http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10
1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10
2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10
3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)
あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)
>>2から本編になります!
703: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:08:18 ID:ZIBx4oG0hk
副官「」オソルオソル
フィクサー「速やかに報告せよ。なぜこうなった」ジッ
副官「!!!」ゾクッ
フィクサー「わたしの許しなく兵を動員させるに至った経緯は?」
副官「〜〜〜!!」ガクガク
フィクサー「被害総数、敵の規模、先導者の名、味方の配置、補給線の確保状況、これら全ての質問に答えろ」
副官「や、や……」アワアワ
フィクサー「貴様…!?」ビキィッ
副官「あ、あぁぁ!あぁぁ!!申し訳ありませぇぇん!!!」ガバッ
フィクサー「よくも兵を無駄に散らしてくれたものだな…!わたしが指揮していれば、このような連中は一瞬で消し去れたものを…!」ギリッ
副官「……!」ブルブル
フィクサー「すでに城内まで侵食されていたか…。これでは帝都に配置しておいた主力との連絡手段も絶たれたと見てよさそうだな」
副官「て、帝都の方は熟練のゲリュラ大佐がご承知おきくださってまして…」
フィクサー「ならばなぜこれだけの敵兵が城内に集まっている?」
副官「そ、そそ…それ、は」
フィクサー「下がれ…役立たずが」ギロッ
副官「」ガーン
704: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:11:41 ID:ZIBx4oG0hk
フィクサー「全兵に告ぐ!!」
ザワッ
王国兵58「お、おぉ!フィクサー総指揮だ!」パァァ
王国兵59「フィクサー総指揮が来てくれたぞぉ!!」バッ
フィクサー「ここからはわたしが一切の指揮を執る!!死に急いだ愚かな蛮人共に引導を渡してやろうぞ!?」
王国兵60「よぉし!!あのお方に従ってさえいれば勝利は決まったようなものだぁ!!」
王国兵61「うおおおおおお!!!」バッ
オォォォォオオオオオ!!!
フィクサー「(見る限り難しい盤面でもない、が)」ジーッ
フィクサー「(ちっ…この失態で野望への道は何歩も遠ざかった…。計画を練り直さなければな)」イライラ
705: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:13:49 ID:ZIBx4oG0hk
団長「フィクサー…!奴の存在が敵の士気を大いに奮い起たせたか!」ブォンッ
ズバッ ドサァッ
団長「(……それにしてもおかしい。こちらは順調に駆け上がっている筈だが、むしろ勢いが弱まっている?)」バッ
護衛's「」ゼェゼェ
団長「(たかが階段とはいえ、迎え撃つ敵を蹴散らしながら上がる以上、体力の消耗は平地戦の何十倍も激しい)」ブォンッ ザシュッ
団長「(しかし、そこを考慮しても異常だ…。ワシが先頭で積極的に切り伏せ、鼓舞し続ける事で勢いは衰えさせないように戦況を組み立ててきた!)」ガキンッ ガンッ
団長「(フィクサーめ…いったい何をしたのだ!?)」ギロッ
706: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:15:38 ID:KyQ3C7cIb6
フィクサー「(ふん…こんな単純な兵法も読めんとは?所詮は軍略と無縁な国王の犬に過ぎんか)」
フィクサー「(はたまた先頭に固執したのが仇となったか…)」
フィクサー「(少数突破で士気高揚を重視するのは正攻法と言えるが…自らも目前の敵に集中せねばならぬ以上、隊を見渡す視野は狭まろう)」
フィクサー「(その見落としが隊の綻びを加速させ、戦況把握を遅らせる。気付いた時には……)」
ドドドドッ ズブッ ガスッ ビシャッビシャッ
ギャアアアアアアアアアアア!!!
フィクサー「(完全に隊形が崩壊している…という訳だ)」ニヤリ
707: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:16:46 ID:ZIBx4oG0hk
ワァーワァーギャーギャー!
