高校生の馬鹿馬鹿しくて、
ちょっぴりセンチメンタルな
青春グラフィティ───開幕。
※登場人物が増える予定の為、名前を付けています。
880: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:41:32 ID:hlVw2veB1A
─────‐‥
篠原「あとね、何だかんだ言って人の事放っとけないんだよねー」
鳴子「そうなんだよ、子猫拾ってくるのなんかしょっちゅうだったらしいからね」
篠原「やっぱり猫好きだったんだ!」
清瀬「う、うちが一人やった時、一緒にご飯食べてくれたんよ!」
鳴子「何それkwsk」
篠原「鳴海って良い奴だよねー」
清瀬「はい!」
キャッ キャッ
鳴海「……おい、」
橘「……」スッ
鳴海「あの中に行けってのかよ、おい」
桃山「……」スッ
鳴海「目ぇ逸らしてんじゃねぇよ、おい」
881: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:50:18 ID:hlVw2veB1A
桃山「ほ、ほら、行きなさいよ」グイ
橘「そっ…そうだ。行け、さっさと行け、今すぐ行け」グイグイ
鳴海「馬鹿、押すな!あんな所に入って行けるか!」
桃山「何言ってんのよ。アンタの話題で持ちきりじゃない」
橘「とてもじゃないが俺は入れん。何だあの気持ち悪い空間は」
鳴海「だろ?止め止め。謝るとかの雰囲気じゃねぇよ、あれ」
桃山「お待ち!それとこれとは話が別よ!」ガシッ
鳴海「止めろ!あんな気持ち悪いお花畑に入りたくない!」
橘「すみませーん、此処に駄々を捏ねるクソチビが居ますよー」
鳴海「テメェ!クソメガネ!」
篠原「あー、鳴海だー」ヘラッ
鈴木「す……しょんべん!」
鳴海「せめて“くん”くらいは付けろや」
882: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:51:43 ID:hlVw2veB1A
鳴子「鳴兄……」
鳴子「ふ、フン!鳴兄なんか、もう知らないもんね!」プイッ
鳴海「……」
鳴子「何だよ、何か言いなよ。せっかく人が聞いてやろうとしてるんのに、何も言わないなら帰っちゃうんだからね」
鈴木(……ツンデレ?)
清瀬(これがツンデレっちゅうやつなんかな…)
篠原(言葉に反して顔がニヤけてらっしゃる)クスクス
鳴海「鳴子、俺……」
鳴海「俺、カラーコーディネーターになりたい!」ドン!
橘「唐突すぎるだろ!」
桃山「シーッ!口を挟まないの」
883: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 20:52:31 ID:hlVw2veB1A
鳴子「カラー…?」
鳴海「俺のやりたい事。何つーか、その……舞台は違っても父さん達の仕事が手伝えたらな、って」
鳴海「あー、もう!色彩検定もカラーコーディネーター検定も、両方一級取ってから言うつもりだったんだよ!」
鳴海「ちゃんと自分で頑張って、それから言うつもりで……だから、叔母さんにはまだ内緒だからな!」
橘「よく喋るチビだな」
桃山「あら、でも素敵じゃない。ちゃんと目標に向かって努力してたのね、あの子」
篠原「橘も頑張ってるよね、お医者さん目指して」
橘「はっ!?お前、いきなり出てきて何を……それ何処で聞いた!」
篠原「えへへへー秘密ぅー」ヘラヘラ
橘「妹か弟かどっちだ!吐け!今すぐ吐け!」
884: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:40:48 ID:wfVUzQCFBI
ぎゃーぎゃー
鳴海「煩い奴らだなー…ったく」
鳴子「本当だね。高校生にもなって、落ち着きない」
鳴海「……でも、良い奴らなんだよ。確かにろくでもないかもしれねぇけどさ、」
鳴子「うん、分かってるよ。ていうか、分かった」
鳴子「鳴兄のお友達を馬鹿にしてごめん。本当にごめんなさい!」
鳴海「わ、分かればいいんだよ!分かれば!」フイッ
鳴海「……俺も、悪かったし…」ボソ
鳴子「え?何?」
鳴海「ななな、何でもねぇよ!別に謝ろうとなんてしてねぇし!」
鳴子「ふーん?じゃあ許してあげようかな!」ニシシ
885: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:41:39 ID:BKmtcYxhnY
清瀬「なんか、友達ってええもんやねぇ」
鈴木「……」
清瀬「鈴木さん?」
鈴木(可愛らしい……ツンデレ、いいかもしれない……)
清瀬「鈴木さん、真顔は怖いって…」
