尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」
三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」
尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」
三蔵「しかし無駄に毛深いな」
尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」
三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」
尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」
三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」
尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」
三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」
尻「おい」
三蔵「下の毛とか意味わかんない」
尻「おいこら」
610: 名無しさん@読者の声:2014/2/23(日) 00:43:38 ID:QbzRe6e0TQ
キンピカにならずとも勝てるのか悟空さすが(@゚▽゚@)
611: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/23(日) 08:51:18 ID:nTgvpAjq9.
ヒュウウウウ………
六耳獼猴「…………コロセ。もうシッポの先すら、ウゴかん」
悟空「やだよ」
六耳獼猴「……ドウセなら、力を使いキッて死にたカッタ………憎きキサマに殺られるクライなら……!」
悟空「殺さないって言ってるじゃん。なんなのさ」
六耳獼猴「情けのツモリか……?ナラバ嘗めるな………私にもプライドがアル。世に美猴王はフタリも要らないだロウ………殺せ……!」
悟空「情けってゆーか………だって……その……」
六耳獼猴「……?」
悟空「………私の……妹みたいなもんじゃん、君」
六耳獼猴「…………!」
悟空「よぉくじっくり考えてみたら、これ私的にものすごい嬉しいんだけど!おんなじとか!私とおんなじとか!」
六耳獼猴「………ハ?」
悟空「だってそうじゃん!おんなじ山で産まれたんだよ!すごいよ!石猿って個体名じゃなかったんだ種族名だったんだ!」
六耳獼猴「いやキサマ、なにヒトリでテンション上げて」
悟空「いや上がるっしょ!石猿あるあるとか話せるんだよ……あっ」
612: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/23(日) 08:53:01 ID:nTgvpAjq9.
ボワンッ
六耳獼猴「っ!?」
ごくう「あー……だよねこうなるよね………なんでにょいぼーにムリさせると縮むんだろうどーゆーメカニズムなんだろう」
六耳獼猴「………プッ」
ごくう「ふえ?なにさ」
六耳獼猴「……なんだソノ姿は、マヌケな……!キキ……キはははは!コレは良い、私と変わらずペッタンコだ……!」
ごくう「そのかわり毛深くなくなってるんだよ、ふしぎ!」
六耳獼猴「イヤそのナリで毛深かったら怖いダロう、キははは……痛たた……笑わせルナ……!」
三蔵「おー居た居た。どこまで一緒に吹っ飛んでんだアイツは。町から出てんじゃねーか」
小龍「…何か、楽しげに話してますね」
沙悟浄「はぁ?誰とでも仲良くなるにも程が…………って。待って待って待って。ねねねね、姐さんがちちちち小さくくくく……!!!」
八戒「抱き抱えに行くのは少し待ってやれい悟浄、空気を読めよ?……ほほ、しかし、己が命を狙うた相手と時をおかずに談笑か………流石は師匠殿の一番弟子じゃの?」
三蔵「あん?なんだそりゃ。……ただ悟空が底抜けにバカなだけだろ」
ごくう「えー!ろくちゃん変化したら毛も無くなるの?ズルい!」
六耳獼猴「誰がろくちゃんダ……キキ……それより石猿あるあるッテなんだよソレ……キは、ははは……!」
ごくう「石猿あるあるそのいち、岩にすわるとみょーに落ちつく」
六耳獼猴「ヤバいソレあるある…!ははははは……!」
