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魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
[8] -25 -50 

1: :2012/9/14(金) 23:05:11 ID:4.MWSg5KoU
書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10

基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984

注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。


105: :2012/9/23(日) 23:08:34 ID:4.MWSg5KoU
魔道師「宣伝させていただきたいのですが……こちらをどうぞ」つチラシ

魔王「えー?何々?」

側近「……人と魔物が共に暮らす街?」

魔道師「和平が結ばれてから1年が経過しようとしております」

魔道師「この1年で人と魔物の互いの認識も改善され、まさに平和の世が築けたと言っていいでしょう」

魔道師「私はそんな平和を形として表したいと思っているのです」

魔道師「そこで私は、人間界と魔界の境目に、共存の街を新たに造ろうと考えているのです」

魔道師「私のオリジナル魔法を用いて、街そのものは既に出来あがろうとしております」

魔道師「あとは住民さえ来れば、魔法を解除して街を現し、計画は完成というわけです」

魔道師「このチラシはこの考えに賛同してもらえる方に移住を求める物です」

魔道師「実は既に人間界ではばら撒いておりまして、近々魔界にでもと思っていたところなんですよ」

魔道師「まずは魔王様方にもご確認をと思いましてな」
106: :2012/9/23(日) 23:09:46 ID:4.MWSg5KoU
側近「……我が領土を用いて街を造るだと?そのような勝手が通るなどと……」

魔王「いいよー!」

側近「魔王様!?何即決してるんですか!?」

魔王「えー、でもいい考えじゃない。それを実現しようとするなら、拒否る理由なんてどこにもないよ」

魔道師「ありがとうございます。この計画は近々完成する予定です」

魔道師「その暁には、是非魔王様方も遊びに来て下さいませ」

魔王「わかりました。そうしますねー」

側近「……」
107: 今回はここまで:2012/9/23(日) 23:10:57 ID:4.MWSg5KoU
家を出ました。

側近「……よかったのですか?」

魔王「あのおじいちゃんの言うことを許可したこと?」

魔王「良い考えじゃない。それに関して協力できることがあるのなら、俺は協力していきたいよ」

側近「ですが、魔王様もお気づきになられていたでしょう!?」

側近「あのチラシには、何かの魔法がかけられていました!」

側近「移住を求めるだけで、何故正体不明の魔法をかける必要があるんですか!あの者は怪しいと思います!」

魔王「怪しいかもだけど……あの考えは否定したくないよ」

魔王「それに、何かの悪だくみだった時は、俺達で食い止めよう!それでいいじゃない」

側近「……とにかく、調査の必要はあると思いますよ」

魔王「そうだね。とりあえずモテる方法は後回しにして、街が出来たら調べに行ってみよっか!」

側近「そうですね。モテる方法は完全に捨てて、そうするとしましょう」

魔王「それを捨てるなんてとんでもない!」
108: :2012/9/24(月) 23:16:12 ID:4.MWSg5KoU
魔王達が魔道師に会った頃、王都では……

女勇者「最近勇者としての仕事が多すぎて自由がないよ……」

女戦士「仕方ないだろ、仕事なんだし。大体、和平結ばれた直後が自由に遊び過ぎだったんだよ」

女僧侶「温厚な王様が直々に怒りましたからね……」

女勇者「最近魔王と会えないどころか、ファンクラブの活動すら参加できてないよ……」

女戦士「我慢しろよ。大丈夫だって、あいつフラグ有効活用出来ないっぽいし、当分はフリーだよ、安心しろ」

女勇者「大丈夫かなあ?会長に取られたりしないかなあ?」

女僧侶「大丈夫だと信じましょう。それでも不安なら、仕事を早く終わらせて、魔王さんへのアタックが出来る時間を作りましょう」

女勇者「……そうだよね。私頑張るよ!」

女魔法使い「新しい仕事……王様から……」トテトテ

女戦士「www」

女勇者「あうぅ……」
109: :2012/9/24(月) 23:17:06 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「もー!これじゃ時間なんて作れないじゃない!」

