書きたいことが出来たので、以前書いてたSSの続きを書かせていただきます。
お手数おかけして申し訳ございませんが、知らない方は前作から読んだ方がいいと思います。
一応貼っておきます。前作→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/1-10
基本長いので携帯だと読めなくなる可能性があります。また、支援返レスを飛ばして読みたい方もいらっしゃると思います。
それらに該当する方は、本編とわけてまとめたので、こちらから読んでみてください。→>>981-984
注意事項は以上です。何卒よろしくお願い致します。
2: 1:2012/9/14(金) 23:05:44 ID:4.MWSg5KoU
魔王「人間界と和平結んでからどれくらい経ったっけ?」
側近「一年くらいですね」
魔王「早いよねー。ついこないだたまごっちが発売されたかと思ったら、リアルじゃもう2012年だよ?」
側近「遡りすぎです。たまごっちが発売されたの、1996年ですよ?」
魔王「その間に人間と魔物もだいぶ仲良くなってさ」
側近「その間って、一年ですけどね。両者間のわだかまりもだいぶなくなりましたよね」
魔王「いいことだよねー」
側近「いいことですよね」
魔王「ただ、一つ物申したいことがある」
側近「ほう、それは何ですか?」
魔王「何でイチャイチャちゅっちゅできないんだよ!」
側近「……はい?」
3: 1:2012/9/14(金) 23:06:15 ID:4.MWSg5KoU
側近「いや、できてますよ。俺はハーピーとラブラブしてますよ」
魔王「お前の話じゃないんだよ!俺の話だよ!」
側近「いや、魔王様だって女勇者とラブラブしてるじゃないですか」
魔王「いやいや、違うでしょ!あれは優しい女勇者ちゃんが俺なんかにでも仲良くしてくれてるだけじゃない!」
側近「……魔王様、どんだけ鈍いんですか?いい加減にしないと俺も怒りますよ?」
魔王「側近いっつも俺には怒ってるじゃん」
側近「いまだかつてないレベルで怒ります」
魔王「マジで!?具体的にはどういう!?」
側近「魔王様の歯ブラシをチェーンソーに代えておきます」
魔王「歯垢どころか俺まで削れるよ!?そんなに怒っちゃうの!?」
側近「それが嫌なら反省することですね」
魔王「今でも何が悪いかわかんないけど……ごめんなさい」
4: 1:2012/9/14(金) 23:06:50 ID:4.MWSg5KoU
魔王「じゃあさ、せめて俺が女勇者ちゃんと付き合えるように手伝ってくんない?」
側近「既に付き合ってると思うんですけどね。具体的にどういう関係になりたいんですか?」
魔王「んーっとね、手を握って一緒に散歩したりしてね」
側近(童貞っぽい理想だなあ……)
魔王「家では俺を椅子にしたりしてね」
側近(……おおーっと?)
魔王「両手足縛って鞭打ちしてくれるような、そんな感じかなー」
側近「……魔王様、俺の認識が甘かったです。確かにそういう関係ではないですよね」
魔王「ほらー、だから言ったじゃんかー。俺と女勇者ちゃんは付き合えてなんかいないの」
側近「俺もそうですけど、魔王様の認識も一回叩き直した方がいいかもしれませんね」
5: 1:2012/9/14(金) 23:07:16 ID:4.MWSg5KoU
魔王「とにかく!俺はさっきみたいな感じで女勇者ちゃんとラブラブになりたいの!」
側近「じゃあもう素直に伝えればいいんじゃないですか?好きです、いじめてくださいって」
魔王「それができないから相談してんじゃんよー!」
側近「何故できないんですか?」
魔王「振られるのが怖い。好感度が足りない」
側近「……ギャルゲーとかやってるんじゃないんですか?」
魔王「やってるよ」
側近「それなのに、ご自身の立場がわからない?」
魔王「いや、わかってるよ。だから好感度上げたいって言ってんの!」
