女騎士「寝ていろ。勇者」
Part4
75 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:47:06.246 ID:N8Qe0WAA0
勇者「黙れえぇ!」
グルヌイユ隊長「血まみれの手。憧れるよ」
キンッ、ヒュッ、ヒュバッ。
グルヌイユ隊長「ーー君は、私たちが持っている驚くべき兵器が、どこから来たか分かるかね」
勇者「知るか!」
グルヌイユ隊長「すぐ隣の世界さ」
勇者「関係ない!」
ガキンッ!
76 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:47:47.591 ID:N8Qe0WAA0
グルヌイユ隊長「二度の世界大戦を経て、自らを絶滅させる禁断の力を手にした世界。私たちの世界を、過去何度か様変わりさせた世界だ。
ーー気がついているだろう? いまの魔法の不自由さを。召喚、物質の出現、そして君を1000年縛った魔法。どれももう再現できない。科学をーー西暦の知識を受け入れた結果だ。
魔法は"原理がわからない"ことこそが重要だった。それに科学のメスを入れようとした途端、全てが台無しになったわけだ。
一種の観測者効果だよ。魔法は自らの秘密が暴かれると分かった瞬間、不可思議な現象を起こさなくなった。今はこうして、純粋なエネルギーとして存在するだけだ。
どれだけ莫大な魔力を集めても、卵一つ生み出せない」
勇者「知るか! 鶏が産むんだ! それで充分だろ!」
キンッ。
グルヌイユ隊長「はは。わからないか? 世界は変わったんだ。魔法がなんでも解決してくれる世界は終わったんだよ。ーー100年も前の話だ。
毛皮が無いから動物から奪う。牙が無いから刃を研ぐ。同じことさ。
魔法がその万能性と神秘性を失ったいま、科学だけが頼りだ。そして科学を発展させるのはーー戦争だよ」
勇者「俺には関係ないって言ってるだろ! 俺の戦争はとっくに終わってんだよ! それをーー!」
77 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:48:36.933 ID:N8Qe0WAA0
グルヌイユ隊長「終わらないさ。ずっと。人類は戦争と共にある。この世界にももっと必要だ。地獄の釜を煮詰めたような戦争がな」
勇者「勝手にやれ! 俺のは終わったんだよ! 1000年も前になっ!」
ビュン、カキンッ。
グルヌイユ隊長「ならまた始めればいい。我々と一緒に戦争を起こして、もう一歩人類の歩みを進めようじゃないか。隣の世界のように。君にはその資格がある。世界を変えよう」
勇者「だからそういうデカイ話は沢山だって言ってるだろ!! なにが世界だ! なにが人類だ! くだらない! 1000年前と一緒だ! 俺は一度期待に応えた! もう知るか!
いいかっ! 俺はなっ! そんなご大層な話は聞き飽きてるんだよ!!
そんなことよりっ、明日なにを食べるかっ、どんなことをするかっ、どこに買い物に行くかっ!
そういう話をあの人としたかったんだっ!
それをお前らがーーお前らがっっ!!」ビュンッ!
ーーゾリッ!
グルヌイユ隊長「……」 ツー
78 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:50:01.906 ID:N8Qe0WAA0
グルヌイユ隊長「……そうか残念だ。君なら分かると思ったんだが」チャキッ
タンッタンッタンッ。
勇者「っ、効かない」
マリア(かなり手前で弾頭が潰れた……停弾能クラスⅡ、いやⅢ?)
グルヌイユ隊長「知っているさ。少し距離を取りたくてね。仕切り直しに」
スッーー
グルヌイユ隊長「決着だ。私を殺せたら、何食わぬ顔で俗人の生活を楽しむといい。
ーー世界がそれを許すまで」
勇者「ああそうさせてもらうよ。
そうだな……決めた。明日はお昼までだらだらして、そのあとキッシュを作って食べる。
あの人のレシピで。連隊のみんなで。
わかったか?
