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少年「ボクが世界を変えてみせる」
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1:🎄 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 21:21:41 ID:apUuk9iOiY
むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。


402:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/12(火) 20:47:31 ID:Ix/8/HR8zU
フィズス「どういう事だい?」

「…責任感であたし達を庇うなら、やめた方がいいわよ?
巻き込まれるかもしれないじゃない」

フィズス「なっ…!」

「あたしにはお父様がいるし、辛くないわ。だから無理しないで…」

フィズス「やめてよ」

「え?」

フィズス「そんな悲しいこと言うなよ」

「な、なによ…」

フィズス「君はいつも強がるけど、ほんとはとても寂しいんだろ?」

「冗談よしてよ。別に寂しくなんかないわ」

フィズス「ウソだ!」

「あなたに何が分かるのよ!?」

フィズス「分かるよ。ぼくは君の友達だ!」

「なによ、それ…」ムスッ

フィズス「村長の息子だから仲良くするんじゃない!
君が好きだから仲良くするんだ!もっとぼくを信じてよ!」

「………」カァァ
403:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/12(火) 20:50:01 ID:Kwo9hE/z3E
「………」

「…あ〜あ。買ったお米も踏みつけられて、夕飯には使えないわね。
お父様に怒られないといいけど!」

フィズス「あっ!なにごまかしてんだよ?」

「うるさい!話しかけないでよ!」

フィズス「なんで怒ってるの?」キョトン

「バカ!知らないわよ!」プンプン

フィズス「なんだよ、それ!?」

「帰るから付いてこないで!」プンスカ

フィズス「もう…なんなんだよ」

「ふん!」スタスタ

フィズス「あ、待って!」

「なに?まだ何か用!?」クルッ

フィズス「忘れ物だよ?」つ【袋】

「なによ、これ?」キョトン

フィズス「じゃあまたね。マリー!」タタタッ

マリー「ちょっと!待ちなさいよ!」

マリー「なんだって言うのよ…」ガサッ

マリー「……!」

マリー「…果物がたくさん入ってる…」

マリー「……バカ」ボソリ

…………
404:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 19:56:29 ID:OEv/Nma8qg
母「」パチッ

母「ふぁぁ…ぁ…」ノビ

母「(懐かしい夢だったわね…)」

母「昨日坊やに話してあげたからかしら?」ニコッ

カロル「」スヤスヤ

母「ふふ。起こすのも悪いわね?」ナデナデ

母「朝ごはんを探しに行かなきゃ」スクッ

母「……」

母「(あなた…。あなたに会いたい…)」ギュッ

母「……」

母「」スタスタ

カロル「」スヤスヤ
405:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 19:58:06 ID:RKYfkzbfdU
――村の外れ――

神父「」ガクガクブルブル

神父「い、いくら明朝と言えど早すぎる…」

神父「4時に経てなどと…司祭様は鬼だ!」

神父「暗いわ寒いわ、道のりが果てしない…」

神父「」ハッ

神父「い、いかんいかん!今のは無しだ!
こともあろうに司祭様への不平不満などバチが当たる!」

神父「と、言ってまぁ…誰も聞いてはいないわけだが」キョロキョロ

ガサッ

神父「」ビクゥ

子猫「にゃー」

神父「なんだ、猫か…。驚かせおって」

子猫「にゃ?」

神父「しっしっ!」ペイッ

子猫「にゃん!」タタタッ

神父「聖職者を驚かせようとは不埒な獣め!」

神父「くっ!なぜ私がこんな目に…」ブツクサ
406:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:02:23 ID:RKYfkzbfdU
――森――

神父「さて、この辺りか…。奴らがいる枯れ木というのは…」キョロキョロ

スースースヤスヤ

神父「ん…?」

カロル「」スースー

神父「ほう…」ポォォ

カロル「」スヤスヤ

神父「ハッ…。いかんいかん!見とれてしまった…。
しかし今まで数いるホビットを見てきたが、ハッとする美形だな…」

神父「堅物で通る宣教師をたぶらかす訳だ」

カロル「ぅん…」モゾモゾ

神父「それにしても窪みで寝ているが…。
薄着で寒くはないのか?不思議な種族だ…」

神父「話では母親もいたはずだが見当たらないな?
ともあれ、これは絶好の機会に他ならん…」キョロキョロ

神父「このホビットを捕らえて早々に教会で暖を取るとするか。
これから布教する為に荷物もまとめなければな」ダキッ

カロル「」スースー

神父「……軽いな。持ち運びが便利だ」グッ

カロル「ん…」モゾモゾ

神父「……!」ビクッ

カロル「うぅん…ぅん…」スースー

神父「ふぅ…。驚かせおって…」

神父「さっさと連れていくか…」スタスタ

カロル「」スヤスヤ
407:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:04:08 ID:RKYfkzbfdU
神父「(起きるなよ…?絶対に起きるなよ…?)」ドキドキ

