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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
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1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


808:🎏 :2012/11/10(土) 23:49:23 ID:7RuR6mIcnA
王都のとある酒場。

兵「情報によれば、この酒場でよく飲んでると……あの女性か?」

女戦士「あ〜あ、もっと飲みてえなあ、くそったれ……」

兵「言葉は荒いが、かなりの美女じゃないか!本当に強いのか?……ちょっといいか?」

女戦士「ああ?誰だよ、おめえはよ」

兵「強い女性がいると聞いて来たんだが……女戦士っていうのはお前で間違いないか?」

女戦士「ああ、そうだよ!女戦士さんその人だよ!仕事もなくって平日の昼間からこれだよ、くっそー!」

兵「戦士として護衛等をしていると聞いてるが、そういった仕事は?」

女戦士「駄目駄目、てんで駄目でやんの。私が女だからよ、護衛とか出来るんかどうか信用ならねえんだとよ!」

兵「そうなのか……え、じゃあ酒代とかはどうしてるんだ?」

女戦士「マスターが私好きみたいで奢ってくれんだよ。私みたいなデブの男女が好きとか、物好きもいたもんだよwww」

兵(いや……スタイル抜群の美女だから普通に納得なんだが)

女戦士「まあそんな状況だからよ、たくさんは飲めないんだよな。あーあ、世知辛い世の中だぜ……」

女戦士「で、おたくは何者なんだよ?奢ってくれんの?」

兵「……王様より直々の依頼があって来たんだ。新しい勇者様の魔王討伐の旅に参加してほしい」
809:🎏 :2012/11/10(土) 23:50:33 ID:7RuR6mIcnA
女戦士「王様直々!?勇者の仲間!?何それ、儲け話っぽいじゃん!乗る乗る!」

兵「その前にお前の実力を計らせてほしい。戦士業もままならないのに、どうして強いと噂になってるのか、確かめんことには依頼もできん」

女戦士「いいぜ。こっちも生活がかかってるしな。安心しろ、強いのはお酒っていうオチはねえよ」

兵「しかしどう強さを証明する?実際に戦ってでもして女性に怪我を負わせたくはない」

女戦士「紳士だねえ、お兄さん。私的に言わせてもらえばカルーアミルクのように甘いだけだけどよ」

女戦士「……こいつなら問題ねえだろ?」スッ

兵「……腕相撲か。言っておくが、俺も城の兵士の中では上位だぞ?」

女戦士「御託はいいんだよ。これから先は力で語るとしようぜ」



兵「ぐうっ!はあ……はあ……!」

女戦士「わりい、加減出来なかったわ!折れちゃいねえよな?」

女戦士「で、仕事の話だが……これなら文句ねえよな?」ニヤリ

兵(この力なら……新しい勇者様の支えとなるかもしれん!)
810:🎏 :2012/11/10(土) 23:51:28 ID:7RuR6mIcnA
時同じくして王都のとある教会。

兵2「こちらに補助・回復魔法に長けた女性がいると聞いて来たんだが……」

女僧侶「あ、恐らくそれは私のことだと思います」

兵2「……」

女僧侶「自慢できるほど長けているわけではありませんが、基本的な魔法学は修めましたので、僅かでも助力はできると思います」

兵2「……」

女僧侶「……あの、どうされましたか?お具合悪いのですか?」

兵2「あっ、いや、すまない……あまりにも綺麗で、つい見とれてしまって……」

女僧侶「え?そ、そんな、私はそんな褒められるような容姿ではないですよ」

女僧侶「でも……お世辞でも嬉しかったです。ありがとうございます」

兵2「い、いやお世辞なんかじゃないって……やばい、好みすぎて俺がやばい……」

兵2「違う違う!とにかく、お前で合ってるんだな!?王様からの直々の依頼があるんだ」

女僧侶「王様から直々にですか!?どうして私なんかに……」

兵2「我々は今、戦闘で力となれる女性を探している。補助・回復魔法に長けているのであれば、新しい勇者様の力になれるだろう」

女僧侶「勇者様?依頼ってもしかして……」

兵2「ああ。勇者様と同行し、魔王討伐を成し遂げてほしい」

女僧侶「そのような大役を私に……」
811:🎏 :2012/11/10(土) 23:52:35 ID:7RuR6mIcnA
兵2「だからこそ、実力が本物か計らねばならない。お前が勇者様と同行するに値するか……調べさせてもらう」

