サシャ「キスの味、私に教えてください」
Part1
1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:19:26 ID:xZ0u7r/Y
・ネタバレ一応なし
・にわかファンなのでキャラ崩壊しているかもしれないから一応注意
・最後まで書きためしてありますのでサクサク貼ります
・が、初投稿なのでもたついたらすみません
・マイナーカップリング
・サシャはかわいい
2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:20:06 ID:xZ0u7r/Y
ーー朝、女子寮
サシャ「ふう、やっと水汲み終わりました」
サシャ「あとは取り替えたシーツを持って行くだけですね」
サシャ「ついでだからクリスタとユミルの分も持って行きましょう、よいしょっと」バサッ
サシャ「ん……これは? 雑誌ですかね?」
サシャ「えーっと……『恋する乙女の恋愛マガジン5月号』?」
サシャ「ユミル……のものではないですよね。ということはクリスタですか」
サシャ「クリスタったらおませさんですね、もうっ///」
サシャ「……どういうことが書いてあるんでしょうか」ペラッ
サシャ「『彼と一歩踏み込んだ関係へ! 虜になっちゃうキスの味』特集……」ペラペラ
サシャ「……キスって味がするんですか!?」ガーン
サシャ「これは今すぐにでも味あわないといけませんね……!」ジュルリ
サシャ「あ、でも……『彼』ってことは男の人じゃないとダメなんでしょうか?」
サシャ「これは持ち主であるクリスタに聞いてみるに限りますね。よーし」スタスタ
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:21:02 ID:xZ0u7r/Y
ーー朝、食堂
クリスタ「あ、おはようサシャ。お疲れさま」モグモグ
サシャ「おはようございますクリスタ。ところで、質問があるんですが」
クリスタ「ふぇ? なぁに?」モグモグ
サシャ「キスって男の人としないとダメなんですか?」
クリスタ「……」
クリスタ「ええー!? もうっ、朝から突然何?」カオマッカ
サシャ「いや、ちょっと気になりまして」
クリスタ「質問の意図がよくわからないけど、その……普通は男の人とするんじゃないかな……///」カアアアア
サシャ「なるほど、ありがとうございます」
クリスタ(もう、サシャったら……)
サシャ(つまりこれは男子に頼むしかない、ということでしょうか……しかしどうやって)グヌヌ
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:21:53 ID:xZ0u7r/Y
エレン「よおサシャ、ここいいか?」
サシャ「あ、どうぞどうぞ」
ミカサ「私たちもいるけどいい?」
アルミン「他のテーブルあいてなくてさ、ごめんね」
サシャ(アルミン……!)ハッ!!
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:22:36 ID:xZ0u7r/Y
アルミン「ん? どうしたのサシャ? ……ってうわっ!」モニュッ
サシャ(アルミンはきっと甘い味がするんでしょうけど、それはちょっとありきたりですよね)ぷにぷに つんつん
アルミン「あの……サシャ……? ご飯食べられないんだけど……?」タジタジ
ミカサ「……サシャ? アルミンのほっぺたをどうして触ってるの?」クビカシゲ
サシャ(肉つきもそこまでよくないですし……そうですね、どうせならお肉の味がする人がいいです)ぐいぐい
アルミン「いてててててさひゃいひゃいいひゃい」
エレン「おいサシャ、アルミンのほっぺたが伸びちゃうだろ! 俺のパンやるからやめろ!」
サシャ「別にいりません」
エレン・ミカサ・アルミン「!?」
サシャ(うーん、他の人を当たりましょう)
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:23:30 ID:xZ0u7r/Y
ーー昼、対人格闘訓練
サシャ(というか、お願いしてもすんなりやらせてもらえるとは限りませんよね)グヌヌ
コニー「よおサシャ。余ってんなら俺と組もうぜ」
サシャ「コニー……いいですよ、やりましょう」
コニー「よーし俺が先にならず者をやるぞ!」
サシャ(コニーか……)
コニー「おりゃ! ……ちっ、うまく避けるなお前!」
サシャ(コニーなら、お願いしたらやらせてくれるかもしれませんね)ぷにぷに つんつん
コニー「うわっ! 避けながら顔をつつくな!」モニュッモニュッ
サシャ(しかしこの肉質は……どうも鶏肉っぽい気がします)ぐいぐい
コニー「いでっ、いでででででで!! お、おいサシャ、避けながらほっぺたつまむな! おい! どうやってるんだそれ!」
コニー「くっそ……昼に俺のスープやるから離せよ!」
サシャ「別にいりません」
コニー「!?」
サシャ(……どうせなら牛肉質な人がいいですね)
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:24:20 ID:xZ0u7r/Y
ーー夜 食堂
サシャ(……ていうか牛肉質な人っていましたっけ)グヌヌ