カロル「ぅぅ…」モゾモゾ

神父「」ビクッ

カロル「」モゾモゾ

神父「ね、ねーんねんこーろりよ!おーころりよー!」アセアセ

カロル「」スヤスヤ

神父「ふぅ…」スタスタ

「おじさん」

神父「」ビクビクビクゥッ

カロル「」スースー

神父「ね、寝てる…よな?」
408:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:06:02 ID:RKYfkzbfdU
「こっちだよ」

神父「えっ」クルッ

「そっちじゃないよ。こっちだってば!」

神父「(こ、これはもしやホビットの魔術か…。脳に直接語りかけ、たぶらかそうと言うのかぁ!?)」

「ねぇ。聞いてる?」

神父「えぇいっ!神に仕える身をまやかそうなど片腹痛いわ!
なまんだぶなまんだぶ!はんにゃほけらむにゃむにゃそわか!」カァーッ!!

「クスクス…。なにしてんの、おじさん?」

神父「なっ何を貴様!寝たフリなぞ……」

カロル「」ジーッ

神父「しおっ……て…?」

カロル「だ、だれ…?」

神父「だ、誰って貴様が語りかけていたんじゃ…?」

「違うよ。こっちこっち。木を見上げてみて?」

神父「へ…?」

???「やっと気付いてくれた」ニコッ

神父「ほ、ホビット…?」

???「うん、そうだよ?」

カロル「え…」
409:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:08:18 ID:RKYfkzbfdU
???「はじめまして。僕はラム。おじさんは?」

神父「」ポカーン

ラム「おじさん?」

神父「あ、あぁ!き、貴様に名乗る名など無い!薄汚いホビットめ!」

ラム「あはは。ひどいや!その薄汚いホビットを抱えてるおじさんはなんなのさ?」

神父「黙れっ!」

ラム「」クスクス

カロル「……?」オロオロ

ラム「ほら、その子も怖がってるよ。離してあげたら?」

神父「ふざけるなっ!こいつは罪深き種族だ!
村の近くに住まわせておく訳にはいかん!」

カロル「」オロオロ

ラム「おじさん、教団の人間でしょ?」

神父「だからなんだっ!?」

ラム「だと思った。分かりやすい格好してるしね」
410:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:10:55 ID:RKYfkzbfdU
神父「貴様と話している暇はない!消えろっ!」

ラム「あれ。いいの?僕もホビットだよ?」

神父「い、今なら見逃してやると言ってるんだ!」

ラム「じゃあ僕を連れて行って、その子を見逃してあげてよ」

神父「バカバカしい!いいから消え失せろ!」

ラム「ふーん」

カロル「ボク…連れていかれるんですか?」オソルオソル

神父「あぁ、そうだ。おとなしくしていろ!」

カロル「ど、どうして?」アセアセ

神父「貴様に話す筋合いはない!」

カロル「お母さまはどこですか…?」

神父「知るか!」

カロル「離してください!ボク帰ります!」

神父「笑わせるな!貴様に帰る場所などないだろう!?」

カロル「いやだ…。行きたくない!」ジタバタ

神父「足掻くな!往生際の悪い奴め!」ガシッ

カロル「やめてください!」バッ
411:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:12:27 ID:OEv/Nma8qg
神父「き、貴様ぁ!ホビットの分際で逆らうとは…!」ビシッ

カロル「っ…!」

神父「おとなしくしておけば手荒なマネはしないぞ!」バッ

カロル「」ビクッ

ラム「……」ジーッ

神父「貴様、まだいたのか!」

カロル「……?」

ラム「ねぇ。助けてほしい?」

カロル「……!」

神父「なんだと!?」

ラム「どうなの?」

神父「黙れ!」

カロル「……」コクリ

ラム「そっか。じゃあ助けてあげるね」ピョンッ ストッ
412:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:13:52 ID:OEv/Nma8qg
神父「ば、バカな!助けるだと!子供に何が出来ると言うのだ!?」

