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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
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1:🎏 :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


137:🎏 :2012/9/28(金) 22:18:24 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「……」

魔王「……」

女戦士「……二人とも黙ってるっぽいな。つまんねえや」

女僧侶「これから一緒の部屋で寝泊まりするのですから、極度の緊張が襲っているのでしょう」

側近「だからっていつまでも黙っているわけにはいかないだろ。さて、どっちが仕掛けるのか?」

女勇者「……あ、あの!」

女戦士「おっ、いった!」

魔王「な、何?女勇者ちゃん」

女勇者「あ、いや、その……」

女勇者「な……なんでもない」

女戦士「なんでもないわけないだろ!いけよ!○ックスしようって言えよ!」

側近「お前も落ちつけよ。酔いどれオヤジか、お前は?」

女戦士「失礼だな!まだ酔っちゃいねえぞ!」

側近「なら、なおさら質が悪いだろ。普通でそれなのかよ」

女僧侶「あの……お隣に聞こえるかもしれないので静かにしましょう……」

女戦士「壁際に寄らなきゃ聞こえないって!」

女僧侶「いえ、それだけ大きな声だと壁際じゃなくても聞こえるかと……」
138:🎏 :2012/9/28(金) 22:19:40 ID:4.MWSg5KoU
側近「大体魔王様は何やってんだよ。こういう時は男がリードしてやるべきだろ」

女戦士「おー、さすがモテるイケメンリア充は言うことが違うね」

側近「うるせえよ、黙ってろ」

魔王「あの、女勇者ちゃん!」

女僧侶「あら、魔王さんが仕掛けましたよ」

側近「そうだ、それでいいんだよ。さあ、何か話題を示してやるんだ」

魔王「えーっと……ト、トランプやろっか……」

側近「トランプかよ!」

女戦士「暇つぶしを先頭バッターに置きやがった!」

側近「やることない時に足掻いて辿り着く遊びだろ、それは!もっと他に話したりとかあるだろ!」

女勇者「あ、うん!やろう!トランプやろう!」

女戦士「やるのかよ!そんなんやりに行ったんじゃねえだろ!お前はヤりに行ったんだろ!」

女僧侶「側近さんも女戦士さんもすごい楽しそうですね……」
139:🎏 :2012/9/28(金) 22:20:36 ID:4.MWSg5KoU
女戦士「結局トランプやってるっぽいな……」

側近「二人とも黙ってるからな。たぶんトランプで何かやってんだろうな」

女戦士「音声だけじゃよくわからんよな。なー女僧侶、隠しカメラって仕掛けたら駄目なん?」

女僧侶「宿屋の人に許可とってください……」

女戦士「あーもう本当に喋らんな。黙々とトランプしすぎだろ」

女戦士「私らもトランプやっか?大富豪やろうぜ」

側近「やるか?大富豪として貧民共を可愛がってやるよ」

女戦士「お、言ったな?よーし、じゃあやるとしようぜ。ほら、女魔法使いもやろうぜ」

女魔法使い「……」コクコク

女僧侶「決まりですね。それでは皆で楽しむとしましょう」
140:🎏 :2012/9/28(金) 22:22:13 ID:4.MWSg5KoU
側近「ちょっと待て。何をカード渡そうとしてんだよ?」

女戦士「何をって……7渡しだよ。いいから取れよ」

側近「いや、何だよそのルール?何でお前のカード貰わなきゃいけないんだよ?」

女戦士「は?いやいや、待て待て。7渡しだよ。あるだろ、10捨てとか7渡しとかイレブンバックとか」

側近「いやいや、初耳だよ、初耳。何だそれ?勝手にルール作んなよ」

女戦士「いやいやいや!元からあるルールだろ!何で逆に知らねえんだ!?」

女戦士「なー女魔法使い!このルールとか普通にあるよな!」

女魔法使い「……」コクコク

女戦士「ほれ見ろ!間違ってんのは側近の方なんだよ!」

女僧侶「……大富豪はローカルルールの多いゲームですからね。地方で認識の差が出るのでしょう」

女戦士「え?じゃあ10捨てとか無しでやってる連中もいるってことか?」

女僧侶「そういうことです」

女戦士「ええええ!?何だそれ!?マジかよ、ビビるって!」

側近「ビビるのはこっちだよ!急にカード渡してきて何事か思ったわ!」

女僧侶「……これはルールの統一から始めた方がいいですね」
141:🎏 :2012/9/28(金) 22:24:15 ID:4.MWSg5KoU
女僧侶「それで、皆でルールを確認し合って再開しましたが」

