http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10
1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10
2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10
3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)
あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)
>>2から本編になります!
96: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/14(金) 22:06:05 ID:T0csLKu60c
南の国「それに彼はおそらく先代と違って配下の手を離れているんじゃないかなぁ?」フンフン
顧問官「まさか…?齢13の未熟者に務まりますまい?」
南の王「まだまだ粗削りだが…あれでなかなか末恐ろしいよ?
今、最も注目すべきは"魔性のファルージャ"よりも"王国の姫君"なのかもしれん?」
顧問官「は…!?」
南の王「平和協定加盟国・6国に加え、西の蛮国、更にかつて終わらない争いで領土を奪われ、大陸方々に散った小国がいくつか……」
南の王「どれを取っても用心ならないが…中でも新たな時代を迎え、活発な動きを見せているのは西と王国の二つだ?」
顧問官「…両国の小競り合いが何か大きな問題に繋がるとでも?」
南の王「小競り合いかどうかは…当人の抱える問題の深刻さに左右される?」
顧問官「それほどの問題があの二つの国に?」
南の王「実はまだどの国も口に出してはいないが…2年前の巡礼で教団が演出した奇跡?あれは何か…解せないんだなぁ?」
顧問官「し、しかしあれはタイマによる幻覚と……」
南の王「皆一様に共通の物を魅せられる幻覚症状があるか?」
顧問官「そ、それは…」
南の王「…教団の神官があの巡礼で王国の首都を侵略するよう依頼してきたが…ふっ?一国の王を易々動かそうとは…甘いなぁ?」
顧問官「あの国は王が配下を御しきれず遂には反乱を許してしまった歴史上、最も愚かな国です」
南の王「しかし反乱まで起こす理由があっただろうか?あの国は傀儡政権で十分、成り立った筈だ?」
顧問官「…そこに何か裏があると?」
南の王「西の国の動きも妙だというのも…どこも鉱石財源に狂ってあまり眼に映っていない?
これはもしかすると…もしかするのかなぁ?」
顧問官「何を企んでおいでか?」
南の王「…企んでなどいないよ。考えているだけだ?如何にすれば我が南の王家が得をするか…な?」ニヤリ
顧問官「深入りは禁物かと…」
南の王「ハハハ…下手に動いて目を付けられても厄介だしな?慎重に事を運ばねば?」
顧問官「(隙がなく、抜け目なく…表面上は人格者と評される我が王に秘められた狡猾さは儂の他に知る者はいない)」
南の王「ファルージャかヒメ…どちらに恩を売っておくべきか?」ニヤニヤ
顧問官「(我が南はまだまだ安泰だな…)」
97: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/14(金) 22:10:09 ID:YUaqlqK50k
―――宮殿(寝室)―――
南の王「さーて…夜の公務に励むとしようかな」ガチャッ
少女「お待ちしておりました」
南の王「(……少女?)」
少女「今宵、陛下の心身をお世話させていただきます。ラウロと申します」オズオズ
南の王「(ふっ?爺やめ…たまには趣向を凝らそうという訳か?)」
少女「衣服をお預かりしますのでお側に寄りまするがよろしいでしょうか?」
南の王「…良いとも?苦しゅうないぞ?」ニコッ
少女「では…失礼します」スッスッ
南の王「……そちは手慣れておるな。前にも呼ばれたか?」ヌギヌギ
