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少年「ボクが世界を変えてみせる」
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1: 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 21:21:41 ID:apUuk9iOiY
むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。


513: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:33:55 ID:7tOMx1TQp2
――村(民家周辺)――

カロル「はっ…はっ…!」

カロル「あ、危なかったぁ…!」ゼーゼー

カロル「」チラッ

カロル「…よかった。追ってこないみたい」

カロル「このままルーボイくんの家に行こう」

カロル「えーと…」カサカサ

カロル「おばさまの書いてくれた地図には…あれ?」

カロル「ここかな?いつの間にか着いてたんだ!?」

扉「」

カロル「」ハッ

カロル「(と、扉だ…。ノックできる…!)」

カロル「……」ドキドキ

カロル「と、友達の家に遊びに行くのって…こんな感じなんだ…」ドキドキ

カロル「えへへ…!なんだかむず痒いや。
人間はいつも、こんな気持ちで友達と遊ぶのかな…?」

カロル「…羨ましいなぁ」

カロル「(でも大聖堂に行く前に…この気持ちを知れてよかった)」

扉「」

カロル「よ、よーし…!」ワナワナ

カロル「」コンコン

カロル「……!」ドキドキ

シーン

カロル「……あれ?」
514: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:36:20 ID:9Wlxga5cBI
カロル「あ、そっか…。何も言わなかったから…」コンコン

カロル「すみません。ルーボイくん……」コンコン

「いい加減にしてって言ってるでしょ!?」

カロル「」ビクッ

「なんなのよ、さっきから!帰ってちょうだい!!」

カロル「あ、あの…違うんです!ボクはルーボイくんの友達で…!」

「……お友達?」

カロル「は、はい…」

ガチャッ

メイキ「パッチかい…?」

カロル「は、はじめまして」ペコリ
515: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:37:34 ID:7tOMx1TQp2
メイキ「…あなた、誰?」

カロル「えと、その…ルーボイくんの…友達で…」シドロモドロ

メイキ「? どこの子だい?
悪いけどあなたのような子に見覚えはないよ?」

カロル「ぼ、ボク…村の人間じゃないんです」

メイキ「……あっ!分かったよ!とりあえずお入りなさいな!」

カロル「え…?いいんですか!」パァァ

メイキ「もちろん!今、あの子はケガをしてて元気がないんだけど…。
お嬢ちゃんの顔を見たらきっと少しは元気が戻るよ?」

カロル「お嬢ちゃん…?ボクは……」

メイキ「いいから、いいから!このあいだ村に遊びに来た子だろ?
ちょっと待ってておくれ?そこでくつろいでてくれていいからね!」

カロル「は、はい…?」

メイキ「あの子に聞いてくるわね」タタタッ

カロル「あ、すみません…。お邪魔します」

カロル「ひょっとしたらあの時(>>87-97)のことかな…?」
516: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:40:08 ID:7tOMx1TQp2
ルーボイ「うぅ…い、いへぇよぉ…」

コンコン

「ルーボイ…?」

ルーボイ「う…?な、なんらよ…?」

「お友達が遊びに来たよ…?」

ルーボイ「とも…だち…?」

ルーボイ「(ぱ、パッチ…!?)」ムクリ

ルーボイ「今行く!!」

「え?ちょ、ちょっと…あんた動いちゃダメだよ?
ひどいケガを負ってるんだから!」

ルーボイ「大丈夫だよ!全然痛く…!」ズキッ

ルーボイ「うぐぅ…!」

「だから言ったじゃないか…。今、呼んでくるからおとなしくしてな?」

ルーボイ「うう…。分かったよ…」

「待たせてごめんね。お嬢ちゃん。入っていいわよ?」

「ありがとうございます!」

ルーボイ「……ん?お嬢ちゃんって…女?」ピクッ
517: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 20:41:52 ID:7tOMx1TQp2
ガチャッ キィィ

