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同僚女「信用したいって云うたら嫌いになる?」

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前回の記事 同僚女「うちから、ウォリアー取っちゃダメだよ」
Part9


799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:16:57.01 ID:vuHK/qMo
――回想:秋

男「生きてますー?」
女「うち生きてるよ。半分くらい」
男「さすが先輩。おれ3割くらいですよ」

女「やっほー。うち2割勝った」くてっ

男「……」
女「……ふぅ」

男「終わらないっすね」
女「終わらないね。むしろ増えてるね」

男「子だくさんですね」
女「仕事ってなー。ほら、台所の食器みたいに増えるんね」
男「それは皿洗いしてないせいじゃないですか?」

女「なぜその秘密を? さては男……能力者だな!?」
男「全然判りません」

女「うはは……はは。けふんっ」
男「先輩、帰ってくださいよ」

803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:20:09.69 ID:vuHK/qMo
女「ヤダヤダヤダヤダ。やだもん」
男「そんなに会社が好きですか」

女「Fuck off!! これは男に対するただの反抗期やん」びしっ
男「こんなに躊躇いなく中指立てる女見たことない」
女「えへんっ!」
男「褒めてませんよ?」

女「うちパリカリやしね」
男「なんですかそれ」

女「覚悟完了ってことよ。Pallhkari(パリカリ)。
 しらない?」
男「知りませんよ。何語です? それ」

女「ギリシャ語。
 まぁ、戦士のことやね。……勇ましくて諦めなくて、
 不屈で……。なにより死地にあって笑いを忘れないんよ。
 つまり、あれや。大阪人のことやねっ」

男「そうなのっ!?」

女「そうなんやって。まじで! ギリシャは大阪の領地やし」
男「あなどれねー」

804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:23:23.75 ID:vuHK/qMo
女「やー。ほら、デスマじゃない?」
男「ですね」

女「毎日がクライマックスじゃない?」
男「俺はエンディングロールが見たいです」

女「そういうピンチの中でも、笑いを忘れない人間で
 いたいわけよ。うちはっ。
 そして毎日のように男にセクハラ発言をしたい」きりっ

男「ありがた迷惑な主義ですね」

女「嬉しいよね」にこっ
男「えー」
女「嬉しいと、云っえっ」

男「痛っ。嬉し、嬉しいです。すいませんっ。
 ってでも、それって戦士と云うよりは、勇士じゃない?
 諦めない、挫けない、退かないって。
 いや、むしろ勇者かなぁ?
 RPGでいえばハーレムポジションじゃないですか、女先輩」

女「んー。勇者かなぁ。
 うち、勇者って云うほどじゃまだないんだよね。
 いいとこ、戦士じゃない?」

男「ウォリアーですか」

女「それだっ! それ。強そう! なんか男に勝ちそう!!」
男「負けてくれたことねーじゃないですか」

805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:24:49.32 ID:vuHK/qMo
女「年期が違うよ」にこっ
男「たかが半年差で」

女「良いね。それ、いただき。うち、ウォリアー!」
男「ウォリアーなんだ」

女「うん。これでいけたね。唐揚げ力がわいてきた」
男「また、およそ女性らしさとは無縁な」

女「うちウォリアーやしっ!」
男「そうですか、って」

女「で、男はどうすんの? 何になるのよ」
男「……」

女「ん? ほらほら。お姉さんのうちに教えてごらん?」
男「年上ぶらないんで欲しいんすけど」

女「うりうり」つんつん
男「……」ぷいっ

女「なにさ。ケチ」

男「俺はそういう根性無いからなぁ」
女「そんなことはないよ」

806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:28:27.65 ID:vuHK/qMo
女「みんな辞めちゃって二人っきりになったけど、
 うちと男は残ってる。根性がないなんて
 誰にも云わさないよ。キチガイM野にも」
男「……」

女「うち、ゆずらんし」
男「……」

女「舌噛んで死ぬし」
男「痛いですよ」
女「牛タンくらい食ったことある。うちがびびるかぁ!」
男「いや、話ずれてるし」

女「男は、うちより視界が広いもん。おまけに遠くまで
 見えてると思うよ。うちら組めば最強! どんとこい!」

男「……」

女「だいじょぶだいじょぶ。男の能力は知ってる。
 うちなんてかなわないよ!」

男「女先輩……」

女「『ウォーリーを探せ』ではねっ!」
男「仕事と関係ないじゃんっ」


807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:29:52.57 ID:vuHK/qMo
女「ほいじゃま」
男「それじゃま」

 ドサッ
   ドサササッ!!