少女「いえ…初にございます」サッ
南の王「ふっ…なかなか…いや、悪くない」ジッ
少女「は?」
南の王「ハハハ!」ガバッ
少女「えっ…?」ドサッ
南の王「」ムチュッ レロレロ
少女「んっ…んぅ…んぐぅ!」ジタバタ
南の王「ぷはぁっ…はぁっ…」ゴソゴソ
少女「……」
南の王「ぶっ…!」ウプッ
少女「んふふ…?」ニタァァァ
98: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/14(金) 22:13:02 ID:YUaqlqK50k
南の王「ごっ…ぼへっ!ぶぇぇああぁぁ……かぁぁあっ…!」ゴボッゴボッ
少女「きったな…」ボチョッ ビチャビチャ
南の王「っ〜〜〜!!」バタッ
少女「ふぅぅ…まさかいきなり押し倒されて強引に口吸いの洗礼を受けるとはねぇ。びっくりしちゃったよ」ムクッ
南の王「あぁぁぁっ…かっ……」ギロッ
少女「そんな目で見られてもねぇ?毒まみれの化け物の舌なんかべちゃべちゃ舐めるからだよ?ばっちぃなぁ?」
南の王「(呼吸が…できない…!?)」パクパク
少女「もうちょっと我慢すれば楽に殺してあげたんだよぉ?恨むなら自分さね?」バッ ベリベリ
パサッ
南の王「(!? ばげ…もの……)」フッ
魔導師「さぁてと…シャルウィン特製の変装道具で姿を眩ませるとするかねぇ…?やっぱり衛兵が一番、怪しまれないかなぁ…?」ゴソゴソ
魔導師「あ、借りたドレスは脱ぎ捨てよ。どうせもう使わないし?」ヌギヌギ
南の王「」ピクッピクッ
魔導師「それにしても…ほんとに毎夜、快楽に興じてたのかねぇ?
君の口吸いさぁ、正直、乱暴でヘタだったよぉ?」ジーッ
魔導師「女王の口付けはもっと優しくてイイところに導いてくれる?
ちょっと中和薬の匂いが濃いけど…んふふふふ!してほしいなぁ?」ボーッ
カツンカツン カツンカツン
魔導師「さてさて、さてさて、さてさてと…次は"東"か。忙しいよねぇ…」カツンカツン
99: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/14(金) 22:16:16 ID:T0csLKu60c
>>80
リアタイ支援されてしまった!感謝するしかない!
感謝感謝感謝感謝感謝感謝感激!!!
支援ありがとうございますw
100: 名無しさん@読者の声:2015/8/25(火) 09:56:08 ID:QUkGXcOYqo
南の王は魔導師の生着替えを見たのかどうか…それが問題だ。見たんならちょっとそこ変われこのペドヤロー!w
CCCC
101: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 20:50:05 ID:o15GMJURy6
〜〜〜数週間後〜〜〜
―――王都(王宮)―――
ヒメ「南の王が暗殺された…?」
政務官「そのようです…」
ヒメ「間違いないのか…?」
政務官「…間違いありません。以前から通じていた南の役人に確認しました」
ヒメ「そうか…。あの方はとても理知的で冷静に物を見れる人だった。
長いお付き合いを出来たらと思っていたが…惜しい人を亡くしたな」
政務官「私も東の国と連携するにあたり、まず南の国との交渉を最優先にと考えておりましたが…。
予定していた協議もしばらくは先伸ばしになるでしょうな…」
ヒメ「…葬儀は?」
政務官「1ヶ月後、南の国にて大々的に行われます。
陛下にもご出席願いますがよろしいでしょうか?」
ヒメ「もちろんだ。で、次期国王は?」
政務官「順当に行けば第一子のラフテン王子が…しかし現在、内部で対立候補との王位争いが激化しているようで…?」
ヒメ「…対立候補だと?」
政務官「ラフテン王子は放蕩無頼の遊び人な上、気性に難があるらしく…王にそぐわないとして第二子のローレン王子を推す勢力があると?」
ヒメ「そのローレンはどんな奴なんだ…?」