女戦士「女勇者〜wwもう諦めて駄目な女四人組として仲良くしようぜ〜www」

女勇者「嫌よ!魔王にとっての特別な存在になりたいんだもん!」

女僧侶「女魔法使いさん、王様直々の仕事というのは?」

女魔法使い「……」スッ

女勇者「チラシ?えーっと……」

女戦士「人と魔物の共存の街……賛同者は移住求む……」

女勇者「あーはいはい。最近人間界でばら撒かれてるっていうお知らせね」

女戦士「これがどうかしたのかよ?」
110: :2012/9/24(月) 23:18:30 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「……あんたって本当に魔法は駄目なのね」

女戦士「何だよ、馬鹿にしてんじゃねーぞ」

女僧侶「このチラシの一枚一枚に何かしらの魔法がかけられているんです」

女戦士「何かしらって何だよ?」

女勇者「それがわからないから何かしらのって言ってんでしょ」

女僧侶「普通にこれを各地に配るだけなら当然魔法をかける必要はありません」

女僧侶「しかしこれには一枚一枚に魔法がかけられています」

女僧侶「そしてその効能が謎なんです。警戒しておいた方が賢明かと思われます」

女僧侶「王様の依頼というのも、この謎の魔法を解明してほしいというものではないでしょうか?」

女魔法使い「……」コクコク

女勇者「当たりみたいね」
111: :2012/9/24(月) 23:20:34 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「このチラシに書かれてる内容は素晴らしいと思うわ。これを否定はしたくないよね」

女勇者「でも、謎の魔法がかかってて、怪しいのも事実よね」

女勇者「だから私達がその謎を解明して、それを以て王様が信じるかどうかを決めるっていうわけね!」

女僧侶「女魔法使いさん、この魔法、解明出来そうですか?」

女魔法使い「……」フルフル

女勇者「駄目みたいね」

女戦士「女魔法使いが駄目なら、私達じゃ解明は無理じゃないか?」

女勇者「そうね。だからやることはシンプルよ」

女勇者「この共存の街に行ってみて、調べるのよ!」

女戦士「おー!虎穴に何とかして何とかって奴だな!」

女勇者「……虎穴に入らずんば虎子を得ず」

女戦士「それそれ!それって奴だな!」
112: :2012/9/24(月) 23:22:36 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「その街には当然この魔法をかけた人物もいるだろうし」

女勇者「街に直接行ってしまえば、怪しいのかどうかも見て判断できるし」

女勇者「これはもう行ってみるしかないよね!」

女戦士「そうだな。それじゃ……私達の冒険も再スタートってわけだな!」

女僧侶「一年前に魔王さんの城を目指して旅した時以来ですよね。徒歩でいいですか?それとも馬車でも手配しましょうか?」

女勇者「そうね……どうしましょうか」

女魔法使い「……」クイクイ

女勇者「ん?どうしたの?服引っ張って」

女魔法使い「移動魔法……覚えた……」ピース

女勇者「えっ!?移動魔法覚えたの!?」

女戦士「いつの間に……」

女魔法使い「……」つジョウキュウマドウショ

女僧侶「今なお勉強していたんですね。さすが女魔法使いさんは勤勉ですね」
113: :2012/9/24(月) 23:23:50 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「じゃあこの共存の街まで連れてってくれる?」

女魔法使い「……」コクコク

女戦士「……冒険、再スタートしなかったな」

女僧侶「いいじゃないですか。冒険をしなくても、私達の絆は揺らぎませんよ」

女勇者「あっ……でも、私達この共存の街の場所を知らないね」

女僧侶「チラシによると、人間界と魔界の境目に造るみたいですから、魔界に近い魔法学の街でいいんじゃないですか?」

女勇者「そうしよっか。それじゃ女魔法使い、お願いね!」

女魔法使い「……皆、私に掴まって」

女勇者「わかった」ピトッ

女戦士「了解っと」ピトッ

女僧侶「これでいいですか?」ピトッ

女魔法使い「……行きます」シュンッ
114: 今回はここまで:2012/9/24(月) 23:25:15 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「……おおっ!魔法学の街だ!」

