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少年「ボクが世界を変えてみせる」
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1:🎄 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 21:21:41 ID:apUuk9iOiY
むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。


549:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/1(月) 18:03:42 ID:4YUZHqrID.
神父「ふん…。まぁ十中八九、殺されているだろうな」

母「なんでそう言えるんです?」

神父「子供の足で逃げられる場所など限られているし、手口を聞く限り、旅人は相当な残虐性を持ち合わせていたようだ」

母「けど殺されたとは限りませんわ?」

神父「いや、殺されている可能性が高い。
いっそのこと探すのは後回しでもいいかも分からんな」

母「なぜです?生きていたら、今もどこかで不安な思いをしてるかもしれないじゃありませんか?」

神父「少なくともお前たちを大聖堂に連れて行くのが優先だ。
その際に報告すれば助力も得られるし、探すにも我々だけでは難しい」

母「でも…早く助けないと、森には獣もいますし…」

神父「…貴様の息子は逃げた子供と関わりがあるのだろう?」

母「はい。ですから坊やの為にも…」

神父「もし、無惨な姿だったらどうする?
そんな再会をしたら、傷は深いぞ…」

母「そ…それは……!」
550:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/1(月) 18:07:50 ID:4YUZHqrID.
神父「お前たちに配慮する訳ではないが、なんにしろ大聖堂に行った方がいい。
一目、宣教師に会える程度の情けなら受けられるかもしれんぞ?」

母「…どうしたんですか?」

神父「何がだ?」

母「いえ、先ほどとは打って変わった様子ですから」

神父「…疲れただけだ。もうさっさと、この件からは離れたい」

母「何を言ってるんですか?あなたはこの村の布教者でしょう?」

神父「バカを言うな。この村は終わりだ」

母「え…?」

神父「貴様も聞いただろう?
違法な薬物に手を出しただけならまだしも人の命を奪っている。
騙されたとはいえ、許される事ではない」

母「ですが…更正の道はないのですか?」

神父「更正するようであれば、それにこした事はないが…我が教団による援助は期待出来ん」

母「なっ…!あなた達は聖職者なのに…こういう時に手を差しのべないんですか!?」

神父「『与えられし試練に他の力を望むべからず』」

母「……はい?」

神父「神の教えだ。ゆえに我々は手助けはしない」

母「そんな…!助け合わない事を、あなた達の信じる神様は勧めるって言うの!?」

神父「無論、それだけではない。こんな教えもある」
551:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/1(月) 18:12:39 ID:4YUZHqrID.
『救いは両の腕に込めなさい』

『勇気は両の足に込めなさい』

『道徳は頭に携えなさい』

『体に全てを繋ぎ止めなさい』

『命はまことの導きに沿うのです』
552:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/1(月) 18:16:49 ID:4YUZHqrID.
母「…その言葉に従うなら助け合う必要があるんじゃないのかしら?」

神父「そうとも取れるが…我々の考える物とは違うな」

母「どういうこと…?」

神父「救いも勇気も道徳も人は当然に持ち合わせている物だ。
それらを体に繋ぎ止められぬ命は信仰に背いているとも言える」

母「……」

神父「…彼らは裁かれるべきだ。
自分の罪を受け止め、己の力で清算するのが何よりの罪滅ぼしとなる…」

母「間違いを犯してしまう弱さを認めようとは思わないのですか…!」

神父「…それはお前たちのように間違いを犯す者の意見だな。
『弱さ』などと言う言葉に置き換えたところで『罪』は『罪』でしかない」

母「あなたの信じる神様は…薄情ですね」

神父「なんとでも言え。しょせんホビットには分かるまいよ」

母「……」

神父「…王国へ伝わらないように最善は尽くす」

母「……?」

神父「王国に伝われば村ごと滅ぼされかねんが…。
我々の胸の内にしまえれば、援助は出来ずとも彼らの力で更正する時間は作れるだろうが?」

母「……まぁ!」

神父「あの娘さんにも安心しろと言ってしまったしな?」

母「神父さん、ちゃんと考えてらしたんですね…!見直しましたわ?」ニコッ

神父「…見直したは余計だ!」
553:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 16:40:42 ID:pA07Cck1l6
神父「それにしても昼過ぎだと言うのに人が減っているな?」

母「気が付いた人たちは家に戻ったんじゃないかしら?」

神父「ふむ。体調を崩している者も多いようだしな」

母「…この村には医者がいないみたいですしね」

神父「あぁ、ご夫人が言っていたな?
司祭様も人が悪い。先に村の事情を詳しく聞かせて下さればよかったものを…」

母「……」

神父「とりあえずお前の息子を迎えに行くか」

母「えぇ。たしか、この先の民家の通りだと…」

「もし?」

神父「ん…?」クルリ

母「?」
554:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 16:47:18 ID:3eh8rSa52E
メイキ「教団の方ですか?」