613: 名無しさん@読者の声:2014/2/23(日) 18:38:23 ID:IbGPs7mNlw
石猿あるあるwwwwwwwwwwwwwww
614: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/23(日) 19:56:04 ID:ld1lzIwMT6
木叉「やー助かりましたわー♪さっすが天下の、いや天下一の三蔵一行様や!うんうん、今の悟空さんがそない悪いコトするわけないやん思てたケド、ニセモン騒動やったワケやね!しかしこないスピード解決出来るとは、天部を代表して感謝感謝や、おおきに!」
三蔵「相変わらずよっく喋る……」
八戒「なぁにが感謝感謝じゃ、終わってからノコノコと。そもそも姉者に逮捕状が出た、と言うのも怪しいわい。大方初めからワシ等に何とかさせよーとしとったんじゃろ」
木叉「んなことあらへんて!いや忙しいねんウエも。釈迦如来様とアニキ、それに二郎真君殿下が抜けた穴、もうドデカイねんで?……ま、そら自業自得やねどな」
小龍「…ですね、自業自得です。私達の知ったことではありません」
木叉「キビシイなぁ龍神くん……」
ごくう「ねえ、それで、その……ごじょーちゃん下ろして。高い高いしながらクルクル回らないでしゃべりづらいそして酔う」
沙悟浄「ああん姐さんもうちょっとお」
木叉「いやホンマ、悟空さんもそないカッコになるまで頑張ってくれはって!しかもちゃんと生け捕りや!ウチの軍部で召し抱えたいくらいやでしかし!」
ごくう「そんなの良いから、そのっ。………ろくちゃん、どーなるの?」
木叉「…コイツの事か?そやなぁ、下界を騒がせたんもそやけど、何より人に成り済まして悪事、言うんが仏法的にアウアウや。まぁ死罪は無いにしても、禁固は確定やろなぁ。どーやろ、百年くらいは……」
六耳獼猴「……………」
ごくう「そんな……!」
三蔵「…………何とかもう少し軽くなんないか?シッペくらいに」
木叉「うーんデコピンと馬場チョップをセットにしてならそれもってアホか。なんで禁固百年から『もう少し軽く』でそこまで下がんねん三蔵さん。アカンアカン、今はウエとしても大事な時期や。法を緩めたりなんてでけへん。まぁ三蔵さんが嘆願書出す言うんなら、多少は軽くなるかもやけど、シッペは無いわシッペは」
悟空「……うう…」
615: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/23(日) 19:57:19 ID:ld1lzIwMT6
八戒「どうしてもか?」
木叉「なんや猪八戒さんまで……こーゆーんが大事なんは、あんさんが一番理解してくれそぉなモンやと」
八戒「………弁才天女」
木叉「っ!!?」
八戒「ちょろっと小耳に挟んだのじゃが、やるのうお主。天女に愛の告白を受けたそうではないか、羨ましいのう?」
木叉「……な、ななな……?なんで、そんなん、知って……!?」
八戒「ほほ、最新号の二枚目……ま、情報源があってのう。………しかし忙しい忙しい言うとる割に、結構頻繁に会っとるそうじゃのぉ、その天女様と」
沙悟浄「うっわ浮気とかサイテーだよ……観音さんも可哀想に」
小龍「…死んだ方が良いですね」
八戒「いやいやワシは解るぞ?据え膳食わぬは単なる阿呆じゃしのう?男の甲斐性じゃよなぁ?」
木叉「ちょ、待てちゃうわっ!!言い掛かりや!!キッパリとお断りしたんやボクは!!ボクが愛する女性はのん一人や!!」
八戒「それにしては随分と食事やらなんやら……正直に話してみい?弁才天女ならワシも見掛けたことがあるぞい、多少トウが立ってはおるが、ボンキュッボンのセクシーダイナマイツじゃ。たまには魚ばかりではなく、分厚いステーキを食いたくもなるってモンじゃよな?」
木叉「違う言うとるやろがぁぁあ!!アンタと一緒にすんなやぁぁあ!!そ、それはやな、お付き合いをお断りしたとは言えやな、仕事上関わりがあったり、あの人地位も高いからやな、あんまし邪険にも出来へんのもあってやな……!」
沙悟浄「言い訳みっともなっ」
小龍「…ダサいですね」
木叉「なんでや!ホントのコトや!!」
八戒「ほほぉ……じゃあ何故告白された事を観世音に内緒にしとるんじゃ?なんぞ後ろ暗い理由でもあるのかと、フツーは考えてしまうのぉぉお?」
ごくう「うわワッルい顔」