女戦士「すげー!本当に一瞬で着いたなー!」

女僧侶「ありがとうございます……って、女魔法使いさん?」

女魔法使い「……」ハァハァ

女戦士「なんかめっちゃ疲れてんな」

女勇者「どうしたの?具合悪いの?」

女魔法使い「長距離で使ったの……初めてで……」フラフラ

女戦士「はー。やっぱたくさんの人数運んだり長い距離移動したりは大変なんだな」

女勇者「それを軽々やってのけるあたり、やっぱり魔王って凄いんだね!」

女戦士「はいはい、夫自慢はまた今度聞いてやるから」

女勇者「お、夫自慢って!///まだ付き合えてすらないって!///」

女僧侶「それで、女魔法使いさんは大丈夫なんですか?」

女魔法使い「……きつい……」フラフラ

女僧侶「そうですか。では、少し早いですけど宿を取って休みましょう」
115: 名無しさん@読者の声:2012/9/25(火) 02:09:44 ID:9vMueoL5s2
女勇者たんキターw

今回出番少ないなって思ってたところに…(;_;)


俺と結婚してくれ

CCC
116: 名無しさん@読者の声:2012/9/25(火) 14:10:39 ID:16VF4k/XE2
仕方ない、女魔法使いちゃんは俺がもらってあげよう

C
117: 名無しさん@読者の声:2012/9/25(火) 16:52:34 ID:ICnMn/4Gnc
なら私は女戦士で

C
118: 女僧侶「解せません……」:2012/9/25(火) 22:47:10 ID:4.MWSg5KoU
>>115-117
この手の話題になった時、四人の中で不人気だなあって思うキャラが一人いるんですよね。
そう、女僧侶ですよ女僧侶。女僧侶さんを嫁にしたがる人が少ないんですよ。
前作で四人が初登場した時に「女僧侶を嫁に選ぶ」発言した俺はどうなるんですか。
不人気キャラなんか好いちゃって見る目ないっすね!っていう、そういうことなんですか?
いいじゃないですか!黒髪ロングが映える清楚な大和撫子!何で人気ないんや!何でや!
そんな感じの悔しい想いでいっぱいですよ、ええ。

まあ、書き進めてる間にも心変わりを果たしましたし、絵スレの1さんに描いてもらった四人を見てからは女勇者と女魔法使いが好きになってんですけどね。げへへへ。
119: 完全に本編と関係ない私事ですがPSP買いました:2012/9/25(火) 22:48:44 ID:4.MWSg5KoU
女戦士「宿取ったら酒飲みに行ってもいい?」

女勇者「……明日に影響出ない程度に飲みなさいよ」

女戦士「よーし!じゃあ早く宿を見っけようぜー!」

女勇者「この女は本当に我が道を行くわね……」

女僧侶「ははは……とりあえず宿を探すとしましょう」



女勇者「あった!」

女僧侶「ありましたね」

女戦士「早速部屋を確保しようぜ!ごめんくださーい!」
120: 現行SSにちなんで勇者30・ゆうなまを買おうと思いましたが:2012/9/25(火) 22:50:33 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「……もう部屋ないんですか?」

受付「申し訳ございません。ほら、共存の街が近くにできるって話題になってるじゃないですか」

受付「それで、そこに一番近いこの街に来てるという方が多くてですね……」

女勇者「そうですか、わかりました……」

女戦士「どうするよ?これじゃ女魔法使い休ませてあげられねえけど」

女僧侶「そうですね……どうしましょうか」

魔王「探し物は何ですか〜♪見つけにくい物ですか〜♪」

側近「魔王様を♪魔王様を♪殺してみたいと思いませんか〜♪」

魔王「思わないよ!うふっふーって続くと思ったの、それで!?」

側近「替え歌にしてでも魔王様から被るストレスを発散したかったんです。それよりも、あれを」

魔王「ん〜?……おおおおお!?女勇者ちゃん!?」
121: なかったのでダンガンロンパ買いました:2012/9/25(火) 22:52:17 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「え?……うわあっ!?ま、魔王!?」

女勇者(……あ、魔法石のペンダント、つけてくれてる///)

魔王「久し振りー!相変わらず可愛いね!どうしたの?魔法学の街まで来て」

女勇者「可愛いとか、お世辞はいいから!///」

女僧侶「私達は王様からの依頼で、共存の街を調べに来たんです」

魔王「あ、共存の街。俺達もさっき聞いたよね。ね、側近!」

側近「そうですね。計画の発案者から話を聞きましたよね」

女戦士「マジか!どうだった?そいつ、怪しい感じだった?」

魔王「いや……話を聞く分には温厚なおじいちゃんって感じだったよ」

側近「王からの依頼か……すると、やはりそっちもこいつが怪しいと?」ピラッ

女勇者「あ、そのチラシ!そうそう、正体不明の魔法がかかってるからね、効能やその意図を調べてほしいって」

女僧侶「魔王さん方もこの件を調べに来たんですか?」

側近「あー、いや、こいつが魔界に配られるのはこれからみたいで……俺らは知らなかったんだ」

女僧侶「え?じゃあどうして魔法学の街に来たんですか?」
122: もうこれでもかってくらい絶望に染まりましたが面白かったです:2012/9/25(火) 22:54:43 ID:4.MWSg5KoU
側近「俺達は元々は別件でこの街に来たんだ」

