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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
[8] -25 -50 

1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


420:🎏 :2012/10/17(水) 23:26:48 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「勇者さんが工学の街の護衛を担当してたんですね。知りませんでした」

勇者「工学の街は様々な技術が集う街だ。戦争派の手に落ちれば、戦況が一変する恐れもある」

勇者「そこで王は、勇者一行の中で一番の手練であるとして、俺を派遣すると決めたんだ。俺には過ぎた評価だが、与えられた使命は果たすまでさ」

女勇者「その理論でいくと……何より死守すべきなのは王都だから、王都を守るのがよかったんじゃないですか?」

勇者「落ち込む君を的確に励ませるのは女戦士だろうからね。王都の守備に適しているのは彼女だったんだよ」

女勇者「あ……そういうことでしたか。すみません、迷惑かけて……」

勇者「いいんだよ。愛した男性が亡くなったんだ。落ち込むのも当たり前の話だよ」

勇者「そんな女勇者が立ち直り、こうして立派な活動をしている。王都の守備を女戦士に任したのは正解だったみたいだ」

女勇者「そうですね。女戦士にはものすごくお世話になりました」
421:🎏 :2012/10/17(水) 23:27:36 ID:6xWpg1Pyas
勇者「女勇者は今、人々にメッセージを伝え歩いてるみたいだな。さっきの演説、俺も聞いていたけど、よかったよ。希望を灯すには十分な内容だった」

女勇者「そんなっ……私は、私達はただ、魔王の代弁をしているだけです」

勇者「それが凄いんだよ。彼はもういない……だけど、本当に魔王の言葉を聞いてるかのような、力強く前向きな発言だった」

勇者「女勇者は本当に魔王が好きで、魔王を理解していたんだとわかったよ」

勇者「人々も魔王を失った悲しみから立ち直り、その志を受け継ぐ覚悟をして、秩序を取り戻さんとしている。これで俺の仕事も少しは楽になるかな?」

女勇者「そうなれば嬉しいんですけど……でもそれで、暴動がなくなるってわけでもないんですよね」

勇者「秩序が戻って活動しにくくなっても、それでも強行する戦争派はいるだろうしな」

勇者「今まで魔王の強さがどれほど戦争派の抑止になっていたのかを思い知らされたよ。やはりあの男は大きな意味を持つ男だったんだな……」

女勇者「今までの暴動は大した被害も出さずに鎮圧できてますけど……相次ぐ暴動に勇者達も疲れてきてますからね」

女勇者「これからの暴動では、被害が出る可能性も十分に考えられますよね……」

女勇者(そしてそれは、これから先、新たな被害者を生んでしまうかもしれないということ……)

女勇者(また新たなに人を恨む魔物、魔物を恨む人を生んでしまうかもしれない)

女勇者(そうして戦争派が増えていけば、魔王の残してくれた平和な世界が崩れてしまうかもしれない)

女勇者(それだけは阻止しないといけない。私が……次なる一手を打たなくちゃ!)
422:🎏 :2012/10/17(水) 23:28:37 ID:6xWpg1Pyas
女僧侶「……というわけで、私達に相談してるんですか」