女僧侶「魔界の悪意に蝕まれ、混乱に染まりつつある人間界……」

女僧侶「そんな人間界を救う力に私がなれるのであれば、断る道理はありません。是非とも調べてみてください」

兵2「では……ぐっ!」ザクッ

女僧侶「えっ!?ご自身を斬りつけるなんて、一体何を!?」

兵2「くっ……お前の回復魔法が本物なら、これくらい回復できるだろう!」

女僧侶「回復魔法の性能を試すのであれば、私を斬ればよかったのに、どうして!」

兵2「俺が嫌なんだよ!こんな綺麗な女性を斬るとか……とにかく、回復してみせろ!これが出来なきゃ依頼は無しだと思え!」

女僧侶「わかりました……人間界のために、そしてあなたを救うためにも頑張ります!」



女僧侶「よかった……完全に治りましたね」

兵2「……」

兵2(正直この人が好きで仕方なかったから……魔王討伐の旅で危険な目に遭ってほしくなかったから、完全回復しないように深く斬ったんだが……)

兵2(ある程度回復してもらったら後は自然に治るのを待つつもりだったが……これは凄い魔法の才能だな)

兵2(個人的には危険な目に遭ってほしくないけど、正直この魔法は魔王討伐に必要不可欠かもしれない……)
812:🎏 :2012/11/10(土) 23:53:43 ID:7RuR6mIcnA
更に時同じくして王都のとある家。

兵3「この家か……すみませーん」

女魔法使い母「はいはーい。あら、お城の兵士さん?どうされました?」

兵3「えっと、今我々は戦闘できる女性を探してるのだが」

兵3「こちらに魔法学に長けた女性がいるという噂を聞いてやってきた。お前がそうか?」

女魔母「ああ、いやそれは娘のことですねー」

兵3「娘!?え、お前、母親なのか!?何歳だよ!?」

女魔母「もう、女性に歳を聞くのは駄目ですよ!でも、四捨五入したら四十とだけ言っておきますね、うふふ」

兵3「全然見えない……普通に若くて綺麗だが……」

女魔母「あら、お城の兵士さんはレディの扱いはちゃんとしてますね。私嬉しい!」

女魔母「娘に用があるんでしたね。どうぞ入ってください」

兵3「はあ、失礼する」

兵3(母親がこれか……娘も相当綺麗なんじゃないだろうか)
813:🎏 :2012/11/10(土) 23:54:50 ID:7RuR6mIcnA
女魔母「入るわよー。お城の兵士さんがあんたに用事あるんだって」

女魔法使い「……」

兵3「……」

女魔母「どうです?うちの娘は可愛いでしょう?」

兵3(かわええええええ!!何だこの可愛い生き物!?今すぐ抱きしめてえええええ!!)

女魔母「……兵士さん?どうしました?」

兵3「っ!すまない、ボーっとしてた。……お前の魔法が凄いという噂を聞いてきた」

兵3「我々は今強い女性を探している。新しい勇者様の仲間として旅に同伴してほしんだ」

兵3「これは王様直々の依頼であり、お前が本当に凄い魔法使いであるなら是非とも依頼を受けてほしい。いいか?」

女魔法使い「……」

兵3「ど、どうした?いいのか?悪いのか?」

女魔母「ああ、すみませんね。この子、誰かと話すのが苦手なんですよ」

女魔母「ちょっと通訳いれるんで待っててもらえます?」

兵3「はあ……わかった」

女魔母「……」ゴニョゴニョ

女魔法使い「……」ゴニョゴニョ

女魔母「えっとですね、本当に私なんかでいいんですかって言ってます。いいですよねえ?」

兵3「いや、できれば実力を示してほしいとは思ってる。誰かれ構わず依頼できるほど余裕ある状況ではないんでな」

女魔母「あれま、そうなんですか」
814:🎏 :2012/11/10(土) 23:55:39 ID:7RuR6mIcnA
女魔母「でも大丈夫ですよ!うちの子凄いんですから!」