三蔵「ノリノリだな」
木叉「そ、それは……だって不安にさせたくないやん……のんもあれで結構ヤキモチ焼きやし……最近只でさえあんま時間とれへんのに、そないつまらんハナシしたくないやん……」
八戒「成る程成る程、愛されとるのう観世音も。浮気で無いと言うのならば、ワシも特に気にせんで良いワケじゃ。この口が観世音に、ウッカリすっかりスッテンコロリンとこの事を滑らせても、問題無いのう、ほほほほ……♪」
木叉「いや、そ、それは……!内緒にしてたって言うそれ自体が、ちょっとやな、あの……!」
八戒「おっと話が逸れたのう、スマンスマン。……で、なんじゃっけ、此奴の処遇の話じゃったか。………どうにか、ならんのか?んん?」
木叉「………ワ、ワルモノや……!ワルモノの親玉が居る……!!」
616: 名無しさん@読者の声:2014/2/23(日) 21:43:04 ID:M97GWVJjkM
サンゾウイッコウニロクチャンガクワワッタラサイキョウジャマイカ
617: 名無しさん@読者の声:2014/2/23(日) 21:59:47 ID:2gpOsOdCJk
八戒ちゃん可愛いけど悪の親玉みたいww
618: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/24(月) 06:42:52 ID:4TidOYto2A
沙悟浄「こぉゆぅほんの小さな出来事から、愛は傷つくんだよねぇ」
小龍「…そして雪のように流れて消えてゆくワケですね」
木叉「……ぬ、ぬぐぐぐ……………わぁったわい!!何とかすればエエんやろ何とかすれば!!くぅぅ、着任早々裏に手ぇ回したり黒いコトせなアカンとは……!!」
八戒「ほほ、不正くらい慣れておくべきじゃて、上に立つ者ならばのう」
木叉「……どこまで悪人やこの幼女……!そいでもココで釈放は無理やで!上で少し説教かましてからやな……追放って事で処理したるわ!それがボクの精一杯や!クソッ!」
六耳獼猴「………なんで……オマエらまで……」
八戒「うむ?姉者の妹御とあらば、ワシ等の姉妹も同じじゃ。のう?」
沙悟浄「そうさ。アンタも乳なんか気にするんじゃないよ、女は度胸さね」
小龍「…いや自分も気にして……なんでもありません」
六耳獼猴「………姉妹……ワプッ!?」
ごくう「よかったぁ!よかったよぉろくちゃんっ!えへへへ……!」
六耳獼猴「………ソンゴクウ……」
三蔵「他はともかく、悟空に対して女のコンプレックスとか無意味だぜ?見ろよ普段より今の方が色気があるくらいだし」
ごくう「それはおししょーさまがロリコンだからですよ……」
六耳獼猴「………は、ハハハハ……!」
木叉「……じゃあそろそろ行くで。あー気分悪いわ……!」
八戒「睨むな睨むな。男前が台無しじゃぞ?ほっほっほ」
三蔵「……あ。で、お前どーすんだ?上で色々済んだら、一緒に来るか?」
ごくう「そーだよろくちゃん!たのしいよ!」
619: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/24(月) 06:44:40 ID:4TidOYto2A
沙悟浄「良いねぇ、来なよ。旅は道連れ、ってね?」
小龍「…悟浄さんは、女性が加わるのは反対するかと思いましたが」
沙悟浄「……アタイ、双子用のベビーカーに憧れるんだよねぇ……!」
八戒「此奴まで縮ませるつもりじゃったか……どうする六耳よ、ワシは無い乳も大好物じゃし、歓迎するぞ?」
六耳獼猴「……イヤ、山に戻る。あんなデカ乳と並んでナド歩けるか」
ごくう「ろくちゃん……」
六耳獼猴「……でも……ソノ………だな……」
ごくう「?」
六耳獼猴「………タマには……遊びに……キテくれると……嬉しい……かも。…………お、おねえちゃん…」
ごくう「……うんっ!いくよ!ぜったいいく!……えへへ…!」
620: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/24(月) 07:05:12 ID:75kB6ULjKA
……むかしむかし、大陸を行脚する一行が居たそうな。
小龍「……よい、しょ」
八戒「なんじゃ小龍、その荷物は」
小龍「…はい、今さっき宿の店主に呼び止められまして。いつもの郵便だと思ったのですが」
沙悟浄「なんだい八戒姐さん、今度はナタの奴に金でもタカったのかい?」
