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3センチメンタル・ヤング・ピーポー【2】
[8] -25 -50 

1: ◆UTA.....5w:2012/7/31(火) 17:25:45 ID:N3rkjbtVuM


高校生の馬鹿馬鹿しくて、

ちょっぴりセンチメンタルな

青春グラフィティ───続行。


【前スレ目次】
http://llike-2ch.sakura.ne.jp/bbs/test/mread.cgi/2ch3/1327757079/993-995

【登場人物】
>>2-3

【当スレ目次】
>>768-769


57: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 14:39:38 ID:w8WrdXXDxY

──一年生教室


一年女子「……ねぇ、一年女子さん」

一年女子「何だねw一年女子さんww」

一年女子「どうしちゃったんだろうね」

一年女子「まったくですなww」


清瀬「」ポケー

鈴木「……」


一年女子「朝から二人共ぼけっとしすぎ!校舎に飾る宣伝用の垂れ幕が全然捗らないじゃん!」

一年女子「状況説明乙w他のクラスメイトは合同作品の方に行っちゃったもんねww」


58: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 14:42:24 ID:Ca2NB/rlZ2

 『ピヨって篠原の事好きなわけ?』

 『こ、これって、恋なんやろか?』


清瀬(う、うち、鳴海くんに何ちゅう事を……!)カァァ

清瀬(……恋、なんかな)


 『知ればよくね?篠原の事』

 『マジで恋しちゃうかもよ?』


清瀬(知りたい、て思うけど……)

清瀬(うちなんか、相手にされる訳ないやんね……)

清瀬「……」ハァ


一年女子「何だか、情緒不安定だねえ」

一年女子「ですなww」


59: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 14:46:10 ID:w8WrdXXDxY

 『あはは!お前本当面白ぇな』

 『もう!笑いすぎです!』


鈴木(……あの時も、そうだ)

鈴木(あの時も、二人で楽しそうにしてた)


 『鈴木さんの事はホンマに大切な友達……と、思てるから!一番!』

 『うん、私もだよ』


鈴木(清瀬はああ言ってくれたけれど……清瀬の背中を押したのは、私じゃない)

鈴木(……あの子だ)

鈴木「……」


一年女子「こっちは見事に無表情、か」

一年女子「何考えてんだろねww」


60: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 14:52:38 ID:Ca2NB/rlZ2

一年女子「あー……ねぇ、ちょっと休憩しない?休憩!」

清瀬「へ?……あ、ごめんなさい!うち、ぼーっとしとって……!」

一年女子「ジュースでも買って来ようかねww鈴木さんコーヒー牛乳だっけ?」

鈴木「……あ、うん。私が行こうか?」

一年女子「いいっていいって!何だか鈴木さん、疲れてそうだし。うちらで行ってくるよ」

一年女子「大人しく待ってなさい、お姫様方w清瀬さん適当で大丈夫かねww」

清瀬「あっ、うん。あの、ありがとう!」

一年女子「いいって事よw」

一年女子「じゃあ、行って来るねー」


61: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 14:53:53 ID:Ca2NB/rlZ2

ガラガラ──ピシャン

 パタパタパタ…


清瀬「……」

鈴木「……」

清瀬「……あ、えっと、鈴木さん疲れてるん?」

鈴木「どうして?」

清瀬「ほら、さっき一年女子さんが……」

鈴木「大丈夫、そんな事ないよ」

清瀬「そ、そっか」

鈴木「うん」


シーン……


清瀬(あ、あれ……何やろかこの微妙に気まずい空気)ダラダラ

鈴木「……」


62: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:04:57 ID:Ca2NB/rlZ2

鈴木「……考え事を、」

清瀬「え?」

鈴木「考え事を、していたの。こういう気持ちを何と呼べばいいか分からなくて」

清瀬「気持ち……?」

鈴木「清瀬、前に言ってたでしょう?」

鈴木「鳴海くんは優しい人だって。普通に接すれば分かると思うって」

清瀬「う、うん……」

鈴木「……普通って、難しくて。考えれば考える程、私はあの子を怒らせてばかりだった」

鈴木「だけど清瀬には……清瀬と居る時は楽しそうに笑うの。昨日も、清瀬が突き指したあの時も──」

清瀬「……」


63: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:06:04 ID:Ca2NB/rlZ2

鈴木「清瀬の事だって、背中を押したのはあの子だった」

鈴木「怪我をした清瀬を手当てしたのもあの子」

鈴木「一番の友達だって言ってくれたのに、私は何もしてあげれてない」

鈴木「私もあの子を笑わせたい」

鈴木「私も清瀬の力になりたい」

鈴木「二人を見ていると二つの気持ちが交差して、何だか苦しくてモヤモヤする」

清瀬「……!」

鈴木「……こういう気持ちを、何と呼べばいいんだろう」


64: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:12:44 ID:Ca2NB/rlZ2

清瀬「鈴木さん……」

鈴木「うーん、難しいね」

清瀬(それって、それって……)

ガバッ!

