姫「ありえないわ。しかも私より可愛いし」
王子「ありがとうございます」
姫「褒めてないから。……あんたちゃんとキンタマついてんの?」
王子「は?」
姫「見せてみなさい」ガバッ
王子「ちょっ、やめ…!うわあああああああぁ」 >>0
303: ◆qoozyz1NgY:2011/10/27(木) 23:38:47 ID:ZcWpf5xQ5g
──────
姫「……はぁ…」
姫「王子のばか… 何で来ないのよ…」
姫「……絶対ほっぺたビンタしてやる…っ!」 グスッ
──そのとき、
ガチャリ 姫「!」
突然檻の鍵があけられ、ぬっと男が顔を覗かせた。
姫「あーっ!!あんた!!」
パンドラ「ご気分はいかがですか?」
304: ◆qoozyz1NgY:2011/10/27(木) 23:41:17 ID:HquBRzpqmg
姫「ふざけんじゃないわよ!こんなところに閉じ込めて、訴えてやるんだから!!」
パンドラ「まぁまぁ。それに関しては申し訳ありませんでした」
パンドラ「これから出して差し上げますので、どうぞ機嫌を直してください」
姫「はぁ!?ごめんなさいで済むと思ってんの!?早く財布返しなさいよ!あと、王子!王子はどこよ!!」
パンドラ(なんと凶暴な……まだ落ち着いてないのか…)
パンドラ「…オージさんなら丁度今、舞台にいます。案内して差し上げましょう」
姫「は?」
305: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 00:06:55 ID:ZoYc6yK4vU
──────
ラン「……へぇ、驚いた。あんたそんな余裕ぶっこけるんだ」
王子「まぁね」
ラン「いいよ。ちょっとくらいケガしても文句いわないで──」
ラン「ねっ!!」
ダンッ、と地を蹴りランが王子に向かって駆け出す。
ガキィンッ!
先ほどと同様に、振り下ろされた剣を王子の剣が受けとめる。
───が、王子は剣を受けとめたまま微動だにしない。
ラン「……っ」
ググッ、と剣を押し込むが、全く王子の剣は揺らがない。
ラン「……これならどうだっ」
一旦身体を退き剣を構え直すと、今度は四方八方から剣撃を放った。
キンッ、キンッ、キンッ!
一辺倒な剣筋ではないはずなのに、王子は全て見切ったように受けとめる。
306: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 00:09:36 ID:WPw5dFjMQg
ラン(こいつ… 一歩も動いてない……っ!?)
素早く王子の背後に回るが──
ガキィンッ!
王子は前を向いたまま、腕と剣だけを後ろに回してあっさりと止める。
ラン「な…!?」
王子「……」
ラン「な…何なのよあんた…!!」
王子「…君は女だから、やっぱり腕力がないよ。ロイの剣だったらこんなふうにはいかないけど」
ラン「何ですって…!?」
王子「もういいかな、」
ガキッッ!! 「!」
均衡していたランの剣を振りさばく。
王子「──これがオモチャみたいな剣で良かった」
ニッコリと笑って、勢いよく刀身に向かって自分の剣刃を叩きつけた。
307: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 00:14:09 ID:1aUoG5Q0f2
───鈍い音がして、剣が空を舞った。
ラン「……!?」
カランッ、と剣が床に落ちる。
……だがその剣は、真っ二つに折れていた。
ラン「う、うそ…」
王子「まぁ、所詮サーカス用の剣だし」
そう言って、王子は自分の剣を示した。
ラン「……!」
ランの剣ほどひどくはないが、王子の剣も二つに割れている。
王子「こういうわけだから。引き分けってことにしない?」
会場に大きな歓声が上がった。
308: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 00:16:33 ID:.an2ZGn4Bc
ワーワー ワーワー
ラン「……冗談じゃないわ。見ず知らずの女に、私が引き分けなんてありえない」
王子「でも…」
ラン「女に負けるのだけは絶対にイヤ。許せない」
ラン「……剣なんていらない」
王子「──!」
フッ、とランの姿が消えた。
王子(左っ…)
左横からやってきたアッパーを間一髪で避ける。
王子「やめろ、これはサーカスのパフォーマンスだろ。こんなの芸じゃない」
ラン「うっさいなぁ、新入りに決定権はないよ!」
そのまま、がむしゃらにパンチや蹴りを繰り出してくる。
王子(…相当イライラしてるな…。看板娘に不向きなわけだ)
309: 名無しさん@読者の声:2011/10/28(金) 00:17:22 ID:4N/yaiYbEA
王子かっこいいよぉぉお!
王子ください!(∵*)
しかしバニーちゃん姿でやってるのか…www
萌えるな!(・∀・)
310: 名無しさん@読者の声:2011/10/28(金) 00:21:31 ID:zb75NEKtkk
CCCCC
311: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 00:39:40 ID:r7uU1uvmEE
王子「落ち着きなよ」
パンチを放ったランの腕をガシッ、とつかむ。
ラン「!」
次の瞬間、一気に体勢を低くしてランの足をなぎ払った。
ラン「くぅっ…」
ランは小さく声をあげたが、転ぶ瞬間に手を床について前転し、王子に向かって勢いよく跳ね、ひざ蹴りを繰り出した。
王子「っ…」 バッ
王子はそれをバク宙で避けると、そのままバク転を続けて距離をあける。
王子「しょうがないなぁ、」
ラン「!」
息をつく間もなく、今度は王子から間合いを詰めにいった。
312: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 00:44:51 ID:QIyxlkKpbI
ラン(速いっ…)
あっという間に王子が自分の眼前に入る。
ラン「てりゃっ」 ビュッ
正面から来た王子に拳をうつが───
ラン「!?」
王子が視界から消えていた。
「……ちょっと痛いけど我慢してね」
ドカッ!!
