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少年「ボクが世界を変えてみせる」
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1: 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 21:21:41 ID:apUuk9iOiY
むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。


627: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:02:01 ID:d4mo8KMAQc
―――大聖堂(正門)―――

神父「はぁ…はぁ…。つ、着いたぞ!」ズルズル

カロル「わー!この建物、すごい大きいね?」

母「そうね。とても立派な造りだわ?」

神父「はぁ…はぁ…」

カロル「おじさま、辛いの…?」

神父「黙れ…!さんざんケガ人を急かしおって!」

カロル「ごめんなさい…」シュン

母「なに言ってるんですか!
休憩だって何度もとりましたし、あたしも坊やも神父さんのペースに合わせて歩きましたよ?」

神父「ぐっ…」

母「順調に行けば夕方までには着くという話でしたけど、結局こんなに暗くなってしまいましたし…」クドクド

神父「ぎぎ…!」ギリッ

カロル「あ、あはは…。もういいじゃない。早く中に入って休ませてもらおうよ?」

母「…そうね。神父さん、開けてくださいな?」

神父「黙れ!言われんでもそうするわ!」
628: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:06:05 ID:d4mo8KMAQc
ガチャッ

守衛「おや、神父さん。遅い帰りだったね」

神父「色々ゴタゴタがありましてな」

守衛「……?左目に布が巻かれてますがどうなさったんです?」

神父「久しぶりに吸った外の空気が合わなかったのか、見事に腫らしてしまいましてな」

守衛「まさにゴタゴタだった訳ですか」

神父「ははは。情けないザマをお見せしたようだ!」

カロル「」キョロキョロ

母「どうしたの?」

カロル「外から見たら大きかったのに中はそんなに広くないんだね?」

母「ふふ。この入り口はわざと個室にしてあるのよ?」

カロル「どうして?」

母「外から怪しい人間が入らないように二重に入り口を設けたのね。扉を抜ければもっと広い敷地に出るはずよ?」

カロル「へー!じゃあこの先にマルクも宣教師さまもいるの?」キラキラ

母「そうよ」ニコッ

守衛「神父さん。その方たちは?」

神父「司祭様が招いた客人です。リストを確認してもらえますかな?」

守衛「そうでしたか。ちょっと待ってくださいね」ペラッ

守衛「うんうん。確かに書いてありますよ」

神父「では通してもらえますか?」

守衛「リストにチェックを付けておきます。ちょっと待っててくださいね」カキカキ
629: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:13:04 ID:d4mo8KMAQc
守衛「さぁ、どうぞ通ってください」

神父「どうも」ペコリ

カロル「ありがとうございます!」ペコリ

母「ありがとうございます」ペコリ

守衛「いえいえ」ニコニコ
630: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:18:49 ID:d4mo8KMAQc
カロル「わぁ…!見て、お母さま。庭があるよ?」

母「すごい…。人口の物なんですか?」

神父「いや、自然の物だ。ここに拠点を建設した際に、あえて司祭様はこれらの豊かな彩りを残されたのだ」

神父「この庭園に備わる草木や花はシスター達が手入れし、美しく保ち続けている」

神父「これらの世話は女に宿るとされる真心を育み、慈愛と献身の意思を体に覚えさせる。一種の修行だな」

母「そうなの…。それにしても見事ですね!」

カロル「お花が光ってるよ?」

神父「それはライの花だ。暗闇に包まれると花弁が淡い光を放つ不思議な習性を持っている」

カロル「へぇ…森でも見たことないです」

神父「旅に出ていた宣教師や遠くの布教地から一旦戻った神父、司教様などが土産に持ってくるのが主だな」

カロル「そうなんだ!すごいね、お母さま!」

母「そうね…」

神父「凄くて当然だ。我が教団が誇る大庭園だからな!
貴様らのような下賤な種族にはもったいない光景だろう?」

カロル「うん!」

神父「」ズルッ

母「坊や…今のはバカにされたのよ?」

カロル「そうなの?」キョトン

神父「まったく調子が狂うな…」スクッ
631: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:32:50 ID:d4mo8KMAQc
神父「…さすがにもう遅い。今日は休んで司祭様には明日お目通し願おう」スタスタ

