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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part90


266 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:16:02 ID:LPB
強面グラサン「がむしゃらで強気で傲慢、どんな奴でも自分の力さえありゃあ勝てると思ってんのか…小僧」
ヘンゼル「思ってるんじゃない、真実だよ。僕はそこらの魔女なんかより強い魔力を持ってるんだ、あんたを殺す事なんか簡単だ」
強面グラサン「そうかい、そこまで言うんなら本当に俺を殺してみるか?」
ヘンゼル「…言われなくたってそうするつもりだよ。だから離してよ」ググッ
強面グラサン「いいのか、離しても?自由になっちまえばお前が俺を攻撃しない理由がなくなるぜ?」
ヘンゼル「……何、それ」
強面グラサン「小僧はビビってんだ。俺を殺そうと思えばいくらでも隙はあった、だがそうせずお前は殺す殺すと口だけだ」
強面グラサン「俺がお前をヘンゼルだと知っているように、お前もまた俺が何者か想像が付いただろうからな、ビビっちまうのも無理無ぇ」
強面グラサン「だからお前は怖気づいて俺を攻撃出来ねぇんだ。捕まってるから殺せない、なんてもっともらしく自分自身に言い訳してんだ」
ヘンゼル「……っ」ギッ
強面グラサン「恥じる事なんかねぇよ、まともな思考だ。まだビビれるくらい理性を保ててんなら、まだ間に合うから逃げろ。これ以上向かってこられちゃあ、もう俺はお前の相手するしかねぇ」
ヘンゼル「……確かにあんたは、おとぎ話の世界ではきっと最強だよ。優れた体術、豊富な妖術…伸縮自在の魔法具『如意棒』を操る、猿人」
ヘンゼル「怖気づいたのは素直に認める。だけど……」
ヘンゼル「それでもあんたを殺すのを諦めたつもりは無いよ…!」ゴゴゴゴゴ

267 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:17:47 ID:LPB
ビュオッ スッ
強面グラサン「小僧の血気盛んな所、大昔の俺を見てるようで気恥しいが……」トンッ
ヘンゼル「ぐ…っ」ドサッ
強面グラサン「お前みたいながむしゃらな奴は嫌いじゃねぇ。小僧もいい師匠を持って道を間違えなけりゃ必ず強くなれるだろうぜ…って、今の俺にそんな事言う資格もねぇな」
ヘンゼル「僕は……諦めない……あいつを、グレーテルを……幸せに……!」ググッ
ガンッ!
強面グラサン「悔しいのはわかるぜ、俺も今の状況は悔しい…だが、瓦礫に八つ当たりなんざしてどうなるってんだ、小僧が傷つくだけだぞ」
ヘンゼル「……八つ当たりくらいさせてよ。それに僕の右腕をどうしようと僕の勝手だよ、どうせまともに動かないんだから」
強面グラサン「魔力を撃ちだした反動でただでさえボロボロなんだ、くだらないことで傷を広げるんじゃねぇよ。血、出てんじゃねぇか」
ヘンゼル「敵のくせにグチグチと五月蠅いよ。僕を捕らえるならさっさと牢にでも納屋にでも運んで閉じ込めれば…?」
強面グラサン「…ああ、そうするぜ。このままほっておいたら瓦礫に頭でも叩きつけて自害でもしかねねぇからな」
ヘンゼル「しないよ、そんなこと。僕は今だってあいつ等を助けることしか考えてないよ、それとお前達を出し抜く方法をね」
強面グラサン「ああ、そうかい。奥に殺風景な部屋があったな、そこに閉じ込めておくか……」グイッ
ボタボタボタ……

268 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:18:49 ID:LPB
しばらく後、廃墟前
キモオタ「ぶひぃぃー!www到着しましたぞ!www」コポォ
グレーテル「おぶってくれて……ありがとね……キモオタお兄ちゃん」ストッ
キモオタ「なんのなんのwwwにしても近くで見ると相当な廃墟っぷりでござるなwww」
グレーテル「行こう……お兄ちゃんもう着いてると思う……お姉ちゃんも心配……」
キモオタ「そうですな、しかししばしお待ちをwwwラプンツェル殿!到着しましたぞ、準備は良いですかな?」ピッピッ
ラプンツェルの声「オッケー!私もティンクも準備バッチシだよー」ニコニコ
キモオタ「そうでござるかwwwではおはなしウォッチで呼び出しますぞwww」コポォ
ピカー スタッ
ラプンツェル「おー、本当に一瞬で移動したね!魔法使いの作る魔法具は不思議で便利でかっこいいなぁー…私もお願いしようかな!?」
キモオタ「あまりよその魔女を褒めるとゴーテル殿がガチ泣きしますぞwww」コポォ
ティンカーベル「もー!二人とも騒ぎ過ぎだよ!悪い奴らにバレたらどうするの!もっと緊張感持って!」プンスカ
ラプンツェル「あはは、ごめーん」ヘラヘラ
キモオタ「すまんでござるwwwさて……では、ここからはキッチリ気合い入れて司書殿救出に向かいますぞ」