女「行ってみますか、デスマーチ」
男「開けてみますか、ヘルゲート」

女「連結準備はいい?」
男「6台2セット完了」

女「次に帰るのは?」
男「限界考えて戦うほど歳取っちゃいません」

女「む。うちを年増扱いする気だな?」
男「セクハラやめてくれたら控えます」

女「今日は男の携帯にロリ画像送ろうと思ってたのに」
男「いや、まじでごめんなさい。
 それより、ほら。セットアップできましたよ。
 マクロ片っ端から当ててっちまいますからね」

女「偉いぞっ」くしゃ
男「先輩こそ、寝ないでくださいよっ」

808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 12:31:11.72 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 13:00 千葉、アパートの一室

女「……えら……い……ん」

女「……んぅ」

女「……」くてん

女「……んぅ」むくっ

女「……ゆめ?」こしこし

女「おとこどこ?」きょろきょろ

女「……」ぼー

女「いない……」

女「……おきた」

女「起きましたよぅ。……ん。うぅーん、んっ」

女「……んっ」

女「腕、軽くなったね。もう、ちょっとだ」

815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:03:30.27 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 15:00 神楽坂作業室

がちゃり

M野「ああ、酷い雨だな。……だいなしだ」
男「ああ、M野さん。こんにちは」

新人女 びくっ「……こんにちは」

M野「よう」
男「どうされましたか? 突然に」にこにこ

M野「いや、こっちも休日勤務だよ。誰かのおかげで一日
 つぶれたもんだからね」
男「ははぁ、災難でしたね。お疲れ様です」

M野「いずれ統括になる神楽坂の様子でも見ておこうかとね」
男「はぁ」

M野「どう、新人女ちゃん。慣れた?
 こき使われたりしてない? 何かあったら俺に云うんだよ?
 マネジが横暴だったら俺がすぐ飛ばしてやるからね」

新人女「……は、はい」

M野「可愛いなぁ。来週にでも俺が統括になるからね。
 そうしたら、発足コンパをやろうね。
 もちろん奢るからさ」なでなで

新人女「……」びくっ

817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 13:04:54.51 ID:GvrYONMo
M野ぶっとばすぞURYYYYYYYYYYYY


820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:08:40.17 ID:vuHK/qMo
男「今日はどの案件ですか?」
M野「ん。あ? ああ。巣鴨だよ」

男「巣鴨――?」
M野「うん。月曜の朝一までだろ」

男「はい?」

M野「二次納品だよ」

男「……あ、新人女さん。お茶をお出しして。
 M野さん、外は雨すごかったでしょう?
 いま、暖かいのを入れさせますから」

M野「おう、気が利くな」

男「あははは。いえ」

M野「新人女ちゃんの入れてくれたお茶か、
 美味しいの頼むぜ」

男「会議室の方が暖かいですよ」
M野「じゃいくか」

男「はい」

822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:09:41.67 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 15:05 神楽坂作業室/会議室

M野「で、出来てるのか?」
男「巣鴨ですよね。納品は先月に一回したと思いますが」

M野「二次納品の話だよ。修正分を含めての」
男「それは月末では?」

M野「月曜の朝一だよ」
男「突然ですね。つらいなー」

M野「お前のところの騒がしい女がいただろう?」
男「女先輩ですか?」

M野「あの女に火曜日に云った」
男「火曜日、先輩はお休みでした」

M野「じゃぁ、月曜日だ」
男「先輩は今週はお休みしてたんですよ」

M野「じゃぁ、先週云ったはずだ」
男「……」

M野「連絡不行き届きか? 神楽坂マネージャー」

男「判りました。申し訳ありません」にこっ

824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 13:12:49.71 ID:cEYJlhE0
なあ、マジでMの捨てようぜ。
なんなの? こいつ。いや、何コレ?