カロル「ボクたちはどうするの?」スタスタ

神父「あぁ、問題ない。別に部屋を用意してやるさ」

母「よかった。神父さんと一緒の部屋じゃないのね?」ニコッ

神父「当たり前だ!貴様らと同じ部屋で寝られるか!」

母「まぁ?」

神父「それに私は自分の部屋を持っておらん。他の神父達と共同なんだ」

神父「ともなればなおさらお前たちなど連れてこれん。騒ぎになっても面倒だしな」

母「なんでもいいですけど、お部屋に案内してくださいます?」

神父「案内してやってるだろうが!」

カロル「あれ?誰か座ってるよ?」

???「」グッタリ

神父「なんだ?通路の脇にしりもちなどついて…」

母「うなだれてらっしゃるみたい…何かあったのかしら?」

神父「なんだろうが知った事じゃないが、行儀の悪い奴だな…」
632: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:43:45 ID:d4mo8KMAQc
神父「おい、そこのお前!」

ジョー「…?」ムクッ

神父「そんな場所で座り込むなど、何を考えているんだ!」

ジョー「あぁ、すみません…」スクッ

神父「ん?お前は確か見張りの…」

ジョー「ジョーです…」

神父「こんな所で何をしている?お前は地下の番をしていたはずだろう?」

ジョー「すみません…。すぐに戻りますんで」

神父「…体調が悪いのか?」

ジョー「あ、いや、心配なさらず。なんでもないッスよ」

神父「そうか…」

ジョー「じゃあ俺はこれで…」

神父「いや、待て」

ジョー「はい?」
633: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:50:09 ID:d4mo8KMAQc
神父「ちょうど頼みたい事があったのだ」

ジョー「…なんです?」

神父「彼女らを案内してやってくれないか?」

母「?」

ジョー「案内って…どこへ?」

神父「お前の持ち場だ。そこに入れてやってくれ」

ジョー「はい?俺の持ち場って地下ろ……」

神父「しーっ!いいから!言う通りにしてくれ!」

ジョー「わ、分かりましたよ…」

神父「よし、頼んだぞ!私は医務室に用があるのでな!」スタスタ

ジョー「あ、はい」

ジョー「(神父が連れてきたって事は…ひょっとしてこいつら…)」

ジョー「(ったく…こっちはそれどころじゃねぇってのに…)」
634: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:53:21 ID:d4mo8KMAQc
ジョー「あーっと…聞いてたと思うけど、そういう事だから」ガリガリ

母「はい」ニコッ

カロル「お願いします」ペコリ

ジョー「おっ!ボウズ、しっかりしてるな?」ナデナデ

カロル「……!えへへ!」ニコニコ

ジョー「俺はジョーだ。よろしくな?」

カロル「ボクはカロル!よろしくね、おじさん!」

ジョー「おいおい、おじさんはよしてくれよ…」ツツー

母「どうも。この子の母親で、マリーと言います」ペコリ

ジョー「マリーさんか。よろしく!」
635: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:56:05 ID:d4mo8KMAQc
母「神父さんはどこに行かれたんですか?」

ジョー「ん?あぁ、あの人は医務室に行ったよ」

カロル「」キョロキョロ

ジョー「どうした、ボウズ?」

カロル「あ、ごめんなさい。初めて見る物ばかりだから、つい…」

ジョー「壁に飾られた絵や脇に立てられてる花瓶か。確かに物珍しいかもな」

カロル「うん。全部キレイ!」ニコッ

ジョー「へー。俺にはああいう芸術?みたいのはよく分からないなぁ…」

カロル「ボクも描いてみたいなぁ…」

母「そうね…画材の一つも買い与えられたらよかったけれど…」

ジョー「はは…まぁいいや。案内するよ」
636: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:57:32 ID:d4mo8KMAQc
―――大聖堂(地下牢)―――

母「ここ…ですか?」ツツー

ジョー「う、うん。まぁ何も無いとこだけどくつろいでってくれよ?」

母「……」

カロル「地面の下にたくさん部屋があるなんてすごいね!」

ジョー「お、ボウズ!気に入ったか?」

カロル「うん!」ニコッ

ジョー「いやー!そりゃよかった!」

カロル「ねぇ、ボクたちの部屋はどれなの?」ワクワク

ジョー「ここだ、待ってろ。今開けてやるからな?」カチャカチャ

母「(まぁ…それもそうよね。初めから期待はしてなかったけど)」

母「(ここが牢屋なら宣教師様はこの部屋のどれかにいるのかしら…?)」チラッ
637: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 20:59:32 ID:Pt5pBqwsmA
カロル「お母さま、入ろうよ」ガチャッ

