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キモオタ「我輩がおとぎ話の世界に行くですとwww」ティンカーベル「そう」
Part83


59 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:25:24 ID:7h6
親指姫「お前にとっては髭を剃る道具でも、私にとっては立派な武器になる。こういう形状の武器が日ノ本にはあるんだったな、確かナギナタという名前の」スッ
ピトッ
親指姫「私は針の剣を操りし騎士、ナギナタは扱った事が無いが…刃でお前の首を撫でるくらいは容易い」
キモオタ「ちょ…洒落になって無いでござるよ…!」
ティンカーベル「キモオタにヒドイことすんのやめてよ!いきなり上がり込んで脅かしてくるとか親指姫は本当に私達の仲間なの!?」
親指姫「仲間…?私はまだ認めてはいない。お前が早とちりしているだけだ」フンッ
ティンカーベル「じゃあやっぱ敵なんだ…!いきなり首筋にカミソリ添えてくるとか敵じゃなきゃそんな事しないよ!」キッ
親指姫「本当に早とちりが好きな奴だな。味方ではない…だけどお前達の敵でもない、少なくとも今はな」
ティンカーベル「味方でもないし敵でもないとかわけの分かんないことばっかり…!バーカ!この…バーカ!」
キモオタ「お、落ち着くでござるよティンカーベル殿。親指姫殿は我輩が何故おとぎ話の世界を救っているのか聞きたいのでござったな……話さなければ我輩ヤバそうでござるし…」

60 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:26:30 ID:7h6
親指姫「ああ、そうだ。誤解の無いように言っておく、私は耳触りの良い言葉を求めている訳じゃあない」
親指姫「私達の様なおとぎ話の世界の住人ならまだ解る、自分の世界を救うのは当然の事だからだ。だが現実世界の人間であるお前にはおとぎ話の世界を救う明確なメリットは無い。それなのに命の危険を冒してもおとぎ話の世界へ係わる理由は何だ?何が貴様をそうさせる?」
親指姫「異世界への好奇心やおとぎ話の世界への憐れみ、くだらない超常への期待…そんな興味本位で係わられたら迷惑だ。お前にとっては単なるおとぎ話かもしれないが、こっちは世界の命運をかけて戦っているのだからな」
ティンカーベル「ちょっと!キモオタはそんなふざけた気持ちでおとぎ話に係わったりなんかしてないんだからね!」プンスカ
親指姫「少し黙ってくれティンカーベル。私はその男の意思をその男の口から直接聞きたい」
親指姫「キモオタ。お前がおとぎ話を救う理由を私に聞かせてもらおう」
キモオタ「それは……約束したでござるからな」
キモオタ「我輩は約束したのでござるよ。マッチ売り殿と…もうおとぎ話は消滅させないと」

61 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:28:07 ID:7h6
親指姫「マッチ売りというと…【マッチ売りの少女】の主人公の事だな?」
キモオタ「そうでござる。我輩たちが【マッチ売りの少女】の世界へ向かった時出会った女の子で…父親から虐待を受け、寒空の下毎晩毎晩売れもしないマッチを売り歩く…そんな可哀そうな女の子でござった」
キモオタ「親からの虐待に耐え、空腹に耐え、辛く厳しい生活に耐え…それでもあの子は我輩に笑いかけてくれたのでござるよ。幸せになれる日が来ると信じて」
キモオタ「しかしでござるな、ドロシー殿が…自分がおとぎ話の世界の住人だと知らないマッチ売り殿に現実を突きつけたのでござる。寒空の中、彼女の健気さや努力は報われずに死んでしまうと…マッチ売り殿に教えたのでござる」
ティンカーベル「そうだったね…ドロシーが【マッチ売りの少女】を消滅させるために結末をマッチ売りちゃんに教えたんだよね。マッチ売りちゃんが死にたくないって言って逃げ出しちゃえばおとぎ話が消えるから…それを狙ったんだ」
親指姫「……続けてくれ」
キモオタ「しかし、実際にはそうはならなかったでござる」
キモオタ「最終的に…マッチ売り殿は自分の結末を受け入れたのでござる。報われず死んでいったとしても【マッチ売りの少女】のおとぎ話を読んだ現実世界の子供たちの糧になるなら…」
キモオタ「自分のおとぎ話が…自分の境遇が…みんなを幸せにするためのお手伝いができているのなら、みんなが幸せになるのなら嬉しいと言って息を引き取ったのでござる」
キモオタ「その時、マッチ売り殿はこうも言ってくれたでござる。おとぎ話の世界を救っているお兄ちゃんはもっとすごいと…みんなが消えないようにおとぎ話の世界を守ってねと…」
親指姫「……」
キモオタ「だから、我輩はおとぎ話の世界を守る旅を続けているのでござる」
キモオタ「マッチ売り殿は現実世界の子供たちの幸せのために自分の運命を受け入れた。ならば我輩に出来るのは…同じように子供達のために作られたおとぎ話を消滅から救う事でござる」
キモオタ「みんなが…子供たちが幸せになる事が、天国に居るマッチ売り殿を笑顔にする唯一の方法でござるからな」

