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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
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1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


817:🎏 :2012/11/10(土) 23:58:54 ID:7RuR6mIcnA
王「一時はどうなるかと思ったが、これで魔王討伐の戦力は集まったと言えるじゃろう」

王「さあ、女勇者よ!魔王を打ち倒すべく旅に出るのじゃ!」

王「魔王を打ち倒すこと、そして皆が無事に帰ってくることを願っておる!」

女勇者「はい!それでは行って参ります!」



女勇者「……というわけで、これから四人で頑張ろうね!」

女戦士「今度の勇者は女かよ。しかも美女。あーあ、同じ女としてやんなっちゃうぜ」

女勇者「むっ……それ、あなたが言ったら嫌味にしかならないよ」

女戦士「いやいや、嫌味はどっちだよ。鏡見たことあんのか、お前?」

女勇者「その言葉、そっくりそのまま返すよ!田舎者だと思って馬鹿にしちゃって!」

女僧侶「まあまあ、これから仲間として旅するんですから、仲良くしましょうよ」

女僧侶「とりあえずまずは自己紹介でもしてみませんか?いつまでもお互いの名前がわからないままでは呼ぶこともできません」

女戦士「そだなー。そんじゃまあ女性勇者様からいってみよっか」

女勇者「私から?えー、緊張するよ……」

女戦士「そう言うなよ。お前は勇者なんだから、このメンバーのリーダーみたいなもんだろ?先陣切っていけよ」

女勇者「わかったよ……」
818:🎏 :2012/11/11(日) 00:00:41 ID:7RuR6mIcnA
女勇者「私は女勇者っていいます。勇者目指して王都にやってきました」

女僧侶「王都にお住まいの方じゃないんですか」

女勇者「うん。私の故郷はド田舎だよ」

女勇者「今は人間界と魔界で争ってるけど、田舎すぎるせいか、全然争いとは関係ない毎日を過ごしててね」

女僧侶「平和なことはいいことですよね」

女勇者「本当にそれよ。皆が互いを想って、笑い合いながら生きてるんだよ」

女勇者「そんな平和を堪能する中で、私の中では悲しみもあった。この世界は今人間界と魔界が争ってて、確かに傷つく人や魔物がいる」

女勇者「言葉を交えることができるなら、想いが通じ合うなら、この村のように協力し合って笑い合って生きていくこともできるだろうにどうしてって思って」

女勇者「その想いはやがて、自分が世界を変えたいという願いに変わってった。それを決意してからは、勇者になれるよう頑張ったんだ」

女勇者「そうして今日という日を迎えることができた。私は世界平和のために頑張るよ!」

女勇者「田舎者の女が抱くにはでかい野望かもしれないけど、私は真剣だからあんまり笑わないでね」

女僧侶「笑いませんよ。すごく立派な考えじゃないですか」

女戦士「……立派な勇者なんだな。なんか変に突っかかってごめんな」

女勇者「え?い、いや、私の方こそごめんね。私もムキになっちゃったよ」
819:🎏 :2012/11/11(日) 00:01:59 ID:7RuR6mIcnA
女戦士「さてと!そんじゃ次は私といこうかい!」

女勇者「……思ったんだけどさ。その言葉遣い直した方がいいよ」

女戦士「まあまあ、そう言うなよ。楽なんだよ、これ」

女戦士「私は女戦士っていうんだ。これまでは護衛の依頼ゼロな戦士をやってたぜ」

女戦士「好きなもんは酒と肉!自信があんのは力!そんな私だ、よろしく頼むぜ!」

女勇者「……女性に言うことじゃないかもしれないけど、すごい男らしい自己紹介だったね」

女戦士「男女とは私のことよ!あははははwww」

女僧侶「確かに性格は男性らしい部分もありますね……」

女戦士「いやいや、見た目だって男だろ?がははははwww」

女勇者(ああ、この人は自分の美貌がいまいち理解できてないんだ。勿体無い……)

女勇者(格好もお洒落じゃないし……私がコーディネートしてあげたらどれだけ綺麗になるんだろう……)

女戦士「んだよ?じろじろ見ちゃってよー。何かついてるか?」

女勇者「いや、そういうことじゃないよ。気にしないで」

女戦士「あっそう。私も女勇者と一緒で田舎の出身だよ。田舎者同士仲良くやろうぜwww」

女勇者「ああ、うん。よろしくね!」
820:🎏 :2012/11/11(日) 00:03:21 ID:7RuR6mIcnA
女戦士「さーて、次は黒髪美人いってみようか!」

