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3センチメンタル・ヤング・ピーポー【2】
[8] -25 -50 

1: ◆UTA.....5w:2012/7/31(火) 17:25:45 ID:N3rkjbtVuM


高校生の馬鹿馬鹿しくて、

ちょっぴりセンチメンタルな

青春グラフィティ───続行。


【前スレ目次】
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1327757079/993-995

【登場人物】
>>2-3

【当スレ目次】
>>768-769


570: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:44:34 ID:dQdSMz.X2A

──放課後、校門前


鈴木「……何してるの、二人共」

橘「なんだ、一年コンビか。見て分からないのか」

桃山「あら、今帰り?今日は遅いのね」

清瀬「あ、はい。来月の作戦会議をって、一年女子さん達に引き止められてて……」

橘「来月?」

鈴木「うん。バレンタ──…」

清瀬「ああああの!お二人こそ、放課後にお掃除ですか!」ワタワタ

桃山「そうなのよー。なるみん達の所為でとばっちり受けてんの」

鈴木「ああ、そういえばあの子、生徒指導先生に追い掛けられてたね」

桃山「やだ、見てたの?」

鈴木「見たよ。生徒指導先生がチョークの粉塗れで発狂してるところ」

清瀬「こ、黒板消しでもドアに挟んどったんですか?」


571: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:49:46 ID:dQdSMz.X2A

橘「あの低能なクソチビと猫被り天然馬鹿がそんな可愛い悪戯で満足すると思うか?粉爆弾だよ、粉爆弾」

清瀬「粉、爆弾……?」

桃山「授業で使ったサランラップでチョークの粉を包んでね……ぶん投げるのよ」

鈴木「おお、当たったら粉塗れだね」

桃山「そうよ、まったく!だからアタシ達は華麗に避けただけなのに!」

橘「いつもいつもタイミングよく現れるから悪いんだ。あの教師め……」

鈴木「なるほど、それで二人共掃除させられてるんだね」

桃山「まあ、篠くんとなるみんはまだお説教食らってるけどね」

橘「女だ何だとうつつを抜かしてるからこういう事になるんだよ」

清瀬「お、女……?」


572: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:52:27 ID:dQdSMz.X2A

桃山「そうそう、なるみんたら珍しく恋愛話なんて振ってくるもんだから驚いたわよー」

鈴木「鳴海くんが、恋愛の話……」

桃山「ね、意外でしょう?あの子も恋愛の経験くらいはしてるのね」

橘「あんな低能な猿以下の人間でも、権力を振りかざせば女は寄ってくるという事だ」

桃山「あら、自分だけ経験した事がないからってそんな言い方は酷いんじゃなぁい?」

桃山「黙ってりゃ可愛い顔してるじゃない、あの子。おチビちゃんだけど女の子が寄って来ない顔じゃないわよ」

清瀬「そ、そうですよ。ホンマは優しくてええ人やし、彼女くらい簡単に……」

橘「喧しい!この脳内お花畑共が!俺は悔しいなんぞ思っていないからな!」

桃山「本当は悔しいくせに……」フッ


573: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:53:40 ID:dQdSMz.X2A

清瀬「でも、意外やなぁ。皆さんでも恋バナとかしはるんですね」

桃山「男の子だって恋愛話くらいするわよ。まあ、この子達の話を聞いたのは初めてだったけど」

橘「俺は他人の色恋沙汰なんかには興味はないからな」

桃山「アタシは興味津々だけどね。乙女は他人の色恋沙汰は大好物だもの。ねぇ、ピヨちゃん?」

清瀬「そうですね。興味はある、かな」テレ

橘「そんなもの聞いてどうする。実際に乳を堪能出来る訳でもあるまいし」

桃山「誰も乳の話なんてしてないでしょうが」

橘「ところで鈴木がやけに静かだが、やはりお前も興味がないんだな」

鈴木「……」

桃山「何言ってんのよ、鈴木ちゃんだって女の子なのよ?興味ない訳ないじゃないの」

桃山「……まあ、確かに男の子相手に頬赤らめてる姿は想像しにくいけど」


574: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:56:14 ID:dQdSMz.X2A

鈴木「あるよ」

橘「ほら見た事か。鈴木はお前のような脳内お花畑とは違…………何ぃ!?」

鈴木「私だって、知りたいと思う事くらいあるよ」

桃山「あらまあ。あんな事を言っといて何だけど、意外だわ……」

鈴木「どんな風に交際というものをしていたのか、どんな人に思いを寄せていたのか、私はあの子の事を何も知らないもの」

桃山「? あの子……?」


篠原「解放されたぞー!って、あれ?鈴木さんと清瀬さんだー」

鳴海「あー!テメェらサボってんじゃねぇよ!」

橘「ああ?貴様がそんな事を言える立場だとでも思っているのか」

鳴海「うるせぇ!正座しながら原稿用紙10枚分も反省文書かされたんだからな!」

橘「自業自得だろうが!この阿呆!」

鳴海「何だとクソメガネ!」

橘「俺様に迷惑を掛けた事をまず詫びろ!この低能短足クソチビが!」

桃山「もう!喧嘩は止めなさーい!」


575: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 18:59:24 ID:SRCGK.4MQ6

 ギャー ギャー


清瀬「か、帰ろっか、鈴木さん……」

鈴木「……」

清瀬「鈴木さん?」