62 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:30:39 ID:7h6
親指姫「…お前の考えはわかった」
キモオタ「もちろん最初からの目的であるティンカーベル殿の世界も取り戻したいでござるし事情を知って見過ごせないとか理由はほかにもありますがな、我輩がおとぎ話の世界を救う根本はここでござるよ」
ティンカーベル「親指姫!これでもキモオタが興味本位で首を突っ込んでるって言える?キモオタはちゃんと考えてくれてるんだよ、マッチ売りちゃんやみんなのこと!」プンスカ
親指姫「……お前h
ガターンッ!!
白鳥「ンナハハハ!話は聞かせてもらったよ…キモオタ君!ティンカーベルちゃん!」スワーン
キモオタ「ちょwww今度は何なんですかなwwwいきなりクローゼットから鳥が出てきましたぞwww」コポォ
親指姫「貴様!お前はまだ隠れている手筈d
白鳥「僕は感動した…!女の子との約束のために世界を守るなんて美しいじゃないか!それに僕達の妹同然のあの子をそんなに想ってくれてるなんて嬉しいよ!」
ティンカーベル「妹…?もうっ!親指姫もあんたも突然現れて良くわかんないことばっかり言って…混乱しちゃうよ!」プンスカ
白鳥「キモオタ君は外見はまぁアレだけど心は美しいってわかったよ!これは一番大事な事だからね!何より白く美しい心を持っていれば外見が少しくらいアレでもいいのさ!」スワーン
キモオタ「外見がwwwアレwwwそもそもお主は何者ですかなwwww喋る鳥でござるしwwwおとぎ話の住人でござろうwww」
白鳥「おっと、挨拶が遅れてしまって申し訳なかったね!僕は白鳥、みんなが大好きな超絶大人気おとぎ話【みにくいアヒルの子】の主人公にして絶世のイケメンなんd
ブスリッ
白鳥「痛っ!おい!なんで自己紹介してる時に針を突き刺すんだよ!もうちょっとタイミングとか考えて刺すべきで…」
親指姫「黙れ貴様ッ!何故当初の予定通りにやらないんだ!私の合図があるまでクローゼットに隠れている手筈だろう!」ギリッ
ブスブスッ
白鳥「痛っ!痛いって言ってるだろ!あのままじゃ僕達が悪い奴だと誤解されそうだから出て来たんだよ僕は!」
ギャーギャー ギャーギャー

63 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:32:23 ID:7h6
・・・
・・・
・・・
キモオタ「白鳥殿が何を飲むかわからなかった故wwwミネラルウォーターでござるがwww」ゴトッ
白鳥「いやいや、ありがとう!突然押し掛けたどころか忍び込んだのにもてなして貰っちゃって悪いなぁー」ハハハ
キモオタ「親指姫殿はオレンジジュースでいいですかなwww」スッ
ティンカーベル「私のカップ貸してあげるんだから感謝してよね!」
親指姫「……」フンッ
白鳥「おいー、お前折角キモオタ君が用意してくれたんだからお礼くらい言うのが筋だろー?」ヒソヒソ
親指姫「……結構だ、あいにく喉は乾いていないんだ」フイッ
キモオタ「そうでござるかwwwそれはさておきwwwこれでようやく落ち着きましたなwww」
ティンカーベル「うん、カミソリで脅されたりあんなに大騒ぎしてたら話なんかできないもんね。キチンとテーブルを囲んで、お話しできる状況を作らないとね!」
キモオタ「そうですなwwwではお二人が何故我輩たちの元にやってきたのか伺いたいwww」コポォ
白鳥「うん、そうだねぇ…まずは改めて自己紹介をしておくよ。さっきは途中になったからね!僕は【みにくいアヒルの子】の主人公、白鳥さ。白鳥って呼び捨てでもいいしイケメンでもハンサムでも超ハンサムでも好きなように読んでくれて構わないよ。それでこっちが…」
親指姫「おとぎ話【親指姫】の主人公、親指姫だ」フンッ
ティンカーベル「ぷーっ!自分で姫だってー!」クスクス
親指姫「貴様…!私を愚弄するか、その羽引き抜いてやる!」スチャッ
ティンカーベル「べーっだ!私よりちっちゃいのに出来るわけ無いじゃん!」ベーッ
キモオタ「ちょwww落ち着くでござるよwwwティンカーベル殿も挑発してはダメですぞwww」コポォ