団長「(しまった…!ワシとしたことがぁ…!?)」ギリッ
王国兵's「先頭と後方の隊を引き離したぞぉぉ!!このまま呑み込めぇ!!」
団長「(奴の狙いはこれだったか…!)」アセアセ
ガキンッ ドガッ ズシャンッ ブシュッ
団長「(ワシを先頭に突っ込んでいく部隊に対し、敢えて守備を固めず覆うようにして広げ、両側から圧迫するようにして挟み込んだ…!)」
団長「(見抜けずに攻撃を続けてしまったが為にこちらは隊を分断され、同時に兵を大幅に削られた…!)」
団長「(順調に駆け上がっているだと…?バカめ!それは敵が陣形を変え、中央の守備を減らしたからだとなぜ気付けなかった!)」イラッ
団長「(違和感はあったのだ…!だがワシが切り開いているものだとばかり考えてしまった!!)」イライラ
団長「(情けない…!よもや己の腕を過信し、敵の策に溺れるとは…!?)」ググッ
708: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2016/4/20(水) 22:18:26 ID:KyQ3C7cIb6
王国兵62「隙だらけだぁ!?」ヒュンッ
王国兵63「殺せぇ!!」ブンッ
王国兵64「はぁぁ!!」バッ
団長「」ヒュンヒュン ブォンッ
王国兵62「げっふ!?」ザンッ
王国兵63「ぐきゃあ!!」バシュッ
王国兵64「ぶぐっ!!」ドバッ
バタバタバタッ
団長「もはやこれまで…ぬぁぁぁああ!!!」ダッ
ザンッ ドガッ ズシャンッ
団長「お前たち!!両側から迫る敵は無視していいぞ!!」ブォンッブォンッ
護衛's「団長……!」ハァッハァッ
団長「こうなれば策などいらん!!ワシが力づくで切り開く道に全力で続けぇ!!」ダッ
護衛's「おおおおおう!!!」ダダダッ
709: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:03:17 ID:IpAX9y2WJM
団長「ぬぉぉおおお!!」ブォンッ
ドガガガガガガガッ
フィクサー「……」ジッ
副官「た、単独で兵を切り破るとは…なんという豪腕だ!?」アセアセ
フィクサー「後方小隊…迎撃体制を整えよ」バッ
副官「そ、総指揮…?」ハッ
フィクサー「中央守備隊、両翼に散れ」バッ
王国兵's「ははぁっ!!」ザザザッ
フィクサー「標的は駆け上る小隊だ…。迎撃陣形"つるぎの舞い"を展開せよ!!」ババッ
副官「(そういうことか…!)」ニヤリ
団長「ぬぅらぁぁあ!!」ガスッドガッ
護衛's「おぅぅ!!」ダダダッ
副官「抜けてきたぞ!一斉に飛ばせぇい!!」
王国兵's「てぁぁああああ!!!」ブンッブンッブンッ
団長「(守備陣を抜けたぞ…!よし……なっ!?)」ハッ
副官「掛かったな!飛び交う刃の餌食となるがいい!?」ヘラヘラ
団長「ふ、防げぇぇ!!」バッ
護衛's「わぁぁああああ!!!?」オロオロ
ザクザクザクザクザクッ
710: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:05:06 ID:IpAX9y2WJM
バタバタバタッ
護衛's「ごっ……うぇぇ…あ………」ピクッピクッ
副官「…ハーハッハッハ!やあ、さすがだねぇ?これだけの剣を瞬時に防いでみせるとは!!」ヘラヘラ
団長「うぐっ…よく、も…!」ギリッ
副官「だが一緒に登ってきた手勢までは守りきれなかったか!孤立してしまったねぇ!んぅ!?」
団長「なんのこれしき…!」グッ
副官「さぁ!!やってしまいなさい!?」
王国兵's「」ジャキッ
団長「ぬぅん…!」ググッ
フィクサー「…観念しろ」
団長「…観念するのは貴様だぁぁ!!」ザウッ
ドバッ ザシュッ
副官「し、しぶとい…!」
フィクサー「近接戦ではラチがあかん。槍で仕留めろ」
槍兵's「はっ!」ザザザッ
711: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:07:09 ID:8PiAZwx7gI
ガガァァンッ!!
