尻「…はっ!!誰か居るのですか!?」
三蔵「見たところ20代そこらか。いや、肌の張りからすると、17、8かな」
尻「ああ…こんな人里どころか鳥の声さえ聞こえない不毛の地に、とうとう人が…!しかも声から察するに殿方…!」
三蔵「しかし無駄に毛深いな」
尻「ついに…ついにメチャクチャにされちゃうんですね…!この通りすがりの名も知らぬ殿方に性の捌け口にされちゃうんですね私のお尻…!あと毛深いとかヒドイ」
三蔵「うるさい尻だな…いくら仏の教えとはいえ、こんなのも助けるべきなのか…?」
尻「仏の教え…?僧侶さま…なのですか?」
三蔵「うむ。僧だよ。玄奘三蔵。…それにしても毛深いな…特に尻のあ」
尻「やめて!!…こ、これは失礼をしました…!仏に仕えるお方は、そのような煩悩は無いのですね!」
三蔵「いや俺ロリコンだから。女は10歳以下しか認めない」
尻「おい」
三蔵「下の毛とか意味わかんない」
尻「おいこら」
2: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/28(金) 02:34:57 ID:d94KxDYQi2
尻「ふわぁ…!岩が砂に…!」
三蔵「嫌に面倒な封印だったな。術者の性格悪そー」
尻「ふわぁぁ……」
三蔵「…おい毛尻、羽織っとけ」バサッ
尻「わぷ。…あ、私裸ん坊…」
三蔵「目の毒だ」
尻「……なんだかんだ言っても、僧侶さまも男なんですね」
三蔵「いやマジで気持ち悪くなる。おっぱいが気持ち悪い。おおきい。キモい」
尻「そこまで!?」
三蔵「ところで毛尻、なんでまたこんなとこに封印されてたのよ」
尻「そ、それは……てか何ですか毛尻って!私には孫悟空という立派な名前がありますっ!」
三蔵「何ですかって、尻にビッチリ毛がモジャってるから毛尻」
悟空「そこの説明は求めてません泣くぞ」
三蔵「悟空……?その火のような紅い眼……まさか伝説の斉天大聖…?」
悟空「…あ〜……知られてますよねそりゃ……あはは…」
三蔵「17、8歳どころか、ババアかよ」
悟空「泣きますよ?」
3: 名無しさん@読者の声:2013/6/28(金) 11:30:08 ID:An6zq3r.pE
おもしろい
つCCC円
4: 名無しさん@読者の声:2013/6/28(金) 15:02:08 ID:kicSI8Q9o2
なぜか気になる
5: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/28(金) 17:06:53 ID:VghCuEkDg.
観音『…聞こえますか、三蔵法師……そして、石猿よ…』
悟空「ふぁっ!?か、観音さまっ!?」
三蔵「…観世音菩薩」
観音『…三蔵法師よ…よくぞこの不浄なる妖を救いましたね……釈尊と見紛うその徳、見事です…』
三蔵「見るに堪えないキモさだったからね」
悟空「私のこと嫌いですね?」
観音『…石猿よ……法師の慈悲に感謝しなさい……そして師と仰ぎ、徳を積むのです……天界をシッチャカメッチャカにした大罪、それにてなんとかギリ、赦しましょう…』
三蔵「シッチャカメッチャカ言うたぞ菩薩が。しかもギリて。お前すげえな」
悟空「わ、わ、若気の至りと言うか黒歴史と言うか、うう…」
観音『…玄奘三蔵法師よ……石猿…いえ、孫行者を、よろしく頼みます……』ガチャッ ツーツー
三蔵「…ガチャ?」
悟空「観音さま…ありがとうございます…!」
三蔵「よろしく…って。え〜……」
悟空「…あ、あの」
三蔵「なにお前、ついてくんの?」
悟空「は、はい!許されるならばっ!!うわあ嫌そうな顔」
三蔵「…なんなんだよ、天竺行けっつったり毛尻つれてけっつったり……ムチャ振り大好きか天界は……わーったよ、やりゃ良いんでしょやりゃ…」
悟空「ありがとうございますっ、僧侶さ…いえ、お師匠さま!!この孫行者、観世音菩薩の導きに従い、お供致します!天下無双の怪力に、変幻自在の術数、必ずやお師匠さまのお役に立ってみせます!!」
三蔵「………あー、うん…」ジロジロ
悟空「お、お師匠さま…そ、そんなジロジロと見ないで下さい……羽織り一枚しか、私…」
三蔵「……マジで苦行だわ……はぁ…」
悟空「いくら私でも傷付くんですけど」
6: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/28(金) 22:02:31 ID:5liGDbiY1w
三蔵「…で、お前は何が出来んの」
悟空「なにって…えと、つ、強いですよ!」
三蔵「毛根が?」
悟空「ねえ毛から離れませんか?」
三蔵「なんかやってよ、妖術」
悟空「そんな宴会芸みたいに……じゃあここは私の代名詞的なこれを…!觔斗雲の術っ!!」
三蔵「おお、雲が」
悟空「どっ…うですかっ?す…っごいで、しょっ?天っ界っ、ですらっ…これで、ひとっ、飛びっ」
三蔵「それ俺も乗れんの?」
悟空「あ、いやっ、生身のっ、人間さんはっ、ちょっとっ」
三蔵「使えねぇ〜」
悟空「お師匠さまぁ、そんなあっ」
三蔵「……で、なんでお前はさっきから宙返りしてんの?」
悟空「えとっ、トンボ返りっ、してないとっ、雲がっ、消えちゃい、ましてっ」
三蔵「なんつー体育会系な術だよ」
悟空「じゃ、じゃあこれです!ん〜…摂法!!」
ビュオオオオオッ
三蔵「おお、風が」
悟空「どうです!これぞ風を吸い込み暴風を起こす摂法の妙技…きゃあっ!?」
ビュオオオオオッ
悟空「あー!!羽織がっ、羽織がっ!!」
三蔵「…………」
悟空「あぁぁ…」
三蔵「……俺の羽織」
悟空「あうぅ……」
7: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/28(金) 22:03:37 ID:5liGDbiY1w
三蔵「…うん、もうわかった。もういいよ」
悟空「諦められてる!?……く、こうなったら奥の手…!!」
三蔵「いや、マジでもういいから、替えの服でも調達に」
悟空「…変化っ!!」ボワン
三蔵「……!!」
ロリ悟空「…ど、どうです?お師匠さまの大好きな、8歳前後の体躯!!お胸もペッタンコ!!」
三蔵「…お、お、お前……」
ロリ悟空「や、ちょっとお師匠さま…目が、目が恐ぁい…」
三蔵「下…」
ロリ悟空「した?」
三蔵「……行者。これを」
ロリ悟空「…?綺麗な輪っか…」
三蔵「…緊箍児、という。頭につけなさい」
ロリ悟空「…きんこじ?はぁ……はい、つけました、けど」
三蔵「…『緊箍呪』」
ロリ悟空「ぎにゃぁぁぁぁあ!!?頭が!!頭が割れるよぉにいいぃぃ!!?」
三蔵「ロリ体型に下の毛モジャモジャとか、夢に出るわ!!今すぐ戻らねぇと頭絞め潰すぞゴルァ!!」
ロリ「しょ、しょんなっ!!うにゃぁぁぁぁあ!!!」
8: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/29(土) 23:21:51 ID:VOajUIbaW6
三蔵「ほれ、きりきり歩け、弟子」
悟空「う〜、弟子使い荒ぁい…」
三蔵「天下無双の怪力なんだろ。そのくらいの荷物くらいで弱音吐くな」
悟空「そりゃこれくらい何でもないですけどぉ…封印が解けた途端、お腹空いてお腹空いて…」
三蔵「人里に下りんことにはなぁ、この岩山じゃ、木の実ひとつ……もう自分のムダ毛でも食ってろよ」
悟空「お師匠さま、言葉は時に刃と化すんですよ?」
妖怪「ぐるぁぁぁぁぁぁあっ!!」
三蔵「俺の刃は切れ味バツグンだろう?はっはっは」
悟空「私のピュアハートは切り刻まれてヴィンテージジーンズみたいになってますよ」
妖怪「ぐるぅぁぁぁぁあ!!ぐぅわぁ!!」
三蔵「値段が跳ね上がるな。も少し切っとくか」
悟空「やり過ぎると半ズボンになっちゃうからやめて」
妖怪「ぐるぁぁぁぁあ!!ぐるるぁぁあってばぁ!!!」
三蔵「ところで悟空、パンツ派?スカート派?」
悟空「スパッツ派です」
妖怪「無視すんなテメエらっ!!!」
三蔵「…うるさいなあ、用があるならそれなりの態度をとれよクズが。こっちだって時間を肥溜めに捨てるほど暇じゃねぇんだよカスが」
悟空「急に『ぐるあー』なんて叫ぶ人なんて、普通無視しますよ、関わっちゃいけないタイプですよ、黄色い救急車のお迎えでも待ってて下さいよ」
妖怪「言葉は時に刃と化すねホント!!」
9: 名無しさん@読者の声:2013/6/29(土) 23:33:57 ID:j.KD4f/ouc
おもしろいw
CCC
10: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/29(土) 23:58:04 ID:jz4VLVWnxQ
三蔵「…で、なんの用だよ。追い剥ぎなら残念ながらお金は渡したくないのでお引き取り願います」
悟空「町で服とかご飯とか買わなきゃいけないんでお引き取り願います」
妖怪「うるせぇよ!それで引き下がる追い剥ぎは追い剥ぎ向いてねぇから辞めちまえよ!……と、そんなことは別に良いぜ、俺様の狙いは金なんかじゃねえ」
三蔵「…まさか……!?」
妖怪「へへへ…」
悟空「わ、私の身体が目的!?そ、そうよね…こんなボンキュッボンのセクシーダイナマイツが全裸でそのたわわなボディを揺らして歩いてたら、そりゃあ世の健康な殿方は獣欲に支配されてむさぼるように私をっ」
三蔵「うわぁ趣味悪いなーお前。友達になれんわー」
妖怪「違ぇよ!!もうなんなのお前ら!?頼むから少しは危機感持てよ!!」
三蔵「じゃあなんなんだよ早く言えよウゼェよ」
悟空「そしてその猛りに猛った劣情の塊を見せつけられた私は為す術もなくただただ運命を呪いながら」
妖怪「…なんでこっちが怒られて……あとそこの猿女黙らせろ。…ゴホン。テメェ玄奘三蔵さんだろ?俺ら妖怪の中じゃ、かなりの有名人だぜぇ…?その肉を喰らえば、不老不死の体が手に入るって噂だぁ……くくく、俺様にもツキが回って来たぜぇ…」
三蔵「なにそのハタ迷惑な噂」
妖怪「悪く思うなよ三蔵さんよぉ…ヒョロっちくて不味そうだが、そこは我慢してやるぜぇ、へへへ」
三蔵「バッカ野郎ヒョロくねぇし細マッチョだし脱いだらスゲェし」
悟空「……ねぇお師匠さま」
三蔵「…ん?どうしたションベンか?」
悟空「デリカシーってなんだろう。そーじゃなくて、なんで不老不死になれるからって、お師匠さまを食べようとしてるの?あの人」
妖怪「…はぁ?この女なに言ってやがんだ?」
悟空「だってですよ、不老不死ななりたいなら、チョロッと閻魔さんの所に行って、チョチョイッと閻魔帳にある自分の名前を消せば良いハナシじゃないですか。わざわざ争う事もないですよバカらしい」
妖怪「……え」
三蔵「悟空悟空、そんなこと言っちゃダメだぞ。アイツを見てみろ、妖怪だとは名乗ってるが妖術や仙術はおろか、法力の欠片も無いザコだ。戦闘力たったの5、ってとこだ。そんな奴が閻魔様になんか近付けるわけないだろ?」
悟空「あー、あー。す、すみません妖怪さん、ちょっと私基準で考えちゃいましたぁ。テヘッ」
妖怪「………」
三蔵「あーゆー『持たざる者』は、他者から奪う事しか出来ないんだから、優しくしてやんなきゃ。仏の心ですよ、孫行者よ」
悟空「勉強になりますお師匠さま!愚かさを認めてあげるんですねっ!」
妖怪「て、て、テメェらぶっ殺す!!!」
11: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/30(日) 20:18:10 ID:c0r3KBdBdY
悟空「ふもとの町につきましたっ!」
三蔵「…そうですね悟空さん」
悟空「…お師匠さま?なんでそんな私から距離を取るんです?」
三蔵「いえ、いくら賊徒とは言え、目の前で塵と化したのを見た日にゃあ、仏だって萎縮しますよ。加害者に対する目も変わりますよ。殺生いくないこわいこわい」
悟空「ち、力加減がですね?流石に数百年も動いてないと、そのですね?」
三蔵「そしてきっちりいつのまにやらあの賊徒から服も奪ってるとか、お前常習犯だろ、手際の良さが全てを物語っている恐ろしやー」
悟空「だ、だってスッポンポンで町に入るワケにもっ。そんなことしたら村の若い衆が総出でその青い性を本能の赴くままに」
三蔵「あ、それに付き合うのはめんどい」
悟空「なんて自分勝手な」
三蔵「さて、まずは暗くならんうちに宿を…」
悟空「それとご飯ご飯!このままじゃお腹と背中が反転します!」
三蔵「ヘソがなくなるくらいだな。……それにしても、この町…」
悟空「…どしました?ウンコでもしたくなりました?」
三蔵「お前二度とデリカシーとか語るなよ。いや、この町だがな、妙だ」
悟空「……妙、ですか?」
三蔵「幼女が見当たらないっ!!」
悟空「あ、病院ならそこにありますね、悪いのは眼かな頭かな?」
三蔵「よーし『緊箍呪』っ!」
悟空「ぎにゃあぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
12: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/6/30(日) 20:31:39 ID:c0r3KBdBdY
悟空「うぅぅぅ……こんなツッコミ毎度されてたら、そのうち頭がパーン!ってなるよぅ…」
三蔵「際どいネタはやめい。師匠様に向かって言って良いコトと悪いコトがある」
悟空「さじ加減がわからないですよ……でも、お師匠さま。この町、確かに変です」
三蔵「…ここまで露骨だとなあ、うん」
悟空「女の人が一人も居ない…!」
三蔵「可能性その1、『俺がカッコ良すぎてみんな隠れてる』」
悟空「…せいぜい中の上、くらいですよお師匠さまは」
三蔵「そんなリアルな評価は要らんわい。じゃあ可能性その2、『ここは伝説のホモの町だった』」
悟空「うわあ早く出ましょう。あ、でも美少年同士なら……えへへ…」
三蔵「これは他人のフリせざるを得ない」
悟空「あ、こんなのどうです?可能性その3、『私の美しさに皆恐れ入って出てこない』」
三蔵「そうかお前の毛深さに恐れおののいて…」
悟空「この町の女性は透視能力でもあるんですかねぇ?服着てるんですけどねぇ?ねぇ?」
男「あ、あんたら!!」
三蔵「はい、どうなされました町の方?」
悟空「なんて爽やかな営業スマイル」
男「は、は、早くここから逃げるんだ!女が居るなんてアイツが嗅ぎ付けたらっ…!!」
三蔵「なんか浮気現場が奥さんに見つかりそう、って感じのセリフだな」
悟空「これだから男は」
男「これ以上アイツの犠牲には…なんで白い目で見られてんの俺」
三蔵「まあ浮気は男の甲斐性だしな、少しくらい」
悟空「これだから男は」
男「ねえ話聞いてます!!?」
13: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/1(月) 00:19:35 ID:818dA2ux8.
