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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
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1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


639:🎏 :2012/10/31(水) 21:52:00 ID:6xWpg1Pyas
異世界に渡った魔王と側近は、二つの世界が置かれている状況を民に説明した。
ようやく手に入れた平和。その平和を作って導いてくれた魔王という存在を失うわけではないということを民は理解した。
なので、これからは二つの世界を治めるから常にいることは出来ないということも、これからしばらく旅をすることも即座に受け入れた。
「魔王様のやりたいことを妨げる理由にはなりたくない」……民の意見をまとめるとこうなる。どれほど信用されてるのかがわかる意見である。
そして信用されているのは元の世界でも同じである。異世界に説明を終えた魔王は、元の世界へ戻ることにした。
自分の無事を祝って行われる宴に参加するために。
そして、旅立ちの前にしておきたい「やりたいこと」を済ませるために。
640:🎏 :2012/10/31(水) 21:53:04 ID:6xWpg1Pyas
王都全体での宴、当日の夜。

女戦士「よっしゃああああ!!皆の者、盛り上がってるかあああ!!」

「いやっほおおお!!」「ヨーロレイヒー!」「アリーヴェデルチ!」

女戦士「意味はわからんけど、盛り上がってんなああ!!よっしゃああああ!!」

女勇者「盛り上がりすぎじゃないの!?何なのこのテンション!?」

王都民「盛り上がりもしますよ!魔王様が生きてたんですよ!?それを祝う場でテンションあがらないわけないじゃないですか!」

女勇者「……そうだよね。魔王生きてたんだもん。嬉しいよね!」

王都民「魔王様の話題になると女勇者様ってわかりやすいですよね……」

女戦士「よーし、酒だー!酒を持ってこーい!」

女勇者「あの女は飲みたいだけだよね……」

女僧侶「まあまあ、めでたいんですから今日くらいは許してあげてもいいんじゃないですか?」
641:🎏 :2012/10/31(水) 21:54:32 ID:6xWpg1Pyas
「あっ、魔王様だ!」「側近様や龍人もいるぞ!」「今日の主役が来たぞー!」

女勇者「っ!」

魔王「うわー、盛り上がってるねえ!俺なんかのためにありがとね、わざわざ」

側近「それだけ皆が魔王様を必要としてるってことですよ」

龍人「まあまあ、んなこたぁどうでもいいんだよ!宴があんなら限界まで騒いで楽しめ!それだけだ!」

魔王「そだねー!じゃあ俺お酒はあんまり飲めないけど美味しい物たくさん食べて……」

側近「魔王様はまず王様に挨拶しに行ってください」

魔王「えー……王様の話って堅苦しくて長いもん。俺嫌だよー」

側近「いいから城に向かってください。城内でも美味しい物はありますよ」

魔王「城内だとはしゃげないじゃない……」

龍人「大丈夫だって。代わりに俺達が騒いどくからよwwお前は優雅に楽しんどけやwww」

魔王「俺もこっちの方がいいよー!」

側近「いいから行きなさい!話が終わったら戻ればいいでしょ!」

魔王「ううぅ……行ってきます……」トボトボ

女僧侶「……告白はもうちょっと後ですね」ヒソヒソ

女勇者「そ、そうだね……」ドキドキ
642:🎏 1「成人の皆さんは飲みすぎないよう気をつけてね」:2012/10/31(水) 21:56:17 ID:6xWpg1Pyas
女戦士「主役がいきなり城内に消えてったが、それでも酒は飲めるぞ!皆、飲みまくれー!!」

