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少年「ボクが世界を変えてみせる」
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1: 名無しさん@読者の声:2012/12/23(日) 21:21:41 ID:apUuk9iOiY
むかしむかしのことです。
世界は深い緑が生い茂り、深い青が寄り添うように流れる清らかな一つの円でした。
穢れを知らず、怒りも悲しみもなく、渇くことのない喜びが波立てる大地は
争いを寡黙に、繋がりをおおらかにしました。


344: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 21:58:00 ID:Ck6no1fVS2
――村(広場)――

ワイワイガヤガヤ

旅人「あー!あー!ただいま発声テスト中!ただいま発声テスト中!」

村長「…何をしておられるので?」

旅人「ん?あぁ。ちゃんとギャラリーの皆さんに声が届くように発声練習をね」

村長「はぁ?とりあえず村人を集めましたが」

旅人「ん。オーケーオーケー!ベリーサンキュー!アイムソーリーヒゲソーリー!」ヒラヒラ

村長「(こんなにストレスの溜まる客人は初めてだ…)」イラッ
345: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:00:07 ID:Ck6no1fVS2
旅人「さぁて。パッチ君は来てるかなーん?」キョロキョロ

村長「一応全員呼んでありますが、被害者の家族は…まだ受け止められないようでして」

旅人「そうですか。んじゃまぁ始めるとしますかね」

村長「(本当に大丈夫なんだろうか…?)」


ザワザワ ザワザワ

旅人「あ、あー!おほんっ!おはようございます。村の皆さん。
こんな朝早くから、お呼び出ししてまことに申し訳ない」ペコリ

シーン

旅人「私を知らない方々もおられるかと思われますので、この場を借りて自己紹介しておきましょう」

村長「(なんだ、意外としっかりしてるじゃないか)」ホッ

旅人「名はアイリ・ワルド。歳は42。スリーサイズは上から82、57、85。
村長の家でお世話になっているしがない旅人です」

ズルッ バタバタッ

村長「……ずっこけてしまった。なに考えとるんだ、あの旅人は?」ムクリ

ワルド「ちなみに現在、独り身でしてね。私に気があるという方は是非一声かけてください」キリッ

ズルッ バタバタッ

村長「」ヒクヒク

ワルド「ははは。皆さん良い反応をされますな?」ケラケラ
346: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:02:28 ID:Ck6no1fVS2
テパ「おい!」ムクリ

ワルド「おや?あんたは昨日の…確かトンマさんと言ったかな?」

テパ「誰がトンマだ、ふざけるな!テパだ!」

ワルド「あーそうそう。そんな感じだ?」ヘラヘラ

テパ「あんた、大人2さん達を殺した犯人が分かったんじゃなかったのか!?」

ワルド「おいおい、そうカッカッしなさんなよ?
若い内は血の気が多いのもしょうがないが、さっきのはほんのジョークだろう?」

テパ「ならさっさと教えろよ!誰が殺ったんだ!?」

ワルド「さぁ?誰だろうな?」ニヤニヤ

テパ「く…!」

ザワザワ ザワザワ

ワルド「まぁ黙ってなよ。これから名探偵が事件の真相を暴くところだ。
横やりが入ると締まらないだろう?」

テパ「……ちっ!」

ワルド「さぁて、お待たせしましたね?
とんだ邪魔が入ってしまいましたが続けましょうか」

テパ「」ギリッ
347: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:03:52 ID:Ck6no1fVS2
パッチ「(ルーボイくんはどこにいるんだろう?)」キョロキョロ

ワルド「その前に…パッチ君はいるかね?」

パッチ「えっ」

ザワザワ ザワザワ

ワルド「ごきげんよう。昨日はよく眠れたかな?」

パッチ「」プイッ

ワルド「そうか。そいつはよかったねぇ」ヘラヘラ

ダン「なんだ…?うちの息子がどうかしたのか?」

ワルド「あぁ。そうだった?お父さんもいたんですね?」

ダン「?」

ワルド「昨日の晩は何を食べました?」

ダン「…どういうことだ?」キョトン

ワルド「まぁまぁ。いいから教えてくださいよ」

ダン「…蒸したチキンにサラダ。コーンスープ…だよな?」

ダンの妻「そ、そうだけど…それが何だって言うんです?」

ワルド「慎ましい食事ですなぁ?」

ダン「バカにしてるのか?」

ワルド「とんでもない。ただ最期の晩餐にしちゃ味気無いと思いましてね」

ダン「最期の晩餐…?」

ザワザワ ザワザワ
348: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:06:29 ID:Ck6no1fVS2
ワルド「皆さん。簡潔に言いましょう。のどかな、この村に犠牲をもたらした犯人は……」