クンバヤ「よぉ!侵略者共!?」ザンッ
副官「く、くそっ!向こうからも別隊が突破してきたか!」アセアセ
クンバヤ「お値打ちの高そうな首じゃねーの!早速いただくとするかなぁ!!」ジャキッ
フィクサー「…無駄だ」
ドドドドッ ガゴォォン
賊徒's「ぐえぇぇえ!?」ドシャッ
クンバヤ「なにぃ!?お、押し込まれ……る!?」ズズズッ
フィクサー「いくら駆け上がろうとも待ち受ける予備隊に呑まれるのが関の山だ。階下と階上では地の利が圧倒的なのだから」
クンバヤ「けっ…しゃらくせぇ!?」ビュンッ ズバッ
712: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:08:44 ID:8PiAZwx7gI
ワァーワァーギャーギャー!
フィクサー「勝負あったな」
副官「や、さすがは総指揮!見事な采配で!」パチパチ
フィクサー「」ギロッ
副官「うっ!」ビクッ
フィクサー「何を浮かれている?貴様も戦え?」
副官「は…!?」
フィクサー「ルフィアスの首を取れば失態は帳消しにしてもいい」
副官「……!?」
フィクサー「が、それが出来なければ……」
副官「」ガクガク
フィクサー「わたしの方針はよく知っているだろう?」
副官「は、ははぁ!!」スラッ
713: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:14:42 ID:IpAX9y2WJM
王国兵65「ふぃ、フィクサー様ぁ!!」オロオロ
フィクサー「どうした」
王国兵65「あ、新手が2階通路を伝い、背後に迫っております!!」アワアワ
フィクサー「なんだと?」ピクッ
ガンッ ゴキッ ズドッ ボグシュッ
ウワアアアアアアアアア!!!
レジスタンス's「侵略者を粉砕しろぉ!!今こそイアマンの真価を見せる時ぃぃ!!」ズガガガッ
王国兵66「おごっふ!?」ズザッ
クンバヤ「やっと来たな!おせぇんだよ!?」ニィッ
フィクサー「…予備の隊列を組み直し、背後に迫る敵を迎え撃て!」サッ
ザザザッ
クンバヤ「いいのかぁ?こっちを手薄にしちまってよぉ!!」ザッ
フィクサー「ちっ…先ほどからやかましいが…誰だ、貴様は?」ジロッ
クンバヤ「初めましてだな?俺がこの反乱のリーダーさ?」ニカッ
フィクサー「ほう…ならばこれも貴様の手引きか?」
クンバヤ「へっ!そういうこった?この大階段以外にも2階に通じる経路はあるもんでね?」
フィクサー「城の見取り図は完璧に把握しているが、そのような経路はどこにもない筈だ……」
クンバヤ「ねぇなら作りゃいい」
フィクサー「作る…だと?」
クンバヤ「なんせ俺ら貧民は野生の獣みたいなもんだ。鉤縄引っ掛けて壁登るくらいは雑作もねぇやな」ニヤニヤ
フィクサー「古典的な手を思い付くものだな…。まるで獣の発想だ」
クンバヤ「ハハハハハ!!そんな手に一杯喰わされてんなぁどこのどいつだろうなぁ!?」
フィクサー「ふん……」チラッ
714: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:17:55 ID:8PiAZwx7gI
ギャリンッ ズガッ ピキィィンッ ドゴッ
フィクサー「(階下は乱戦に縺れ、指示が行き届かない)」チラッ
フィクサー「(大階段に配置された守備陣は階下から迫り来る敵との攻防にせめぎあっているが…中央守備を誘い込みに利用したことで階上への突破口が開いてしまっている)」チラッ