カロル「」オロオロ

ラム「」タッタッ

神父「く、来るな。穢らわしい!」

ラム「怯えなくていいよ。何もしないから?」

神父「信用出来るか!それ以上近付けば…」

ラム「近付けばどうするの?」ニヤリ

神父「近付けば…こいつを殺す!」

カロル「」ビクッ

ラム「殺してどうするの?」

神父「なっ…!こ、殺してどうするだと?」

ラム「うん。どうするの?」

神父「こ、殺して…それから…埋める?」

ラム「どこに埋めるの?」

神父「え、えーと…ちょうど人気も無いし、この辺かなー」

カロル「」ブルブル

ラム「じゃあそうしたら?」

神父「えっ」

カロル「えっ」
413:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/16(土) 20:16:09 ID:OEv/Nma8qg
ラム「ほら、早く」

神父「い、いや。早くと言われてもだな…。その…心の準備もあるし」アタフタ

カロル「」ビクビク

ラム「……」スッ

神父「お、お前もまだ死にたくないだろう?」アタフタ

カロル「は、はい…」ビクビク

ラム「」グッ

神父「そ、そういう事だから、殺すのはまた今度……」

ヒュッ ザクッ

神父「えっ」

グチュッ

ラム「」グリグリ

神父「……あぁぁぁあぁあぁぁ!!?」バタッ

カロル「いたっ…!」ドサッ

ラム「あはは」

神父「め、目が…目がぁぁぁぁぁ!!!」ゴロンゴロン

カロル「な、に…?」

ラム「木の枝を刺しただけだよ」クスクス

カロル「ひっ…」ギョッ

神父「あぁぁあぁあ!!いてぇ!!いてぇよぉぉおぁぁあぁ!!!」ゴロンゴロン

ラム「行こ?」ギュッ

カロル「え、でも…」

ラム「行くよ」グイッ

カロル「わっ…」アセアセ

タタタッ

イテェエェェェ!!イテェェェェヨォォ!!
414:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:09:35 ID:VGq6gHEdG.
ラム「あー疲れた!」

カロル「…」

ラム「ここまで来れば安心だね」

カロル「う、うん…。ありがとう」

ラム「どういたしまして」ニコニコ

カロル「……」

ラム「僕はラム。改めてよろしく」

カロル「ボクは…カロル」

ラム「カロルくんって言うんだ!」

カロル「うん…」

ラム「カロルくんはホビットなんでしょ?」

カロル「そ、そう…だよ」オドオド

ラム「僕もホビットなんだ。仲間に会えて嬉しいよ!」ニコッ

カロル「うん…」

ラム「どうしたの?」

カロル「さっきの人間…平気かな?」

ラム「平気な訳ないじゃん。目を刺されたんだから?」

カロル「……」

ラム「もしかして…心配なの?」マジマジ

カロル「」コクリ

ラム「ふーん。変わってるね?」

カロル「え…」ガーン
415:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:11:00 ID:VGq6gHEdG.
カロル「…ラムくんはこの森に住んでるの?」

ラム「違うよ。最近来たんだ。知り合いの人間を追いかけて」

カロル「人間と友達なの?」パァァ

ラム「えー!なにそれ?」クスクス

カロル「へ?」

ラム「君って面白いこと言うんだね?
ホビットが人間と馴れ合う訳ないじゃないか」

カロル「そ、そう…?」

ラム「そうだよ。あんな薄汚い連中、顔を見ただけで吐き気がする…」

カロル「で、でも!優しい人間もいるよ?」

ラム「えっ」

カロル「えっ」
416:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:12:14 ID:oXJpTUulPQ
ラム「……」ジーッ

カロル「?」キョトン

ラム「本気で言ってるの?」

カロル「う、うん…」ドキドキ

ラム「……バカみたい」ボソッ

カロル「え?」ドキッ

ラム「なんで人間を庇うのさ?」

カロル「だって…優しい人間もいるから…」シドロモドロ

ラム「だから何?」

カロル「だからって……」

ラム「あいつらが僕たちにしてきた事を考えてみなよ?」

カロル「……」

ラム「なに?いい子ぶってんの?」

カロル「ち、ちが……」

ラム「ふざけんなよ!!」

カロル「」ビクッ
417:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:17:01 ID:VGq6gHEdG.
ラム「お前も知ってるだろ!?
あいつらがどれだけ僕らを苦しめたか…!」

カロル「」ビクビク

ラム「知らないなんて言わせないぞ…!
僕は忘れない…。あいつらから受けた屈辱を…!」

カロル「……なにがあったの?」ビクビク

ラム「なにがあっただって?君も分かるだろ?
今まで生きてきて当たり前に自由があったかい?
ホビットってだけで蔑まれて、傷付けられて…縛られてきたんじゃないの?」

カロル「……」

ラム「人間に差別されたから、こんな寒くて不衛生な森の中に住んでるんじゃないの!?」

カロル「……」

ラム「黙るって事はそうなんだろ!?」

カロル「そう…だね…」

ラム「……ほら、やっぱりそうじゃないか」
418:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:20:48 ID:oXJpTUulPQ
カロル「たくさん傷付けられたよ…。
どこにも住ませてもらえなくて…。ご飯もまともに食べれなくて…。
ボクらに関係ない事もボクらのせいにされて、ぶたれたり、お家を燃やされたり、お母さまも…傷付けられた」

