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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
[8] -25 -50 

1: :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


894: :2012/11/15(木) 23:32:39 ID:7RuR6mIcnA
翌日。

龍人「……まさかここに帰ってくる日が来るなんてなあ」バッサバッサ

龍人「よう。久しぶりだなぁ、お前ら」

モブ龍「……っ!お、お前……」

龍人「あー、大丈夫大丈夫。暴れたりはしねぇよ」

龍人「うーわ、俺が出てった頃と全然変わってねぇな。進歩しねぇな、おめぇら」

モブ龍「……何をしに来た?」

龍人「冷てぇな、ほんと。おふくろと親父に会いに来ただけだろが」

龍人「家とか変わってねぇんなら、勝手に会いに行かせてもらうわ。んじゃな」スタスタ

モブ龍「……」
895: :2012/11/15(木) 23:33:16 ID:7RuR6mIcnA
龍人「ただいまぁ。元気にしてたか?」

龍人母「えっ……」

龍人父「お前……どうして!?」

龍人「どうしてって、ずいぶんな挨拶だな。そりゃお前、俺子どもなんだから、帰りもするわな」

龍人父「……お前は里の仲間を殺して、追放となったはずだ」

龍人「覚えてるよ。だから一時的に帰っただけで、またすぐ魔王城に戻るさ」

龍人父「魔王城……噂で聞いてるが、一年半前からずっと魔王に仕えているそうだな」

龍人「そうだよ。糞ほど馬鹿な奴なんだけどよ、糞ほど優しくて良い奴なんだ」

龍人「恥ずかしいから直接は言わねぇが、俺はこれからもあいつを支えてやりてぇって思ってる」

龍人「魔王だけじゃねぇ。今の俺には、すげぇ良い仲間がいっぱいいるんだ」

龍人「俺の人生はな、いろいろあったけど……今は本当に生まれてこれてよかったって思ってる」

龍人「おふくろ、親父、ありがとう。俺、今が楽しいんだ。今日まで生きてこれてよかった」
896: :2012/11/15(木) 23:34:29 ID:7RuR6mIcnA
龍人母「やめて!」

龍人「お、おふくろ?」

龍人母「私達は……赤子の頃から異常な強さを誇ったあなたを恐れて、見捨てたのよ!」

龍人母「私達夫婦だけじゃない、里の皆であなたを拒絶したのよ!私に親の資格なんてない!」

龍人母「恨まれることはあっても、感謝されることなんてない!なのに……」ポロッ

龍人母「何で……ありがとう、なんて言ってくれるの?」ポロポロ

龍人「……何でだろう。正直、俺も恨んでた気持ちだってあったし、文句の一つ二つは言ってやろうと思ってたのにな」

龍人「正直昔の俺だったら、暴力まで振るってたかもしれねぇ」

龍人「でも、二人の顔見たら、何か嬉しくなって……今が幸せだからかな、産んでくれた感謝がすげえしたくなった」

龍人「それに……俺、里の仲間殺してしまったこと後悔してたけど……」

龍人「皆も……おふくろも親父も、俺のことで後悔してくれてたってわかったら、何か救われた」

龍人「おふくろ達にありがとうと言えるなんて、俺は変わったんだなって実感できたし」

龍人「今、おふくろ達は俺を拒絶しようとはしてない。それがなんか嬉しいんだ」

龍人「俺にも、皆にも温もりはあったんだってわかって、なんか嬉しいんだよ」ポロッ

龍人「あれ?なんか涙出てきた……おかしいな、はは」ポロポロ
897: :2012/11/15(木) 23:35:49 ID:7RuR6mIcnA
龍人母「ごめん!」ガバッ