フィクサー「(ここ階上は……2階通路からの急襲を塞き止めるのが限界だ)」チラッ
フィクサー「(残存する兵力差は五分五分といったところか)」
フィクサー「(しかし…致命的ではないにしろ我々は退路を閉ざされ、なおかつ意表を突かれた)」
フィクサー「(主導権を奪われた形となり、敵の勢いを目の当たりにしたことで、こちらの精神的負担は大きいが…)」チラッ
クンバヤ「」ジリッジリッ
団長「でぁぁぁあああ!!」ビュンッ ガキィィン
フィクサー「(所詮は装備も整わぬ烏合の衆。戦力に偏りがある分、支柱となる二つの首を落とせば一気に形勢は我らに傾く…)」スラッ
フィクサー「(となれば……)」スタスタ
王国兵65「そ、総指揮!?お一人で前に出られては……」アワアワ
フィクサー「」スタスタ
賊徒7「ボケッとしてっとやっちまうぜぇ!?」バッ
賊徒8「もらいっ!!」ブンッ
ヒュオンヒュオンッ フヒュッ スパパパパパッ
賊徒7「!?」ピピッ
賊徒8「んがっ!?」プシュッ
プシャアアアアアアアアアア
賊徒's「」ドサドサドサッ
クンバヤ「!?」ビクッ
フィクサー「生臭い雑兵ごときの血で我が剣を汚したくはないのだが…」ヌルッ
クンバヤ「(なんだ、こいつ…!剣どころか腕の動きさえ見えなかったぞ!?)」ワナワナ
フィクサー「…そうも言ってられんようだ?」ギラッ
クンバヤ「!!!」ゾワァッ
715: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:21:56 ID:8PiAZwx7gI
団長「ぬりゃあああああ!!!」ドドドッ
槍兵's「ぐけぇぇあああぁぁ!!?」ズダダァン
副官「(あ、あんなのにどうやって立ち向かえと…!?)」ガクガク
副官「(な、なにか無いのか!奴を確実に討ち取る方法は…!?)」キョロキョロ
ドドドドドドドッ
レジスタンス11「負けるなぁぁ!!ここで決めるぞぉぉ!!」ガィンッ
王国兵67「ちぃっ!こんな浮浪者丸出しの連中にやられたら恥の極みだ!!押し込めぇ!!」ブンッ ズドッ
副官「(違う…!)」チラッ
ギャリンッ ガキンッ ザシュッ ギィィンッ
王国兵65「こ、これ以上は上がらせるなぁ!!蹴落とせぇ!!」アワアワ
副官「(あそこでもない…!)」イラッ
タタタッ
賊徒3「ほいっと!宣教師ちゃん、生きてっかー?」ブンッ バコッ
宣教師「い、生きてますよ…。失礼な…!」ゼェゼェ
副官「!!!」ピコンッ
副官「」プルプル
副官「(あった…!あったぞ…!まだ…!)」ニヤァァァ
716: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:26:11 ID:IpAX9y2WJM
団長「…ワシはまだまだ戦えるぞ!死にたい者から来るがいい!?」ゼェゼェ
王国兵69「おのれ…!」ギリッ
王国兵70「お、俺たちでは手も足も出せない…」オロオロ
護衛8「やぁっ!!」ビュンッ ズバッ
護衛9「とうっ!!」シュバッ ザシュッ
団長「(別動隊が奴らの背後を取ったことで、こちらの勢いも取り戻しつつあるな…!この流れであれば…!)」ググッ
副官「や、これはこれは激しくやり合ったものだね」ザッ
団長「む…!貴様か!」ジロッ
副官「そう睨まないでくれよ?怖いじゃないか?」ニヤニヤ
団長「ちょうどよい。そろそろ指揮官級の首を奪い、全体の流れを磐石にしたいと考えていたところだ」ジャキッ
副官「や、や、なんとお早い判断で?」ニヤニヤ