側近「……あいつは飲みたいだけだろうな」

女勇者「だろうね……」

龍人「俺も酒は大好きだからな。実はちょっと楽しみにしてたんだぜww」

「……」「……」「……」

女勇者「うわっ……皆、あからさまに龍人のこと睨んでる……」

龍人「まあ仕方ねえさ。一年半前の俺の襲撃で死にかけた奴だっているんだしなぁ」

龍人「わだかまりが解けるのは時間がかかるさ。その辺は割り切るしかねぇよ」

女戦士「おいおい、何を勝手に暗くなってくれてんだよ!盛り上がれっつってんだよ!」

女戦士「よーし、誰か私と一対一で酒飲み勝負しようぜ!我こそはってやつは名乗りを上げろ!」

王都民「いやあ……女戦士様と酒で勝負しても勝ち目はありませんし……」

女戦士「んだよ、ノリ悪いなー。あ、じゃあこうしようか。お前らが勝ったら私脱いでやるよwww」

王都民「!!!?」

「皆、何としても勝つんだ!!」「戦いは数だよ兄貴!」「死んででも飲み勝つんだ!」

女戦士「……私の裸でいいのか。男って女なら何でもいいんだな」

側近「……なあ女勇者。何でお前らって自分の容姿の綺麗さに気付いてないんだ?」

女勇者「ほんとだよね。女戦士はすごい綺麗なのに、太ってるとか綺麗じゃないとか言ってわけわかんないよ」

側近「俺はお前らって言ってんだけどな……」

女勇者「?」
643:🎏 :2012/10/31(水) 21:57:43 ID:6xWpg1Pyas
「数で攻めても勝てないだと……」「もうダメ……もう飲めない……」「リバース寸前……」

女戦士「なさけねえなあ。一対一で負け続けるとか、お前らどんだけ雑魚集団なんだよ」

女戦士「もっと強い奴っていないのかよ?」

龍人「……そろそろ俺の出番だなぁ」

女戦士「お、来たか龍人!名乗り出んの遅かったな」

龍人「わりぃな、女戦士。俺ぁ悪知恵が働くんだよ」

龍人「てめぇの飲みっぷりは異常だ。真っ向勝負じゃ勝ち目はねぇ」

龍人「だがな、てめぇは過ちを犯した」

龍人「雑魚をちまちま倒すのに、緩やかにでも多く飲んじまったんだよ」

龍人「そんなハンデを背負ってまで、倒せる相手じゃねぇぜ、俺は?」

女戦士「……策士だな、この野郎。だが、私はそれでも勝つぞ!」

龍人「吠えてろ!巨乳美女の裸は貰ったぁ!もちろん二―ソックスは履いてもらうぞぉ!!」

「うおおおお!!」「いけえ、龍人!!」「龍人、信じてるからな!!」

側近「おい……わだかまりもう解けてんぞ」

女勇者「女性の裸で一つになるって、どういうことよ……いや、女戦士は綺麗だけどさ」
644:🎏 :2012/10/31(水) 21:59:35 ID:6xWpg1Pyas
龍人「……うえっ」

女戦士「馬鹿な……この私が……」ガクッ

王都民「女戦士様が酔い潰れた!ということは……」

龍人「厳しい戦いだった……俺が勝てたのは、皆の後押しがあったおかげだ……」

「うおおおお!!」「よくやった!!」「龍人様万歳!!」

側近「おい……一年半前の大悪党が一転して英雄になってんぞ」

女勇者「女戦士、負けるって思ってなかっただろうな。本当に脱ぐのかな?」

龍人「さぁ女戦士ぃ!!約束は覚えてんだろうなぁ!?」

女戦士「気持ち悪い……龍人、枕になって……」ヨロヨロ

龍人「はっ?……っ!?」

女勇者「……女戦士、龍人に寄りかかるように寝ちゃったよ」

側近「マジで限界だったんだろうな。たぶん脱ぐとかの約束はお蔵入りだろうな」

龍人「おおお女戦士さん!?当たってます!柔らかいのが当たってますぅぅぅ!」

「……」「龍人殺す……」「魔王様に言ってやる……」

側近「英雄が一転して大悪党に戻ったぞ」

龍人(こ、殺されても文句言えねぇ……気持ちえぇ……)
645:🎏 :2012/10/31(水) 22:01:04 ID:6xWpg1Pyas
そんなこんなで皆ではしゃいで数時間。