鈴木「清瀬……?」

清瀬「」ギュウゥ

鈴木「清瀬、苦しい」

清瀬「わわっ、ごめんなさい!」バッ

清瀬「す、鈴木さんが可愛いかったもんやから、つい……」

鈴木「私?」キョト

清瀬(はわー、可愛いっ……!!)

鈴木(……どうしたんだろう、清瀬がおかしくなった)


65: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:13:32 ID:w8WrdXXDxY

清瀬「あ、あのっ、うちな、昨日、鳴海くんに訊かれたんよ。その……篠原くんの事、す、好きなんかって」

鈴木「何を今更」

清瀬「い、今更て……えぇ!?鈴木さんも思てたん?」

鈴木「あれ、違うの?」

清瀬「うう、同じ反応……」

清瀬「……その、分からんくて。自分のこの気持ちが、憧れなんかそうやないんか」

清瀬「せやけど、篠原くんの事知れたらって、そない思う」カァ

清瀬「でも、うち篠原くんの前やと緊張してしもて上手く話せんから、鈴木さんが羨ましいって思てたんよ」

鈴木「私が?」

清瀬「えへへ。うん、羨ましかった……」


66: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:18:13 ID:w8WrdXXDxY

清瀬「……嫉妬、してたんかも。鈴木さんに」

鈴木「嫉妬……」

清瀬「あの、せやからもしかしたら鈴木さん、鳴海くんの事──」

鈴木「好きだよ」

清瀬「うえぇ!?」

鈴木「清瀬に対する好きとは、また別だけど」

清瀬「う、うん。そらそうやろけど……えぇ!?」

鈴木「そう。嫉妬……嫉妬か」

清瀬(ぜ、全然気付けへんかった……)

鈴木「だったら私、嫉妬していたんだね。清瀬にも、あの子にも」

清瀬「へ?」


67: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:24:28 ID:w8WrdXXDxY

鈴木「さっきも言ったでしょう?」

清瀬「──あ、」


 『私も清瀬の力になりたい』


鈴木「清瀬に何かあった時、いつもあの子が何かしているんだもの」

鈴木「だから、モヤモヤしていたんだね」

清瀬「鈴木さん……」ジーン

鈴木「人を好きになるのって、不思議。自分がこんなにも独占欲が強いだなんて知らなかった」

清瀬「す、鈴木さんっ!!」

鈴木「はい。何でしょう」キーン

清瀬「うち、やっぱり鈴木さんの事、だ、大好き!です!」

鈴木「!」


68: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:25:10 ID:Ca2NB/rlZ2

清瀬「鈴木さんにはいつも力になって貰いっぱなしやって、そない思てるよ。鈴木さんが居てくれるから、毎日楽しいんやもん」

清瀬「し、篠原くんや鳴海くん、橘くんに桃さん──皆とも、鈴木さんが居らんかったらこんな仲良くなれんかった」

清瀬「何より、こんなうちと友達になってくれた……!」

鈴木「……」

清瀬「関西から引っ越してきて浮いてたうちに、鈴木さんは声掛けてくれた。一緒に居てくれた。友達になってくれた」

清瀬「いつも傍に居てくれる、一番大事なお友達……て、うちは思てます」

清瀬「す、鈴木さんもそう思てくれてたら嬉しいなー、なんて……」テレ

鈴木「……」


69: ◆UTA.....5w:2012/8/10(金) 15:28:44 ID:Ca2NB/rlZ2

清瀬(あれ、熱く語り過ぎて引いてしもたやろか……)

鈴木「さっき、私の事を可愛いと言ったけれど……」

清瀬「?」

鈴木「可愛いのは、清瀬の方だと思う」

清瀬「な、何言うて──……うひゃ!?」

鈴木「ありがとう、清瀬。私にとっても清瀬は一番、大切で大好きな友達だよ」ギュウ

清瀬「鈴木さん……」



一年女子「……あのー、教室入りづらいんですけど」

一年女子「百合w百合臭がするww」

清瀬「えっ、あっ、そっ……これは何でもなくて何ちゅうか友情の再確認的なアレでして!」

鈴木(本当に清瀬は可愛らしい子だ)クスクス


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