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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
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1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


606:🎏 :2012/10/29(月) 23:14:24 ID:6xWpg1Pyas
獣人壱「ほら、さっさと閉じろよ!この女が死んでもいいのか!?」

ハーピー「うぅ……!」

勇者「仕方ない……閉じるしか……」

女勇者「……ええ!?何この展開!?」

側近「てめえ、ハーピーに何してやがる!!」

獣人壱「っ!!くそ、戻って来やがったか!」

ゴーレム「側近様!?戻るの早くないですか!?」

女戦士「まさか異界王が生きてやがったんか!?」

龍人「いいや。生きてたのは馬鹿だよ」

女戦士「え……それって……」

獣人壱「おい、側近!女勇者!いますぐ異世界に戻れ!さもなくばこの女が……」

獣人壱「……!?!?!?」

魔王「お前……ハーピーちゃんに何しようとしてるんだよ!」
607:🎏 :2012/10/29(月) 23:16:26 ID:6xWpg1Pyas
ウィッチ「ま、魔王様!?」

魔王「手荒な真似はしたくないけど、もしハーピーちゃんを傷つけるようなことしたら……」

魔王「俺、本気で怒るからね!」ゴゴゴゴ

獣人壱「あっ……ああっ……」ブルブル

獣人壱「」ガクッ

魔王「え!?ちょっと、大丈夫!?」

側近「……気絶してますね。魔王様、一瞬でも殺気を放ちませんでしたか?」

魔王「え?わかんないけど……けっこうマジで怒ったから出たかもしんない」

側近「恐らく出したんですよ。で、そのプレッシャーで気絶ってわけです」

龍人「相変わらずチートだな……泡吹いてんぞ、この獣人」

女勇者「ハーピーさん、大丈夫!?」

ハーピー「わ、私は大丈夫ですけど……どうして魔王様が!?」

側近「あー……まあいろいろあったんだけど、実は生きてたんだよ」

魔王「皆、ただいま!ここ、共存の街だよね?なんかすごい立派になってない!?」

女戦士「馬鹿野郎……この糞馬鹿野郎!」ブワッ

女戦士「私達が!どんだけ!心配したと思ってんだ!この!」ボコボコ

魔王「痛い痛い!ありがとうございます!」

勇者「生きてたんだな、あいつ……本当によかった……」

女僧侶「ええ、本当によかったですね……」ポロポロ
608:🎏 :2012/10/29(月) 23:18:10 ID:6xWpg1Pyas
魔王「……えーっと、皆の話をまとめるよ。俺がいなくなってから、戦争派の活動が活発になった、と」

女魔法使い「……」コクコク

魔王「で、それに対して協力の意を世界に示すため共存の街を皆で復興した、と」

女僧侶「はい、そうです」

魔王「で、俺死んだと思われてたから墓作って死体を回収しようって流れだったわけだね」

ウィッチ「はい、そうです」

魔王「だから俺の墓があるんだね……」

ゴーレム「す、すみません。てっきり死んだと思ってまして……」

魔王「……ゴーレム、痩せた?」

ゴーレム「ああ、まあいろいろあって体を削りましたからね」

龍人「この墓も造り損になっちまったなぁ」

女戦士「誰だよ、魔王が死んだとか言い出した奴はよ!」

女勇者「側近だね」

女僧侶「側近さんですね……」

女戦士「側近が悪いんか」

側近「ちょっと待てよ!あの状況なら誰でも死んだって思うだろ!俺が悪いのかよ!?」

龍人「先生ー、戦犯こいつでーす」ニヤニヤ

魔王「側近くんが戦犯ですか。あとは先生に任せなさい」ニヤニヤ

側近「何ですか、そのノリ!?あなた、先生じゃないでしょ!」
609:🎏 :2012/10/29(月) 23:20:00 ID:6xWpg1Pyas
魔王(まあ勘違いは誰にでもあることだから、正直許すべきだけど)

魔王(俺が側近相手に優位に立てるなんて、そうそうないからね!ちょっと調子のらせてもらおう)ニヤリ

龍人(……デスノートの月みたいな悪い笑みしてやがる)

魔王「あーあ、側近が確認もしないで世界中に死んだとか言いふらしたから大変なことになってるよ!」

側近「すみません……」

魔王「こんな墓まで造っちゃってさ!死んでもないのにこんなの造られて不快だよ!」

側近「……」ニヤリ

魔王「っ!?」

龍人(……ハンターハンターの対メルエムの時のネテロみたいな恐ろしい笑みしてやがる)

女勇者「……ごめん。お墓を造ろうって言い出したの、私なんだ……」

魔王「ふえ!?」

女勇者「死んでないのに、死んだように扱ってこんなの造って……不快にさせてごめん……」

魔王「い、いや!それはわからなかったんだから仕方ないよ!むしろ故人を想えるなんて立派なことだよ!」

魔王「ごめん!俺が調子に乗ってた!俺が悪いよ!こんな俺におしおきを……あ、駄目だ、女勇者ちゃんがやったらご褒美になっちゃう!」

側近「……じゃあ俺がやってあげましょうか?」ニヤニヤ

魔王「っ!!……頼む!」スッ

側近「わかりました。それでは」アームロック

魔王「があああ!」

龍人(……結局この二人はこういう運命の下に生まれてきたんだろうな)

