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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
[8] -25 -50 

1: :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


79: :2012/9/21(金) 22:54:05 ID:4.MWSg5KoU
魔王「ハーピーちゃん家につきましたー!」

側近「さっそく入りましょう」

魔王「待ちなさい。待ちなさいって」

側近「もー、何ですか?魔王様」

魔王「何勝手に女の子の家上がろうとしてんの!?不法侵入は認めないよ!」

側近「不法侵入って……俺、彼氏ですよ?合鍵だって持ってるんですよ?」

魔王「……」ジー

側近「何ですか?何でそんな顔で睨んでるんですか?」

魔王「リア充死ねよ……」

側近「死にません。ほら、今開けますよ。入らないんですか?」

魔王「ハーピーちゃんに迷惑じゃない?」

側近「荒したりしなければ」

魔王「……じゃあ入る」
80: :2012/9/21(金) 22:55:06 ID:4.MWSg5KoU
側近「……ハーピーいないみたいですね」

魔王「うわーここがハーピーちゃん家かー!部屋の感じも可愛いねー!」

側近「とりあえずハーピー帰るまで待ちましょうか」

魔王「うん!」



ハーピー「あれ?戸開いてる……あ、側近!来てたんだー」

側近「うん。入っててよかったよね?」

ハーピー「うん!わざわざ来てくれてありがとう!今ミルクティーでも出すよ」

ハーピー「ところで、お城のお仕事は大丈夫なの?」

側近「うん……むしろそのお城のお仕事でここにいるんだよね」

ハーピー「え?どういうこと?」

魔王「……お邪魔してます」
81: :2012/9/21(金) 22:55:51 ID:4.MWSg5KoU
ハーピー「ま、魔王様!?……あ、魔王様がいらっしゃるとは存じず、失礼な言葉遣いを……すみません!」

魔王「別にタメ口風でいいのにー。ハーピーちゃんは相変わらず可愛いね!」

ハーピー「そ、そんな……私には勿体無い御言葉です……///」

ハーピー「ところで、何故魔王様が私の家に?」

魔王「あー、説明すると長いからSSのお約束やるね」



魔王「……ってことなんだ」

ハーピー「……モテる方法を探しに人間界に?」

魔王「その旅の途中でね。今日はちょっと泊まらせてほしいかなー、なんて」
82: :2012/9/21(金) 22:57:15 ID:4.MWSg5KoU
側近「ハーピー、嫌なら嫌って言っていいんだからな。魔王様なんてその辺で野宿させてればいいんだから」

魔王「そうだよ!そりゃ俺はハーピーちゃんと一緒にいれたら嬉しすぎて死にそうになるけど、何より大事なのはハーピーちゃんの気持ちだから!」

ハーピー「野宿だなんて、そんな!私は問題ないので、今日は三人で泊まるとしましょう!」

魔王「ハーピーちゃん……何て優しい……」ポロポロ

側近「魔王様、いちいち泣かないでください」

ハーピー「むしろ魔王様にこのような狭い家に泊まっていただいて大変恐縮ですよ」

魔王「何言ってんのー!凄い良い家じゃない!更にはハーピーちゃんがいて、え?何ですか?天国ですかここ?」

側近「ハーピーがいるから勘違いも仕方ないでしょうけど、天国ではありません。ただ、この地上で最高の幸せが集う場所には違いありませんね」

ハーピー「側近も魔王様も大げさですよ!あまり私をからかわないでください///」
83: :2012/9/21(金) 22:58:33 ID:4.MWSg5KoU
魔王「泊めてくれてありがとう!家事の手伝いとかするから、何でも命令してね!」