825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:12:59.53 ID:vuHK/qMo
M野「あの女、むかつくよな。切れよ」
男「いえ、彼女の戦力は高いんですよ」

M野「あのな。俺は来週から統括をすることになってるんだ。
 課長クラスだよ。お前は俺の直下に入る」

男「伺っています」

かちっ。しゅぼっ

M野「すぐ飛ばせっから」
男「はい」

M野「いや。お前は誤解してると思ってな」ぷはぁ
男「……」

M野「俺はお前のこと買ってるんだぜ?
 お前処理能力高いし、クライアント受けも悪くないしな。
 俺が統括になった後も使ってやろうとは思ってる。
 正社員になれば、もっと待遇も良くなるだろう?
 こないだ常務からも話が行ったよなぁ。
 あれ、俺だから」

男「ありがとうございます」にこっ

827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:16:17.58 ID:vuHK/qMo
M野「だから変な考え起こすなよ。
 多少、クライアント受けしたってお前は派遣なんだから。
 仕切りが出来るからって、お前は態度がでかいんだよ。
 営業が仕事取って来なきゃ、結局お前らの
 給料だって払えないんだからな。
 開発だの管理だのってのは、営業の云うこと聞いてれば
 それでいいんだよ」

男「はい、理解しています」

M野「で、だ。巣鴨の件は判ったか?」

男「月曜の朝一ですね? 正確な時間をいいですか?」
M野「先方に11時に到着だ」

男「11時ということは、余裕を持って10時くらいに
 本社にお届けでいいですかね?」

M野「ああ、お前が持ってきてくれ」
男「もちろんです」

M野「なんだか、巣鴨のクライアントな。お前のこと
 妙に褒めててな。なんだ? ケアしといたのか」

男「はぁ、DBの設計段階の話などで何回か
 ご質問させていただきました」

M野「お前も来い」

828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 13:17:01.72 ID:P9btapMo
俺「M野が泣くまでッ殴るのをッやめないッッ!!!!」

830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 13:17:58.17 ID:xgJvwLMo
正社員の話はM野から来てたのか
ただただうざいな

834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:19:07.71 ID:vuHK/qMo
M野「一緒に来い。営業の現場ってもんを見せてやるよ」
男「了解しました」

M野「ああ、そうだ。あの女、あれは月曜日から来るのか?」
男「その予定です」

M野「ちょうどいい、あいつも連れてこい」
男「女先輩ですか?」

M野「ああ。あいつは昔から気にくわない。
 俺がせっかく誘ってやったのに……。ふん。
 それはいいや。どうでもいい(ぎりっ)。
 クライアントの前で絞ってやれば逃げ出すだろ
 ――判ってるんだろうな? お前がやるんだぞ」

男「……M野さん、今後も営業との二足のわらじですか?」

M野「ああん? ああ。そうだな。巣鴨は俺の案件だしな。
 譲る訳には。これさえ仕留めれば……。
 お前には関係ないな。口を挟むな」

男「はい」

M野「何でも手を出していかないとな。あははっ」

男「はい。M野さんならば、どちらの仕事でも結果が
 残せると思います」にこっ

M野「あたりまえだ」

847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 13:30:31.43 ID:vuHK/qM0
――6/8、土曜日 15:45 神楽坂作業室

M野「判ったな。やっておけよ。
 やり終わらなかった場合はお前の能力不足だって事で
 上には報告させてもらうからな」

男「はい、もちろんです」

M野「新人女ちゃん? これからオイスターバーでもどう?」

新人女「いえ、あの……。今日は雨が酷いので……」

M野「そうかぁ。そうだよねぇ。今日は験が悪いよね。
 それじゃ、打ち上げの時にでも遊ぼうっ」

新人女「……あの」
男「では、二人で急いで巣鴨を仕上げますので」

M野「ん? ああ。判った。……新人女ちゃんまたね?」にま

男「お疲れ様でした」ぺこり

M野「あー。おつかれさん」

ぽいっ。ぐちゃっ。がちゃ。かん、かん、かん……。

男「……ふむ」
新人女「……」

876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 14:51:30.96 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 16:10 神楽坂作業室

男「……」
新人女「……」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男「……新人女さん? 15番系統のマクロ換えてくれる?」
新人女「はい」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男「……」
新人女「……」

かたん

新人女 びくっ

男「あ。ちょい飲み物入れ直す」

新人女「あ、はい」

新人女:カタカタカタ

新人女:カタカタカタ

877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 14:52:12.85 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 16:20 神楽坂作業室