王子はランの上空に飛翔。右足を引き寄せ加速をつけると、ランの背中を蹴り飛ばした。
ラン「きゃぁっ」
どてっ、とランが前のめりになり、転ぶ。
王子「ちょっと君調子にのりすぎだよね」
そのまま着地すると、倒れているランに近づいた。
ラン「!? いっ、いたたたたた」
ラン「きゃーっ、痛い痛いやめてっ!」
王子「ギブ?ギブ?」
……そこにはバニー少女が中華服少女に卍固めをかますという、異様な光景が広がっていた。
313: 名無しさん@読者の声:2011/10/28(金) 01:01:55 ID:.yw9LayCwY
シュールwww
C
314: 名無しさん@読者の声:2011/10/28(金) 01:07:40 ID:3Nsg4FPNeQ
wwwwwwwww
つCCCCC
315: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 01:29:11 ID:jR1JaAuaqs
ワーワー ワーワー
姫「……なにこれ」
パンドラ「サーカスです」
姫「あれ誰?」
パンドラ「ランちゃんとオージさんですね」
姫「何で王子がバニーになってるの?何で王子が女の子に卍固めキめてるの?」
パンドラ「オージさんにはサーカスのお手伝いをしてもらっていたのです」
姫「……」 ダッ
パンドラ「あぁ!?お嬢さん困ります、勝手に舞台に上がられてはっ」
316: 295:2011/10/28(金) 01:38:21 ID:jo4dSKI5kg
姫頑張れ!
つCCC
コソ(性懲りもなくまた描きました…!)コソッ
317: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 01:40:46 ID:6l3aJR6yFE
ラン「きゃーっ、ムリムリもうムリっ」
王子「……」 ギシギシ
ラン「ぎ…ギブ!ギブアップ!わ、私の負けだよぉ!!」
王子「……ふー」 スッ
解放すると、ランはヒーヒー喘ぎながらその場に倒れこんだ。
王子「…ごめん。そんなにキツかったかな」
ラン「ち、違うもん… 悔しいだけだもん…」
ラン「女に負けるなんて、一生の恥…」 グスッ
王子「……勘違いしてるみたいだけど、僕は男だからね」
ラン「は?」
王子「僕は男」
ラン「……は?」
王子「どいつもこいつも…」 ハァ
318: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 01:46:09 ID:j3r3Hvi5Xw
ラン「し、信じらんない… こんな女みたいな男が存在するんだ」
王子「……」
ラン「じゃ、じゃあ私、女に負けてない…?」
王子「……何でそんなに女に負けるのを嫌がるのか知らないけど」
王子「君は十分強いよ。男の僕が言うんだから間違いない」
ラン「…よ…」
王子「よ?」
ラン「良かったああぁぁっ!!」ガシッ
王子「わっ」
いきなりランが王子に抱きついた。
ラン「私ね、小さい頃からずっと武芸を習ってたから、それに関しては人一倍自信もってたの!だから、絶対同じ女だけには負けたくなくて、」 ギュー
王子「わ、わかった、わかったから離して!」
ラン「やだ!!!」 ギュー
姫「………お〜う〜じ〜〜」
王子「!?」
319: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 01:50:03 ID:jxhZHLJ7ek
王子「ひ、姫…!?」
姫「……」 ゴゴゴゴゴ
王子「あの、これは違うんです、そ、その、事故で」
ラン「♪♪」 ゴロゴロ
姫「…私はずっと一人で檻の中にいたのに……」
王子「ひっ…」
姫「助けにきてくれるのずっと待ってたのに…!」
王子「ぼ、僕は姫を助けるために、」
姫「うるさーいっ!そうやって女の子と楽しく遊んでればいいのよ!!!」
バチーーンッ!!!!
会場に子気味良い音が響いた。
320: ◆qoozyz1NgY:2011/10/28(金) 02:00:18 ID:QIyxlkKpbI
>>309
王子カッコいいと言ってもらえて嬉しいです!( ^ω^)
はい、王子あげます!もらっていってください!←
>>310>>313>>314
たくさんの支援ありがとうございます―!!
>>316
またまたありがとうございます!!すごく良かったです、大切にします!!良ければまた描いてくださいね(*・∀・)
このSSも半分は終わりました!
皆さんこれからもよろしくお願いしますm(*__)m
今日は強引にたくさん書いたので疲れますた…(笑)
321: 名無しさん@読者の声:2011/10/28(金) 02:01:18 ID:3Nsg4FPNeQ
乙!!
王子は私の嫁にほしいwww
322: 名無しさん@読者の声:2011/10/28(金) 02:05:57 ID:ge9IR0wMlk
乙支援
王子は叩かれてばかりですね
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