政務官「兄のラフテン様とは対照的に落ち着きがあり、文武共に類い稀なる才を備えたお方だとか?」
ヒメ「ふーん…。ならローレンが継承するんじゃないか?」
政務官「そうとも限りませぬな」
ヒメ「? なんでだ?」
政務官「周囲から畏怖されるラフテン王子は宮内において絶大な権力を誇っておられます。
しかし一方、ローレン王子はごく一部の層しか取り込めておりません」
ヒメ「……優秀なのはローレンなんだろ?」
政務官「優秀は優秀…ですが配下を取り纏め、外部者に上手く取り入る社交性は王に備わるべき絶対条件と言っても過言ではございません」
102: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 20:51:29 ID:11qXMK4X9o
ヒメ「…足して2で割ったら良い具合に収まりそうなものだけどな」
政務官「なんにせよ王位を継ぐ者は一名…争いは過酷なものとなりましょう。
しばらく南の国には触れずにおくのが妥当かと思われます」
ヒメ「暗殺を仕組んだ黒幕は分かってるのか?」
政務官「判明しておりません…。夜伽を狙って暗殺を企てたとの事ですので…」
ヒメ「ふ、ふーん…?よ、よとぎの…?」カァァ
政務官「」ハッ
ヒメ「べ、別にいい…。続けろ?」モジモジ
政務官「は、はっ…おそらく王宮内の人間の仕業ではないかと疑われているようです?」アセアセ
ヒメ「そ、そうか…。大変だな?」モジモジ
政務官「おほんっ…そ、それはともかくとして非常にまずい事態に陥りましたな?」
ヒメ「そうだな…。北の国王辺りを説得してみるしかないか。
あの方は卑しさが前面に出てて苦手だったけど…この際、贅沢は言ってられないしな」
政務官「そうですな。ブルードル様にもそのように……」
バァンッ!
ヒメ「」ビクッ
政務官「何事だ…!?」
103: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 20:54:41 ID:11qXMK4X9o
ネバル「た、大変!大変です!陛下!リルラ様!!」ハァッハァッ
ヒメ「ど、どうした?ネバル…そんなに慌てて?」
政務官「王宮内で無闇に騒ぎ立てるとは何事か!?」
ネバル「す、すみませんです!でも…どうしても…報告しなきゃ…」ゼェゼェ
ヒメ「何かあったのか…?」
ネバル「東の国の…ブルードル国王が…病死したと!?」
ヒメ「えっ…!?」ピクッ
政務官「な、なん…だ…なんだとぉぉおおお!!?」ガタッ
ネバル「ふ、二日前に…亡くなって…今日、訃報の知らせが…!」
政務官「そ、そんな…バカな…!?」
ヒメ「ブルードル陛下が…死んだ…!?」ピシィッ
ネバル「さ、宰相さんが…すぐ東の国に来てほしいと!?」
政務官「わ、分かった!今すぐ出発するぞ!近衛を召集しろ!」
ネバル「は、はいです!」ダッ
ヒメ「……」ズーン
政務官「陛下!予定はネバルに整理させますので出立の準備を!?」
ヒメ「」ボーッ
政務官「くっ…無礼とは存じますが一刻の猶予もございませぬゆえ!?」ガッ
ヒメ「はっ…?」グンッ
政務官「うっ……くく…ば、馬車まで私がお連れします…!」ヨロヨロ
ヒメ「か、抱えるな!なにするんだ!おい!?」アタフタ
104: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:00:41 ID:o15GMJURy6
―――西の国(魔導研究所)―――
魔導師「毒蛇の牙を砕いて毒虫を磨り潰した粉に混ぜ混ぜ…そこに毒草の絞り汁を数滴たらして、と…仕上げにココアとお砂糖を加えて出来上がり…」ジャジャンッ
参謀「なぜココアと砂糖を…?」
魔導師「ん?普通に飲んだらまずくて吐き出しちゃうからねぇ?ココアとお砂糖があれば完璧さ?」
参謀「の、飲むのですか…?」
魔導師「一杯どう?」スッ
参謀「結構です…」
魔導師「あ、そう…んぐっんぐっ…」ゴクゴク
参謀「……」
魔導師「おんえっ…げふっ…うぇっ…えほっ…!」ビタビタ