メイキ「あたしはお茶菓子を用意しておくわね?」

カロル「すみません。ありがとうございます!」ペコリ

メイキ「いえいえ、ゆっくりしていってね」バタンッ

カロル「ルーボイくん!」

ルーボイ「え…」

カロル「あ、頭巾を取らないと分からないよね?」バッ ファサッ

ルーボイ「か、カロル!?」ギョギョッ

カロル「久しぶり!」ニコッ

ルーボイ「お、お前…なんで…?」

カロル「え?なんでって、約束したじゃない?」

ルーボイ「でも…どうやって入って来たんだよ?
宣教師様もお前の母ちゃんもいねーのか?」

カロル「……。ちょっと色々あって…?」ニコッ

ルーボイ「おい!」

カロル「え…な、なに…?」ビクッ

ルーボイ「またそうやってごまかすのかよ?」

カロル「そ、そうじゃないよ…。ホントに遊びに来ただけだから」

ルーボイ「嘘つけ!わざわざ危ないのに一人で来る奴がいるかよ!?」

カロル「……」

ルーボイ「いてて…!」ズキズキ
518: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:15:11 ID:b3J50V5QKY
ルーボイ「くっそー…!」ズキズキ

カロル「ケガしてるんでしょ?怒鳴ると傷に障るよ?」

ルーボイ「お前がちゃんと話さないからだろ!」

カロル「ごめん…」

ルーボイ「落ち込むなっつの!」

カロル「う、うん…!ありがとう!」

ルーボイ「別にいいよ!んなことくらい!」

カロル「…そのケガじゃ遊べないね」

ルーボイ「ん…あぁ。せっかく来てくれたのにごめんな」

カロル「気にしないで?一緒にいられるだけでいいもの!」

ルーボイ「なんだよ、それ」

カロル「ところでしゃべり方が変わってる。口も腫れてて痛そうだよ…?」

ルーボイ「お前らが言ってた旅人にやられたんだよ…」

カロル「え…。なんでルーボイくんが!?」

ルーボイ「パッチを探してたんだってよ…」

カロル「パッチくんを!?
大変…!ど、どうしよう!?」

ルーボイ「…パッチは逃げたってさ」

カロル「へ?じゃあパッチくんは村にいないの!?」

ルーボイ「さっきから声が大きいっつの!母ちゃんに聞こえるだろ!」

カロル「あ…そうだね。ごめん…」

ルーボイ「…たく!」
519: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:20:23 ID:VTUPJwu2H6
カロル「…パッチ君は今どこにいるの?」

ルーボイ「し、知らねー」プイッ

カロル「…そっか。心配だね…」

ルーボイ「」ズキッ

〜〜〜〜〜〜

『パッチのいるとこ…言うから…』

〜〜〜〜〜〜

ルーボイ「……」

カロル「ルーボイくん。どうしたの?」

ルーボイ「なんでもねーよ。それよりさっき聞いたのに答えろよ?」

カロル「ん…ちょっとね。しばらく会えないかもしれないから…」

ルーボイ「? なんでだよ?」

カロル「やらなきゃいけない事があるから…」

ルーボイ「ふーん…」
520: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:25:54 ID:VTUPJwu2H6
カロル「でもなんで旅人はボクとお母さまじゃなくてパッチくんを探してたんだろう…?」

ルーボイ「知らねーよ。俺だって訳分かんなかったもん」

カロル「そっか…。でも関係ないルーボイくんまで傷付けるなんて…」

ルーボイ「……そういえばカロルは何も知らないんだよな」

カロル「へ…?う、うん?」

ルーボイ「父ちゃんが殺されたんだよ。旅人に…」

カロル「……!」

ルーボイ「パッチの父ちゃんと母ちゃんも殺したって言ってた…」

カロル「……ひどすぎるよ…」

ルーボイ「村のみんなもめちゃくちゃになって…もう…」

カロル「……」

〜〜〜〜〜〜

『ともだちを裏切るなんて、最低な奴だよ。君は』

『どうしようもなく卑怯で、傲慢で、欲深なクズだ』

『楽しい人生にするといい。ともだちを犠牲にしてね』

〜〜〜〜〜〜

ルーボイ「(パッチも…)」グッ
521: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:30:00 ID:VTUPJwu2H6
ルーボイ「俺だけじゃない。みんな……。もうやだよ…。怖いんだ」