サシャ(やはりここは品質安定のアルミンか、安全牌のコニーで妥協すべきなんでしょうか……)
エレン「……おい、サシャの奴大丈夫なのか? さっきからメシに手つけてねえけど」
ミカサ「朝から様子はおかしかった。パンに反応しないなんてありえない」
コニー「俺がスープやるって言ってもいらないって言ってたな」
アルミン「なんだか心配だね。具合でも悪いのかな」
クリスタ「サシャ、ここいい?」
サシャ「あ、クリスタ……どうぞどうぞ」
クリスタ「ふふ、お邪魔するね」
サシャ「ところでユミルはどうしたんです? 朝から見ませんが」
クリスタ「うん、今朝からいろいろ当番が重なっちゃったみたいでね。この後も掃除当番あるらしいし、夕食も間に合うかどうか……」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:25:00 ID:xZ0u7r/Y
クリスタ「ってサシャ、全然ご飯に手がついてないけどどうしたの? 食欲ないの?」
サシャ「え? ……ああ! スープが冷めてる!」ガーン
クリスタ「珍しいね、サシャがご飯のこと忘れるなんて」
サシャ「あはは、ちょっと考えごとしてまして」
ライナー「よお、ここいいか?」
ベルトルト「僕もいいかい?」
クリスタ「あ、お疲れさまライナー、ベルトルト。もちろんいいよ」
サシャ(ライナー……ベルトルト……)
サシャ(………………)ガタッ
クリスタ「サシャ? どうしたの?」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:25:56 ID:xZ0u7r/Y
ライナー「ん? 珍しいなサシャ、全然食べてないじゃないか……っておい?」モニュモニュッ
サシャ(ライナーは……ちょっと固いのが気になりますが、体つきは同期の誰よりもしっかりしてますよね)ぷにぷに つんつん ぐいぐい
ベルトルト「さ、サシャ? 何してるの……ってちょっ!?」モニュニュッ
サシャ(ベルトルトは……肉質は柔らかそうですけど、ちょっと野性味に欠ける気がします)ぷにぷに つんつん ぐいぐい
ライナー・ベルトルト「あだだだだだだだだだだ」
クリスタ「サシャどうしたの? おなか空いたの? 私のご飯あげるからやめてあげて! ね?」
サシャ「別にいりません」
クリスタ・ライナー・ベルトルト「!?」
サシャ(うん。今回はライナーにしましょう)
サシャ(となると、問題は段取りですね……)
サシャ(できるだけ人目に付かないほうがいいですよね)
サシャ(うーん、食糧庫に進入するために、見回り時間は全部頭に叩き込んであるんですが、問題はどうやって誘い出すか……)
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:26:55 ID:xZ0u7r/Y
ユミル「私の天使いいいいいいいい!!」ダキッ
クリスタ「きゃあっユミル!?」
ユミル「ああもう朝からずっと会えなくて天使成分足りないよー今からでもいいからくれよー」スリスリ クンカクンカ
クリスタ「やっ、ちょっ、くすぐったぃ……やめてってばぁ」
ユミル「だってこの後まだ掃除当番あるんだぜー? やってらんないよなー、なんだってライナーと二人きりでやんなきゃなんねえんだよ」
サシャ「!?」
ライナー「おいおい、本人目の前にして言うか普通?」
ユミル「うっせぇよ、今の私はクリスタ成分が足りなくて心が狭いんだ」
ベルトルト「クリスタ成分って……」
ユミル「なあ芋女、掃除当番替わってくれよ」
クリスタ「ユミル、ダメだってばーー」
サシャ「やらせてください!」
クリスタ・ユミル・ライナー・ベルトルト「!?」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:28:04 ID:xZ0u7r/Y
クリスタ「どうしたのサシャ、突然大声出して」
サシャ「……あ、いえ、その、今日はとっても掃除がしたい気分なんですよ! なので代わってもらいたいなって!」
ユミル「……おいどういう風の吹き回しだ」ボソボソ
サシャ「あの、代わりにお願いがあるんですけど」ボソボソ
ユミル「なんだよ?」ボソボソ
サシャ「ベルトルトを引きつけておいてくれませんか、できれば消灯時間ギリギリまで」ボソボソ
ユミル「はぁ? ……先に言っとくがベルトルトの都合もあるから絶対ってわけにはいかないぞ?」ボソボソ
サシャ「ある程度でいいです。ユミルにお任せします」ボソボソ
ライナー「……おい、そこ何相談してるんだ」
サシャ「いいえ何も? さーってごちそうさまでした、掃除楽しみだなぁ~」
クリスタ「い、いつのまにか食べ終えてる!? サシャ、ちょっと待ってよー!」
ユミル「……なあベルトルト、この後終わったらちょっとつきあってくれよ」
ベルトルト「? 別にいいけど」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:28:48 ID:xZ0u7r/Y
ーー夜 備品倉庫
サシャ(ふっふっふ……今日は運が私に味方しているようですね)
サシャ(幸いここは備品倉庫……殴ったり縛ったりするには打ってつけのものがたくさんあります)
サシャ(しかも次の見回りが来るのは確か消灯時間の三時間後!)
