男「あれ?何してたんだっけ?…なんで此処に居たんだっけ?」
住宅街の路地にポツリと立つ青年。見たところ、学生のようだ。
辺りを見渡しても、まるで自分以外の人間が魔法にでも掛けられたかのように姿を見せない。
灰色に染まった空は雨を降らせてパタパタと音を立てながらアスファルトを濡らしていく。
男「うわ!財布の中身散乱してるし!お札が濡れる!」
散乱しているお金を慌てて掻き集め、乱暴に財布に押し込んだ。
120: ◆b.qRGRPvDc:2011/11/5(土) 21:59:56 ID:abfFXIg/oE
男「待ってる奴が居るんだろ?居なくならないでほしいんだろ?なんであそこに居ないんだよ」
めぐはぴくりと体を揺らした。黒めがちな瞳に睫毛が掛かる。
ぎゅっと胸が、締め付けられる。
男「何を隠してんのか知らないけどさぁ…」
青年はゆっくりと体を起こし、真っ直ぐにめぐを見つめた。
男「お前と一緒に居たいんだよ、俺は」
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