ーーお前なんかに邪魔させないっっ!!」
「包丁も満足に使えないのにか?」
79 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:50:35.997 ID:N8Qe0WAA0
『!』
勇者「ーーーーあ」
女騎士「剣はそんなに上手く振り回すくせに。おかしな奴だ」
勇者「あ、あ」
女騎士「まったく、勝手に殺すな」
勇者「おれ……いや僕はーー」
女騎士「こっちを見るな、気をぬくな。しっかり構えろ」
勇者「っ、はいっ」
女騎士「勝て」
勇者「はいっ!」
80 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:51:03.675 ID:N8Qe0WAA0
グルヌイユ隊長「よかったじゃないか。ーー安心して死ぬといい」
ブンッーー
勇者「っ」
ビュンッーー
ザシュ。
「…………」
「…………」
グルヌイユ隊長「……ああ、君がここまでやるとは」
ドサッ。
81 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:51:57.475 ID:N8Qe0WAA0
ーー
ーーーー
ーーーーーー
ーー翌朝。連隊駐屯地、多目的ホール。
偉い人「君たちには申し訳ないが、いま駐屯地のあちこちに転がっているあれやこれや、また死体の数々、さらには我々の正体、どうやってこの島に来たのか。これらには深~い事情があり、なんの説明もできん」
連隊兵士たち「はあ」
一等兵「壁にいっぱい開いてる、この丸い穴の説明もですかぁ」弾痕ユビサシ
偉い人「言えん」
82 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:52:56.376 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「たくさん落ちてる、この小っちゃい筒みたいなやつもですか?」つ薬莢
偉い人「なにも言えん。というか拾ってはいかん。ーーおい」
イケメン仏軍兵士「失礼、マダム。それをこちらへ」キランッ
主計課エルフ「い、いやですわムシュー。わ、わたくし、まだマドモアゼルです///」クネッ
オーク「やめとけ、やめとけ。どうせすぐボロが出るんだから」
ガスッ。
オーク「おおお……痛いぃ」
主計課エルフ「ふんっ」
女騎士「ーーと、いうわけで、駐屯地内の掃除はこの方たちに任せて、連隊は野次馬が入ってこないよう周辺の巡回だ」
連隊兵士たち『了解でーす』
仏軍兵士たち(緩いなぁ、ここ)
83 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:53:30.397 ID:N8Qe0WAA0
ーー連隊駐屯地、執務室。
マリア「……すみません。大佐までこちらに来ていただいて」
偉い人「ん? まあ事態が事態だ。気にするな。こういう時のために、我が国もこうして部隊を用意しとる。
まぁ君が勝手に"門"を使ったと聞いた時は驚いたが。
ーーコマンドー・グルヌイユが乗ってきた特殊空中艇と、そこにいた隊員2名も先ほど確保したそうだ。拘束されとった島民も保護したらしい」
女騎士「良かった……。しかしこれですべて解決とは思えません。敵は想定よりずっと厄介です」
マリア「総督を捕らえて2日後にこれですもんね。この後もちょっかい出して来ますよ」
偉い人「……それに関しては、もう心配ないだろう」
84 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:54:28.455 ID:N8Qe0WAA0
女騎士「と、言いますと?」
偉い人「サンドロセンは今回の事態を重く見て、シュヴァルツェの投入を決定した」
マリア「っ……。そんな。あまりにも早い」
偉い人「ああ、早い。聞いたところによると、すでにゾリングリュックの古城基地から部隊が出たらしい。本国の奴らを一掃する気だ」
女騎士「……ガリアの中だけでは解決出来ないと、そう判断されたわけですか」
偉い人「だろうな。それに、いかにガリアとて1構成国に過ぎないという、サンドロセンからのメッセージだろう」
マリア「……ちょっとだけ悔しいですけど、昨日のことを考えると……」
85 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:55:05.499 ID:N8Qe0WAA0
偉い人「そうだ。君らの話を総合すると、敵は島の利権に群がる豚ではない。その豚を飼っていた、過激思想の一派ということになる。シュヴァルツェの投入は妥当だろう」
女騎士「我々はどう動けば?」
偉い人「予定通りで構わんよ。海路の安全は確保されとる」
女騎士「……言い切りましたね」
偉い人「シュヴァルツェが放たれたんだ。言い切るさ。……さっき言った部隊とは別に、南帯洋で艦載機の訓練中だった彼らの空中艦がこっちに向かっとる。
ボナパルトの艦載機とやるはずだった訓練はすべてキャンセルだそうだ。
……まったく、色々なところで割りを食うな、今回は」
86 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:55:50.990 ID:N8Qe0WAA0
女騎士「……まあ、そういう事でしたら、我々も安心です」
