書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10
基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984
注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。
43: 1:2012/9/17(月) 10:17:44 ID:4.MWSg5KoU
側近「ふんっ!」バリヤー
魔女っ娘3「!」
魔王「ちょ、せっかくのご褒美が!」
側近「はあっ!」クビスジチョップ
魔女っ娘3「ぐぁっ!」
魔王「ちょっとぉ!!側近、お前何してんだよぉ!?」
側近「童貞王者ニブチン○が襲われたので守っただけです」
魔王「ムシキングの亜種みたいに呼ばないで!かわいこちゃん、大丈夫!?」
魔女っ娘3「ぐっ、魔王……殺してやる!!」
魔王「おおう、殺気が溢れ出てる……君になら半殺しにされたいな」
側近「深夜に強襲とは、なかなか汚い真似してくれたな」
44: 1:2012/9/17(月) 10:18:52 ID:4.MWSg5KoU
魔王「えっと、何この展開?魔力の森の可愛い魔女ちゃん達は、実はまだ戦争派、みたいな?」
側近「それはないでしょう。魔女達全員が戦争派なら、今頃総力あげての大攻撃が始まってますよ」
側近「つまり今回のこれはこいつの単独犯ですよ。そうだな、娘?」
魔女っ娘3「……」
側近「答えろ!!」シャキンッ
魔王「ちょっと!!剣は危ないって!!何してんの!?」
側近「魔王様……こいつは魔王様を殺そうとしたんですよ?」
魔王「それがその子を殺していい理由にはならない!」
側近「……理由になると思うんですけどねえ。まあわかりましたよ」スチャッ
側近「娘、本来魔王様に逆らうことは死刑を処す大罪だ。お許しくださる魔王様に感謝するんだな」
魔王「それ、前魔王の時のしきたりだから無視していいよ」
側近「本当にあなたって方は……」
魔女っ娘3「……」
45: 1:2012/9/17(月) 10:20:02 ID:4.MWSg5KoU
側近「とりあえず殺しはしないと決めましたが、この女の行動が悪意に満ちてることに変わりはありません」
側近「然るべき対処を取らないのはさすがにまずいでしょう」
魔王「ええ〜、何する気?」
側近「俺は魔王様から手出しを禁じられた身ですからね。彼女を罰するのは同族に任せますよ」
魔王「ああ、森の魔女ちゃん達に任せるんだね。今日もう夜遅いけど、どうすんの?」
側近「とりあえずこいつは縛っておきましょう。で、朝にでも突き出すとしましょう」
魔王「待って。側近、待って」
側近「何ですか?」
魔王「それって……縛った女の子と、狭いテントの中で一夜を共にするってこと?」
側近「なんか語弊を招きそうな言い方ですけど……まあそうですね」
魔王「駄目だって!縛るのかわいそうだし!そ、それに、こんな可愛い女の子と一緒の空間で寝るとか!!」
側近「行動を制限しておかないとまた襲われますよ?戦闘力に差があるので、彼女の攻撃で死にはしないと思いますが、ゆっくりと休みたいでしょう?」
魔王「……マジですか」ドキドキ
魔女っ娘3「……」
46: 1:2012/9/17(月) 10:21:26 ID:4.MWSg5KoU
側近「いやあ、清々しい朝ですね」
側近「……魔王様、目の下にくまができてますけど?」
魔王「……寝れなかったんだよ」
側近「何故ですか?」
魔王「リア充にはわかんないよ、ちくしょう!」
側近「……?まあいいでしょう。とりあえずこいつを突き出すとしましょう」
側近「……ということがあったんだが」
魔女っ娘1「す、すみません、魔王様!私達の仲間が大変なご迷惑を!」
魔王「いやあ、全っ然気にしてないから大丈夫だよ!」
魔女っ娘2「勝手に私達魔女が誤解されかねない行動をしたんだから……わかってるよね?」
魔女っ娘3「……わかってる」
魔王「あ、その!俺、あんまり気にしてないから!だからあんまり酷いことは……」
ウィッチ「魔王様、私達には私達の決まりごとがあります。魔王様の優しさを無下に扱うのは心苦しいですが、ここは私達に任せてください」
魔王「ウィッチちゃん……」
47: 1:2012/9/17(月) 10:22:46 ID:4.MWSg5KoU