テパ「」ドキドキ

ダンの妻「まさか…」チラッ

ダン「(…俺だとでも言うつもりか?)」

ワルド「……」

村のおばさん「あーじれったい!早くお言いよ!」

村娘「そうよ!もったいぶらないで!」

ワルド「……」

村長「いったい誰だと言うのです?」ハラハラ

村長の妻「」ドキドキ

ワルド「俺さ」ニヤリ

村人たち「えっ」

ワルド「くっくっくっ…」

村長「ま、まさか…まさかあなたが?」

ワルド「ふふ…」

テパ「て、てめぇ!よくも大人2さん達を…」

ダン「」プルプル

ダン「許さねぇ!」ダッ

ワルド「なーんちゃって」テヘペロ

ズルッ バタバタッ

ダン「こ、このやろう…」ヒクヒク

テパ「いい加減にしろ!!」ムクリ

ワルド「ははは。すまんすまん。とりあえず犯人はホビットだ」

村人たち「えっ」
349: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:08:12 ID:bd.VSVzfCA
ワルド「ホビットが以前、村に侵入したそうだね?
おそらく犯人はそいつだろう」

ダン「や、やっぱりそうか…!」

村長「ではすぐにでも教団に報告しなければ…」

テパ「あいつ、前にダンさん達に痛めつけられたのを根に持って…!」

村のおばさん「そんなこったろうと思ったよ」

村の大人5「生かしてもらった恩を忘れるとは、なんて薄汚い奴らなんだ」

村娘「うぅ…。ひどい…」シクシク

パッチ「違う!!!」

ワルド「んー?」
350: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:10:19 ID:Ck6no1fVS2
ワルド「何が違うのかな?」

パッチ「カロ…ほ、ホビットはそんな事しない!!」

ワルド「なぜ分かる?」

パッチ「なんでって…それは…」タジタジ

ワルド「残念だがね、ボクちゃん?ホビット以外に考えられないんだよ」

パッチ「な、なんでですか?」

ワルド「ダンさん。あんたを含め、大人1、2さんはホビットの恨みを買ってる。そうだろ?」

ダン「」ギクッ

パッチ「へ?」

ワルド「奴らの住み処に火を放って子供の前で母親を犯したんだもんねぇ?」

ダン「な、なぜそれをあんたが…!」

ワルド「大人1と2に取り引きを持ち掛けたのは俺だからさ。二人から話はよーく聞いてるよ」

ダン「ぐ…!」

ワルド「あんたも誘われてホイホイ付いてったらしいが、まずいね。
罪深い種族とイイことたくさんしちゃったんだもんなぁ?
バッチィ菌が繁殖してふにゃふにゃな息子も膿んでんじゃないのかい?」ニヤニヤ

ダン「あ、ぁ…!」ブルブル

村長「ホビットと交わっただと…!貴様ぁ!どういうことだ!?」ガッ

ダンの妻「あ、あんた…」ワナワナ

ダン「ち、違う…。違うんだ…」アタフタ

テパ「ダンさん…。あんた最低だな!」

村のおばさん「ほ、ホビットと交わるなんて…汚らわしいよぉぉ!」ヒィィ

村娘「こんな人が村にいたなんて…!」アトズサリ

ダン「あ、あぁ……」ガクリ

パッチ「(カロルくんが言ってたのはやっぱりお父さんたちだったんだ…!)」
351: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:12:20 ID:bd.VSVzfCA
ギャーギャー ワイワイ