母「えぇ…」スッ

ジョー「(まさか素直に入るとはな…。宣教師さんの言ってた通り、悪い奴らじゃないらしい…)」ガチャガチャ

カロル「鍵、閉めるの?」

ジョー「ん?う、うん…まぁな。他の奴が入ってこないようにさ」

カロル「そうなんだ?」

ジョー「とりあえず寝具を持ってくるからおとなしくしててくれよ?」

カロル「はい!」

母「……」スッ

カロル「色眼鏡、外しちゃうの?」

母「だいじょうぶ。ここで隠す必要はないわ?」

カロル「……」

母「坊やも頭巾は外してしまいなさい。いっぱい歩いたから汗で蒸れるでしょう?」

カロル「…分かった」スルッ

母「…平気よ。さっきのお兄さんは気付いてるから」

カロル「ボクとお母さまのこと…?」

母「えぇ、そうよ…?」

カロル「そう…」
638: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 21:01:43 ID:d4mo8KMAQc
ジョー「備え付けのベッドで寝てくれ。もう遅いからなるべく静かにな?」バサッ

カロル「はい」

ジョー「柵越しで悪いが受け取ってくれないか?」つ【毛布】

カロル「ん…ありがとうございます」パシッ

母「何から何まですみません」ペコリ

ジョー「いやいや」

カロル「ジョーさんはどこで寝るの?」

ジョー「あぁ、俺のことは気にすんな。まだ寝ないから」

カロル「うん…」

ジョー「(こいつ、ホントに分かってないんだな…)」

ジョー「(そういや宣教師さんをほったらかしにしたままだったか)」
639: ◆WEmWDvOgzo:2013/4/30(火) 21:02:56 ID:d4mo8KMAQc
ジョー「」ソーッ

宣教師「」スヤスヤ

ジョー「…そりゃそうか」

宣教師「」スヤスヤ

ジョー「あんなに会いたがってた相手が隣の牢屋に入ってるって知ったら、どんな顔すんだろな…」

ジョー「(更に二人も牢屋に抱えちまって、間違いなく休暇は増やせないな…)」

ジョー「……ん?」チラッ

母&カロル「くぅ…くぅ…」スヤスヤ

ジョー「もう寝てるよ…」

ジョー「……よっぽど疲れてるんだな」

ジョー「俺も少ししたら寝るか…」
640: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:27:56 ID:ZFsnQBBly6
――――――

宣教師「……」パチッ

???「どうしたの?」

宣教師「えっ」

???「お姉ちゃん、お話してたのに寝ちゃうんだもん。びっくりしちゃった」

宣教師「キミは…?」

???「へ?」

宣教師「キミは…誰ですか?」

???「ボク?ボクは???だよ!」

宣教師「え…?すみません、聞き取れな……」

???「さっき教えたじゃない。ボクもお姉ちゃんも」

宣教師「そう、でしたか?」キョトン

???「お姉ちゃん、どうしたの?」

宣教師「あ、いえ…なんでもありません」

宣教師「(なにがなんだか分かりませんが…夢、という解釈でいいのでしょうか?)」

宣教師「(夢は記憶を整理する為の作業。逆らったところで意味もない…)」

宣教師「(それなら懐かしい思い出に身を委ねるのも、いい気分転換になるかもしれません)」

宣教師「(さて、これは一体どの場面なのでしょうか…?)」
641: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:31:10 ID:YsB2Ns3Klg
???「」サクッサクッ

宣教師「それは…?」

???「お姉ちゃんがくれたんでしょ?」

宣教師「あ、あぁ…そうでしたね」

???「ねぇ、コレってなんて言うの?」

宣教師「それはビスケットですよ」

???「へー。初めて食べた!」

宣教師「おいしいですか?」

???「うん!」ニコッ

宣教師「そうですか」ニコニコ

宣教師「(これは…あの日の記憶?)」

宣教師「…となると、いい思い出ではなさそうですね」ボソッ
642: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:49:54 ID:OplxH4gICE
???「お姉ちゃんはどうしてボクに話しかけてくれたの?」

宣教師「…そういえば思い出せませんね」

???「えー!分からないの?」ビックリ

宣教師「…ところでキミは顔を見せてくれないのですか?」

???「ずっと見てるじゃない?」

宣教師「…霧掛かっていて見えませんね」

???「そう…じゃあまだ思い出せないんだね」

宣教師「……?」

「おい!」

宣教師「」ビクッ

「何してんだよ。裏通りには行っちゃダメだって、母さんに言われたろ?」

宣教師「お兄…ちゃん?」
643: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:54:18 ID:OplxH4gICE
兄「なんだ、兄ちゃんの顔も忘れたのか?」