カロル「…ルーボイくん」

ルーボイ「またあの旅人が来たら…母ちゃんまで殺されたら…」

カロル「それは…大丈夫。もうあの旅人はいないから」

ルーボイ「……え…!?」バッ

カロル「教会で…死んでたんだ。誰がやったか分からないけど…」

ルーボイ「し、死ん…」

カロル「ここに来る途中、教会に行ったから…ホントだよ?」

ルーボイ「だ、だって教会にはお前らと宣教師様がいたじゃんか?」アセアセ

カロル「ううん。実はね。ボクらはあの後、教会に帰らなかったんだ」

ルーボイ「え…じゃあ宣教師様はどうしたんだよ?」

カロル「宣教師さまは…今はいないけど」

ルーボイ「ちょっと待てよ!宣教師様がいないってどういう事…!」ズキッ

ルーボイ「〜〜〜!」ズキズキ

カロル「ルーボイくん…。もしかして腕も…」

ルーボイ「…そんなの、どうだっていいだろ?
宣教師様がいないってなんなんだよ…!?」ズキズキ
522: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:32:53 ID:VTUPJwu2H6
カロル「う、うん…。宣教師さまは教団っていう人たちに捕まってるんだって」

ルーボイ「知ってる…。教団って宣教師様のいたとこだろ?
なんで仲間の宣教師様が捕まるんだよ?」

カロル「それは…宣教師さまがボクたちホビットの事で司祭さまっていう人に逆らったから…」

ルーボイ「…司祭様が?嘘だ!司祭様はすごく優しい人だぞ!」

カロル「教団の神父さまが言ってたんだ…。
多分、ホントなんだと思う」

ルーボイ「…そ、それじゃ宣教師様はどうなるんだよ?」

カロル「ずっと閉じ込められるって言ってた…」

ルーボイ「宣教師さまが…閉じ込められる…。そしたら、もう会えないじゃんか!?」

カロル「……」

ルーボイ「それ…ホントかよ?」

カロル「うん…」

ルーボイ「なら、なんでお前はここにいんだよ!」

カロル「それは…これから教……」

ルーボイ「遊んでる場合かよ!!」

カロル「」ビクッ
523: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:35:56 ID:VTUPJwu2H6
ルーボイ「だってそうだろ!?
お前らのために宣教師さまは捕まったんだろ!?」

カロル「ちょっと待っ……」

ルーボイ「なんかお前らが来てから変になった…!」

カロル「……!?」

ルーボイ「そういえばそうだよ!お前らが来てからだよ!
だってそれまで何もなかったんだぞ!?」

ルーボイ「この一週間ずっと変だよ!」

ルーボイ「大人たちはソワソワしてたし、宣教師様も来てくれなくなった!」

ルーボイ「お前が宣教師様を独り占めしたから!」

カロル「ち、違うよ。ボクらは…!」

ルーボイ「何が違うんだよ!?
お前が俺たちの村に来たからだろ!?」

カロル「お、落ち着いて!お願いだよ。ボクの話を聞いて!?」

ルーボイ「うっせー!お前のせいで父ちゃんも死んだんだぞ!
お前が村に来たから旅人も来たんだろ!」

カロル「そんなの…知らないっ…!ホントだよ、何も知らないんだ!」

ルーボイ「嘘つくな!旅人が言ってたんだぞ!
ホビットが欲しいから村に来て、俺の父ちゃんを…騙したって!」

カロル「……ち、ちが…ちがうよ…。だってそれは旅人が…」
524: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/20(水) 21:41:22 ID:b3J50V5QKY
ルーボイ「お前らがいたから、あの旅人が来てめちゃくちゃにされた!
パッチだって殺された!全部、お前のせいだ!!」