神父「いかにも。私は教団の神父をしている者だが?」

メイキ「ちょうど良かったですわ!」

神父「(教団の人間と分かって声をかけるところを見ると、昨日の記憶が無いのか?)」

メイキ「話を聞いてもらえますか?」

神父「あぁ。言ってみなさい」

メイキ「うちの息子が大ケガをしてまして。
これから教団に向かおうと思っていたところなんですよ!」

神父「ふむ…。息子さんがケガを、か」

メイキ「はい。すぐにでも看てもらいたいのですが?」

神父「申し訳ないが私は文学専門でしてな。医術は対象外だ」

メイキ「は…」
555:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 16:49:21 ID:3eh8rSa52E
母「他に言い方はないんですか…。冷たく聞こえますよ…?」コショコショ

神父「仕方なかろうが…!事実、私にはなんとも出来んのだから…!」コショコショ

母「それにしたって…」

メイキ「」ワナワナ

神父「ご安心召されよ。我々も今から大聖堂へ向かうところだ。
その際に私から話を通して医術に長けた者をそちらに寄越しましょう」

メイキ「……」

神父「まぁそれまで息子さんには我慢してもらう事になるが…。
なぁに、1日や2日そこらで人間そうそう死ぬ事もあるまいよ」

母「ちょ、ちょっと!そんな言い方って……」

メイキ「ふざけんじゃないよ!!」ガッ

神父「」ビクッ

母「」ビクッ
556:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 16:52:11 ID:pA07Cck1l6
メイキ「我慢しろだって!?
あんたは何様のつもりだい!?」

神父「ひぃっ!」ズザァ

メイキ「うちの子は今、苦しんでるんだ!あんたの都合じゃないんだよ!」

神父「す、すまなかった!分かったから一旦落ち着こうじゃないか!」

メイキ「元はと言えば、あんたんとこの宣教師がホビットなんかとつるんだから、こんな事になってんだよ!
責任の一つも感じてみたらどうなのさ!」

神父「う、うむ!気持ちは分かる!分かるが少し落ち着こう!」

メイキ「何が分かるってのさ!宣教師はここ数日、ホビットに構って村に顔も出さない!」

メイキ「さんざんあたし達や子供にホビットを許すな、なんて言っといてだよ!?」

メイキ「あの人が治療してくれりゃ解決するのにさ!」

神父「ま、待ってくれ!宣教師は今、本部にいるのだ!」

メイキ「なんだって?村が大変なのにほったらかして本部で何をしてるんだよ!?」

神父「いや、ホビットの件で罰を与えられておりましてな!
今は牢に閉じ込められているのだ!」

メイキ「はぁ!?こんな時に内輪揉めしてんじゃないよぉ!!」

神父「ひぃっ!申し訳ない!申し訳ない!」ペコペコ

母「」クスクス
557:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 16:55:42 ID:pA07Cck1l6
メイキ「ったく!あんたら教団がしっかりしてないから、みんな混乱するんじゃないかさ!」

神父「し、しかしですな…」

メイキ「しかしもかかしもないよ!!」

神父「ひぃっ!」ビクッ

母「ふふ!」クスクス

メイキ「ん?何がおかしいんだい?」

母「あ、すみません。神父さんの反応がおかしくて、つい…」ニコニコ

神父「な、なにぃ!?」ムカッ

メイキ「…あんたも教団の人かい?」

母「いえ、あたしは旅の者で…。
村に用があったので教団の方に案内していただいてたんです」

メイキ「おや、そうかい…。そりゃみっともないところを見せちまったね?」

母「いえ、お気になさらないで?
奥さんのおっしゃる事も同じ母親として分かりますから」

メイキ「あら、あなたも子供がいるんですか?」

母「えぇ。14になる息子が一人…」

メイキ「はぁ〜!ずいぶん大きいんですね!」

母「そうですね…。大きくなりました…」ニコニコ

神父「(さっきまで喚き散らしといて母親同士になると井戸端会議か…。
これだから女はタチの悪い…)」

メイキ「あ、そうだ!話が終わってなかったわ!」

神父「」ビクッ
558:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 16:58:15 ID:pA07Cck1l6
メイキ「あんた!さっさとうちの子を治しなさいよ!」