八戒「んなことしとらんわい。そもそもワシまだ今回は返事出しとらんのじゃが……」
……その一行、各地にて妖魔を滅し、弱きを助け、強きを挫く。さながら正義の使者と謳われたそうな。
小龍「……ええと、いえ、悟空さん宛ですね。手紙も付いてます」
悟空「えっ私?貸して貸してっ!……誰からだろ………わっ、わっ、ろくちゃんだ!」
三蔵「しかし天界ってすげえよな、何処に居ても居場所バレて……悟浄、そろそろ腕の感覚が恋しいかなぁ師匠は」
沙悟浄「姐さんを亡くした悲しみを癒せるのは、旦那様の温もりだけなんだよぅ!すりすりっ!」
……一行の主は、世にも名高き高僧、玄奘三蔵法師。供に連れるは武勇に優れた、妖の弟子たち。
悟空「いや私生きてるよ!良いじゃん今回はリクエストに応えて『おかあさん』って呼んだじゃん!」
三蔵「むしろそれで悪化したんじゃねぇかな」
悟空「まったくもう………えっと……」
『おねえちゃんへ。許サレタ。山に帰れタ。気がムイタら、ネグラへ来い。マッテる』
悟空「よかった……えへへ………字ぃ下手だなぁ、えへへ……」
……曰く、猪八戒、沙和尚、玉龍。そして孫行者。
八戒「で、このダンボールは何なんじゃ?ん、結構重いのう……開けても良いか?」
621: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/24(月) 07:07:42 ID:75kB6ULjKA
悟空「え、うん。なんだろ……山の果物とか送ってくれたのかな………えっと」
『追伸・ネグラのベッドの下にアッタ書物だガ、おねえちゃんのダロウ?捨てるニモ売るニモ恥ずかしクテ困ってイタ。引き取レ。』
悟空「……花果山の家の……ベッドの下………」
……師を守らんと闘う姿、その忠誠。それは物語となり、空を駆ける。
八戒「…『ボクの身体は彼の玩具』『背中に触れるカタイモノ』『その長槍で貫いて』………」
小龍「………漫画……ですか。随分と年期の入った」
沙悟浄「悟空姐さん………」
三蔵「お前エロ漫画を妹に送らせるとか、どんな姉ちゃんだよ」
……人々は敬意をもって、彼等を『五聖』と呼び崇めたそうな。
悟空「ちっ、違うのっ!私が頼んだワケじゃ、あ、あうう、恥ずかしいから中身広げないでぇっ!」
八戒「全般的にハードなタイプが好みなんじゃのう、姉者」
悟空「やめてー!特にシャオくんそんな目で見ないでぇぇぇぇえっっ!」
……今宵の御話は、これにておしまい。
622: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/24(月) 07:11:21 ID:W43xDnLuTo
『孫悟空 対 孫悟空』
脚本 ヨシュア
主題歌『GO WEST!』歌/三蔵一行
挿入歌『コイスルドクロ』歌/沙悟浄
店員「お待たせしましたぁ、こちらカシスオレンジと、ジントニックでございまぁす」
虎力大仙「あ、カシオレ私。追加は……良いや、あんがと」
店員「ごゆっくりどうぞぉ」
虎力大仙「……いつまでメソメソしてんのよアンタ。ほら、おかわり来たわよ」
紅孩児「だって……放置って……いくらなんでも放置って……!」
虎力大仙「そのハナシ何回目よ。飽きた」
紅孩児「虎力さぁぁん……冷たいぃぃ………慰めのキスくらいしてくれてもぉぉ……!」
虎力大仙「酔いすぎよバカ。……ゲ、もう朝方?ヤバい私そろそろ帰んないと」
紅孩児「えええ!?こんな状態の僕を置いて!?」
虎力大仙「いや、鹿力がさ、カレー作ってたから。一晩おいた鹿力のカレーやばいから。食べ逃すワケにはいかない」
紅孩児「僕よりカレーを取るのぉ!?ひどいよ虎力さぁん!ううう……ひどいよぉ………悟空ーっっ!!!」
劇了!
623: 名無しさん@読者の声:2014/2/24(月) 08:13:39 ID:mCU9rSPiNc
テーマソング聴きたいwww
624: 名無しさん@読者の声:2014/2/24(月) 12:55:46 ID:zL1WLCW5ps
悟空も変態ww
625: 名無しさん@読者の声:2014/2/25(火) 18:33:11 ID:6KdyPMHBok
乙!
626: 名無しさん@読者の声:2014/2/26(水) 21:22:30 ID:O0RYAJ0eU2
終わりなのか(´;ω;`)
お疲れ様でした!