三蔵「……で、つまりその猪なんちゃら、って妖怪が、町の女連中をさらってったのか」
悟空「悪いヤツですねぇ」
三蔵「しかし小さい町とはいえ、女全てを持ってくとか、豪快さんだなー、スケベだねぇ」
悟空「絶倫ですねぇ」
男「…腕っぷしが立つ十数人が束になっても敵わなかった…猪悟能の奴ぁ本物のバケモンだ…!」
三蔵「なんてベターな」
悟空「まず勝てませんよね、『町の力自慢』とかそーゆー人達って」
男「……そ、それに強いだけじゃなくて、奇っ怪な妖術まで…悪い事は言わん!気付かれない内にこっから…!」
???「ワシが雌の匂いに気付かんとでも思うたか?」
男「ひっ…!!?」
???「安心せい、殺さんわい。お主ら町の男共は、ワシへの供物を作り運ぶ大事な働き手…じゃがそこの余所者は、女を浚うに邪魔そうじゃしの…」
三蔵「およ」
悟空「お師匠さまっ!危ないっ!!」
???「死んでおけぃっ!!」
14: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/1(月) 00:23:44 ID:9XjqRXXnhU
ガキィィィィィン!!!
???「…ほ、邪魔立てするか、女よ」
悟空「お師匠さまに何するんですか!この……って…」
???「九歯馬鍬を跳ね返すとは……ん、なんじゃ女。ワシの顔になんぞついとるか?」
悟空「お、女の子…?」
男「み、見た目に騙されちゃいかん!こ、コイツだ!!コイツが猪悟能だっ!!」
猪悟能「五月蝿いのう。こっちも好きでこんなチンクシャな体躯をしとる訳と違うわい。人の気にしてる事をそう言うもんでは……ヒィッ!?」
三蔵「うん、素晴らしいつるぺた具合だ。そしてこのイカっ腹。おしりもプニプニしてて、ちょっと蒙古斑の有無を確かめても」
猪悟能「な、な、なにするか貴様ぁぁぁああっ!!?」
ガキィィィィィン!!!
猪悟能「退けぃ女ぁ!!そこの腐れ下衆を殺させぇい!!」
悟空「お、お師匠さまに何、するん、です…」
猪悟能「セクハラされた仕返しに決まっとろーがぁ!!」
悟空「ぐ、言い返せない。どうぞって言いたい」
三蔵「やっべぇ超もちもち肌だった。手にしっとり吸い付く」
猪悟能「一発!!一発でいいから殴らせてくれっ!!」
悟空「気持ちは、気持ちは痛いほどっ!」
三蔵「すっぽり腕に収まるそのサイズ、興奮します!」
猪悟能「殴らせろぉぉぉぉぉお!!!」
15: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/1(月) 19:33:52 ID:ci7aUG0C66
猪悟能「えぇぇぇいっ!!退かぬなら勿体無い、ひじょーに勿体無いが、貴様も屠ってやるわ!!ああ勿体無いなぁでもっ!!」
悟空「お師匠さま下がって!!この子強いです!!」
三蔵「漏れ聞こえる本音からどうも緊張感がなぁ」
猪悟能「このワシを小童扱いか女っ!!その五体引き裂かれてから後悔するが良いわぁっ!!」
ヒュンッ ガキィィン!!
猪悟能「ほっ…!」
悟空「ふふん、後悔するのはそっちですっ!」
猪悟能「…やるではないか女。その膂力、棒術、天晴れよ。名乗れぃ、知らず殺すには惜しいわい」
悟空「ふふ、君も強いけど、私には勝てないよっ!東勝神州、傲来国は花果山、その頂きより生まれし妖仙、斉天大聖孫悟空とは私のことですっ!!」
猪悟能「…おおお、よもや天地に武名悪名を馳せた猴仔公を拝めるとは、武人の誉れ極まるわい!…面白い…我こそは天蓬元帥猪悟能!!いざ尋常に……死合えぇい!!」
カキィィン!!ギャリィン!!ビュオッ!!
猪悟能「ふほ、フハハハハハ!!やるわやるわ!!全力のワシの九歯馬鍬と十合より打ち合った者は初めてじゃわいっ!!」
悟空「おっと!君もスゴイですよ!私の如意棒の一撃に耐えられるなんて、魔王クラスじゃないですかっ!!」
男「ひ、ひぃぃぃぃ!!バ、バケモンだぁ…どっちもバケモンだぁぁ…!!」
三蔵「…………」
悟空「伸びて如意棒っ!!」
猪悟能「金剛と化せぃ九歯馬鍬!!」
ガキィィィィィン!!!ガキィィィィィン!!!
悟空「…思った以上ですね…!!」
猪悟能「…ほほ、貴様も名に違わぬわ…!!」
三蔵「……悟空っ!!」
悟空「お師匠さま!安心してください、私が絶対に」
三蔵「ノリが恥ずかしくて見てらんない」
悟空「そんなコト言いますか」
三蔵「正直名乗りの段階から見てて恥ずかしい『私の一撃に耐えられて〜』とかもうやめてお腹痛い」
悟空「ここまで守り甲斐の無い人がいるとは」
16: 名無しさん@読者の声:2013/7/2(火) 02:23:10 ID:v0IlIExTto
支援!
猪の名前なんて読むの?
17: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/2(火) 21:57:31 ID:uaEYZv8uMQ
悟空「師匠の為に奮闘してる弟子に向かって、もー少しなんかないですかねぇ心配とか応援とか」
三蔵「ま、守って欲しいなんて頼んでないんだからね!」
悟空「ツンデレた!」
三蔵「いやただの情緒不安定」
悟空「思春期ですねぇ」
猪悟能「勝負の最中に漫才とは余裕じゃのう!!」
ビュオッ!!
悟空「わわわっ!」
猪悟能「ち、避けるか。すばしっこ…」
悟空「人がお話してる時に卑怯ですよっ!ていっ!!」
猪悟能「痛ぁっっ!!」
悟空「あれ、当たった」
猪悟能「…ぐぬぬ……卑怯はどっちじゃ……いや、これも兵法か…!」
悟空「?」
三蔵「悟空悟空、胸、胸」
悟空「…むね?…おおうっ!おっぱい丸出し!?」
三蔵「さっき掠ったんだなー。はよ隠せよ見苦しい」
猪悟能「そうじゃ隠せ隠せぃ!!」
悟空「そんな二人して。こんな惨めなサービスカットがあるだろうか」
猪悟能「そんなうらやまけしからんモノをぷるんぷるんと揺らされて、父ちゃんそんなん許さんぞ触りたい!!!あぁぁ桃色の突起がなんと凶悪な!!!」
悟空「……はい?」
三蔵「うわあ」
猪悟能「…ぐ、頭が…先の打ち込みか。ええい孫悟空!!勝負は預けたわい!!次こそ揉みしだいてやる!!」
悟空「趣旨がおかしなことに」
猪悟能「雲よ!我が脚と為し天を駆けぃ!!」
悟空「いやあの……行っちゃった」
18: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/2(火) 22:01:19 ID:sZH7Inb.pc
三蔵「何だったんだありゃ」
悟空「…スケベ幼女?」
三蔵「というよりオヤジ幼女だな。中身があれかー、趣味じゃないなあ」
悟空「どーしますお師匠さま?あの感じだとまた来ますよ、きっと」
三蔵「それよりあの雲の術、お前より性能良いなー、宙返りしなくて良いっぽいし」
悟空「私へのダメ出しを見つけるのが本当に上手いなあ」
男「あ、あんたら、すげえんだな…!あの猪悟能を追っ払うなんて…!」
三蔵「全ては仏の導きですよ、ふっ」
悟空「お師匠さまがやったのはセクハラだけですよ」
三蔵「だから仏がセクハラしろって」
悟空「流石にそれは仏に謝りましょうかイエローカードです」
男「…な、なあ、あんたらの力を見込んで、頼みがあるんだが」
三蔵「……ふむ。…腹減ったなあ、悟空」
悟空「え?…あー、はい。ペッコペコですお師匠さま」
男「…え?あ、ああ!そんならウチの店に来てくれ!ボロいが味は保障するよ!」
三蔵「お酒があればなお嬉しいなぁ、悟空」
悟空「私、老酒が良いなぁ」
男「…あ、ああ」
三蔵「ついでに泊めてください」
悟空「朝御飯は乳粥が良いです」
男「…はい」
19: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/2(火) 22:03:06 ID:sZH7Inb.pc
>>16
猪悟能(ちょ ごのう)です。
武器は九歯馬鍬(きゅうしまぐわ)と読みます。支援どーも。
20: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/3(水) 23:28:31 ID:4eTavAN0hc
三蔵「……福陵山ってのまで、あとどんくらい?」
悟空「このペースだと……三日くらい?」
三蔵「遠いなあ」
悟空「まあ悪さをする時は、足がつかないよーに遠くの町とかを狙うのがセオリーですからねぇ」
三蔵「振り込め詐欺団かよ」
悟空「だから私が觔斗雲の術でビューンと行って、あの子懲らしめてきますって言ったのに」
三蔵「そーゆーズルすると、観世音が絶対にケチつけてくんだよ。お前枕元に毎晩菩薩が出てきて説教される気持ちわかる?」
悟空「あの人らは冗談通じませんからねぇ…」
三蔵「かといって引き受けたからには、町の女性達を救わねばならぬ」
悟空「これでもかってくらい飲み食い荒らしましたからねぇ」
三蔵「これで断るとか流石の俺でも出来やしない」
悟空「酒樽ごといっちゃいましたしねぇ私も。後半記憶無いですよーあはは」
三蔵「え、お前あんなことしといて覚えてないの?」
悟空「えっ」
三蔵「あんな恥ずかしいコトしちゃって師匠的にどうしようかと思ったのに」
悟空「えっ、えっ?私何したの?えっ」
三蔵「女の子がやっちゃいけないよあんなコト恥じらいを持てよ」
悟空「ねぇ何したの私!?」
21: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/3(水) 23:29:30 ID:4eTavAN0hc
三蔵「それは下の毛を……ん?」
男の子「…お迎えに上がりました。玄奘三蔵様、孫悟空様」
悟空「やだ美少年」
三蔵「誰だよこのショタっ子」
男の子「猪悟能様の使い、小龍と申します。此方にお二方が向かわれていると聞き、遅れ馳せながら、御迎えに……あの、頭を撫でないで欲しいんですけど」
悟空「どうしよう可愛いシャオロン君可愛い」
三蔵「確かにちょっと目覚めそうになる」
小龍「あの」
悟空「お師匠さま、この子飼ってもいいですか?」
三蔵「ちゃんと毎日エサやりと散歩するって約束できるなら」
小龍「だから、あの」
悟空「わーいお師匠さま大好きっ!」
三蔵「はっはっは、まったくこんな時だけ現金なヤツだな」
小龍「…これは話に聞くより厄介な人達ですね」
悟空「あ、眉をひそめた顔も可愛い」
三蔵「いじめたくなるな」
小龍「……これより主が棲処、雲桟洞へとお連れ致します」
三蔵「真面目だなあお前」
悟空「可愛いなぁ」
小龍「…ところで、三蔵様」
三蔵「んう?」
小龍「…さっきの、『下の毛を』の後が気になるのですが」
悟空「ちょ」
三蔵「君とは仲良くなれる気がする」
悟空「おい」
22: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/5(金) 05:31:43 ID:i8u0Ld2PTc
小龍「…到着しました。お疲れ様です」
三蔵「さすが空飛ぶと早いなー」
悟空「小龍くんが龍の姿になったときはビックリしましたけど、龍の背って乗り心地抜群ですねぇ」
小龍「…喜んで頂けたようで、なによりです」
三蔵「しかし気に入った。まさか龍神とは。男の子はすべからくドラゴンが大好きです気に入った」
悟空「しかも可愛いし。もうウチの子になっちゃいなよぅ小龍くん」
小龍「猪悟能様、小龍めが戻りました。三蔵様、孫悟空様をお連れ致しております」
三蔵「無視の間の取り方も合格点だな」
悟空「有望な子ですねぇ」
伝声管『おう、来たか。部屋まで案内せい』
小龍「はい。お二方、どうぞ此方に」
三蔵「いいトコ住んでんなー、ガキンチョのクセに」
悟空「絨毯がフカフカ」
小龍「あの町からの貢ぎ物もありますが、猪悟能様は商人として成功もされております。まあ浚って来られた女性たちの養いがありますので、金銭はいくらあっても足りませんが」
三蔵「あんなシケた町より、良い暮らしさせてもらってそーだな。助けても感謝されなそー」
悟空「あの子ブッ飛ばして皆さんを取り返すモチベ、下がりますねー」
小龍「…一応私も猪悟能様側の者ですので、せめて小声でお願いします」
23: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/5(金) 05:35:23 ID:aYMsUCp8d.