269 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:20:21 ID:LPB
ラプンツェル「うんうん、でさでさ、どういう作戦で行くかきめてる?」
キモオタ「まずはざっと中の様子を見てみますかな……ティンカーベル殿、頼みますぞ。なるべく向こうにばれないように」
ティンカーベル「オッケー、ちょっと見てくるー」フワフワー
フワフワー ヒラヒラー フワフワー
・・・
キモオタ「どうでしたかな?何か解りましたかな、ティンカーベル殿」
ティンカーベル「四人くらいの人の気配がしたから、ヘンゼルと司書さんを省いて悪い奴等は二人だと思うよ!窓からじゃ司書さんのいる部屋は見つからなかったから、奥の方かな?」
ティンカーベル「あ、あと正面から入ったところの広い部屋に人影が見えたよ、一人だけ!」
キモオタ「なるほどwwwではティンカーベル殿には引き続き司書殿を探して貰うでござる、無理しないように頼みますぞwww」コポォ
ティンカーベル「うん、じゃあ先に忍び込んでくる!グレーテル、司書さんもヘンゼルも絶対無事だから、絶対みんなで帰ろうね!」
グレーテル「うん……私も、頑張って……悪い人たちやっつける……かまど、だよ……」
ラプンツェル「ねーねー、それだと私たちは正面から入って悪い奴をやっつけるんだよね?その間、グレーテルはどうするー?」
キモオタ「我輩としては…まぁ、安全なところに居て欲しいのでござるが……」チラッ
グレーテル「ううん……私もお姉ちゃん達助ける、恐いのちょっと治まったから頑張れるよ……あの魔女の時みたいに……助けるの」
キモオタ「この様子じゃあ止められませんなwwwでは我輩の作戦を説明するので聞いていただきたいwww」コポォ
・・・

270 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:21:59 ID:LPB
廃墟内
スッ
グレーテル「……」キョロキョロ
グレーテル(うす暗くて……よく見えないけど……壁とか壊れてる……お兄ちゃんやお姉ちゃんは……居ない……)
ザッ
強面グラサン「嬢ちゃんがグレーテル…だな?」
グレーテル「うん……私が、グレーテルよ。お兄さんがお姉ちゃんを誘拐した……悪い人……?」
強面グラサン「俺が直接さらったわけじゃあねぇが…まぁ、悪い奴の仲間だってのは否定できねぇ」
グレーテル「お姉ちゃんと……ヘンゼルお兄ちゃんは……?」
強面グラサン「お前等の姉は無事だ、安心しろ。だが、ヘンゼルって小僧は……少し無理しちまってな、生きてはいるがボロボロだ」
グレーテル「……あなたが……ヘンゼルお兄ちゃんに……酷いことしたの……?」
強面グラサン「…結果としちゃあそうだな、だがお前の兄貴は俺に立ち向かって来た。お前の兄ちゃん……まぁ、あれだ、勇敢だったぜ」
グレーテル「当たり前だよ……ヘンゼルお兄ちゃんは私の自慢のお兄ちゃん……だれよりかっこよくて、強いのよ……」
強面グラサン「お前もここに来たって事は、姉ちゃんを助けに来たんだろ?あいつが出した脅迫状の取引に応じる為にここに来た、そうだろう?」
グレーテル「少し……違うの……取引なんて……するつもりないの……ここにはかまど、無いけど……」
グレーテル「悪い人、私がみんな退治する……お姉ちゃんもお兄ちゃんも……私が助ける……」