宣教師「なぜ…だって…お兄ちゃんは…」

兄「どうした?様子が変だぞ?」

宣教師「あ、ううん…なんでも、ないよ」

兄「一人で何してたんだ?」

宣教師「一人?」

兄「一人でぶつぶつ喋ってたじゃないか?」

宣教師「いない…!」

兄「はぁ?」

宣教師「そこにいた男の子は?」

兄「そこには最初からお前しかいなかったぞ?」

宣教師「そんな…そんな筈は…」

兄「大丈夫か、何かあったのか?」

宣教師「お兄ちゃんも見たでしょう!私と話してた子を!」

兄「見てないよ」

宣教師「どうして…」

兄「…いいんだよ。そんな奴はいなくて…」

宣教師「…お兄ちゃん…?」

兄「あいつはいなくていいんだ」

宣教師「なに…?」

カァァァ!

宣教師「きゃっ」

宣教師「視界が…まぶしい…!」

………………
644: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 18:58:23 ID:QE/RDjeSTw
―――大聖堂(地下牢)―――

宣教師「」パチッ

宣教師「ふむ。やはり夢でしたか」ムクリ

宣教師「(ずいぶんと不思議な夢でしたね…。一体なんだったのでしょう?)」

ジョー「おっ!起きたか?」

宣教師「あ、ジョーさん。おはようございます」ペコリ

ジョー「おはよう。朝飯ならそこに置いてあるぜ」

宣教師「あの…お母様の件はどうなったのですか?」

ジョー「ん?あぁ、いいんだよ。行かないって決めたからさ」

宣教師「え?行かないのですか?」

ジョー「まぁ頼んではみたけど休暇が貰えなくてさ」

宣教師「そんな…!ちゃんと事情を話せば分かってもらえる筈です!」

ジョー「いいって、いいって!別に今すぐじゃなくても人間、そうそう死にはしないよ」

宣教師「それでいいのですか?」

ジョー「…そんな事よりさ、あんたに朗報だぜ」

宣教師「朗報?」キョトン
645: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:00:31 ID:QE/RDjeSTw
ジョー「隣の牢にホビットの親子が入ってる。あんたの知り合いじゃないか?」

宣教師「」ゾワッ

宣教師「ま、まさか」

ジョー「昨日の夜、神父が連れてきて俺に押し付けたんだよ」

宣教師「……!」

ジョー「二人ともぐっすり寝てるよ。よっぽど疲れてたんだろうな」

宣教師「…捕まってしまったのですか」

ジョー「そう落ち込むなよ。さんざん会いたがってたじゃないか」

宣教師「こんな形での再会は望んでません…」

ジョー「……」

宣教師「司祭様はどういうつもりでいるのでしょう…」

ジョー「さぁな。俺には司祭様の深い胸の内を知る事はできないよ」

宣教師「私の力が足らないばかりに…二人をこんな目に合わせてしまうなんて」

ジョー「……」
646: ◆WEmWDvOgzo:2013/5/3(金) 19:03:15 ID:OplxH4gICE
カロル「ん…」モゾモゾ

母「」スヤスヤ

宣教師「なんとかならないのですか?」

カロル「……(宣教師さまの声…?)」

ジョー「なんとかって言われてもな」ポリポリ

カロル「(昨日のお兄さんもいる)」

宣教師「彼らに罪などありません。出してあげてください」

ジョー「おいおい、無茶言うなよ」

宣教師「では司祭様に会わせてください。私が話をつけます!」

ジョー「なに言ってんだ。そんな事出来る訳ないだろ?」

宣教師「決めつけていては何もなりません!」

ジョー「あんまり声を出すと二人が起きちまうぞ?」

宣教師「……!」

ジョー「あんたには酷だが、この二人はどのみちロクな事にならないよ」

宣教師「…カロルくんとお母様が不幸になっていくのを、ただ黙って見ていろと?」

ジョー「あぁ、そうさ。それにこいつはあんたにとってもチャンスなんだぜ?」

宣教師「……?」

ジョー「司祭様は一度だけ、こいつらを見に来る。ホビットを捕らえた時はいつもそうだからな」

宣教師「つまり…」

ジョー「そうだよ。そこであんたがこいつらに騙されてたと言えば、司祭様は信じるかもしれない」

宣教師「……」

ジョー「もちろん、そうなればこいつらの罪は確定して罰が下されるだろうが…」

ジョー「しょせんこいつらはホビットだ。どうあったって裁かれる存在なんだ」

ジョー「だったら下手に庇って一緒に罪を被るより、あんただけでも助かった方がいい」

宣教師「……」

カロル「……」
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sage:


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