ハーピー「いえ、私がやりますから魔王様はゆっくり休んでください!」

側近「いいよ、ハーピー。こき使ってやれ。魔王様もそれをお望みだから」

魔王「正直、強い口調でSMチックなことを命令されたいです」ハアハア

ハーピー「そんなことは……」

側近「ハーピー……」ゴニョゴニョ

ハーピー「え?……っ!駄目だよ、そんなこと!」

側近「いいからいいから。魔王様を喜ばせると思って」

ハーピー「わかったよ……こほんっ。ひ、跪いて私の足を舐めなさい!」

魔王「ありがとうございますっ!!」ガバッ

ハーピー「ちょっ!?駄目ですよ、魔王様!私の足なんて汚いですから!」

側近「www」
84: :2012/9/21(金) 23:00:17 ID:4.MWSg5KoU
魔王「結局舐めることは叶わずに今は夜です」

魔王「正直ハーピーちゃんと同じ家で一晩過ごすという事実だけで興奮がやばいです」

魔王「でもね、わかってます。わかってますよ。側近の彼女さんですから」

魔王「間違っても襲ったりとか、そんなことはやっちゃいけません。その事実が、俺に理性を残してくれます」

魔王「……ただね、寝顔を見るだけなら許されるんじゃないかなって思うんですよ。減る物でもありませんし」

魔王「というわけでね、今ハーピーちゃんの部屋の前にいます。寝顔を拝見しようかと思いましてね」

魔王「大丈夫です、寝顔を見るだけですから。悪いことではないはずです。というわけで、お邪魔しまーす」ガチャッ

側近「……」ゴゴゴゴ

魔王「」

側近「おい、屑。ちょっと表出ろ」ゴゴゴゴ
85: :2012/9/21(金) 23:01:25 ID:4.MWSg5KoU
魔王「違うんです」ボロッ

側近「何が違うんだよコラ!言っとくけど、今回俺マジだぞ!?」

魔王「決してね、あの、18歳未満だったら我慢しなくちゃいけないような、そういうことはやるつもりなくて」

魔王「寝顔が見たかっただけなんです。それで侵入しようとしただけなんです」

側近「……寝顔が見たいだけなら言えばよかったでしょう。無断で侵入しようとするからいけないんですよ」

魔王「信じてくれるの?」

側近「魔王様がこういう局面で嘘つけないのは知ってますから」

魔王「ありがとう側近!」ウルウル

魔王「……言ったら寝顔見てもよかったの?」

側近「駄目に決まってるでしょう」

魔王「……そう」



魔王「……ところで、何で側近はハーピーちゃんの部屋に居たの?」

側近「何でって、彼氏だからですよ」

魔王「……この野郎」
86: 今回はここまで:2012/9/21(金) 23:02:46 ID:4.MWSg5KoU
朝になりました。

ハーピー「おはようございます……って、魔王様どうされましたか!?傷だらけですけども!」

魔王「あー大丈夫だよ。側近がハーピーちゃんを大切にしてる証拠だよ」

ハーピー「……?」

側近「それじゃ俺達は人間界を目指して出発するよ」

ハーピー「確か今は馬車で旅をされてるんですよね?」

魔王「うん!」

ハーピー「この集落からなら馬車でも人間界にはつきますね」

ハーピー「人間界に入ってから一番近い街は……魔法学の街があるので、そこを目指してみては如何でしょう?」

魔王「ありがとう、ハーピーちゃん!よーし、それじゃそうしよう!」

側近「ハーピー、いつも一人で待たせちゃって、ごめんな」

ハーピー「大丈夫だよ。それよりも旅、気を付けてね。私は側近の安全を祈っとくよ」

側近「いざとなったら魔王様っていう盾もあるんだし、怪我することはないさ。安心して」

魔王「俺にとって安心できない言葉が聞こえた……」

側近「魔王様、出発しましょう」

魔王「ああ……うん、わかった」
87: 名無しさん@読者の声:2012/9/21(金) 23:37:42 ID:9vMueoL5s2
側近タヒねタヒねタヒね
イケメンの魔王もタヒね
ハーピーは俺の嫁


CCC
88: Cありがとう:2012/9/22(土) 23:03:21 ID:4.MWSg5KoU
>>87
あれ?ハーピーって俺の嫁のはずなんですけど。何故あなたの嫁になってるんでしょう?
もしかしてあなたで遊んだんでしょうか。おかしいなあ、男遊びするような子じゃないはずなんですけどね。
まあでも悲しいかな、それが事実なんでしょうね。申し訳ないですね、うちの嫁が遊びであなたを弄んじゃって。