271 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:24:26 ID:LPB
強面グラサン「兄貴も同じような事言ってたぜ、だが……すまねぇが俺はお前を捕えなきゃなんねぇんだ」
グレーテル「……無理よ、私は……あなたには捕まらない……から……」
強面グラサン「兄妹ってのは似るもんなのか、二人とも強情っつうか…強気すぎやしねぇか」
グレーテル「……そう、かな…?でも、無理よ……?」
強面グラサン「あの小僧ならともかく、嬢ちゃんが俺から逃れられるたぁ思わねぇがな」
スッ
グレーテル「……ラプお姉ちゃん、お願いね」
ラプンツェル「まっかせて、グレーテル!ラプお姉ちゃん頑張るよ!」ピョン
強面グラサン「やっぱり他にも居たってか、だがそんな距離からどうやって小娘を守るつもりだ?」
ラプンツェル「へへーん、グレーテルは守らないもんね!今だよグレーテル!伏せてっ!」ファサッ
グレーテル「うん……」スッ
ラプンツェル「私自慢の長い長い髪よ!グレーテルをいじめるあの恐いオジサンをぐるぐるっと縛り上げちゃえ!!」ファッサァー
ヒュルルヒュル バツンッ
強面グラサン「何…っ!?その異常な長さの髪の毛、テメェただの人間じゃあねぇな!?なにもんだテメェ!」ギリギリッ
ラプンツェル「ふふん!私は『高き塔の髪長姫』ラプンツェルだよっ!」フンス

272 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:26:19 ID:LPB
強面グラサン「ラプンツェルだと…!?どうしておとぎ話の世界のテメェがこんな場所にいやがる!」ギリギリッ
ラプンツェル「ナイショだよ!教えてあげられるのは、私がグレーテルのお姉ちゃんで皆を助けに来たって事だけかな!」
キモオタ(いつの間に姉にwwwそれよりもwww知らない間にwww謎の二つ名を勝手にwwwゴーテル殿達の真似ですなアレwww)コソコソ
キモオタ(しかし、あのグラサン殿の反応は、やはりおとぎ話の世界の住人でござるか……このまま拘束がうまくいかねばプランBにシフトせねば……)
ラプンツェル「グレーテル、作戦通りだよ!囮とか大変だったでしょ、今のうちにこっちに戻ってきてー!」
グレーテル「ううん……平気、キモオタお兄ちゃん反対してたのに……私がやるってわがまま言ったから……でもうまくいった……」
強面グラサン「ググッ…クソッ!どうなってやがんだこの髪の毛、俺の腕力でも引きちぎれねぇだと!?」ギリギリギリッ
ラプンツェル「魔力が流れてる特別な髪の毛だからね!どんな力持ちでも引きちぎるなんて出来ないよ!あっ、でも刃物だったら簡単に切れちゃうけど」
グレーテル「……なんで……それ……言っちゃうの……?」
ラプンツェル「あっ、今のなし!嘘だからね!刃物でも無理だからね!」チラッチラッ
強面グラサン「自らバラすたぁ少し油断が過ぎねぇか、髪長姫よ。だが俺もお前と同じおとぎ話の住人だ、刃物を持ち出すなんざそんなまどろっこしい事する必要はねぇ」
グレーテル「どうする……つもりなの……?」
強面グラサン「テメェの髪の毛が俺の身体を縛りあげるなら、抜け出せばいい。それだけの話じゃねぇか。そうだなぁ、例えば」
強面グラサン「蜂にでも変化して、この髪の毛の拘束からは逃れるってなぁどうだ?」
ドロロンッ

273 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:28:34 ID:LPB
ブーン
ファサファサファサ……
ラプンツェル「恐いオジサンが消えちゃった…!あっ、そっか、あの蜂に変身したんだ!」
グレーテル「……ちっちゃくなれば……ラプお姉ちゃんの髪の毛から逃げられるもんね……」
ドロロンッ
猿人「っとまぁ、こんなもんだ。ついでに元の姿に戻っておくか、もう現実世界の人間に変化している必要もねぇからなぁ」
ラプンツェル「やっぱり外の世界はすごい…!初めて見た!毛むくじゃらの……オサル人間っ!ほらほら、グレーテル!オサル人間だよ!」ユサユサ
グレーテル「あの人、おとぎ話の住人って言ってた……変化が得意な猿人さん……あの人、オサル人間なんて……可愛い呼び名が似合う人じゃないよ……きっと」
ラプンツェル「……?グレーテルはあのお猿さんのおとぎ話知ってるの?」
グレーテル「うん……私、あの猿人さんのおとぎ話も読んだ事……あるよ……ずっと前に、だけど」
グレーテル「おとぎ話【西遊記】の主人公……変化の術や雲に乗る術、いろんな妖術が使えるし……いろんな魔法具持ってる、それに力もとっても強いし素早いの……」
グレーテル「きっと……全部のおとぎ話の中でも一番強いかも……あの猿人さんの名前……知ってるけど、なんてよんだらいいのかな……?」
ラプンツェル「名前知ってるんでしょ?名前で呼んだらいいんじゃないの?」
猿人「あぁ…俺の名前はいっぱいあってな、どの名で呼んだらいいかってのはそういう意味だろ?」
ラプンツェル「イッパイアッテナ……?変な名前だねー」フーン
グレーテル「違うよ……たくさん、名前があるって事だよ……あの猿人さん……すっごく長い時間、何年も何年も生きてるから……」