側近「……はー。もう他の誰かに相談した方がいいんじゃないですか?」
魔王「そうするよ。ふんだ!モテる側近にはモテない奴の気持ちなんてわからないんだ!」ダッ
側近「あーあ、女勇者もかわいそうだなあ……」ヤレヤレ
6: 1:2012/9/14(金) 23:07:45 ID:4.MWSg5KoU
魔王「あ、皆ー!」
ドラゴン「魔王様。どうされましたか?」
魔王「相談があるんだけどさー、聞いてよー」
ゾンビ「はぐれメタルが倒せないんですか?」
魔王「違う違う、ドラクエじゃなくて」
スライム「FF9のカードの奴で勝てないとか?」
魔王「違う違う、一旦ゲームから離れてくれないかなあ?」
ドラゴン「魔王様からゲーム取ったら何が残るんですか?」
魔王「辛口だね!?俺だって意外といろいろ残してるよ!……いやね、ちょっと恋愛相談したくてね」
ドラゴン「はあ……」
7: 1:2012/9/14(金) 23:08:34 ID:4.MWSg5KoU
魔王「女勇者ちゃんと付き合いたくってさあ」
魔王「最初側近に相談してたんだけど、もう告白しちゃえよって感じで真面目に取り合ってくれないんだよ」
魔王「あいつは好感度低い状態で俺が悲惨に散る場面が見たいんだ。そうはいくかよ!って感じだよ、こっちは」
魔王「だから女勇者ちゃんの好感度上げたいって思ってるんだけど、どうしたらいいかなあ?」
ドラゴン「もう死ねばいんじゃね?」
魔王「タメ口!?……死ねばいい!?」
ドラゴン「そう言いたくもなりますよ!何なんですか、あなた!?」
ゾンビ「前作であんなこと(※)しといてよくそんなこと言えますね!」
※あんなこと→http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1316008982/715-732
魔王「いや、だから、あれは優しい女勇者ちゃんが……」
スライム「謝れ!全国の負け犬達に謝れ!!」
魔王「ええー……」
8: 名無しさん@読者の声:2012/9/14(金) 23:09:07 ID:A9eWW/3vLw
魔王「何で女の子が~の作者さんか!
前作大好きです支援。
9: 1:2012/9/14(金) 23:09:26 ID:4.MWSg5KoU
龍人「うっせーなぁ、ぼんくら共。何騒いでんだよ?」
魔王「ああ、龍人!敵襲だよ、敵襲!」
龍人「はあ?この平和なご時世にか?」
魔王「こいつらが俺のことを悪く言うんだよ!!」
龍人「ああ、そういうことか。どうしたんだ?壁に落書きしたんか?」
魔王「してないよ!子どもじゃないんだから!」
龍人「お前なぁ、壁の落書きは福くんですら許されないんだぞ?」
魔王「だから落書きじゃないって!サンゲツのCMでそんなんあったけどさ!」
龍人「で?実際のとこ、何があったんだよ?」
ドラゴン「これを見てくれ>>7」
魔王「酷いでしょ!?もうさ、俺と龍人で城の連中の目を覚ましてやろうよ!」
龍人「……お前が目を覚ませよ」
魔王「ええー……」
10: 1:2012/9/14(金) 23:10:25 ID:4.MWSg5KoU
龍人「お前よ、あんまり調子乗ってんじゃねぇぞ、こら」
ドラゴン「本当にモテない方の気持ちを考えたことあるんですか!?」
ゾンビ「そんなかっこいい顔して!」
スライム「男の風上にも置けない御方ですよ!」
魔王「……」
魔王「……なんだよ」グスッ
魔王「何なん!?皆して俺ばっか悪く言ってさ!」ウルウル
魔王「そんなに女勇者ちゃんに想いを告げようと頑張ることが悪いことなの!?」ブワッ
魔王「もういいよ!城の皆には頼まないよ!」ポロポロ
魔王「自力で……えっと、ときメモの伝説の木みたいなの探してやるんだから!」ダッ
ドラゴン「あ……城を出ちゃった」
龍人「ほっとこーぜ、どうせ晩飯時には帰るだろ」
ゾンビ「龍人もだいぶ魔王様の扱いを覚えたね」
龍人「一年も一緒にいりゃさすがになぁ」
