http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1356265301/1-10
1スレ(少年「ボクが世界を変えてみせる」)
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch5/1385288769/1-10
2スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」)
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbss/test/mread.cgi/ryu/1416136192/1-10
3スレ(カロル「ボクが世界を変えてみせる」【完結編】)
あらすじはそれぞれの1参照(考えるのがめんどくかったんです。ごめんなさい)
>>2から本編になります!
297: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/31(土) 22:04:15 ID:mMBbNGzqdU
ローレン「俺はここにいるぞぉぉおおおお!!!」
イルゾォォオオオオ………
エレファン「……!?」
ローレン「共に戦えぇええええ!!!誇り高き南国の戦士達よぉぉおおお!!!」
センシタチヨォォオオ………
エレファン「こ、鼓膜が…張り裂けるじゃろが…!?」キーン
ローレン「ふぅぅぅぅ………」クタァッ
エレファン「…にゃ、にゃにがしたいんじゃ!お主は!?」
ウオオオオオオオオオ…………
西兵42「な、なんだぁ?遠くからなんか聞こえるぞ…?」
西兵43「獣のうなり声か?」
エレファン「ま…まさかこやつの声に兵が呼応したとでも?」ビクビク
ローレン「」ダッ
ザンッ バシュッ ドサドサッ
西兵42「ま、まだ動けるのか!?」
西兵43「殺せ!」ダッ
「ぐおぉぉおお………よぉく寝たわ?」ズシッズシッ
エレファン「」ハッ
298: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/31(土) 22:06:56 ID:mMBbNGzqdU
エレファン「あ……あ、うあ……」ガクガク
ズォォオオオオン
エレファン「しょ、しょしょ…ひょぅふんはっは!」ガポッ
将軍「もう終わったのだろうな?」ゴシゴシ
エレファン「い、いえ…しょ、しょれが…?」フガフガ
将軍「ヌハハハハ!やはり我輩の出る幕もなかったか?」
エレファン「あ、あぁいやあの…」フガフガ
将軍「む?」チラッ
ザンッ ズドッ ドガァッ
将軍「あぁ〜ん?何奴だ、あのボロキレは?」
エレファン「……!」アワアワ
将軍「元帥よ?貴殿は確か…前哨戦で我輩が出張るまでもない。
後ろでゆっくり休んでいて構わないとほざいたな?」ギロッ
エレファン「ふ、ふふぐに!あん…ぐ!すぐに始末……」カパッ
バゥンッ
エレファン「ぼげぁああっ!!」ゴシャンッ
将軍「役立たずが…貴様の隊は使い物にならんな」コキッコキッ
西兵's「」ビクビク
将軍「ぬんっ!!」ブォンッ
ズババババババッ!
グシャッ ベシャッ ミチッ ドチュッ ボトボトッ
ヒェェエエエエ!!! ワァァァアアアアアア!!!
ダダダダダッ バラバラ バラバラ
将軍「…恥さらし共が?」フンスッ
299: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/31(土) 22:10:46 ID:BEe3Pd2fB.
ローレン「」ジャッ ビュバッ
将軍「お…?」ガインッ
ローレン「」ブンッブンッ
将軍「ヌハハハハ!虫けらごときがいじましいものよ?
我輩の甲冑は宝石大国、西の最高級オリハルコンをあしらえて造られた最強防具であるぞ!」ガインッガインッ
ローレン「」ブンッブンッ
将軍「鋳鉄か鋼か知らんが柔い刃では傷一つ付けられんよ」ガインッガインッ
ローレン「」ブンッブンッ
将軍「まぁだ分からんのか?」ガインッガインッ
ローレン「」ブンッブンッ
将軍「……」ガインッガインッ
ローレン「」ブンッブンッ
将軍「」ガインッガインッ
ブンッブンッ ガインッガインッ
将軍「」イラッ
ローレン「」ブンッ
将軍「うぬがぁっ!?」バゥンッ
ローレン「ッッッ……」ドッ ブワンッ
ヒューーーン ズドシャアアアッ!
300: ◆WEmWDvOgzo:2015/10/31(土) 22:12:03 ID:BEe3Pd2fB.