女魔母「お金がなくって魔法学の街の学校には入れなかったんですけど」

女魔母「独学でちゃんといろんな魔法を覚えたんですよ!」

女魔母「そんな魔法で皆の力になりたいと願っているんです!絶対に王様の期待に応えられますよ!」

女魔母「ねっ!大丈夫よね!」

女魔法使い「……」

女魔母「大丈夫だって!今まで凄い頑張ってきたじゃない!」

女魔母「これだけたくさんの魔道書をしっかりと勉強したんでしょ?いけるって!」

女魔母「旅に出ても大丈夫!えっと……この、ゼーくん?の世話も私がちゃんとしてあげるから!」

女魔母「いけるいける!大丈夫!自信を持って!ほら、レッツゴー!」

女魔母「大丈夫みたいです。この子が力になれるかどうか、試してみてください!」

兵3「本当か!?お前が一人で喋ってただけのような気がするが!?」

女魔母「本当ですって!とりあえず家の中で魔法出されたら困るので、外に出ましょう」
815:🎏 :2012/11/10(土) 23:56:32 ID:7RuR6mIcnA
兵3「外に出て、王都の外まで出た。これなら攻撃魔法に民を巻き込んでしまう恐れもないな」

兵3「さあ、お前の力が魔王討伐に役立つものかどうか、示してみせろ!」

女魔母「いきなさい!れいとうビームよ!」

兵3「いや、ポケモンバトルじゃないんだから……」

女魔法使い「……」フブキビュービュー

兵3「っ!」

女魔法使い「……」ファイヤーグワー

女魔法使い「……」オミズドビャビャー

女魔法使い「……」サンダーバリバリ

女魔法使い「……」ドウデスカ?

女魔母「ね?ね?うちの子は凄いでしょ!?」

兵3「……ああ、そうだな」

兵3(攻撃魔法の種類は豊富で、いずれも質が高い!独学でここまで強い魔法を繰り出すか!)

兵3(この魔法があれば、魔王を打ち破る大いなる力になるかもしれない……!)
816:🎏 :2012/11/10(土) 23:57:40 ID:7RuR6mIcnA
大臣「王様、報告致します!勇者の仲間が務まるような強い女性が三人ほど見つかったようです!」

王「そうか。それでは女勇者はその三人と組んで、魔王討伐の旅に出るのじゃ!」

女勇者「わかりました。必ずや人間界に……世界に平和をもたらしてみせます!」

大臣「それでは三人をここに連れてきます」



女勇者「え、えっと、よろしく……」

女戦士「お、おおう……こっちこそよろしく……」

女僧侶「よ、よろしくお願いします……」

女魔法使い「……」

四人(ど、どうしよう……私以外皆美人だ!)

女勇者(えええ!?何これ!?何で皆綺麗なの!?私これ晒し者じゃない!)

女戦士(仲間二人もそうだけど何より勇者綺麗すぎだろ!ブス私だけって、どういう状況だ、これ!)

女僧侶(皆さん綺麗なのに私だけは……嫉妬してしまいそうです)

女魔法使い(私だけ汚くて恥ずかしい……助けて、お母さん……助けて、ゼーくん……)

大臣「……強い女性を集めたはずなのに、なぜこうも美女だらけになってるんでしょう?」

王「……絶景じゃのう」

女王「あなた?」

王「ごほんごほんっ!ごほっ!ごっほ!」
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