627: ヨシュア【OVAみたいなそんな】 ◆.frSdr10QQ:2014/2/27(木) 15:50:49 ID:tii46iCmxk
「おおおお……田畑が甦って行くだ……!」
「流石は仏の御遣い様だぁ、ありがてぇ、ありがてぇ……!」
「なんとお礼を言ったら良いだか……!」
三蔵「いえいえ、僧侶として当たり前の事をしたまでですよ。皆さんのお役に立てた、それだけで満足です」
「おお、なんて欲の無い……!」
「そんなわけにはいかねぇだ、なんかお礼を……!」
八戒「ふむ。これで今夜の飯と宿はゲット出来たかの」
悟空「だねー。でも営業スマイルのお師匠さま、いつ見ても気味が悪いね」
小龍「…田畑に呪いがかけられて居たのは事実ですし、それを助けたワケですから……多少のドヤ顔は我慢しましょう」
悟空「あはは、まあコレしか能が無いもんね、お師匠さしっぽっ!!?」
三蔵「だーれが能無しだ毛玉め」
八戒「御苦労じゃった、師匠殿。しかし本当に水神様とやらの呪いじゃったのか?」
三蔵「んにゃ、そんな大層なもんじゃ無いんじゃね?呪った、ってより、化かした、くらいのレベルだったし……ん?悟浄は?」
小龍「…悟浄さんは、『旦那様のカッコいい所を他の女に見せたら大変な事に』とかで、近くの広場に村の女性を集めて、なにやら護身術を教えています。男性も結構参加してましたが」
八戒「大方悟浄目当ての助平じゃろうな。ま、この辺りの治安も微妙じゃし、悪い事では無かろ。しかし気になるのう……何故こんな田舎の村の田畑になぞ……」
悟空「頭締め付けられなくなったと思ったら、最近しっぽばっかもう………で、お師匠さま。ゴハンとかは?」
三蔵「ん、オッケーだ。村の酒家の2階が宿になってるらしい、もちろんタダ飯タダ宿だ!」
悟空「わーい!」
小龍「…では荷物を……あ、悟浄さん」
628: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/27(木) 15:52:22 ID:tii46iCmxk
沙悟浄「居た居た。旦那様、終わったみたいだね。……ほら、八戒姐さんならそこのメイド服だよ」
悟空「……そのオジサン、誰?」
沙悟浄「えっとだね……」
八戒「普通こういった場合、金やら食料やら、貢物を要求されとるモノじゃが……むう……ほ?」
男「悟能っ!」
ガバッ!!
八戒「……っ!!?」
小龍「…なっ……!」
沙悟浄「ば、馬鹿アンタっ!」
悟空「は、は、八戒ちゃんに抱きついた……!」
三蔵「みんな周りの人を逃がせ!そして俺らも逃げようまだキレんなよ八戒!」
八戒「………マ……」
男「あっはっは!悟能だ!あっはっはっは!」
八戒「…………マオ……!」
八戒後伝 〜A Midsummer Night's Dream〜
629: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2014/2/27(木) 15:53:22 ID:tii46iCmxk
八戒「え、ええい離せ!マ、卯(マオ)、お主どうして……コラ抱き上げるでないっ!」
卯「あっはっはっはっは!」
悟空「し、知り合い……?」
三蔵「おい悟浄、この人何なんだ」
沙悟浄「いや……講義の最中、子供でも使える護身術を教えた時に、八戒姐さんの事をちょろっと話したら食い付いてきて……」
小龍「…ご、悟能様……」
卯「やー、良いんですかね、オレまで晩御飯ご馳走になっちゃって!」
八戒「……マオじゃ。小龍を拾うより前、下界に落とされた直後に………まあ、ワシが少し世話になった男じゃ」
卯「自己紹介が遅れました!マオと言います!女みたいな名前でしょ、あっはっは!」
悟空「…もぐもぐ……あれ?オジサン妖怪?」
卯「おお、鋭いな!まあ弱いけどね!あとオジサンはやめてくれ、まだまだ若いつもりだぜ、オッパイちゃん!」
悟空「オッパイちゃん……」
八戒「…血のうっすい半々妖じゃ。人間と殆んど変わらんわい、ザコじゃザコ」
卯「変わらず口が悪いなぁコイツめ!」
八戒「…ぬう、頭をポンポンと叩くで無い……!」
小龍「……………」
沙悟浄「おーいシャオ〜?……ダメだ、見た事の無い御主人様を目の当たりにして固まっちゃってるよ」
三蔵「しかしあの八戒を……ああ、ソイツの事です。妹……いや娘みたいに扱いますねアンタ。すげえな」
卯「あ、そう見えます?嫌だなぁ、そんなんじゃ無くて……」
八戒「ま、待てマオ!」
卯「コイツはオレの嫁ですよ!」
三蔵「……よめ?」
沙悟浄「………ヨメ……って………」
悟空「嫁ぇぇぇぇええええっっ!!?むぐっ!!?……ちょ、み、水、詰まっ……!!」
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