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出会う感情の名は、
[8] -25 -50 

1: 1 ◆b.qRGRPvDc:2011/10/16(日) 19:19:06 ID:f4A63ChN1o
男「あれ?何してたんだっけ?…なんで此処に居たんだっけ?」

住宅街の路地にポツリと立つ青年。見たところ、学生のようだ。

辺りを見渡しても、まるで自分以外の人間が魔法にでも掛けられたかのように姿を見せない。

灰色に染まった空は雨を降らせてパタパタと音を立てながらアスファルトを濡らしていく。

男「うわ!財布の中身散乱してるし!お札が濡れる!」

散乱しているお金を慌てて掻き集め、乱暴に財布に押し込んだ。


68:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 00:17:25 ID:VxWkJSWhZ2
今回の投下はこれにて終了です。

書き溜めが…底を突いた…orz
頑張ります。おやすみなさい。
69: 名無しさん@読者の声:2011/10/28(金) 01:03:45 ID:f79T6dgeUQ
支援だ
70: 60:2011/10/28(金) 01:43:37 ID:eKKdJuU0ww
許可してくださり有難うございます!!イラストスレに投稿しました!!
そしてつC
71:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 14:54:38 ID:H0rKvEN9d2
>>69
支援ありがとうございます!

男「ありがtごじゃmやべー咬んだ」

少女「日本語もまともに話せないなら喋らない方がいいと思うよ」
めぐ「激しく同意する」キリッ

男「」



>>70
拝見させて頂きました!そしてめぐの可愛さに興奮…!!
めぐがあんなに可愛い奴だとは…(*´д`*)ハァハァ

皆さんにも是非>>70さんの絵を見て頂きたいです!


男「……めぐたん」ゴクリ

少女「止めろ変態」

めぐ「」ビクビク

男「めぐたんhshs」ハァハァ

少女「もう駄目だこいつ」
72:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 22:21:10 ID:H0rKvEN9d2

***


男「〜♪」

鼻歌混じりに青年は歩き、そのテンポに合わせてめぐが歩いた。
時折くるくると回ってみせ、その度にパシャリと水の音が立つ。

物寂しい路地に二人のメロディーだけが響いていた。


めぐ「…っ」

二人が出会った場所、あの電柱の前で、ふと、めぐが足を止めた。

男「?めぐ?どうした?」

めぐ「……」

男「めぐ…?」

青年が前方に目をやると、電柱の陰に黒いワンピースを着た少女が一人、此方を見て立っていた。

その目はめぐに向けられており、憤慨しているように見える。

少女「…本当に懲りないね、君」
73:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 22:30:23 ID:aaFLsViIeI
少女の黒目がちなその瞳はどこかめぐに似ている。年はめぐと同じくらいだろうか。

幼い少女の眉間には皺が寄っていた。

男「な、なんか怒ってるけど…知り合い?」

青年がめぐに耳打ちをすると、少女は目を見開いて青年を見つめた。

少女「……驚いた、私まで分かるんだね。これは例外…いや、今の状態ならあり得ない事ではない?」

「いや、でも私は…」顔を顰めてぶつぶつと呟く少女を見て、青年は思わず笑った。
74:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 22:44:21 ID:H0rKvEN9d2
男「驚いたって、幽霊じゃあるまいし」

クスクスと笑う青年を目の前に、少女の表情は変わらない。

腕を組んでフンと鼻を鳴らすと、半ば投げ遣りな態度で青年に言った。

少女「そう見えるなら幽霊とでも呼ぶといいよ。名前なんて私は貰っていないからね」

男「え?どういう意味…」

少女は先程と同じ目をめぐに向ける。めぐはピクリと体を揺らすと、口を結んで俯いた。

青年はそんな二人を怪訝な目で交互に見る。めぐと少女の関係は分からないが、二人の間に流れる空気の重圧は感じていた。
75:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 22:57:37 ID:H0rKvEN9d2
男「あのー…二人はお友達?もしかして、めぐの待ち人って…」

少女「その質問に関してはどちらに対しても答えはNOだね」

少女は横目で青年を見やると溜め息を吐いた。

少女「…骨折り損のくたびれ儲けどころじゃないね。何の為にこれと一緒に居るんだい、めぐ?」

男「こ、これ!?これ呼ばわり!?」
76:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 23:06:20 ID:aaFLsViIeI
少女の問い掛けにめぐは口を結んだまま答えないでいた。俯いためぐの髪からは雫が滴り、雨具のフードで隠れてその表情は伺えない。

ただ、少女がその態度に苛立ちを覚えている事だけは青年にも明白だった。

少女「ねぇ、そこの君」

男「は、はい…?」

少女「君は本当に何も聞かされていないの?」

男「何もって、何が……」

チラリとめぐに目をやる。
俯いためぐの拳は固く握り締められ、小刻みに震えていた。
77:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/28(金) 23:17:35 ID:aaFLsViIeI
少しですが今日はこれで投下終了です。支援して下さった方ありがとうございます!


少女「書き溜めがまた尽きたらしいよ」

男「変な所で止めやがって…気まずい事この上ないわ!」

少女「気まずいのは君じゃなくてめぐじゃない?」

めぐ「……ッチ」

男&少女「え…?」

めぐ「早く書けや>>1!!」

男&少女(キャラ違くね!?)



