神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
Part6
136 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:41:16 ID:JgXwXzCI
少女「・・・ありがとうございます! それとごめんなさい!」
神様「え? なに? どしたの?」
少女「さっき、うご山神社の主神さまに・・・」
神様「うごうご? アイツに会ったの?」
少女「今日の朝に病室へ来て・・・」
神様「あいつが人前に現れるなんて珍しいな」
神使「そうなんですか?」
神様「まぁ、どうせアイツのことだから私の悪口でもほざいてたんでしょ」
少女「そんなことない」フルフル
神様「うごうごには、聖騎魔IIのチケット渡しに行っただけだって」
137 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:42:40 ID:JgXwXzCI
少女「私・・・ 神様に失礼なことを言って・・・ どうしよう・・・」
神様「本当のことだし、気にしなくても大丈夫よん」
少女「おじいちゃん、来週には退院できるって」
神様「そう、よかったね」ニコッ
少女「おじいちゃんの再就職先も神様が斡旋してくれたって」
神様「あ〜 うご山神社は神主不在で派遣の巫女しかいなかったからね〜」
少女「ありがとうございます、神様」
神様「いや、私は何もしてないんだけど・・・」
少女「・・・・・・」
神様「少女?」
138 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:43:30 ID:JgXwXzCI
少女「その・・・ 料理作ったんだけど食べに来て・・・ もらえないでしょうか」
神様「うそ! いいの?」
少女「はい、ぜひ来て下さい」
神様「行く行く! コンニャク飽きちゃってさ〜」
神使「ダメですよ神様? そんな失礼なことを言っちゃ」
神様「うるさいよ腐れ犬ころ」
少女「本当に・・・ ありがとうございます」
139 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:45:09 ID:JgXwXzCI
神様「ねぇ、敬語はやめて? 友達として接して欲しいな」ニコッ
少女「・・・ ありがとう」グスッ
神様「泣くより笑っていた方が良いと思うよ? 私はそっちの方が嬉しい」
少女「そうだね」
神様「はい」スッ
少女「?」
神様「携帯。 ラインやってる? ふるふるしよ?」
少女「うん」
神様「やった! 二人目だ!」フルフル フルフル
少女「神様? ガラケーじゃ、ふるふる出来ないと思う・・・」
神様「・・・・・・」フル
140 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:47:13 ID:JgXwXzCI
ーーー少女宅
神様「いや〜 ご馳走様!」
少女「お粗末様でした」
神使「やはり温かいご飯は美味しいですね」
少女「お茶です」コトッ
神使「ありがとうございます」
少女「神様はコーラで良い?」
神様「分かってるね〜」
少女「はい」シュワシュワー
神様「ゴクゴク あ〜 美味しい〜」ゲップ
神使「神様?」
神様「分かってるよ、下品なんだろ?」
141 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:48:04 ID:JgXwXzCI
神使「それもそうなのですが・・・ 明後日ここを離れることになりました」
少女・神様「え?」
神使「先ほど神宮から連絡がありまして」
神様「ずいぶんと急だな。 っていうか私にはそういう連絡は来ないの?」
神使「・・・・・・」
少女「まだこっちに来てそんなに経っていないですよね?」
神使「今後のこともありますし、おじいさまが退院するまでは残りたかったんですけどね」
神様「後は神宮の方で何とかすんでしょ。 私達よりは役に立つはずだし」
少女「神様・・・」
142 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:50:15 ID:JgXwXzCI
神様「少女よ、私との別れは辛いであろう・・・ しかし私は少女の今後を影ーーー」
少女「私、高校卒業したらおじいちゃんの後を継ぐ!」
神様「はい?」
少女「神主さんってどうやったらなれるの?」
神様「・・・・・・」
少女「やっぱり修行とかしないとダメなのかな」
神使「私もあまり詳しくはないのですが、専門の養成機関や大学などがあるようです」
神様「え? そうなの?」
神使「神様、知らないんですか?」
神様「だって神宮の玄さんなんか草野球やっているときに宮司に誘われたって言ってたぞ?」
神使「それは・・・」
143 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:52:02 ID:JgXwXzCI
少女「野球できないとダメ?」
神様「いや、2年前入ったB夫は神宮に来る前はハッカーしてたって言っていた」
神使「それ大丈夫なんですか・・・」
少女「一芸なの?」
神使「違います」
神使「少女さんはおじいさまが神職ですし、推薦状があれば養成所に入れると思います」
少女「そうなんですか?」
神使「神様が推薦状を付けてあげれば今からでも間に合うんじゃないですか?」