カロル「……!」

カロル「待って!どういう事?パッチくんは逃げたんじゃ…」

ルーボイ「」ハッ

ルーボイ「えっ…あっ…!」アタフタ

カロル「ルーボイくん、何か知ってるの?」

ルーボイ「う、うるせー!知らねーよ!!」

カロル「教えてよ。パッチくんはどうしたの?」

ルーボイ「お前になんか教えねーよ!」

カロル「どうして!心配じゃない…!?」

ルーボイ「うるさい!知らねーよ!全部お前のせいだ!!」

カロル「そんな…ひどいよ…?
ボクらは友達じゃなかったの…?」

ルーボイ「う…!」

カロル「ねぇ。答えてよ…?
キミが答えてくれないと、ボクには分からないよ…!」

ルーボイ「う…お前なんか……」

コンコン

ルーボイ「」ビクッ

「さっきから何を言い争ってるの?入るわよ?」

ガチャッ

カロル「あ……!」
525: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/25(月) 19:45:08 ID:QWKkgR91fw
キィィ

カロル「(どうしよう!開けられたらホビットって気付かれる…!)」

ルーボイ「母ちゃん!ちょっと待って!」

「へ…?」ピタッ

カロル「え…?」キョトン

ルーボイ「今こいつと大声対決してんだよ!」

「はぁ?あんた、何言ってんの?」

ルーボイ「っ…っわぁ〜!!
い、いいから!邪魔すんなよな!いつつ…!」ズキズキ

「あんた、ケガして口も腫れてんだから…あんまり騒いじゃダメだよ?」

ルーボイ「分かってるよ!とにかくまだ入るなよ!」

カロル「」ポカーン

ルーボイ「なにしてんだよ…!早くそれ被れよな…!」コショコショ

カロル「へっ?あっ…うんっ!」カブリカブリ

ルーボイ「…ったく!」
526: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/25(月) 19:47:57 ID:lymfDbihfs
「…じゃあ、お茶菓子だけ置いてくから開けるよ?」

ルーボイ「早くしろよー」

「早くしろって…あんたが待てって言ったんじゃないかさ?」ブツブツ

ガチャッ

メイキ「ありあわせの物で作ったおやつだから、外から来たお嬢ちゃんのお口に合うか分からないけど」

カロル「これ…なんですか?」マジマジ

メイキ「木苺のジャムだよ。この村から北の方角に出ると森があるだろ?
あの森はたくさんの恵みを授かってるからね。色んな実や魚、獣が取れるのさ」

カロル「知ってます!ボクもよくお母さまと採りに行きました!」

メイキ「おや、そうかい?あ、これはね。ジャムをパンに塗って食べるんだよ?」

カロル「へぇ!おいしそうですね…!」キラキラ

メイキ「嬉しいね。たんとお上がりよ?」

カロル「はい!」

ルーボイ「こいつなんでも食うからなー」

カロル「そ、そんなことないよ!」

メイキ「女の子に滅多なこと言うもんじゃないよ!
これだからあんたは……」ガミガミ
527: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/25(月) 19:50:37 ID:lymfDbihfs
ルーボイ「あーもう!うるさいな!母ちゃんはあっちに行ってろよ!」

メイキ「まっ!生意気な口の聞き方して!」

カロル「お母さんにそんな言い方したらダメだよ…?」アセアセ

メイキ「お嬢ちゃんはいい子ねぇ?」

ルーボイ「ふん!」

カロル「そ、そんなことないです!ルーボイくんの方がすごく優しいですよ!」アセアセ

メイキ「…ふふ。ありがとね。あんた、こんないい子と喧嘩しちゃダメじゃないか?」

ルーボイ「してねーよ!」プンスカ

カロル「……」
528: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/25(月) 19:51:58 ID:lymfDbihfs
メイキ「……ねぇ。お嬢ちゃん。一つ頼んでいいかい?」