女僧侶「……え?私を指しての発言ですか?そんな、黒髪美人だなんて……女勇者さんの方が髪も容姿も綺麗で……」

女勇者「ええ!?そ、そんな、あなたの方が綺麗だよ!本当に素敵な髪……サラサラで羨ましい……」

女戦士「あーもう、美人同士の謙遜合戦はいいんだよ!自己紹介いけ!」

女僧侶「す、すみません……謙遜なんかじゃないですよ」

女戦士「自己紹介!!」

女僧侶「す、すみません!えっと、私は女僧侶と申します」

女僧侶「普段は教会で神に仕えています。今回の旅では補助魔法や回復魔法で女勇者さんの力になれればと思っています」

女勇者「……なんていうか、大人の女性だよね。憧れちゃうよ」

女戦士「野郎はこういう大和撫子にキュンキュンするんだろうな、きっと」

女僧侶「もう、おだてたって何も出ませんよ」

女勇者「何て言うか、私達とは空気が違うもんね」

女戦士「なー。めっちゃ上品だしさあ。絶対王都出身だぜ」

女僧侶「た、確かに王都出身ですけど……何かお二人仲良くなりましたね」

女戦士「田舎の繋がりなめんじゃねえよ!なあ、女勇者!」

女勇者「そうだよね。田舎の絆は半端ないよ!」

女戦士「……でも女勇者って田舎者の割にめっちゃお洒落だよな」

女勇者「え?うん。身だしなみには気を付けてるから。顔で勝負できない分は格好でカバー、なんてね」

女戦士「喧嘩売ってんのか、てめえ!どの面さげて言ってんだ、ああ!?」

女勇者「ええっ!?」

女僧侶「田舎の絆どこ行っちゃったんですか……」
821:🎏 :2012/11/11(日) 00:04:43 ID:7RuR6mIcnA
女戦士「くそ、思わぬ裏切りにあっちまったぜ……ラストお前な」

女魔法使い「……」オドオド

女戦士「……いや、お前て。自己紹介」

女魔法使い「……」オドオド

女戦士「もしもーし!聞こえてますかー!?自己紹介お願いしまーす!」

女魔法使い「っ!」ビクゥッ!

女魔法使い「……」ポロポロ

女戦士「っ!?」

女僧侶「だ、大丈夫ですか!?」

女戦士「え、何で泣いて……え、何で……?」

女勇者「女戦士が急に怒鳴ったから怖かったんだよ!謝りなよ!」

女戦士「ええ!?ご、ごめんな。そんな責めるつもりはなくって……」



女僧侶「……私に耳打ちしてくれた情報をまとめますよ。いいですね?」

女魔法使い「……」コクコク

女僧侶「えっと……名前は女魔法使いさんというみたいです。王都出身で、独学で魔法を学んだそうです」

女僧侶「喋るのが極端に苦手で、できて耳打ちくらいだそうです。皆さんが話しかける時は、できれば、はい・いいえで応えられるように話しかけてほしいと」

女僧侶「そうすれば、首を縦や横に振ることで意思表示はできる……ということらしいです。そうですよね?」

女魔法使い「……」コクコク
822:🎏 :2012/11/11(日) 00:05:51 ID:7RuR6mIcnA
女戦士「めんどくせえなあ……ちょちょいと喋るくらいできるだろ……」

女勇者「文句言わないの。皆が皆あんたみたいに単純な生き物じゃないの」

女戦士「会って間もないのに単純な生き物とか言われてんだけど!?いや、合ってっけどさあ!」

女勇者「ははは、なんか女戦士ってわかりやすいもん」

女僧侶「ふふ、そうですね」

女戦士「何だよ、女僧侶まで!」

女勇者「……何だか一気に仲良くなれた気がするね」

女戦士「そうだな。なんだかんだ私達良いパーティなのかもな!」

女勇者「何だか魔王討伐もいけそうな気がしてきたよ!」

女僧侶「そうですね。お互いを仲間として認めあえたところで、そろそろ王都を発つとしますか」

女勇者「そうだね。よし、私達四人で、絶対に魔王を倒そう!」

女戦士「よっしゃあ!行くかあ!」

女魔法使い「……」ガンバロー!
823:🎏 :2012/11/11(日) 00:06:45 ID:7RuR6mIcnA
強魔物1「なあ……魔王様から、新しい勇者が王都から出てきたら街に追い返せって命令されてからけっこう経つよな」

