姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」
王子「ありがとうございます」
姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」
王子「は?」
姫「見せてみなさい」ガバッ
王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0
766: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:24:28 ID:zZ0LLNhnzs
──不意に、ぎしりと何かが軋む音がして
唇に柔らかい感触が落ちてきた
……?
今の、なに?
誰かが、自分の髪にふれている
私の髪を、優しく撫でている
これは誰?
お父様?
ロイ?
それとも────、
767: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:26:20 ID:0VQbs4Y8tE
……うっすらと、目を開けた
寝起きだからか、視界がぼやけてよく見えない
「………?」
だんだん視界がはっきりしてくる
「………!」
見覚えのある顔
この2ヶ月、1日たりとも欠かさずにずっと見てきた、
「……おはようございます、姫」
王子の、顔
768: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:28:55 ID:Zn..IGjcXM
姫「……おう、じ……?」
王子が少し困ったように顔を赤らめ、微笑む
王子「す…すみません、姫。姫の寝顔があまりに可愛かったもので…」
王子「……が、我慢できなくなって、その…き、キスをしてしまったんですが…」
王子「怒らないでください、ね…?」
姫「っ…!!」
もう、何も考えられなかった
ただ、王子が目を開けて喋っているのがどうしようもなく嬉しくて、嬉しくて
手をのばして、王子に触れる
王子「わっ… 姫!?」
夢だったら怖いから
絶対に逃がさないように、また眠らないように
──おもいきり力をこめて、王子を抱きしめた
769: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:33:45 ID:9IAOdG2/VE
──────────
─────
第2王子「えーっ!ボクこんな長ったらしくてクサい文章読まなくちゃいけないの!?」
第1王子「結婚式のスピーチをすると言ったのはお前だろう。考えてやっただけありがたいと思え」
第2王子「うっわ〜、これボクのキャラ崩壊の危機だよ。『二人の和やかで幸せな結婚生活と、両国の今以上の親善な交流を望みます〜〜』なんて、笑っちゃって読めないよ!!」
第1王子「グダグダ言うな。俺は王に挨拶してくる」 スタスタ
第2王子「あっ、待ってよ!ボクも行くよー!!」 ダッ
770: 名無しさん@読者の声:2011/11/19(土) 23:34:40 ID:yL8Zs9ljV.
うおおおおおおおおお!!
王子ーーーーー!!
待ってたぞおおおおおおおお!!
支援支援しえーーーーーん!!
771: 名無しさん@読者の声:2011/11/19(土) 23:36:53 ID:cSpAHp.McE
わきゃーヽ(´∀`*)ノ
772: 名無しさん@読者の声:2011/11/19(土) 23:37:34 ID:y5G9XV1F1g
王子ぃぃぃぃぃぃ待ってたよぉぉぉぉぉぉぉぉ
773: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:38:11 ID:Zje4slNxzY
ロイ「……」
クレア「……よしっ、できました!」 スッ
ロイ「……礼服とか……」
クレア「とってもお似合いです!かっこいいです!」
ロイ「すっげー動きづれぇ。何これ、敵来たらどうすんの?戦えねぇじゃん」
クレア「ロイさんは披露宴だけ出席を許されたんですから、文句いわないでください!」
クレア「あっ!マスクは絶対にとらないでくださいね。ご馳走も食べちゃダメですよ」
ロイ「わかってるよ、しつこいな」
──コンコン
ロイ「ん?」
クレア「誰か来ましたね」
ガチャ
王子「──どうも」
ロイ「っ…!」
クレア「おっ、王子様!この度はおめでとうございます!」 ペコリ
774: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:41:09 ID:x4x9i9Nzlc
ロイ「…はっ、何の用だコノヤロー」
王子「相変わらず柄が悪いなぁ、お前」
ロイ「言っとくけど、俺はお前のことは祝福してねぇからな!姫の幸せを願う意味で結婚式に出るんであって、」
王子「はいはい、ありがとさん」
ロイ「だーっ!やっぱもっぺん喧嘩しねぇと気が済まねぇ!!」
クレア「きゃーっ、ロイさんやめてください!」 バタバタ
775: 名無しさん@読者の声:2011/11/19(土) 23:42:51 ID:yL8Zs9ljV.