側近「……彼女、連れてかれちゃいましたね」
魔王「ウィッチちゃん。俺、あの子から著しく嫌われてたけど、何でだろう?」
ウィッチ「……あの子は幼いころ、まだ魔物と人間が手を取り合ってない世界の時に、家族全員を人間に殺されました」
魔王「あっ……」
ウィッチ「あの子は魔物と人間の共存に進む現在も、そんな現在を作った魔王様も未だ許せない心境にあるのです」
側近「戦争の傷跡……土地や肉体の損傷は長い時間をかけて治ることもあるだろうが」
側近「失った命は二度と戻らない。そして、それが記憶から消えることもない」
魔王「……」
ウィッチ「魔王様を殺害しようとしたことを許容する理由にはなりえませんが、それでも彼女が戦争の被害者だということは忘れないでください」
魔王「……あの子がその過去を心に宿して、それでも笑顔でいられるような優しい今を目指して頑張るよ」
ウィッチ「私からもお願いします。魔王様の作られた優しい世界で、あの子の憎しみは悲しすぎますから……」
48: 1:2012/9/17(月) 10:25:33 ID:4.MWSg5KoU
側近「……魔王様、そろそろ出発しますよ」
魔王「あっ……う、うん。わかったよ」
魔王「ウィッチちゃん、情報くれたり泊まらせてくれたりしてありがとう!」
ウィッチ「いえ、大した情報も提供できませんでしたし、何より魔王様方は野宿されたじゃないですか」
魔王「ううん!すっごい助かったし、何よりウィッチちゃんや森のかわいこちゃん達に会えて嬉しかったよ!」
ウィッチ「……魔王様って本当に女性が好きなんですね」
側近「……何?それって有名になってんの?」
ウィッチ「けっこう噂になってますね。こんな森にも情報が来るくらいですから」
側近「だそうですよ、魔王様」
魔王「いや〜それほどでも〜」
側近「あの、俺は反省を促したつもりなんですけど」
49: 1:2012/9/17(月) 10:26:44 ID:4.MWSg5KoU
魔王「馬車なう!」
側近「なうなう言われてむかつくんですけど」
魔王「そんなに言ってなくない!?」
側近「量じゃなくて質の問題です」
魔王「質って何!?なうって呟くのに質の良し悪しがあるの!?」
側近「ていうか、魔王様の口から発せられると、あらゆる単語がうざくなります」
魔王「発言すること自体を否定しないでよ!そんなのもう黙るしかなくなるじゃん!」
側近「そうですよ、黙れっつってんですよ。ようやく理解しましたか」
魔王「ああ、ひっでー!こうなったら絶対黙ってやんねえもんね!」
側近「ガキですか……まあいいです。黙らないんなら一つお訊ねします」
魔王「いいよー。何ー?」
側近「攻撃してきた魔女、そして彼女の過去……どう思いましたか?」
50: 1:2012/9/17(月) 10:28:12 ID:4.MWSg5KoU
魔王「ああ……誰かの命を奪おうとして現状を変えようとするのはあんまり認めたくないけど、でも彼女の気持ちも無視できないよね」
側近「俺も魔王様も、争いの悪意に家族を奪われてますからね」
魔王「気持ちはわかるよね。気持ちは」
魔王「……今や共存派は多数派と呼べるほどに増えたよ」
魔王「世界中で意見を交わす時、戦争派は少数派になるよね」
魔王「そして少数派だからか、その意見は間違ってるって言われるようになったけど……」
魔王「確かに戦争派のしようとしてることを俺は認めたくない。争わないで済むなら、それを目指していきたいよ」
魔王「でも、戦争派の気持ちは蔑ろにはしたくないな」
魔王「嫌いな物があるのは自然なことだよ。それが悪いこととは言いたくない」
魔王「そしてそれを嫌うのも自然なことだよ。それが間違いだとも言いたくない」
魔王「そいつらが間違ってると決めつけてこの世界を強制するんじゃなくて、この世界でもそいつらの納得できる部分を一緒に探していきたい」
魔王「少数派だからとか、自分と考えが違うからって、見放したくはないなあ」
魔王「それに、それが実現したらあの子の笑顔も見れるかもしれないしね!」
51: 今回はここまで:2012/9/17(月) 10:29:45 ID:4.MWSg5KoU
側近「魔王様らしいお答えですね」
側近「自分を憎む相手にでも優しくできるのはさすがとしか言いようがありません」
側近「俺も魔王様の作られたこの世界が好きですからね」
側近「それが骨の折れる作業だとわかってても、最後まで従うとしますよ」