鈴木「ん?どうしたの、清瀬」
清瀬「あ、いや、あの、友達ってええなって……皆、何やかんや言うて鳴海くんの事好きなんやね」
鈴木「す……」パリッ
清瀬「あれ、なんか変な音が」
鈴木「す、す……数学!」
清瀬「数、学…?……数学!あわわ!数学ー!」
886: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:42:34 ID:wfVUzQCFBI
橘「何だ、デカい声出して」
清瀬「数学!数学です!」
桃山「数学?」
清瀬「5時間目が数学の授業で…!あの、もうとっくに授業始まってしもてます!」
篠原「あはは、皆でサボっちゃったねー」
橘「呑気に笑ってる場合か!おい、生徒指導に見付かる前に解散するぞ!」
桃山「なるみーん!そろそろ行きましょっ……」
生徒指導「貴方が探しているのは、此方のいつもの鳴海ですか?それとも、此方の私服でツインテールの鳴海ですか?」
鳴鳴ツインズ「」チーン
橘「もう捕まってやがる…!」
生徒指導「説明、してもらおうかな。生 徒 指 導 室 で」ニッコリ
全員「いやああああああぁ…」
887: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:47:20 ID:BKmtcYxhnY
──放課後、校庭
鳴海「あーもう。だからあいつが居たらろくな事ねぇんだよ」
橘「説教食らって掃除……クソチビはまだしも俺達は完全にとばっちりだろうが」
篠原「鳴子ちゃん、お母さんに引き摺られて連れて帰られてたね。あの人が叔母さん?」
鳴海「ああ、そう。あの煩いのが叔母さん」
橘「年の割にはなかなかの曲線美だった。其処は認めてやろう」
鳴海「何処見てんだよ変態メガネ!」
桃山「ちょっと!サボらないでやりなさいよね!」
888: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:49:48 ID:BKmtcYxhnY
桃山「二人共ごめんなさいね、お馬鹿さん達に付き合わせちゃって」
清瀬「いえ、全然!うちも桃さん達の…お友達……やから」テレ
鈴木「大丈夫、問題ないよ」
桃山「ふふ、ありがとう。ほら、なるみんもちゃんとお礼言わなきゃ駄目よ!」グイッ
鳴海「痛い痛い、引っ張んなオカマ!」
桃山「ほーら!」
鳴海「あ、あー……なんか巻き込んでたみたいで悪かった……と、ありがとな」ボソボソ
清瀬「そんな、鳴海くんがうちにしてくれた事に比べたら全然…です!」
鳴海「……そうすか。はい、もういいだろ!終わり!掃除してさっさと帰る!」クルッ
鈴木「……」
889: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:50:49 ID:wfVUzQCFBI
篠原「鳴兄ったら、照れちゃってー」
橘「お顔が赤いですよ、鳴兄ちゃん」ニヤニヤ
鳴海「うるっせー!黙ってやれ!」
『鈴木さんももっと普通にすれば──…』
鈴木「……」
『素直になれないだけで、本当は──…』
鈴木(私、は)
『本当は好きなんだと思うよ』
鈴木「…っ」
清瀬「す、鈴木さん?」
桃山「あらまあ」
橘「何だこれは」
篠原「……さあ?」ヘラッ
890: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:52:30 ID:wfVUzQCFBI
鳴海「な、なん、だよ、おい…」
鈴木「……」ギュウ
鈴木(そうか、私は……)
鳴海「おい、鈴木…は、離せよ」
鈴木「ああ、ごめんね」パッ
鳴海「い、いきなり背後から羽交い締めは卑怯だろ!」
鈴木「何だか急に、君を抱き締めてあげたくなって」
鳴海「は、はあ?」
鈴木「背伸びして、虚勢張って……もう少し、力を抜けばいいと思うよ」
鳴海「……何してんだよ」
鈴木「何とは?頭を撫でてあげてるんだけど」ヨシヨシ
鳴海「んなっ、子供扱いかよ!俺の方が先輩だって言ってんだろ!」
鈴木「ほら、甘えてもいいんだよしょんべん小僧」
鳴海「誰がしょんべん小僧だ!腕を広げるな!」
891: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:53:30 ID:wfVUzQCFBI
桃山「ふふ、どう見ても鈴木ちゃんの方がお姉さんに見えるわよねー」
篠原「あはは、確かに。鳴海の方が明らかにちっちゃいもん」
鳴海「放っとけ!まだ成長途中なんだよ!」
橘「せいぜい頑張って成長してくれよ、おチビちゃん?」
鳴海「その大事な眼鏡ぶっ壊してテメェの視界を奪ってやろうか」
