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姫「結婚相手が男の娘だなんて」
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1: ◆qoozyz1NgY:2011/10/7(金) 21:06:35 ID:qdMevyRfro

姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」

王子「ありがとうございます」

姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」

王子「は?」

姫「見せてみなさい」ガバッ

王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0


574: 名無しさん@読者の声:2011/11/11(金) 21:19:57 ID:A36.rRUHjU
やっぱハッピーエンドじゃなきゃ。

ロイ、死なないで(´`)
575: ◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:15:59 ID:CFz6aP7Usc
支援&コメありがとうございますm(*__)m!!
完結まで返レスができないことをお許しください
576: 名無しさん@読者の声:2011/11/11(金) 22:16:52 ID:EKSJzxcqmM
物語の最初の雰囲気と最近の雰囲気の違いにびっくりwww

だが面白い!!
これ漫画化じゃね?
C!
577:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:18:12 ID:CFz6aP7Usc


王「──やむを得ん。今すぐ国中の兵士を召集し、軍隊を編成しよう」

ロイ「よろしくお願いします。隣国がこちらへ到着するのにはまだ時間がかかるはずですから…
できる限り人数を集めてください」

王「うむ。ここで国を失うわけにはいかんからのう…。お前が報告してくれたおかけじゃ。感謝するぞ、ロイ」

ロイ「いえ… 国に仕える身として当然のことをしたまでです」

王「ご苦労であった。お前は早く城医のところで手当てしてもらえ」

ロイ「はい」
578:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:22:48 ID:T77F4lTOsc

王「……」 フゥ

王「…のう、大臣」

大臣「はい」

王「ワシは未だに王子に裏切られたということが信じられんのだ」

大臣「……」

王「あんなに素直で、姫のことを慕っていてくれたのにのぅ…
ワシは夢でも見ていたんじゃろうか」

大臣「……私も同じ気持ちですよ。つい数時間前までは、ここで談笑していたのに」

王「うむ…」

大臣「……姫さまは、大丈夫でしょうか」

王「……今はそっとしておくしかなかろう。これから我が国は臨戦態勢に入らなければならぬ。姫には今暫く、耐えてもらわねば…」
579: 名無しさん@読者の声:2011/11/11(金) 22:30:19 ID:I1hh53K5aA
久しぶりに来たらなんか凄い展開に…((゚Д゚ll))
王子…でも本心じゃないと信じてるよ…

CCCCCCC
580:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:31:38 ID:gg9sVDbflo

大臣「戦争ですか… 我が国が最も避けたかった事態になってしまいましたね」

王「うむ…。もし王子が自分は何も知らなかったと言ってくれたら、もう少し状況が変わっていたかもしれん」

王「しかし…王子の言葉を聞いて、もはや契約云々で済むことではないと悟ったよ」

大臣「…そうですね…」

王「……じゃがな、大臣」

大臣「はい」

王「ワシはまた、あの可愛い王子が帰ってきてくれるような気がしてならん」

王「今もワシの目には、二人がトランプをしたり城下町へ出かける姿が、見える。……瞼の裏にはりついて、とれんのじゃ」
581:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:39:15 ID:Xsg4vDSHiM

  - 医務室 -


城医「──はい。とりあえず脇腹の手当ては済みましたよ」 スッ

ロイ「ありがとうございます」

城医「本来ならもっと安静にしていてほしい傷ですよ。ふさがってないし…、痛いでしょう?」

ロイ「思ったより深くねぇみたいだし、大丈夫だよ」

ロイ「…それに、他の兵士が戦争にいくってのに、近衛隊長の俺が寝てるわけにはいかねぇ」

城医「……」

城医「……先日行ったロイ殿の診断結果なのですが、」

ロイ「あ?」

城医「──ロイ殿は、結核です」
582:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:41:59 ID:esacBCDh.U

ロイ「……」

城医「せ、戦争前にこのようなことをお伝えするのはどうかと思ったのですが…」

城医「私は医者として、どうしても…黙っていることが…」

ロイ「……いいよ」

城医「え?」

ロイ「薄々気づいてたし。覚悟はしてた」

城医「ろ、ロイ殿…」

ロイ「別に今すぐ死ぬってわけじゃねぇんだろ?だったら、治療は戦いが終わってからでいい」
583:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:48:05 ID:Y7BaV1vgDU