三蔵「しかしそんなに女を浚ってどーしてんだアイツは。流石にスケベな理由だけじゃないだろ?」
悟空「人食いの臭いはしなかったですけどねぇ」
小龍「それは……あ、こちらの部屋です。猪悟能様、入ります」
ガラッ
猪悟能「おう御苦労、小龍。お主らも昨日は急にすまんかったのう。ワシもつい…おっと、まだ満足出来ぬのか?ほれ?」
娘「ごのうさまぁ…あふぅん…」
小龍「では、私はお茶の用意でも」
猪悟能「そうじゃの…いや、もう夕食の頃合いじゃろ。飯と酒を繕えい。ん?なんじゃ貴様もか?主人をさしおいて何度も果ておってからに助平めが」
人妻「ああ……もう主人じゃ満足できないのぉ…ん…」
小龍「畏まりました。では取り掛かります。お二方、ごゆるりと」
猪悟能「うむ、任せたぞい。…どうじゃ、中々の執事じゃろ?あれも大罪を犯して天界(うえ)を追い出された口らしいが、どうして使える童よ。んっ…ぷはぁ……おうおう蕩けた顔をしおって。幼いとは言え、女じゃのう…」
幼女「おねぇちゃん……おねぇちゃあん…」
三蔵「………」
悟空「………」
猪悟能「ん?なんじゃそんな固まりおって。お、そうじゃ孫悟空よ、混ざるか?男、お前は寄るなよ」
三蔵「……えー、と。スンマセン一旦タイムで」
悟空「ちょっと失礼します」
猪悟能「…?」
三蔵(おいなんだアレ。布切れ一枚の女が軽く50人は侍ってたぞ熟女からピー歳まで食べ放題バイキングしてるぞ)
悟空(完っっっ全にスケベな理由だけでしたね。もう私は彼女を子供扱いできません直視できません)
三蔵(なんか露骨過ぎて俺のマグナムもリロードされない。よもやこの玄奘三蔵ともあろう者が口惜しや)
悟空(なんの話ですか。それに変にフレンドリーだしなにより小龍くんがフツーにしてるし嫌だそんなのに慣れてる小龍くん嫌だ)
猪悟能「なんじゃ後を向いてヒソヒソと。別の所を固くしてしもうたか?ほほっ♪」
三蔵「うわあオヤジ臭」
悟空「ドン引きです」
24: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/7(日) 18:41:03 ID:wtlrFeeeZc
猪悟能「どうした?山海の幸に極上の酒じゃ。もそっと楽しそうにせい、玄奘三蔵よ」
悟空「そうですよお師匠さま、このカニとかヤバイですよプリプリですよ」
三蔵「君はあんなん見た後によく食えるね妖仙ってのは性におおらかなのかな?」
猪悟能「はん、人間がムッツリ過ぎるんじゃ。好きなもんを我慢するとか阿呆の極みじゃの。のう孫悟空」
悟空「一緒にモグモグしないでムシャムシャくださいパクパク私はングッ500年ぶんハムハム食べないとンガッググッ」
三蔵「こんなうるさくカニ食うヤツは初めてだ」
猪悟能「…さて、玄奘三蔵。本題に入ろうかの」
三蔵「あ、バトルならこっちのカニ食い女と。俺かよわいお坊様だから経文がワーッってなってリボルバー撃ちまくるとかそーゆーの出来ないからなによりヤル気が無い」
悟空「なんでこんな人に天竺行かせますかね仏様も」
猪悟能「ほ、正直じゃの。悪くない。…町の女どもは、家に帰してやるわい」
小龍「…猪悟能様?」
三蔵「え、いいの?」
悟空「まさかご飯にお呼ばれするだけでミッションコンプリートだとは」
猪悟能「実はの、主らとやりおうた後、観世音菩薩が現れての」
三蔵「うわ出たよ観世音」
悟空「そんなゴキブリみたいに」
25: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/7(日) 18:42:49 ID:wtlrFeeeZc
猪悟能「貴様らについていけ、と。玄奘三蔵、主の弟子となり天竺へ行けば、天界下界、両方での罪を赦す、とのコトじゃ」
三蔵「なんか俺の扱いが刑務所みたいに」
悟空「服役はしましたけどねぇ私は」
猪悟能「天帝には完全に見限られておったし、死ぬれば末は地獄の地獄じゃと覚悟しておったが、なんと儲けた話よ」
三蔵「意外と甘いよなあ天界」
悟空「ノリで何とかなる感は否めませんね」
猪悟能「しかしの、ひとつよう解らんコトをいわれての。『ごくんさんえん』を断て、とか。ワシは自慢では無いが仏法には疎くての、玄奘三蔵、何なんじゃコレは?」
三蔵「五葷三厭…か」
悟空「さすがお師匠さま、知ってるんですね!」
三蔵「………五葷…はアレだっけ。えと、ん?」
悟空「…お師匠さま?」
三蔵「あ、違う違う、二年の時習ったヤツだったけか?」
悟空「え、僧侶って学年制?」
三蔵「待てよ?あー、あー、高等部じゃないや中等部?」
猪悟能「中高一貫!?」
26: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/8(月) 19:31:22 ID:MUVbGUmL1c
小龍「…五葷は、ネギ、にんにく、ニラ、らっきょう、アサツキのコトですね」
三蔵「そうそれそれ」
悟空「お師匠さま本当に僧侶なんですか?」
猪悟能「ほう、野菜か。ワシの好きなもんばっかじゃの」
小龍「…そして三厭は、獣肉、鳥肉、魚肉ですね」
三蔵「俺鳥肉派ー」
悟空「私魚肉かなぁ、サンマ食べたい」
猪悟能「獣肉じゃろ、熊なんか熟成させると何とも美味で……ん?待て待て、それを断て、ってことは……」
三蔵「お前何食えば良いんだろーな」
悟空「お茶漬け?」
猪悟能「ムリじゃムリじゃムリじゃ!!そんなもん守っとったら旅なんぞ出来るかい!!」
三蔵「確かに外食が基本になるからなあ」
悟空「そーゆー『アタシお肉ダメだから〜』とか言う人が居ると、なんか…ねぇ」
猪悟能「じゃろ?じゃろ?のう玄奘三蔵よ、ここはひとつ観世音にお主から口添えをっ」
三蔵「………条件がある」
猪悟能「おう、何じゃ?金ならあるぞ!」
三蔵「毎晩俺の抱き枕に」
パァンッ!!!
悟空「うわぁお師匠さまの帽子が木っ端微塵に」
猪悟能「ん?よう聞こえんかったのう…条件とやらを早ぅ言うてみぃ常識の範囲内で」
三蔵「はいスンマセンすぐ考えます」
27: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/8(月) 19:32:31 ID:MUVbGUmL1c
悟空「さて、天竺に向けて頑張りましょう!」
三蔵「なんだよ嬉しそうだな」
悟空「邪魔な荷物が減りましたからねぇ。でも重くない?小龍くん」
小龍「…大丈夫です。白馬の姿に化けていれば、これくらい」
三蔵「いやあ悪いね、乗り物になって貰っちゃって」
小龍「…いえ、私もお供をすれば免罪として頂けるのです。当然の事ですよ、先生」
三蔵「先生…いいなあ先生……この子が一番俺に敬意を表してくれる」
悟空「小龍くん、こんな人に何か教わるなんて汚れちゃうよ?」
三蔵「お前マジでそのうち頭ヒョウタンみたいにしてやっかんなゴルァ。…おい、お前も早く行くぞー」
猪悟能「む…う……。のう玄奘三蔵、も少し戒律めを弛くは出来んもんかの…?」
三蔵「戒律そのいち。上の者を敬うことー。…呼び捨てぇ?」
猪悟能「…し、師匠殿…」
悟空「戒律その二が『あんま殺すな』で、その三が『悪いことすんな』でしたっけ。大変だねぇ」
猪悟能「そ、それくらい守れるわい!何をニヨニヨしとるかこの猿……あ、姉者…」
悟空「にゅふふ」
小龍「…その四が『女に無闇に手を出すな』その五が『嘘をつくな』その六が『大酒はやめとけ』その七が『贅沢は敵です』…でしたね」
猪悟能「なんじゃろうそのやっつけ感溢れる戒律」
悟空「でもその八が、ちょっとキッツイねー」
猪悟能「ええい笑うな笑うなぁ!!くぅ…なぜワシがこんな…!!」
三蔵「その八『基本メイド服でいなさい』!!これが玄奘三蔵プレゼンテーション『八つのおやくそく』!!」
猪悟能「変態めぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!」
三蔵「いやいや、似合ってるぞ!猪八戒!」
八戒「だまれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!」
28: 名無しさん@読者の声:2013/7/9(火) 02:22:52 ID:XHB3Y2aTTg
何気にちょっとお勉強になる
支援!
29: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/9(火) 08:02:58 ID:gmXsKsTfuM
悟空「お師匠さまに近付くなーっ!!」
妖怪「ぐぎゃっ!!」
妖怪「ひでぶっ!!」
妖怪「く、くそっ…!坊主一人になんでこんな強い護衛が…!畜生っ、不老不死のチャンスが…!!」
八戒「阿呆が」
妖怪「うぐっ!?…ガハッ…」
八戒「終わらぬ生など、牢獄と変わらんわい」
三蔵「やー、ご苦労ご苦労」
小龍「…お見事です」
悟空「へっへ〜♪」
八戒「ご苦労じゃあ無いわい。何じゃこの妖怪エンカウント率は?ちぃと街道を歩こうもんなら妖怪妖怪妖怪っ!」
三蔵「レベルがどんどん上がるじゃない」
悟空「経験値無さそな雑魚ばっかですけどねぇ」
三蔵「つーか悟空、お前を助けてから襲われるよーになったんだよ責任取れよこのサゲマンめ」
悟空「おおっと今日のお師匠さまの言葉の刃もキレッキレだー」
三蔵「じゃあ毛マン」
悟空「やめて」
30: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/9(火) 08:04:45 ID:gmXsKsTfuM
八戒「なに阿呆言っとるんじゃお主ら…ん?」
妖怪「…ゲハッ!ゴホッ!……て、てめえら……」
八戒「ほ、まだ意識があったか」
三蔵「あ、殺してない偉い偉い」
八戒「撫でると手元が狂うかもじゃぞ?師・匠・殿☆」
三蔵「おおこわい」
妖怪「…てめえら…イイ気になるなよ……こっから先は『流沙』のナワバリだ……俺みてえな下っ端をノしたくらいで…うっ…」
八戒「何じゃ、全部話してからノビんかい全く。……流沙、か」
小龍「…かなり名高い盗賊団ですね。なんでも頭領は武芸に秀でた妖仙だとか」
八戒「ほ、ほ、それは楽しみじゃ。骨の無い阿呆どもの相手も飽々しておったし……のう姉者?」
悟空「…可愛い」
八戒「そう可愛…なんじゃと?」
悟空「やばい八戒ちゃん可愛い小さな子供が生意気なコト言っちゃってる可愛い」
三蔵「わかるぞわかるぞ」
悟空「でもそこであの日の酒池肉林しちゃってる八戒ちゃんがフラッシュバックして素直に萌えれない困る」
三蔵「わかるぞわかるぞ」
八戒「……のう小龍、ワシ本当にコイツらについてって良かっ」
小龍「メイド服というのも和みますよね」
三蔵「わかってるねー小龍!うんやっぱパーティーには男の子も必要だなっ」
八戒「わ、ワシの小龍が毒されてゆく……」
31: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/13(土) 01:03:50 ID:uaEYZv8uMQ
悟空「……で、そんな盗賊団が居るから、気をつけて進みましょーねってこないだ話してたばっかりなのに」
八戒「まあ、小龍が付いておるからと油断して寝こけていたワシらもワシらじゃが」
小龍「…申し訳ありません」
三蔵「たかだか黄酒数杯で潰れちゃうんだもんなぁ全く」
八戒「ガキに飲ますな阿呆んだらがぁっ!!」
三蔵「見た目幼女が言っても説得力が」
悟空「小龍くん酔わせてナニする気だったんですかケダモノお師匠さまっ!!」
三蔵「そそそこまで飢えてねねねぇよよ」
小龍「…そこで動揺しないで下さい怖い」
八戒「兎に角じゃな…」
妖怪「おっと、動くなよ?」
悟空「何をあっさりと捕まってんですかもーっ!!」
三蔵「めんぼくない」
八戒「本気で雑魚なんじゃな師匠殿」
三蔵「経文とか唱えてみたけど何も起こらなかった」
小龍「…なんと切ない」
???「緊張感の無い奴等だね、ふん」
妖怪「アネゴ!すいやせん、坊主は簡単に拐えたんですが、余計なのが追ってきちまって…」
???「いいよいいよ。へえ…あんまり強そうじゃないねぇ…斉天大聖、天蓬元帥、それと玉龍太子」
八戒「…ほう、知られておったか」
悟空「有名人だねー、あははー…」
三蔵「玉龍?」
小龍「…あ、私です」
???「本音を言えばこの坊主はモノのついでさ。欲しがってる有力妖怪がわんさか居るからね、良いカネになるだろうし。…アタイの狙いはアンタらさね」
32: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/13(土) 01:05:45 ID:uaEYZv8uMQ
八戒「ほ、盗賊風情から恨みを買った覚えはないがのう」
小龍「いや結構方々に恨み買ってますよ悟能様は」
悟空「まさか私の身体目当て!?」
三蔵「ないない」
???「…こんな奴等と……こんな奴等……」
妖怪「ア、アネゴ、落ち着いて…」
???「こんな奴等とアタイは同類だってぇのかいぃぃぃぃぃいいっ!!!」
三蔵「どうした急に」
???「ふ、ふふ…菩薩様がアタイを尋ねて来てねぇ……こう言うのさ……アンタらに付き従って天竺とやらに行けば、罪を許すとねぇ……」
三蔵「良かったじゃん悟空、荷物持ちが増えるぞ」
悟空「わーい」
???「黙れっ!!何が許すだクソ菩薩がっ!!なんで…こんな…!!」
悟空「そんなに荷物持ち嫌なの?」
???「…天女に言い寄りスケベの限りを尽くした変態メス豚!!」
八戒「ギクッ」
???「実家に火を放ち家宝やらなんやら燃やし尽くした放火魔ドラ息子!!」
小龍「……」
???「極めつけは強盗傷害悪逆非道、盗んでは殺し殺しては盗み、挙げ句に釈迦の掌にションベン引っ掻けて捕まった無双の大罪人!!」
悟空「あうぅぅ」
???「そんな最低の奴等とおんなじ酌量だとか、舐めるのも大概にしろってんだい!!アタイはちょっと手を滑らせて器を割っちゃっただけなのに……納得出来ないね!!」
三蔵「至極正論だ」
???「誰がお前らなんかに付いてくもんか!!お前らの髑髏(ドクロ)を手土産に、天界にケンカ吹っ掛けてやるんだ!!」
悟空「やさぐれてるなぁ」
八戒「ヤンキーは恐いのう」
小龍「…気持ちはわかりますけどね」
???「アタイは流砂が頭領、捲簾大将沙悟浄っ!!野郎共、やっちまいなぁっ!!」
33: 名無しさん@読者の声:2013/7/13(土) 17:09:25 ID:MirOoAiuHU
悟空酷www
小龍君はかわいいから許されるね
34: 名無しさん@読者の声:2013/7/13(土) 23:10:00 ID:jT71aL8iLQ
主要メンバー出てきたあああ!!!!!