サシャ(ライナー……逃がしませんよ!)クワッ
ライナー「おおサシャ、当番押しつけられたってのに早いな」
サシャ「ええ……楽しみでしたので……!」ニヤリ
ライナー「? そ、そうか……変わった奴だなお前も」
サシャ「さあライナー、はじめましょう……? 楽しい楽しい掃除の時間ですよ……?」ジュルリ
ライナー(なぜ涎が……?)
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:29:21 ID:xZ0u7r/Y
サッサッサッ フキフキ キュッキュッ ガサゴソ
サシャ(……あとはタイミングですよね)グヌヌ
ライナー「サシャ、そっちの棚は壊れかかってるらしいから気を付けろよ?」
サシャ(というか、ここまでトントン拍子でこぎつけちゃいましたから、何にも考えてませんでした……)ショボン
ライナー「おーい、聞いてるか?」
サシャ(いえ……もうこうなったらいっそ強行突破です)
ライナー「危なっかしいな……おい、サシャったら」
サシャ(このモップで殴りかかって、気絶してる間にやっちゃいましょう……!)ギュッ
サシャ(振り向いて一発……叩き込みます!)
サシャ「……よしっ」クルンッ ガツンッ
サシャ「……………………ガツン??」 グラッ
サシャ(!? 棚がこっちに倒れて……なんで!?)
ライナー「サシャ!!」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:30:09 ID:xZ0u7r/Y
サシャ「う……あ……」
サシャ「いたたた……ラ、ライナー……?」
ライナー「 」
サシャ(た、棚の下敷きに……私を庇って!?)
サシャ「う、うそ……? しっかりしてくださいライナー!」ユサユサ
サシャ「えっと、誰か……! そうだ教官呼んでこなくちゃ、じゃなくて医務室に連れて……ああでも私一人じゃ運べません!」アタフタ
サシャ「と、とにかく下から引っ張り出さないと……!」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:30:50 ID:xZ0u7r/Y
サシャ「よいしょっ……! ぐうっ、これ重い……!」グググ...
サシャ「う~……! なんのっ、これしきっ!!」グイッ
サシャ「よしっ、なんとか元の位置に戻りました……」ハアハア
ライナー「……ぐ」
サシャ「ライナー!? 大丈夫ですか!?」
ライナー「あ、ああ……怪我はなかったか、サシャ?」
サシャ「はい、私は何とも……」
ライナー「そうか、よかった……ぐっ」
サシャ「ああっ、まだ横になっててください! 無茶しちゃダメですよ!」オロオロ
ライナー「ああ、そうさせてもらう……まだ頭がグラグラするしな」
サシャ「それってマズいんじゃ……誰か呼んできたほうがいいですか?」
ライナー「いや、休んでいれば治る……大丈夫だ」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:31:34 ID:xZ0u7r/Y
サシャ「…………」
サシャ(私は、何をやっていたんでしょう……)
サシャ(ライナーに怪我をさせてまで……私は、何を……)
サシャ「ごめんなさい、ライナー……」
ライナー「気にするな、これくらいアニの蹴りに比べたら何倍もマシだ」
サシャ「でも……私……」
ライナー「……サシャ?」
サシャ「ごめん……なさい……っ!」ポロポロ
ライナー「!? お、おいサシャ、なんで泣いてるんだ?」
サシャ「ひっぐ、だって、だってぇ……!」
サシャ「わだじのせいでぇ……っ! らい、らいなーに、けがを……」ボロボロ
・ネタバレ一応なし
・にわかファンなのでキャラ崩壊しているかもしれないから一応注意
・最後まで書きためしてありますのでサクサク貼ります
・が、初投稿なのでもたついたらすみません
・マイナーカップリング
・サシャはかわいい
2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:20:06 ID:xZ0u7r/Y
ーー朝、女子寮
サシャ「ふう、やっと水汲み終わりました」
サシャ「あとは取り替えたシーツを持って行くだけですね」
サシャ「ついでだからクリスタとユミルの分も持って行きましょう、よいしょっと」バサッ
サシャ「ん……これは? 雑誌ですかね?」
サシャ「えーっと……『恋する乙女の恋愛マガジン5月号』?」
サシャ「ユミル……のものではないですよね。ということはクリスタですか」
サシャ「クリスタったらおませさんですね、もうっ///」