城医「で、ですが… ロイ殿は隣国視察から帰ってきてまともに休んでないのでしょう」

城医「その上に結核の症状…。
とても戦うのは無理です」

ロイ「……俺は、さ」

ロイ「国のために死ねるなら本望なんだ。病気なんかでだんだんくたばってくより、剣で貫かれた方がマシだって思ってる」

城医「……」

ロイ「それに、いくら血を吐いたって、俺の身体が動く限りは… 俺が剣を握れる間は、俺は戦える。」

城医「…ロイ殿…」

ロイ「…先生、ごめん。俺が生きて帰ってきたら、結核の治療に専念する。約束するよ」

城医「……」

城医「わかりました。我が国の軍隊には、あなたが必要です」

城医「…必ず、帰ってきてくださいね。ベッドを用意して待っていますので」
584:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:51:59 ID:uZn9xXorvI

──バタン


ロイ「……ふー」

ロイ(俺も出陣の準備しねーと…)

ロイ「ごほっ、ごほっ」


「……あの、ロイさん」

ロイ「え?」

クレア「……」

ロイ「…なんだお前、部屋の前にいたのかよ。びっくりしたじゃねぇか」

クレア「……はい」

ロイ「……」

ロイ「…俺と先生の話、聞いてたのか」
585:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:55:49 ID:QsZCryh2P.

クレア「……すみません」

ロイ「…なにそんなにショボくれてんの?別に今すぐ死ぬわけじゃねーよ」

クレア「だ、だって結核って…!お、恐ろしい流行り病だと聞いたことがあります!」

ロイ「だったらなるべく俺に近づくな。うつりたくなかったらよ」

クレア「っ… な、何でそんなこと言うんですか!」

ロイ「お前のために言ってるだけ」

クレア「私は平気です!うつりません!」
586:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 22:57:47 ID:tII4jXRnG2

ロイ「根拠もなく見栄はってんじゃねぇ。お前は侍女の部屋にでも泊めてもらって、おとなしくしてろ」

クレア「っ…」

クレア「わ、私はロイさんの傍にいます!」

ロイ「なんで?」

クレア「なんでって… し、心配だからですよ!」

ロイ「いい。迷惑」

クレア「だっ、誰のおかげで本国へ来れたと思ってるんですか!」
587:
◆qoozyz1NgY:2011/11/11(金) 23:01:23 ID:OHenw44lQM

ロイ「お前のおかげ。だから避難してろって言ってんだろが」

クレア「でも…!」

ロイ「……つーか」

ロイ「お前、俺のなんなの?」

クレア「え…」

ロイ「わりぃけど、お前みたいな女、興味ねーんだわ」

クレア「…!」

ロイは踵を返すと、スタスタと廊下を歩いていった。
588: 名無しさん@読者の声:2011/11/11(金) 23:19:06 ID:RS4QTzybjU
つCCCCCCCCCC

凄い展開になってる…!

589: 名無しさん@読者の声:2011/11/12(土) 09:53:26 ID:nUErM70S8M
ちょっ…
ロイに殺意わいた

いいんだクレアたんは私が幸せにするもん!!!

っCCCCCC
590: 名無しさん@読者の声:2011/11/12(土) 18:56:51 ID:r517UsUXT6
ロイとクレアがくっついたら殺意わく!

ロイは一途に姫を思ってたらいいなぁ


591:
◆qoozyz1NgY:2011/11/12(土) 20:09:51 ID:dOfZ1I1ro.

──────


侍女1「……ねぇ、姫さまは?」

侍女2「なんか部屋に閉じこもってるみたいで。開けてくれないの」

侍女3「誰も入ってこないでー、だって」

侍女2「そりゃあショックよねぇ…王子様がいなくなっちゃったんだもの」

侍女1「心配だわ…」


「──ねぇ」
592:
◆qoozyz1NgY:2011/11/12(土) 20:11:46 ID:yUqErVkrqI

侍女1「へっ!?」

侍女3「ロイ様!び、びっくりするじゃないですかぁ〜」

ロイ「わり。……姫は?」

侍女2「ご自室におられます」

ロイ「ふーん」

ロイ「…俺、入ってもいいかな?」

侍女3「えぇ!?」

侍女1「さ、さすがにロイ様でもそれは… 誰も入れるなと命じられていますので」

ロイ「……」
593:
◆qoozyz1NgY:2011/11/12(土) 20:14:08 ID:OSGANJ/Nfc

 - 姫の部屋 -


姫「……」 グスン

姫(……なによ、王子のばか)

姫(やっぱり私となんか結婚したくなかったんじゃない。私のことなんて何とも思ってなかったんじゃない)

姫(……しかも、政略結婚ですらなかった)

姫(王子はただ、戦争に勝ちたかっただけ)

姫(……)

姫(あ…あんな薄情な奴と少しでも仲良くしてたなんて…)

姫(ほんと、馬鹿みたい…) グスッ


──コンコン

姫「……」

コンコン

姫「……誰よ。入ってこないで」
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