頑張ります。頑張りますとも(´;ω;`)
78: 名無しさん@読者の声:2011/10/29(土) 01:17:34 ID:sRkUVeeHaQ
続きが気になる…支援支援!!

質問なんですがめぐだけ名前があるのには何か意味があるのだろうか?
79:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/29(土) 18:39:22 ID:Xski3LoVrI
>>78
着眼点が鋭いですね(`・ω・´;)物語も終盤なのでお答えします!

実は、男の名前は何でもよかったので考えませんでしたが“めぐ”という名前を男がつけたというところに意味があります。

最終的にはお話の中で説明するつもりなんですが、はたして上手く伝わるのか…
無事に完結した際に少し後書き的な感じで言い訳をするかもしれませんw


支援して下さって本当にありがとうございます!夜に少しだけ投下します
80:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/29(土) 20:03:31 ID:unZ8/kGbD.
少女「どうやら彼女は君に絆されてしまったみたいだね」

男「さっきから何を言って…」

少女はやれやれと首を振ると青年越しにめぐを覗いて、

少女「説明、してやらないのかい?」

めぐ「……」

微かに揺れためぐからは動揺の色が伺えた。

重い空気の中、雨は降り続ける。その音が酷く耳障りで醜悪なものに聞こえるのは恐らく全員であると、それぞれの表情から読み取れた。
81:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/29(土) 20:12:02 ID:Xski3LoVrI
少女「…傍に居てはいけない」

男(あれ、この台詞何処かで…?)

少女「このままじゃ君も消える事になる」

青年の脳裏に走馬灯のような映像が浮かぶ。それは酷くノイズが入っており、正確なものではない。
ズキンズキンと青年の頭が痛む。


――思い出せるのは、月明かりにほんのりと照らされた黒猫の姿と、鈴の音。


男「め、ぐ…?」
82: 名無しさん@読者の声:2011/10/29(土) 23:10:03 ID:sRkUVeeHaQ
つC

ハッピーエンドなんだよな…?めぐにはどうか幸せになってほしい!
83:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/30(日) 21:20:37 ID:GF3XScfD5.
>>82
めぐ「しえんありがとー!」

男「ちゃんとお礼が言えるようになりましたよ!」ドヤ

少女「なに当り前の事でドヤ顔してんの。消えたいの?」

男&めぐ「」



めぐにとっての幸せは「現状のまま」男と過ごす事なので、幸せという点ではどうなんでしょう。私にも分からないのです(´・ω・`)

すみません、あまり喋りすぎるのもよくないですねwハッピーエンドのつもりなので見守ってやって下さい!
84:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/30(日) 21:28:50 ID:GF3XScfD5.
男「おわっ!?」

少女「…っ…ちょっと!」

青年の声に弾かれるようにして、めぐは地面を蹴った。青年の腕を掴み、まるで逃げるように駆け出す。

状況が掴めないまま、もたつく足で青年も走った。

少女「もう時間がないんだよ?本当は自分でも気付いているんでしょう!?」

走り去る二人に向けて少女は叫んだ。段々と小さくなっていく二人の後ろ姿を見ながら小さく舌打ちをする。

少女「…馬鹿だね、本当に」

少女は降り続ける雨に掌をかざして灰色の空を仰いだ。

少女「君達が見ている世界はこんなにも寂しいのに…」
85:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/30(日) 21:45:11 ID:GF3XScfD5.

――‐‥


男「…っちょ、めぐっ!どうしたんだよ…!!」

青年はめぐに引かれるままに走っていた。めぐの足は青年のマンションへと真っ直ぐに向かい、階段を上りはじめる。

五階建てと言えど階段を駆け上がるのは存外辛いもので、青年はすぐにヒィヒィと息を切らせた。

男「め、めぐちゃ…お兄ちゃん疲れちゃっ……うぉお!?」

玄関のドアを開けてすぐに青年の視界は反転した。
めぐの体重で胸が圧迫されている。首の後ろに手を回して、ギュッと青年にしがみ付いた。

男(どうしよう…息苦しすぎてオェッて言っちゃいそうだなんて言えないんだぜ…)
86:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/30(日) 21:59:28 ID:m.R0NSndc6
男「おーい、何とか言ってくれよぉー…」

どのくらいこうしているのだろうか。依然として二人は同じ体制のままでいた。青年の呼吸はもう十分整っている。

何も言わずにただしがみ付くだけのめぐに、青年は逐一質問を投げ掛けた。

あの少女は誰か、あの少女とめぐの関係は何か、何故あの少女はめぐの名前を知っていたのか、少女の言葉の意味は、何故逃げたのか、何を隠しているのか―。

そのどれもにめぐは答える事はなく、固く口を結んで青年の首元に顔を埋めていた。
困り果てた青年はただめぐの頭をポンポンと叩きながら彼女の反応を待つのみだった。
87:
◆b.qRGRPvDc:2011/10/31(月) 20:52:20 ID:KtFJ47OitU
男「―‥という訳で俺の初恋は終了したわけだ。甘酸っぱいよなー…って、あれ?」

独り言のように思い出話をしていた青年は、めぐの息遣いの変化に気付いた。
先程までとは違って随分と深く呼吸をしている。首元に回された腕の力も弱まっているように思えた。

男「………寝てやがる!聞いてよ俺の初恋話!」

凡そ一定のリズムを保ってめぐの肩が上下する。
青年が体を起こすと、めぐはずるずると滑り落ちた。
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