龍人母「争いの渦中にあった魔界で、あなたの力が怖かった!何の罪もないあなたを見捨てた自分が許せなかった!」ポロポロ

龍人母「龍人族の皆と一緒になって、あなたを言葉で傷つけて追い出した!親を放棄したのは私の方なのに、あなたのことが心配になって……!」ポロポロ

龍人母「私に親の資格はないのはわかってる……だけど、私はあなたのお母さんでいていいのかなあ?」ポロポロ

龍人「大丈夫だよ、おふくろ。俺も、おふくろ達も、過去は悪かった」ポロポロ

龍人「でも、俺達は変われるんだ。今ならわかる。俺、ちゃんと変われたんだ。おふくろ達だって、絶対に変われる」ポロポロ

龍人「やりなおそう。俺も力になるから、皆で生まれ変わろう」ポロポロ

龍人母「ごめんね……ごめんね……!」ポロポロ

龍人「おふくろ、大丈夫だよ……俺は大丈夫だから……」ポロポロ
898: :2012/11/15(木) 23:36:53 ID:7RuR6mIcnA
龍人母「……今日はもう城に帰るの?」

龍人「ああ、仕事もあるしな」

龍人「まあ俺の仕事って雑用って感じだからよ、ドラゴン共に押し付けてもいいけど……」

龍人「ちゃんと城の一員として頑張りたいからよ。大丈夫、これからはちょくちょく帰ることにすっから」

龍人父「……龍人」

龍人「おう、何だよ親父」

龍人父「俺は……龍人族の皆に、お前の追放処分を取り消してもらえないか相談してみる」

龍人父「お前は確かに仲間を殺めたが、そこまでお前を追い詰めたのは我々の方だ」

龍人父「その過去から逃げずに更生したお前を見て……龍人族も変わるべきだと思った。そのためにできることなら俺もしようと思う」

龍人父「今まですまなかった。遅くなって悪かったが……ここだって城と同じようにお前の帰れる場所にしたい」

龍人父「お前がそうしたように、我々も罪と向き合い、変わっていく」

龍人「……ああ、期待してるよ。それじゃ行くわ」バッサバッサ

龍人母「いつでも、いつでも帰って来ていいからね!」

龍人「ああ!俺、家族の温もりってやつに餓えてっからよ!覚悟しといてくれ!」バッサバッサ
899: :2012/11/15(木) 23:38:33 ID:7RuR6mIcnA
龍人「ただいまぁ」

魔王「おかえりー!今日どこ行ってたのー?」

龍人「うっせぇな。どこだっていいだろ」

側近「どうだ、自分は確かに変われたって、温かな魔物になれてるって自覚できたか?」

龍人「そうだな。俺、ちゃんと変われてたんだな。そして皆も変わってくれるみたいだ」

龍人「こんな俺にも今は温もりってやつがあるみたいだ。確かに変われたみたいだ」

龍人「子゙ーレムが望んでるようなヒーローに近づけてるってわかって、安心できたよ」

龍人「それに、俺にも家族はいたんだってわかった。これから家族の幸せってやつを堪能していくことにするよ」

龍人「ありがとな、側近。お前に相談してよかった」

魔王「何々?何の話?」

龍人「お前には関係ない話だよ。お前は変わらず輝いてろ」

魔王「輝いて……はあ?何言ってんの?龍人がなんか詩人っぽくなってるーwww」

龍人「……側近、何かオススメの関節技ってあるか?」

側近「ドラゴンスリーパーでも伝授してやろうか?」

魔王「何か俺を虐げる流れになってる!?やばい、逃げよう!」ダダダ

龍人「まったく、糞馬鹿野郎が……」

龍人「さてと、これからも頑張っていこうかね!」
900: :2012/11/15(木) 23:39:45 ID:7RuR6mIcnA
今日はここまでにします。

レス数が前作を越えました。ジャパニーズマフィアを越えたのです。
そして残りも100になりました。
いやあ、ここまで来ましたねえ。ここまできたら1000までいきたいです。いいよね?