CCC
35: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/18(木) 11:08:53 ID:UcL2GKha6g
妖怪「ぐぎゃっ!!」
妖怪「うがっ…!!」
沙悟浄「…ちっ!」
悟空「ふふん、もー諦めてお師匠さまを放したらどーですか、おねーさんっ」
八戒「主の手下、確かにそこらの野良よりかは手練れとるがのう。ワシら相手では等しく稚児じゃ。ほっほ」
小龍「…私はお二方ほど、余裕ではありませんが…ふう」
三蔵「うおー、わかってたけど俺の弟子つえーっ。悟空の言うとーり、諦めなよ。まあ君の気が晴れないのは俺も」
沙悟浄「降魔杖よっ!!」
三蔵「なにビックリした。こーまじょー?」
沙悟浄「沙僧が名において力を見せよっ!流沙呪っ!!」
ズズズズズズッ!!!
悟空「おわわっ!?何これっ!?」
八戒「何じゃ!?急に水が…!!ちょ、ワシの背丈じゃともうっ…!!」
小龍「悟能さまっ…!く、これは弱水(底無し沼)ですか…!!」
悟空「あっぷ…!お、お師匠さまはっ、お師匠さ……あれ?水、あれ?」
八戒「…ふん、幻術じゃったか。狡い盗人らしいやり方じゃの」
小龍「…先生も、あの頭領も居ませんね」
悟空「…お師匠さま……」
36: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/18(木) 11:10:39 ID:UcL2GKha6g
沙悟浄「くそっ…!部下どもが足止めにもならないなんて…!正面からじゃあ無理があったね…!」
三蔵「幻術かけてるあいだにサクッとやれないもんなの?」
沙悟浄「あんなもん一瞬の目眩ましさね。殺気を出したらすぐに…って、ふん縛られて拐われて、なぁに余裕ぶっこいてんだい腹が立つねぇ」
三蔵「人質は殺されないのがセオリーだからねぇ」
沙悟浄「…可笑しな坊主だね。さっきはああ言ったが、アタイがあんたを喰らっちまっても構やしないんだよ?」
三蔵「え…食べるだなんて……スケベだなぁもうさすが女盗賊」
沙悟浄「そそそーゆー意味じゃないよっ!!てゆーか女盗賊=スケベみたいな謂れの無い感じやめろっ!!」
三蔵「まあ俺もどっちかってーと受け身でソフトMだから食うってよりかは食われるほーが」
沙悟浄「聞いてないよっっ!!黙れよ色ボケ坊主がっ!!あー嫌だ嫌だこれだから野郎は…ブツブツ…」
三蔵「ところでさ」
沙悟浄「…なんだい。これ以上ムダ口叩くと本気で食い殺すよ」
三蔵「沙悟浄さん、綺麗な髪だな」
沙悟浄「っっ!!?」
三蔵「夕日みたいに真っ赤で、こんなの初めて見たよ。いいなー」
沙悟浄「な、な、なにを、ほ、褒め、褒めたって、バカ、褒め、何も出ないってんだ、夕日みたいって、バカ」
三蔵「およ、照れた?髪より真っ赤になってるぜ?」
沙悟浄「ふふふふざけんじゃないよ!!だだ誰がアンタの揶揄ごときききでこのアタイががががが」
三蔵「あははは」
沙悟浄「…ぐぬぅ……」
三蔵「ところでやっぱ下の毛も赤いの?」
沙悟浄「殺す」
悟空「…はっ!!…いま、お師匠さまがひっどいセクハラしたよーな感じが」
八戒「それは早く追いかけんとのう。たぶんあの盗人、生娘じゃ」
悟空「お師匠さまのセクハラで精神崩壊起こしちゃう前に、助けなきゃね!!」
小龍「…先生すみません、フォローできません…」
37: 名無しさん@読者の声:2013/7/19(金) 21:46:19 ID:LwjZkHrIS.
三蔵以外女のハーレムパーティ(手塚絵)はここですか支援
38: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/20(土) 12:42:06 ID:iHVXKSbeNo
沙悟浄「いいかいっ!アンタはあの猿どもをどーにかぶっ殺す為に生かしてやってるんだ!そこんとこ忘れずに大人しくしてるんだよっ!」
三蔵「イエスマム」
沙悟浄「誰がマムかっ!!」
三蔵(……さて、アジトまで連れ去られたワケだが)
沙悟浄「…まったく……手下はこれ以上失えないね……なんだいあの強さったら…ブツブツ…」
三蔵(…ふふ、この玄奘三蔵、そこいらの天然鈍感朴念人と一緒にしてもらっちゃあ困る。この女…)
三蔵「それにしても、盗賊のアジトのわりには綺麗にしてあるな、ここ」
沙悟浄「…ふん、少しは黙ってられないのかい。このアタイが小汚ない所で寝られるかってんだ。これでも元は天界の」
三蔵「ま、そーだよな。女の子だもんなっ(屈託の無い笑顔)」
沙悟浄「〜〜っ!う、うるさいねっ!ば、ば、馬鹿にしてんのかいっ!?」
三蔵「女の子に女の子って言って、何がダメなのさ」
沙悟浄「もうお前黙れっ!!次にその口開いたら、八つ裂きにしてやるからねっ!!」
三蔵(…くくく……わかりやすいぜ……紛うこと無き『あ、あんたの為なんかじゃないんだからねっ!』的な感じだっ!)
三蔵「怒るなよー。こっちだって緊張してるんだよ、こんな状況でさあ」
沙悟浄「ふ、ふん。今さら恐れを抱いたかい。どうあってもアンタは誰ぞに食われる運命さね、まあそう思えば戯れ言のひとつやふたつ…」
三蔵「いや、こんな美人と同じ部屋にいるとか、緊張するな…って(少し頬を染めながら笑顔)」
沙悟浄「〜〜〜〜っ!!!びびびび!?びじ、おま、ふざけっ!!あ、バカ、あう、あ!?」
三蔵(面 白 く な っ て き ま し た)
悟空「…なんかお師匠さまが楽しんでるよーな気がする。伝わってくる」
八戒「なんじゃ、嫉妬か?ほほっ」
悟空「私も混ざりたい」
小龍「…似た者師弟ですね」
悟空「だってあのおねーさん、絶対イジリ甲斐があるタイプだよっ!私にはわかるっ!お師匠さまズルいっ!」
八戒「確かに器量も中々じゃし、褐色の肌もそそるしのう。あーゆー気の強そうな娘を…ほほ、良いの、良いの……ジュルリ」
小龍「…これは頭領さんピーンチ」
39: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/23(火) 08:07:15 ID:vd3jBrQpWo
悟空「ちょっと八戒ちゃんっ!それ私のシューマイっ!」
八戒「ほっ、名前でも書いてあったかの?早いもん勝ちじゃい」
小龍「…すみません、白酒一樽と、棒々鶏追加でお願いします。あ、あと香味春巻きを」
店員「はーい!八番テーブル、パイチューバンバンコーハル喜んでーっ!」
三蔵「…食うなあ、お前ら」
悟空「お師匠さまの無事を祝ってるんですよー?心配したんですから… ひょいぱくっ」
八戒「全くじゃ。よい弟子をもって幸せじゃのう師匠ど…あーっ!姉者その饅頭はワシがせっかく冷まして!吐けぃ!吐け猿ぅっ!」
小龍「…デザートなんにしようかな」
三蔵「全くこっちを見ないでそんな心配してたとか言われても説得力ないですよお二方?あと小龍くんも会話に入ろうよ…」
悟空「どっちでもいーじゃん、私らに心配なんかされなくても」
三蔵「えええ…」
八戒「心配するだけ無駄、といったところじゃの。くっだらん」
三蔵「ヒドくない?」
小龍「…杏仁豆腐もいいですけど、最近暑いし氷菓子も捨てがたいですね…」
三蔵「会話に入ろうよぅ」
悟空「ダメですよ。お師匠さまなんかと話したらシャオくんが汚れる。妊娠しちゃう」
三蔵「小龍くん男の子だよ?」
八戒「あー、アジトまでの膨大な罠を掻い潜った時の傷が痛むのう…」
三蔵「いや無傷ですやん…どこ怪我して」
八戒「触るなキモい」
三蔵「うわぁ傷付く。俺が無傷じゃなくなる」
小龍「…よし、かりんとう饅頭にします」
三蔵「ずいぶんコッテリしたねってかこっちを見ようよぅ小龍くーん」
40: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/23(火) 08:08:47 ID:vd3jBrQpWo
沙悟浄「あん旦那様っ♪旦那様はこっちだけ向いてれば良いんだよっ♪すりすりっ♪」
三蔵「いや、あの、あんまくっつかないで」
悟空「…はっ」
八戒「モテモテじゃのう旦那様?」
小龍「…そういう人では無いと信じてたんですけどね」
三蔵「いや違うんだって」
沙悟浄「もう旦那様ったら、全然食べてないじゃないのさ…はい、アーン♪」
悟空「…人のことは毛むくじゃら扱いして、そーですか。実はなんでも良かったんですか」
八戒「ロリコンの風上にも置けんの。節操なしめ」
小龍「……はぁ…」
三蔵「いやね?まさかここまでデレるとはね?」
沙悟浄「ん〜、ないだいツレないねぇ旦那様……でもそんなトコが…ス、キ♪」
悟空「けっ」
八戒「ペッ」
小龍「…死ねばいいのに」
三蔵「どうしてこうなった」
沙悟浄「旦那様ぁ〜♪すりすりすりっ♪」
41: 名無しさん@読者の声:2013/7/23(火) 12:42:03 ID:L5zMYeNLkc
小龍wwww
42: 名無しさん@読者の声:2013/7/23(火) 20:50:22 ID:tMM4kSmw0U
小龍くんかわいいwww
43: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/26(金) 15:42:08 ID:OkFOUeUALg
悟空「ふえー、まーた山越えなの〜?」
八戒「妖術でひとっ飛び、という手もあるが、それでは功徳が積めんからの。まあワシら罪人は歩け歩けってハナシじゃ」
沙悟浄「アタイはアンタら程の悪事は働いてないよっ!」
八戒「そのぶん下界で盗賊やっとったじゃろがい。ワシも言えた義理では無いが、どっこいどっこいじゃろ。歩け歩けぃ」
悟空「むぅ、八戒ちゃんはいーよねっ。シャオくんの背中でのんびりしてるんだからっ」
小龍「…悟能様は、軽いですから」
悟空「おっとシャオくん?それは遠回しに私が重いってことかな?かな?」
小龍「…ここは平頂山ですね。これを越えないことには、町らしい町もありません。頑張りましょう」
悟空「あ、話そらした」
八戒「ほっほ、そんだけ胸やら尻やらに肉がついておっては、そらズッシリとしとるじゃろ」
悟空「くうっ。これがナイスバディに生まれた女の宿命かっ」
沙悟浄「……悔しくなんかないんだからね、ふん」
三蔵「…なにバカなこと言ってんだか。てゆーかマジで山越えか……なあ小龍くん?そろそろビジュアル的にも三蔵法師は白馬に乗るべきだと思うんだけど」
小龍「すみません、生理的にちょっと」
三蔵「生理的に!?」
沙悟浄「嫌われたもんだねぇ旦那様♪」
三蔵「誰のせいだと思ってるのかなキミは。あとくっつかないで歩きにくい」
悟空「けだもの」
八戒「色魔」
小龍「…きっと脳には精液しか詰まってないんですよ先生は」
沙悟浄「それでもアタイは構わないよっ♪すりすりっ♪」
三蔵「ねぇいつまでこのネタ引っ張るの!?」
44: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/26(金) 15:44:21 ID:OkFOUeUALg
幼女A「きたよ、いもーと。さんぞーほーしだよ」
幼女B「うん、ねーたん。さんぞーほーしとなかまたちだね」
幼女A「あれをやっつければいーんだよね、いもーとっ」
幼女B「うん、ねーたん。そしたらごほーびいっぱいもらえるね」
幼女A「げんなま?」
幼女B「ふけーきだからね、たぶんげんぶつしきゅーかな」
幼女A「おかしがいいなあ」
幼女B「おかしがいいねえ」
悟空「…この先……」
八戒「気付いたか。ワシもじゃ」
沙悟浄「…認めたくないけど、アタイもわかるよ」
小龍「…はい。誰か率先して様子を見てくるべきですね」
三蔵「ん?妖気でも感じたのか?お前ら便利だなあ」
悟空「ううん、ただ何となく『この先にお師匠さまを連れてくと非常に面倒臭い』感じがして」
八戒「ただでさえ地の地に落ちた師匠殿の信頼が、地面にめり込みかねない予感がするのじゃ」
沙悟浄「…ドロボウ猫の気配がするねぇ…アタイの旦那様を渡しゃしないよ…!」
小龍「…あ、私の中ではもう先生のランクは落ちようが無いですけどね」
三蔵「お前らなんかわからんけど嫌いだ」
45: 名無しさん@読者の声:2013/7/26(金) 23:19:15 ID:v30u1fEZ4U
「脳には精液しか詰まってない」
クッソwwwこんな時間に声上げてワロタwww
46: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/28(日) 15:25:56 ID:KVVx9cAy9Q
八戒「めんどいのう…。姉者め、『ずっとシャオくんの上で楽してたんだから、八戒ちゃんが様子見てきてっ』じゃないわい。もともと小龍はワシの従者なんじゃぞ?」
幼女A「おねーしゃん、おねーしゃん」
八戒「師匠殿も師匠殿じゃ。一緒になってそーだそーだと囃しおって…悟浄が聞けば怒り狂うじゃろーが、よっぽどあの二人のが仲良しじゃな。色恋とは違うが」
幼女B「おねーたん、おねーたん。おねーたんってば」
八戒「しかし姉者も小龍も可愛いのう。ワシはふざけとるだけじゃが、彼奴らは半分は嫉妬じゃな。ほほ、慕われとるではないか師匠殿」
幼女A「むししないで!」
幼女B「おちついて、ねーたん」
八戒「ほっほ、スマンスマン、どうも意地悪をしたくなる性質での。…ふむ、これは師匠殿には見せられんわい。ロリと言うよりペドの域じゃ。犯罪は未然に防がねばの」
幼女A「いもーと…あたち、じしんをなくしたよ…おやにもむしされたことないのに…」
八戒「親が幼子を無視は問題じゃからのう」
幼女B「ちがうよねーたん、きっととしをとって、めとかみみとかがわるいんだよこのひと。ろーかげんしょーはしかたないよ」