274 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:30:52 ID:LPB
ラプンツェル「名前がたくさんあるってすごいねー!私なんかひとつだよー」ニコニコ
グレーテル「一番有名な……名前、孫悟空……でいいのかな……?」
猿人「好きに呼びゃあいい。今の俺には、どの名前を名乗る資格も無ぇからよ、ただの猿人と呼んでくれるのがありがたいがな」
グレーテル「どの名前も名乗れない……?それって……悪い事、しちゃってるから……?」
孫悟空「……おしゃべりは終いだ、嬢ちゃん。俺ぁお前を捕えねぇとなんねぇんだ、観念しやがれっ!」ググッ
ヒュヒュッ
ラプンツェル「させないよっ!もっかい私の髪の毛で……!」シュルルルルッ
孫悟空「ありゃあ不意打ちだったからくらっちまっただけだ、テメェがラプンツェルだと解った以上、その髪の毛の拘束はもう通用しねぇ!」ビュバッ
パシパシッ
ラプンツェル「あぁん、全部弾かれちゃう……!グレーテルっ!」グヌヌ
グレーテル「……」スッ
孫悟空「さぁ、グレーテル。嬢ちゃんの兄貴も奥の部屋に捕えてある、大人しく捕まってくれ。嬢ちゃんまで怪我させるのは忍びねぇ」スッ
グレーテル「孫悟空さん……もう一度言うけど……私は、お姉ちゃん達を助けに来たの……」
グレーテル「このマッチで……お姉ちゃん達助けるの……かまどに火をつけるより、もっともっと凄いマッチ……」
シュボッ

275 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:32:50 ID:LPB
孫悟空「こんな時にただのマッチなんざ擦らねぇよなぁ……ってぇなると、まさか【マッチ売りの少女】の幻覚を見せるってぇマッチか!」
グレーテル「そうなの……流石、物知りね……」
グレーテル2「今、孫悟空さんが……見てるのは……」
グレーテル34「魔法具の……マッチの幻覚なの……」
グレーテル51「孫悟空さんには……私が……グレーテルがたくさんいるように見えるよね……?」
グレーテル79「私もそうよ、へんな感じ……でも、こんなにいっぱいいたら……」
総勢約100体のグレーテル「「「どれがホントの私か……わかんないよね……?」」」
孫悟空「なるほど、お嬢ちゃんを助けてくれてるやつはラプンツェルだけじゃねぇってか…上等じゃねぇか!」ニヤッ
コソコソ
キモオタ「っと、ラプンツェル殿、ラプンツェル殿。こっちですぞ、危険な役割をさせて申し訳ありませんでしたな」コソコソ
キモオタ「やはりおとぎ話の住人でしたな、当初の予定通りどこかのタイミングで我輩が奇襲を掛けた方がいいですな。強そうな猿人殿でござるが高速移動とタフネス、両方使えばなんとか……」
ラプンツェル「あっ、キモオタ!マッチの幻覚って凄いね!本当にグレーテルがいっぱいいるよ!みんな可愛い!」
キモオタ「ちょwwwなんで目をつぶっていないでござるかwwwマッチを取りだしたら目をそらすように説明したのにwww」
キモオタ「とにかくあの猿人…孫悟空殿にこの空間はグレーテル殿だらけのロリ部屋に見えてるはずでござる、幻覚のグレーテル殿にまぎれて我々はこの隙に抜け出して司書殿やヘンゼル殿を……」
孫悟空「おい……もう一人、隠れてやがるのは知ってるんだぜ?どうせこの幻覚に紛れて、この部屋を突破するつもりだろうが……甘いッ!」
孫悟空「嬢ちゃんが百居ようが千居ようが、俺にだって似たような事は出来るんでなぁ!」
ブチッ フーッ