側近「……だいぶ静かになったなあ」

女勇者「皆はしゃぎ疲れたり酔いつぶれたりしてるからね」

魔王「ただいまー!……何かもうお開きの空気じゃん!」

女勇者「っ!」

側近「あ、お帰りなさい、魔王様。遅かったですね」

魔王「ほんと王様の話長いんだってー。それに城内は優雅な雰囲気で宴っててさー。戻りにくいし息苦しいし」

魔王「俺もこっちで騒ぎたかったよー」

側近「ほとんど酒飲んでワーギャーって展開でしたよ」

魔王「あ、そうなの?俺お酒苦手だからよかったかも……」

側近「女戦士が酒飲み勝負で負けたら脱ぐとか言いだしまして」

魔王「やっぱりそっちで騒ぎたかったよ!何それ!?どうなったの!?」

側近「酔いつぶれてうやむやになりました。今は龍人と二人で寄り添うように寝てます」

魔王「えっ!?……ほんとだ。龍人ぶっ殺す……」ゴゴゴゴ

側近「魔王様。殺気出てますって」

女勇者「……」ドキドキ

女僧侶「女勇者さん。行くなら今ですよ」ヒソヒソ

女勇者「わ、わかってる。わかってるよ……」ドキドキ
646:🎏 :2012/10/31(水) 22:02:13 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「ね、ねえ、魔王。ちょっとさ、二人っきりになれないかな?」

魔王「え?ふ、二人っきり?」

女勇者「あの、えっと……嫌だったとしても、お願いしたいの……そんな長い時間じゃないと思うから」

魔王「嫌だなんて、そんなわけないじゃない!いいよ!二人っきりってどこならなれるかな!?」

女勇者「宴もお開きの空気だからね。お城の中とか、探せば今ならそういうとこもあるんじゃないかな?」

魔王「そっか!それじゃ城に向かおう!マッハで向かおう!」

女勇者「あ、待ってよー!」

女僧侶「……行きましたね。これは……」

側近「これは面白い物が見れそうだな」ニヤリ

女僧侶「え?側近さん、女勇者さんの計画に気付いてたんですか?」

側近「え?いや、俺は魔王様がやろうとしていることに対して言ったんだけど……女勇者も何かやろうとしてんのか?」

女僧侶「これは……まさか……」
647:🎏 :2012/10/31(水) 22:04:08 ID:6xWpg1Pyas
魔王「城の中探したけど二人っきりになれるような場所がなかなか見っかんない!」

魔王「そういうわけでお城のバルコニーにやってきました。女勇者ちゃん、ここでいい?」

女勇者「う、うん……大丈夫だよ」

女勇者(ていうか、むしろここの方が雰囲気は出るかな)ドキドキ

魔王「それで……二人っきりになったけど、えっと……お、俺どうすればいい?」

女勇者「あ、えっとね!ちょっと……聞いてほしいことがあるの」

魔王「聞いてほしいこと?う、うん。わかったよ」

女勇者「あの……あのね。聞いてほしいことってのはね……」

女勇者「あの……えっと……その……」

女勇者(頑張れ、私!自分で散るんだって決めたじゃない!振られてもいいから、想いだけはちゃんと伝えるの!)

女勇者「……」

魔王「女勇者ちゃん。女勇者ちゃんの聞いてほしいっていう話が言いにくい話題なら、先に俺から話をしてもいいかな?」

女勇者「ま、魔王が私に?う、うん、いいよ」

魔王「ありがとう……それじゃ言うね」
648:🎏 :2012/10/31(水) 22:05:44 ID:6xWpg1Pyas
魔王「女勇者ちゃん。俺ね、これから旅に出るつもりなんだ」

女勇者「あ、知ってるよ。女僧侶から聞いてる。モテる方法を探しに行くんだよね」

魔王「うん。女の子は皆大好きだけど、俺の中で特別な一人がいて、その人と真剣に付き合いたいからなんだ」

女勇者「……」

魔王「俺ね、出会ってからはずっとずーっとその人が一番好きだった。そしてそれはこれからも変わらないと思う」

魔王「今の俺じゃその人に相応しくないし、振られちゃうから告白とかはしてない。モテる方法を探して、自分を高めることができたら告白する」

魔王「……異世界に行くまではそう思ってた」

魔王「でも俺、異世界に行っちゃって、もう二度と戻れないと思ってたから。その時、すごく後悔したんだ」

魔王「振られてもいいから、想いを告げておけばよかったって」

魔王「でも、女勇者ちゃん達が頑張ってくれたおかげで俺は戻ってくることができた」

魔王「その時に決意したんだ。振られてもいい。伝えられる時に伝えないと、またいつ後悔するかわからない」

魔王「だからね。モテる方法を探す前に、大切な人にこれだけは伝えておこうと思ったんだ」

魔王「女勇者ちゃん、大好きです。俺と付き合ってくれませんか?」
649:🎏 :2012/10/31(水) 22:06:53 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「……えっ?」