八戒「酷い言われようじゃな。そりゃだいぶ齢は重ねとるが、見た目だけならお主らと五歳も変わらんぞい?」
幼女A「きをとりなおして…おねーしゃん、さんぞーほーしさまのおともだち?」
八戒「…まあ、そんなとこかの。お主ら人間ではないな?妖魔の類いでも無さそうじゃが、こんな山道で何をしておる?」
幼女B「あなたたちをやっつけて、おかしをもらうんだよ」
八戒「…ほう」
幼女A「せんりょくはけずるべきだね」
幼女B「せんりょくはけずるべきだよ」
八戒「ほっ!幼子だからと油断はせんが、どう見ても負ける気はせんのう?チビども、ワシが世にも名高き天蓬元帥猪悟能、今は玄奘三蔵が弟子猪八戒と知っての物言いか!」
幼女A「すごいようりょくだね、いもーと」
幼女B「わたちたちじゃ、さわることもできそーにないね、ねーたん」
八戒「殺しはせんが、売られた喧嘩は億倍返しが流儀での。ちぃと痛いが、我慢せぇよ?」
幼女A「ふふふふふふふ」
幼女B「ふふふふふふふ」
47: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/28(日) 15:29:37 ID:kMTIpywxi6
三蔵「…帰って来ないな」
悟空「サボってるのかなぁ八戒ちゃん」
小龍「…プライドの高い方ですから、口ではともかく、仕事を投げ出すとは思えませんが」
沙悟浄「なんにせよアタイらも先に行くべきだね。ここでボケっとしてたって始まらないよ」
三蔵「よし、俺らも行こう。大体そんな不確かな予感で往生してちゃいつまでたっても天竺につかねーよ。さ、小龍くん、俺を背中に」
小龍「御冗談を」
三蔵「とうとうボケだと捉えられた!」
悟空「…で、なにしてんの八戒ちゃん」
八戒「…いや、の?妙な幼子に会うて、それでの?」
小龍「…何がどうすればこんな状況になるんですか」
八戒「こ、これ小龍、あんまりジロジロ見るでないっ!」
沙悟浄「この雌狐…いやメスブタっ!!そんな格好でアタイの旦那様を誘惑しようだなんて、見下げ果てたよっ!!恥を知りなっ!!」
八戒「ぐ、貴様に恥がどーの言われたくないわいっ!」
悟空「いや、だからなんで亀甲縛りで吊るされてんのさ八戒ちゃん」
小龍「…亀甲縛りされたメイド少女って、何を狙ってるんですか悟能様」
沙悟浄「あざといにも程があるよっ!変態めっ!」
八戒「いいからまずは降ろせぇぇぇぇぇぇえ!!」
三蔵「……仏よ…!!」
八戒「そしてお前は泣きながら合掌するのを止めろぉぉぉぉぉぉぉおお!!!」
48: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/29(月) 22:37:53 ID:eeaEmsXAeg
八戒「…触れん、じゃと?」
悟空「うん。さわれない。八戒ちゃんが近くて遠い」
八戒「ま、まことじゃの…うわ、なんじゃこれ気持ち悪い」
沙悟浄「まるで幽霊だねぇ。幻術…だとしたら八戒姐さんがアタイらを目視出来てるのがおかしいか…」
八戒「く、いったい何をされたんじゃワシは」
小龍「…とりあえず辱しめられてるのは確かですけどね」
八戒「言わんでくれ」
三蔵「ところで俺はいつまで後ろを向いてれば良いの?」
悟空「これじゃあどう助けたら良いのか…」
沙悟浄「ねえねえ、こーやって腕を目ん玉に突っ込むとどう見えるのさ」
八戒「残念ながら真っ暗なだけじゃい」
小龍「…筋肉とか骨とか見えちゃっても嫌ですけどね」
三蔵「とうとう無視ですか。しかも悟浄まで」
沙悟浄「アタイ以外の女に色目使いやがって、浮気だよ浮気っ!」
三蔵「バカ野郎俺が幼女に向ける気持ちは本気だから」
悟空「うわあ」
八戒「堂々と何を」
沙悟浄「悔しいっ…!」
小龍「………」
三蔵「はい今回の師匠バッシング選手権は無言でローキックしてきた小龍くんの優勝です地味に痛い」
49: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/29(月) 22:41:16 ID:eeaEmsXAeg
幼女A「くすくす」
幼女B「くすくす」
悟空「誰っ!?」
幼女A「ぶたのおねーしゃんは、そこにはいないよ」
幼女B「べにひさごに、たべられちゃったんだよ」
沙悟浄「子供…?姐さん、コイツらかい?」
八戒「ちょっとそっち向けないからアレじゃけど、この声じゃ!貴様らワシに何をしおった!」
幼女A「べにひさごにたべられると、とじこめられちゃうんだよ」
幼女B「それはべにひさごのよーりょくだよ。いしきとえいぞうだけ、がいかいにはきだすんだよ」
八戒「なにワシその化け物みたいなヤツの中で亀甲縛られとるのか!?」
悟空「嫌な化け物だね…」
幼女A「べにひさごは、えっちだからねえ」
幼女B「そしてさでぃすとだからねえ」
悟空「嫌な化け物だ!」
小龍「…貴女達は何者ですか。奇っ怪な」
幼女A「きんかくだいおう」
幼女B「ぎんかくだいおう」
金角「さんぞーほーしをやっつけて」
銀角「いっぱいごほーびもらうんだよ」
悟空「…っ!」
沙悟浄「ヤル気かい。アタイはワケあってちまっこい女には厳しいよ!」
小龍「…悟能様を解放して貰います」
金角銀角『むりだよ。みんなべにひさごにたべられちゃうんだよ。くすくす』
八戒「皆気を付けぃ!ワシは一瞬にして意識を奪われた!迂闊に近付くでないぞ!師匠殿!主が狙いのようじゃ、決して皆から離れぬよ…」
三蔵「やべえあの双子頬っぺたに挟まりてえ」
八戒「お主もう死ねマジで死ね」
50: 名無しさん@読者の声:2013/7/30(火) 08:46:22 ID:vtJf1.G3Ro
支援がほしいのかね(。・ω・。)
しょうがないなぁ ちょっとだけだよ
っCCCCCCCCCCCCCCCC
51: 名無しさん@読者の声:2013/7/30(火) 12:07:58 ID:DJoSYWMR/U
三蔵「はい今回の師匠バッシング選手権は無言でローキックしてきた小龍くんの優勝です地味に痛い」
これクッソワロタ
52: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/31(水) 00:33:21 ID:e8PdjfOjdU
沙悟浄「悟空姐さん、シャオ。ガキ相手に全員で、ってのも気が引けるからね。アタイが行くよ」
小龍「…相手の手の内が見えないですからね。確かに全員でかかるのは危険でしょう」
悟空「そんなこと言ってお師匠さまに良いトコ見せたいだけのクセに」
沙悟浄「あぁんバレちゃったかい?旦那様ぁ、悟浄頑張るから、見ていておくれよっ♪」
三蔵「え?あ、うん」
八戒「流石にそこで敵の幼女ガン見しながら生返事は悟浄が不憫じゃ師匠殿」
金角「あかがみのおねーしゃんからたべられちゃうんだね」
銀角「かわいそうにねえ」
沙悟浄「ナメんじゃないよ小娘が。アタイだって馬鹿じゃあ無いさ。いきなり打ちかかったりはしないさね…降魔杖よ!!」
悟空「おー、出るよ悟浄ちゃんお得意の幻術っ」
沙悟浄「沙僧が名において力を見せよ!業火呪っ!!」
ゴオオオオッ
金角「うわあ、ひだよ。ひがいっぱいだよ」
銀角「もえてるよ。さくさんもえてるよ」
三蔵「俺は君らに萌えてるよ!」
小龍「…………」
三蔵「あ、罵倒も暴力も無く、その『あーもうコイツダメだわ。これダメだわ』って目で見られるのもキツいなあお兄さん」
53: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/31(水) 00:36:08 ID:Vt9vnVZMJU
金角「こわいよ、あついよ、いもーとっ」
銀角「こわいね、あついね、ねーたんっ」
沙悟浄「ふふっ、如何に幻術とは言え、燃え盛る火炎をその身に浴びれば、熱さも心が作り出すのさ。観念したらどうだい?」
金角「…あかがみのおねーしゃん、ごじょーっておなまえだよね」
沙悟浄「…いきなりなんだい?ははぁ、ここらでも有名だからねぇ、盗賊団『流沙』の悪名は。アタイが元頭領だって気付いて、恐くなったかい?」
銀角「ごじょーっておなまえなんだ。くすくす」
沙悟浄「…気味が悪いガキどもだね。ブッ飛ばしてやりたいけど、もう少し様子を…」
金角銀角『ねえ、ごじょーさん』
沙悟浄「なん」
ヒュコッ
金角「ふたをして、と」
銀角「おいしい?べにひさご」
悟空「……え?」
小龍「…え、悟浄さん、消え」
三蔵「…おいおい、洒落になんねぇじゃんこれ」
金角「くすくす。このひょうたんがべにひさご」
銀角「みぃんなたべちゃう、べにひさご」
54: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/7/31(水) 00:38:06 ID:Vt9vnVZMJU
八戒「何じゃ!?まさか悟浄までやられたかっ!?」
悟空「そんな……悟浄ちゃ…え?」
ブランッ
沙悟浄「………」
悟空「ご、悟浄ちゃん…」
小龍「…同じ、ですか…」
三蔵「お〜…これまた見事な亀甲縛り…」
八戒「マジか…」
金角「あ、きゅういんのしょっくで、きをうしなってるだけだからね」
銀角「すいこまれてもしにはしないよ、あんしんあんしん」
悟空「う、うううっ!そんな、あんまり起伏のない二人ですらあんなにセクシーなことになっちゃってるのに、私みたいなムチムチぷりんがあんなんなったら…!!」
三蔵「…これは、阻止しなければ…!そんな姿を人目に晒させる訳にはいかないっ!」
悟空「え、そんなお師匠さま、そこはいつもどーり『いつもムダ毛で縛られてるよーなもんだからお前は大丈夫だな』とかそーゆー反応してくれないと困りますよぅ、そんなマジに、そんなぁ。エヘヘ」
三蔵「小龍くんの亀甲縛りとか、下手な美少女の数倍の破壊力だぞっ!こんな山道にぶら下げる訳にいかねぇっ!!」
八戒「た、確かに!!」
小龍「…いやちょっと何を」
金角「そーぞーするとちょっとどきどき」
銀角「みせものにすればもうかりそうだね、わくわく」
三蔵「卑劣な…!幼女と言えど許すまじ…!」
小龍「…えっと、あの」
悟空「これ私グレても良いよね?うんグレよう」
55: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/1(木) 16:36:39 ID:G0hsrKDigY
ヒュコッ
金角「そんごくー、つかまえたっ」
銀角「あとはさんぞーほーしさまだけだよ」
三蔵「あわわわわ」
八戒「ぐうぅ…!何とかせい、師匠殿!」
三蔵「そんなこと言われても」
小龍「…この格好は辛いです…」
三蔵「小龍くんモジモジしないで。絵面がすごくあぶない色々あぶない」
沙悟浄「ヤバいこの格好アタイ照れちゃうでも見てほしいそんな乙女心!」
三蔵「…お前は幸せなヤツだな……しかし困ったな。何気に三蔵一行最大のピンチ」
金角「さみしがらなくてもだいじょーぶだよ」
銀角「すぐにいっしょにつるしてあげるよ」
三蔵「まさか俺も亀甲縛り……あ、これはお見せ出来ない師匠の威厳が無くなる」
小龍「…そんなもん欠片も残って無いですけどね」
金角「くすくす、しあげだよ」
銀角「くすくす、ねえ、さんぞー…」
三蔵「…あれ?悟空が吊るされてこないぞ?」
金角「…あれ?」
銀角「ほんとうだ。どーしたのべにひさご?」
ペッ
悟空「あ痛っ!」
金角「………べにひさご、はきだしちゃった」
銀角「なんで?なんで?」
56: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/1(木) 16:39:20 ID:3W6PX0K5LI
三蔵「すごいなお前、どーやったんだ?」
悟空「…え?な、なんだろ。吸い込まれて、なんか身体まさぐられて…」
八戒「…なるほど、の」
沙悟浄「どーなってるんだい?」
八戒「つまりじゃな、ワシに悟浄、小龍。どれも仙界指折りの強者じゃ。あの瓢箪、なかなか高等な代物じゃが、抑え込める妖力に限りがあるんじゃろう。そして姉者の妖力はワシ等の中でも断トツじゃ」
小龍「…キャパシティの限界、ですか」
悟空「ふふふん!つまり私の力は君達の手に負えないってコトですねっ!まいったかっ!」
金角「そんな、そんなはず」
銀角「どーしちゃったの、べにひさごっ」
悟空「諦めなさい!今ならデコピン一発で許してあげなくも…」
金角「ちょっとだまってておさるのおねーしゃん」
銀角「いま、べにひさごとおはなししてるんだから。…ふんふん」
三蔵「なにそのヒョウタン喋るの?」
悟空「不思議なアイテムですねぇ」
金角「…そんな、そこをなんとか…ブツブツ…」
銀角「…どうしても?どうしてもなのべにひさご?」
悟空「ねぇもう良いでしょ。とっとと皆を解放してもらいますよ!」
金角「…だめ。そんごくーはすいこめないって」
銀角「…わたちたちのまけ。ざんねん」
三蔵「やっぱり許容限界だったか」
金角「ううん。きもちわるいからって」
銀角「けぶかいおんなはいやだって」
悟空「そのヒョウタン寄越して」
三蔵「おちつけ」
悟空「そのヒョウタン私のムダ毛で満たしてやる」
三蔵「おちつけ」
57: 名無しさん@読者の声:2013/8/1(木) 22:34:42 ID:/YPO/qMeVM
私もヒョウタンに勝てるわ…
1位おめでとうございますっ!お祝いにムダ毛を!
58: 名無しさん@読者の声:2013/8/4(日) 17:12:59 ID:sCS3Xh2T3s
1位になっててびっくり!!おめでとうございます!
だから三蔵様から悪いことした幼女たちにお仕置きを…ゴニョゴニョ
59: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/4(日) 23:41:04 ID:dZ.3QK5gN.
