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姫「結婚相手が男の娘だなんて」
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1: ◆qoozyz1NgY:2011/10/7(金) 21:06:35 ID:qdMevyRfro

姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」

王子「ありがとうございます」

姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」

王子「は?」

姫「見せてみなさい」ガバッ

王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0


663: 名無しさん@読者の声:2011/11/15(火) 22:39:48 ID:kU0.TrIKHA
第一王子…頑張れ

支援
664: 名無しさん@読者の声:2011/11/15(火) 22:48:50 ID:N0nxWG/O6Y
長男って辛いよな
わかるよ

支援
665: 名無しさん@読者の声:2011/11/16(水) 05:53:56 ID:O9oYtu06ZI
次男って馬鹿だよな…
わかるよ!!

支援
666: 名無しさん@読者の声:2011/11/16(水) 06:10:03 ID:Lnjzi0A3ek
何だかんだで三男って一番出来がいいよね
分かるよ
667: 名無しさん@読者の声:2011/11/16(水) 07:37:13 ID:p03NM465TM
うわぁああぁあぁあぁああああぁあやっぱ面白れぇなぁ!
続きめっちゃ気になる!紫煙紫煙紫煙!


668: 名無しさん@読者の声:2011/11/16(水) 13:38:20 ID:Sbys4aIzKQ
本国も、隣国も幸せになる事を願って…

CCCC

669: 名無しさん@読者の声:2011/11/16(水) 17:33:19 ID:xr/aBhm7kA
っCCCCC
670: 支援ありがとうございます
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 21:24:48 ID:KQAgxdxGac

戦いの日々が続いた。

当初の予定とは反対に、本国軍が優位に戦争を押し進め、徐々に隣国軍を後退させていく。


──そしてついに1ヶ月後、本国軍が隣国へ到達した。

堅く閉ざされた鉄壁の周囲を、何百人もの兵士が取り囲む。

事実上、隣国は籠城を余儀なくされる状況となっていた。



ロイ「──よし。あとはどうやって鉄壁を乗り越えて隣国に進入するかだな」

兵士1「なかなか頑丈にできていますね… 高さもありますし」

ロイ「ぶっ壊すのは無理だろうな」

兵士2「積み荷を何メートルもして飛び越えるというのは?」

ロイ「悪くねぇけど、のぼった瞬間矢で射られるぞ。あいつら、ずっとスタンバってやがる」
671:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 21:27:26 ID:a/d3N7/7Ow

兵士2「では、どうすれば…」

ロイ「……やっぱり国門を破壊するしかねぇな」

兵士1「できますかね?」

ロイ「……」

ロイ「もしくは、掘る」

兵士1「へ?」

ロイ「門の下なら金属が地中まで到達してないから、掘れば通り抜けする空間が作れるはず」

兵士2「なるほど…」
672:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 21:31:01 ID:bYbkJjNr/E

──────


隣王「──何故だ!!」

ダンッ、とテーブルを叩く。

第1王子「……」

隣王「我が国の軍事力は本国より強いはずだ!本来なら我が国が本国へ攻めこんでいるはずなのに……何故だ!!」

隣王「なぜ、我々が籠城しておるのだ!!!」

第1王子「……」

隣王「答えよ、第1王子!」

第1王子「……原因は色々考えられますが…」

窓際に歩み寄り、鉄壁を取り囲む本国軍を眺める。

第1王子「俺の、力不足です」
673:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 21:34:48 ID:2f74OR/8Q6

隣王「なに…?」

第1王子「…これからどうしましょうか、父さん」

隣王「……」

隣王「…他に手段がないというなら、籠城戦でかまわん。籠城戦であれば、兵の数が少なくても対抗できるだろう」

第1王子「……確かに籠城して守備に撤すれば、食糧的に半年はもつでしょう」

第1王子「ですが、籠城戦には高められた士気が絶対的に不可欠です。閉ざされた空間での、兵士たちの不安感やストレスは尋常じゃない… 今の我々には無理だと思われます」

隣王「では、どうしろというのだ!」

第1王子「降伏です」

隣王「…!?」

第1王子「俺はもう、疲れました」
674:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 21:40:01 ID:l5Pa902z2Y

