姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」
王子「ありがとうございます」
姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」
王子「は?」
姫「見せてみなさい」ガバッ
王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0
382: ◆qoozyz1NgY:2011/10/31(月) 21:18:51 ID:hDHpJ5nbX.
クレア「あれ、もういいんですか?」
ロイ「あぁ。うまかったよ、ありがとう」
クレア「ひゃーっ!また褒められちゃった!」
ロイ(変なやつ…)
クレア「…そういえば、どうして隣国へ行こうとしてるんですか?面白いものなんてないと思いますけど」
ロイ「それは──」
次の瞬間。
突然胸に圧迫されるような重みがかかり、何かがこみあげてきた。
ロイ「──っ!」
慌てて口を覆う。
ロイ「ごほっ、ごほっ、ごほっ」
クレア「ロイさん!?」
383: ◆qoozyz1NgY:2011/10/31(月) 21:22:19 ID:Sxz12VfY0s
ロイ「っ、ごほっ、ごほっ、ごほっ…」
苦しそうに顔を歪める。
慌ててクレアがロイに駆け寄った。
ロイ「ごほっ、ごほっ」
クレア「ろ、ロイさん大丈夫ですか!」
背中に手をあて、さする。
ロイ「近づくな…」 ゴホッゴホッ
クレア「咳、止まりませんか!?何か喉につまったでしょうか、それとも──」
ロイ「近づくなっつってんだろ!!!!」
クレア「っ!」 ビクッ
384: ◆qoozyz1NgY:2011/10/31(月) 21:47:58 ID:1aUoG5Q0f2
ロイ「……」 ハァ、ハァ
クレア「……」
ロイ「………わりぃ」
クレア「! いっ、いえ!こちらこそ勝手なことしてごめんなさいっ…」
ロイ「……」
額の汗をぬぐう。
血のついた手のひらを、クレアから見えないようにハンカチで拭いた。
クレア「…すみません…。私、ちょっと馴々しくしすぎましたよね」
ロイ「……風邪、うつしたくねぇから」
クレア「え?」
ロイ「今度咳したくなったら外に行くわ」
クレア「えぇ!?」
385: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:34:20 ID:T/2e1zFibk
ロイは死んでほしくないぃ
386: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:38:39 ID:O2iLUoTt4M
いやロイはしななきゃ駄目だ!!!!
しんで王子にあやまらなきゃ…
387: 名無しさん@読者の声:2011/10/31(月) 23:39:50 ID:6iDiLHT5wA
ロイがしんだって王子は喜ばないよ(`;ω;´)!そして私は泣く(`;ω;´)!
388: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:05:17 ID:abfFXIg/oE
ロイはもう王子とくっつけばいい
389: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:13:20 ID:9OlYbe6a82
クレアたん可愛い俺の嫁
390: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:13:57 ID:OxfdlXW7XU
>>388
そ れ だ !
391: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:15:17 ID:/h1J5f9sxg
>>388
奇才現る
392: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 00:44:24 ID:emIXT3i.Lo
>>388
アッー
393: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 01:00:14 ID:Cd/PMBqUCQ
イク〜!
394: 名無しさん@読者の声:2011/11/1(火) 20:53:56 ID:rlABdhtnEw
支援あげ
395: ◆qoozyz1NgY:2011/11/1(火) 23:51:01 ID:GUEAzaQzlA
少し補足
姫の国→本国
王子の国→隣国と表記します
隣国の人でも自分の国を「隣国」と呼ぶのでご注意を
396: ◆qoozyz1NgY:2011/11/1(火) 23:53:08 ID:NA5BbxDVyU
クレア「…もし、具合悪かったら言ってくださいね。風邪薬くらいはありますから」
ロイ「…あぁ」
クレア「……」
クレア「──隣国へは、行かないほうがいいですよ」
ロイ「は…?」
クレア「私はその隣国から逃げてきたんですから」
ロイ「!」
クレア「……」
ロイ「……隣国について、知ってることを教えてほしいんだけど」
クレア「知らないのに隣国へ行こうとしてたんですか?」
ロイ「外面なら知ってるさ。けど…俺にも事情がある」
クレア「……」
クレア「…わかりました。私の知ってる範囲で、お話します」
397: ◆qoozyz1NgY:2011/11/1(火) 23:56:40 ID:QFizjqWWJ6
───城(夜)、姫の部屋
姫「──そういえば、ロイの姿を見ないわね」
侍女「はい、そうですね… どこかへお出かけになっているようですけど」
姫「あら、そうなの?」
侍女「婚約パーティーまでにはお帰りになられるそうですよ」
姫「な〜んだ…せっかく他国視察から帰ってきてくれたのに。近衛隊長も暇じゃないのね…」
侍女「…さ、寝台の準備が終わりましたよ」 パッパッ
姫「ん、ありがと」
コンコン
姫「?」
侍女「誰か来ましたかね」
コンコン、
『王子です。姫、ちょっといいですか?』
398: ◆qoozyz1NgY:2011/11/1(火) 23:58:01 ID:Ix/8/HR8zU
姫「……夜にレディの部屋に来るなんて、あんたも大胆なことするじゃないの」
王子「え! いやいや、違いますよ、そんなつもりは微塵も」
姫「じゃあ何の用よ」
王子「暇だったので。トランプやりませんか?」
ニコッと笑って、得意気にトランプを取り出す。
姫「……それだけのために来たの?」
王子「はい。あ、ポーカーじゃなくてもいいですよ。ババ抜きでも七並べでも」
姫「やだ。負けるの目に見えてるもん」
王子「えー」
姫「……」
王子「…? どうかしましたか、急に難しい顔して」
姫「……思い出した。王子、あんたにずっと聞きたいことがあったの」
399: ◆qoozyz1NgY:2011/11/1(火) 23:59:34 ID:HUyNmpQ.3E
王子「聞きたいこと…?」
姫「政略結婚のこと。私はずっと嫌だ嫌だ言ってたけど、あんたの意見を何も聞いてない」
王子「……」
姫「王子はどういうつもりで私との結婚を承諾したの?やっぱり国のため?」
王子「……そうですね。国のため、といえば国のためです」
姫「この国との戦争を避けるため?」
王子「…それは、隣国にはあてはまりません」
姫「?」
400: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 00:02:19 ID:NHcPp6t4no
姫「どういうこと?隣国との不和の原因は国境争いで、その衝突を避けるための政略結婚なんじゃないの」
王子「姫は本当に何も知らないんですね」
姫「む。しょ、しょうがないじゃない!外交とかお父様に任せきりで、全然興味なかったし」
王子「…確かに簡単に言えば国境争いですが、国境を変えようと積極的に働きかけているのは隣国です」
王子「一方この国は保守的で、国境を広げようとも狭めようともしていません」
姫「……じゃあ、不和の原因は隣国だってこと?」
王子「はい」
401: ◆qoozyz1NgY:2011/11/2(水) 00:03:54 ID:YvuzyYVhZU
クレア「──隣国は、資源的に貧しい国です。木や草がなく、土地は枯れ、満足に作物を収穫することができません」
クレア「ですから、国民が懸命に働いても食料が賄いきれないのです。飢餓で亡くなる人も少なくありません」
ロイ「…確かにな。俺もここまで走ってきてわかったが、隣国へ近くなるほど土地が痩せてきている」
クレア「はい。…ですが、王はそのような国民の事情をわかっていてもなお、重い税を課してきます。自分たちの、裕福のために」
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