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姫「結婚相手が男の娘だなんて」
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1: ◆qoozyz1NgY:2011/10/7(金) 21:06:35 ID:qdMevyRfro

姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」

王子「ありがとうございます」

姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」

王子「は?」

姫「見せてみなさい」ガバッ

王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0


714:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:08:01 ID:UavECGF.sw

しかし、本国に支配されるおかげで食物が安定して供給され、悪政からも解放されることになったので、隣国の人々からは大いに歓迎された。

捕虜となっていた第2王子は、隣国が本国に歯向かうことがないように、あくまで建前上ではあるが、人質として暫くの間本国に滞在することになった。

第3王子は、本国側の要望により、病室を本国へ移された。


そして、戦争の後始末に追われる日々が過ぎ、穏やかな日常が戻りつつあった。


──終戦から、2週間。
王子はまだ、目を覚まさない。


715:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:11:16 ID:/Wp6oG/dVo

  - 本国 -


──コンコン

王「…入れ」

ガチャ

ロイ「──失礼します。戦死者の埋葬が全て終了しましたので、報告に参りました」

王「…うむ。ご苦労であった」

大臣「これで、戦争の事後処理はほぼ終わりましたな」

ロイ「はい」

王「……これでお前も、近衛隊長を退任か」

ロイ「…はい。これからは、結核の治療に専念します」

王「隔離治療室だったか…。感染を防ぐためとはいえ、心苦しいのぅ」
716:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:18:30 ID:7ZmvR.FKR.

ロイ「今まで他に感染者が出ていないことに感謝するばかりですよ。色々好き勝手やらせてもらいましたから」

王「うむ…」

大臣「…大分、痩せましたね」

ロイ「……そうですね。10キロくらい、減りました」

王「……」

王「……お前はまだ若い。しっかり休んで、早く治すんだぞ」

ロイ「ありがとうございます」
717:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:20:44 ID:M97GWVJjkM

ロイ「そういえば…、姫は?」

王「また王子のところじゃないかのう」

大臣「王子が本国に帰ってきてから2週間、ずっと病室に通いっぱなしですね」

ロイ「……」

王「外傷は大分治癒してきているようじゃが… いつ目が覚めるのかのぅ」

大臣「まさか、一生意識がないままなんて…」

王「よさんか、縁起が悪い」

ロイ「……」

ロイ「……失礼、します」
718:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:24:41 ID:apt6p77LGE

───────


ロイ(……どーすっかなぁ)

考えながら、王宮の廊下を歩く。

ロイ(……)

ロイ(…やっぱ、後悔はしたくねぇよな…)


ロイ「……あ」

不意に、前方から誰かが歩いてくるのに気づいた。
手に花瓶を持っている。


ロイ「──姫、」

姫「……あ」

ロイの姿を見て、姫がぴたりと足を止めた。

姫「ロイじゃない。仕事はもう終わったの?」
719:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:28:28 ID:tVDyKCFPzs

ロイ「はい。一通り終わりました」

姫「そっか、お疲れさま。ロイも無理しちゃダメよ?病気なんだから」

ロイ「はっきり言いますね」

姫「当たり前じゃない。こんなところで遠慮してどうするのよ」

ロイ「……」

ロイ「姫、」

姫「うん?」

ロイ「…俺は今日で、近衛隊長を辞めます。隔離治療室に入るので…」

姫「……」

姫「…そっか……」

ロイ「……」

ロイ「……だから、姫に伝えたいことがあります」
720:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:33:19 ID:TjuDwVsXHM

姫「伝えたいこと…?」

ロイ「……はい。前にも一度、言ったことがあるんですが」

ロイ「返事をもらえたらな、と思って」

姫「…?」

ロイ「病気で一兵士に過ぎない俺が、こんなことを言うのは場違いだってわかってます」

ロイ「でも… でも、伝えなきゃ、俺がまだ元気なうちに伝えなきゃ、絶対に後悔すると思ったんです」

姫「ロイ…」

ロイ「俺…」

ロイ「俺、姫が好きです。ずっとずっと、好きでした」


ロイ「──俺の傍にいてください。お願いします」
721:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:37:51 ID:v6l4HiRCsk