神様「え〜、私の推薦状なんか意味ないだろ」
神使「一応は神様ですし・・・ その位は・・・」
神様「いや、絶対無いと思う。 逆効果になる可能性の方が高い」
神使「あ〜 それもそうですね」
神様「そこは否定しろよ」ゲシッ
144 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:52:41 ID:JgXwXzCI
神使「でも少女さんは高校卒業されたらどうするつもりでいたのですか?」
少女「おじいちゃんの神社のお手伝いをと」
神様「あ〜 でも、もう無いよね・・・」
少女「うん」
神使「でも神職だなんて、おじいさまがなんて言うか」
神様「そこは関係ないんじゃない? 少女の人生だし」
神使「そうですね」
145 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:54:07 ID:JgXwXzCI
少女「それに、この前神様が私の夢に出てきたんだよ」
神様「私?」
少女「うん、凄く神様オーラ全快でちょっとイメージと違ったけど」
神様「うそ、私かわゆかった?」
少女「後ろの光がまぶしくてあんまりよく分からなかったけど。 でもお日様みたいに温かかった」
神様「・・・・・・」
少女「で、神様が私に“立派な<かみしょく>になるがよい”って」
神使「かみしょく? しんしょく(神職)じゃないんですか?」
少女「そうなのかな」
神様「・・・・・・」
146 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:54:54 ID:JgXwXzCI
神使「神様って夢枕に立てるんですか?」
神様「えっ? 私は・・・ほら、神力ないから夢に入れないんだけどさぁ・・・」
神使「そうですよね。 そんな神様っぽいこと出来ませんよね」
神様「・・・・・・」ゲシッ
神使「でも、少女さんが神職になる頃はにょろにょろ神社も復興されているでしょうしね」
少女「でも、復興には凄くお金がかかるみたいで」
神様「神宮が復興費用を出す。 再建までには何年かかかると思うけど」
少女「えっ?」
147 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:55:36 ID:JgXwXzCI
神使「話はついています。 近いうちに神宮から復興に関する連絡があると思いますので」
少女「そんなことまで・・・」
神様「仕事だから、し・ご・と! 気にする必要ナッシング」
神様「でも、神主だなんて・・・ 本気?」
少女「うん、絶対揺るがない」
神様「・・・まぁ、好きにしてちょ」
148 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:56:51 ID:JgXwXzCI
だからお願いだって!
良いじゃんよその位さぁ〜
神使(ん? 神様? こんな遅くに携帯で誰と・・・)コソッ
いや、1人くらい入れてあげてよ。
すごく優秀な子だってば〜
頼むって お前が神勅!とか言えば良いだけなんだから
なんでも言うこと聞くからさぁ〜
本当? いや〜ありがとう!
うん、じゃぁよろしくね。 バイビー
神使「・・・・・・」フフッ
149 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:57:44 ID:JgXwXzCI
ーーー 翌日
神様「あの〜 少女?」
少女「なに?」
神様「本当に神主になるの?」
少女「うん、今年はもう間に合わないけど来年行こうかと思って」
神様「その〜 なんか私の知ってる神社が神主候補を募集しているようで・・・ いく?」
少女「えっ? 本当に!?」
神様「少し遠いしここを離れないといけなくなるだろうから無理にとは言わなけどさ」
神使「へぇ〜、珍しいですね。 どこの神社なんですか?」
神様「・・・神宮」
150 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:58:42 ID:JgXwXzCI
少女「神宮って、もしかして・・・」
神使「神社の頂点みたいな所ですね。 普通じゃ入れませんよ?」
神様「たまたま空いていたみたいで・・・ ちょうど相談を受けて・・・」
神使「へぇ〜 そうなんですか。 そんな採用枠初めて聞きました」
神様「お前さぁ、なんか言いたいことあるの?」
神使「いいえ、特にありません」ニコッ
神様「・・・・・・」イラッ
151 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:59:45 ID:JgXwXzCI
少女「ありがとう・・・ でも私ばっかり神様にこんな沢山お願いを叶えてもらって悪い気が・・・」
神様「は? 私は仕事しただけだし、これで給料もらってるから気にする必要は無いと思うけど」
少女「でも・・・ これはお返しします」スッ
神様「・・・・・・」
神使「これは家賃としてお支払いしたお金ですか?」
少女「はい、これはお返しさせて下さい」
神使「気になさらないで下さい。 一度お渡した物ですし」
少女「でも」
152 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:00:33 ID:JgXwXzCI
神様「おじいさんが退院したら旅行にでも連れて行ってあげれば〜」
少女「・・・・・・」
神様「残りは入院費にでもまわせば良いし」
