ!」
男「で、明日なんですが」
女「はいー? ごめっ。風が強くて」
男「ああ、台風ですしね」
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:15:51.80 ID:vuHK/qMo
男「で、明日なんですが、休養を一日」
女「ん、あしたー?」
男「はい。ちょっと案件があって、一日お休みを」
女「ちょっ、ザザザまじ……ザザ雨強いな」
“……ザザな”
女「チキンザザザ……これじゃね」
“……買ってきてもこれ……ザザ”
男「なにやってんですか」
女「そんなのきまってるやん」
“……まってるやん”
男「へ?」
がちゃり
――6/10、月曜日 00:00 神楽坂作業室
女「月曜日を連れてきたんだよっ」にこっ
男「女先輩っ!?」
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 17:17:28.85 ID:BRZr3gAO
先輩戦線復帰キター!!
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:17:32.54 ID:KwmJ6LIP
姐さん!!
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:23:36.04 ID:vuHK/qMo
うし。ちょうど良いので、今回はここでキリで。
家事をしなければ!
ジャンプマンガを意識した引きっ(あほ!)
つか、スレ落ちちゃうかな。
パー速のシステム知らないけれど、消えちゃわんよね?
こっからは先輩のターンっ。
では、いってきまーっす。
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:24:43.08 ID:KwmJ6LIP
激しく乙!!
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:24:46.76 ID:VvNpa/Io
きりがいいだと・・・
いってらー
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