三蔵「よし、みんな解放されたな」
八戒「酷い目にあったわい…」
小龍「…食い込んで痛かったです」
老人「ひょひょひょ、ようやった三蔵殿。金、銀、お前らも御苦労ぢゃったの」
金角「じいじ」
銀角「じーたま」
三蔵「誰だよ爺さん。折角これから楽しい楽しいお仕置きタイムなのに」
沙悟浄「させないよ旦那様」
三蔵「基本お前らは俺に厳しいよね」
悟空「おやじさん!」
八戒「おお、太上老君殿ではないか」
三蔵「…知り合いか?」
太上老君「石猿に元帥の嬢ちゃん、久しいの。三蔵殿とそちらの褐色娘は初めましてぢゃ。身構えんで構わんよ、天帝様に仕える単なる老いぼれ仙人ぢゃ」
八戒「仙界の大御所じゃ。ワシの九歯馬鍬も老君殿が作られた宝具じゃ。偉いさんじゃぞ」
悟空「宴会とかだと主賓だったよね、おやじさん」
沙悟浄「その偉いさんが、このガキどもの親玉かい?返答次第じゃ、たとえジジイと言えども…」
太上老君「ひょひょ、これは恐ろしい。いやの、菩薩の頼みでの、お主らの力を試してくれと言われてぢゃな、うん」
三蔵「またアイツかよ」
悟空「もう敵なのか味方なのか」
60: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/4(日) 23:42:27 ID:dZ.3QK5gN.
太上老君「しかし力試しとしては微妙ぢゃったな…『名を呼ばれ応えればその身を捕らえる』という紅葫蘆の謎とか無視したやり方ぢゃったし。ま、運も実力の内ぢゃしの。しかし毛深い女は嫌か、こりゃあ流石ワシの作った宝具ぢゃのう紅葫蘆よ。オナゴはつるぺたが一番ぢゃ」
三蔵「貴方とはなにかこう通じるモノを感じる」
小龍「…徳の高さとロリコン度は比例するんですかね」
悟空「もうみんな死ねばいいと思うよ」
太上老君「ひょひょひょ、まあワシも菩薩も許してやっておくれ。力試しを急いだのも、理由があってのう。…三蔵殿、お主を狙う妖怪どもの中で、ある大物の名前が挙がったのぢゃ」
三蔵「あー、そうか俺狙われてんだよな」
沙悟浄「アタイの知る限りでも、大体の有力妖怪は旦那様を食らおうと狙ってるよ。不老不死は餌としちゃベターだけど強力さね」
金角「さいきんじゃうわさにおひれがついて」
銀角「たべるとすりむになるとか、せいかつにめりはりができるとか」
三蔵「俺はサプリメントかなんかかよ」
太上老君「強大な妖力を得る、なんて噂もあるの。殆んどが力があるとは言っても、お主らとは比べるべくもない奴らじゃが……平天大聖の名前が出てしもうて、の」
八戒「なっ…!」
沙悟浄「…本当かい?」
小龍「…伝説級の名前ですね」
三蔵「…?そんな有名人なのか、ごく…あれ?悟空どこいった?」
金角「あっち」
銀角「くもにのって、にげた」
悟空「へ、へいてんたいせいって…嫌だ嫌だ嫌だ会いたくないお兄ちゃんには会いたくない怖い怖い!ざ、残念だけど私の旅はここまで……って、痛い痛い痛い!頭痛い!わーんこれ遠隔操作アリなの!?わかった、戻るからお師匠さま戻るからぁぁあ痛ーいっ!!!」
61: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/4(日) 23:47:26 ID:ELgt2I/m6o
おめでとうくれた人、どうもありがとうです。
一位ですね。わーい。
62: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/6(火) 21:06:02 ID:ja/1U7WEaU
悟空「ヒドイですよ師匠さま…うー、まだズキズキする…」
三蔵「いきなり逃げ出すからだ。なんだよ天下無双の怪力だの世界最強の毛ダルマだの吹いてたクセにその弱腰は」
悟空「弱腰になっててもぶち込んでくるんですねぇ」
八戒「姉者が逃げる程だとはのう。そりゃあ平天大聖…牛魔王と言えば都一つぶっ飛ぶレベルの名前じゃが、悪名なら孫悟空の方が上かと思うがの」
悟空「…そんなん関係ない。お兄ちゃんは怖い」
沙悟浄「お兄ちゃん?斉天大聖と平天大聖が兄妹だなんて初耳だねぇ」
悟空「…義兄妹なの。他にも弟分や妹分が居るけど、牛魔王…お兄ちゃんが長兄で、私が二番目」
八戒「おーおーガタガタ震えとる震えとる」
悟空「怖いのーっ!あ、あの人は、お兄ちゃんはホントに怖いのーっ!私は笑いながら人を殴るけど、お兄ちゃんは笑いながら街を焼き払うのーっ!」
沙悟浄「どっちもどっちじゃないかい?」
63: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/6(火) 21:06:57 ID:ja/1U7WEaU
悟空「うう…ぐす……あれ?シャオくんは?」
八戒「近くの町まで太上老君殿と童達を送っていっとる。龍神形態のあやつは乗り心地抜群じゃからのう。ちと帰りが遅いか?…それにしても姉者がそこまで怯えるとは…ほほ、腕が鳴るのう」
悟空「八戒ちゃんは知らないからそんなこと!お兄ちゃんメチャクチャ強いんだからね!ねぇお師匠さま、ここはコソコソと隠れながら天竺目指そ?基本移動は夜にして泊まる所も目立たないカプセルホテル的なのでコソコソと」
三蔵「…うーん」
悟空「…お師匠さま?」
三蔵「やっぱお前の口から『お兄ちゃん』って単語は違和感がある。なんつーか全国の妹好きに謝れお前」
悟空「それは私に非は無い絶対に無い」
小龍「…ただいま戻りました」
三蔵「おーうお帰りぃ」
八戒「遅かったのう」
小龍「…いえ、麓の町が妖怪の軍勢に占拠されてまして、仕方なく隣村まで行っていたもので」
沙悟浄「ここらも治安が良くないねえ。アタイが言えたハナシじゃないけどさ」
三蔵「愛と正義の三蔵一行としては、助けるべきかねそれ」
小龍「…愛欲と性器の間違いじゃないですかね先生は」
八戒「成りと人数は?」
小龍「…遠目でしたので…ただ妖怪達の全てが、甲冑に焼肉屋みたいなマークを付けてましたね。こう、牛をかたどった」
八戒「お約束じゃな」
沙悟浄「話が早いねえ」
悟空「ぴう」
三蔵「…悟空?」
悟空「ぴう?ぱぴゅうう?」
三蔵「帰ってこい」
64: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/6(火) 21:13:41 ID:ja/1U7WEaU
>>59にて太上老君が小龍に対して久しぶりも初めましても言ってませんが、単なる俺のミスです。めんご。
65: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/10(土) 01:00:31 ID:M.5znbIb.6
妖怪「オラァ!どんどん酒ぇ持ってこい!」
店主「くっ…」
妖怪「あんだぁその態度は?こんなシケ町の一つや二つ、ぶっ潰したって構わねぇんだぜ?おい娘、こっち来て酌しろ!」
娘「は、はい…」
妖怪「ギャハハハハハ!!!」
三蔵「うわあ、ビックリするくらいベタな悪者」
八戒「まったくじゃ。もっとこう飴と鞭を上手く使わねば人は動かんぞい」
沙悟浄「ぶっ潰すくらいなら娘を従わせて客を取れば金になるってもんさ。でもそんな気も無さそうだねぇ」
小龍「…頭が悪いから悪党なんですよ」
三蔵「いやー八戒と悟浄の方が数段悪い子の考えよ?」
八戒「で、どうじゃ姉者。あの牛のマークは」
悟空「…うう、お兄ちゃんの手下に間違いないよぅ…」
沙悟浄「ふぅん。天下の牛魔王の手下にしちゃあパッとしないねぇ。人数は多いけど」
小龍「…こんな裏手から覗いていてもしょうがないですよ?踏み込みますか?」
悟空「…う、うん……まあお兄ちゃんは居なそうだし」
八戒「牛魔王ともあろう者がこんな田舎町にワザワザ出向かんじゃろ。それではひと暴れするかの!」
三蔵「よっしお前ら、いってらっしゃーい!」
妖怪「グヘヘヘヘ、ほぉらもっとこっちに寄りな!」
娘「い、いやぁ…!」
孫悟空「そこまでです!」
66: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/10(土) 01:02:43 ID:M.5znbIb.6
妖怪「ああん!?なんだテメェら!」
八戒「下品な腐れ妖怪どもに名乗る名など無いのう。大人しくしとれば楽に潰してやるわい」
沙悟浄「アンタらに怨みは無いけどねぇ。まあ運が悪かったと思って死んどきな」
小龍「…僕の相手をするなら、半殺しで済みますので、どうぞ」
妖怪「女と餓鬼がナメた口利くじゃねぇか…俺等が牛魔軍と知っての事だろうなぁ!?」
悟空「お兄…牛魔王の名前だけで威張ってる人なんて怖くないよ!ホントはちょっと怖いけど!みんな、行っく」
???「はいストップ」
悟空「よ……へ?」
妖怪「わ、若…!」
???「ダメダメお前ら。血気盛んなのは良いけど、相手を見てケンカ売りなよ。捲簾大将に天蓬元帥、竜王のご子息……お前らが100ダース居ても敵わないよ。それと」
チュッ
???「お手に失礼。久しぶりだね、悟空」
悟空「…っ!」
八戒「なんじゃ、昔の男か?」
沙悟浄「ひゅう、イケメンじゃないか。旦那様のがずっとイイ男だけど」
小龍「…いや先生と比べたら月と可燃ゴミでしょう。もちろん可燃ゴミが先生です」
三蔵「俺一応うしろに居るんだから聞こえないように言いなさい小龍くん」
???「風の噂で、三蔵法師なる者の従者となって居るとは聞いてた。また逢えるこの今日をどれだけ待ち焦がれたか…愛しの君よ」
悟空「いや、あの、その」
67: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/10(土) 01:05:33 ID:I.SN73Nheo
三蔵「…なに、マジで元カレ?」
悟空「ちっ、違いますよっ!こーちゃんはそんなんじゃ無くて、てゆーかそもそもっ!」
???「これは申し遅れた。僕は牛魔王と鉄扇公主が一子、名は紅孩児」
八戒「ほう、牛魔王に息子が居ったとは初耳じゃ」
悟空「あ、えっとね?」
紅孩子「ふふ、なにぶん親の名前が大きくてね。今日の所はお歴々の顔を立てて、この町は出ていきましょう。元より悟空…君が近くに居ると聞いて、騒ぎを起こしたまでだからね」
悟空「あの、こーちゃん?昔も言ったけど」
紅孩子「三蔵さん、悟空を暫し宜しくお願いしますね。僕の大切なフィアンセですから」
三蔵「…趣味悪いなぁお前。視力検査をオススメする」
悟空「お師匠さまはいつでもヒドイ」
紅孩子「それでは失礼するよ。またすぐに会うでしょうけど。またね悟空、お腹出して寝ちゃダメだよ?…お前ら、行くぞ」
妖怪「ぎょ、御意っ!」
紅孩子「……三蔵さん、くれぐれも悟空をヨロシク」
三蔵「…ふん」
八戒「…ホントに出ていったの。なんだったんじゃ」
沙悟浄「しっかし姐さんにあーんなオトコが居たとはねぇ。隅に置けないじゃないのさ、このこの」
小龍「…カッコいい人でしたね。アイドル顔負けでした」
悟空「…違うの」
三蔵「でもフィアンセだとかなんとか」
悟空「…こーちゃん、女の子だもん…」
三蔵「マジか」
悟空「むかし何度も何度も私にその気は無いって言ってるのにわかってくんない困る」
三蔵「あちゃー」
68: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/10(土) 01:34:48 ID:dZ.3QK5gN.