ラム「人間なんて…そんなもんだよ。弱い所を探って奪うのが好きなんだ」

カロル「それでも、ボクは人間を憎みたくない…。
傷付け合うのは違うと思う……」

ラム「キレイな言葉だね。でも抑えられる?」

カロル「うん。憎しみに傷付けられる痛みは知ってるし、お母さまと約束したもの」

ラム「じゃあさっき僕が君を助けなかったら?」

カロル「え?」

ラム「人間に拐われてお母さんにも会えなくなったら君は耐えられる?」

カロル「」ドキッ

ラム「今は悲しくても共有出来る人がいるからいいよ。
でも人間はそれすら奪うんだ」

カロル「そんな……」
419:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:25:44 ID:VGq6gHEdG.
ラム「君はいいよね。僕だって誰かに縋りたいよ。
守られたいし、優しく包まれながら眠りたい」

カロル「ラムくん…」

ラム「怖い。怖いんだ。夜になると。
あといくつの朝を見れるんだろうって。独りが怖くて眠れないんだ」ブルブル

ラム「気を失うまで星を眺めて、ようやく眠りに就くと悪い夢を見て…。
忘れたい過去が僕を蝕むんだよ…」ブルブル

カロル「……」ダキッ

ラム「」ビクッ

カロル「」ギュッ

ラム「なに…?」フルフル

カロル「震えてる…」

ラム「やめろよ。同情なんて…」プイッ

カロル「抱き締められると暖かいよ?
眠れない時、ボクはお母さまに抱き締めてもらうの」

ラム「……別に寒くて震えてるんじゃないよ」

カロル「知ってるよ?」ニコッ

ラム「……」
420:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:32:38 ID:VGq6gHEdG.
ラム「……」ブルブル

カロル「さっきは無神経なこと言ってごめん…。
責めたんじゃないんだ…」

ラム「うん…。なんとなく分かるよ。君は僕より恵まれてるんだろうね…。
心に余裕があるから、誰にでも優しくするんだろ…」

カロル「……うん。ボクにはお母さまがいて、友達もいて、幸せなんだ」

ラム「…全部、僕にはもう無いものだ…」

カロル「無いなら作ろうよ?」

ラム「……どうやって」

カロル「ボクじゃダメかな?」

ラム「……君は人間が好きなんだろ?」

カロル「うん。でも人間だから好きなんじゃないよ?
人間もホビットも同じ。そう思うだけ」

ラム「僕は…好きになれないな」

カロル「……じゃあ、ボクが教えてあげる!人間のいいところ!」

ラム「……」

カロル「ダメ?」

ラム「ダメだなんて…。でも君はいいの?
僕は…とても汚れてるよ?君が想像できないほどに…」

カロル「いいに決まってるじゃない。ボクはキミと友達になりたいもの」

ラム「ほんとに…?」

カロル「それに汚れてたって洗えばいいよ!洗い物は得意なんだ!」

ラム「プッ…なにそれ?」クスクス

カロル「変かな?」ニコニコ

ラム「変だよ!」

アハハハハ!
421:🎄 ◆WEmWDvOgzo:2013/2/19(火) 19:36:33 ID:VGq6gHEdG.
ラム「ははは…!こんなに心から笑えるのっていつぶりだろう?」クスクス

カロル「ダメだよ。普段から笑わなきゃ?」ニコニコ

ラム「……うん。君が言うならそうしてみるよ!」ギュゥゥ

カロル「ちょ、ちょっと…苦しい…かも」ムギュ

ラム「あ、ごめん…」パッ

カロル「あ、あはは…。気にしないで?」ニコッ

ラム「…ありがとね。おかげで震えも止まった」ニコッ

カロル「よかった!」ニコニコ

ラム「誰かに抱き締めてもらうなんて…本当に久しぶりだなー」グスッ

カロル「……」

ラム「あ、涙だ…。ふふ。おかしいね?
たったこれだけのことなのに…」

カロル「涙は悲しみも痛みも流してくれるんだって?」

ラム「なにそれ?」グズッ

カロル「友達に教えてもらったんだ!」

ラム「そうなんだ…?」クスクス
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sage:


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