偉い人「……ところでぇ、カルポー大将だが……」
女騎士「……ええ」
マリア「なんというか本当に……」
ーー病院。
名誉連隊長「どうじゃった?」
勇者「ええ、安らかな顔でした」
兵士「言われた通り、奥様のお墓の隣に埋めましたよ」
名誉連隊長「そうか。……儂と同じ、もういい歳の犬でのう。最近あんまり動かなかったんじゃ。それが殺されたということは、必死になって吠えてくれたんじゃろう」
勇者「……そうですね」
名誉連隊長「そう悲しい顔をするな。……儂の家の中も見たんじゃろ?」
勇者「ええ。……だいぶ荒らされていました」
名誉連隊長「きっと、最初から連中の目標の中に、儂も入っとったんじゃな。穏健派の大将が暮らす家じゃ。日記や郵便物まで貴重な情報源になる。……蔵書は見たか?」
87 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:56:27.822 ID:N8Qe0WAA0
勇者「え、ええ。ーーその、僕の本がズラッとあって、なんというか……///」
名誉連隊長「大ファンなんじゃ。恥ずかしくて素っ気ないフリをしとったが、とにかくアンタの物語が大好きでな。
……婆さんと出会ったのも、アンタの活躍を描いたミュージカルをやっとる劇場じゃった」
勇者「……そう、だったんですか……」
兵士「名誉連隊長……」
名誉連隊長「あの日別の劇場に行っとればのぉ」
兵士「台無しですよ」
88 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:57:08.384 ID:N8Qe0WAA0
名誉連隊長「まあそういうわけじゃ。アンタは儂が生きているあいだに目覚めてくれた。儂の命も救ってくれた。やっぱり憧れの勇者様じゃな」
勇者「あはは……。命を救ったのはその金貨ですよ。……でもまさか、僕の横顔の金貨まで出てるとは。ーー良かったですね、それに当たって」
兵士「奇跡ですよ奇跡」
名誉連隊長「ああ。これに当たったのは奇跡じゃな。しかし助かったのにはちゃんと理由がある」
勇者「?」
名誉連隊長「これ、とびきり不景気な時に出た金貨での。金の含有率が最悪なんじゃ。そのせいでもの凄く硬くてのぉ。おかげで弾が貫通せんかったわけじゃ」
勇者「はは、は……」
兵士「どうして毎回そういうオチをつけるんですか……」
89 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:57:42.202 ID:N8Qe0WAA0
ーー夕方。連隊駐屯地、食堂。
勇者「さ、皆さん食べてみてください」
女騎士「私が監督したキッシュ・エルルだ。問題はない」
オーク「ま、隊長が見てたんなら大丈夫だな」ぱくっ
オーク「ーーおお! 美味い!」
兵士「美味しいですよ隊長!」
女騎士「作ったのは勇者だ」
主計課エルフ「とっても美味しいですよ、勇者様」
主計課エルフ2「料理作れる男性はこの時代めっちゃモテますよ!」
勇者「あはは。ありがとうございます。でも……もうモテなくてもいいかな」チラッ
90 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:59:00.715 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「!」ガタッ
女騎士「頼む、何も言わず座ってくれ。頼むから」
主計課エルフ「……」スッ
主計課エルフ「……おめでとうございます」
女騎士「何も言うなと言ったろ」
主計課エルフ「……ど、どうでした」
女騎士「お前が考えているようなことは何も無い。交際が申し込まれて受理されるという、極めて事務的な手続きがあっただけだ」
勇者(事務的……結構ロマンチックだったと思うんだけど)
一等兵「ただいまー」ガチャ
一等兵「写真屋のオヤジに記念撮影の予約してきたぞ。って……なに食ってんだよっ、ずりぃ!」
91 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:59:45.282 ID:N8Qe0WAA0
ーー翌日、昼過ぎ。港。
ブレアーゼル艦長「島民の皆さん、短い間でしたが、ありがとうございました。
地震が起きたと聞いて急遽入港した時は、一体どうなっているかと思いましたが、幸い死者も無く、皆さん活気にあふれ、我々にとって素晴らしい保養となってしまいました。
そして勇者様が目覚められました。偉大な英雄を、我々が本土へ送り届けられるのは望外の喜びです。万全を期し、この栄誉に預かります」
島民 パチパチパチパチ
92 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:00:17.074 ID:N8Qe0WAA0
女騎士「私も本日をもって、連隊長の任を解かれ、島を離れます。皆さん、ありがとうございました。これからやってくる新しい連隊長、そして総督をどうかよろしくお願いします」
島民 ヒューヒュー
女騎士「頼むから拍手にしてくれ!」
勇者「あ、僕の番? えーっと、1000年間ありがとうございましたっ!」
女騎士「……それだけか?」
勇者「ここに来るまでに、みんなに挨拶しちゃったんですよ。だからなんかもう、言うこと残ってなくて。最後こんな式があるなら取っといたのに」
女騎士「ま、お前らしいか」
島民 パチパチパチパチ。ピューィ!