女勇者「別件?別件って何?」

魔王「やめてえええ!言わないでえええ!」

側近「……この馬鹿魔王がモテる方法を探したいって言ってな。そういう情報を探しに来たんだ」

魔王「は、恥ずかしいいぃ!」

女僧侶「あらあら……」

女戦士「……魔王、ちょっとこっち来い」

魔王「え?なーに、女戦士ちゃん?」テクテク

女戦士「そおい!」ゲンコツ!

魔王「ありがとうございます!……え?何で俺殴られたの?いや、嬉しいけど」

女戦士「馬鹿かお前!?今の状態で十分モテてるだろ!んな暇あったら好いてくれてる女子一人一人に応えてやれよ!」

魔王「いやあ、モテないんだよー。側近みたいにモテてみたいんだけどねー、あっはっは」

側近「女勇者、なんかごめんな。うちの魔王が鈍感で」

女勇者「……ううん。わかってたことだもん。その上で魔王が好きなんだもん///」

側近「女子にここまで想ってもらって気付かないとか……本当に魔王様は爆ぜるべきだな」
123: 2もたぶん買うので楽しみっていう、ただそれだけの話です:2012/9/25(火) 22:56:05 ID:4.MWSg5KoU
魔王「ところで、女勇者ちゃん達もこの宿に泊まるの?」

女勇者「あっ……いや、部屋がいっぱいみたいでさ。野宿でもしようかと思って」

魔王「そんな!女勇者ちゃん達が野宿する必要はないよ!」

魔王「あ、じゃあこうしよう!俺達二人でツインの部屋を二つ取ってるんだけど」

女戦士「無駄に贅沢してやがんなー」

魔王「……空いてる部屋がその二つだけで、側近が俺とは相部屋になりたくないからって……」

魔王「とにかくそんな感じなんだけど、そのツイン部屋二つを女勇者ちゃん達に譲るよ!お金も俺達が出すから!」

女勇者「そ、そんな!それは魔王達に悪いよ!」

側近「そうですよ。何で俺まで巻き込もうとしてるんですか」

魔王「こんな野郎二人の心配までしてくれるなんて……本当に女勇者ちゃんは女神だね!」

魔王「でも、やっぱり女勇者ちゃん達が宿に泊まるべきだよ。見たところ、女魔法使いちゃんの疲れが酷いみたいだし」

側近「大方身の丈に合わない魔法でも使ったんだろう。魔力の酷使による疲労感のように感じる」

女僧侶「凄い観察力ですね……その通りです」

魔王「だから女勇者ちゃん達が泊まるべきだよ!」

女勇者「でもそれじゃ魔王達に悪いよ!」

女戦士「……皆で泊まるって選択肢はないのか?」
124: 今回はここまで:2012/9/25(火) 22:58:43 ID:4.MWSg5KoU
女勇者「……え?」

女戦士「三人で一部屋って配分になるけどさ、多少狭くても問題ないだろ?」

女戦士「どっちかが野宿になっても、お互い何か申し訳ない気持ち生まれるだろ」

女戦士「だったら皆で宿に泊まればいいじゃねえか。駄目なん?」

女勇者「ま、魔王と一緒に!?いや、その、あの、私なんかが一緒だと魔王が嫌がるんじゃないかなーって……」

魔王「俺が嫌なわけないじゃない!むしろ女勇者ちゃん達が俺なんかと泊まるの嫌でしょ?」

女戦士「……あーもう、こいつらマジでじれったいよな。なあ!」

側近「何でキレてるのかは知らんけど、確かにそうだよな」

女戦士「とにかくそれで決まりな!もう私決めたからな!宿の人に話つけてくる!」

女僧侶「こういう時は女戦士さんの力強さに助けられますね……」
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