参謀「(結局吐いた…)」
魔導師「ふぅ…イイね。悪くない出来だ。で、なんか用?」クルッ
参謀「…話が違いますね。パカラゥロ殿?」
魔導師「…なにが?」カランッ
参謀「僕は病死扱いでとお願いしたのですが?」
魔導師「なってないのかい?」クルクル
参謀「東の国は予定通りですが南の国王は暗殺と触れられています」
魔導師「あ、そう。まぁ…アレはね、自業自得だから」トプトプ
参謀「……」ギロッ
魔導師「おっかないなぁ…?自分はやることやったじゃないの?」ゴリゴリ
参謀「まぁいいでしょう…。南の国ならどうにでもなりますしね」プイッ
魔導師「じゃあ帰ってくれるかい?新しい魔溶液の研究に没頭したいんだよねぇ?」プチップチッ
参謀「(東国は病死で済んだが…さて、どう出るか。万一にもこちらの計画を悟られる心配はないと思いたいが…)」
魔導師「(…いつになったら帰ってくれるのかねぇ。ゆっくり研究したいんだけど…)」ジーッ
105: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:13:19 ID:11qXMK4X9o
―――西の国(王宮)―――
側近3「東の国、王国が団結し、陛下に当てた抗議文が届きました」
ファルージャ「なんの抗議かえ?」
側近3「東の国から拉致した民の返還を求めるとの内容です。先代の皇帝が黒魔術の研究に使う為、拐った子供らの事を言及しているのでしょう…」
ファルージャ「フゥン…」ビリッ
バリバリッ パラパラ
側近3「な、何をなさいますか!?」アセアセ
ファルージャ「床が散らかっておるぞ?」
側近3「は…!?」
ファルージャ「さっさと塵を拾え?目障りじゃ?」
側近3「た、只今…!しかしよいのですか?」スッスッ
ファルージャ「なにが?」
側近3「なんらかの返答をせねばならないのでは…?」
ファルージャ「このようなくだらぬ文に宛てて返す為、妾に筆を持てと申すか?」
側近3「め、滅相もございません!しかし放置という訳には…?」
ファルージャ「可愛い配下共が勝手にやってくれるじゃろうて…?」ゴロンッ ポフッ
側近3「……」ポカーン
ファルージャ「あぁ、そうじゃ。側近よ、今すぐホビットの雌を集め、その血を搾取せよ?」
側近3「は、はぁ…なにをなさるので?」
ファルージャ「啜るに決まっておろう?長命なるホビットの血は若さの源よ?」
側近3「だ、誰がそのような出任せを!?」
ファルージャ「…妾の勘」
側近3「勘!?」
ファルージャ「今宵の食事は全てホビットの血を浸して食す…。速やかに用意せい?」
側近3「か、かしこまりました…」オロオロ
106: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:16:08 ID:o15GMJURy6
〜〜〜2週間後〜〜〜
―――東の国―――
宰相「我が主の通夜にご参列くださり、まことに感謝申し上げます」ペコリ
ヒメ「いえ…此度の不幸、お悔やみ申し上げます」ボソッ
政務官「申し訳ない…。陛下もまだ受け止めきれていない部分がありましてな…」
宰相「いえ、ヒメ国王にそれほどまで偲んでいただけて我が主も、さぞ喜ばしく思われるでしょう…」
ヒメ「…もう受け止めてます。ブルードル陛下の亡骸をじかに看取らせていただきましたから」
政務官「……ブルードル陛下を襲った病とはいかなる物だったのですか?」
宰相「皆目見当も付きません…。宮廷医術師団でさえも原因が全く分からぬと…」
政務官「…?」
宰相「身体中に醜いイボのような物が浮かび、肌は真紫に変色しておりました。何より異質であったのは…口元が……」
政務官「口元?」
宰相「はい…。舌が強い力で握られたようにしぼみ、口回りが最も深い紫に変色しておったのです」
政務官「新種の病か…。ブルードル陛下の御遺体を埋葬せずに運び出したのも合点がいく?」
宰相「…えぇ、病魔について探る為、医術師団の手によって隅々まで調べさせる予定です」