少女「・・・・・・」
神様「気にするなって〜、それとも神様が渡した物をいらないと言って返すつもり?」
少女「ありがとう」
神様「神宮へ行くんだろ? 色々お金もかかる。 私からの選別と思ってくれ」ニコッ
神使「神様? それ全額私の給料ですけどね・・・」
153 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:02:58 ID:JgXwXzCI
ーーー 夕方
神使「さてと、神様忘れ物はないですか?」
神様「うん」
神使「では、少女さん。 お世話になりました」
少女「また会えるかな」
神様「約束する。 絶対に会える」
少女「うん、楽しみにしてる」
154 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:03:45 ID:JgXwXzCI
神様「そうだ少女、これ」スッ
少女「お守り・・・」
神様「私が作ったヤツだから御利益ないんだけど」
少女「これって神様が作ったやつだったの?」
神様「御利益なしは実証済みだけど、こんな物しか作れないし」
少女「ありがと・・・ すごい御利益あったよ。 一生大切にする」
神様「いや、そこまでする必要は無い」
神使「神様の神階が上がったら作り直してあげて下さい」
神様「うっせーよ、犬ころ」ゲシッ
少女「ふふっ」ニコッ
155 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:05:26 ID:JgXwXzCI
神様「じゃぁ、暇なときラインちょうだいね〜」
少女「分かった」
神使「では少女さん、お元気で」
神様「ばいば〜い」
ーーーー
ーーー
ーー
156 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:06:57 ID:JgXwXzCI
ガタンガタン
神使「少女さん良い子でしたね」
神様「あれ? ほの字?」
神使「からかわないで下さい。 でも良い神職になれそうですね」
神様「あぁ、きっと・・・ 良い神様になるな」ボソッ
神使「何か言いました?」
神様「いいや、順番的にはお前が先だな」
神使「順番? 何のですか?」
神様「なんでもない」ニコッ
神使「?」
157 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:08:22 ID:JgXwXzCI
神使「そうだ、神様機構から懲罰書が届いてますよ?」
神様「・・・・・・」
神使「当面、全国の神職不在神社の管理を命ずる だそうです」
神様「えっ?」
神使「それと人事院からも届いています」
神様「はっ?」
神使「半年間給料30%カットを命ずる だそうです」
神様「30%オフって何だよ! 手取りいくらになるんだよ!」
神使「6万切るでしょうね」
神様「無理、っていうか何でバレてんの?」
神使「さぁ?」
神様「お前、まさかチクったんじゃないだろうな?」
神使「私は何もしてませんってば」
神様「なんだよー! なんでだよ! 完璧な作戦だったのに〜!」ムキー
158 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:09:18 ID:JgXwXzCI
神使「あとですね」
神様「なんだよぉ〜 まだあるのかよぉ〜」
神使「クレジットカードの明細に身に覚えのない項目があるんですけどね?」
神様「・・・・・・」
神使「ヤホーかんたん決済という項目で12万ほど」
神様「・・・・・・」
神使「身に覚えありますか? 神様」
神様「・・・・・・」
神使「最近何か落札されましたか? 例えばコンサートチケットとか」
神様「・・・・・・」
159 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:10:41 ID:JgXwXzCI
神使「分かりました。 神様の給料から天引きしておきますね?」
神様「えっ?」
神使「来月まで給料ありませんよ?」
神様「狛犬さま〜 堪忍じでぐだざい・・・」
神使「あきらめて下さい」
神様「うぅ・・・」
160 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:13:14 ID:JgXwXzCI
神使「と言う訳で、このまま次の勤務先に行きましょう」
神様「吉祥寺です?」
神使「まさか〜」
神様「下北沢です?」
神使「そんな訳ないでしょうが」
神様「どこです?」
神使「着いてからのお楽しみです」
神様「いやだー! おしゃれな街に行きたいよーーーーー!」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#1 ーEND
161 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:14:32 ID:JgXwXzCI
たいした物語でもなく・・・ すいません
反省!(ドゲザ)
162 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/02/26(金) 05:52:46 ID:7CmeRKj6
乙神
163 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/02/26(金) 06:52:31 ID:/hBL8M36
乙!!!!
