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戦争の体験談を語るわ
Part7


95:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 01:30:21.54 ID:kv3yaWMo
ソニアの所へ入る直前か、直後かわからない。
隠れて振り返ったら、戦車が向かってきていた。
メルヴィナは俺が隠れたのを確認したら、横になりながら体を
動かして俺達の方向に背を向けたんだ。

96:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 01:32:16.05 ID:kv3yaWMo
頼むから味方でいてくれって、敵だとしたら、気づかないでそのまま通り過ぎてくれって
そう祈った。だけど、現実は全然幸運なんてないんだよ。思ったとおりにならないし、
神様なんていなかったんだ。戦車はメルヴィナの横で止まって、上からスルツキの軍服を着た
兵士が出てきたんだ。

98:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 01:39:47.15 ID:kv3yaWMo
ごめん。あんまり細かく書きたくない。ごめん。
降りてきた兵士はさ、メルヴィナの事を蹴ったんだ。メルヴィナは濁った叫び声を一瞬だしてさ、
生きているって確認した兵士は、笑いながら何かを言った。そしたらもう一人、兵士が出てきて、
暴れるメルヴィナを叩いて、服を脱がせて乱暴したんだ。たった8歳の少女に乱暴したんだよ。
メルヴィナは泣き叫んでもおかしくないのに、自分の口を手で押さえて、叫ばないようにしてるんだよ。

99:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 01:42:09.12 ID:kv3yaWMo
俺らに助けを求めないように、俺らが見つからないようにしてるんだよ
自分が酷い目にあってるのに、怖くて痛くて辛いはずなのに、
メルヴィナは自分よりも俺達を心配して、自分の口を押さえてるんだよ。
俺とソニアを助ける為に必死に耐えてたんだ

105:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 01:51:55.59 ID:kv3yaWMo
すぐにでも飛び出さなきゃいけない。助けなきゃいけない。
でも、それをしたらメルヴィナの行動は全て無駄になってしまう。
俺には決断できなかった。何でこんな選択をしなきゃいけないんだって、
山中の生活を通して、感情をあまり外に出せなくなっていたソニアや
俺は泣きながら見ていることしか出来なかった。
これが戦争なんだって。これが人間なんだって。これが神様の作った世界なんだって。
神様なんて、残酷な悪魔だと思った。
俺は本当に無力で、何も出来ない弱虫で、本当は俺があそこで殺されているべきなのに、
俺はメルヴィナに代わって死ぬほどの勇気を持っていなかったんだ。
持っていたとしても、それは本当の勇気だとか決意じゃなかったんだ。
日本に居る頃は、自分は何でも出来る、やろうと思えば何でも出来る人間だと思っていた。
だけど、実際の俺はあまりに無力で何も出来ない弱虫だったんだ。

107:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 01:55:11.19 ID:kv3yaWMo
ソニアはずっとごめんなさいと繰り返し言っていた。
俺は、メルヴィナが乱暴されて、連れ去られるのを見ている事しか出来なかった。
この時だったよ。今まで憎しみだとか、悲しみだった心が、自分には抑えられないぐらいの
怒りと殺意みたいなのに変わっていた。絶対にあいつらをころすって。
ころしたいって。

108:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 01:55:36.32 ID:kv3yaWMo
ごめん。少し休ませてください。

110:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 01:58:06.09 ID:FbHZpE20
ゆっくり休んで
辛いのに書いてくれて本当にありがとう

116:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:00:31.37 ID:OtPEKa6o
言葉も出ない

117:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:00:36.77 ID:D3NWmico
でもこれで>>1がそいつらを殺したら
今度はそいつらの遺族が>>1をぶっ殺したいって思うよね

118:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:01:49.42 ID:cpIQv7w0
>>117
それが歴史的に繰り返されて民族の根深い対立が起こるんだろうね・・・

120:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:04:55.21 ID:kv3yaWMo
>>117
だから俺は書いて誰かに伝えなきゃいけないんだ
それを誰かに伝えて、何かを感じて欲しいから書いてるんだ
もう少し待って、そしたら俺が伝えたいことが、何となくわかってもらえるかも
しれないんだ。
もうちょっと、少し時間をください

122:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:06:40.64 ID:FbHZpE20
世界中の紛争地域でさ
今このときも>>1みたいな思いをしてる人がいるんだよな

127:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:13:09.76 ID:PZRHr5Ao
俺の場合、こういう出来事の詳細を知らなかったんじゃなくて知ろうとしなかったんからな
想像力の欠如で済むレベルじゃないな

128:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:14:57.99 ID:kv3yaWMo
それから数時間くらい、俺とソニアはそこから動けないでいたんだ。
だけど、ここにずっと居たって何も変わらない。
俺とソニアは手を繋ぎながら、轟音止まない方向へ向かった。
世界は不幸なことばかりじゃなくて、幸せもあるかもしれない。
だけど、不幸幸せ不幸みたいに、交互に来るとは限らないんだ。
俺達は、ずっと目指していたゴラジュデに、沢山の大切な犠牲を払って
辿り着いたと思ったよ。だけど、街には入れないんだ。

130:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:16:51.96 ID:kv3yaWMo
近づくことも出来ないんだ。もう、街はスルプスカの軍に包囲されて、
攻撃を受けていたんだ。山の中にもスルプスカの兵士が大勢居て、
全ての希望を打ち砕かれてさ。声も出なかった。

131:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:20:25.73 ID:kv3yaWMo
ここに留まることも、街へ入ることもできない。
俺とソニアは、世界で二人だけ取り残された気分になってさ、
でも諦めたら駄目だって。自分に言い聞かせて、
ゴラジュデから離れて延々と、山の中をあり着続けたんだ。

132:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:20:46.73 ID:kv3yaWMo
ごめん。山の中を歩き続けたんだ

133:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:22:05.37 ID:kv3yaWMo
ここらへんは、日記もちゃんとかいてなくてさ、何日歩き続けたかわからない。
でも、今思えば、約2ヶ月くらい山中で生活した経験がなかったら、
俺とソニアはここで死んでいたと思う。

129:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:15:02.90 ID:OtPEKa6o
紛争時のサラエヴォの映像
>>1はこんな状況の中、街に居ることもままならなかったんだな

135:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:26:01.81 ID:cpIQv7w0
というか、>>129の動画でなんでこの人たちこんなところにいるの?
なのに、子供だけで山の中放浪って・・・

137:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:28:54.94 ID:kv3yaWMo
>>135
街から出れないからだよ。陸路で街に入る事も、出ることも出来ないんだよ。
包囲された街に残された人々には、包囲が解けるのを待ち続けて、
生き抜くしかないんだよ。援軍も見込めない中、いつ包囲が解けるのか、
それとも死ぬのか、わからないままそこで生き抜くしかないんだ

136:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:26:30.02 ID:kv3yaWMo
歩き続けて何日目かわからないけどさ、小さな川というか湧き水みたいなところがあって、
そこで休んでいたら、銃をもった人が駆け寄ってきたんだ。スルプスカの兵士かと思ったけれど、
そうじゃなくてさ、ボシュニャチの民兵の人たちだった。

138:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:33:36.77 ID:kv3yaWMo
それから93年の10月くらいまで、一年半くらいボシュニャチの民兵の人と行動を共にしたんだ。
俺はさ、彼らと過ごして1ヶ月ほど経った頃に、俺も戦わせてと頼んだんだ。
何でもするって。死んでもいいって。だから俺も戦わせてって頼んだんだ。

139:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 02:34:51.14 ID:QwzgeD.0
>>1よ
楽になるために書くならまだしも辛い思いをして書くこたねえと俺は思うぞ

140:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:36:47.37 ID:kv3yaWMo
>>139
辛くても書かなきゃいけないから書いてるんだ。
これは俺の為でもあるんだ。

141:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:41:16.83 ID:kv3yaWMo
勇気を出すって。勇気を出して戦う。もう逃げないって。だからお願いって。
でも、彼らはそれを許してくれなかった。中学生くらいの子どもにも銃を持たせているのに、
何で俺は駄目なのかってしつこく聞いたんだよ。スルプスカの兵士が許せないって。
そしたら、名前は書けないけど、民兵の一人が俺に言うんだ。
戦いに勇気なんて必要ない。
生きる事にこそ勇気が必要なんだ。
君は戦う以外にも出来る事があるだろう。
君だから出来る事があるだろう。
俺達は戦争が終わるまで生きていられないだろう。
君は、ここで何が起きたかを伝えなさい。
同じ事が起きないように。
辛くても生き抜いて、そして胸を張って
友人に天国で会えるようにしなさいって。

143:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:45:03.06 ID:kv3yaWMo
彼らと過ごした間、俺は色んなものを目にした。
俺の中で、この時スルツキの人々や軍、警察、民兵は絶対的な悪のような
存在になっていたんだ。そして、ボシュニャチは被害者だと。
だけど、違ったんだよ。民兵の人たちはさ、スルツキの集落を襲って、
食料を奪ったり、スルツキの大人や子どもを殺害したり、
女性をレイプしたりしていたんだ。
俺はわからなくなっちゃったんだ。何が正しくて、何が間違っているのかとか。
何が悪で、何が正義なのか。あんなに被害を受けて、その苦しみを知っているはずの
人たちが、同じ事を、相手の民族に、人々にするんだ。

145:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:52:02.43 ID:kv3yaWMo
俺は、何でそんなことをするの?やめようよって何度も言った。
それはやっちゃいけないことだよって。
そういうと、決まって民兵の人は悲しそうな顔をしてさ、
そんなのはわかっているんだって。でもこうしないと、自分達の仲間が同じ目に合うって。
矛盾に気づいているのに、それをしなければいけない状況だったんだ。
ボシュニャチもスルツキも。
俺はこの時、まだ彼らの紛争の歴史も何も知らなかった。
前にも書いたと思うけれど、スルツキの人々も同じように、歴史上で何度もこういった
虐殺の被害に合ってるんだ。どちらも被害を受ける苦しみや怒り、恨みをしっているのに、
それでも尚、お互いにそうしなければ、やられる状況になっていたんだ。

146:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:52:53.16 ID:kv3yaWMo
恨みや禍根は残されたまま、次の世代へと引き継がれて、また同じ悲劇を繰り返している。
それがこの時の紛争だったんだ。

147:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 02:58:58.97 ID:kv3yaWMo
前に、国は3つの勢力に別れたって書いたよね。
ボシュニャチ、フルヴァツキ、スルツキの3勢力に。
ボシュニャチとフルヴァツキは最初は味方同士のような感じだったけれど、
連携は取れていなくてさ、国内で、つまりヘルツェグ=ボスナでは
フルヴァツキの軍や人々によって、ボシュニャチやスルツキの人々が虐殺された。
一つの民族が、一方的に虐[ピーーー]るのではなく、お互いに民族浄化の応報を
繰り広げていたんだ。

148:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 03:00:15.41 ID:2MTA.cIo
レイプする必要あんのかよ

149:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:04:20.53 ID:kv3yaWMo
>>148
レイプは単に性的欲求を満たす為の行為じゃないんだ。
敵対する、憎む民族の女性をレイプする、それは自分達の民族が、
敵対する民族に勝利する、やっつけるといった優越感を示す行為でもあったんだ。
だから、女性は標的になったんだ。

150:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:06:17.03 ID:kv3yaWMo
9月に入ると、フルヴァツキとスルツキの二つの勢力が同盟を結んでさ、
ボシュニャチは二つの民族から挟まれる状況になったんだ。
その理由は、フルヴァツキの人々も、自分たちによる、自分達の国が、
このボスニア・ヘルツェゴビナの領内で欲しかったんだ。そして、
最初は共に戦ってもヘルツェグ=ボスナ内でスルツキの人々が
一掃されて、領地の争いが減ったんだ。フルヴァツキからすれば、
次はボシュニャチだったんだ。

151:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:08:54.79 ID:kv3yaWMo
10月の中旬ぐらいだった。
ボシュニャチの勢力は、スルツキ・フルバツキの二つの勢力に挟まれ、絶望的な状況になっていた。
俺はそういった経緯は、日本に帰ってきてから知ることになったけど、この時、自分達が
かなり追い詰められているというのは何となく認識していた。

152:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:11:16.14 ID:kv3yaWMo
俺とソニアが一緒に過ごしていた民兵達の部隊も、人数がどんどん減っていって、
人手が不足していた。この日も、殆どの人が離れた街に行ってしまって、
拠点としていた洞窟には十数人しか残っていなかったんだ。

154:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:17:31.33 ID:kv3yaWMo
もう秋になって、辺りが暗くなる時間も早くなってきていた。
拠点に残っている大人はさ、殆どが負傷した人だったんだ。
だから、俺は暗くなる前にさ、水を汲んでくる必要があった。
この時、ソニアも一緒につれて行けば良かったんだよ・・・。
だけど、誰かが負傷した人を見てなきゃいけなくて、
俺が水を汲んできて、その間ソニアが負傷した人を看ているって
するしかなかったんだ。

157:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:22:41.74 ID:kv3yaWMo
水を汲む場所までは、山を下らなきゃいけなくて、子どもの足で往復4時間くらいかかるんだ。
水を汲んで洞窟の近くまで来た時には、もう辺りは暗くなっていた。
ソニアはちゃんと看てるのかなって心配しながら、水汲んできたよって洞窟の中に入ったんだ。

158:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:25:58.77 ID:kv3yaWMo
だけどさ、洞窟の中に明かりが点いてないんだ。もう外は暗くて、洞窟の中も真っ暗なのに、
明かりが点いてないんだよ。最初はおかしいなって思ったんだ。だけど、ソニア疲れて
寝ちゃったのかって。ちゃんと看病しなきゃ駄目じゃないかって。
ソニアちゃんと看ててって言ったでしょって言いながら、スイッチを押したんだ。

160:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:29:20.82 ID:kv3yaWMo
だけど、明かりが点かないんだ。何回押しても点かないんだ。俺さ、民兵の人たちと
過ごしている間、前のように本当に危険な目に合う事が殆どなかったんだ。
ソニアを守るって、だからどんな時でも俺はソニアから離れちゃ駄目だし、
どんな時でも警戒して、気をつけてなきゃいけないんだ。
でも、馬鹿な俺はその大切なことも忘れて平和ぼけしてさ、それを怠ったんだ。
信じたくなかった。ただ電球が切れただけだと思いたかった。

161:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:33:33.70 ID:kv3yaWMo
確かめるのが怖かった。誤解であってくれって、神様どうか誤解であってくださいって
祈ったんだ。だけど、洞窟の奥に進んでいくに連れて、真っ暗で何も見えなくても、
嗅いだ覚えのある臭いがするんだ。錯覚だって。これは錯覚だって。気のせいだって。
でも、うめき声とかも微かに聞こえてきて、何かが焼ける臭いもしてきてさ、
気づいたら両手に抱えていた水の入れ物を落としていた。

162:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:34:34.01 ID:kv3yaWMo
ソニアの名前を何度も呼んだんだ。ソニアソニアどこにいるのって。隠れないで出てきてよって。
だけどソニア全然出てこないし返事しないんだ。

163:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:37:47.99 ID:kv3yaWMo
酷い話だけどさ、横で兵士の人がうぅって苦しそうに声を出していたんだ。
だけど、俺はそれどころじゃなかったんだ。必死に地面に這いつくばって、ソニアが
居ないか手探りで探したんだ。何人か、冷たくなった大人の死体とかに触れたけど、
それに驚いたり気遣ってたりする余裕なんてなかったんだ。

164:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:40:48.10 ID:kv3yaWMo
どれくらい探してたのかわからない。もう時間の感覚とかもよくわからなくなっていた。
気づいたら、洞窟の奥まで来ててさ。壁に手を付きながら探していたら、小さな体に触れたんだ。
すぐにわかった。夜になると、いつも一緒にくっ付きながら寝てたんだ。すぐにソニアだってわかった。

165:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:41:49.77 ID:kv3yaWMo
頭が真っ白になって両手でソニアに触れたんだ。でも、ソニアの体は温かかったんだ。

167:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:43:32.27 ID:kv3yaWMo
息もしていて、ソニアは生きていたんだ。良かった。何が起きたかわからないけど、ソニアは生きてる。
良かったって。ソニア大丈夫?って声をかけたら、小さい声でうん。って言ったんだ。

168:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:44:47.20 ID:kv3yaWMo
離れてごめんねって。ソニアを追いて水汲みにいってごめんって言いながら、ソニアを抱き寄せたんだ。

170:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:50:41.56 ID:kv3yaWMo
そしたら、手に生暖かい液体がついてさ、最初は何かわからなかった。でも臭いを嗅いだら、
血ってすぐにわかったんだ。慌ててソニア怪我してるの?ソニア大丈夫なの!?って聞いたんだ。
ソニアはまた小さな声で、うん。って言ったんだ。俺は急いで傷の手当しなくちゃって思って、
洞窟の中は暗くてよく見えないから、ソニアを背負って外に出ることにしたんだ。
ソニアの体がいつもより軽く感じて、そしてソニアの体から垂れる血のピチャ、ピチャ、って音が、
洞窟の中で響いていたんだ。不安になった。だけど、ソニアは返事をしているし、ちょっとした怪我なんだって、
ちょっとした怪我だって、悪いことを考えないように必死に自分に言い聞かせたんだ。

171:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 03:53:48.55 ID:kv3yaWMo
洞窟の外に出た時は、もう外も真っ暗で、月が綺麗に輝いていたんだ。
俺はソニアを草の上に下ろしたんだ。最初は見間違いかと思った。
だけど、何回目をこすってもさ、ソニアのお腹から血が一杯出てるんだ。

174:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 04:02:07.16 ID:kv3yaWMo
頭の中で理解できないような色んな感情とかが渦巻いてきたんだ。だけど、
血を止めなきゃって。俺は上着を全部脱いで、ソニアの上着を捲ってさ、
血を止めようとしたんだ。そしたら、ソニアのお腹に大きな穴が何個も空いてて、
そこから沢山の血が流れてたんだ。俺ってば、分厚いコート着ててさ、背負ってるのに、
こんなに血が出てるのに気づかなくて・・・
シャツでソニアのお腹を抑えたんだけど、全然血が止まらなくて、どうしようどうしよう、
誰か来てよって泣きながらソニア大丈夫だよ大丈夫だよって何度も叫んだんだ。
でも血が止まらないんだ。そしたら、ソニアが血を口から垂らしながら、
うん。だいじょうぶ。って言ってさ。 しゃべっちゃ駄目って言ってるのに、
小さな声で喋り続けるんだよ。月が綺麗だねって。どうして祐希泣いてるのって。

175:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 04:06:25.96 ID:kv3yaWMo
ソニアを心配させちゃ駄目だって思って、泣いてないよ。だから喋らないでって言ったんだ。
だけどソニアはそれでも話すのをやめなくて、声を出すたびに血が溢れてくるんだ。
混乱してて、慌てて、怖くて、正確には覚えてないんだ。だけど、ソニアは昔の話をしだしてさ。

176:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 04:12:00.97 ID:kv3yaWMo
特別な日覚えてる?って。俺すぐには思い出せなくて、何?って言ったんだ。そしたら、
祐希にお友達になってくれたお礼をした日って言うんだ。
俺は覚えてるよ。忘れるわけないじゃんって泣きながら答えたんだ。
そしたら、ソニアはちょっと笑いながら良かったって言って、
あの時も綺麗な月だったねって。
俺はうまく言葉が出せなくて、うん、うん、って相槌しか打てなかったんだ。
それでもソニアは喋り続けて、
ずっと一緒にいれなくてごめんねって言うんだ。
ソニアはわかっていたんだ。自分が大怪我して、もう助からないってわかってたんだ。
もう俺は何て言葉を返したらいいかわからなかった

178:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 04:14:38.92 ID:kv3yaWMo
ソニアは、もうお腹押さえなくていいって、その代わり手を握ってって言うんだ。
もうソニアは手に力が入らないみたいで、俺の手を握り返せないんだ。

179:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 04:17:22.14 ID:kv3yaWMo
手を握ってさ、目の前にいるのに、ソニアが言うんだ。
祐希、ちゃんと手にぎってる?そこにいる?って。
俺はちゃんと握ってるよ。隣にいるよって答えたんだ。
そしたら、そっか。良かったって言ってさ、ごめんね、ありがとうって小さな声で言った後、
何も喋らなくなったんだ。

180:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 04:19:38.33 ID:kv3yaWMo
息はまだしてたんだ。もし医者がいれば、医者じゃなくても大人が居ればソニアは助かるかもしれないんだ。
でも、俺は何も出来ないんだよ。大切な子がソニア以外いなくなったり死んじゃったりして、
もうソニアしかいないのに。たった一人の大切な人なのに何も出来ないんだよ。
ソニアの息が少しずつ弱くなって、体が冷たくなっているのに、横でただ泣きながら見ているしか
出来ないんだよ。

181:祐希◆.0dKn/WD26:2010/05/23(日) 04:20:12.06 ID:kv3yaWMo
ごめん、ちょっと時間ください。

186:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 04:23:27.39 ID:f8egtOwo
涙が止まらん
ゆっくりでいいから
がんばれ
最後まで付き合うから

188:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします:2010/05/23(日) 04:29:55.29 ID:2IUFLkDO
最後まで付き合うつもりだ
そして、周りのVIPPERでも2ちゃんねらーでもない人達にも、
この手記を伝えていきたいと思ってる

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