龍人「……あ、それ以上いけない」
610:🎏 :2012/10/29(月) 23:21:34 ID:6xWpg1Pyas
魔王「痛いよ〜……」ポロポロ

側近「久し振りに俺に関節技かけられた感想はどうですか?」

魔王「出来ればもう二度と受けたくなかったよ〜……」ポロポロ

女勇者「だ、大丈夫?」

魔王「大丈夫じゃないけど……女勇者ちゃんを悲しませたんだもん。これくらいの罰は受けないと!」

女勇者「別に罰とか受けなくていいのに……」

龍人「一通りお約束を消化したところで、話戻すぞ。マジでこの墓どうすんだよ?」

ゴーレム「そうですよね。頑張って造ったから、用無しってのも寂しい話になりますが……」

魔王「……皆の魂をここで眠らせてあげよう」

女戦士「皆?皆って誰だよ?」

魔王「魔道師や戦争派の皆、個人的には異界王も仲間に入れてあげたい」

女僧侶「……どういう意図があって、彼らを弔うんですか?」
611:🎏 :2012/10/29(月) 23:24:31 ID:6xWpg1Pyas
魔王「……今この景色は、俺の理想だよ」

魔王「魔物と人が手を取り合う光景をずっと夢見てきた」

魔王「一年半前は、魔物と人が互いを許せただけだったけど」

魔王「女勇者ちゃんや側近が頑張ってくれたおかげで、今はこうして互いに手を取り合い、同じ未来を目指していける」

魔王「本当に喜ばしいことで、心から感謝したいよ」

魔王「でも……この喜ばしい結果の裏で、悲劇があったことを忘れてはならない」

魔王「魔道師が戦争派の皆を殺して」

魔王「その魔道師は異界王に殺されて」

魔王「異界王の自殺も止められなかった……」

魔王「それをきっかけに世界が荒れて、それを食い止めるために俺達は団結できたんだ」

魔王「今この瞬間は、多くの犠牲の下に生まれたんだよ」

魔王「元々俺の墓を造ってくれたのは、忘れずにいるためのシンボルって話だったよね?」

魔王「だったら……戦争派の皆も、魔道師も……異界王も、忘れずにいてあげよう」

魔王「皆の命を背負って、この世界も異世界も守っていこう。だからこの墓を皆の眠る場所にしてあげたい」

魔王「いろいろ対立しちゃって、命を落としてしまったけど、最期くらいは平和な地でゆっくり休ませてあげたいよ」

側近「やっぱり魔王様は優しいですね」

魔王「そうかな?」

側近「そうですよ。魔王様の優しさを再び感じることが出来て、本当によかったと思ってます」
612:🎏 :2012/10/29(月) 23:26:43 ID:6xWpg1Pyas
龍人「……じゃあ、墓はそういう使い道ってことでいいんだな?」

魔王「うん!皆はそれでいい?」

女僧侶「反対する理由がありませんよ」

ウィッチ「……死んでいった戦争派には私の仲間もいます。こうして眠る場所を与えてくださって感謝したいくらいです」

魔王「ウィッチちゃんも協力してくれたんだね!ありがとう!」

女戦士「魔王ー。この失神した獣人どうすんだよ?」

魔王「獣人族の集落に送ってあげればいいんじゃないの?何なら俺が送るよ!」

女勇者「まあほっとくわけにもいかないしね。魔王、お願いしてもいい?」

魔王「むしろ命令されたいです!」

側近「じゃあ今すぐ送って来なさい」

魔王「いや、お前じゃなくてね!?俺は女勇者ちゃんに……」

側近「いいから行きなさい。この世界はまだ戦争派の脅威が残ってるんです」

側近「異世界の方もどうにかするために、今はこの世界をはやく助けなきゃいけないんですから」

魔王「……そうだったね。それじゃ俺行ってくるよ。そしてそれから世界をどうするか考えよう!」

側近「ええ。皆で考え、皆で進んで行きましょう」
613:🎏 :2012/10/29(月) 23:28:58 ID:6xWpg1Pyas
皆でこれからどうするか考える、そうまとめた一行だったが、その必要はなくなった。
翌日、魔王が生きて戻ってきたという情報が世界に知れ渡ると、自然と戦争派の活動は止まった。
強大なる戦闘力を誇る魔王を相手にしては勝ち目はないとして、人間界と魔界を別つのを諦めたのだ。
生きて帰って来た魔王に世界は歓喜し、平和は瞬く間に蘇ったのだった。

女勇者「……私達の半年間は何だったんだろうね?」

側近「まあまあ、平和になるのはいいことだろ」
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