2話も期待してまっとるで
164 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/02/26(金) 16:03:42 ID:T.ZFasTE
乙乙
少女「・・・ありがとうございます! それとごめんなさい!」
神様「え? なに? どしたの?」
少女「さっき、うご山神社の主神さまに・・・」
神様「うごうご? アイツに会ったの?」
少女「今日の朝に病室へ来て・・・」
神様「あいつが人前に現れるなんて珍しいな」
神使「そうなんですか?」
神様「まぁ、どうせアイツのことだから私の悪口でもほざいてたんでしょ」
少女「そんなことない」フルフル
神様「うごうごには、聖騎魔IIのチケット渡しに行っただけだって」
137 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:42:40 ID:JgXwXzCI
少女「私・・・ 神様に失礼なことを言って・・・ どうしよう・・・」
神様「本当のことだし、気にしなくても大丈夫よん」
少女「おじいちゃん、来週には退院できるって」
神様「そう、よかったね」ニコッ
少女「おじいちゃんの再就職先も神様が斡旋してくれたって」
神様「あ〜 うご山神社は神主不在で派遣の巫女しかいなかったからね〜」
少女「ありがとうございます、神様」
神様「いや、私は何もしてないんだけど・・・」
少女「・・・・・・」
神様「少女?」
138 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:43:30 ID:JgXwXzCI
少女「その・・・ 料理作ったんだけど食べに来て・・・ もらえないでしょうか」
神様「うそ! いいの?」
少女「はい、ぜひ来て下さい」
神様「行く行く! コンニャク飽きちゃってさ〜」
神使「ダメですよ神様? そんな失礼なことを言っちゃ」
神様「うるさいよ腐れ犬ころ」
少女「本当に・・・ ありがとうございます」
139 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:45:09 ID:JgXwXzCI
神様「ねぇ、敬語はやめて? 友達として接して欲しいな」ニコッ
少女「・・・ ありがとう」グスッ
神様「泣くより笑っていた方が良いと思うよ? 私はそっちの方が嬉しい」
少女「そうだね」
神様「はい」スッ
少女「?」
神様「携帯。 ラインやってる? ふるふるしよ?」
少女「うん」
神様「やった! 二人目だ!」フルフル フルフル
少女「神様? ガラケーじゃ、ふるふる出来ないと思う・・・」
神様「・・・・・・」フル
140 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:47:13 ID:JgXwXzCI
ーーー少女宅
神様「いや〜 ご馳走様!」
少女「お粗末様でした」
神使「やはり温かいご飯は美味しいですね」
少女「お茶です」コトッ
神使「ありがとうございます」
少女「神様はコーラで良い?」
神様「分かってるね〜」
少女「はい」シュワシュワー
神様「ゴクゴク あ〜 美味しい〜」ゲップ
神使「神様?」
神様「分かってるよ、下品なんだろ?」
神使「それもそうなのですが・・・ 明後日ここを離れることになりました」
少女・神様「え?」
神使「先ほど神宮から連絡がありまして」
神様「ずいぶんと急だな。 っていうか私にはそういう連絡は来ないの?」
神使「・・・・・・」
少女「まだこっちに来てそんなに経っていないですよね?」
神使「今後のこともありますし、おじいさまが退院するまでは残りたかったんですけどね」
神様「後は神宮の方で何とかすんでしょ。 私達よりは役に立つはずだし」
少女「神様・・・」
142 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:50:15 ID:JgXwXzCI
神様「少女よ、私との別れは辛いであろう・・・ しかし私は少女の今後を影ーーー」
少女「私、高校卒業したらおじいちゃんの後を継ぐ!」
神様「はい?」
少女「神主さんってどうやったらなれるの?」
神様「・・・・・・」
少女「やっぱり修行とかしないとダメなのかな」
神使「私もあまり詳しくはないのですが、専門の養成機関や大学などがあるようです」
神様「え? そうなの?」
神使「神様、知らないんですか?」
神様「だって神宮の玄さんなんか草野球やっているときに宮司に誘われたって言ってたぞ?」
神使「それは・・・」
143 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:52:02 ID:JgXwXzCI
少女「野球できないとダメ?」
神様「いや、2年前入ったB夫は神宮に来る前はハッカーしてたって言っていた」
神使「それ大丈夫なんですか・・・」
少女「一芸なの?」
神使「違います」
神使「少女さんはおじいさまが神職ですし、推薦状があれば養成所に入れると思います」
少女「そうなんですか?」
神使「神様が推薦状を付けてあげれば今からでも間に合うんじゃないですか?」
神様「え〜、私の推薦状なんか意味ないだろ」
神使「一応は神様ですし・・・ その位は・・・」
神様「いや、絶対無いと思う。 逆効果になる可能性の方が高い」
神使「あ〜 それもそうですね」
神様「そこは否定しろよ」ゲシッ
