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サシャ「後味悪すぎです……」

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Part2
22 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:46:15 ID:rVHB9WWE
サシャ「あのっ、ミーナ……私は本当にこの格好でいいんですか? 前みたいにキュロットとかのほうが……」アセアセ
ミーナ「大丈夫大丈夫! 今回はなんてったって、格闘のトップクラスが揃い踏みだもん! 心配する必要ないよ!」ポンポン
クリスタ「うんうん、贅沢だよねぇ……うらやまけしからんっ! ってね!」
サシャ「……」
サシャ(そういえば、三人とも、対人格闘の上位者でしたね……)
サシャ(私、三人に釣り合ってない……)ズキッ
ミーナ「サシャ?」
クリスタ「大丈夫? 靴のサイズ合ってない?」
サシャ「……いえ、なんでもないんです。貸してくれてありがとうございます、ミーナにクリスタ」ニコッ
ミーナ「えへへ、どういたしまして!」
クリスタ「うん、汚しても全然気にしなくていいからね?」
サシャ「いえいえ、ちゃんと洗って返しますよ。いつもありがとうございます」ニコッ

23 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:47:26 ID:rVHB9WWE
サシャ「じゃあミカサ、行きましょうか。あまり待たせてもいけませんし」
ミカサ「うん、行こう。……それじゃあ三人とも、行ってきまーー」
ミーナ「お待ちなさいな」ガシッ
クリスタ「ダメだよ二人とも」ガシッ
アニ「……ちょっと待った」ガシッ
サシャ「……?」キョトン
ミカサ「……?」キョトン
クリスタ「ミーナ、アニ。ーー二人を押さえてくれる?」
ミーナ「お任せあーれ」ガシッ!!
アニ「了解」ガシッ!!
サシャ・ミカサ「「!?」」

24 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:49:11 ID:rVHB9WWE
サシャ「ちょっ……!? ミーナ、何するんですか!?」ジタバタ
ミカサ「アニ、何のつもり?」ジタバタジタバタ
クリスタ「黙らっしゃーいっ!!」クワッ!!
サシャ「」ビクッ!!
ミカサ「」ビクッ!!
クリスタ「いくら訓練兵でも、お肌の手入れはちゃんとしないとねぇ……?」ヌチャァッ...
ミーナ「そうそう、後悔してからじゃ遅いんだから」
アニ「おとなしく塗られときなよ。ただの日焼け止めクリームだから」
サシャ「いや、それはいいんですけど……」
ミカサ「……顔が、怖い」
クリスタ「というわけで行きまーすっ♪」
                              \ギャアアアアアアアアアア!!/

25 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:50:28 ID:rVHB9WWE
ーー 数分後 女子寮外
ミカサ「……」ガタガタガタガタ
サシャ「……」ガタガタガタガタ
ミカサ「……恐ろしい目にあった」
サシャ「……ああいうのをテクニシャンって言うんですかね」
ミカサ「ゆっくりとした動きのはずなのに目で追えなかった。あれは最早達人の域」
サシャ「……」
ミカサ「急ごう。思ったより時間がかかってしまった」
サシャ「……あの、ミカサ」
ミカサ「何?」
サシャ「私、今日……三人と、行ってもいいんでしょうか」

26 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:52:21 ID:rVHB9WWE
ミカサ「……何かあった?」
サシャ「……ううん、なんでもないです! 行きましょう?」
サシャ(三人と釣り合ってないとか、今は考えないほうがいいですよね……)ズキッ
サシャ(……あれ?)
ミカサ「待ってサシャ。二人と合流する時にーー」ボソボソ
サシャ「えっ……本当にやるんですか? それ」
ミカサ「これをしないと始まらない。二人で一緒にやる」
サシャ「うぅっ……/// わ、わかりましたよ、やりますよぅ……」モジモジ


27 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:53:37 ID:rVHB9WWE
ーー 数分後 昼前 街中
ライナー「……暇だな」ボーッ...
エレン「だなー」ボーッ...
ライナー「お前ら、でかける時はいつも街で待ち合わせしてるのか?」
エレン「ああ、ミカサのわがままでな」
ライナー「理由は?」
エレン「すぐわかる。……っと、そろそろ来るかな」
      「「せーのっ」」
      「「だーれだ!!」」ギュムッ
エレン「な? 来たろ?」
ライナー「……来たな」

28 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:54:56 ID:rVHB9WWE
ミカサ「……わがままとは心外。スキンシップと言ってほしい、エレン」
エレン「だって毎回後ろから目隠しってのは流石に飽きるぞ」
ミカサ「私は飽きてない」
エレン「はいはい」
サシャ「……」ドキドキドキドキ
ライナー「……」
サシャ(無反応……っ!! そして、ノーコメント……っ!!)ドキドキドキドキ
ライナー「……サシャ」
サシャ「……はい」
ライナー「そこは鼻だ」
サシャ「へっ? あわわわわ、すみませんすみません!!」バッ