女勇者「魔法学の街にいるのが女僧侶達で助かったよー!」

女勇者「……でも、各街の護衛って基本一人じゃないの?何で女魔法使いとのタッグなのよ?」

女僧侶「理由は二つありますね。まず第一に、私は攻撃には適さないタイプだからです」

女勇者「あーなるほど。女僧侶ってサポート系だからね」

女僧侶「女魔法使いさんと協力した方が、私は暴徒を止めるのに役立てると判断されたんです」

女勇者「それで、もう一つの理由は?」

女僧侶「それは……」

女魔法使い「……」キョトン

女僧侶「喋るのが苦手な女魔法使いさんを一人にするのは、いろいろ大変だろうという判断で……」

女勇者「……うん、すごい納得したわ」

女勇者「とにかく、何か良い案ないかなー?いろいろ考えてんだけど、なかなか浮かばなくて」

女僧侶「……すみません。私にも妙案は浮かびません。女魔法使いさんは?」

女魔法使い「……」オテアゲ

女僧侶「駄目みたいです……」

女勇者「そっか……」

女僧侶「お力添えできず申し訳ございません……」

女勇者「ううん、いいんだよ。一緒に考えてくれてありがとう」
423:🎏 :2012/10/17(水) 23:30:29 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「それにしてももう魔法学の街かあ。王都を発って旅してきたけど、とうとう人間界の端っこまで来ちゃったよ」

女僧侶「人間界の街を回ってますからね。相当な時間が経ったのではないですか?」

女勇者「うん、たぶんもう一ヶ月くらいは経ってると思うよ」

女勇者「勇者さんとも会ったのもだいぶ前で……その間ずーっと考えてるんだけど、良い案が浮かばないのよねー」

女僧侶「争いを根絶するのは容易いことではありません。簡単に浮かばないのが当たり前ですよ」

女僧侶「女勇者さんはファンクラブの皆さんと共に、人の心を動かすという立派な活動をなさってるので、今はそれでいいのではないですか?」

女勇者「うーん……そうなのかなあ……」

女僧侶「女勇者さん、これは難しいことです。もっと慎重に考え、多くの方と相談し、緩やかに結論を出せばいいんですよ」

女勇者「そっか……じゃあとりあえず今は呼びかけを続けていこうかな」

女僧侶「次の目的地は決めているのですか?」

女勇者「ううん、まだ。人間界の街は大体回ったし、通達も済んだから全国の会員がもう活動してくれてるからね」

女勇者「次はどうするかなあ……あーもうわかんないことだらけだよー!」

女僧侶「……焦らずゆっくり考えていきましょう」
424:🎏 :2012/10/17(水) 23:31:38 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「……そんなこんなでここに足を運んじゃった」

女勇者「共存の街……今は街とも呼べないくらい荒れてるけど」

女勇者「やっぱり魔王の戦闘力は凄いなあ。どうやって戦ったらここまで街が壊れるんだろ」

女勇者「……街がこんなになるまで頑張って、それで死んじゃって……」ウルウル

女勇者「いけないいけない。また悲しくなって泣いちゃうとこだった。魔王のために、笑顔で頑張るぞ!」グシグシ

女勇者「……本当に共存の街をやってたら、どういう結果になってたのかなあ?」

女勇者「魔道師の企みなんてなくて、本当に人と魔物の住む街っていうのがあったら……」

女勇者「……そうだ。思いついちゃったよ!これならいけるかもしれない!」

女勇者「でも、これにはたくさんの協力者が必要ね……私だけじゃどうしようもない……」

女勇者「……魔王城に行こう!魔界の皆にも協力を仰いで、世界の平和を確たるものにするの!」

女勇者「決めた。私の次の目的地は魔王城よ!」

女勇者「……」

女勇者「今の世界情勢で、魔界一人旅とか、大丈夫かなあ?」
425:🎏 :2012/10/17(水) 23:33:17 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「大丈夫じゃなかったあああ!!」ダダダ

獣人共「人間の女だ!殺せ!」ダダダ

女勇者(やばい!個人の戦闘力では勝ってても、この人数差じゃさすがに厳しい!)

女勇者(打倒魔王を目指して旅してた時はけっこう順調だったけど、あの時は皆がいてくれたからなあ!)

女勇者(やっぱり仲間って大切だったんだなあ!私は今猛烈に仲間が欲しい!)