側近「……魔王様?」
魔王「すぅ……すぅ……」
側近「寝てんのかよ!せっかく珍しく褒めてやったのに……」
側近「……そういや一睡もしてなかったんだっけか。仕方ない、寝かしといてやるか……」
側近「ったく、俺に馬車走らせといて、良い御身分だな」
側近「さっさと魔道湿原を目指すとするか……」
52: 1:2012/9/18(火) 21:32:11 ID:4.MWSg5KoU
魔王「むにゃむにゃ……女勇者ちゃ〜ん……///」
側近「魔王様、起きてください。着きましたよ」
魔王「……んんぅ?あれ?女勇者ちゃんの膝枕は?」
側近「どんな夢を見てたんですか?魔道湿原に着いたんですよ」
魔王「ああ、そういう展開だったね。お馬さん、ご苦労様」
側近「……見事なまでに湿原ですね」
魔王「ねー。よくこんな大変そうな場所で生活するよねー」
側近「器用に家も建ててますよ、立派ですよね。さて、ウィッチの仲間を探すとしましょうか」
魔王「ここにはかわいこちゃんいないの?」
側近「知りませんけど、たぶんいないと思いますよ」
魔王「そっかー……萎えるわー」
53: 1:2012/9/18(火) 21:32:48 ID:4.MWSg5KoU
魔王「家のドアをノックするよ!」
側近「確認しなくていいからさっさとやってください」
魔王「冷たいなあ、側近は……ドンドンっと!」ドンドン
ゴブリン「はいはーい。どちら……さま……」
側近「おっ、いきなり当たりだ」
魔王「え?こいつウィッチちゃんの仲間なの?」
側近「男に対して興味なさすぎでしょう……」
ゴブリン「おわああ!?ま、魔王!?……さま!」
魔王「そだよー。魔王だよー」
ゴブリン「な、何で魔王様がここに!?」
魔王「あー、落ち着いて落ち着いて。悪いことは絶対にしないから。側近、説明」
側近「本当に俺を酷使しますね」
魔王「そうかなー?」
54: 1:2012/9/18(火) 21:33:54 ID:4.MWSg5KoU
側近「……というわけだ」
ゴブリン「……モテる方法?」
魔王「うん!オークは何か知らない?」
ゴブリン「そんなもの知ってたら俺が実行してますよ!」
魔王「うわっ!?」
ゴブリン「そんな方法があるんだったら俺が教えてほしいですよ!この顔ですよ!?どう希望を抱けっつーんですか!」
ゴブリン「何ですか!?魔王様はイケメンだというのに、そんなこと俺に聞いて!喧嘩売ってんですか?いいですよ、買います!五秒後には俺が死んでるでしょう!」
ゴブリン「大体オークって何ですか!?俺ゴブリンですよ!名前間違えるとか舐めてるんですか!?いや、舐めても問題ないくらい身分差ありますけども!」
ゴブリン「……あ。す、すいません!ついカッとなって失礼な言葉を……」
魔王「……ご、ごめ……悪気はなくって……」ポロポロ
側近「あーあ、泣いちゃったよ。本当メンタル弱いなー」
ゴブリン「わあああ!すいません!すいません!!」
55: 1:2012/9/18(火) 21:35:38 ID:4.MWSg5KoU
側近「……落ち着きました?」
魔王「うん。ごめんね、プリンもらっちゃって」
ゴブリン「さきほどの失礼をプリンで許してもらえるなら安い物ですよ」
魔王「ゴプリンもモテる方法は知らないんだねー」
ゴブリン「はい。……あの、俺の名前がプリンに侵略されそうになってるんですけど」
側近「プリン、方法が見つかりそうな場所や人物に心当たりはないか?」
ゴブリン「完全に侵略されたよ!?……あ、えっと人間界に行ってみては如何でしょう!?」
魔王「人間界?」
56: 1:2012/9/18(火) 21:36:38 ID:4.MWSg5KoU
プリン「そういう知識は魔物より人間の方が詳しいですからね。って、表記までプリンになっとる!?」
魔王「なるほどー。考えたねー焼きプリン」
側近「それでは次なる目的地は人間界の街としましょう。情報提供ありがとう、ミルクプリン」
プリン「豊富な種類を誇っとる!?……あ、いえ、お役に立ててよかったです!」
プリン「……これからすぐに向かわれるんですか?」
魔王「いやー、今日はもう暗くなっちゃってるしねー。出発するなら明日の朝かなー」
側近「俺達はこのアホ魔王の馬鹿げた思いつきのせいで馬車で旅をしているんだ。目的地が人間界なら、今からここを出発するのは厳しいだろう」