29 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:56:01 ID:rVHB9WWE
ライナー「……今日はスカートなんだな」
サシャ「! そうなんですよ! どうですどうです?」クルクル
ライナー「ああ、いいと思うぞ」
サシャ「本当ですか!? ありがとうございますっ!」
ミカサ「……エレンエレン」クイクイ
エレン「あーかわいいかわいい」
ミカサ「///」
エレン「ミカサ、お前マフラーは?」
ミカサ「油が跳ねたら嫌なので置いてきた。ちゃんと金庫に入れてきたので大丈夫」
エレン「金庫に入れるなよ……もっと大事なもんあるだろ」
ミカサ「じゃあエレンを入れる」
エレン「はいりません。ーーじゃっ、全員揃ったし行くか! あっちの通りだったよな?」テクテク...

30 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:57:06 ID:rVHB9WWE
サシャ「……あの、ライナー」
ライナー「なんだ?」
サシャ「手、繋いでもらってもいいですか?」
ライナー「……」
サシャ「あっ、やっぱりいいです! すみません変なこと言ってーーひゃあっ!?」ギュッ
ライナー「いちいち驚くな。ーーこれでいいんだよな?」
サシャ「は、はい……///」
サシャ(やっぱり、こうやって握られてると安心する……)
サシャ(ゴツゴツしてるけど、握る時、ちょっとだけ優しくて……私よりも、ちょっとだけ大きい手で……)
サシャ(でもこれは、本当は私のじゃなくて、別の誰かのもので……)ズキッ
サシャ(…………あれ?)

31 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:58:28 ID:rVHB9WWE
ーー 昼間 とある大衆食堂
ライナー「二人がけの四人席か……どう座る?」
ミカサ「当然私はエレンの隣」グイッ
エレン「うわっ!? 引っ張るなよミカサ!」
サシャ「……ということは、私は」チラッ
ライナー「俺の隣だな」
サシャ「……」ダラダラダラダラ
ミカサ「? サシャ、すごい汗」フキフキ
エレン「そんなに暑いか? ここの店」キョロキョロ
サシャ「いえ、大丈夫です…………」プルプルプルプル
ライナー「暑いなら通路側に座るか?」
サシャ「窓側でいいです…………」プルプルプルプル

32 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 19:59:23 ID:rVHB9WWE
サシャ「……失礼します」ポスッ
ライナー「じゃあ隣、座るな」ドスッ
サシャ「ふぇっ!?」ビクッ!!
サシャ(肩が……っ!! 肩が近い……っ!!)ドキドキドキドキ
エレン「? 今変な声が聞こえなかったか?」
ミカサ「気のせい気のせい」ニヤニヤ
ライナー「サシャ、狭くないか?」
サシャ「いいえぇ全然!!」ブンブンブンブン
サシャ(平常心平常心平常心平常心平常心平常心……)ブツブツブツブツ

33 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:01:06 ID:rVHB9WWE
女店員「ご注文お決まりですかー?」
エレン・サシャ「「チーハンお願いします!!!」」クワッ!!
ミカサ「私もそれで」
ライナー「チーズハンバーグ4つで」
女店員「……はい、かしこまりましたー」クスッ
エレン「……」ソワソワソワソワ
ミカサ「エレン。はしゃぎすぎ。他のお客さんに迷惑」
ライナー「そうだ、サシャを見習え。誰より食い意地が張ってるのにお前よりおとなしいぞ」
サシャ「だって暴れたら出入り禁止になっちゃいますし……」アハハ

34 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:02:25 ID:rVHB9WWE
サシャ(……っていうのは建前なんですけどね!! なんで隣に座らせるんですかお腹の音も下手に鳴らせないでしょうが!! ミカサのおばかさん!!)
サシャ(ていうかなんで隣のライナーは平気そうなんですか!? なんで私ばっかりこんなアタフタしてないといけないんですか不公平でしょう! 不公平でしょう!!)
サシャ(ああそっか私も気にしなきゃいいんですよね、ライナーを見習って!! そもそも意識してるのは私だけでーー)
サシャ(……私、だけ)ズキッ
サシャ(……)
サシャ(……あれ?)

35 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:03:19 ID:rVHB9WWE
女店員「お待たせしましたー。こちらチーズハンバーグ四人前です」コトッ
女店員「どうぞごゆっくりー」
エレン「っしゃあっ!! いただきますいただきます!!」
ミカサ「いただきます。しかしあの細腕でどうやって四皿も……?」ウーン
ライナー「いただきます。だよな……俺も不思議に思っていた」
サシャ「いただきます! そういうのは考えたら負けですよ、負け」
エレン「ああっ……! ここのハンバーグはほんっと絶品だよな……っ!」ウットリ
サシャ「兵舎の食事と比べないでくださいよ? 比べたらここのお店に失礼ですよー」モグモグ
ミカサ「あっちは大勢の訓練兵のために作っているから仕方がない。味より量が重視だから、どうしても大味になってしまう」モグモグ
ライナー「量って言っても一人当たりが少ないけどな」モグモグ