276 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:35:54 ID:LPB
パラパラ……ムクムクムクッ
ウキッウキキキキッ
ラプンツェル「こんどはたくさんのお猿さんが…!グレーテルと同じぐらいに増えたよ!?」
キモオタ「毛を引き抜いて…吹き飛ばしましただけで、無数の孫悟空どのが!?」
グレーテル「やっぱり……その妖術、使えるんだ……キモオタお兄ちゃん、ダメだよ……あっちのは幻覚じゃないもん……」
孫悟空「わかってるじゃねぇか、無数のお嬢ちゃんと違って無数の俺じゃあ絵的にムサイがよぉ……こっちは幻覚じゃねぇ、実体のある分身だぜ?」
孫悟空「テメェら倒すんじゃねぇ、捕まえるんだぞ?幻覚の嬢ちゃんなら捕まえられずに消えちまうはずだからな!」
分身孫悟空達「「「うおおおぉぉぉっ!」」」ウキキッキッ
ボウンッボウンボウンボウンボウン
キモオタ「こ、このままだとグレーテル殿が…!まさか相手も分身できるとは……完全に失策でしたぞ!」
孫悟空「さぁどうする、このまま嬢ちゃんは捕えさせてもらうぜっ!」バッ
ラプンツェル「キモオタ!なんとかしないとグレーテルが捕まっちゃうよ!私の髪の毛はもう通用しないって言われちゃったし…」
ワーワー
孫悟空「最後の一人……本物のグレーテルは嬢ちゃん、テメェだ!」ズバッ
グレーテル「……っ」グッ

277 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:38:37 ID:LPB
孫悟空「安心しろ、大人しく捕まれば痛い目にはあわずにすむ…!」
キモオタ「ぶひいいいぃぃ!させませんぞぉぉぉ!!」
孫悟空「この声……っ!?」
ドスドスドス
キモオタ「ぶひいいぃぃぃっ!グレーテル殿は捕えさせませんぞおぉぉ!!!」ババッ
グレーテル「キモオタお兄ちゃんが……私の盾に……!」
キモオタ「グレーテル殿は我輩の大事な友人、傷付けさせはしませんぞぉ!」ググッ
孫悟空「おい……どういうことだ……?」ピタッ
グレーテル「……?」
ラプンツェル「なんだか…様子がおかしいね、動揺してるように見えるよ?」
孫悟空「こいつも幻覚か…?いや、こいつは確かに現実だ……何故だ、何故お前がここに居んだよ…!」
キモオタ「と、突然どうしましたかなwww」コポォ
孫悟空「どうしましたかなじゃねぇ!現実世界の人間の服なんか着やがって…お前はお師匠達と【西遊記】の世界に残ったんじゃねぇのか!?おいテメェ……答えやがれ!」グイッ
孫悟空「…猪八戒!なぜテメェが現実世界に居やがるんだ!」
キモオタ「ちょwwwどういうことですかなwww」コポォ

278 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/27(月)23:42:47 ID:LPB
今日はここまでです
  猪  八  戒  
【西遊記】
粗暴な孫悟空がやりたい放題ヤンチャした結果、お釈迦様に叱られて
ありがたい経を手に入れる旅に行くおとぎ話
あらすじ、あったほうがいいかな?
ヘンゼルとグレーテル。とある消滅したおとぎ話編 次回に続きます

279 :名無しさん@おーぷん :2015/07/27(月)23:45:28 ID:yaB
猪八戒クソワロタwwwww
キモオタ大活躍だなwww

280 :名無しさん@おーぷん :2015/07/28(火)00:35:23 ID:7w2
クッソワロタwwwwwwwwwwww

281 :名無しさん@おーぷん :2015/07/28(火)01:28:57 ID:Vow
乙です!
猪八戒っていうのには驚きました(笑)
続き待ってます!