ハーピー「……あれ?女勇者さん?」

女勇者「仲間がいたあああ!ハーピーさん、助けて!私ちょっと隠れるから!」ササッ

ハーピー「え?え?どういうことですか……っ!」

獣人共「はあ……はあ……人間、どこ行きやがったあ!」

獣人共「そこのハーピー族の娘!今こっちに人間が来なかったか!?」

ハーピー「……いいえ。人間は見ていません」

獣人共「本当だろうなあ?嘘ついてたら……てめえら一族がどうなるか知ってんだろうなあ?」

ハーピー「……」

獣人共「やめとけ。ハーピー族には側近の女がいるんだ。側近と真正面から争うことになれば、敗色濃厚になる」

獣人共「……ちっ!おい、女!人間見かけたら俺達のところまで報告に来いよ!」

ハーピー「わかりました。……女勇者さん、もう大丈夫ですよ」

女勇者「ふー、助かったあ。ハーピーさん、ありがとう!」

ハーピー「いえいえ、どういたしまして」
426:🎏 :2012/10/17(水) 23:34:56 ID:6xWpg1Pyas
ハーピー「女勇者さん、今一人で魔界を出歩くのは危険ですよ」

女勇者「うん、たった今痛感したよ」

ハーピー「魔界は今……その、魔王様が亡くなって……暴徒化してる方が多いので」

女勇者「うん、魔物って戦争派多いみたいだね」

ハーピー「統一して魔物と呼称される私達ですけど、実際は多くの種族に分かれますから。中には種族ごと未だに戦争派って方々もいらっしゃいます」

ハーピー「そういう方々が、魔王様が亡くなったのをきっかけに、人や共存派へ攻撃してるみたいです」

女勇者「こういう時こそ上の者が率先して解決を図るべきなのに……側近は何してるのって話よね!」

ハーピー「……」

女勇者「あっ……ごめん。側近も頑張ってるんだろうし、こんな言い方はなかったね……」

ハーピー「いえ、気にしないでください。……あの、女勇者さん」

女勇者「ん、何?」

ハーピー「私、これから魔王城に行こうと思ってたんですけど、よかったら一緒に来ませんか?空の旅を案内しますよ」

女勇者「え、いいの?私も魔王城に行こうと思ってて……」

ハーピー「そうなんですか。ハーピー族の飛行能力を用いれば、比較的早く着きますよ」

女勇者「空の旅か……それじゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな」
427:🎏 :2012/10/17(水) 23:36:03 ID:6xWpg1Pyas
女勇者「……ねえ、何かすっごいフラフラしてるけど、大丈夫なの?」フワフワ

ハーピー「だ、大丈夫です!頑張ります!」バッサバッサ

女勇者「……ごめんね、重たくて」フワフワ

ハーピー「そ、そんな!女勇者さんは羨ましくなるくらい軽いですよ!私が極端に非力なだけです!」バッサバッサ

女勇者「ハーピーさん、この調子で魔王城に行けるの?正直、歩いた方が早いんじゃない?」フワフワ

ハーピー「大丈夫です!戦闘力は低いハーピー族ですが……飛行能力だけは魔界トップの実力です!しっかりつかまっててくださいね!」ギュンッ!

女勇者「っ!」
428:🎏 :2012/10/17(水) 23:38:00 ID:6xWpg1Pyas
ハーピー「ふう、着きましたよ」

女勇者「ハーピーさん……凄いじゃない!比較的早くとか、そんなレベルじゃないよ!圧倒的に早く着いたじゃない!」

ハーピー「これくらいしか取り柄ないですから。でも……嬉しいです。ありがとうございます」

女勇者「本当に凄いよ!本当に……私が一ヶ月近く人間界回ってたのは一体何だったんだろうってくらい……」

ハーピー「えっと……その……ドンマイです……」

女勇者「……まあいいや。ありがとう、ハーピーさん!魔王城に用事があったから、助かったよ!」

ハーピー「いえ、魔王城に用事があったのは私もですから」

女勇者「そう言えばそうだったね。やっぱり側近絡み?」

ハーピー「そうですね……あの、女勇者さん!」

女勇者「ん?」

ハーピー「側近を……助けて下さいませんか!?よろしくお願いします!」

女勇者「……え?」
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