強魔物2「ああ」

強魔物1「……勇者、全然出てこなくね?」

強魔物2「魔王様がたくさんの勇者の力を封印したから、びびって勇者やりたがる奴がいないんだと」

強魔物1「暇だなあ……」

強魔物2「ああ……」

強魔物1「……ん?あれ……勇者じゃね!?」

強魔物2「え?どれどれ?」

強魔物1「あれあれ!」

強魔物2「あれ……全員女の子じゃね?」

強魔物1「うわ、皆綺麗じゃん!俺、髪短いあの活発そうな子!」

強魔物2「俺は……長い黒髪のあのお嬢さんだな」

強魔物1「好みが被らなくてよかったな……じゃなくて!どうすんだよ!?」

強魔物2「魔王様って、女の勇者に来てほしかったんだろ?じゃあスルーした方がいいんじゃない?」

強魔物1「そうだな……スルーしとこう」

こうして女勇者達は出会い、四人の冒険は始まったのだった。
824:🎏 :2012/11/11(日) 00:08:52 ID:7RuR6mIcnA
その冒険の中で四人は様々な出来事と対面していった。


女戦士「やだやだ!絶対お酒飲むんだ!」

女勇者「我慢しなさい!それじゃあ新しい武器買えないでしょ!」

女僧侶「……この二人の喧嘩もだいぶ見慣れましたね」

女魔法使い「……」ウンウン


女勇者「えっと……次の目的地はどこにする?」

女魔法使い「……工学の街、とか……どう?」オソルオソル

女勇者「っ!?女魔法使いが……」

女戦士「普通に喋ったあ!?……よくやった!よく頑張ったな、女魔法使い!」ポロポロ

女魔法使い「皆は信頼出来るから……勇気出せた……皆のおかげ……」

女勇者「っ!!」ブワッ

女僧侶「普通に喋っただけなんですけどね。ああ、二人とも感動で泣いてますね……」


女戦士「見て見て、変な兜見っけたwww」

女勇者「ボロボロじゃない。汚いし……よくそんなの被れるわね」

女勇者「防具としても役に立ちそうにないわね。もう外しときなさいよ」

女戦士「はーい。……いててて!えっ!?外れない!」

女僧侶「もしかして……ああ、呪われてますね、その兜」

女戦士「呪われてる!?え?わ、私……死ぬん?死にたくないよぉ……」ポロポロ

女僧侶「仕方ないですね……呪術師の方を探しましょう」

女勇者「もー……この女は本当にトラブル起こすわね……」
825:🎏 :2012/11/11(日) 00:10:00 ID:7RuR6mIcnA
女魔法使い「っ!っ!!」ポロポロ

女戦士「マジごめん!そんななるとは思ってなくって!」

女勇者「何の騒ぎ!?何で女魔法使い泣いてるの!?」

女僧侶「あ、女勇者さん。女戦士さんがですね、女魔法使いさんを騙して激辛料理食べさせたんですよ。それでこうなりまして」

女勇者「女戦士ー!」

女戦士「ご、ごめんなさーい!」


女戦士「女勇者ってお洒落な割に男に興味ないんだよな」

女勇者「興味ないっていうか……恋愛ってやつがよくわからないの」

女戦士「お前の彼氏はどんな奴なんだろうな……」

女勇者「ずっと一人かもしれないよ?お互いにね」

女戦士「私もかよ!」


女戦士「いつから……そこにいた?」

女勇者「えっと……そこの、その服着たとこから」

女戦士「最初からじゃねえかよおおおおお!!ちくしょおおおお!!」ポロポロ
826:🎏 :2012/11/11(日) 00:11:18 ID:7RuR6mIcnA
様々な日々を越えていく中で、四人の絆は揺るがないものとなった。
そんな四人の冒険は順調に進んで行き、魔界への侵入を果たし、そしてとうとう最終地へと辿り着いた。
そして四人は、そこからとある男性二人と出会いを果たすこととなる。

女勇者「追い詰めたわよ、魔王!」ドアバーンッ

魔王「」

側近「」

……後は、皆さんも知っての通りの展開になっていくのである。
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