政務官「(一国の王が棺に眠る事なく解体されるか…。
病が流行しない内に対処法を発見するのが先決と考えたのだろうな)」
ヒメ「(あまりにも無残だ。宰相殿やミリア王妃様も浮かばれない…)」キュッ
宰相「あれは亡くなる前日の夜でした…。陛下が庭園に飾られた彫像を見て回っていると…」
ヒメ「彫像を?」
宰相「えぇ、趣味が高じて毎夜、手入れを日課としておられました…」
107: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:16:29 ID:11qXMK4X9o
政務官「その時に何か症状が出たと?」
宰相「…はい。突然、周囲に付き従っていた衛兵共々、倒れてしまったのです…」
政務官「誰かその様子を見ていた人はいたのですか?」
宰相「なかなか戻らない陛下を不審に思ったミリア王妃が4階の小窓から様子を伺ったところ横たわる陛下達の姿を発見したのです」
政務官「暗がりの中、よく見えましたな?」
宰相「邸内には隈無く灯りを設置してありますので…」
ヒメ「いい加減にしろ。リルラ!おまえは探偵か!?」
政務官「し、失礼しました。決して変な意味では?」アセアセ
宰相「承知しております。不意に起こった状況ですから詳細を掴もうとするのは当然ですよ」
108: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:21:17 ID:11qXMK4X9o
宰相「…その後、意識不明の重体に陥り、手当ての甲斐もなく、一晩で息を引き取ってしまわれた…」ズーン
政務官「……」
宰相「…無念だったろうと思います。悔しかったでしょうとも…。
長きに渡って堪え忍び、ようやく拐われた民とその遺族に報いようという時に…!」ググッ
ヒメ「(ブルードル陛下…)」
『大国を担う若き国王!実に夢のある話だ!』
『子供とは尊く素晴らしい!まだ見ぬ未来に輝きをもたらすのは次世代を生きる子供たちに他ならない!
『私は世界中の子供に愛を捧ぐ伝道師でありたいと願っている!フホホホホッ!!』
『君のような子が欲しかった。つくづく…私は天に愛されていないようだ』
ヒメ「(……)」
宰相「ヒメ国王!…勝手を承知で申し上げます!」
ヒメ「分かっています…」コクッ
宰相「は…!?」
ヒメ「…ブルードル陛下の無念は僕が晴らします」キッ
宰相「そ、そうおっしゃってくださるか…!?」バッ
政務官「陛下……」
109: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:22:51 ID:11qXMK4X9o
ヒメ「…微力ながら亡きブルードル陛下の使命に報わせてください」
宰相「微力だなどと…とんでもない?私も全力で……」
ミリア「いけませんわよ、宰相殿?この国の問題を押し付けては?」カツンカツン
宰相「お、王妃様…慰霊の儀に移られていたのでは!?」バッ
ミリア「あの人のいない棺のそばに立っていてもしかたありませんもの?」ニコニコ
宰相「ぬ、抜け出してきたのですか!?」
ミリア「今日は来てくれてありがとう?国王に代わってお礼申し上げます…?」ペコリ
ヒメ「…ミリア王妃はそれでいいのですか!」
ミリア「あら、どうして?」ニコニコ
ヒメ「ど、どうしてって…!」
ミリア「…人はいずれ亡くなる。分かってた事でしょう?」ニコニコ
ヒメ「そ、そんな簡単に割り切れるものだったんですか!?貴女とブルードル陛下は……」
ミリア「……」フッ
ヒメ「」ハッ
ミリア「そうですね…。思えば色々ありましたよ?ありすぎて思い出せないくらい?」ニコニコ
ヒメ「(化粧が僅かに滲んでる…。よく見たら目元も腫れて……)」ジーッ
ミリア「割り切れるかと問われたら、そうじゃないんでしょうけれど…私だけではないですものね?」
宰相「は…?」
ミリア「ご参列くださった皆様の表情はどれも目を引くものでしたわ…?