295 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/29(水)23:30:23 ID:Ti0
西遊記ざっくり登場人物
三蔵法師
三人の守護者を引き連れてありがたい経を手に入れる為に西域へと旅する僧。その肉を食べると不老長寿になれると言われており、悪い妖怪どもに命を狙われる
孫悟空
守護者の一人。粗暴、乱暴、唯我独尊の暴れ猿。天界人ですら手に負えない為お釈迦様の手によって長らく封印されていた。高い身体能力、妖術、魔法具と総合的にハイスペック。亀仙流とは無関係
沙悟浄
守護者の一人。水の妖怪で日本では河童のイメージが強い。他の二人の守護者と比べてキャラが薄い
猪八戒
守護者の一人。元は天界を追放された天界人。修行の為に人間界の女性の胎内に魂を送り込み人生をやり直す。という予定だったが豚の胎内に魂を入れてしまうという痛恨のミスによって誕生した。豚の妖怪。
玉龍
三蔵法師の愛馬。その正体は龍であり、馬のほかには人間の女性に変化する事が出来る。原作ではめっぽう影が薄い

296 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/29(水)23:32:30 ID:Ti0
随分と前 西遊記の世界 集落
・・・
ワーワー ガヤガヤ ワーワー ガヤガヤ
「うわぁぁ!法師様!守護者様!助けてください、見た事のない妖怪が集落にっ!」
「あのうすっぺらい紙切れみたいな妖怪が…次々と民家を壊してもう手がつけられんのじゃぁ!!」
「この集落はもうダメだ!逃げるしかねぇぇ!!」
三蔵法師「落ち着いて、街の皆さま落ち着いてください!あの妖怪は私の守護者達が食いとめます。ですから安心して避難を……」
ワーワー ギャーギャー
三蔵法師「お願いします、落ち着いて!みなさん落ち着いてください!どうか、どうか落ち着いて行動してください!皆さん!」
ギャーギャー ワーワー
三蔵法師「…駄目です、突然の襲撃で皆さんは大混乱。私一人では避難の誘導が間に合わないっ…!」
スッ
トランプ兵「…Target lock on」ガチャッ
三蔵法師「しまった……!いつの間に背後を……!?」
ビュバッ
孫悟空「ッらぁ!テメェ、紙切れ風情が俺の師匠を狙ってんじゃねぇぞコラァ!あの紙切れ野郎を叩きつぶすぞ!伸びやがれ、如意棒!!」ヒュババ

297 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/29(水)23:35:32 ID:Ti0
ドガシャァァ
トランプ兵「…error」ドサッ
三蔵法師「助かりました、悟空。しかし、敵の多い事……この数では流石のあなた達でも危ういのでは…?」
孫悟空「師匠!!弱気になってんじゃねぇ!!師匠は集落の奴等を逃がす役目をやってりゃあいいんだ、あの紙切れ共は俺達がぶちのめす!あんたは守護者を信じてやがれ!」ググッ
三蔵法師「…そうですね、弟子のあなたに鼓舞されているようでは私も僧としてまだまだです」スッ
孫悟空「それと…猪八戒!こいつらは俺達で食い止めるって言ったの忘れちまったか!?今のトランプ兵士取りこぼしたのテメェだろ!!しっかりしろブタァ!!」
猪八戒「ちょwww確かに我輩でござるけどwww豚ってwww直球すぎますぞwww」コポォ
孫悟空「コポォじゃねぇ!!こいつら……このトランプ兵共はおそらく【不思議の国のアリス】の世界から送られてきた刺客だ…!」
孫悟空「誰だかしらねぇが悪意を持って俺達のおとぎ話を襲ってやがる!こんな雑魚共さっさと倒して、親玉を叩かねぇと…!」ギリッ
猪八戒「確かにそうですな。しかし、この猪八戒の一撃を耐えるとは敵も中々やりますぞ……我輩、どうやら本気を出す時が来たようでござるな」キリッ
孫悟空「初めっから本気で行けやブタァ!」ガスッ
猪八戒「ブヒャッ!wwwちょwwwいつもながら孫悟空殿は手厳しいwww」ヒュババッ
沙悟浄「おい。二人ともふざけている場合か?このトランプ兵ども……話には聞いていたが次から次へとキリが無い。次々と潰さねば、ジリ貧だ」シャキンッ
ザッザッザッザッザッ
トランプ兵達「「「……」」」ザッザッザッ
孫悟空「…お師匠にはああ言ったが、確かにすげぇ数だな……こいつぁ、気合い入れ直さねぇとなぁ!!」パンパンッ