勇者「ほんとにありがとー!」
93 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:00:52.028 ID:N8Qe0WAA0
ーー乗艦。
ラッパ係 パッパッラッパッ、パッパッラッパパ~♪
喉が強い人「しゅっっっこーっ!!」
島の魔力式タグボート
ミシミシッーーギシッ。
「ミシミシいってる……」
「だ、だからこんな軍艦動かすような船でねーんだよこれ! ここ2、3日でガタが来たんだ」
「ま、魔力炉から変な音がするぞ。なんかブーンっていってる」
「た、たのむっ、あとちょっと持ってくれっーー」
94 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:01:38.442 ID:N8Qe0WAA0
ーー離岸中。
オーク「ぼ、帽振れ!」
連隊兵士たち パタパタ
兵士「こ、これは何回振るとかあるのか?」
オーク「しらねぇよっ。見よう見まねだ! とにかく振れ!」パタパタ
兵士「見よう見まねったって、見たことねぇもんなぁ……」パタパタ
乗組員たち (ヘンレイッ) くるくる
95 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:03:16.320 ID:N8Qe0WAA0
パタパタパタパタパタパタパタパタパターー
乗組員たち (ナガイナ……) くるくる
パタパタパタパタ、パタッーーーー
乗組員たち (オワッタ……)
『やっぱもうちょい振ろうぜ』 『まじ?』
パタパタパタパタパタパタパタパタパターー
乗組員たち (!!??) くるくるくるくるっ
マリア「うわぁ……」
女騎士「っ、見ちゃおれん……。帽ーっ、もどせっ!」
オーク「やべっ」ピタッ
兵士「……最後まで、世話になりっぱなしだな」
96 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:06:51.315 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「隊長ーっ! お元気でー!」
兵士「勇者ーっ! また来いよー! 待ってるぞー!」
オーク「勇者ーっ、隊長ーっ、絶対来いよー! 待ってるぞー!」
勇者「必ずまた来るよーっ!」
女騎士「勇者、病院を見ろ」
勇者「あっ、窓から名誉連隊長さんが」
名誉連隊長 ノ シ
勇者「元気でー!」ノシ
勇者「……聞こえたかな」
女騎士「伝わったさ」
マリア「肋骨イッてるのに無理しちゃって」
97 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:07:29.568 ID:N8Qe0WAA0
勇者「いい島だったな。……来た時は魔王の島だったのに」
女騎士「お前がそう変えたんだ」
勇者「あ……。そ、そうですね! なんかそう思うと良かったです! そうかっ、そのために頑張ったんだ!」
女騎士「エンディングだな。褒美をやる」
勇者「え? ーーんむ」
勇者「 」
女騎士「…………」
マリア(うおおおおマジかっ。これ3人旅じゃないわ。2人と1人よっ。つらっ! DGSEの特別講習の方がマシだったかも!)
98 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:08:09.093 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「ちょ、ーーあれ///」
主計課エルフ2「隊長からいったわよねっ? 隊長からいったわよねっ?」
兵士「いーなー。俺も早く嫁さん貰お」
オーク「そうしろそうしろ」
99 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:08:50.585 ID:N8Qe0WAA0
勇者「ーーぷはっ。あ、あの……」
女騎士「……エクーの時は恥をかかされたからな。お返しだ」
勇者「こ、こんなお返しなら悪くないです///」
女騎士「フッ、そうか」
勇者「ええ」
『………………』
女騎士「なあ、勇者」
勇者「はい?」
女騎士「どうだった、この長旅は?」
100 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:10:23.665 ID:N8Qe0WAA0
おしまい。
勇者「黙れえぇ!」
グルヌイユ隊長「血まみれの手。憧れるよ」
キンッ、ヒュッ、ヒュバッ。
グルヌイユ隊長「ーー君は、私たちが持っている驚くべき兵器が、どこから来たか分かるかね」
勇者「知るか!」
グルヌイユ隊長「すぐ隣の世界さ」
勇者「関係ない!」
ガキンッ!