サシャ「……どういうことが書いてあるんでしょうか」ペラッ
サシャ「『彼と一歩踏み込んだ関係へ! 虜になっちゃうキスの味』特集……」ペラペラ
サシャ「……キスって味がするんですか!?」ガーン
サシャ「これは今すぐにでも味あわないといけませんね……!」ジュルリ
サシャ「あ、でも……『彼』ってことは男の人じゃないとダメなんでしょうか?」
サシャ「これは持ち主であるクリスタに聞いてみるに限りますね。よーし」スタスタ
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:21:02 ID:xZ0u7r/Y
ーー朝、食堂
クリスタ「あ、おはようサシャ。お疲れさま」モグモグ
サシャ「おはようございますクリスタ。ところで、質問があるんですが」
クリスタ「ふぇ? なぁに?」モグモグ
サシャ「キスって男の人としないとダメなんですか?」
クリスタ「……」
クリスタ「ええー!? もうっ、朝から突然何?」カオマッカ
サシャ「いや、ちょっと気になりまして」
クリスタ「質問の意図がよくわからないけど、その……普通は男の人とするんじゃないかな……///」カアアアア
サシャ「なるほど、ありがとうございます」
クリスタ(もう、サシャったら……)
サシャ(つまりこれは男子に頼むしかない、ということでしょうか……しかしどうやって)グヌヌ
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:21:53 ID:xZ0u7r/Y
エレン「よおサシャ、ここいいか?」
サシャ「あ、どうぞどうぞ」
ミカサ「私たちもいるけどいい?」
アルミン「他のテーブルあいてなくてさ、ごめんね」
サシャ(アルミン……!)ハッ!!
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:22:36 ID:xZ0u7r/Y
アルミン「ん? どうしたのサシャ? ……ってうわっ!」モニュッ
サシャ(アルミンはきっと甘い味がするんでしょうけど、それはちょっとありきたりですよね)ぷにぷに つんつん
アルミン「あの……サシャ……? ご飯食べられないんだけど……?」タジタジ
ミカサ「……サシャ? アルミンのほっぺたをどうして触ってるの?」クビカシゲ
サシャ(肉つきもそこまでよくないですし……そうですね、どうせならお肉の味がする人がいいです)ぐいぐい
アルミン「いてててててさひゃいひゃいいひゃい」
エレン「おいサシャ、アルミンのほっぺたが伸びちゃうだろ! 俺のパンやるからやめろ!」
サシャ「別にいりません」
エレン・ミカサ・アルミン「!?」
サシャ(うーん、他の人を当たりましょう)
ーー昼、対人格闘訓練
サシャ(というか、お願いしてもすんなりやらせてもらえるとは限りませんよね)グヌヌ
コニー「よおサシャ。余ってんなら俺と組もうぜ」
サシャ「コニー……いいですよ、やりましょう」
コニー「よーし俺が先にならず者をやるぞ!」
サシャ(コニーか……)
コニー「おりゃ! ……ちっ、うまく避けるなお前!」
サシャ(コニーなら、お願いしたらやらせてくれるかもしれませんね)ぷにぷに つんつん
コニー「うわっ! 避けながら顔をつつくな!」モニュッモニュッ
サシャ(しかしこの肉質は……どうも鶏肉っぽい気がします)ぐいぐい
コニー「いでっ、いでででででで!! お、おいサシャ、避けながらほっぺたつまむな! おい! どうやってるんだそれ!」
コニー「くっそ……昼に俺のスープやるから離せよ!」
サシャ「別にいりません」
コニー「!?」
サシャ(……どうせなら牛肉質な人がいいですね)
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:24:20 ID:xZ0u7r/Y
ーー夜 食堂
サシャ(……ていうか牛肉質な人っていましたっけ)グヌヌ
サシャ(やはりここは品質安定のアルミンか、安全牌のコニーで妥協すべきなんでしょうか……)
エレン「……おい、サシャの奴大丈夫なのか? さっきからメシに手つけてねえけど」
ミカサ「朝から様子はおかしかった。パンに反応しないなんてありえない」
コニー「俺がスープやるって言ってもいらないって言ってたな」
アルミン「なんだか心配だね。具合でも悪いのかな」
クリスタ「サシャ、ここいい?」
サシャ「あ、クリスタ……どうぞどうぞ」
クリスタ「ふふ、お邪魔するね」
サシャ「ところでユミルはどうしたんです? 朝から見ませんが」