ロイ、お前にはもうクレアがいるじゃないか
776: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:45:37 ID:x4x9i9Nzlc
王子「……でも、」
王子「ロイには凄く感謝してる」
ロイ「……は?」
王子「今まで姫を守ってくれて、ありがとう」
ロイ「……!!」
王子「これからは、僕が姫を守る」
ロイ「なっ…」
王子「間違えた」
ロイ「!?」
王子「これからは一緒に、姫を幸せにして、この国を守っていこう」
ロイ「……!!」
王子「まぁ、姫を渡すつもりはないけどね」 ニッコリ
777: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:48:50 ID:EgOrOssl86
ロイ「……はは…」
ロイ「お前にはかなわねぇなぁ…」
王子「…早く病気、治せよ」
ロイ「わかってるよ。俺の仕事は生涯、姫と国を守ることだ。病気になろうがなるまいが、関係ねぇ」
クレア「ロイさん…」
ロイ「…ま、そんなかっこつけても、俺はまだ暫く布団に寝てなきゃならねぇんだけどな」
王子「……」
ロイ「……だから、俺が復帰するまでは、」
ロイ「──姫のこと、よろしくお願いします」 ペコリ
778: 名無しさん@読者の声:2011/11/19(土) 23:56:45 ID:aMwffahcKs
王子!待ってた!!
ロイ…早く治せよ!!
779: ◆qoozyz1NgY:2011/11/19(土) 23:59:06 ID:fLSctY7Zi.
──ふわりと、純白のウエディングドレスが揺れた。
侍女「……とても綺麗です、姫さま」
大臣「うぅっ… ついにこの日が…うぅっ…」 グスッ
姫「ありがとう、みんな」
王「……ワシは娘の晴れ姿を見れて、幸せじゃ…。お前も幸せになるんじゃぞ、姫」
姫「はい、お父様」
くるりと回って、鏡の中の自分を見つめる。
姫「王子、可愛いって言ってくれるかな…」
無意識のうちに、頬が赤くなった。
──王子と出逢って、3ヶ月
色々あったけど、私はいま、このウエディングドレスを着ていることをすごく嬉しく思う
780: ◆qoozyz1NgY:2011/11/20(日) 00:05:16 ID:WDqI.QgUIw
楽しいこともつらいことも、王子との思い出は、全部心に残ってる
そしてこれからも、一緒に
ずっと一緒に、同じ道を歩んでいきたい
侍女「──姫さま、王子様がいらっしゃいましたよ」
姫「ありがとう、今行くわ」
ドレスの裾をきゅっと持ち上げて、大好きな人のところへ歩いていく
ありがとう
私はいま、とても幸せです
姫「……」
姫「結婚相手が男の娘だなんて」
姫「……悪く、ないかな!」
〜fin〜
781: 名無しさん@読者の声:2011/11/20(日) 00:06:24 ID:yL8Zs9ljV.
えんだああああああああああああ
782: 名無しさん@読者の声:2011/11/20(日) 00:07:10 ID:.SoJTZsdJo
>>1さんお疲れさま!
783: 名無しさん@読者の声:2011/11/20(日) 00:07:13 ID:ke8kDwatac
うわああああ乙でしたあああ!みんながこれからも幸せでありますように!
784: 名無しさん@読者の声:2011/11/20(日) 00:08:54 ID:JY6V4dC4Js
>>781
いやあああああああ
1乙!!!!
785: ◆qoozyz1NgY:2011/11/20(日) 00:09:20 ID:O9oYtu06ZI
はい!
読んでくださった方々、ありがとうございました!
これにてこのSSは終了です。
な、長かった…!
予定よりもどんどん長くなって、気がついたらこんなレス数にwwびっくりですよ!
しかし、これも一重に皆さんの支援のおかげです、本当にありがとうございました。
至らないところも多かったと思いますが、見逃してやってくださいw
今までかなりレス返さぼっていたので、最後くらいは超丁寧に全レスさせて頂こうと思います。今までレスしなくてごめんね!
雰囲気を壊したくなかったんです(´///`)
みんな大好きだ―――!!!
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