今回の更新のまとめです。そこそこ長いけど、一回で携帯全部表示されるかな……
家族のお話・龍人編>>887-899
901: 名無しさん@読者の声:2012/11/15(木) 23:44:31 ID:HZWQXcGV/Y
龍人が最近全くとがってないwww
根はいいこだったんだね
そういえば彼氏がいないって嘆いていたね
安心しな
龍人は俺の嫁(はぁと

1000…
もうすぐ終わるのか…
ぐすん…
いや、これは悲しいとかじゃなくて
目にゴミが入っただけだから!
つC
902: 名無しさん@読者の声:2012/11/15(木) 23:58:45 ID:ALUchwkIf6
龍人んんんんんっ(´;ω;`)
照れ隠し可愛いww
わだかまりが一つなくなってよかったー

だが龍人は私の嫁
903: 名無しさん@読者の声:2012/11/16(金) 01:35:27 ID:pubU3e6YIw
龍人って見た目、人に近いのか龍に近いのか気になる。

教えて魔王
904: 名無しさん@読者の声:2012/11/16(金) 21:56:45 ID:2twRS1Q.AA
>>1勘違いor見落としならすまんが
魔王の過去ってあったっけ?

905: 名無しさん@読者の声:2012/11/16(金) 23:54:17 ID:UnOQWjueGw
龍人めっちゃええ奴やん・・・

よし、魔王に関節技をかけてください。
つクロスウィング

支援
906: 名無しさん@読者の声:2012/11/17(土) 01:17:35 ID:9ZMBJTs0O.
携帯は一度に表示されないけど…問題ない!まったく!

ドンドン龍人が好きになっていく… ところでバサバサしてたけど奴は羽生えてるのか。飛べるのか。普段は隠してるのか。

龍人描きたいのう描きたいのう

つ絵の具ベッタリCCCCC


907: たくさんの支援やレスをありがとうございます:2012/11/17(土) 23:35:19 ID:7RuR6mIcnA
すみません、昨日すごいナチュラルにサボってしまいました。
もうちょっとで終わりなので、スパッと終わらせたい理想、しかし襲いかかる現実。
言い訳はそんな感じです。

>>901
龍人は変わりましたよね。なんか最近俺も龍人好きです。
そんな龍人にご褒美も必要でしょう。是非龍人の彼氏になってあげてください。
龍人「待ってくれ。字が違う。彼氏じゃない、欲しいのは彼女だって、彼女」

>>902
龍人が変われて、家族の仲もいい感じになってますけど。
その前の話が異界王のあれですので、なんか切なくも感じます。
変われた魔物と変われなかった人とで、結末はこんなに変わるんですね。

>>903
見た目近いのは人ですね。人の形をしてて、下半身や腕の柄が龍っぽい感じじゃない?って俺は想像してます。
翼はあります。通常時は折りたたんでて正面からじゃ見えない感じです。
尻尾はないです。翼を除いて、シルエットは完全に人っぽい感じです。俺はそう想像してます。
908: たくさんの支援やレスをありがとうございます:2012/11/17(土) 23:36:45 ID:7RuR6mIcnA
>>904
魔王様が絡んでる過去の話は、側近との出会いの話だけですね。
その話の中で、魔王様がちょっとだけ自分の過去のことを話してたはずです。
でも、わかってるのは僅かです。小さいころに両親が死んで、人間界の方に迷い込んで平和的思想が生まれたってくらいしかわかってないはずです。
それ以外は謎ですね。正直考えてない……ごほんごほんっ!

>>905
クロスウィングって何じゃ?ってなってしまいました。
チキンウィングフェイスロックのことであってます?
いけない、プロレスもそこそこにわかなのがばれちゃう!

>>906
いやいや、問題ですよ。分けた方がいいでしょうか?
最後のひとまとめでまた修正しときたいと思います。

龍人の羽ですが、903さんに言った通り、普段は隠すって言うか折りたたんでしまってます。
龍人描いてほしいのう描いてほしいのう。
909: :2012/11/17(土) 23:37:21 ID:7RuR6mIcnA
家族のお話・側近編

龍人「それに、俺にも家族はいたんだってわかった。これから家族の幸せってやつを堪能していくことにするよ」

側近(家族の幸せか……)

側近(俺の家族は、俺が幼いころに魔界の悪意にのまれて死んでしまった)

側近(だから俺は、家族ってやつを知らない)

側近(家族の幸せって、どんなのだろうな……)
910: :2012/11/17(土) 23:38:06 ID:7RuR6mIcnA
魔王「側近、ゲームしよー。……あれ?側近?いないのー?」