神父「む、無茶を言うな!私は施術など出来ん!」アセアセ

メイキ「それなら今すぐ医者を呼びなさいよ!」

神父「今すぐだとぉ!?」

メイキ「当たり前じゃないかさ!」

神父「無理に決まってるだろ!もう勘弁してくれー!」アセアセ

母「(肝っ玉の強い方ねぇ。そういえば誰かに似てるような…?)」

メイキ「んじゃ1秒でも早く本部に行きなさいよ!」

神父「だ、だからその前にだな!」

母「(…そうよ!どことなく彼に似てるわ!もしかして…)」

メイキ「その前になんだい!?
そりゃうちの子より大事な事なの!?」

神父「い、いや…。大事な事かと聞かれると別に…」アセアセ

メイキ「ならほっぽっときなさいよ!」

母「あの…」

メイキ「あら、どうしました?」

母「すみません。失礼ですが…もしかしてルーボイ君のお母さんですか?」

メイキ「まぁ!うちの子と知り合いですか!?」

神父「ふぅ…。助かった…」ボソリ
559:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:01:36 ID:3eh8rSa52E
母「はい。以前、立ち寄らせていただいた時に息子が仲良くなりまして」

メイキ「あぁ、そうだったんですか!」

母「先ほど坊やがそちらにお邪魔したと思うのですが?」

メイキ「うちにですか?いいえ、知りませんよ?」

母「あら?ならどこへ行ったのかしら…?」

メイキ「男の子は知りませんが女の子なら、さっきうちに訪ねてきましたよ?」

母「…その女の子、頭巾を被ってました?」

メイキ「え…!か、被ってましたけど…!」ビックリ

母「その子です!うちの坊や、背格好からよく女の子に見られますの?」

メイキ「そうでしたの?
勘違いしてずっとお嬢ちゃんって呼んでたけど、悪いことしちまったねぇ?」

母「いえいえ、本人も慣れてますから気にしてませんよ?」
560:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:03:25 ID:pA07Cck1l6
メイキ「それにしても14の男の子にしちゃ、背も低いし肌もベルメロのミルクみたいにまっしろで…。
いやぁ、とても見えなかったよ!」

母「ベルメロ…ですか?」

メイキ「あ、ごめんなさいね!牛なんかで例えちゃって!
旦那が農家に雇われてたから、ついクセが出ちまって?」

母「いえ、お気になさらず?」ニコニコ

メイキ「(おかしいわねぇ。何日か前に外の女の子と仲良くなったって聞いてたからてっきり…?)」

母「どうしました?」

メイキ「へ?あ、いえ…なんでもないですよ?」ニコッ

神父「お、おい?」

母「」コクリ

メイキ「……?」
561:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:06:17 ID:pA07Cck1l6
母「実は大聖堂に行く前に坊やを呼ぼうとしていたのですが…」

メイキ「あら、あなたも教団の本部に?」

母「はい。少し大事な用がありますの」

メイキ「そうですか。そういう事なら家に案内しますよ!」

母「ありがとうございます」ペコリ

神父「(ふぅ…。なんとか一件落着か)」
562:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:07:09 ID:pA07Cck1l6
―――村(民家周辺)―――

メイキ「言いにくいんだけど、あなたんとこの坊やにうちの子のお守りまで頼んじまってねぇ」スタスタ

母「構いませんよ。あの子なら苦にならないと思いますから」スタスタ

神父「……」スタスタ

メイキ「どうですかねぇ?
うちの子はわんぱくだから、一緒にいて疲れるんじゃないかしら?」

母「ふふ。大丈夫ですよ。むしろあの子の元気を分けてほしいくらいです」ニコッ

メイキ「よしとくれよ。うるさいだけさ」ニコニコ

母「坊やは少しおとなしいですから、ルーボイ君みたいにたくましい仲間が必要だと思うんです」ニコニコ

メイキ「口がうまいんだから。気を遣わなくて結構ですよ?」ニコニコ

母「まぁ?」ニコニコ

神父「(謙遜する割には満足そうにニヤニヤしとるじゃないか…)」ムスッ
563:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:09:26 ID:3eh8rSa52E
母「ケガをなさったそうですけど遊ばせてしまって平気だったんですか?」

メイキ「私も不安だったんですけどね。
唇が腫れ上がって、腕もひねったみたいで紫色に…」

母「…なぜそんな事に?」

メイキ「それが教えてくれないんですよ…」

母「……?」

メイキ「日が沈んだ頃に帰ってきたかと思えば、目の前には痛ましい姿の息子ですよ?
慌てるじゃありませんか?」

母「そうですね…」

メイキ「何があったか聞いても辛そうに泣くばかりで、てんで見当も付きませんで…」

母「それほどのケガを負っているんですもの。
冷静になれないのも無理はないですよ…」

メイキ「まぁ…そうですね。
それでも助けを求めようと親しくしてる人や、村長の所に行ってみたんですが…」

メイキ「何があったのか知らないけど、変な目付きでぎゃーぎゃー喚いてて…助けを求めるどころじゃなかったんですよ」

母「(…そういえば奥さんは何も知らないのよね)」

神父「ふむ…」
564:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:10:50 ID:pA07Cck1l6
メイキ「次の日になれば宣教師様が異変に気付いてくれると思ったけど、一向に現れやしない」