清瀬「す、鈴木さん、さっきのって一体……」ドキドキ
鈴木「さあ、何だろう。でも──」
──私は、
鈴木「何だか少し、すっきりしたよ」ニコ
──私は、君が好きみたいだ。
892: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 21:54:32 ID:wfVUzQCFBI
──翌日
一年生「しょんべん先輩、今日は女装しないんですかー?」クスクス
三年生「可愛かったよ、しょんべんくーん」クスクス
橘「更に有名人になれてよかったな、女装趣味のしょんべん先輩?」ニヤニヤ
鳴海「……」
男子C「……あ、」
男子C「……ツインテール…」ポッ
鳴海(やっぱりあいつが来たらろくな事ねぇ……鳴子許すまじ!!)グスン
893: ◆UTA.....5w:2012/7/5(木) 22:00:25 ID:BKmtcYxhnY
これにて投下終了します。
もうすぐ900レス…とても残り100レスでは終わらせられる自信がなく、申し訳ございませんが2スレ目に突入してしまうかと思います。
長々と続けてしまっていますが、もう暫くお付き合い下さい…orz
もしも何かリクエストがありましたら、何話か書かせて頂きたいと思っています。こういう話が読みたいというのがありましたら意見を頂きたいです…!
それでは、今日も読んで下さった皆さんに最大級のありがとうを!
894: 名無しさん@読者の声:2012/7/5(木) 23:55:09 ID:NPvMCp8FKk
鈴木さん…(*´д`*)
枕に顔埋めてバタバタしたくなる展開ですね!
できたら鈴木さんの一日的なのをお願いしたいです
今日も楽しく読ませて頂きました
っCCCCC
895: 名無しさん@読者の声:2012/7/6(金) 16:32:44 ID:hDE98dHwz2
むずむずするww
しーえーん
896: 名無しさん@読者の声:2012/7/6(金) 21:29:36 ID:ue5eLzS9gc
おれ何というエスパーww
>>1先生、お疲れさまです
つCCC
今日もクスクスさせて頂きましたごちそう様でしたww
リクエスト
地味に男子Cが気になるので、彼の1日密着ドキュメントをww
897: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:01:14 ID:5LE0QM0brY
>>894
確かに自分でも書いていて恥ずかしくなる時がありますw
楽しんで頂けて嬉しいです!リクエストもありがとうございます!
一日というよりも半日になってしまいました…orz
>>895
むずむずさせたかった私としては、とても嬉しい感想です!
これからもむずむずして頂けますように!
>>896
もしかして、私の心の声が聞こえるのかという程のエスパーぶりでしたw
此方こそ、こうして支援を頂ける度に顔がニヤけます。本当にありがとうございます!
リクエスト、了解致しました。遂にモブが主役になるんですね。男子ABも喜びますw
支援感謝です。
それから、当SSがまたしても1位という驚きの結果に喉が震えました。本当にありがとうございます。ただただ、感謝です。
それでは894さんのリクエストを投下させて頂きます。
898: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:02:20 ID:z/mT/Pp4T2
【鈴木さんの一日】
鈴木さんの一日は、母の声から始まります。
母「はい、おはよーう!!」
バサァッ!
鈴木「……おはよーう」
強制的に布団を剥ぎ取られ、
母「よし、顔洗って来い!朝ご飯が待ってますよ!」
鈴木「了解した」ゴソゴソ
母「パジャマに顔突っ込んで寝なーい!」
鈴木「これは寝てるんじゃなくて、ミノ虫の気持ちを理解しようとしてるだけだよ」
母「白々しい!」
渋々目を覚ますのです。
899: ◆UTA.....5w:2012/7/9(月) 19:12:48 ID:z/mT/Pp4T2
──リビング
父「おっ!お姫様のお目覚めだな」
鈴木「おはよう、お父さん」ボー
父「おはよう、涎垂れそうだぞ」
鈴木「うん、大丈夫」コックリコックリ
母「さっさと朝ご飯食べてシャキっとする!お父さんもゆっくりしてる時間ないでしょ!」
父「おー、怖い怖い。雷が落ちる前に逃げなきゃな」
鈴木「……」スピー
母「寝るなー!」
鈴木「了解」シャキッ
鈴木さんは朝が苦手です。
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