女戦士「何で私が常に大貧民なんだよ!?」

側近「弱いんだよ、お前。最初に強いのばっか出すから後で困るんだよ。ほら、強いカードを献上せい」

女僧侶「大富豪の座は側近さんが支配してますね。とてもお強いですね」

女僧侶「もはや残る富豪の座を私と女魔法使いさんで争ってるだけのような……」

女魔法使い「……」

女戦士「ちくしょう……革命さえ、革命さえ起こせれば……」

側近「無駄だ。お前は大貧民の星の下に生まれたんだ」

女戦士「大貧民笑ってんじゃねえよ!美味しいパスタ作るぞコラ!」

側近「だからって、俺はお前に一目惚れはしねえよ」

女戦士「ああもう嫌だー!これ以上負け戦重ねたくねえよー!」

女僧侶「じゃあそろそろ終わりにしますか?」

側近「そうだな。いい暇つぶしにはなったよ」

女戦士「くそー、次こそは革命戦士になってやるからな!」

側近「長州力かよ、お前は……」

側近「……つーか長州力とか言ってる場合じゃねえよ!魔王様達どうなった!?」

女戦士「あー、忘れてた!ていうか、あの二人、何か喋ったか?」

女僧侶「いえ、喋ってはないはずですけど……」

側近「じゃあまだ黙々とトランプやってんのか?」
142:🎏 :2012/9/28(金) 22:25:01 ID:4.MWSg5KoU
魔王「えっと……た、楽しかったね!」

女勇者「う、うん!また一緒にやろうね!」

女僧侶「……お二人も今終わったみたいですよ」

側近「みたいだな」

魔王「またババ抜きやろうね!」

側近「ババ抜き!?こいつら、今まで黙々と二人でババ抜きしてたのか!?」

女戦士「二人でババ抜きとか、それ何て拷問だよ?www」

女僧侶「想い人と一緒に何かが出来るだけで幸せなんですよ、きっと」

側近「それにしたって二人でババ抜きって……ないわぁ……」

魔王「……」

女勇者「……」

女戦士「そして振り出しに戻るwww」

側近「また黙り合い始めたのか、こいつらは……」
143:🎏 本当に伝わってるのだろうか:2012/9/28(金) 22:27:49 ID:4.MWSg5KoU
魔王「……あの、女勇者ちゃん!今度はこれやろう!」

女勇者「……ああ、うん、やろう!」

側近「……これ?」

女戦士「これって何だよ?」

女僧侶「魔王さんのことですからゲーム等ではないでしょうか?」

側近「……あっ」

女戦士「あ?」

側近「もしかして、これじゃないか?」スッ

女戦士「あー、これかあ!懐かしいな、これ」スッ

女僧侶「ああ、指で戦う遊びですね。正式名称のよくわからない」

女僧侶「先攻後攻を決めた後、両手の人差し指を立てた構えでスタートし」

女僧侶「それで相手の手か自分の手にタッチし、タッチされた手はタッチした手の指の本数だけ足されるんですよね」

女僧侶「そうして数を増やしていって、六以上になったら駄目なんですよね」

女戦士「片手が死んだら分身してさあ!」

女僧侶「残った片手の数が二本以上だった時に、本数をわけることで復活できるんですよね」

側近「……大丈夫か、これ?読者に何を指してんのかちゃんと伝わってんのか?」

女戦士「大丈夫だって!皆今頃懐かしんでるよ!」

側近「いや、仮に伝わってるとして、最近これ皆やってんのか?」
144:🎏 :2012/9/28(金) 22:29:32 ID:4.MWSg5KoU
女僧侶「とにかく、お二人はこれをやろうとしてるみたいですね」

女戦士「くっそー、これまた音声だけじゃよくわからんことやりやがって」

側近「まあ様子を窺うしかねえよなあ、こっちとしては」

魔王「えーっと……じゃあいくよー」

女勇者「うん」

魔王「……あっ!ご、ごめ!」

女勇者「あ、え!ごめん!ごめん!」

女戦士「何だ!?何があった!?」

側近「……ああ、なるほど。あれやる時さあ、相手の手に触れるだろ」

側近「それで二人の手が触れ合って、テンパってんだよ、たぶん」

女僧侶「……うぶですねえ、お二人とも」

魔王「こ、これはやめとこっか!」

女勇者「う、うん!」

魔王「……」

女勇者「……」

女戦士「そして振り出しに戻るwww」

側近「このすごろくはいつゴールするんだよ……」
145:🎏 :2012/9/28(金) 22:30:31 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「……側近、戻ってこないね」