母「……」

メイキ「かわいそうに。痛みのあまり眠れず、辛そうにする子供を見てる事しか出来なかった…」

母「……」

神父「…申し訳ありませんでしたな」

メイキ「……」

神父「あなたの息子さんも村の者たちも我々が必ず救います。
どうか…お許しいただきたい」

メイキ「いえ、私の方こそ…神父様に当たってしまってすみませんでした」

神父「いや、お気に召さるな。全ては私の不徳の致すところだ」

母「ふふ。それならお互い水に流してはいかがでしょう?」

メイキ「それもそうだね。湿っぽくしちまってごめんよ?
あたしはもう気にしないから、神父様も許しとくれ?」

神父「無論、私も水に流しましょう!」
565:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:16:09 ID:pA07Cck1l6
メイキ「でも不思議なもので、あの子が遊びに来た途端、元気になっちまって!」

母「ふふ。あの子らしいですわね?」

神父「あの小僧と会った途端に、か…」

メイキ「えぇ。嬉しいんですよ。
まだ色々と吹っ切れられないで、その上あんなケガまでされてね…」

メイキ「突然が重なりすぎて、どうしていいか分からなくなってた時にあなたの息子さんが来てくれて…。
おかげで、あの子の元気な声が聞けたんですから…」ニッコリ

母「」ニコニコ

メイキ「唇が腫れてるのに大声対決なんかする始末で」ニコニコ

母「お、大声対決…?」ヒクヒク

神父「独特な遊びですな…?」ヒクヒク

メイキ「うふふ。おかしいでしょう?」

母「そうですね?」ヒクヒク

神父「彼女の息子を連れて行ったら、すぐに医術師を呼んで来ますのでな!」

メイキ「うふふ。お願いしますよ?」

神父「無論ですとも!」グッ

メイキ「頼もしいですねぇ。あ、着きましたよ?」
566:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/5(金) 17:17:35 ID:pA07Cck1l6
―――村(民家周辺)―――

メイキ「じゃあ呼んできますね?」

母「はい」ペコリ

神父「…あ〜。待ってくれんかな?」

メイキ「なんです?」キョトン

母「……?」

神父「私も入ってよろしいか?
念のために息子さんの容態を見ておきたいのだが…」

メイキ「そういう事でしたら、どうぞ?」ニコッ

神父「すみませんな」ペコリ

メイキ「いえいえ」ガチャッ

神父「貴様はここで待っていろ。くれぐれも変なマネをするなよ?」

母「は、はい…?」キョトン

神父「お邪魔しますぞ」スタスタ

バタンッ

母「どうしたのかしら…?」
567:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/7(日) 14:29:53 ID:zOFUY7O9qk
―――(ルーボイの家)―――

ガチャッ


ルーボイ「お!母ちゃんが帰ってきたのか?」

カロル「え…?でも早くないかな?」

ルーボイ「じゃあ他に誰がいんだよ?」

カロル「様子のおかしい人もいたから、もしかしたら…」

ルーボイ「げっ!テパ兄ちゃんかな…。一番おかしかったし…」

カロル「ルーボイくんは動けそう?」

ルーボイ「あったりめーだろ!ぴんぴんしてるぜ!」

カロル「無理しちゃダメだよ…?」

ルーボイ「へへっ!心配すんなって!
腫れてたとこも元に戻ってんだぜー!」

カロル「ほ、ほんとだ…!」

ルーボイ「すごいだろー?俺にかかればへっちゃらだぜ!」

カロル「(ほんとにすごいや…。ルーボイくんってどうなってるんだろ…?)」

ルーボイ「変な奴だったら追い払おうぜ!」

カロル「逃げた方がいいと思う…」

ルーボイ「なんだよ。ビビってんのか?」

カロル「うん。こわいよ。おかしな人だったら逃げよう?」

ルーボイ「弱虫だなー」
568:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/4/7(日) 14:31:21 ID:zOFUY7O9qk
ペチャクチャ

カロル「話し声がするね?」ヒソヒソ

ルーボイ「おう。母ちゃんの声だけど、もう一人いるな?」

カロル「……あっ」

ルーボイ「どうした?」

カロル「神父さまの声だ。ボクを迎えに来たのかも?」

ルーボイ「なーんだ。やっぱり平気じゃんか」

カロル「うん。ボクの早とちりだったみたい」

ルーボイ「はぁ…。お前、気にしすぎだよ」

カロル「ごめん…」

ルーボイ「謝るなっつの!年上なんだろ?」

カロル「そうだけど…」

ルーボイ「もっとなんかこう、ズーンとしてドシーンってしろよ!」

カロル「えーと…それってどんな風なの?」

ルーボイ「だからズーンとしてドシーンだよ!」

カロル「…ごめんね。ボクには分からないや」

ルーボイ「なんでだよ!?」ガーン
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名前:
sage:


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