マンゴープリン「あー、馬車なら確かに今からは厳しいですね。……最終的にマンゴープリンになるのか」
57: 今回はここまで:2012/9/18(火) 21:38:08 ID:4.MWSg5KoU
魔王「というわけで、今日泊まらせてよー!むさ苦しいこの集落なら問題ないから!」
マンゴー「ええ、まあ女性もいないこの集落ですからね。って、マンゴーの方が生き残るのかよ!?」
魔王「なんかどっかでかい家でさー!皆で泊まってさー!まくら投げとかしたいんだよ俺!」
マンゴ「あーじゃあオークの家でいいでしょう。あいつん家、無駄にでかいんですよ。……嫌な予感がする」つ○
魔王「ごめんね、マン○⊂「そおい!」我儘に付き合わせて」
マン○「はあはあ……いえ、構いませんよ。いやあ、悪い予感が当たってしまいましたよ」
側近「本当に悪いな。とりあえずオークの家に案内してくれ」
マン○「わかりました。それではついてきてください」
マン○「……え?俺の名前、これで固定?」
58: 名無しさん@読者の声:2012/9/18(火) 22:14:19 ID:9vMueoL5s2
マンまるってことだよなww
つまり太ってるってことだよなwww
頑張れマン◯
C
59: 1:2012/9/19(水) 22:25:33 ID:4.MWSg5KoU
>>58
他サイトでまとめられてたSSの話なんですけど。
○ックス←この丸の中に何が入るか、みたいなSSを読んだんですよ、俺が。
それで、俺の場合はどうあがいても、さ行のえ段が入ってしまう始末でした。
もちろん他にも成り立つ文字はあるんですが、真っ先に浮かんだのはさ行のえ段でした。
大きくなって知識が増えたと同時に、ここまで汚れてしまったんだなあって、みつを風に呟いてしまいました。
マン○をマン丸と読めるような、そんな純真さを取り戻したいと願う今日この頃です。
あと、支援ありがとうございます。
60: 1:2012/9/19(水) 22:26:37 ID:4.MWSg5KoU
マン○「うわあ、マジでこれで固定かよ……ここです」
魔王「おー。けっこうでかいねー」
側近「魔王様、魔王城ではないんですから迷惑とかかけちゃ駄目ですよ」
魔王「わかってるよー。それじゃドアをノックして……こんばんはっ!」
オーク「はーい、どなたですかー……うわーお!?ま、ままま、まままま、魔王様!?」
魔王「……皆似たようなリアクションだね」
側近「過去に反逆の意を示してるわけですからね。そりゃ気まずいでしょう」
オーク「ど、どうして魔王様がここに!?」
マン○「それは俺から説明するよ」
オーク「……どちら様ですか?」
マン○「ゴブリンだよ!いや、名前表記は劇的に変わったけど、顔見てわかってよ!」
61: 1:2012/9/19(水) 22:27:25 ID:4.MWSg5KoU
マン○「……ってわけだ」
オーク「なるほど……魔王様と側近様、あとマン○の三人くらいなら別に泊まっても問題ないですけど」
魔王「本当?ありがとう!」
オーク「しかし魔王様と一緒に泊まる日が来るとは……あ、飯用意しますね。マン○、料理手伝って」
マン○「いいよ。魔王様方はお休みください」
魔王「いやー二人にだけ作らせるのも悪いから俺も手伝うよ。皆で作った方が楽しそうじゃん!」
側近「……それは俺にも作るの手伝えと言ってるんですか?」
魔王「当たり前じゃん!野郎の野郎による野郎のための料理といこうよ!」
オーク「鍋でいいですか?」
魔王「いいよいいよー!皆で具材ザクザクしようよ!」
側近「男四人も集まらなくたってできるでしょうに……」
62: 1:2012/9/19(水) 22:28:15 ID:4.MWSg5KoU
魔王「鍋が出来たよー!」
側近「シンプルな水炊きですねえ……」
オーク「男の料理なんてシンプルが一番ですよ」
マン○「たれはポン酢でいいですよね?」
魔王「でも僕はオリーブオイル!」
側近「もこみち気取ってんじゃないですよ。普通に食いましょうよ」
魔王「あ、Wiiあるじゃん!スマブラやろうよ、スマブラ!」
側近「食事中に遊ぶんじゃありません!」
オーク「……完全に親と子だ、これ」
マン○「本当に中世ファンタジーなのかどうか、よくわからん世界観だよな……」
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