姫「……」

ロイ「……」

姫「……ごめん、ロイ」

ロイ「……え」

姫「……」

姫「あたし、王子のそばにいる」

ロイ「……!」

姫「っ… ほんとにごめんね!」

姫はそのまま、花瓶を抱き抱えてロイの横を走り去っていった。



ロイ「……」

ロイ「…フラれた……」
722:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:42:42 ID:OEv/Nma8qg

へなへなとその場にしゃがみこむ。

ロイ「……そりゃ薄々わかってたけどさぁ……」

ロイ「何年想いつづけたと思ってんだよおぉ……」 ズウゥン

ロイ「……」

ロイ「…これが失恋か…」 グスッ

ロイ「……はは…シャレになんね―…」


…やがてゆっくりと立ち上がり、後ろを振り返った。

ため息をついてから、柱に隠れる人影に声をかける。


ロイ「……いつまで隠れてやがんだ、コラ」
723:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:45:57 ID:MmjrPVvqx6

クレア「……!」

ロイ「……出歯亀かよ、ふざけやがって」

クレア「ちっ、違います、違います!」

慌てたようにクレアが柱の陰から飛び出してきた。

クレア「け、決して聞き耳を立てていたわけではなく!偶然通りかかったんです!」

ロイ「どっちでもいいよ。ったく… 男がフラれるところなんて見るんじゃねーよ」

クレア「……!」

クレア「す、すみません…」
724:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:48:38 ID:nky3KnsThQ

ロイ「……つーかお前、まだ帰ってなかったの。いつまで本国にいる気だよ」

クレア「あ…!そ、そのことなんですが!」

ビシッと背筋を伸ばす。

クレア「わ、私、この度ロイさんお付きの侍女に任命されました!」

ロイ「はっ…」

ロイ「はあぁ!?」

クレア「王様から直々に頼まれました!」

ロイ「……あ、ありえね―…」
725:
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:51:30 ID:JfGY8W0o7c

クレア「ロイさんが隔離治療室に入ってる間、私が身の回りのお世話をします!」

ロイ「ばっ… いらねぇよそんなもん!」

ロイ「大体、うつったらどうするつもりだ!!」

クレア「大丈夫です!城医さんから色々予防法を伝授していただきましたので、極力うつらない手法をとります!」

ロイ「……」

ロイ「……あ、そう……」  

クレア「…やっぱりご迷惑でしたか?」
726: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 22:53:24 ID:yL8Zs9ljV.
くそう・・・ロイにはまだクレアがいたのか・・・
爆発しロイ!
727: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 22:57:37 ID:mYM8Ym1HnU
いやクレアが爆発しろっ!
ロイは一途なんだ!
728: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 22:58:32 ID:yL8Zs9ljV.
クレアは俺にエクレア作れぃ!
729: 明日で終わる…かな?
◆qoozyz1NgY:2011/11/18(金) 22:59:39 ID:KQAgxdxGac

ロイ「……もういいや、勝手にしろ」

クレア「!」

クレア「はい!勝手にします!」


ロイ「……」

ロイ「……つーか」

ロイ「失恋したての男に近づくなんて、お前も考えたな」

クレア「へ!?」

ロイ「あーやだやだ、これだから姫以外の女は」

クレア「ちっ…違います!わ、私にそんな下心は微塵も…!」

ロイ「どーだかな」 ケラケラ

クレア「もうっ、ロイさんのばか―!!」
730: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 23:02:37 ID:yL8Zs9ljV.
明日で終わっちまうかもしれねえのか・・・
寂しくなるな・・・
731: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 23:08:04 ID:yL8Zs9ljV.
マダー?
732: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 23:10:57 ID:q5FQ2QIDbc
ロイをどつきまわしてやりたい。



…完治してから
733: 名無しさん@読者の声:2011/11/18(金) 23:12:41 ID:yL8Zs9ljV.
女性キャラをど突きまわしてy(ry
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名前:
sage:


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