魔王「あっ!普通に振ってくれて大丈夫だから!振られるのはわかってて、それでも告白しようってことだからさ!」

魔王「今は駄目でも、俺、頑張ってモテる方法探して、女勇者ちゃんの彼氏に相応しい男になるから!」

魔王「だから今日振っても気にせずに、これからも仲良くしてもらえる?」

女勇者「……」ポロポロ

魔王「な、泣くほど嫌だった!?ごめん!あれ、後悔しないようにやったのに後悔してきた……」

女勇者「ち、違います……」ポロポロ

魔王「ち、違うの……?」

女勇者「ほん、本当に……私でいいんですか……?」ポロポロ

魔王「……えっ?」

女勇者「私も……魔王のことが大好きです……付き合って下さい……」ポロポロ

魔王「」
650:🎏 1「良い子も悪い子も真似しないように」:2012/10/31(水) 22:09:07 ID:6xWpg1Pyas
魔王「……え?お?俺?俺が?俺で?俺でいいんですか?」

女勇者「はい……あなたがいいんです……」ポロポロ

魔王「え?え?女勇者ちゃんが俺の彼女?……夢?」ピョーンッ

女勇者「っ!?ま、魔王!?」



王都民「頭いてぇ〜……飲みすぎた……」

王都民「魔王様生存を祝う場とは言え、調子のりすぎたか……」

王都民「ん?……っ!?城のバルコニーから魔王様が落ちてきた!?」

魔王「ひぎぃ!」ドスーンッ!

王都民「おわー!?ま、魔王様!大丈夫ですか!?」

魔王「痛い……夢じゃない……夢じゃないんだ!」

王都民「え?」

魔王「俺、女勇者ちゃんと付き合えることになったあぁぁー!!」

王都民「おおお!やっとですか!おめでとうございます!」

女勇者「ちょ、ちょっと魔王!恥ずかしいから言いふらすのはやめようよ!」

王都民「もう手遅れです!皆ー、起きろー!もうひと騒ぎだー!」

王都民「魔王様と女勇者様がようやく付き合うことになったぞー!」

「マジでか!」「ほんと付き合うまで時間かかったな!」「末永く爆発しろ!」

女勇者「は、恥ずかしい……///」

魔王「ご、ごめん……でもいずれにせよ皆に知れ渡ることだと思うから。ね?」
651:🎏 :2012/10/31(水) 22:11:02 ID:6xWpg1Pyas
女僧侶「……魔王さんも告白する気でいたんですね」

側近「旅に出る前にどうしても散っておきたかったんだとよ。そう考えると本当に似た者同士だよな」

女僧侶「二人とも世界を大切にして、平和や共存のために活動できる優しい方で」

側近「致命的に鈍感なところもな」

女僧侶「ふふ、そうですね。付き合うべくして付き合ったんでしょうね」

女魔法使い「ハッピーエンド……」

女戦士「女勇者が魔王と付き合うことになったんだな!?」

女僧侶「あ、起きましたか。そうですよ。大変喜ばしいことですね」

女戦士「よーし、二人を祝ってもう一回飲み……オロロロロ!」ビチャビチャ

女僧侶「きゃあ!?お、女戦士さんはもう休んでてください!」

女戦士「いやだぁ……私も二人を祝うんだぁ……オロロロロ!」ビチャビチャ

側近「駄目だこいつ……早く何とかしないと……」

二人が出会ってから一年半。
両想いになってから一年半。
紆余曲折を経て、ようやく二人は結ばれたのだった。
そんな二人を祝うように王都は再び飲んで騒いでついでに吐いて、そうして夜は更けていくのであった。
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