ドラゴン「側近様ならハーピーの家に行きましたよ。今日の分の仕事が終わったみたいで」

魔王「何だと!?あいつめ、俺を無視してイチャイチャしに行ったのか!」

魔王「……俺も女勇者ちゃんとイチャイチャしに行こうっと///」

ドラゴン「ちっ!……帰るのはいつごろになりますか?夕食は用意した方がいいですか?」

魔王「今舌打ちしたよね?」

ドラゴン「してません。で、どうするんですか?」

魔王「女勇者ちゃん、ご飯作ってくんないかなあ?その可能性を信じて、晩御飯無しでいいよ!」

ドラゴン「わかりました。……ちっ!」

魔王「舌打ちしてるよね!?絶対してるって!」

ドラゴン「してませんってば。それより行かなくていいんですか?」

魔王「ああ、そうだ!一分一秒が惜しい!一秒でも長く一緒にいたい!じゃあ行ってくる!」シュンッ

ドラゴン「……行ったか。リア充爆発しろよ、マジで」
911: :2012/11/17(土) 23:38:58 ID:7RuR6mIcnA
ハーピー「ごめんね、側近。薬草摘みを手伝わせちゃって」

側近「いいんだよ、気にするな。二人でやった方が早く済むだろ」

ハーピー「お仕事が終わったばっかりで疲れてるのに、また大変なことさせちゃってごめんね」

側近「ハーピーと一緒にいられるんなら何の苦にもならないさ」

ハーピー「……ありがとう」

側近「俺の台詞だ、それは」

ハーピー「え、どうして?」

側近「ハーピーと一緒にいられる時間が俺にとってどれだけ幸せなのかってことだよ」

ハーピー「……私も、側近と一緒にいられて幸せだよ」

側近「ハーピー……」

ハーピー「まあでも薬草摘みは早く終わらせよう!仕事はさっさと終わらせて、家でゆっくりしよう!」

側近「ああ、そうだな」
912: :2012/11/17(土) 23:39:56 ID:7RuR6mIcnA
ハーピー「薬草、いっぱい採れたね!」

側近「ハーピー族って本当に薬草確保するの好きだよな」

ハーピー「好きでやってるんじゃないよ!回復魔法も低級くらいしか使えない弱い魔物なんだから、回復手段はしっかりと確保しとかないと」

側近「魔王様が平和な魔界を造り上げたが、それでも必要なのか?」

ハーピー「回復効果の他にも、栄養もあって健康にいいから」

側近「茶とかにして飲んだらすごい苦いけどな」

ハーピー「でも、そこが健康に良さそうな感じしない?」

側近「毎日続けようって気にはならないかな」

ハーピー「駄目だよ。側近は魔界のためにも健康でいなくちゃ。だから頑張って飲んでみようよ」

側近「ハーピーが口移ししてくれたら毎日でも頑張れそうだな」

ハーピー「もう、何言ってるの!……あ、村が見えてきたよ」

側近「採った薬草は長老に一旦預けるんだったっけ?」

ハーピー「そうだよ。皆で集めた薬草を、平等に振り分けるの」

側近「じゃあ長老に薬草渡して、今日の仕事は終わりだな」

ハーピー「うん!」
913: :2012/11/17(土) 23:40:53 ID:7RuR6mIcnA
長老「これほどあれば安心じゃな。ハーピーよ、御苦労であった」

長老「側近殿も手伝ってくれて、ありがたいことじゃ」

側近「構いませんよ。好きでハーピーを手伝っているんですから」

長老「そうか……ハーピー、今日はもうよい。ゆっくりするがいい」

ハーピー「わかりました。それでは失礼します」

長老「ああ、側近殿に少し話がある。側近殿は残ってくれんか?」

側近「私に話ですか?わかりました」

ハーピー「側近、外で待ってるね」

側近「先に帰ってていいよ」

ハーピー「ううん、待ってる」

側近「そっか。わかった」

側近「……それで、話とは何なんでしょうか?」
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