鈴木「……あの、皆さん甘いものはお好きですか」

桃山「ええ、好きよ?」

篠原「俺も好きー!橘はどうか知らないけど、鳴海は」

鳴海「好きだ!」

鈴木「!」

篠原「もうっ、俺が答えてたのにー」

鳴海「好き、大好き、むちゃくちゃ好き。何?何か持ってんの?」

鈴木「……っ、持って、ない」フイッ

鳴海「は?じゃあなんでそんな事訊くんだよ。期待させやがって」

鈴木「持ってないけれど、待ってて。その内きっと渡すから」

鳴海「?」キョト


576: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:03:00 ID:SRCGK.4MQ6

橘「俺は別に好きでも嫌いでも──…」

鈴木「それじゃあ、行こうか清瀬」グイッ

清瀬「ふぇ?す、鈴木さんそない引っ張ったら転んでまう……!」

橘「おい!無視は止めろ!」

鈴木「じゃあ、皆さんまた明日」スタスタ

清瀬「え?あ、ちょっ……さ、さようならー!」

桃山「さようならー……?」

篠原「あはは、清瀬さん転んじゃうよー」

鳴海「なんだあいつ。相変わらず変な奴だな」

橘「初めてですよ……ここまで俺様をコケにしたおバカさん達は……」ワナワナ

篠原「えっ橘の戦闘力って53万もあったの……?」


※橘はフ○ーザ様ではありません


577: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:09:00 ID:dQdSMz.X2A

鳴海「あーあ、面倒臭ぇ。ちゃっちゃと掃除終わらせて帰ろうぜ」

篠原「そうだね。橘も早く帰らなきゃ妹ちゃん達のお迎え遅れちゃうんじゃない?」

橘「いや、今日は父さんが迎えに行けると言っていたから大丈夫だ。まあ、早く帰るに越したことはないがな」

篠原「よーし!ちゃっちゃと終わらせるぞー!」

桃山「……」

橘「おい、オカマ。ぼーっとしてないで早くしろ」

桃山(さっきの鈴木ちゃん、頬赤らめてたような……)

橘「聞いてるのかオカマ。手を動かせと言ってるんだ」

桃山(“あの子”って言ってたわよね。それに、あの反応。まさか……!)バッ

鳴海「うぇー!誰だよこんなとこにガム吐いたの!踏んじまったじゃねぇか!」

篠原「あはは、最悪ー」

桃山「ぎゃーっ!あり得なーい!!」

橘「どいつもこいつも俺を無視するのは止めろ!」


578: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:14:55 ID:SRCGK.4MQ6

──────‐‥


鈴木「……」スタスタ

清瀬「すず、鈴木さん、どないしたんよ急に」

鈴木「……清瀬、」ピタッ

清瀬「わわっ、はい!」

鈴木「チョコレートって、どうやって作るのかな」

清瀬「……へ?」

鈴木「原材料は確か砂糖とカカオマスと植物油脂、それから……」

清瀬「いやいやいや!そんな段階から誰も作りませんから!ちゅうか、原材料言える時点で凄いわ!」

鈴木「おお、見事なツッコミ」パチパチ

清瀬(なんかもう自分のキャラが分からんなってきた……)


579: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:19:28 ID:SRCGK.4MQ6

清瀬「あの、皆手作り言うてるけど、市販のチョコレート溶かして固めるだけが殆んどやと思うねん」

鈴木「そうなのか。理解した」

清瀬「でも、なんでいきなり……もしかして、鳴海くんに?」

鈴木「……」コクリ

鈴木「さっき、桃ちゃんと清瀬が言っていたでしょう。女の子が寄って来ない顔じゃない、彼女くらい簡単に出来るって」

清瀬「あ、うん。言うた、けど……」

鈴木「一年女子さん達が言っていた事、私には関係のない話だと思っていたけれど……」

鈴木「私だって同じだ。“友達”じゃないあの子を他の誰かに知られるくらいなら、私が知りたい」

清瀬「!」

鈴木「桃ちゃんが言っていたような事をしている自分は想像出来ないけれど、それでも知りたい」

鈴木「……これは、恋と呼べるのかな」


580: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:26:29 ID:dQdSMz.X2A

清瀬「〜〜っ///」

鈴木「そうじゃなければ、ただの好奇心なのか……うーむ……」ブツブツ

 ガバッ!

鈴木「清瀬……?」

清瀬「」ギュウゥ

鈴木(苦しい。前にもこんな事があったような……)

清瀬「す、鈴木さん!」バッ

鈴木「はい。鈴木です」

清瀬「こ、こ、恋っ!やと、思います!」

清瀬「前に教室で鈴木さんから聞いた時、うちも自分の気持ちに自信なかった。だから何も言えんかったけど、今は言える」

清瀬「鈴木さんは恋してる。ちゃんと、ホンマに鳴海くんの事好きなんやって思う。だって、」

清瀬「だってこんなに可愛いんやもん!」キャー


※前にもこんな事がありました(>>64参照)


581: ◆UTA.....5w:2012/12/20(木) 19:30:23 ID:dQdSMz.X2A

鈴木「なるほど、これが恋……」

清瀬「あれ?鈴木さん、も、もしかして、初恋……?」

鈴木「こんな気持ちは初めてだから、そういう事になるね」

 ガバッ!(二回目)

清瀬「つ、作ろう、チョコ!生チョコくらいなら、うちでも作り方分かるから!」ギュム

鈴木「一緒に作ってくれるの?」

清瀬「勿論!」ギュムム

鈴木「ありがとう、清瀬」

清瀬(初恋て、初恋て、何て可愛いっ……!!)キャーキャー

鈴木(……苦しい)



坊や「ママー、あの人達抱き合ってるー!百合臭がするよー!」

ママ「見ちゃいけません!」


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