ことんっ

男「はい」
新人女「ありがとうございます。……あ」

男「いいでしょ?」にこっ
新人女「これは?」

男「ホットチョコ」
新人女「……ん。――。甘くて美味しい……」

男「でしょ?」
新人女「はい」

とさ

男「こくん……、熱っ」
新人女「あははっ」くすっ

男「熱いくらいが美味しいんだよ」
新人女「そうですね」にこっ


878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 14:54:08.40 ID:vuHK/qMo
新人女「これ、インスタントなんですか?」
男「いや。違うよ、チョコ溶かすんだよ」

新人女「へぇ」

男「でも、溶かすだけだからインスタントみたいなものかなー」
新人女「すごく美味しいです」

男「貴重品だからね。ヴァローナって会社のチョコを
 コッソリ隠し持ってる訳だ。冷蔵庫にね。
 内緒だよ? 食べられちゃうから」

新人女「判らないけれど、すごく美味しい……」

男「気分が暗いときは、暖かくて甘いものだよね」

新人女「……」

男「……」こくん、こくん

新人女「……これ」

男「どした?」

新人女「二度目ですよね」
男「そうだっけ?」

879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 14:54:54.44 ID:vuHK/qMo
新人女「あったかい……」
男「雨、強いしね」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男「あんまり、気にしないで」
新人女「はい」

男「大事なことの優先順を自分の中でつけるとさ」
新人女「……」

男「すごく腹立たしいことでも、納得できないことでも
 それが一番大事って事はまず、無いじゃない」
新人女「……はい」

男「目下は目の前の仕事をこなす。『気持ち』は
 バックアップフォルダに格納しておくって事で」

新人女「はいっ」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 15:00:28.91 ID:vuHK/qMo
――6/8、土曜日 21:15 神楽坂作業室

ピザ宅配「では、3250円、確かに」
男「お疲れ様でした。雨、お気をつけてー」
ピザ宅配「あざーっす!」にこっ

男「よし、食べちゃうよ」
新人女「はーいっ」

新人女:カタカタカタ

男「ごめんね。こんなんで」
新人女「いえいえ。雨ですから!」

男「そだね、強いね」
新人女「すごいですね」

ざざざざああああああ

新人女「あ、お先にどうぞ」
男「いただきます。はい……」

新人女「二人だと、なんか寂しいですねー」
男「そうだね。一日中残業気分だね」

新人女「ですね」くすっ

882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:00:53.88 ID:vuHK/qMo
男「まぁ、食いながらやりますか」
新人女「はい」

 ぺらっ

男「そっちは、どう? もぐ」

新人女「細かい仕事のほうは8割前後です。
 これは仕事の手順は判ったので苦じゃないです。
 一つ一つは15分もかかりません」

男「残りはどんな風になる予定? もぐもぐ」

新人女「時間の問題ですけど、専任でずっとならば
 んっと……どれくらいかな」

男「ん」

新人女「それでも数日はかかりそうです」

男「30時間くらい?」

新人女「おそらく、それくらい……かな。
 あ、食べます。
 食べますって云うか、食べてます。
 そんなに入らないですっ」あせあせっ

男「遠慮は良くない」

883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:01:17.18 ID:vuHK/qMo
新人女「こんな時間のピザなんて火の付いたダイナマイトですよ」
男「女先輩なんて大喜びで食うぞ?」

新人女「女さんは体質的に太らないんです。
 ……スタイル良いし」

男「そうなのか?」
新人女「ものすごくもてたと思いますよ」

男「女子校だったらしいから」
新人女「余計だと思います」

男「……」
新人女「……もぐもぐ」

男「うわっ!? リアルなイメージがっ!!」
新人女「ね?」にこっ

男「でも、ラブレター出してたのは
 全部下級生の女の子だぞ!?」

新人女「はい」にこ

男「この話は胸に秘めよう」
新人女「ですねっ」

884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:02:45.22 ID:vuHK/qMo

男「こっちは、不発弾と平行して巣鴨の修正納品」
新人女「巣鴨」

男「うん、先月に納品した大きな会社のね。本拠地は
 四国にある有名な通販会社なんだけど。その支部の
 データ移行の仕事。その修正分」

新人女「……それ、さっきの?」

男「うん、そう」

新人女「……」

男「見えると悩んじゃうのは判るけれど、
 ここは集中力も大事。新人女さんは目の前の
 細かい敵を倒しちゃって」

新人女「はい」

男「そしたら遠慮無く援軍に来て欲しいって云うから」

新人女「はいっ」

男「んじゃ、食べますか」

新人女「そうですねっ」

885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:03:44.57 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 02:15 神楽坂作業室