カロル「へ?」

メイキ「この子の面倒を見ておいてもらえるかい?
おばさん、ちょっと出掛けなきゃいけないから」

カロル「え…」

ルーボイ「母ちゃん、どこ行くんだよ?」

メイキ「ちょっと教団の本部に行ってお医者様を呼ぼうと思ってね。
幸いお嬢ちゃんが来てからあんたも元気が戻ったみたいだから」

ルーボイ「別に一人で平気だよ!」

メイキ「うふふ。照れないの?
じゃあお嬢ちゃん。悪いけど頼んだわね?」

カロル「は、はい!」
529: 名無しさん@読者の声:2013/3/25(月) 19:54:55 ID:QWKkgR91fw
ルーボイ「………」

カロル「………」

ルーボイ「………」

カロル「……」チラッ

ルーボイ「なんだよ?」ギロッ

カロル「う、ううん。なんでもないよ!ごめんね…」

ルーボイ「…食わねぇのかよ?」

カロル「あ、うん!これおいしそうだね?」パシッ

ルーボイ「……」

カロル「」ヌリヌリ パクッ

カロル「あまーい!パンもふわふわだー!」

ルーボイ「……」

カロル「」チラッ

ルーボイ「……」

カロル「はは…」

ルーボイ「…言いたい事があんなら言えよ?」

カロル「え、あ、うん…」
530: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/25(月) 19:57:33 ID:QWKkgR91fw
カロル「その…さっき、ありがとう…」

ルーボイ「…何がだよ?」

カロル「ボクがホビットって気付かれないようにしてくれたんでしょ…?」

ルーボイ「めんどくせぇからな」ツーン

カロル「……」

ルーボイ「それだけかよ?」

カロル「…ううん。もう一つ」

ルーボイ「……」

カロル「…全部ボクのせいって言ったよね?」

ルーボイ「……悪いかよ?だってそうだろ?」

カロル「悪くないよ?それに、その通りだと思う!
キミの気持ちも考えないで遊びに来て…ごめん!」ペコリ

ルーボイ「……」

カロル「でもね。最後になるかもしれないから、どうしてもキミとパッチくんに会いたかったんだ」

ルーボイ「さっきも言ってたな…。会えなくなるとか」
531: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/25(月) 20:01:27 ID:lymfDbihfs
カロル「ボクもこれから教団の本部に行くんだ。お母さまと一緒に!」

ルーボイ「……?」

カロル「宣教師さまを助けるには…ボクたちが行くしかないと思うから」

ルーボイ「宣教師様を助けられんのか…!?」バッ

カロル「うん!ボクたちが宣教師さまと関わるのをやめて、いなくればいいんだって!」

ルーボイ「はぁ!?なんだよ、それ!?」

カロル「その為には司祭さまっていう人間に説明しなきゃいけないんだ?
ボクと宣教師さまは友達じゃないって」

ルーボイ「どうして…!そんなのウソっぱちじゃんか!
宣教師様だってお前のこと、友達って言ってたぞ!」

カロル「……」

ルーボイ「なぁ…!やめろよ!そんな事しなくたって、他にもなんかあんだろ!」

カロル「……どうして?」

ルーボイ「え…?」
532: ◆WEmWDvOgzo:2013/3/25(月) 20:03:07 ID:lymfDbihfs
カロル「キミもボクのせいだって言ったじゃない…?
なのに、なんで今さらそんな事言うの…?」

ルーボイ「う…。そ、そりゃ…」アタフタ

カロル「……」

ルーボイ「だって…」

カロル「だって…なに?」

ルーボイ「……」プルプル

カロル「……?」

ルーボイ「い、言ったら…絶対怒るだろ?」プルプル

カロル「え…。なんで?」

ルーボイ「そんな気がするだけだよ…」プルプル

カロル「大丈夫。怒ったりしないよ?」

ルーボイ「ホントか…?」

カロル「うん。ボクを信じて?」ニコッ

ルーボイ「…分かった」
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sage:


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