クリスタ「うん、今朝からいろいろ当番が重なっちゃったみたいでね。この後も掃除当番あるらしいし、夕食も間に合うかどうか……」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:25:00 ID:xZ0u7r/Y
クリスタ「ってサシャ、全然ご飯に手がついてないけどどうしたの? 食欲ないの?」
サシャ「え? ……ああ! スープが冷めてる!」ガーン
クリスタ「珍しいね、サシャがご飯のこと忘れるなんて」
サシャ「あはは、ちょっと考えごとしてまして」
ライナー「よお、ここいいか?」
ベルトルト「僕もいいかい?」
クリスタ「あ、お疲れさまライナー、ベルトルト。もちろんいいよ」
サシャ(ライナー……ベルトルト……)
サシャ(………………)ガタッ
クリスタ「サシャ? どうしたの?」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:25:56 ID:xZ0u7r/Y
ライナー「ん? 珍しいなサシャ、全然食べてないじゃないか……っておい?」モニュモニュッ
サシャ(ライナーは……ちょっと固いのが気になりますが、体つきは同期の誰よりもしっかりしてますよね)ぷにぷに つんつん ぐいぐい
ベルトルト「さ、サシャ? 何してるの……ってちょっ!?」モニュニュッ
サシャ(ベルトルトは……肉質は柔らかそうですけど、ちょっと野性味に欠ける気がします)ぷにぷに つんつん ぐいぐい
ライナー・ベルトルト「あだだだだだだだだだだ」
クリスタ「サシャどうしたの? おなか空いたの? 私のご飯あげるからやめてあげて! ね?」
サシャ「別にいりません」
クリスタ・ライナー・ベルトルト「!?」
サシャ(うん。今回はライナーにしましょう)
サシャ(となると、問題は段取りですね……)
サシャ(できるだけ人目に付かないほうがいいですよね)
サシャ(うーん、食糧庫に進入するために、見回り時間は全部頭に叩き込んであるんですが、問題はどうやって誘い出すか……)
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:26:55 ID:xZ0u7r/Y
ユミル「私の天使いいいいいいいい!!」ダキッ
クリスタ「きゃあっユミル!?」
ユミル「ああもう朝からずっと会えなくて天使成分足りないよー今からでもいいからくれよー」スリスリ クンカクンカ
クリスタ「やっ、ちょっ、くすぐったぃ……やめてってばぁ」
ユミル「だってこの後まだ掃除当番あるんだぜー? やってらんないよなー、なんだってライナーと二人きりでやんなきゃなんねえんだよ」
サシャ「!?」
ライナー「おいおい、本人目の前にして言うか普通?」
ユミル「うっせぇよ、今の私はクリスタ成分が足りなくて心が狭いんだ」
ベルトルト「クリスタ成分って……」
ユミル「なあ芋女、掃除当番替わってくれよ」
クリスタ「ユミル、ダメだってばーー」
サシャ「やらせてください!」
クリスタ・ユミル・ライナー・ベルトルト「!?」
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:28:04 ID:xZ0u7r/Y
クリスタ「どうしたのサシャ、突然大声出して」
サシャ「……あ、いえ、その、今日はとっても掃除がしたい気分なんですよ! なので代わってもらいたいなって!」
ユミル「……おいどういう風の吹き回しだ」ボソボソ
サシャ「あの、代わりにお願いがあるんですけど」ボソボソ
ユミル「なんだよ?」ボソボソ
サシャ「ベルトルトを引きつけておいてくれませんか、できれば消灯時間ギリギリまで」ボソボソ
ユミル「はぁ? ……先に言っとくがベルトルトの都合もあるから絶対ってわけにはいかないぞ?」ボソボソ
サシャ「ある程度でいいです。ユミルにお任せします」ボソボソ
ライナー「……おい、そこ何相談してるんだ」
サシャ「いいえ何も? さーってごちそうさまでした、掃除楽しみだなぁ~」
クリスタ「い、いつのまにか食べ終えてる!? サシャ、ちょっと待ってよー!」
ユミル「……なあベルトルト、この後終わったらちょっとつきあってくれよ」
ベルトルト「? 別にいいけど」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:28:48 ID:xZ0u7r/Y
ーー夜 備品倉庫
サシャ(ふっふっふ……今日は運が私に味方しているようですね)
サシャ(幸いここは備品倉庫……殴ったり縛ったりするには打ってつけのものがたくさんあります)
サシャ(しかも次の見回りが来るのは確か消灯時間の三時間後!)