76 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:47:47.591 ID:N8Qe0WAA0
グルヌイユ隊長「二度の世界大戦を経て、自らを絶滅させる禁断の力を手にした世界。私たちの世界を、過去何度か様変わりさせた世界だ。
ーー気がついているだろう? いまの魔法の不自由さを。召喚、物質の出現、そして君を1000年縛った魔法。どれももう再現できない。科学をーー西暦の知識を受け入れた結果だ。
魔法は"原理がわからない"ことこそが重要だった。それに科学のメスを入れようとした途端、全てが台無しになったわけだ。
一種の観測者効果だよ。魔法は自らの秘密が暴かれると分かった瞬間、不可思議な現象を起こさなくなった。今はこうして、純粋なエネルギーとして存在するだけだ。
どれだけ莫大な魔力を集めても、卵一つ生み出せない」
勇者「知るか! 鶏が産むんだ! それで充分だろ!」
キンッ。
グルヌイユ隊長「はは。わからないか? 世界は変わったんだ。魔法がなんでも解決してくれる世界は終わったんだよ。ーー100年も前の話だ。
毛皮が無いから動物から奪う。牙が無いから刃を研ぐ。同じことさ。
魔法がその万能性と神秘性を失ったいま、科学だけが頼りだ。そして科学を発展させるのはーー戦争だよ」
勇者「俺には関係ないって言ってるだろ! 俺の戦争はとっくに終わってんだよ! それをーー!」
77 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:48:36.933 ID:N8Qe0WAA0
グルヌイユ隊長「終わらないさ。ずっと。人類は戦争と共にある。この世界にももっと必要だ。地獄の釜を煮詰めたような戦争がな」
勇者「勝手にやれ! 俺のは終わったんだよ! 1000年も前になっ!」
ビュン、カキンッ。
グルヌイユ隊長「ならまた始めればいい。我々と一緒に戦争を起こして、もう一歩人類の歩みを進めようじゃないか。隣の世界のように。君にはその資格がある。世界を変えよう」
勇者「だからそういうデカイ話は沢山だって言ってるだろ!! なにが世界だ! なにが人類だ! くだらない! 1000年前と一緒だ! 俺は一度期待に応えた! もう知るか!
いいかっ! 俺はなっ! そんなご大層な話は聞き飽きてるんだよ!!
そんなことよりっ、明日なにを食べるかっ、どんなことをするかっ、どこに買い物に行くかっ!
そういう話をあの人としたかったんだっ!
それをお前らがーーお前らがっっ!!」ビュンッ!
ーーゾリッ!
グルヌイユ隊長「……」 ツー
78 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:50:01.906 ID:N8Qe0WAA0
グルヌイユ隊長「……そうか残念だ。君なら分かると思ったんだが」チャキッ
タンッタンッタンッ。
勇者「っ、効かない」
マリア(かなり手前で弾頭が潰れた……停弾能クラスⅡ、いやⅢ?)
グルヌイユ隊長「知っているさ。少し距離を取りたくてね。仕切り直しに」
スッーー
グルヌイユ隊長「決着だ。私を殺せたら、何食わぬ顔で俗人の生活を楽しむといい。
ーー世界がそれを許すまで」
勇者「ああそうさせてもらうよ。
そうだな……決めた。明日はお昼までだらだらして、そのあとキッシュを作って食べる。
あの人のレシピで。連隊のみんなで。
わかったか?