団長「その首もらうぞ…!」ジリッ
副官「これを見ても、そんな事が言えますかな?」チョイッ
王国兵71「らぁぁ!!」グイッ
宣教師「くっ!はなし…なさい…!」ズイッ
団長「宣教師!?」ハッ
717: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:27:31 ID:8PiAZwx7gI
王国兵71「剣を捨てろぉ!!さもなくば司祭を殺すぞぉ!?」チャッ
宣教師「すみませんっ……」オロオロ
団長「ひ、卑劣な…!」ギリッ
副官「たしか司祭と国王陛下は救い主を通じて懇意にしておられたとか…?」ニヤニヤ
団長「……!」ワナワナ
副官「もし死んだらどうなるだろう?あ〜陛下の悔やまれる姿が目に浮かぶなぁ?」ニヤニヤ
団長「離せ!!女を手に掛けるなど畜生以下の所業だ!!」
副官「女ぁ〜?ハッハッハ!戦場に立てば男女もクソもあったものか!?」ゲラゲラ
宣教師「私のことは構いません!皆さんの足を引っ張るくらいなら死んだ方がマシです!!」ジタバタ
王国兵71「おとなしくしろ!?」バチッ
宣教師「あぐっ!」タラー
副官「彼女はこう言ってるが…どうするね?」
団長「……」
副官「まさか誉れ高い武人の鑑であらせられるルフィアス殿が、かよわきおなごを見捨てたりはしませんよねぇ〜?」ニヤニヤ
団長「外道が!」ポイッ
カランカラン
宣教師「だ、団長…さん!」ジタバタ
718: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:29:34 ID:8PiAZwx7gI
団長「要求通りにしてやったぞ!その薄汚い手を離さんか!?」
副官「と、その前に……」クイッ
団長「?」
副官「掛かれ!!」バッ
槍兵1「ぬおおおう!!」ビュンッ
団長「んぅぐ……!?」ドスッ
王国兵72「ぜぁあああ!!」ヒュッ
団長「ごふっ…」ズドッ
宣教師「団長さぁぁぁぁん!!!?」
副官「そうそう…それでいい。弱らせたところで……」スタスタ
団長「ぎぁ…うぐぅぅ…!」ゴボゴボ
副官「残る首は私がいただく?」ジャキッ
宣教師「や、やめっ…!」ジタバタ
副官「死ねぇい!!」ビュンッ
ドバァァァッ
719: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:34:53 ID:8PiAZwx7gI
副官「」ピシャッピシャッ
宣教師「あ…う……」ガチガチ
副官「ぶっ…」ゴフッ
宣教師「え!?」ピクッ
副官「ぐひっ……いぎゃああああああああ!!!」ゴロンッ
団長「ふん…!剣士たる者、予備の一本や二本は用意して然るべきだ…!」ズルッ ブシュッ
王国兵71「オドアイル様!?」ギョギョッ
宣教師「っ……!」シュッ
王国兵71「ふぎゃっ!?」ゴツンッ
宣教師「いったた…!」ズキズキ
王国兵71「いぎぃぃ……鼻血が出たじゃねぇか、このアマぁ!?」ガッ
宣教師「っ!」シュッ
王国兵71「あがっ!?」ガツンッ
バタッ
宣教師「(あ、頭が割れそう…です…!)」ズキズキ
宣教師「だ、団長さ……」バッ
団長「ハァッ!!」ブンッ
槍兵1「き、きさ……ぶはっ!?」ブシャッ
団長「」ブォンッ
王国兵72「げはぁっ!?」ドバッ
団長「」ダッ ヒュンッ
王国兵73「うごぉあが!?」ズブッ
団長「ぐっ……ふぅぅ…これしきの手傷でワシを殺ったつもりになるとは……呆れた奴らめ!」フラッ
宣教師「さ、さすがですね」ホッ