ゴロゴロ ズシャッ
将軍「しつこい奴め…」ズシッズシッ
ローレン「」ピクッピクッ
将軍「っ…ぶははははは!!やりすぎたか!胴から真っ二つにしてしまったわ!?」ゲラゲラ
ローレン「」ジワァァァァア
将軍「惨めだのう?えぇ?」ゲシッゲシッ
ローレン「」グラッグラッ
将軍「お前のような弱者を惨殺してやるのは勝者の特権よ?ヌハハハハ!!」
将軍「ふん…こんなつまらぬ戦いにもたついてもいられんな。
女王を娶る為にも、さっさと南国王の首級を挙げてしまうか」ズシッズシッ
ローレン「……」ボーッ
ローレン「(あと……は…たの……むぞ)」
ローレン「ひ……め………どの……」フッ
301: 名無しさん@読者の声:2015/10/31(土) 22:35:26 ID:X6zpnu5r..
ローレンさあああん!!。゚(゚´Д`゚)゚。
302: 名無しさん@読者の声:2015/11/1(日) 03:50:46 ID:0vDNTNdJbA
ローレンさん…(´;ω;`)ウッ…
303: 名無しさん@読者の声:2015/11/1(日) 12:21:22 ID:qa9CfpXeNw
つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
ローレンさんイケメンだった……あとは、ヒメか主人公がどうにかしてくれると信じてる
304: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/1(日) 22:28:06 ID:w.7DrG1zg2
>>301-303
ま、まさかまさかのローレンさんコール!?
少ない出番での退場ですが偲んでもらえてキャラも自分も浮かばれますw
そろそろ戦いも佳境に迫りますがカロルやヒメはどう動くのか、先の展開にご注目いただけたら幸いです!
支援ありがとうございました!
305: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:22:47 ID:0fd8NEJ9sQ
〜〜〜夜〜〜〜
―――西の国(荒れ地)―――
ゴロゴロゴロ ビカーッ
宰相「雲行きがあやしいな」
東国軍長2「稲光…。豪雨を警戒しなければなりませんな」
ゾロゾロ ゾロゾロ
ザスッザスッ ザスッザスッ
東国軍長2「砂漠地帯を抜けたは良いものの…なんとも枯れ果てた、でこぼこ道に出ましたな?」ザスッザスッ
宰相「……人の手が掛かったような形跡もずいぶん見受けられる。それだけ西国の闇は深いのだろう」ザスッザスッ
東国軍長2「煤けた野に変色した沼地、人里と思われる焼け跡も幾度か通りましたが…まさに凄惨極まりない状態です。
何をどうすれば自国の領土を、ここまで荒廃させられるのか不思議でなりませぬよ?」
宰相「うむ……」
東国軍長2「このような国に拐われてしまった子供らは…今頃どうなっている事やら…?」
宰相「あれから10数年の時が経つのだな…」
東国軍長2「生きてくれていればいいのですが…」
宰相「生きていると信じよう。そして我らの手で確実に救い出すのだ」
東国軍長2「そうですね…。その為にブルードル陛下は準備を続けていたのですから…想いに報いる為にも必ずや!」グッ
306: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:23:16 ID:0fd8NEJ9sQ
東兵7「宰相閣下!軍長殿!後ろの兵達が何か発見したようです!」
宰相「ん…?何をだ?」クルッ
東兵8「空に気球のような物が浮いてまして…」
東国軍長2「気球…だと?」パッ
フワーン フワーン
東国軍長2「なんだ、あれは…?まるで海月のようだが?」
宰相「…?」
東兵8「ここだけではなく後続の隊の真上にもいくつかございまして…」
東国軍長2「なに!なぜ早く報告しなかった!?敵の罠かもしれんだろう!?」
東兵8「も、申し訳ございません!曇天の中、月明かりも射さなかったもので確認が遅れました!」
東国軍長2「走るぞ!後続の部隊にも報せろ!?」パシンッ
東兵8「ははぁっ!!」
ガガガガガガガッ
307: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:24:32 ID:0fd8NEJ9sQ
ヒュンッヒュンッヒュンッ
スパーン パンッパンッパンッ
宰相「気球の方から破裂音がしたぞ…!?」ビクッ
ザバァァァァァァァアア
宰相「あ、雨…?」ジッ
バタバタ モガモガ ズダダダダァァン
ウワァァァアアアアア!! ヒィィィイイイイイ!!!