アナウンサー「……等と意味不明な供述を繰り返しており、警察では精神鑑定も含め動機の解明にあたる方針です」
89: :2012/9/22(土) 23:04:45 ID:4.MWSg5KoU
芸能界に入ってなかなか芽が出ず悩んだ
一時は引退すら脳裏に浮かぶ日々が続いた
そんな俺もとうとう陽の当たる場所へやってきた
ベストジーニストを受賞しました

正直そんなにジーンズ穿いたことなんてないけど
ベストジーニストを受賞しました

旬な芸能人に囲まれて浮いている壇上の俺
ベストジーニストを受賞しました

急いで買ったジーンズサイズ間違えて惨劇
ベストジーニストを受賞しました

名誉ある賞を頂いて時間は流れた
似合わぬジーンズ穿いて頑張ってるけど仕事増えない
受賞逃した芸能人やネットからの中傷だけが増えた
ベストジーニストを受賞しました
90: :2012/9/22(土) 23:05:31 ID:4.MWSg5KoU
街を歩けば道行く人から暴言を吐かれてしまう
ベストジーニストを受賞しました

人と触れ合うのが怖くなって気付けば引き籠り
ベストジーニストを受賞しました

洗うタイミングがわからなくて神経をすり減らす日々
ベストジーニストを受賞しました

ジーンズ一つで狂った俺の芸能生活
今となっては青色を見るだけで恐怖に駆られる
人の目と青色がトラウマ白人なんて以ての外
ベストジーニストを受賞しました

青く美しい地球大切な星
何故人はそんな地球を汚し生きるのだろう oh
ベストジーニストを受賞しました

ベストジーニストベストジーニスト
ベストジーニストを受賞しました
91: :2012/9/22(土) 23:06:40 ID:4.MWSg5KoU
側近「……何ですか>>89-90これは?2レスも使って」

魔王「馬車移動が暇だかんね。AMEMIYAのネタ考えてみた。どう?」

側近「いや、だから……どうって言われても……」
92: :2012/9/22(土) 23:07:39 ID:4.MWSg5KoU
側近「あれって日常生活から目にする言葉で歌にするじゃないですか」

側近「ベストジーニストを受賞しましたって言葉、日常の中で見かけますか?」

魔王「別にいいじゃない!根性出して探せば街の片隅にはあるよ!たぶん!」

側近「それに……個人的にはAMEMIYAのネタは予想だにしないところから悲劇が展開されるところに笑いのポイントがあると思うんです」

側近「魔王様の考えたネタは、題材から予想できる範疇で悲劇が起こってるので、意外性がなく笑いとして弱いように感じます」

側近「あと、これリズム考えてますか?歌う感じで言ってみても、うまく言えないフレーズがちらほらあります」

側近「リズムも重要と言える歌ネタにおいて、リズムに合わない歌詞が出てくると、笑いとして弱くなるように思います」

魔王「……ガチの批判じゃん」

側近「駄目でした?」

魔王「俺は、よく出来ましたねーって感じで褒めてほしかっただけなのに……」

側近「悪く言われたくないなら、誰かに向けて公表しない方がいいですよ」

魔王「厳しいって……」
93: :2012/9/22(土) 23:08:27 ID:4.MWSg5KoU
側近「あっ、人間界が見えてきましたよ」

魔王「あー本当だ!綺麗な緑が見えてきた!」

側近「正直見た目の美しさは魔界完敗状態ですからね。この綺麗な自然を見るとちょっと嬉しくなりますよね」

魔王「馬車で旅したら人間界行くのもこんな大変なんだねー」

側近「移動魔法使えば一瞬なんですけどね……」

魔王「よーし、それじゃ魔法学の街を目指してレッツゴー!」

側近「とりあえずそこに目的の情報があることを祈ります。そろそろ帰りたいですしね」
94: :2012/9/22(土) 23:09:17 ID:4.MWSg5KoU
魔王「……側近、この馬車ひいてくれてるお馬さんってオス?メス?」