144 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:52:41 ID:JgXwXzCI
神使「でも少女さんは高校卒業されたらどうするつもりでいたのですか?」
少女「おじいちゃんの神社のお手伝いをと」
神様「あ〜 でも、もう無いよね・・・」
少女「うん」
神使「でも神職だなんて、おじいさまがなんて言うか」
神様「そこは関係ないんじゃない? 少女の人生だし」
神使「そうですね」
145 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:54:07 ID:JgXwXzCI
少女「それに、この前神様が私の夢に出てきたんだよ」
神様「私?」
少女「うん、凄く神様オーラ全快でちょっとイメージと違ったけど」
神様「うそ、私かわゆかった?」
少女「後ろの光がまぶしくてあんまりよく分からなかったけど。 でもお日様みたいに温かかった」
神様「・・・・・・」
少女「で、神様が私に“立派な<かみしょく>になるがよい”って」
神使「かみしょく? しんしょく(神職)じゃないんですか?」
少女「そうなのかな」
神様「・・・・・・」
146 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:54:54 ID:JgXwXzCI
神使「神様って夢枕に立てるんですか?」
神様「えっ? 私は・・・ほら、神力ないから夢に入れないんだけどさぁ・・・」
神使「そうですよね。 そんな神様っぽいこと出来ませんよね」
神様「・・・・・・」ゲシッ
神使「でも、少女さんが神職になる頃はにょろにょろ神社も復興されているでしょうしね」
少女「でも、復興には凄くお金がかかるみたいで」
神様「神宮が復興費用を出す。 再建までには何年かかかると思うけど」
少女「えっ?」
147 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:55:36 ID:JgXwXzCI
神使「話はついています。 近いうちに神宮から復興に関する連絡があると思いますので」
少女「そんなことまで・・・」
神様「仕事だから、し・ご・と! 気にする必要ナッシング」
神様「でも、神主だなんて・・・ 本気?」
少女「うん、絶対揺るがない」
神様「・・・まぁ、好きにしてちょ」
148 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:56:51 ID:JgXwXzCI
だからお願いだって!
良いじゃんよその位さぁ〜
神使(ん? 神様? こんな遅くに携帯で誰と・・・)コソッ
いや、1人くらい入れてあげてよ。
すごく優秀な子だってば〜
頼むって お前が神勅!とか言えば良いだけなんだから
なんでも言うこと聞くからさぁ〜
本当? いや〜ありがとう!
うん、じゃぁよろしくね。 バイビー
神使「・・・・・・」フフッ
149 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:57:44 ID:JgXwXzCI
ーーー 翌日
神様「あの〜 少女?」
少女「なに?」
神様「本当に神主になるの?」
少女「うん、今年はもう間に合わないけど来年行こうかと思って」
神様「その〜 なんか私の知ってる神社が神主候補を募集しているようで・・・ いく?」
少女「えっ? 本当に!?」
神様「少し遠いしここを離れないといけなくなるだろうから無理にとは言わなけどさ」
神使「へぇ〜、珍しいですね。 どこの神社なんですか?」
神様「・・・神宮」
150 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:58:42 ID:JgXwXzCI
少女「神宮って、もしかして・・・」
神使「神社の頂点みたいな所ですね。 普通じゃ入れませんよ?」
神様「たまたま空いていたみたいで・・・ ちょうど相談を受けて・・・」
神使「へぇ〜 そうなんですか。 そんな採用枠初めて聞きました」
神様「お前さぁ、なんか言いたいことあるの?」
神使「いいえ、特にありません」ニコッ
神様「・・・・・・」イラッ
151 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 03:59:45 ID:JgXwXzCI
少女「ありがとう・・・ でも私ばっかり神様にこんな沢山お願いを叶えてもらって悪い気が・・・」
神様「は? 私は仕事しただけだし、これで給料もらってるから気にする必要は無いと思うけど」
少女「でも・・・ これはお返しします」スッ
神様「・・・・・・」
神使「これは家賃としてお支払いしたお金ですか?」
少女「はい、これはお返しさせて下さい」
神使「気になさらないで下さい。 一度お渡した物ですし」
少女「でも」
152 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:00:33 ID:JgXwXzCI
神様「おじいさんが退院したら旅行にでも連れて行ってあげれば〜」
少女「・・・・・・」
神様「残りは入院費にでもまわせば良いし」
少女「・・・・・・」
神様「気にするなって〜、それとも神様が渡した物をいらないと言って返すつもり?」
少女「ありがとう」
神様「神宮へ行くんだろ? 色々お金もかかる。 私からの選別と思ってくれ」ニコッ
