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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
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1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


166:🎏 :2012/9/30(日) 21:04:54 ID:4.MWSg5KoU
魔界と人間界の境目。

魔王「あーもう人だかり出来ちゃってるね」

側近「魔道師は……いました。何かやってますね」

女勇者「何かの呪文を唱えてるわね。女魔法使い、何の魔法かわかる?」

女魔法使い「……」フルフル

女僧侶「女魔法使いさんでもわからない魔法ですか。ではあれも独自の魔法なんでしょうか?」

女戦士「あー、オリジナルな魔法をたくさん覚えてるって話だったよな」

魔王「とりあえず見守ろうよ。本当に街がポンッ!って出るんなら、俺それ超見たいもん!」

側近「気楽なもんですねえ……」

魔道師「はああああ……」ゴゴゴゴ

魔道師「……はあっ!」ポンッ!

魔王「おおおおお!本当に街が出てきたあああ!」

側近「あれは……時空移動系の魔法か?それとも物体の視覚情報を操るような魔法か……」

魔王「今はもうそんなんどうでもいいでしょ!凄いよね、大がかりな手品みたい!」

女僧侶「本当にどのような魔法なんでしょうね。あんな大規模な物を瞬時に出現させるなんて……」

女戦士「おっ、爺さんを筆頭にぞろぞろ入ってくぜ。私達も街に入ろうぜ!」
167:🎏 :2012/9/30(日) 21:06:04 ID:4.MWSg5KoU
魔王「……普通に街だね」

側近「普通に街ですね……」

女勇者「でも建物は少ないね」

女僧侶「移住の手続き等を済ました住民にあわせて、これからまた造っていくんじゃないでしょうか?」

女戦士「あの爺さんの魔法があったら、ちょちょいのちょいっぽいしな」

側近「それよりも気になるのは……石畳に刻まれてる模様だな」

女戦士「何だよ?洒落た模様か何かじゃないのか?」

女勇者「なんか癖になりそうな模様だよね。あのお爺さんのお洒落心なのかな?」

側近「だといいんだけどな……」

女勇者「……?」

魔王「こんなん作り上げるってすごいねー!魔物も人も多く集まってるし!」

魔王「ちょっとあのおじいちゃんに話聞いてみたいよね!」

魔道師「おや、魔王様方に勇者様一行ではありませんか。さっそく来ていただけましたか」

側近「噂をすればってか……」
168:🎏 :2012/9/30(日) 21:07:40 ID:4.MWSg5KoU
魔王「あっ、おじいちゃん!凄いですねー!マジで立派な街じゃないですか!」

魔道師「魔王様から直々にお褒め頂けるとは、長生きしてみるものですな」

側近「魔物も人も多く集まって……共存の街という名に恥じない光景ですね」

魔道師「我が理想その物の光景ですよ。この光景をいつも夢見て生きていました」

女勇者「魔王のおかげで平和になりましたからね。魔王のおかげで!」

魔道師「そうですな。この理想が築けたのも魔王様のおかげです。感謝せねばなりませんな」

側近「……ところで魔道師殿。こうして共存の街も無事完成したわけですし」

側近「そろそろあのチラシにかかった魔法について、詳しく教えていただきたいと考えているのですが」

魔道師「ははは、今更そのようなことはどうでもいいではありませんか」

魔道師「大切なのはこうして共存の街が完成したという結果です」

魔道師「今更説明するのも馬鹿馬鹿しいような、どうでもいいものですから、もう気になさらないで結構ですよ」

女僧侶「そこをどうにか……!」

魔道師「……街が完成したばかりで、まだまだやることがたくさんあります。ここらで失礼させていただきます」

女僧侶「あっ……行っちゃいましたね」
169:🎏 :2012/9/30(日) 21:08:43 ID:4.MWSg5KoU
魔王「結局チラシの魔法に関しては秘密のままだったね」

側近「怪しいのには変わりないって感じですね」

女勇者「やろうとしてることは立派なんだし……はやく疑わず素直に受け入れられる状態になりたいね」

女戦士「女魔法使いでも解読できないような魔法なんだよな?」

女魔法使い「……」オテアゲ

女戦士「じゃああのジジイに吐かせるしかないな。あーあ、この任務いつまで続くんだろ……」

女僧侶「はやく魔道師さんの真意を明らかにしたいですね……」
170:🎏 :2012/9/30(日) 21:10:29 ID:4.MWSg5KoU
魔王「街誕生でざわざわしたまま夜になったよ!」

側近「あの街はまだ宿などが機能してないので、魔法学の街に戻ってきました」

魔王「ものすごい説明口調だね」

側近「……魔王様、少しお時間よろしいでしょうか?」

魔王「えー、俺、女勇者ちゃん達と一緒にいたいんだけどー」

側近「大切なことなんです」

魔王「……マジの感じじゃないですか。わかったよ、少し付き合うよ」

側近「ありがとうございます。それではついてきてもらえますか?」

魔王「うん、わかったよー」



女勇者「魔王がいない……」

女戦士「まあまあ、どこ行ったか知らんけど、寝る頃には部屋に戻ってくるって」
171:🎏 まさかの新要素:2012/9/30(日) 21:12:44 ID:4.MWSg5KoU
魔王「……共存の街に来て、浮遊魔法使ってるけど、どゆこと?」フワフワ

側近「魔王様、暗いですけど街の様子は見えますね?」フワフワ

魔王「一応魔物だかんね。しっかりばっちり見えておりますよー」フワフワ

側近「では、この上空から共存の街全域を見ていただけるでしょうか?」フワフワ

魔王「いいよー。……えっ?これって……」フワフワ

側近「昼間に話題に上がりましたよね。街中に敷かれた石畳の模様について」フワフワ

側近「これがその正体です」フワフワ

魔王「街全体を覆い尽くすほどの魔法陣……!」フワフワ

側近「これも奴のオリジナル魔法なのかどうか知りませんけど」フワフワ

側近「とりあえず大規模な何かを仕出かそうというのだけはわかりますね」フワフワ

側近「これすらもだんまりを決め込むというのであれば、いよいよ彼は怪しいということになります」フワフワ

魔王「……俺は共存の街を否定したくないよ。魔物と人が共に在る形を否定したくない!」フワフワ

側近「そうですね。だから……彼の隠し事が悪い事でないのを祈りましょう」フワフワ
172:🎏 :2012/9/30(日) 21:14:11 ID:4.MWSg5KoU
側近「よっと」スタッ

魔王「……」スタッ

側近「これは本当に調査が必要ですね」

魔王「……何であのおじいちゃんは頑なに秘密にするんだろう?」

側近「さあ。それは本人のみぞ知るところでしょう」

魔王「……」

側近「心から信じられる日が来るように、今は調査に勤しむとしましょう。さあ、魔法学の街に戻りましょう」

魔王「うん……」
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