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男「――」
新人女「……んっと」ぺらっ。ぺらっ

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタカタカタ

男「――」
新人女「男さん。破損データの問い合わせの書式で、
 クライアント用の、ちょっと改まった物って
 ありませんか?」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「どういうの?」
新人女「会社用って云うか、礼儀正しいような」

男「メール?」
新人女「いえ、FAXの方が良さそうです」
男「じゃ、キャビネットの大きな引き出し左側の
 緑色のファイル探してみて」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

新人女「――ん。これだっ」にこっ

889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:07:53.34 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 03:30 神楽坂作業室

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:カタ

新人女「……」こくっ
男「――」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
新人女:タ

新人女「……んぅ」こくっ

男「新人女さん。新人女さん?」
新人女「あっ。はい」

男「そろそろ仮眠しておいで?」
新人女「いえ、がんばれますっ」

男「3時間で起こしてあげるから」
新人女「……」

男「その方が能率あがるしさ。寝てる間にマクロだけ
 走らせておくので」

新人女「……はい、すいませんです」

890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:11:58.80 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 07:20 神楽坂作業室

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「――」

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

男「んな、もん。かな……よっしと」

 とてて。
 かちゃん

男「新人女さん?」

新人女「……すぅ」

男「これは……。女先輩とは違う種類の破壊力だな。
 うっわ、おまえ、これはチーム崩壊するだろ」

新人女「……くぅん。……くぅん」くてん

男「えーと。……色々やりにくいなぁ。
 なんで女先輩いないんだよ。役たたないな、あのウォリア」

新人女「んぅ」

男「……目覚ましおいて引き上げよ」

892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:21:30.29 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 07:40 神楽坂作業室

  じりりりり。

男「あー。鳴ってる鳴ってる」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

  とて。とてて。がしゃっ!

男「起きた起きた」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

  ドテッ。ぐしゃ。ぽきょ。

男「……平気かね」

  ぱたたた。
  ぱたっ。

男:カタカタカタカタカタカタカタカタ

  ざぁぁっ。きゅっ。きゅっ。

新人女「おはようございますっ」

男(そんなラップタイムで身支度できるのか!?)

893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:34:29.59 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 10:50 神楽坂作業室

りるらりら♪ りるらりら♪

新人女「あ、すいません。電話みたい」
男「いえどうぞー」

ぽぴっ

新人女「はい、もしもし
 ……うん、そうだよ?
 会社……うん……うん」

「――ッ!」
新人女「……違うよ。そうじゃなくて、今大変なのっ。
 違うってば。……うん……関係ないもん。
 それはお母さんの見栄でしょ……ちがっ。
 子供扱いしないでっ。
 お母さんのバカっ! 判らず屋っ!!」じわっ

「――。――!」
新人女「……遊びじゃないんだから、当たり前だよ。
 ううん。いらない……。平気だよ、帰らない。
 ちゃんと……。
 ちゃんとしてるよ、わたしっ。
 ……ちが、そうじゃ」

男 ぽむぽむ

新人女「へ? あ……」

男「お電話変わりました。お嬢様の直接の上司を
 させていただいております、神楽坂班マネージャーの
 男と申します」

895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:45:34.66 ID:vuHK/qMo
新人母「あなたですね、うちの娘を会社に閉じ込めて」

男「新人女さんにはお世話になっています」

新人母「娘をすぐにでも帰してくれませんか?
 非常識でしょっ。休日にもかかわらず呼び出すとかっ」

  新人女「お母さん、お母さん、やめてよっ」ぎゅっ

男「ごもっともです」

  新人女「やめて、やめてってば」ぐすっ

新人母「あの子は19なんですよ? 嫁入り前の娘を
 外泊させて、あなたたちはちょっとおかしいわ。
 これだから派遣なんて賛成できないの。
 あなたみたいな人間に食い物にされるのよね。
 恥を知ってくださりませんかっ」

  新人女「違っ。恥ずかしいよっ。私が恥ずかしいよ
   お母さんのバカっ!!」ずっ。ぐすっ。

男「おっしゃるとおりです」

896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:49:16.28 ID:vuHK/qMo
新人母「では帰してくださいね。これ以上非常識を
 続けるようなら派遣会社か、いっそ労務局に
 通報させていただきますからねっ」