11: 1:2012/9/14(金) 23:11:09 ID:4.MWSg5KoU
ゾンビ「晩御飯の時間になりましたけど」
ドラゴン「魔王様、帰ってきませんね」
側近「何やってんだよ、あのアホは……」
スライム「心配なんですか?」
側近「馬鹿野郎、誰があんなアホ童貞の心配なんかするかよ」
側近「だいたい魔王様はだな、人と魔物が手を取り合える世界を目指して」
側近「和平を結んだ時点では少数派でしかなかった共存派をたった一年で多数派にしてしまうほどの御方だぞ」
側近「そんな世界を作り上げたから、今じゃ魔物に危害を加える人間なんて極少数だ」
側近「加えて魔王様ご自身の強さがある。この状況下で何を心配する必要があるんだよ?」
龍人「さすが魔王の名パートナーは理解度からして違うな」
側近「……フォーク刺すぞ、この野郎」
龍人「照れ隠しで凶行に走るなよ!ブッチャーか、お前は!?」
12: 1:2012/9/14(金) 23:11:42 ID:4.MWSg5KoU
龍人「……迎えに行ってやれよ。精神おこちゃまな魔王のことだから、今頃いじけて泣いてるぞ」
側近「はー、面倒くせえな。なんであいつは俺らを振り回すんだろうな?」
ドラゴン「魔王様は信頼してる方しか振り回しませんよ」
ゾンビ「俺らを信じてくれてるから自由にしてるんでしょ」
スライム「一番振り回されるのは側近様ですから、つまりはそういうことですよ」
側近「はた迷惑な信頼だよな……ちょっと探してくる」スタスタ
ドラゴン「……なんだかんだ言って探しに行くんだもんな」
ゾンビ「側近様ってツンデレだよな」
スライム「そんでもってイケメンだからね。女性はたまんないんだろうね」
龍人「……魔王も側近もマジで爆発しねぇかな」
13: 1:2012/9/14(金) 23:12:23 ID:4.MWSg5KoU
側近「……やっぱりここにいましたね」
魔王「よくわかったね」
側近「魔王様は、俺から逃げる時とかは城の屋上に移動魔法して身を隠しますからね」
魔王「ここから見る空は昼でも夜でも綺麗で気に入ってるんだ」
側近「全く……皆でいじめたことは謝りますから、はやく食事をとりましょう。ピーマンとかは抜いてますから……」
魔王「側近。俺、決めたよ」
側近「はい?」
魔王「この空の下にある世界は広いんだ」
魔王「広大なこの世界には、きっと俺達の知らない不思議がたくさんある」
魔王「俺はそれらを見つけたい!」
魔王「この世界を回って、たとえば……良く効く惚れ薬とか、そういうのを探したいんだ!」
魔王「だから俺は旅に出ようと思う!側近、留守を頼んでいいかな?」
側近「えっと、かっこよさ気に言ってますけど、ようするにモテる方法を探しに行きたいと?」
魔王「うん!」
14: 今回はここまで:2012/9/14(金) 23:13:15 ID:4.MWSg5KoU
側近「魔王様、今すぐご自身の舌を噛み千切っていただけますか?」
魔王「遠回しに死ねって言ってる!なんでそんな酷いこと言うの!?」
側近「言いますよ!何なんですか、魔王がモテる方法探しに行くSSって!?そんなの見たことないですよ!」
魔王「だからいいんじゃない!斬新だよ、斬新!」
側近「そういう変化球は、女性との出会いを求め続けた前作で足りてるでしょう!今作くらいまともに進めましょうよ!」
魔王「やだやだ!俺は好感度上げて女勇者ちゃんと良い関係になるんだ!」
側近「あーもう、どの勇者でもいいから、誰かこの魔王殺せよ……」
魔王「女勇者ちゃんになら半殺しにされてもいいなー」
側近「ちょっと魔王様は黙っててください」
15: 名無しさん@読者の声:2012/9/14(金) 23:15:21 ID:jbHTLonL9o
続編ッスか!?これは楽しみが増えました④④④
743.01 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】