宰相「な、なんだ…?なんなのだ、いったい…!?」ブルッ
東国軍長2「立ち止まってはいけません!このまま走り続け、ここを抜けましょう!」パカラッパカラッ
宰相「う、うむ!」パカラッパカラッ
ギェェエエエエエエ!!! グルジィィィイイ!! ジヌゥゥゥゥ………
308: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:27:54 ID:zZ0LLNhnzs
東兵7「軍長殿!後続の隊が付いてきておりませんが!?」パカラッパカラッ
東国軍長2「ちっ…やはり何かあったんだな!?」パカラッパカラッ
宰相「あ、あれはなんだ!?」ビクッ
東国軍長2「は!?」バッ
ビュッ
東兵7、8「ぐぎゃあっ!?」ズブブッ ドタァンッ
東兵9「な、なんだ…この馬鹿でかい矢は…な、長槍でも飛ばしてるのか!?」ギョギョッ
ビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュッッッ
ズドドッ ズブブッ ズシャアッ ゴロゴロ
東兵9「お、大盾がまったく意味を成さない…!?」
東兵10「それどころか一発の射撃で馬ごと3人は持ってかれ……ぶきっ!?」ズドンッ ドシャアッ
東兵11「軍長!指示を…指示をぉぉおお!?」アワアワ
東国軍長2「(は、背後は謎の雨に苦しむうめき声……目の前は巨大な矢の一斉掃射……よ、横に反れるしか……)」
ドドドドドドドッ
東兵12「りょ、両側から騎馬の大群がごげぇいっ……」ズドンッ ドシャアッ
東国軍長2「(打つ手なし…か!くそぉ…ここまで来て…!)」ギリッ
ズドンッズドンッ ドシャアッ ゴロゴロ………
309: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:29:11 ID:0fd8NEJ9sQ
東国軍長2「宰相閣下…!お逃げくださいませ!なんとか我々で防いでみせま……」
宰相「おのれっ!!おのれぇっ!!卑劣な西の蛮族共めぇ!?」ギャーギャー
東国軍長2「さ、宰相閣下…!?」
宰相「非道を繰り返し、子供らを拐い、陛下を……東国の光を失わせるばかりか…騙し討ちや罠に掛け、真っ向から戦おうともしないのかぁ!?」ギャーギャー
東国軍長2「お、落ち着いてください!宰相かっ…ぐふっ!」ズドンッ ドシャアッ
東兵13「軍長…!軍長殿!?」ハッ
東兵14「あ、あぁぁあ!!もう終わりだぁぁ……ぎえ!?」ズドンッ ドシャアッ
宰相「お前たちのやっている事は何一つ…何一つとして許されんぞぉ!?
正義のない貴様らの傲った所業はいつか必ず酬いとなって、その身に降りかかるであろう!!」ギャーギャー
東国軍長2「(も…はや……これ、まで…か。すまぬ…子…ど、も…たちよ……)」フッ
宰相「呪ってやるぞ!!たとえ、ここで我らを殺そうと…貴様らの築き上げた屍の数だけ不幸を見舞ってやる!!
死後の世界から、いつまでも滅びの呪詛を唱えてやる!!
この怨念が後世まで受け継がれ、西の悪魔共が破滅へと導かれる日が必ずやってくるぞぉ!!」ギャーギャー
東兵15「そ、そうだ…!そうだぁぁあああ!!」
東兵16「西国の悪魔めぇ!!我らの恨み、思い知るがいい!!」
東兵17「我らの戦いは終わらぁぁああん!!東国の怨念に呑まれよ、悪魔共ぉぉおおお!!!」ギャーギャー
ワァーワァーギャーギャー!