ーーお前なんかに邪魔させないっっ!!」
「包丁も満足に使えないのにか?」
79 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:50:35.997 ID:N8Qe0WAA0
『!』
勇者「ーーーーあ」
女騎士「剣はそんなに上手く振り回すくせに。おかしな奴だ」
勇者「あ、あ」
女騎士「まったく、勝手に殺すな」
勇者「おれ……いや僕はーー」
女騎士「こっちを見るな、気をぬくな。しっかり構えろ」
勇者「っ、はいっ」
女騎士「勝て」
勇者「はいっ!」
グルヌイユ隊長「よかったじゃないか。ーー安心して死ぬといい」
ブンッーー
勇者「っ」
ビュンッーー
ザシュ。
「…………」
「…………」
グルヌイユ隊長「……ああ、君がここまでやるとは」
ドサッ。
81 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:51:57.475 ID:N8Qe0WAA0
ーー
ーーーー
ーーーーーー
ーー翌朝。連隊駐屯地、多目的ホール。
偉い人「君たちには申し訳ないが、いま駐屯地のあちこちに転がっているあれやこれや、また死体の数々、さらには我々の正体、どうやってこの島に来たのか。これらには深~い事情があり、なんの説明もできん」
連隊兵士たち「はあ」
一等兵「壁にいっぱい開いてる、この丸い穴の説明もですかぁ」弾痕ユビサシ
偉い人「言えん」
82 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:52:56.376 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「たくさん落ちてる、この小っちゃい筒みたいなやつもですか?」つ薬莢
偉い人「なにも言えん。というか拾ってはいかん。ーーおい」
イケメン仏軍兵士「失礼、マダム。それをこちらへ」キランッ
主計課エルフ「い、いやですわムシュー。わ、わたくし、まだマドモアゼルです///」クネッ
オーク「やめとけ、やめとけ。どうせすぐボロが出るんだから」
ガスッ。
オーク「おおお……痛いぃ」
主計課エルフ「ふんっ」
女騎士「ーーと、いうわけで、駐屯地内の掃除はこの方たちに任せて、連隊は野次馬が入ってこないよう周辺の巡回だ」
連隊兵士たち『了解でーす』
仏軍兵士たち(緩いなぁ、ここ)
83 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:53:30.397 ID:N8Qe0WAA0
ーー連隊駐屯地、執務室。
マリア「……すみません。大佐までこちらに来ていただいて」
偉い人「ん? まあ事態が事態だ。気にするな。こういう時のために、我が国もこうして部隊を用意しとる。
まぁ君が勝手に"門"を使ったと聞いた時は驚いたが。
ーーコマンドー・グルヌイユが乗ってきた特殊空中艇と、そこにいた隊員2名も先ほど確保したそうだ。拘束されとった島民も保護したらしい」
女騎士「良かった……。しかしこれですべて解決とは思えません。敵は想定よりずっと厄介です」
マリア「総督を捕らえて2日後にこれですもんね。この後もちょっかい出して来ますよ」
偉い人「……それに関しては、もう心配ないだろう」
84 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:54:28.455 ID:N8Qe0WAA0
女騎士「と、言いますと?」
偉い人「サンドロセンは今回の事態を重く見て、シュヴァルツェの投入を決定した」
マリア「っ……。そんな。あまりにも早い」
偉い人「ああ、早い。聞いたところによると、すでにゾリングリュックの古城基地から部隊が出たらしい。本国の奴らを一掃する気だ」
女騎士「……ガリアの中だけでは解決出来ないと、そう判断されたわけですか」
偉い人「だろうな。それに、いかにガリアとて1構成国に過ぎないという、サンドロセンからのメッセージだろう」
マリア「……ちょっとだけ悔しいですけど、昨日のことを考えると……」
85 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:55:05.499 ID:N8Qe0WAA0
偉い人「そうだ。君らの話を総合すると、敵は島の利権に群がる豚ではない。その豚を飼っていた、過激思想の一派ということになる。シュヴァルツェの投入は妥当だろう」
女騎士「我々はどう動けば?」
偉い人「予定通りで構わんよ。海路の安全は確保されとる」
女騎士「……言い切りましたね」
偉い人「シュヴァルツェが放たれたんだ。言い切るさ。……さっき言った部隊とは別に、南帯洋で艦載機の訓練中だった彼らの空中艦がこっちに向かっとる。
ボナパルトの艦載機とやるはずだった訓練はすべてキャンセルだそうだ。
……まったく、色々なところで割りを食うな、今回は」
86 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:55:50.990 ID:N8Qe0WAA0
女騎士「……まあ、そういう事でしたら、我々も安心です」
偉い人「……ところでぇ、カルポー大将だが……」
女騎士「……ええ」
マリア「なんというか本当に……」