しまった紅孩子じゃねぇ紅孩児だスマソ
69: 名無しさん@読者の声:2013/8/10(土) 15:30:08 ID:/LiP48p3jw
悟空かわいいよ悟空
つCCC
70: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/11(日) 13:55:28 ID:G0hsrKDigY
紅孩児「さて…おい、父上に報告だ」
妖怪「はっ。三蔵一行発見の報ですね。しかし何故あの場で奴等を捕らえなかったのか、言い訳を考えませんと」
紅孩児「違う。『捜索未だ成らず』の報だ。あのクソ親父に僕の悟空を渡してなるものか。三蔵だか三瓶だか、あんな坊主に興味は無いが、愛しの悟空は僕のモノだ」
妖怪「は、はあ…」
紅孩児「女性的なあのスタイル…天真爛漫なあの笑顔…マイ・ラヴリーエンジェル…!」
妖怪「俺はあのロリメイドのが好みですねえ」
妖怪「ロリコンかよ。あの中なら褐色の姉さんだろ。色っぺえ」
妖怪「お、おではあの男の子が良いんだな。白い肌がたまんないんだな」
妖怪「てかあの猿は無いよなぁ。乳はでかいけど色気が無ぇ」
妖怪「頭悪そうだしな」
妖怪「毛深そうだし、嫌なんだな」
紅孩児「貴様らちょっとそこになおれ」
妖怪「あ、いや別に若の趣味にケチをつけるワケじゃあ…」
紅孩児「確かに悟空は毛深い。昔一緒に湯に浸かった時にもガン見したが、尻の穴なんて『こそばゆくないのかしら』と思っちゃうくらいにボーボーだ」
妖怪「どーゆー状況でんなとこガン見したんすか」
紅孩児「本人曰く、剃っても剃ってもすぐに生えてくるから処理とか嫌になった、だそうだ。そのせいか各所のムダ毛は基本手付かずだ」
妖怪「うわあワキとかもっすか。ないわー」
紅孩児「そこがエロいんだろうがっっっ!!!」
妖怪「えええええ」
紅孩児「彼女は自然体で生きてるんだ。まさに女神だ。美しさとは摂理に抗わずともそこにあるものなんだ」
妖怪「ワキ毛もっさーの女神とか嫌ですよ」
紅孩児「ふふふふ…可愛いよ悟空……その豊かな草原に顔を埋めたい…」
妖怪「じゃあまさか若もムダ毛処理してないんすか?」
紅孩児「まさか。週一でエステ通ってるし」
妖怪「………」
71: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/11(日) 13:56:57 ID:G0hsrKDigY
悟空「ぶえーっくしょいっっ!」
八戒「ほ、元気なクシャミじゃのう」
三蔵「もっとこう『くちゅん』とか可愛く出来んのかお前は」
悟空「ハナ、ハナ出た!誰かティッシュティッシュ」
小龍「…悟浄さん、私の首に下がってるバッグにちり紙が」
沙悟浄「…ん、これだね。ほら姐さん、動かないどくれ」
悟空「ぷびーっ!ぷはぁ。ありがとぉ悟浄ちゃん」
沙悟浄「あーもうまだ動くんじゃないよ、頬っぺたカピカピになっちゃうよっ」
三蔵「親子か」
沙悟浄「アタイが母親で旦那様が父親だね?やだよう照れるじゃ無いのさ確かに3人は欲しいねぇ子供っ♪」
三蔵「そのティッシュを持ったまま近付くな」
八戒「3人って、ワシらも数に入っとるんかい」
小龍「…先生の息子とか絶対に嫌ですね…想像したら毛穴が全部開きました」
三蔵「今のうちに毛穴パックでも使えば良いよちくしょう」
悟空「う〜、誰か噂してるのかなぁ」
三蔵「毛深いって?」
悟空「それは噂じゃなくて陰口」
八戒「あの色男女じゃないのかの?ほほ」
悟空「じゃあ毛深いとか言ってそうだよちくしょう」
72: 名無しさん@読者の声:2013/8/11(日) 20:41:31 ID:l5qOMUz4oM
面白い。支援。
73: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/12(月) 22:36:59 ID:IPhDCv3JsM
悟空「ふい〜♪良い湯だねぇ」
八戒「温泉とは、気の利いた宿じゃのう。よっこらせ…と、おお、熱い熱い」
沙悟浄「ババむさいねぇ。それにしても、シャオの坊やだけに任せて、大丈夫かねぇ旦那様…」
八戒「ほほ、先の失敗、あ奴も気にしておったからの。同じ轍は踏まんじゃろ。それに男湯はすぐそこじゃ、何ぞあれば直ぐに解ろう」
悟空「あったまるねぇぇ…♪」
沙悟浄「気楽なもんさね、全く。しかし姐さんゴキゲンだね」
八戒「猿は湯が好きというのは、東国の話だと思うとったがの」
悟空「なんとでも言ってぇぇ…うう気持ちいぃぃ…♪」
沙悟浄「く、プカプカと見せつけるようにっ」
紅孩児「本当に凶悪な乳だね、ふふ」
八戒「っ!?」
沙悟浄「い、いつの間にっ!?」
悟空「うおっ!?こ、こーちゃんっ!!?」
74: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/12(月) 22:38:14 ID:IPhDCv3JsM
紅孩児「まあまあ、そんなに驚かないでくれよ。僕は先客だよ?良い湯だね、悟空♪」
悟空「おっ、お師匠さまっ!」
沙悟浄「そうだよ!アンタがここに居るってことはっ!」
紅孩児「ご心配無く。君達のマスターに手出しはしてないよ。今日は僕もオフでね、悟空の顔を見に来ただけさ」
悟空「腰に手を回すのを止めて」
沙悟浄「…本当だろうね」
紅孩児「我が父、平天大聖が名において」
沙悟浄「………ふん」
紅孩児「睨まない睨まない。僕だってこの三人を相手にするような馬鹿じゃないから。対して元帥さんは冷静だね。年の功かな?」
八戒「いや…お主……」
紅孩児「うん?」
八戒「本当に女だったんじゃの」
沙悟浄「確かに!」
八戒「なんじゃそのきめ細かい肌は。なに食ったらこーなるんじゃ」
沙悟浄「サラシで抑えてたんだね…!アタイよりあるじゃないのさ妬ましい!」
紅孩児「あはは、愉快な友人だね、悟空」
悟空「うん、緊張感の無さには定評があるよ」
三蔵「…良い湯だね、小龍くん」
小龍「…悪い湯とか聞いたこと無いですしね」
三蔵「背中でも流しっこするか!男どーし裸の付き合いってヤツで!」
小龍「…背中が痒いならあそこの岩にでも擦り付けて下さい。尖ってて良い感じですよ」
三蔵「身体はポカポカなのに心が冷えていく!ふしぎ!」
75: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/13(火) 20:16:36 ID:wv5E8ffq8E
八戒「そうじゃオトコ女、主に訊きたい事がある」
紅孩児「紅孩児。別に男扱いは普段の格好から仕方ないけど、流石にその呼び名は嫌かな」
八戒「ほ、これは失敬。して、紅孩児よ、何故牛魔王は玄奘三蔵を狙う?」
沙悟浄「?不老不死の為じゃ無いのかい?」
八戒「牛魔王ともあろう者が、そんなエサで躍起になるとは思えんの。と言うかとっくに不老では無いのかあの御仁は」
孫悟空「…あ、確かに。私がそーなんだから、お兄ちゃんだって」
紅孩児「……ふふ、一番厄介なのはもしかして貴女かもね、元帥さん」
八戒「今は猪八戒、じゃ」
紅孩児「流石だよ、八戒さん。もちろんそんなチャチな理由じゃあ無い。……ん〜、コレ、何気に機密事項ぽいんだけど………ま、別に僕は口止めされてないから、良いか」
沙悟浄「なんだい、勿体ぶるんじゃないよっ」
紅孩児「彼、玄奘三蔵はね、生まれ変わりなんだよ。金蝉子のね」
悟空「こんぜんじ?誰?」
紅孩児「釈迦如来の二番弟子」
八戒「…!」
沙悟浄「へえ、お釈迦様の!さすが旦那様…って、どーしたんだい姐さん」
悟空「あ、いや、お釈迦様って聞くと昔のトラウマが。ごめんなさいごめんなさい落書きしてごめんなさい」
紅孩児「つまり父が欲してるのは、玄奘三蔵の肉体じゃない。その魂だよ」
八戒「…成程。それほどの魂を喰らえば、不老不死どころではないの。どれだけ強大な力を手に出来ることやら」
紅孩児「そんな普通じゃ考えられないゴチソウが、なんと脆弱な人間の中に有るんだ。ま、僕個人は興味無いけど」
八戒「……なんとも、大きな話になってきたもんじゃわい」
沙悟浄「ほら戻ってきな姐さん、せっかくシリアスな空気なのに」
悟空「オシッコひっかけてごめんなさい握り潰さないで痛い痛い痛い」
紅孩児「ふふふふ、可愛いなあ悟空は。さて、もっと悟空を愛でてたいけど、そろそろ僕も湯疲れしそうだ。またね、悟空♪」
悟空「そんな煮えた鉛とかやめて熱い熱い……はっ!え、あ、ここどこ?あったかい!温泉だ!」
沙悟浄「姐さんしっかり」
76: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/13(火) 20:21:34 ID:3X4esBKi6.
紅孩児「ふふっ。それじゃ、僕はこれで。この宿は料理も絶品だから、楽しんできなよ。アディオス」
沙悟浄「…はん。何がアディオスだよ気障ったらしい」
八戒「……このことは、師匠殿には黙っておけい。良いな」
沙悟浄「そうさね。こうなってくると天界の奴等もキナ臭いよ。アタイの惚れた男使って、何させる気なのか」
悟空「…うん。……ところでなんの話か私にもわかりやすく」
八戒「わからんならノリで『…うん』とか言うでないわボケ姉者」
沙悟浄「姐さんには難しい話だからねぇ。後でゆっくり教えてあげるよ」
悟空「あれー私、姉弟子のはずなのに。この末っ子みたいなポジションはなんだろう」
三蔵「いよっしゃ5連勝!」
小龍「…くっ」
三蔵「ぷーくすくす。『先生なんかに負けるとかありえません』だっけ?ぷーくすくす」
小龍「………」
三蔵「竜王様の息子と言えども、子供は子供だなぁ!まだまだ青い青い!」
小龍「…卓球ぐらいでそんな威張らないで下さいよ。大人げない」
三蔵「顔真っ赤だよ?悔しいの?泣いちゃうの?」
小龍「……かい」
三蔵「うん?」
小龍「…もう一回です!はやく!」
三蔵「お前可愛いなぁ」
77: 名無しさん@読者の声:2013/8/14(水) 00:13:15 ID:to75ojTlrM
シャオくんに萌え禿げた
かわいすぎるぅぅぅぅぅ
78: 名無しさん@読者の声:2013/8/14(水) 12:54:46 ID:osCtcCqDjo
っヅラ
っCCCCC
79: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/15(木) 00:59:54 ID:ktMWpaB226
ガラッ
悟空「おっ師匠さまーっ!」
三蔵「しーっ。起こしちゃかわいそうだろ」
悟空「あやシャオくん、寝ちゃってるんですか」
三蔵「メシ食ってる時もうつらうつらしてたからなー。やはり卓球の疲れが出たか」
悟空「あんまりイジメないであげて下さいよ。まああの悔しそうなシャオくんは眼福でしたグッジョブですお師匠さま」
三蔵「うむ、エエもん見たっ!ん、ところで八戒と悟浄はどーした?まだ呑んでんのかアイツら」
悟空「悟浄ちゃんは酔い醒ましに散歩してくるって。八戒ちゃんは『ガマン出来んちょっと遊んでくる。師匠殿には内緒じゃぞ!』って言って夜の町に消えてった」
三蔵「あんの助平メイド」
悟空「まあ私が居れば大丈夫大丈夫!妖怪が何万と襲ってきてもチョチョイのグチャッです!」
三蔵「ほほう。じゃあ例の牛魔王とやらが来ても守ってくれよ一番弟子」
悟空「この宿だと裏口から東の森へ抜けるのがベストですね。まず窓から中庭に降りてそっから猛ダッシュ」
三蔵「ヘタレ毛玉め」
悟空「怖いもんは怖いんです」
三蔵「正直でよろしい」
悟空「だいたいお師匠さまは怖がらなさ過ぎですよ。お兄ちゃんの軍勢ったらそれこそ万超えですよ?よく怖くないですねぇ。それとも基本現実逃避してるんですか?」
三蔵「バカヤロウ俺にだって怖いもんくらいあるわい。例えばだな……」
悟空「幼女怖いとか無しですよ」
三蔵「そう言えばお前がたくさんの幼女を連れてきてくれるワケでも無いだろ。いや、そうじゃなくて…」
小龍「……くぅ…くぅ…」
悟空「?」
三蔵「温泉入ったじゃん?」
悟空「はい。良い湯でしたねぇ♪」
三蔵「ぶっちゃけ小龍くんのお尻にドキドキしてた俺が怖い」
悟空「うわあそれは怖い超怖い」
80: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/15(木) 01:03:17 ID:ZYop85TCD6
虎縞ビキニの女「……あそこの宿よ」
鹿角帽子の男「……よっしゃ!これで俺達も出世コースまっしぐらだぜ!」
羊毛マントの男「……ふふん、紅孩児め。我輩らを謀ったこと後悔するが良い」
八戒「焼き焦がせぃ九歯馬鍬」
ゴオオオッ!!
虎縞ビキニの女「うわちちちちちっ!!?」
鹿角帽子の男「な、なんだ!?」
沙悟浄「八戒姐さんの言う通りだったね。まさか今日のその日に刺客が来るなんて」
八戒「紅孩児が嘘を言うてたとは思わんがの。大所帯ともなると一枚岩では無いもんじゃわい。のう?手柄を欲しがる三下よ」
羊毛マントの男「ぬう、三蔵の弟子か!」
鹿角帽子の男「俺達を三下呼ばわりとは命知らずめ!」
虎縞ビキニの女「ふんっ、丁度良いわ!お前達の首も牛魔王様への手土産にしてやるっ!」
沙悟浄「へえ、大口叩くじゃないのさ。そんじゃあ実力の程を」
虎縞ビキニの女「縞々模様は心の模様!貴方の心に触れタイガー!ちょっとおマセなプリティ妖仙、虎力大仙!」
鹿角帽子の男「雄々しき角は王者の証!本気のお前にディアいたい!熱血闘魂パワフル妖仙、鹿力大仙!」
羊毛マントの男「高貴な白は安らぎの色!君の瞳はトップシープレット!愛と誠実のダンディ妖仙、羊力大仙!」
虎力大仙「我ら!」
鹿力大仙「三妖揃って!」
羊力大仙「三・大・仙!」
沙悟浄「どうしよう戦いたくない関わりたくない」
八戒「…我慢せい。ワシも嫌じゃ」
81: 名無しさん@読者の声:2013/8/15(木) 15:04:28 ID:nkA73PC9KE
三大仙wwwwww三流臭いwwwwww
CCCCC
82: 名無しさん@読者の声:2013/8/15(木) 20:17:37 ID:MP0y9eWMw6
ギニュー特戦隊思い出して笑ったwww
支援
83: 名無しさん@読者の声:2013/8/15(木) 21:35:32 ID:iGTMedRFBQ
フレプリ思い出した
84: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/16(金) 12:30:11 ID:KsWF3VsGY.
虎力大仙「いくわよ!牛魔王様の名の元に!」
鹿力大仙「おっしゃらーっ!」
羊力大仙「我が愛剣の錆になるが良いっ!」
八戒「ワシ、虎女な」
沙悟浄「え?アタイ二人持ちかい?」
八戒「年寄りに無理をさせるでないわ。頼むぞい♪」
沙悟浄「…ちぇ、悟空姐さんに任せりゃ良かったよ…そしたら今頃旦那様と一緒にブツブツ」
鹿力大仙「バトろうって時に余所見かよっ!唸れ俺の拳っ!」
沙悟浄「おっと。へえ、徒手かい。悪くない突きだけどねぇ、こんなバカ正直な」
羊力大仙「しゃあっ!」
沙悟浄「と、と、とっ。随分細っこい剣だね。うんスピードは誉めたげ」
鹿力大仙「鹿力旋風脚っ!」
沙悟浄「…やっぱ面倒ぃよぅ、姐さん…」
虎力大仙「…良いの?元より三対一ではあるけど、こう二手に別れたらお仲間さん、大変じゃない?」
八戒「ウチの悟浄をナメるでないわ。武、妖、智、すべてのバランスを見れば、我等の中でアレが最も優れておる。姉者は頭が残念じゃしの」
虎力大仙「ふん。ならば早々に貴様を殺して加勢しないとね。虎力砲っ!」
八戒「ほ、気弾か」
ドォォォォン…
虎力大仙「…消えっ…!?」
八戒「女。ひとつ教えておいてやろう」
虎力大仙「くっ!上かっ!虎力砲!虎力砲っ!」
八戒「我が名は天蓬元帥。色欲に溺れ堕天されし罪人」
虎力大仙「え?うしろ?ちょ、速いぃっ!」
八戒「観世音が慈悲により、この罪購うを赦され、今日までの禁欲、禁欲、禁欲…」
虎力大仙「くそっ!当たれっ!当たってよぉっ!」
85: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/16(金) 12:35:02 ID:KsWF3VsGY.