ズドンッズドンッ ドシャアッ ゴロゴロ
ギャアアアアアアアア………
310: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:35:57 ID:zZ0LLNhnzs
参謀「矢の残数は気にせず撃ち込みなさい」
ビュビュビュビュビュッ
参謀「意外とあっけなかったですね。北東防衛線を突破したというので多少は善戦を期待したのですが…」
ワァァァアアアアアア ギャアアアアアアアア
参謀「…まぁそれもひとえに貴方の助力があったからでしょうがね?」チラッ
魔導師「それはどうも…」
参謀「あれだけの手勢を見事に封じ込めてみせるとは大したものですね。
あんな強力な毒兵器、いつの間に開発なされてたんですか?」
魔導師「毒兵器じゃないよ…。黒魔術さね?」
参謀「黒魔術、ですか?」クスッ
魔導師「そうそう。呪文をぶつぶつ呟きながら煮えたスープを混ぜてたら出来たのさ?」
参謀「なるほど?」クスクス
ギャーギャー ギャーギャー
参謀「怖い、怖い。彼らはおぞましいほどに声を枯らしながら何を訴えているのでしょうね?」
魔導師「つまんない怨み言さ。人の本質は傲慢と強欲…正義だのなんだの、あざとい綺麗事を吐く奴に限って追い詰められると醜い本性を露にするものだ?」
参謀「本質…ですか。なんとも業の深そうなお話ですねぇ?」
魔導師「……」
参謀「正直に申しますとパカラゥロ様が協力くださるとは思いませんでしたよ。実は貴方も戦争に興味がおありなのでは?」ニヤリ
魔導師「…ないない。女王以外はどうだっていい」
参謀「ではなぜ女王のそばを離れてまで、こちらの戦場に足を運ばれたので?」
魔導師「女王に仇成す連中は生かしておけない。それだけ」
参謀「それでしたら、なおのこと城に残ってお守りして差し上げた方がよろしかったのでは?」
魔導師「……何が言いたいの?」ギラッ
参謀「睨み付けないでくださいよ。貴方、見た目も雰囲気も物々しいんですから?」
魔導師「ふん…」プイッ
311: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:39:36 ID:zZ0LLNhnzs
参謀「僕はただ…貴方がここに来なければならない理由があったんじゃないかと推測してみただけです?」ニコッ
魔導師「……」
参謀「東の国との遺恨…少しは晴れましたか?」ニコニコ
魔導師「あいにく自分はつまらない怨み辛みなんかとは無縁でね。
あんな奴らに向ける情なんて持ち合わせちゃいないよ…?」
参謀「乾いてますねぇ…。貴方を見捨てた憎き郷国に思う存分、復讐してやれる好機ですのに?」クスクス
魔導師「でもねぇ…あまりいい気分じゃないんだ」グッパッ
参謀「……?」
魔導師「昔のことなんか、とっくのとうに忘れてた。どうだってよかったんだ。本当に…どうだって…」
参謀「……」
魔導師「なのにあいつらは今になって、うざったい記憶を呼び起こさせる…。女王がくれた幸せを…ぶち壊しにしようとする」
参謀「彼らは貴方と…かつてのお仲間を助けたくて、ここへやってきたのですよ?」
魔導師「……」
312: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:39:57 ID:0fd8NEJ9sQ
〜〜〜回想(パカラゥロ)〜〜〜
子供1「ここ…どこ…?」
子供2「暗いよぉ…あぁぁぁあああん……」
子供3「ママぁぁ……パパぁぁ……」
少女「み、みんな…大丈夫だよ…。絶対、助けに来てくれる…」
子供4「わぁぁん…こわぁぁい……」
子供5「かえりたいよぉぉ……」
少女「大丈夫…大丈夫…大丈夫だから…」
子供6「なんで大丈夫なの…?」
少女「パパもママも言ってたもん…。東の国は日いずる国……暖かな光が優しく包み込んで、みんなを照らしてくれるの」
子供6「…じゃあ…はやくかえれるの?」
少女「帰れるよ…?だってわたしたちは…やさしい、やさしい国に生まれたんだもの」
少女「パパとママも心配して王様にお願いしてるよ。そうしたらお城の兵士さんたちが来てくれるから大丈夫?」
子供's「〜〜〜!」ウルウル
少女「だから泣かないで…待とう?みんな帰れるからね…?」
子供's「ゔん…」コクリ
少女「大丈夫……大丈夫……大丈夫……」
………………………
313: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:41:34 ID:zZ0LLNhnzs
魔導師「大丈夫……大丈夫……助けに来てくれる……守ってくれる……。
家族を信じよう……国はきっと見捨てない……それでもダメなら神に祈ろう……」
参謀「……」
魔導師「大丈夫……大丈夫……大丈夫……だい、じょうぶ……」
参謀「…大丈夫には見えませんけど」
魔導師「…どれだけ待ったかな。そうしてる内にみんな死んだよ」
参謀「おかわいそうに?」
魔導師「いいんだ…。そんなの…女王が愛してくれるから…女王が自分を見ていてくれたから……」
参謀「ははぁ…なるほど」