ーー病院。
名誉連隊長「どうじゃった?」
勇者「ええ、安らかな顔でした」
兵士「言われた通り、奥様のお墓の隣に埋めましたよ」
名誉連隊長「そうか。……儂と同じ、もういい歳の犬でのう。最近あんまり動かなかったんじゃ。それが殺されたということは、必死になって吠えてくれたんじゃろう」
勇者「……そうですね」
名誉連隊長「そう悲しい顔をするな。……儂の家の中も見たんじゃろ?」
勇者「ええ。……だいぶ荒らされていました」
名誉連隊長「きっと、最初から連中の目標の中に、儂も入っとったんじゃな。穏健派の大将が暮らす家じゃ。日記や郵便物まで貴重な情報源になる。……蔵書は見たか?」
87 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:56:27.822 ID:N8Qe0WAA0
勇者「え、ええ。ーーその、僕の本がズラッとあって、なんというか……///」
名誉連隊長「大ファンなんじゃ。恥ずかしくて素っ気ないフリをしとったが、とにかくアンタの物語が大好きでな。
……婆さんと出会ったのも、アンタの活躍を描いたミュージカルをやっとる劇場じゃった」
勇者「……そう、だったんですか……」
兵士「名誉連隊長……」
名誉連隊長「あの日別の劇場に行っとればのぉ」
兵士「台無しですよ」
88 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:57:08.384 ID:N8Qe0WAA0
名誉連隊長「まあそういうわけじゃ。アンタは儂が生きているあいだに目覚めてくれた。儂の命も救ってくれた。やっぱり憧れの勇者様じゃな」
勇者「あはは……。命を救ったのはその金貨ですよ。……でもまさか、僕の横顔の金貨まで出てるとは。ーー良かったですね、それに当たって」
兵士「奇跡ですよ奇跡」
名誉連隊長「ああ。これに当たったのは奇跡じゃな。しかし助かったのにはちゃんと理由がある」
勇者「?」
名誉連隊長「これ、とびきり不景気な時に出た金貨での。金の含有率が最悪なんじゃ。そのせいでもの凄く硬くてのぉ。おかげで弾が貫通せんかったわけじゃ」
勇者「はは、は……」
兵士「どうして毎回そういうオチをつけるんですか……」
89 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:57:42.202 ID:N8Qe0WAA0
ーー夕方。連隊駐屯地、食堂。
勇者「さ、皆さん食べてみてください」
女騎士「私が監督したキッシュ・エルルだ。問題はない」
オーク「ま、隊長が見てたんなら大丈夫だな」ぱくっ
オーク「ーーおお! 美味い!」
兵士「美味しいですよ隊長!」
女騎士「作ったのは勇者だ」
主計課エルフ「とっても美味しいですよ、勇者様」
主計課エルフ2「料理作れる男性はこの時代めっちゃモテますよ!」
勇者「あはは。ありがとうございます。でも……もうモテなくてもいいかな」チラッ
90 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:59:00.715 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「!」ガタッ
女騎士「頼む、何も言わず座ってくれ。頼むから」
主計課エルフ「……」スッ
主計課エルフ「……おめでとうございます」
女騎士「何も言うなと言ったろ」
主計課エルフ「……ど、どうでした」
女騎士「お前が考えているようなことは何も無い。交際が申し込まれて受理されるという、極めて事務的な手続きがあっただけだ」
勇者(事務的……結構ロマンチックだったと思うんだけど)
一等兵「ただいまー」ガチャ
一等兵「写真屋のオヤジに記念撮影の予約してきたぞ。って……なに食ってんだよっ、ずりぃ!」
91 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 02:59:45.282 ID:N8Qe0WAA0
ーー翌日、昼過ぎ。港。
ブレアーゼル艦長「島民の皆さん、短い間でしたが、ありがとうございました。
地震が起きたと聞いて急遽入港した時は、一体どうなっているかと思いましたが、幸い死者も無く、皆さん活気にあふれ、我々にとって素晴らしい保養となってしまいました。
そして勇者様が目覚められました。偉大な英雄を、我々が本土へ送り届けられるのは望外の喜びです。万全を期し、この栄誉に預かります」
島民 パチパチパチパチ
92 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:00:17.074 ID:N8Qe0WAA0
女騎士「私も本日をもって、連隊長の任を解かれ、島を離れます。皆さん、ありがとうございました。これからやってくる新しい連隊長、そして総督をどうかよろしくお願いします」
島民 ヒューヒュー
女騎士「頼むから拍手にしてくれ!」
勇者「あ、僕の番? えーっと、1000年間ありがとうございましたっ!」
女騎士「……それだけか?」
勇者「ここに来るまでに、みんなに挨拶しちゃったんですよ。だからなんかもう、言うこと残ってなくて。最後こんな式があるなら取っといたのに」
女騎士「ま、お前らしいか」
島民 パチパチパチパチ。ピューィ!