ワルド「すっかり騒がしくなったもんだ」ヤレヤレ

ワルド「…ところでパッチ君、反論は?」

パッチ「……」

パッチ「…ホビットはお父さん達を恨んだりしてません」

ワルド「ほう?なぜそう思うのかね?」

パッチ「ホビットから聞きました」

ワルド「ほうほう?やはり君はホビットと繋がりがあるのかい?」

パッチ「……」

ワルド「おんやぁ?繋がりが無いなら今の言葉は嘘になるなぁ。なんの証明にもならんよ?」

パッチ「あのホビットは…ボクの友達です」

ワルド「ん?聞こえないなぁ?」

ワイワイ ガヤガヤ

パッチ「…あのホビットはボクの友達です!!」

シーン

ワルド「……聞こえましたか?村の皆さん?」

パッチ「」ハッ

ザワザワ ジロジロ

ワルド「ははは。一件落着だ」
352: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:14:00 ID:bd.VSVzfCA
ダンの妻「パッチ!!」

パッチ「」ビクッ

ダンの妻「なんてことを…!」

村長「お前たち一家は…!」グッ

村娘「ホビットと友達ですって…」ヒソヒソ

村の大人5「宣教師様だけじゃなかったのか…」

村のお婆さん「うすぎちゃない…!」フガフガ

ダン「もう…終わりだ…」グラグラ

村長「お前たちだけじゃないぞ!この一件が教団に知れて王国へ伝わればわしらも終わりだ!!」ユサユサ

村のおばさん「そうだよ!どうしてくれんのさ!?」

ダン「ははは…ぎゃはははははは!」

村長「何を笑っとるんだ!わしの言ってる意味が分からんのか!?」

テパ「ふざけるのも大概にしろよ!!」

ダン「ひひひ…!ウヒャハハハハハハハハ!!!」ゲラゲラ

村のおばさん「」ゾクッ

テパ「ダンさんが狂った…」

村長「このバカもんが!」ブンッ

ダン「」ドサッ

ダン「ひゃはは…うへひひひ…」ボロッ

村長「……」ギリッ
353: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:16:29 ID:bd.VSVzfCA
ダン「へへっ…へへへ」ポロポロ

ワルド「泣きながら笑うなんて大した芸当ですなぁ?教えてほしいくらいだ」

村長「泣きたいのはこっちだ…!失うものがあまりにも多すぎる…!」

ワルド「まぁまぁ。元気を出してください。人間、辛い時こそ元気がなによりですから」ポン

テパ「あんた、不謹慎だぞ?」ジト

村長「こんな状況で元気を出せなど…」

ワルド「大丈夫。解決策は別に用意してあります」

村長「え?ほ、本当ですか!?」バッ

村のおばさん「どうせあてになんないよ。あたしらはもうおしまいさ」フッ

ワルド「えぇ、もちろんです。村長には一宿一飯の恩がある。指をくわえて見てるほど私は腐っちゃいない」

村長「わ、ワルドさん…!あなたって人は…!」

テパ「てっきり腐ってるモンだとばっかり…」

ワルド「放浪者ってのは一っところにとどまらないから自分勝手に思われがちだがね。
憩える場所がないからこそ、それなりに情に脆いのさ?」

村長「ありがとうございます…。藁にも縋りたい気持ちとは、こういうことなのですなぁ…」ウルウル

ワルド「人を藁扱いすんじゃないよ。失敬な奴だね。
てかお前らみんな失礼だね」
354: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:18:10 ID:Ck6no1fVS2
ワルド「そんじゃまぁ、肝心の解決策だが…」

村長「は、はい!」

テパ「」ドキドキ

村のおばさん「」ドキドキ

ワルド「どうすればいいと思う?」

ズルッ バタバタッ

テパ「それをあんたが教えんだろ!?」ムクリ

ワルド「ん〜。実にいい反応だ。村人やらしとくにゃ惜しいね?」

村長「本当に大丈夫なんだろうか…」ヒクヒク

村のおばさん「やっぱりあてになんないね…」ヒクヒク
355: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:22:37 ID:bd.VSVzfCA
ワルド「時に村長、あんたは血を見るのは平気かね?」