男「はい、すぐ帰宅させますので」

  新人女「やです。私いやですっ。男さんっ」

新人母「ふんっ。娘が派遣だなんて只でさえ
 世間体が悪いのに……。
 そんなおかしな職場だなんてまっぴらですよ。
 うちの娘に非常識を吹き込まないでください」

  新人女「違っ……おかあさんが……」ぐすっぐすっ

男「一点だけよろしいでしょうか?
 お嬢さんは入ってまだ日は浅いですが、
 業務の覚えも早くて責任感のある立派な仕事をしています。
 チームのメンバーからも信頼されていますよ。
 いつもお世話になっています。ありがとうございます」

新人母「――っ」

男「本日は直ちに帰宅させまして、明日を振り替え休日と
 させていただきます。よろしいでしょうか?」

新人母「――っ! 結構よ。もう話していたくもないわ」

がちゃ。つーつーつー。

900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:56:38.34 ID:vuHK/qMo
新人女「……」きゅっ
男「そういうわけで。本日は解散」

新人女「いやです。おかしいのはお母さんです」
男「……」

新人女「お母さんは働いたことがないからっ。
 うちだって全然普通の家なのに。いつまでも昔のつもりでっ。
 今はデスマーチで大変だって事が判って無くて
 だから暇つぶしにあんな嫌がらせをっ」ぽろぽろ

男「おかしくないよ」
新人女「おかしいです」

男「心配してるんだよ。
 ――嫁入り前の娘を外泊させるな。っていうのは、
 まさに常識だよ。もっともだ」

新人女「……」ぐすっ
男「……」

新人女「……」ぐすっ「帰りたく、ありません」

男「それはもうちょっと色っぽいシーンで云わないと」

新人女「私は、これで。もうちょっとで、ぐすっ。
 なにかに。ずっ……なにかを、判る気がして」ぽろぽろ

902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 15:58:34.76 ID:vuHK/qMo
男「悔しい?」

新人女「――はい。悔しいですっ」ぐずっ

男「なんで?」

新人女「……ずっ。それわ」
男「それは?」

新人女「私の仕事、取り上げられた……から……」ずっ
男「もうなってるよ」

新人女「……そんな」

男「『私の仕事』って云えるなら。なってると思うよ」

新人女「私は、男さんのっ!!」

 (偉いぞっ)

新人女「男さんの隣で、男さんにっ」ぽろっ

905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:03:42.74 ID:vuHK/qMo
男「偉いよ」ぽむっ

新人女「――あ」

 (偉いぞっ)

男「新人女さんのこと、ほんとはきちんと理解できて
 ないんだと思うけれど……。
 がんばったのはよく知っているよ。
 ――でも今回は、ここまで」

新人女「……っ」

男「意地、張りすぎててはダメだよ。本当に野良を
 続けるなら、お母さんくらい言いくるめられないと
 口先三丁で騙してこないと」にこっ

新人女「……」ぎゅっ

男「いや、先輩みたいに家出するってのもあるけれど。
 マネージャーとしてはお勧めも許可も出来ないなー」

新人女「――そんな」ぐすっ

男 ぽむっ

新人女「男さんは……本当に、女さんのこと
 好きなんですねぇ」――にこっ

男「はぁ!?」

910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:10:18.24 ID:vuHK/qMo
新人女「えへへ」くすんっ
男「話の接続が見えないよっ」

新人女「ゆとり特有の会話の断絶ですよ」ぐずっ
男「逆手にしちゃダメでしょ」

新人女「帰ったら、お母さんは
 二度と出してくれません……」ぷいっ

男「出してくれるよ」
新人女「分からず屋なんです」ずっ

男「デスマよりも手強い両親なんていないよ」
新人女「……」

男「勝ってくるように。業務命令でもいいよ」

新人女「交渉が難航したら援軍に来てくれますか?」

男「マネジとして、可愛い部下を見捨てる訳にはいかないな」

新人女「あははっ……男さんだって、口が上手いです」

男「むぅ」

新人女「判りました。正々堂々、中央突破で家に帰還しますっ」

913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:13:22.16 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 11:10 神楽坂、路上

(よろしく)

新人女(……)

(新人が仕事が遅いのは当然です)

新人女(……っ)

(少し視界広がったみたいだね)

新人女(……嬉しかったんだ)