側近「急に何ですか?……牝馬ですよ、この子は」

魔王「ひんば?」

側近「……メスの馬を指す言葉です」

魔王「そっかー!女の子かー!ねー、この子擬人化してくんないかなー?」

側近「しないでしょう。ていうか、魔王様は馬に発情するつもりですか?」

魔王「人の姿になったら超絶美少女かもしれないだろ!希望を持って生きようよ!」

側近「魔王様のそれは希望じゃなくて妄想です。ただでさえ変態なんですから、あんまり気持ち悪いこと言わない方がいいですよ」

側近「あと、街が見えてきましたよ」

魔王「えっ……あー、本当じゃん!すげー!都会じゃんよー!」

側近「田舎者の魔王様には不釣り合いな場所ですね」

魔王「案外自分でもそう思ってるから、言い返す気になれないよ……」
95: 今回はここまで:2012/9/22(土) 23:11:30 ID:4.MWSg5KoU
側近「とりあえず馬車預かり所でこの子を預けてきましょう」

魔王「おー、なんか中世ファンタジーっぽい施設だね!」

側近「世界観がわけわかんないSSですからね。たまにはこういうのが出てきてもいいでしょう」

側近「とりあえず今日はもう夕暮時ですし、本格的な捜索は明日にして、今日は宿を取って休むとしましょう」

魔王「そだねー。明日からここでモテる方法を探そうね!」

側近「改めて断言されると、本当にくだらない旅の理由ですよね……」

魔王「大丈夫だよー。そろそろ新展開あると思うし」

側近「ネタバレっぽいメタ発言はお控えください」
96: :2012/9/23(日) 22:53:14 ID:4.MWSg5KoU
魔王「新しい朝が来た!」

側近「朝を告げる役目は鶏で間に合ってるので魔王様は黙ってていいですよ」

魔王「清々しい朝に元気を爆発させたっていいじゃん!」

側近「その鬱陶しさのせいで元気を失う犠牲者がいることを忘れないでください」

魔王「ええ〜……そんなに傍迷惑かなあ?」

側近「魔王様の半分は迷惑で出来てますから」

魔王「駄目なバファリンだね……」

側近「ちなみにもう半分は劣化ウランです」

魔王「何なの俺は!?どういう存在なのよ、それは!?」

側近「さあ旅の目的を果たすとしましょうか」

魔王「ねえ、無視しないでよー!気になるから教えてよー!」
97: :2012/9/23(日) 22:55:05 ID:4.MWSg5KoU
魔王「しかし……見れば見るほど都会だねー」

側近「魔物と人間が戦争をしてた時は、攻撃魔法の開発を担った重要拠点だったそうですね」

側近「また、魔界に近い位置ということで、敵襲に備えて街そのものも頑丈にし、更には防御魔法で守られています」

側近「都会として立派な集落を築いているのには、そういう背景があるみたいですね」

側近「戦争の終わった今では防御魔法開発と日常生活を補助する魔法開発で、変わらず人々に貢献してるみたいです」

魔王「立派な街なんだねー。それに、そういう知的な街ならモテる方法の情報も期待できそうだね!」

側近「そんな情報を期待してもいいんでしょうかね……」
98: :2012/9/23(日) 22:56:09 ID:4.MWSg5KoU
街人「あれ……あれって魔王様じゃないか?」

側近「おー、さすが魔王様。知名度だけはありますね」

魔王「おはよう!ねーねー、ちょっと訊いてもいい?」

街人「は、はい!な、何でしょう?」

魔王「えっとねー、俺達今モテる方法を探して旅してるんだ!」

街人「……はい?」

側近「悪いな、馬鹿の馬鹿げた馬鹿行動に付き合わせて。でも、文字通りなんだ」

魔王「冥ちゃんみたいに悪口言わないで!それは冥ちゃんが言うからご褒美なの!」

街人「えっと……モテる方法も、モテる魔法にも心当たりがありません。すみません」

魔王「そっかー……いやあ、この街でも駄目ならどこ行けばいいんだろうね?」

側近「魔王様には諦めるという選択肢もあるんですよ?」

魔王「嫌だよ!女勇者ちゃんとラブラブになるんだ、俺は!」

側近「はーっ……うっぜー……」
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