村長「と言いますと?」

ワルド「ここからは少しダーティな相談になるってことさ」ニヤ

テパ「もったいぶらずに言えよ!!」

ワルド「キャンキャン吠えなさんな。今から言うさ」ヒラヒラ

テパ「くそっ…!」

ワルド「分かりやすく言おうか。あなたは村の為に血を流すのも惜しまない覚悟はあるかね?」

村長「そ、それはもちろん…」

ワルド「よろしい。なら話は簡単だ。あの親子を消せばいい」ニンマリ

村長「親子を消す…?」

ワルド「パッチ君たち親子のことさ。村に害を成す存在がいるのなら、その存在ごと消してしまえばいいハナシだ」

村長「ご冗談を…。それでは人殺しではありませんか?」

ワルド「そうさ。人殺しだよ。それですべて片が付く」クスクス

テパ「あんた、本気で言ってるのか?」

ワルド「悪いがジョークはおしまいだ」ヘラヘラ

村長「出来ません!村の為とは言え…!」
356: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/2(土) 22:24:46 ID:Ck6no1fVS2
ワルド「何を躊躇う事がある?
村長、あなたはこの村の長じゃないですか?」

村長「長として皆の上に立つからこそ、人としての尊厳は破れません!
悪しき歴史を残せば、今は良くてもいずれ枯渇してしまう…!」

ワルド「しかしこのままではあなたの決断が鈍る事によって、村は崩壊するでしょうなぁ?」

村長「くっ…!」

テパ「村長、もうそれしかないですよ!」

村のおばさん「そうさ。ダンの奴にしたってホビットと関わった人間は始末しようって言ってたんだ。
それとまったく同じことじゃないか?」

村長「ぐぬぬ……」

ワルド「さぁ村長、どうかご英断を…?
あなたには村を守る使命がある…」

ワルド「なぁに…。あなたに罪はありませんよ?
やむを得ず、望まぬ犠牲を強いられているのです。罪深きホビットによって…」

村長「」グッ

村長「分かり…ました…」ガクッ
357: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 15:42:07 ID:1.PrppOx/o
――大聖堂へ続く道――

マルク「」タタタッ

マルク「」ハァッハァッ

神父「」スタスタ

マルク「わぅ…?」

神父「む?」

マルク「」タッタッ

神父「なんだ、この犬は…。随分くたびれてるようだが…」マジマジ

マルク「」クンクン

神父「な、なんだ…?」

マルク「……!」キラキラ

神父「……?」

マルク「」ハッハッ

神父「…む?首に何か下げてるな…」

マルク「」グイッ

神父「な、なんだ?引っ張るんじゃない!神聖な修道服に噛みつくなど、なんと罰当たりな…!」グッ

マルク「」グイッグイッ

神父「離せ!私は司祭様に村の布教を任されているのだ!
こんな所で足を止める訳にはいかん!」

マルク「」グイッグイッ

神父「ええいっ離せ!獣ごときが神の意向を曲げようなど片腹痛いわ!」グンッ

マルク「くぅん…」ションボリ
358: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 15:43:42 ID:1.PrppOx/o
神父「はぁっ…はぁっ…。せっかく司祭様に頂いた修道服が汚れてしまったではないか…」

マルク「わんっ!」ズイッ

神父「む?首にかかっている物を見ろと言うのか?」

マルク「わんっ!」コクコク

神父「仕方あるまい…。これ以上邪魔をされてはかなわんからな」ヒョイッ

マルク「」パァァ

神父「これは手紙か…?なぜ犬がこんな物を…」ガサ

マルク「」ハッハッ

神父「む…。こ、これは…!」

神父「おい、この手紙は誰から受け取った!?」

マルク「わおんっ!」

神父「くっ…。犬に分かる訳がないか」

マルク「くぅん?」キョトン

神父「村に行っている場合ではないな。司祭様にお伝えしなければ…。
犬よ。お前も付いてくるのだ」

マルク「?」

神父「…とにかく来い!」ヒョイッ

マルク「わうっ!?」ジタバタ

神父「暴れるな!」ダッ
359: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:21:08 ID:O5X0CHOlqg
――村(ルーボイの家)――

ルーボイ「……」ガラッ

ルーボイ「(もう夕方か…)」ゴロン

ルーボイ「父ちゃん…」ウルッ

コンコン

大人2の妻「ルーボイ。起きてるかい?」

ルーボイ「母ちゃん…?」ムクッ

大人2の妻「ごめんね。まだ寝てたかい?」

ルーボイ「ううん…。寝てないけど」

大人2の妻「そうかい…。ちょっといい?」

ルーボイ「うん…。なに?」

大人2の妻「テパ君が訪ねてきてね。聞きたい事があるから来てほしいとさ」

ルーボイ「テパ兄ちゃんが…?」
360: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:22:20 ID:O5X0CHOlqg
テパ「よう、ルーボイ。昨日の今日で悪いんだがちょっといいか?」