(野良の生き方はどこでも通用するから)

新人女(……女の子じゃなくて。つれて歩ける
 自慢げなトロフィーじゃなくて)

(なれるよ)

新人女(一人前じゃなかったけどっ。いまでも
 足を引っ張ってばかりだけどっ)

(ちゃんとなれるよ)

新人女(いつか一人前になるって
 信じてもらえて、嬉しかったんだ……)

916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:20:01.87 ID:vuHK/qMo
(悪いけど、手加減できなくなった)

新人女(一緒に過ごせて嬉しかった)

(それに気がつくほど、上達したんだ)

新人女(好きだったんだ……)

(小さくて可愛いよっ。あははっ)

新人女(これが好きって感じなんだ)

(美味しいでしょ?)

新人女(私、とろくて今まで知らなかっただけなんだ)

(内緒ね?)

新人女(あんなに合コンもデートもしてたのに……)

(その顔がいいね)

新人女(ははっ。ゆとりはこれだからっ。まいっちゃうなぁ)

 ぽろぽろ ぽろぽろ

新人女(遅かったなぁ。ずっと……。悔しいなぁ……)

917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 16:25:05.34 ID:fFUvDgAO
なにこれ、すごく切ないんだけど

921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 16:51:27.72 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 12:00 神楽坂作業室

男「さぁって。時は正午。残る時間は20時間」

男「兵力確認~。
 神楽坂方面抽出遊撃部隊!
 将軍、俺!
 大佐、俺!
 少佐、俺!
 兵長、俺!
 機械化歩兵、俺! なお、補給の予定は無し!」

ぽきっ、ぽきっ。

男「敵軍の数、計測不能で退路無し!
 ドラゴンボールだったらオラわくわくしすぎちゃって
 心停止とかそういう状況。いや、精神と時の部屋があれば
 デスマーチってこの世から無くなるのか?
 ああ、そう考えると、アレって奴隷制復活のための
 発明品だなぁ」

男「……」

男「ま、いいや。相手にとって不足無し。
 むしろこっちに不足有り。久方ぶりの8連結。
 いっちょ、デスマといきますかっ」

男:カッ――カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ

922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 16:54:48.57 ID:/2E7QIDO
ついにテンションが上がってしまったか・・・・・

923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 16:55:59.33 ID:VC2A1aU0
しかしコレを見てると営業の俺は実に肩身が狭くなるww

925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:00:17.47 ID:KnmsUs2P
>男:カッ――カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ

これはヤバいwwwwww
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:00:58.04 ID:vuHK/qMo
>>923
ああ、どっかでこれだけは書いておこうと思ってたけれど
営業ってのはすごく大変な仕事だよね。
見ず知らずの人にでも親しく話しかけて心を解きほぐして
仕事を取り付けなきゃならない。
M野がいってた「営業が仕事を取らないと会社が飢える」ってのは
これはこれで、一面以上の真実。

このSSでは展開の都合上、営業が悪者っぽく書かれてるけれど
そんなことは、実際にはないです。営業ほど取引先と
社内に引き裂かれて恨まれる役職もないです。ノルマもきついし。

M野は取引先に過剰に有利な条件で仕事の契約を取っている
(結果として開発と管理が同業他社に比べて劣悪な日程で
仕事をする羽目になってる)。
でも、その手法で契約を沢山取れるからこそ、M野は営業で
好成績をあげて社内で一定の評価を得ている訳だけど……。

928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:02:27.88 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 15:00 神楽坂作業室

男(――おし)

男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ

男「あがり。次……」

男:カタカカカカカカカカカカカカ

男「――」

男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ

男「――」

かちゃ

男「もしもし? ああ、助かりました!
 開発の方で見て欲しい資料あるんですけど。
 えっと共有のPDFフォルダの中なんですけど」

男:カタカカカカカカカカカカカカ

男「……はい、はい。お願いします。
 恩に着ます。あははは。ええ、はい。
 決戦ですか?
 ――今です」

930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:05:30.96 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 18:00 神楽坂作業室

男:カタカカカカカカカカカカカカ

男(……指が痙攣してるわ。うざいな。
 取っ替えられねぇかなこれ)

男:カタカカカカカカカカカ

 ガッ!!