隣王「疲れただと…?」

第1王子「1ヶ月、よく頑張ったと自分を褒めてやりたいくらいですよ」

隣王「勝たなければ意味がない!」

第1王子「父さんは何もしてないでしょう」

隣王「なに?」

第1王子「……」

第1王子「隣国の兵士は、もはやはじめの10分の1程度です。これ以上戦っても、俺は勝てる気がしません」

第1王子「意味のない戦いを、これ以上する必要がありますか?」
675:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 21:52:00 ID:sv4nAwFHwA

──そのとき、慌ただしい音がして、王間に兵士が飛び込んできた。


兵士「たっ、たたた大変です!!国門が突破されました!!!」

第1王子「!」

隣王「なんじゃと!?」

兵士「国門の下にトンネルを掘ったようで… どんどんと敵兵が進入してきます!!」

隣王「……」 ワナワナ

第1王子「……思ったより早かったですね」

隣王「っ… 絶対に城には侵入させるな!近づいてくる奴には矢を放て、石を落とせ!!」
676:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 21:56:00 ID:KdRzS59wow

──────


ロイ「っしゃぁ!5メートルくらいは掘ったぞ!!」 バッ

兵士1「た、隊長、顔が真っ黒です」

ロイ「ぺっ、ぺっ!土食っちまった!」

兵士2「隊長、お疲れ様です!」

兵士3「俺、一生隊長についていきます!」

ロイ「俺だけで掘ったわけじゃねぇし!──よし、穴堀り隊はちょっと休んでていいぞ!他の奴らは全員突撃準備しろ!!」

「はっ!!!」
677:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 22:02:27 ID:/kU2jJP7Ck


第1王子「──まぁ、父さんが戦えというなら、戦ってもいいですよ。俺は死なんか怖くない」

第1王子「でも… 戦えば、隣国は本当に滅ぶことになる。それでもいいんですか?」

隣王「…降伏したところで、隣国に何が残る」

第1王子「わかりません。終わった後に決まることですから」

隣王「……」

隣王「馬鹿らしい話だ。余裕綽々だった1ヶ月前が嘘のよう」

第1王子「それは俺も同じですよ」
678: 名無しさん@読者の声:2011/11/16(水) 22:07:17 ID:yTWeyWMdBg
第1王子……(´;Д;`)
679:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 22:12:25 ID:qf7Rx7Huy.

──第1王子が立ち上がり、王間を出ていこうとする。

隣王「……おい、どこへ行く」

第1王子「白旗を揚げるなら俺で十分でしょう?」

隣王「殺されるかもしれんぞ」

第1王子「そう簡単に殺されたりしないのでご安心を」

隣王「……」

第1王子「…兵士たちには、これ以上戦う必要はないと伝えますので……父さんも、覚悟をきめてくださいね」

隣王「……」

悩むように顔を歪めてから、頷く。

隣王「……わかった」

隣王「世話を、かけたな」


第1王子「俺のことはいいので、怠惰な弟たちを叱ってやってください。長男ばかりに働かせるなってね」

苦笑して、王間をあとにした。
680:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 23:03:57 ID:ZwYLXgVxwU

ロイ「──全員、城のまわりを囲め!不用意に攻撃するなよ!」

ダダダダッ、と慌ただしく兵士たちの足音が響く。


兵士1「…!」

兵士1「た、隊長!隊長!」

ロイ「ん?」

兵士1「城の中から人が…!」

ロイ「…!」

不意に、城門に人影が現れた。
黒い外套をまとい、長剣を腰に差した若い男。


ロイ「…第1王子…!」
681:
◆qoozyz1NgY:2011/11/16(水) 23:22:03 ID:8C0o4sgn8A

バッ、と兵士たちが一斉に剣を構える。

ロイ「待て!何もするんじゃねぇ!!」

制止して、再び第1王子を見つめる。

ロイ(…様子がおかしい…?)

第1王子「……」

すると、前触れなく第1王子が腰の剣に手を当てた。

ロイ「!」

思わず警戒して身構える─が、


─────ガシャッ


第1王子は、自分の剣を取るやいなや、兵士たちの目の前に投げ捨てた。

ロイ「……!?」

第1王子「……」

ロイを一瞥してから敵国の兵士を見据える。

…やがて、ゆっくりと口を開いた。


第1王子「──我々の、負けだ」


静かで、凛とした声だった。
682: 名無しさん@読者の声:2011/11/17(木) 00:21:13 ID:Lh8ZAZXuuE
よかった……(´;ω;`)…

隣国も本国もこれで争わなくて済むんですね…
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