追悼式でお別れの花を握り締めて咽び泣く民の列…。
泣きじゃくりながら、それでも頑張って声高らかに斉唱する聖歌隊の子供たち……」
ミリア「愛されていたのですね。あの人は……あんなに大勢の方々に惜しまれていたんですもの?」ニコニコ
ヒメ「……」
ミリア「…ねぇ、ヒメくん…いえ、ヒメ国王。貴方にお願いがございますの」
ヒメ「なんでしょうか…?」
ミリア「…東の国の問題から手を退いていただけませんこと?」
政務官&宰相「!?」ギョギョッ
110: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:23:50 ID:11qXMK4X9o
ヒメ「……」
ミリア「貴方はまだ子供ですもの…。
陛下は共に戦う事を望んでおられましたけれど無理する必要はありませんわ?」ニコニコ
ヒメ「…そうは参りません」
ミリア「……?」
ヒメ「…僕の身を案じてくださる気持ちはありがたく受け止めます。
ですが西の策略によって孤立させられた王国に無償で手を差し伸べてくださったブルードル陛下には…少なからず恩を感じています」
ミリア「…そうではないわ?西の国に立ち向かう手段として王国に取り入ったとも考えられるでしょう?」
ヒメ「でしたらなおさらです!」
ミリア「え?」
ヒメ「こちらも初めは西の国を退ける打開策として東の国との親善交流に臨みました。理由は変わりません!」
ミリア「……」
ヒメ「それに…子供を語るブルードル陛下のお顔はすごく輝いてました。
僕自身、あの方の愛に溢れたお人柄に憧れのような感情を抱いていたんです…」
ミリア「…憧れ?」
ヒメ「あの方が父であったなら、どれほどの愛情を知ることが出来ただろうかと…」
ミリア「……!」
ヒメ「せっかくのご厚意ですが…申し訳ありません」ペコッ
ミリア「…戻れなくなりますわよ?」
ヒメ「最初から、そのつもりです…!」
ミリア「分かりました…。では貴方に一つ告げねばなりません」
ヒメ「……?」
111: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:24:27 ID:o15GMJURy6
政務官「紫色のローブを纏った男が立ち去っていくのを見た…?」
ミリア「はい。上から庭園の様子を窺った時なのですけれど陛下が家臣の方々と倒れていて…。
そのすぐそばに見知らぬ者が立っていて…しばらく倒れた皆を眺めた後、闇に紛れて姿を消しましたの」
宰相「な、なぜそれを早く申されなかったのです!?」
ミリア「もし話したら直情的な貴方の事…ヒメくんに打ち明けてしまうでしょう?」
宰相「ぐっ…!?」
政務官「となると…これは南の国と同様に暗殺された可能性が高いですな?」
ヒメ「……!」プルプル
政務官「陛下…?」
ヒメ「その者は…仮面をしていましたか?」
ミリア「? お顔は見えませんでしたわ?ちらと風貌を認識した程度です?」
宰相「な、何か知っているのですか!?」
ヒメ「……」
宰相「お、王妃様もよく思い出してください!?僅かでも手掛かりになるのでしたら…!?」
ミリア「……そういえば少し不思議な行動を取っていましたわね。陛下の口元に手を添えていたような…?」
ヒメ「や…やっぱりそうか!」
ミリア「へ?」
宰相「やっぱりとは…どういう意味で!?」
ヒメ「ブルードル陛下を手に掛けたのは西の国の手先です!」
政務官「は…!?」
ヒメ「カロルが前に話してくれたんだ。癒しの力を狙う謎の男に襲われたって…」ボソッ
政務官「そ、それが此度の暗殺者であると…?」
ヒメ「間違いない…。風貌も手口もまさしく当てはまる!」ギリッ
宰相「西の国が陛下の死を仕組んだ…だと!」ブチィッ
ミリア「……」
112: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:25:50 ID:o15GMJURy6
宰相「もはや許さん…!子供らを拐うだけでは飽きたらず、陛下をその手に掛けるとは…!!」ググッ
政務官「さ、宰相殿…」
宰相「王妃様!兵を起こす許可を!?」