八戒「もう、我慢も限界なのじゃよ。のう…オ・ン・ナ…!」
虎力大仙「ひっ」
八戒「いただきます」
虎力大仙「ちょ、やめ、いや……お、お母さぁぁぁぁぁぁぁあん!!」
鹿力大仙「ぐおっ!ち、ちくしょう…!」
羊力大仙「こ、この娘、なんという強さ…!」
沙悟浄「まだやるかい?アタイ満腹で眠いんだよねぇ。そろそろマジで殺すよ?」
鹿力大仙「やれるものならやってみろ!首だけになっても食らいついてやる!」
羊力大仙「我輩らは誉れ高き三大仙!この程度で敗れはせぬ!」
沙悟浄「やけにタフだし暑苦しいし、鬱陶しいねぇ…はぁ」
八戒「なんじゃ、まーだやっとったのか」
沙悟浄「だって姐さん…って、それ…」
八戒「ほれ、返すぞい」ポイッ
鹿力大仙「わ、っとっと!虎力!?」
虎力大仙「…もう…もうお嫁に行けなぃぃぃ…!」
鹿力大仙「どうした!?何をされた虎力!?」
沙悟浄「……姐さん、なんかツヤツヤしてないかい?」
鹿力大仙「ダメだ!ガタガタ震えててろくに返事も出来ねぇ!」
羊力大仙「…ええい!仕方ない、今日はここまでだ!鹿力、一旦引くぞ!」
鹿力大仙「ちっ…!てめえら、虎力の仇だ!覚えてやがれ…絶対天竺には行かせねぇからな!」
虎力大仙「うぇぇぇぇん…!汚された…汚されちゃったよぅ牛魔王さまぁ…!」
八戒「うむ、これで少しの間、姉者やお主を襲わずに我慢できるわい」
沙悟浄「やめとくれ気色悪い」
八戒「ごちそうさまでした♪ほほっ♪」
86: 名無しさん@読者の声:2013/8/16(金) 23:57:26 ID:9Ble5ZofVs
禁欲中だろ…仏の顔も三度までだぞ八戒
87: 名無しさん@読者の声:2013/8/17(土) 08:21:11 ID:50/tNXCHZU
>>86
欲には勝てないんだよ
88: 名無しさん@読者の声:2013/8/17(土) 08:36:32 ID:nHYPkstXjY
>>87まあ三蔵も煩悩まみれだしな。
いっぺん滝にうたれてこい。
89: 名無しさん@読者の声:2013/8/17(土) 19:46:40 ID:Ll5Myk1/v.
>>88
滝程度で抑えられるのか?
支援支援。
90: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/17(土) 21:17:35 ID:dZ.3QK5gN.
虎力大仙「……ん…」
鹿力大仙「おお!目を覚ましたか虎力!」
虎力大仙「…あれ…?私…?」
羊力大仙「あのあとすぐに気を失ってな。一昼夜うなされてたぞ。全く、心配をかける」
虎力大仙「あのあと……う、うわぁぁぁぁぁぁあ!いやぁあ!」
鹿力大仙「うおっ!?なんだ元気じゃねぇか」
虎力大仙「こ、殺してやる…!あのチビ、塩漬けにして喰ってやるぅぅう…!」
鹿力大仙「よっしゃリベンジだな!」
羊力大仙「慌てるな粗忽者どもが。悔しいが奴等の実力は並では無い。ここは慎重に策を練るべきである」
虎力大仙「羊力は私があの雌豚にナニをされたか解ってるの!?」
鹿力大仙「ん?何されたんだ?」
虎力大仙「バカ鹿は黙ってて!」
羊力大仙「落ち着くのだ。虎力の屈辱は我輩ら三大仙の屈辱。必ず晴らす。幸い奴等、弟子の一人が駄々をこねたとかで、先の宿に連泊中と調べはついておる。まだチャンスは…」
紅孩児「無いよ」
羊力大仙「…っ!!」
虎力大仙「こ、ここ、紅孩児っ!?」
鹿力大仙「…なんの用だコラ」
紅孩児「ふふ、駄々をこねたのは悟空かな?温泉大好きだからねぇ。それにしてもダメじゃないか、勝手をしちゃあ。三蔵法師の件は、僕が父上に任されてるんだよ?」
虎力大仙「う、うるさいっ!三蔵を発見しながらそれを隠して、何を企んでるのよアンタっ!」
羊力大仙「…我輩らは貴殿の部下では無い。主たるは牛魔王様ただ御一人」
鹿力大仙「そうだ!テメェに指図される覚えは無ぇぜ、引っ込んでやがれ!」
ゴオッッ!!
紅孩児「黙れ負け犬」
三大仙「……!!」
紅孩児「繰り返す。この一件は僕、紅孩児の預りだ。僕の言は牛魔王が言。それでも逆らうと言うならば、この火炎槍が一振り、貴様らに向けられると思え」
91: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/17(土) 21:19:45 ID:dZ.3QK5gN.
鹿力大仙「じょ、上等だオラァ!!」
羊力大仙「よせ!……敵わぬのは鹿力よ、お前も知っているであろう!」
虎力大仙「…う、うぅ……!」
紅孩児「ふふふ、そんな険しい顔しないで。お三方にはいずれちゃんと働いてもらうから。それまではこの若輩の二代目を立ててよ。ね?」
羊力大仙「…それが、牛魔王様の御意ならば…!」
鹿力大仙「…クソッ!」
虎力大仙「う、ぐ、う……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
紅孩児「ちょ、なんで虎力さん泣き出してるの」
羊力大仙「ああ…その、恐らく奴等の一人に、だな。詳しくはわからんのだが、うむ」
鹿力大仙「??」
紅孩児「落ち着いてよ虎力さん。なに?何があったの?」
虎力大仙「…あっ、あの雌豚がっ…ヒック…わた、私のっ…!」
紅孩児「うん、うん。私の?」
羊力大仙「…我輩らは外すぞ、鹿力」
鹿力大仙「あ?なんでだよ?」
羊力大仙「いいから」
紅孩児「……羊力さん、鹿力さん」
羊力大仙「む、話は済んだのか」
鹿力大仙「けっこう長かったな、もう中入って良いか?」
紅孩児「…上物の酒を運ばせるよ。山海の美食も取り寄せよう。今宵はおおいにやってくれ。彼女を一人にしないように」
鹿力大仙「お?なんだ気前が良いじゃねーか、どういう風の吹き回しだ?」
紅孩児「アナタ達が動く前に止めなかった、僕にも責任がある…!」
羊力大仙「…そこまでのアレであったか」
紅孩児「同じ女として、同情を禁じ得ない…!!!」
92: 名無しさん@読者の声:2013/8/17(土) 23:16:48 ID:GDFtVThWts
鹿ちゃんカワイソス…
なでなでしてあげるからこっちおいで。
あと支援
93: 名無しさん@読者の声:2013/8/17(土) 23:17:29 ID:tIB9xfa1qg
鹿じゃねえ虎だった
94: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/19(月) 01:33:48 ID:xCsuf/lVYE
悟空「うー、もぉ少しゆっくりしたかったなぁ…」
三蔵「5泊だぞ5泊。もう完全に温泉旅行だったよじゅーぶんだよ」
沙悟浄「次は新婚旅行で来たいねぇ旦那様っ♪ああでも混浴が無かったねぇあそこ、やっぱり夫婦ならおんなじ湯に浸からないと」
三蔵「だから悟浄、歩きにくいから腕を離して」
悟空「ホントは嬉しくて鼻の下ビロ〜ンなくせにねぇ、シャオくん?」
小龍「……え?あ、そうですね、はい」
悟空「ど、どうしたのシャオくん!?いつもの罵倒は!?心を抉るような罵倒は!?」
沙悟浄「熱でもあるのかいシャオ!?」
三蔵「お前らなあ。きっとあれだよやっと俺を見直したんだよ主に卓球で」
小龍「…あの卓球で感じたのは先生の大人げ無さと執拗な意地悪さだけですよ。地に落ちた信用はそう簡単に戻りませんよ社会の常識ですよ」
三蔵「ちくしょういつもの1.5倍は饒舌じゃねーかこの子」
悟空「じゃあなんで上の空だったの?…はっ!私ウザかった!?気安過ぎた!?ヤダ嫌わないでシャオくんっ!」
小龍「…苦ひいれふ、違いまふから離ひてくりゃはい」
悟空「あ、ごめん」
三蔵「すげえな胸で顔を隠したぞ」
沙悟浄「く、アタイにゃ出来ない芸当だよっ」
小龍「…けほ。…上の空というか、その、流石に少し、可哀想ではないかと…」
三蔵「あー。いいのいいの、放っとけって。自業自得なんだから」
小龍「…でも」
八戒「…小龍の言う通りじゃ!何故ワシがこのような仕打ちをっ!」
三蔵「何故って、戒律ぶっち破ったのお前じゃん。観世音に枕元でグチグチ言われた俺の身にもなれ」
八戒「くそう天界め…!プライバシーの侵害じゃ…!」
95: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/19(月) 01:35:10 ID:xCsuf/lVYE
沙悟浄「アタイが告げ口するまでもなかったねぇ、姐さん」
悟空「敵に手を出すなんて、餓えてたんだねぇ八戒ちゃん…」
小龍「…悟能様…これは見るに耐えないです…。先生、なんとか…」
三蔵「だぁめ。信賞必罰は基本だよ小龍くん。悪いことをしたら罰を受ける。当然のコトだ、うん」
小龍「…くっ、先生なのに正論を言うなんて」
三蔵「先生は正論言わなきゃダメだと思う」
悟空「まあまあ、荷物持ちくらいでそんな愚痴らなくても八戒ちゃん」
八戒「それは別に構わんわいっ!そこでは無い、そこでは無いのじゃ!…師匠殿っ!この格好はもう嫌じゃ、堪忍してくれぃっ!」
三蔵「俺のお手製スク水の何が不満だ!」
八戒「何もかもじゃあぁぁぁぁぁあ!!!」
悟空「あえて旧スクじゃないとこがお師匠さまだよねぇ」
沙悟浄「むう、せめて無いなら無いで旦那様好みのロリ体型なら良かったのに。妬くよぅ姐さん」
小龍「…おいたわしや」
八戒「くうぅぅ……!このワシともあろう者が、なんと無様でなんと情けない…!ちょっとつまみ食いしただけじゃのに…!」
三蔵「ちょっとじゃねぇよ観世音に詳しく聞かされたよ!お前どんだけ変態だよ夜中にあんなの聞かされて一晩中悶々としたよ俺は!」
八戒「…う。ま、まあ確かにちとマニアックな食い方はしたようなそんなような」
三蔵「だからちょっとじゃねぇよ!」
悟空「どうどう」
沙悟浄「怒ってる旦那様もステキだねぇ…はふぅ…♪」
小龍「…自業自得、か…」
八戒「小龍までっ!?…うう、ワシが悪かったぁぁあ!!もう許しとくれぇぇぇぇえっ!!!」
96: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/20(火) 12:53:57 ID:YF7cwfpJRE
ワイワイ ガヤガヤ
悟空「うーん、お店がいっぱいだねぇ!活気のある国ですね、お師匠さま!」
三蔵「おう。あれから町らしい町もなくて野宿野宿だったからなー。ここでは少しのんびりするか」
沙悟浄「んー、歩いてるヤツも売り子も女ばっかってのがねぇ。…なんかチラチラこっち見てくるし。アタイの旦那様に色目ぇ使ってんじゃないだろうね全く」
八戒「旅人が珍しいだけじゃろ、それらしい者が見当たらんしの。それより、町に女しか居らんというのが気に掛かる。こういった場合、男はこぞって兵役に取られとる場合が多いからのう」
悟空「それより私は、女の子ばっかの町で八戒ちゃんがオイタしないかが気に掛かるよ」
八戒「しつっこいのう。もう反省したわいっ」
沙悟浄「でも姐さん、いつの間にやらスク水がデフォになってるあたり、もうオシオキ覚悟でやらかすつもりじゃ」
八戒「阿呆ぅ。これはあれじゃ、西域になるにつれ暑いからのう。ちょうど良くなってしまっただけじゃ。メイド服より動きやすいしの」
三蔵「俺の自信作を気に入ってもらえて嬉しい」
悟空「…変態は強いなあ」
小龍「…宿に荷物を預けて来ました」
三蔵「お疲れ小龍くん。さて、まずは腹ごしらえでも」
小龍「……」
八戒「ん、なんじゃ小龍、何か言いたそうじゃの」
小龍「…はい、その……宿の女将に聞いた…と言うか聞かされたのですが、ここは西粱女人国と言って、女性しか住まわない国だそうです」
97: ヨシュア ◆.frSdr10QQ:2013/8/20(火) 12:57:51 ID:sM.cNP7zXE
沙悟浄「女しか住まない国!?」
八戒「兵役では無かったか。奇っ怪な……それではワシ等がチラチラと見られていたのは」
悟空「色目かどうかはともかく、男の人そのものが珍しかった?」
三蔵「それか俺がイケメン過ぎたか」
沙悟浄「ああん旦那様正解っ♪」
三蔵「やはりか、ふふ」
小龍「…調子に乗らないで下さい先生。…じゃなくて、というか、その…」
「…やだ…先生だって先生…」ヒソヒソ
「…師弟……ご飯三杯はいけます…」ヒソヒソ
「…も、萌え…!」
悟空「な、なんかシャオくんが戻ってきた途端、周りの目が、なんか」
沙悟浄「…い、異様な空気だね……うわ姐さん、そこの本屋っ」
八戒「…『男子校恋愛模様』『僕はイケメン先輩の奴隷』『彼氏と彼氏の情事』……ほほ、趣味の良い本が並んどるのう…」
悟空「…シャオくん、もしかしてここって」
小龍「…はい、『そういう趣味』の女性が集う国だそうで」
悟空「わぁお」
三蔵「国ごと腐ってやがるのか」
98: 名無しさん@読者の声:2013/8/20(火) 13:45:39 ID:0QqGl4hwC.
わろた
99: 名無しさん@読者の声:2013/8/20(火) 14:20:51 ID:ZkKTmK/uuM
なんつー国だwww
100: 名無しさん@読者の声:2013/8/20(火) 18:41:14 ID:PVl4Lh/dKI
あたしもそこに住みたい
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【うpろだ】
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