神使「神様? それ全額私の給料ですけどね・・・」
153 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:02:58 ID:JgXwXzCI
ーーー 夕方
神使「さてと、神様忘れ物はないですか?」
神様「うん」
神使「では、少女さん。 お世話になりました」
少女「また会えるかな」
神様「約束する。 絶対に会える」
少女「うん、楽しみにしてる」
154 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:03:45 ID:JgXwXzCI
神様「そうだ少女、これ」スッ
少女「お守り・・・」
神様「私が作ったヤツだから御利益ないんだけど」
少女「これって神様が作ったやつだったの?」
神様「御利益なしは実証済みだけど、こんな物しか作れないし」
少女「ありがと・・・ すごい御利益あったよ。 一生大切にする」
神様「いや、そこまでする必要は無い」
神使「神様の神階が上がったら作り直してあげて下さい」
神様「うっせーよ、犬ころ」ゲシッ
少女「ふふっ」ニコッ
155 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:05:26 ID:JgXwXzCI
神様「じゃぁ、暇なときラインちょうだいね〜」
少女「分かった」
神使「では少女さん、お元気で」
神様「ばいば〜い」
ーーーー
ーーー
ーー
ガタンガタン
神使「少女さん良い子でしたね」
神様「あれ? ほの字?」
神使「からかわないで下さい。 でも良い神職になれそうですね」
神様「あぁ、きっと・・・ 良い神様になるな」ボソッ
神使「何か言いました?」
神様「いいや、順番的にはお前が先だな」
神使「順番? 何のですか?」
神様「なんでもない」ニコッ
神使「?」
157 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:08:22 ID:JgXwXzCI
神使「そうだ、神様機構から懲罰書が届いてますよ?」
神様「・・・・・・」
神使「当面、全国の神職不在神社の管理を命ずる だそうです」
神様「えっ?」
神使「それと人事院からも届いています」
神様「はっ?」
神使「半年間給料30%カットを命ずる だそうです」
神様「30%オフって何だよ! 手取りいくらになるんだよ!」
神使「6万切るでしょうね」
神様「無理、っていうか何でバレてんの?」
神使「さぁ?」
神様「お前、まさかチクったんじゃないだろうな?」
神使「私は何もしてませんってば」
神様「なんだよー! なんでだよ! 完璧な作戦だったのに〜!」ムキー
158 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:09:18 ID:JgXwXzCI
神使「あとですね」
神様「なんだよぉ〜 まだあるのかよぉ〜」
神使「クレジットカードの明細に身に覚えのない項目があるんですけどね?」
神様「・・・・・・」
神使「ヤホーかんたん決済という項目で12万ほど」
神様「・・・・・・」
神使「身に覚えありますか? 神様」
神様「・・・・・・」
神使「最近何か落札されましたか? 例えばコンサートチケットとか」
神様「・・・・・・」
159 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:10:41 ID:JgXwXzCI
神使「分かりました。 神様の給料から天引きしておきますね?」
神様「えっ?」
神使「来月まで給料ありませんよ?」
神様「狛犬さま〜 堪忍じでぐだざい・・・」
神使「あきらめて下さい」
神様「うぅ・・・」
160 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:13:14 ID:JgXwXzCI
神使「と言う訳で、このまま次の勤務先に行きましょう」
神様「吉祥寺です?」
神使「まさか〜」
神様「下北沢です?」
神使「そんな訳ないでしょうが」
神様「どこです?」
神使「着いてからのお楽しみです」
神様「いやだー! おしゃれな街に行きたいよーーーーー!」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#1 ーEND
161 : ◆8YCWQhLlF2:2016/02/26(金) 04:14:32 ID:JgXwXzCI
たいした物語でもなく・・・ すいません
反省!(ドゲザ)
162 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/02/26(金) 05:52:46 ID:7CmeRKj6
乙神
163 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/02/26(金) 06:52:31 ID:/hBL8M36
乙!!!!
2話も期待してまっとるで
164 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/02/26(金) 16:03:42 ID:T.ZFasTE
乙乙
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
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