ミリア「なりません」
宰相「は…!?」
ミリア「陛下の死から間もないのですよ?」
宰相「だからこそです!今であれば民も兵も皆、陛下の仇を討つ為に立ち上がりましょうぞ!?」
ミリア「」チラッ
ヒメ「宰相殿、まだその時ではありません」
宰相「…なぜです!?」
ヒメ「時間をください。南の国に行き、今の話を伝えて参ります」
宰相「南の国に…!?」
ヒメ「南の国でも同様の事態が起こっています。
事実を確認し、味方に付くよう交渉してきます」
宰相「し、しかし南の国は今まさに王位争いの真っ只中では…!?」
ヒメ「少々厄介ですが…なんとかしてみせます!」
宰相「ひ、ヒメ国王…!?」
ヒメ「…今すぐ出発するぞ!」クルッ
政務官「ははっ!」
ミリア「…くれぐれも無理をしてはいけませんよ?」
ヒメ「…お気遣い痛み入ります!」スタスタ
政務官「では…また後程」スタスタ
宰相「吉報をお待ちしております!」
ミリア「(ヒメくん……)」
113: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:27:18 ID:11qXMK4X9o
―――東の国(国境地帯)―――
ガガガッ ガガガッ
ガランガラン ガランガラン
馭者1「この先、揺れが強いのでご注意ください!」ピシンッ
ヒメ「あぁ、構わない!全力で駈れ!」
政務官「またしても…奴らに出し抜かれましたな」
ヒメ「……」
政務官「しかし奴らは決定的な失敗を犯しました…。暗殺の黒幕さえ割れれば南の国の助けを借りられるでしょう」
ヒメ「…なぁリルラ」
政務官「はっ!」
ヒメ「前に僕は…おまえ達に戦争をしないと宣言した」
政務官「確かに申されましたな?」
ヒメ「…甘かったよな」
政務官「は…?」
ヒメ「争いを回避したくても…避けられない状況は必ず来る。
それを間延びさせていたら…その分、多くの危機が迫るんだ」
政務官「……」
ヒメ「交渉、交渉って…正直、そんなのが通じる相手じゃないって分かってた…。
痺れを切らして何か仕掛けてくるだろうとも予測してた…。だけど……」
政務官「陛下……」
ヒメ「それが実際に…自分じゃない誰かの身に起きるなんて…そうそうないって軽く考えてたんだ」ブルッ
114: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:27:51 ID:11qXMK4X9o
政務官「…責任に感じる事はございません」
ヒメ「僕が対応を遅らせたから…じゃなかったら…ブルードル陛下を…死なせずに済んだかもしれない…!」プルプル
政務官「…致し方ありません。貴方は間違っていませんでしたよ」
ヒメ「ミリア王妃もっ…いちばんっ…ツラかったはずなのに…ぼくを…思いやってくれた…!!」ポロッ
政務官「……」
ヒメ「ぼくは……いつもそうだ…!いつだって独りよがりで…!」ポロポロ
政務官「(…これまでの毅然として振る舞うサマから見落としがちだが、やはりまだ幼い陛下には酷だろうな)」
ヒメ「こんどは…絶対に守ってみせる…!親友も…民も…残された人々を……」グシグシ
政務官「……?」
ヒメ「戦ってやる…!死力を尽くして…西の国を倒すぞ!リルラ!!」カッ
政務官「!?」
ヒメ「ついて…きてくれるか…?」グシッ
政務官「フッ…」
ヒメ「……」ジーッ
政務官「無論です!共に戦いましょうぞ!!」
ヒメ「……!」パァァ
115: ◆WEmWDvOgzo:2015/8/25(火) 21:38:50 ID:yaXDMG2LZo
>>100
魔導師(パカラゥロ)は黒魔術(※毒薬)の研究で改造されたとある国の少女
所々皮膚が破れた水色の肌、目は黒目の無いクリーム色
全身の体毛が無く骨張ったガリガリの身体に血管が浮き出ている
魔溶液(※毒)の影響で成長しない身体なのでギリギリ幼女という設定ですが…死と引き換えに生着替えを見たいと思いますか?w
支援ありがとうございましたw
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