720: ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:49:16 ID:8PiAZwx7gI
団長「む……大事ないか…?」ザッ
宣教師「わ、私は…なんともありませんが…だ、団長さんは…」ズキズキ
団長「くっ…こんなもの…かすり傷だ…!」ボタボタ
宣教師「ひ、ひどい出血じゃないですか…!なんでわざと斬らせたり…!」アセアセ
団長「虚を突かねば…確実に助けてやれなかったのでな…つぅぅ!」ズキンッ
宣教師「す、すぐに止血を…!」ビリィッ
副官「い、いひぃぃたぁぁ…!わ、わた…しも…たすけ…!」ググッ
宣教師「……」シュルシュル
副官「お、おい…全身、しびれて…寒い…血が冷たい…!」ダラァァ
宣教師「……」キュッキュッ
副官「だす……げ、ぼはぁっ!!」ゴボォッ
宣教師「とりあえず応急処置だけ…」パッパッ
団長「うむ…」ヒョイッ
宣教師「予備の剣を持ってたのですか?」
団長「あぁ…息子の愛用していた剣を研ぎ直し、護身刀として懐に忍ばせておいたのだ」チャッ
宣教師「ラキアくんの…」
団長「……因果なものだな。親でありながら子を救えず、むしろ救われてしまっておるとは」
宣教師「ありふれた言い方ですけど…自分の分まで生きてほしい、という想いからくるのかもしれませんよ?」
団長「…それは本来ならば親が子に託す望みだ」
宣教師「……」
団長「…が、今はありがたく受け止めておこう。気落ちしている暇もないからな」グッ
宣教師「えぇ…ラキアくんの想いも乗せて頑張りましょう」ニコッ
721: 投下終了 ◆WEmWDvOgzo:2016/4/29(金) 22:53:59 ID:8PiAZwx7gI
王国兵74「お、オドアイル様!?」
王国兵75「やってくれたなぁ!?」バッ
団長「」ギロッ
王国兵's「」ビクッ
団長「指揮官を討ち取ったぞ!!者共!この勢いを逃すなぁ!!」
ウオオオォァアアアアアアア!!!
王国兵's「なっ…にぃ…!?」ビリビリ
ドドドドドドッ
ワァーワァーギャーギャー!
団長「よし……通路を塞いでいる予備隊をどかしてやろう。君は先に陛下を探しに行け」
宣教師「え?」
団長「ここにいたところで危険が迫るだけだ」
宣教師「で、ですが…」
団長「陛下の安否を確かめるのも重要な役回りだぞ」
宣教師「わ、分かりました」
団長「(……)」ジワァァ
団長「」スーッ
団長「ふぅー……行くぞ!!」ダッ
宣教師「はい!」タタタッ
722: まいど更新遅くてごめんなさい ◆WEmWDvOgzo:2016/5/19(木) 22:07:01 ID:CTUVzw6Lcc
ザッ ヒュオンッ ズシャッ
クンバヤ「がふぅ!?」ブシッ
フィクサー「よくも手を焼かせてくれたものだ。野鼠が…」ジリッジリッ
王国兵's「オォォォオオオ!!さすがは総指揮だぁぁ!!!」
クンバヤ「へっ……だ、めだ、こりゃ……は、歯がぁ立たねぇや」ボタボタ
フィクサー「」ジャキッ
クンバヤ「おいおい…容赦ねぇな?」ブルッ
フィクサー「言い残しがあるのなら好きにせよ。覚えてやる気もないが…」フンッ
クンバヤ「(あ〜…なんでいつもこうなっちまうんだか?あと一歩ってぇとこで上手くいかねぇや…)」
クンバヤ「(まったくツイてねぇよ…。そういやガキの時から、なんにも手に入らずじまいだったっけか)」
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