36 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:04:35 ID:rVHB9WWE
ミカサ「そんなにおいしいご飯を食べたいなら、今度私が料理を振る舞おう。エレン」
エレン「……いいなそれ! いいなそれ!!」キラキラキラキラ
ライナー「ははは、うらやましいな。エレン」
サシャ「……ライナー」クイクイ
ライナー「なんだ?」
サシャ「私だって、料理作れますよ」
ライナー「……」
サシャ「……作れますもん」
ライナー「作ってくれるのか?」
サシャ「…………ご要望が、あれば」
ライナー「じゃあ今度、お願いするかな」
サシャ「!! えっとえっと、じゃあ何が食べたいですか!? イノシシとクマとウサギどれにします!?」
ライナー「いやそういうワイルドなのはちょっと」
サシャ「あっ、そうですか……」ショボーン

37 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:05:27 ID:rVHB9WWE
ミカサ「……エレン、ニンジンを残してはダメ」
エレン「……いや、それはニンジンが食べないでくれって言ったからさ、俺はニンジンの言い分を尊重したんだ」
ミカサ「言い訳はダメ。というわけで」プスッ
ミカサ「……エレン、あーん」ヒョイッ
エレン「やめろって……こんなところでするなよ、恥ずかしい」プイッ
サシャ「……」ジーッ...
サシャ「……」
サシャ「……~~!!///」ボンッ!!
ミカサ「? サシャ、どうしたの? 顔が真っ赤」
サシャ「ひぇいっ!? ななななななんでもありませんよぉっ!?」
ミカサ「ならいいけど……?」

38 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:07:19 ID:rVHB9WWE
サシャ(うわぁうわぁうわぁっ!! あれってああいう風に見えてたんですね……!!)
サシャ(そりゃあ店員さんだって恋人だって勘違いしますよ!! あんなことしてたらそう思いますよ!!)
サシャ(……でも、あの時はライナーに断られたんでしたよね)
サシャ(きっと、嫌がってたんでしょうね……)ズキン
サシャ(……)
サシャ(……)
サシャ(さっきから、なんだろう、この痛み……)ズキズキ

39 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:08:33 ID:rVHB9WWE
エレン「ごちそうさまでしたぁっ!! あぁー……うまかったぁー……///」ウットリ
ライナー「ごちそうさまでした。エレン、行儀悪いぞ」
サシャ「ごちそうさまでした! まあ、そういう風になっちゃう気持ちもわからなくはないですけどねぇ。実際おいしいですし」
ミカサ「ごちそうさまでした。……というわけで、そろそろ会計」スッ
エレン「んーっと、いくらだ?」ヒョイッ
ミカサ「……エレンは伝票を取るのだけは早い」ムー...
エレン「だけって言うな。……女に払わせられっかよ」
ミカサ「私は割り勘がいいといつも言ってる。ずるい」ブーブー
サシャ「そうですよ、払わせてくださいよー」ブーブー
ライナー「いいんだよ。こういう時くらい、男に見栄を張らせろ。……で、エレン、いくらだ?」
エレン「……」スッ
ライナー「……エレン。暗算、できるようになろうな?」

40 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:09:30 ID:rVHB9WWE
ーー 大衆食堂 カウンター
ミカサ「ごちそうさまでした。今日もおいしかったです」
女店員「いえいえ、ありがとうございましたー、また来てくださいねー」スマイルゼロエン
サシャ「あのっ、これ、この前のスイカの代金です。遅くなっちゃってすみません」ペコッ
女店員「……ああ、あの! どうです? ちゃんと熟してました?」
エレン「はい、おいしかったです! なんていうか、今まで食べたことない味で……! ってすみません、俺あんまり感想言うの慣れてなくて」テレテレ
ライナー「同期の仲間何人かで分けていただきました。ありがとうございます、おいしかったです」
女店員「ならよかったです。秋にはまた違ったものを都合つけますから、またご利用くださいねー?」
エレン「本当ですか!?」クワッ!!
ミカサ「……エレン、お下品」クイクイ

41 : ◆H4iwFNXQsw:2013/07/31(水) 20:10:21 ID:rVHB9WWE
ーー 昼 街中
ライナー「さて……兵舎に戻るには少し早いし、腹ごなしにその辺見て回るか?」
ミカサ「いいと思う」
エレン「そうだな、賛成だ」
サシャ「……」
ミカサ「……サシャ?」
サシャ「……え? なんですか?」キョトン
ミカサ「少しこの辺を見て回る。いい?」
サシャ「はい、いいですよ!」
ミカサ「……今度は私と二人で歩こう、サシャ」ギュッ
サシャ「えっ……? でもエレンは……」チラッ
ミカサ「エレンはライナーと暑苦しい友情を確かめると言っていた。ので、無問題」
サシャ「ならいいですけど……ってぅわぁっ!? ミカサ、引っ張らないでくださいよ!」
ミカサ「早く行こう」クイクイッ

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