魔導師「過去に愛着もないし哀愁もない…。だけど…今さら乗り込んできて助けに来たなんて息巻かれちゃ…腹が立つよねぇ?」
参謀「嬉しくはなりませんか?10数年越しにはなりますが…あなた方を忘れずにいてくれた証拠ですよ?」
魔導師「自分らをダシに甘い汁を啜りたがってるのさ…」
参謀「無謀な戦いを挑んでまで?」
魔導師「じゃなかったら自己満足…助けに向かった事実が欲しいだけ……助けてほしい時には何もしなかったクセに……」
参謀「機を伺っていたんですよ?」
魔導師「…女王だけが自分の道標。あいつらはそれさえ奪おうとする」
参謀「悪逆非道な独裁者を打ち倒し、拐われた民を救い出す…なんとも麗しい美談ではありませんか?」
魔導師「悪いのは全部、女王?かわいそうな被害者は自分?英雄はあいつら?バカ言ってんじゃないよ…?」
参謀「ふふ……」クスクス
314: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/3(火) 20:46:07 ID:0fd8NEJ9sQ
魔導師「だいたいさ…今さら助けたからってどうなんの?自分が喜ぶとでも思ってんの?」グッ
魔導師「こんな醜い化け物になって…さんざん痛め付けられて、女王以外に自分を認めてくれる人はいない…!」ギュウウウ
魔導師「奴らが自分らを放って平和とかいう気色の悪い日々を貪っていた間に…。
…もう、もう取り返しの付かない事になってるじゃないのさ…!?」ワナワナ
魔導師「拐われた可哀想な子供が10数年で化け物になってました…。
これからは見も知りもせず事情もなんにも理解しない素敵な国の人達と幸せに暮らしましょうって?」
魔導師「そもそも分かるの…?誰の子か…誰の家族か…本当に東国の人間だって認められるかい…?」
魔導師「こんな化け物を…誰が愛してくれるって言うんだい…!?」ギラッ
参謀「はぁ…僕に言われましても?」シラー
魔導師「自分を救ってくれたのは女王さ…。だから…女王を狙う奴は許さない…!
永遠の命が欲しいなら作ってやる…!女王の望みは…自分が叶える!」ググッ
参謀「心酔しておられるのですね…?」
魔導師「女王を傷付ける奴は皆殺しさね…!」
魔導師「自分の命は…女王の為に使うって決めたんだからさ……」
参謀「…そろそろ鞍替えしてもいいのでは?」
魔導師「は…?」
参謀「大事な…とても大事なお話があります。聞いてくれますか?」
魔導師「……?」
315: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/4(水) 21:16:00 ID:uI2Wh2UJdg
参謀「実は先ほど…ある訃報が届きました」
魔導師「いいね…。将軍あたりが死んだのかい?」
参謀「まさか?閣下はご健在ですよ。南国軍も全滅させたとの事で素晴らしい快進撃を見せておられます?」
魔導師「ちっ……あーそう。死んでないのね…」ムスッ
参謀「帝都が陥落されたそうです」
魔導師「」ピクッ
参謀「イアマンに籠絡せしめられた民衆が大挙して城に攻め入り、女王を……」
魔導師「」バッ
参謀「」ビクッ
魔導師「冗談でも殺すよ…?」ギラッ
参謀「…冗談なんかじゃありませんよ」
魔導師「……!」ワナワナ
参謀「だから言ったじゃありませんか?そばでお守りした方が良かったのではないかと?」
魔導師「何かの間違いだろ…?」
参謀「間違いなどでは…?」
魔導師「間違いだって言え…!?」ズイッ
参謀「僕を殺すのは構いませんが…そうしたって女王は蘇ったりしませんよ?」
魔導師「っ…!」ギリィッ
316: ◆WEmWDvOgzo:2015/11/4(水) 21:21:11 ID:k81ksGofh2
魔導師「じゃあ…なんで東国軍を後回しにしなかったんだい…!?」カッ
参謀「…戦ってる最中に報せが届いたものでして」
魔導師「ざけるな…ざけるな…ふ、ざけるなぁ!!」ガリガリ
魔導師「そん…そんな筈ない…!女王が…女王は死んだりしない…!
癒しの力を手に入れたら…永遠の命を授かって…じ、自分も……女王と、いっしょにぃい……」ボリボリ
参謀「」パシッ
魔導師「!?」ピタッ
参謀「僕と共に報復しませんか?」
魔導師「ほう…ふく…?」
参謀「貴方と女王の間にはただならぬ信頼関係があるのも知ってます?許せませんよね?」
魔導師「……」
参謀「今から帝都に向かいましょう…。暴動を起こした反乱者共を駆逐し、女王の仇を取るのです…!」
魔導師「……」
参謀「現在、王国軍は僕の寄越した援軍が足止めしていますが…もしもこの事実が知れれば大変な事態に陥ります。
戦争の最中に反乱を許した上に女帝の権威を失ったとあれば付け入る隙ありと見られてしまう。
そうなれば諸国は王国軍側に靡くか…王国、西国の対立そのものに介入しようとするやもしれません」
魔導師「……」
参謀「早く帝都を奪還しなければ、もはや西の国に未来はありませんよ?」
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