ルーボイ「用ってなんだよ、兄ちゃん…」

テパ「まぁそれは付いてくりゃ分かる」ヘラヘラ

ルーボイ「…なんなんだよ、兄ちゃんヘンだぞ?」

テパ「そうか?」プーン

ルーボイ「くっせ!?」ギョッ

テパ「ん?どうした?」ニヘラ

ルーボイ「(なんだ、この匂い?油くせぇ…!)」ツーン

テパ「へへ」ニンマリ

ルーボイ「…兄ちゃん、目ぇ赤くない?」

テパ「はは。寝不足かもな。そろそろ行こうか」スタスタ

ルーボイ「……?」スタスタ
361: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:24:09 ID:O5X0CHOlqg
――広場――

テパ「」スタスタ

ルーボイ「広場…?」

テパ「ワルドさん、連れてきましたよ」ニヤリ

ワルド「はいはい。ご苦労さん」

ルーボイ「(誰だ、このおっさん?)」

村長「」スパスパ

村のおばさん「」ニンマリ

ルーボイ「(みんな集まって…タバコ吸ってる?)」

プーン

ルーボイ「うっ」ツーン

ルーボイ「(さっきの匂いだ…!しかもみんなも目が赤い…?)」キョロキョロ

村娘「」ニヤニヤ

村の大人5「」ブツブツ

村のお婆さん「」フガフガ

ルーボイ「なんか、おかしい…?」

ワルド「はじめまして。ルーボイ君。早速だが見てもらいたい物があるんだ?」

ルーボイ「……?」
362: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:26:35 ID:O5X0CHOlqg
ワルド「そこに転がってる安そうなお肉に見覚えがあるだろ?」

ルーボイ「えっ」

肉塊「」ベチャ

ワルド「これだよ、これ。よく見なさい」

肉塊「」ベチャ

ルーボイ「グロ…」ウプッ

ワルド「分からないか?まぁぐちゃぐちゃだもんねぇ?」

ルーボイ「(なんだ、これ?気持ちわりぃ…)」

ワルド「おじさんはここまでする事ないって止めたんだが、みんな聞かなくてね」

テパ「へへ。ワルドさんから貰った異国の葉巻を吸ったらアガッちゃってさ」ニヘラ

ワルド「はは。そいつは良かった。気に入ったようだねぇ?」

テパ「へへ…へへ…。最初は油臭いしクラクラして気持ち悪かったけど、慣れると甘い匂いがするんだ…」

ルーボイ「」プルプル

テパ「ルーボイ…お前もワルドさんに貰えよ?気持ちいいぞ?」アヘアヘ

ルーボイ「なんだよ…。さっきから、みんなおかしいよ…」ブルブル
363: ◆WEmWDvOgzo:2013/2/3(日) 19:30:22 ID:O5X0CHOlqg
ワルド「本当はこんな手段まで使うつもりは無かったが、思った以上にヘタレた奴らでな。
こうでもしないと人の一人や二人も殺せないときたもんだ?」

ルーボイ「こ、殺っ…!?
お、おっさん…。みみ、みんなに…何した、んだよ?」ガクガク

ワルド「ちょいとキツめのベリーを太く巻いてプレゼントしただけさ」ニヤリ

ルーボイ「な、なんだよ…。訳わかんねーよ!」ガタガタ

ワルド「まぁそう震えるなよ?みんな幸せそうだろ?」

テパ「そうだよ。ルーボイ。幸せだぞ。幸せ〜?」ニヤニヤ

ルーボイ「……」チラッ

村娘「うっ」ゲロゲロ

村のおばさん「あぁ。何してんだよ。汚いねぇ?」ニンマリ

村の大人5「」ブツブツ

村長「わしは何も悪くない…わしは何も悪くない…」スパスパ

村のお婆さん「」フガフガ

ルーボイ「(頭が…おかしくなりそうだ…!)」

ワルド「ん〜。素晴らしい…。まるで桃源郷だ」ヘラヘラ
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名前:
sage:


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