サシャ(ライナー……逃がしませんよ!)クワッ
ライナー「おおサシャ、当番押しつけられたってのに早いな」
サシャ「ええ……楽しみでしたので……!」ニヤリ
ライナー「? そ、そうか……変わった奴だなお前も」
サシャ「さあライナー、はじめましょう……? 楽しい楽しい掃除の時間ですよ……?」ジュルリ
ライナー(なぜ涎が……?)
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:29:21 ID:xZ0u7r/Y
サッサッサッ フキフキ キュッキュッ ガサゴソ
サシャ(……あとはタイミングですよね)グヌヌ
ライナー「サシャ、そっちの棚は壊れかかってるらしいから気を付けろよ?」
サシャ(というか、ここまでトントン拍子でこぎつけちゃいましたから、何にも考えてませんでした……)ショボン
ライナー「おーい、聞いてるか?」
サシャ(いえ……もうこうなったらいっそ強行突破です)
ライナー「危なっかしいな……おい、サシャったら」
サシャ(このモップで殴りかかって、気絶してる間にやっちゃいましょう……!)ギュッ
サシャ(振り向いて一発……叩き込みます!)
サシャ「……よしっ」クルンッ ガツンッ
サシャ「……………………ガツン??」 グラッ
サシャ(!? 棚がこっちに倒れて……なんで!?)
ライナー「サシャ!!」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:30:09 ID:xZ0u7r/Y
サシャ「う……あ……」
サシャ「いたたた……ラ、ライナー……?」
ライナー「 」
サシャ(た、棚の下敷きに……私を庇って!?)
サシャ「う、うそ……? しっかりしてくださいライナー!」ユサユサ
サシャ「えっと、誰か……! そうだ教官呼んでこなくちゃ、じゃなくて医務室に連れて……ああでも私一人じゃ運べません!」アタフタ
サシャ「と、とにかく下から引っ張り出さないと……!」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:30:50 ID:xZ0u7r/Y
サシャ「よいしょっ……! ぐうっ、これ重い……!」グググ...
サシャ「う~……! なんのっ、これしきっ!!」グイッ
サシャ「よしっ、なんとか元の位置に戻りました……」ハアハア
ライナー「……ぐ」
サシャ「ライナー!? 大丈夫ですか!?」
ライナー「あ、ああ……怪我はなかったか、サシャ?」
サシャ「はい、私は何とも……」
ライナー「そうか、よかった……ぐっ」
サシャ「ああっ、まだ横になっててください! 無茶しちゃダメですよ!」オロオロ
ライナー「ああ、そうさせてもらう……まだ頭がグラグラするしな」
サシャ「それってマズいんじゃ……誰か呼んできたほうがいいですか?」
ライナー「いや、休んでいれば治る……大丈夫だ」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/25(火) 18:31:34 ID:xZ0u7r/Y
サシャ「…………」
サシャ(私は、何をやっていたんでしょう……)
サシャ(ライナーに怪我をさせてまで……私は、何を……)
サシャ「ごめんなさい、ライナー……」
ライナー「気にするな、これくらいアニの蹴りに比べたら何倍もマシだ」
サシャ「でも……私……」
ライナー「……サシャ?」
サシャ「ごめん……なさい……っ!」ポロポロ
ライナー「!? お、おいサシャ、なんで泣いてるんだ?」
サシャ「ひっぐ、だって、だってぇ……!」
サシャ「わだじのせいでぇ……っ! らい、らいなーに、けがを……」ボロボロ
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