魔王「そ、そうだね……」

女戦士「側近、お前の話になってるぞ」

側近「そりゃ街を見てくるって言って夜遅くまで戻らなかったら気にはなるだろ」

女僧侶「でも今日はこっちの部屋に泊まるんですよね?」

側近「そこの酔いどれオヤジが泊まれって言ってるからな」

女戦士「当たり前だろ。あの二人には今夜ヤってもらうんだから」

女僧侶「お二人ともうぶですから、そのような展開にはならないと思いますけど……」

女勇者「先に寝てても側近怒らないかな?」

魔王「女勇者ちゃんは大丈夫だよ!あいつが嫌がらせするの、俺だけだもん!」

側近「……もう寝るみたいだな」

女僧侶「もう夜遅いですからね。私達もそろそろ休んだ方がいいですよ」

女戦士「何だよ!結局今日トランプやって暇を潰しただけじゃねえか!」

女僧侶「楽しくありませんでしたか?」

女戦士「いや、めっちゃ楽しかったw」

側近「じゃあいいじゃねえか……」
146:🎏 :2012/9/28(金) 22:31:31 ID:4.MWSg5KoU
魔王「お休み、女勇者ちゃん」

女勇者「うん、お休み」

女僧侶「私達も休みましょう」

女戦士「ベッド二つだけどどうする?」

側近「俺は床で寝る。後はお前らで自由にしろ」

女戦士「じゃあ女魔法使い、一緒に寝ようぜ!抱き枕になってくれよww」

女魔法使い「……」

側近「……露骨に嫌な顔してるな」

女僧侶「女魔法使いさんは女戦士さんの悪戯の被害によく遭いますからね……」

女戦士「何だよ、つれねえな。まあいいや、じゃあ私も床で寝るわ」

女戦士「あーでも寝る前にビール飲みてえなあ。ちょっとビール買ってこようかなあ」

側近「いいから寝ろよ、もう!」



魔王「……」

女勇者「……」

魔・女勇((やばい、全然寝れない……))ドキドキ
147:🎏 :2012/9/28(金) 22:32:45 ID:4.MWSg5KoU
よくあさ!

側近「……二人とも一睡もしてないんですか?」

魔王「右の瞼が開かない……」

女勇者「何かフラフラする……」

側近(……まあ軽く想像出来てたことだけどな)

女戦士「だらしねえなあ。女魔法使いだってけっこう回復したのによ」

女魔法使い「……」ピース

魔王「魔力がだいぶ安定してる……よかったね、女魔法使いちゃん」

側近「で、逆に魔王様と女勇者が眠たくてやばいと」

女勇者「ごめん……」

女戦士「……まあお前らは今日は休んでろよ。共存の街について調べるのは私らでやっとくから」

女勇者「その提案に甘えようかな……」

魔王「ごめんね皆……ありがとう……」
148:🎏 :2012/9/28(金) 22:33:35 ID:4.MWSg5KoU
魔王(部屋に戻ったのはいいけど……)

女勇者(魔王と同じ空間だから緊張して休めない……)

魔王(緊張が……でも、眠気もやばい……)

魔王(いけない……左の瞼も開かなくなってきた……)

魔王(眠た……い……)

魔王「……」zzz

女勇者「……魔王?……あ、寝ちゃってる……」

女勇者「……」

女勇者「二人っきり……魔王は寝てる……」

女勇者「今ならこっそり手とか握れるんじゃないかなあ?」ドキドキ
149:🎏 :2012/9/28(金) 22:35:32 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「……」ドキドキ

魔王「……」zzz

女勇者「……」ドキドキドキ

魔王「……」zzz

女勇者「……」ドキドキドキドキ

魔王「……」zzz

女勇者「……やめとこう。魔王の気持ちも確認しないで、一方的にとか卑怯だよね」

女勇者「あと3cmだけ手を伸ばせば届くけど……起きてる時に、ちゃんとお願いしなきゃ駄目だよね」

魔王「んん……」ゴロン

女勇者「わああああ!!ごめん、事故だから!!今触れたの事故だからああ!!」

魔王「うわあっ!?え、何!?何があったの、女勇者ちゃん!」

女勇者「手と手が触れ合っちゃったけど、事故なの!!わざとじゃないから嫌わないでえええ!!」

魔王「え!?俺の手と女勇者ちゃんの手が触れたの!?やったああああ!!」

朝から騒いだ二人は、宿屋の人に怒られたそうです。
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