勇者「ほんとにありがとー!」
93 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:00:52.028 ID:N8Qe0WAA0
ーー乗艦。
ラッパ係 パッパッラッパッ、パッパッラッパパ~♪
喉が強い人「しゅっっっこーっ!!」
島の魔力式タグボート
ミシミシッーーギシッ。
「ミシミシいってる……」
「だ、だからこんな軍艦動かすような船でねーんだよこれ! ここ2、3日でガタが来たんだ」
「ま、魔力炉から変な音がするぞ。なんかブーンっていってる」
「た、たのむっ、あとちょっと持ってくれっーー」
94 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:01:38.442 ID:N8Qe0WAA0
ーー離岸中。
オーク「ぼ、帽振れ!」
連隊兵士たち パタパタ
兵士「こ、これは何回振るとかあるのか?」
オーク「しらねぇよっ。見よう見まねだ! とにかく振れ!」パタパタ
兵士「見よう見まねったって、見たことねぇもんなぁ……」パタパタ
乗組員たち (ヘンレイッ) くるくる
パタパタパタパタパタパタパタパタパターー
乗組員たち (ナガイナ……) くるくる
パタパタパタパタ、パタッーーーー
乗組員たち (オワッタ……)
『やっぱもうちょい振ろうぜ』 『まじ?』
パタパタパタパタパタパタパタパタパターー
乗組員たち (!!??) くるくるくるくるっ
マリア「うわぁ……」
女騎士「っ、見ちゃおれん……。帽ーっ、もどせっ!」
オーク「やべっ」ピタッ
兵士「……最後まで、世話になりっぱなしだな」
96 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:06:51.315 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「隊長ーっ! お元気でー!」
兵士「勇者ーっ! また来いよー! 待ってるぞー!」
オーク「勇者ーっ、隊長ーっ、絶対来いよー! 待ってるぞー!」
勇者「必ずまた来るよーっ!」
女騎士「勇者、病院を見ろ」
勇者「あっ、窓から名誉連隊長さんが」
名誉連隊長 ノ シ
勇者「元気でー!」ノシ
勇者「……聞こえたかな」
女騎士「伝わったさ」
マリア「肋骨イッてるのに無理しちゃって」
97 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:07:29.568 ID:N8Qe0WAA0
勇者「いい島だったな。……来た時は魔王の島だったのに」
女騎士「お前がそう変えたんだ」
勇者「あ……。そ、そうですね! なんかそう思うと良かったです! そうかっ、そのために頑張ったんだ!」
女騎士「エンディングだな。褒美をやる」
勇者「え? ーーんむ」
勇者「 」
女騎士「…………」
マリア(うおおおおマジかっ。これ3人旅じゃないわ。2人と1人よっ。つらっ! DGSEの特別講習の方がマシだったかも!)
98 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:08:09.093 ID:N8Qe0WAA0
主計課エルフ「ちょ、ーーあれ///」
主計課エルフ2「隊長からいったわよねっ? 隊長からいったわよねっ?」
兵士「いーなー。俺も早く嫁さん貰お」
オーク「そうしろそうしろ」
99 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:08:50.585 ID:N8Qe0WAA0
勇者「ーーぷはっ。あ、あの……」
女騎士「……エクーの時は恥をかかされたからな。お返しだ」
勇者「こ、こんなお返しなら悪くないです///」
女騎士「フッ、そうか」
勇者「ええ」
『………………』
女騎士「なあ、勇者」
勇者「はい?」
女騎士「どうだった、この長旅は?」
100 :以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2019/02/19(火) 03:10:23.665 ID:N8Qe0WAA0
おしまい。
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