男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ

男「よし、なおった」

男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ

男「――」

男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ

男「あはっ。おしきた……。こいつも、あ・が・りっっと」

933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:08:15.46 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 18:00 神楽坂作業室

男(トイレ行くのがロスだな)

男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ

男(――水分取らなきゃいいのか)

男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ

男「そいつは道理だ」

男:カタカタカ

くるっ

男(……次のマシン)

男:カタカカカカカカカ

男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ

935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:09:17.37 ID:vuHK/qMo
――6/9、日曜日 21:00 神楽坂作業室

男(これで、2割ってとこか? 9時間使って2割か……)

男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ

男(マクロ仕掛けた分があがってきて、
 後半は作業効率がアップする分を含めても……)

男:カタカタカカカカカ、カカカカカカカカカカ

男「今は考えるのも無駄だな」

男:カタカタカカカカカカカカカ

男「――」

男:カカカカカカカガカカガガカカカ

男「ウォリアーの相棒としては、これっくらいはね。
 ピンチのうちに入らないって設定で」

男:カカカカカカカガカカガガカカカガガ

938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:12:24.88 ID:vuHK/qMo
――神楽坂作業室/給湯室

こぷこぷこぷ

男「……」

男(握力、落ちて来てるなぁ……)

男(まぁ、いいや。指なんてついてれば用は足りる)

男「……ん」

男(別に泥水飲ませることもないか。
 ――女先輩の出社は一日ずらそう。
 見せなくて良いもんだしな。電話しとくか、んっと……)

 ぴ、ぽ。ぴ、ぴ、ぽ。ぴ。ぱ。
 とぅるるるるー。かちゃ

男「もしもし」

女「はろー。ヤングなボーイ。うちは季節外れの
 サンタクロース。ただしプレゼントは唐揚げのみじゃよ」

男「ローストチキンじゃないんですか?」

女「ノルヴェーにいってみなさい? この素人ボーイ。
 そんなものを食べている人間はいないよ?
 各ご家庭は工夫を凝らしてニンニクやショウガ味の
 唐揚げを作っている」

939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:13:48.37 ID:KnmsUs2P
ああ、読むよな先輩ww

940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:14:00.17 ID:vuHK/qMo
男「まぁ、いいや。先輩。元気出たみたいですね」
女「うん、もちっ。うち無敵やしっ♪」

男「よかった。体調はどうです?」

女「完璧ですよ。いまのうちならどんな案件でもこなせるよ。
 それこそ花でも摘むようにねっ。
 どれくらい強まっているかと云えば
 ヘル・ミッショネルズと戦ったときのスグルと
 同じくらいかなっ」

男「あのとき、なんか地球に土下座して
 勝負のヒントもらってませんでしたっけ?」

女「ちっ。細かいことにこだわってちゃ
 理不尽だらけの世の中でヒマラヤナキウサギのような
 可愛い悲鳴を上げちゃうよ」

男「一週間ぶりだとすごいパワーっすね」

女「まぁねっ!」

男「で、明日なんですが」
女「はいー? ごめっ。風が強くて」

男「ああ、台風ですしね」

942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:15:51.80 ID:vuHK/qMo
男「で、明日なんですが、休養を一日」
女「ん、あしたー?」

男「はい。ちょっと案件があって、一日お休みを」

女「ちょっ、ザザザまじ……ザザ雨強いな」
        “……ザザな”

女「チキンザザザ……これじゃね」
        “……買ってきてもこれ……ザザ”

男「なにやってんですか」

女「そんなのきまってるやん」
        “……まってるやん”

男「へ?」

がちゃり

  ――6/10、月曜日 00:00 神楽坂作業室

女「月曜日を連れてきたんだよっ」にこっ

男「女先輩っ!?」

947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2009/04/26(日) 17:17:28.85 ID:BRZr3gAO
先輩戦線復帰キター!!

948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:17:32.54 ID:KwmJ6LIP
姐さん!!

959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:23:36.04 ID:vuHK/qMo
うし。ちょうど良いので、今回はここでキリで。
家事をしなければ!

ジャンプマンガを意識した引きっ(あほ!)
つか、スレ落ちちゃうかな。
パー速のシステム知らないけれど、消えちゃわんよね?

こっからは先輩のターンっ。

では、いってきまーっす。

960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2009/04/26(日) 17:24:43.08 ID:KwmJ6LIP
激しく乙!!

961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2009/04/26(日) 17:24:46.76 ID:VvNpa/Io
きりがいいだと・・・

いってらー
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