64 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:35:06 ID:7h6
ティンカーベル「だって親指姫はキモオタに酷い事したのにちゃんと謝らないんだよ?正直に言うとさ、結構ヤな感じだよ…?」ヒソヒソ
キモオタ「まぁまぁwwwこっちまで挑発しだしたら収拾が付きませんからなwwwようやく落ち着いて話ができる状態になったのでござるしwww」ヒソヒソ
ティンカーベル「キモオタがいいならいいけど…私はあんまり好きじゃないな、親指姫の事……」ジーッ
親指姫「聞こえているぞ。だが私もその方が助かる、お前と慣れ合いをしなくて済むからな…虫は苦手なんだ」フンッ
ティンカーベル「私の事を虫扱いした!もういいでしょ!あいつと話なんかしても意味無いよ!」プンスカ
キモオタ「ティンカーベル殿が挑発したのも原因のひとつでござろうwwwお互い様ですぞwww」
ティンカーベル「うーっ……絵本で読んだ【親指姫】だともっと可憐で純粋な女の子だったのに、イメージと全然違うよ…がっかりだよ!」キッ
親指姫「…勝手に期待しておいてイメージと違うなんて言われていい迷惑だ」フイッ
ティンカーベル「もーっ!だからなんでそんな憎まれ口叩くの!?キモオター!あいつなんとかしてよ!」プリプリ
キモオタ「まぁまぁwww話が進まないでござるのでwwwここは堪えていただきたいwww」コポォ
親指姫「それにあのおとぎ話の私は…過去のものだ。私はもうあの頃の自分とは違う、その場の雰囲気や周りの連中に振り回されて、運命に流されるままの小娘じゃあない」フイッ
キモオタ(確か…【親指姫】は主人公の親指姫殿がその体の小ささゆえに周囲に翻弄される内容でしたな。カエルやコガネムシには誘拐され、モグラには嫁にさせられそうになり…)
親指姫「私はもう易々と誘拐されるほど弱くない。自分の居場所は自分で決める、望まない婚姻を受けることもないし行きたくない場所へ行く事もしない」
親指姫「自分の身の振り方は全て自分で決める。だからお前達を信用するのは私が心からお前達を信用したと思った時だけだ」キッ
白鳥「ああもう、こうなったらもう僕の話なんか聞かないんだよなぁ……」ボソッ
親指姫「女王からの指示はお前達への顔合わせだ。その任務は遂行する、だがそれ以上の慣れ合いは御免だ」フイッ

65 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:38:10 ID:7h6
白鳥「お前がキモオタ君に…現実世界の人間にそんな態度を取る理由はまぁ察しがつくけどさ、ここは仲良くやろうよ。同じ目的を持つ仲間なんだから」
親指姫「私はまだこいつらの事を認めていない。自分が認めてもいない奴と行動を共にするのは私の為にもならない…こいつらの為にもならない」フイッ
白鳥「頑固だなぁ…じゃあ今回ばっかりは僕が真面目に仕事するしかないかな!」キリッ
親指姫「普段から真面目に仕事をしろ。いつもは私が交渉や説明をしているんだ、たまにはお前がやればいい」
白鳥「やれやれ、イケメンは辛いよ…えっと、キモオタ君にティンカーベルちゃん、ごめんね!こいつ滅茶苦茶態度悪いけど…根は良い奴だから、ちょっとずつ慣れてやってよ!」ハハハ
キモオタ「親指姫殿がデレる日は来るのでござろうかwwwまぁ了解でござるwwwうちの妖精も大概口はよろしくないのでお互いさまでござるなwww」コポォ
ティンカーベル「ちょっと!私は口悪くなんかないでしょ!」ゲシゲシッ
親指姫「……」フンッ
白鳥「さてと、じゃあ真面目に本題へ入ろうかな!」
キモオタ「ところで先ほどの『女王』というのは……?」

66 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:39:01 ID:7h6
白鳥「やっぱりそこからかな、えーっと君達と僕達の目標は同じなのさ。今おとぎ話を荒らして周ってるアリスちゃんとドロシーちゃん、その一派を止める事。そしておとぎ話の消滅を防ぐ事」
白鳥「君達は単独で行動してるけど、僕達の女王はいろんなおとぎ話に協力を求めてるんだ。完結しているおとぎ話には有事の際の協力を、それ以外のおとぎ話には注意喚起を。そんな風に行動していて、その指揮をとってくれているのさ!」
ティンカーベル「簡単に言っちゃうと、アリスとドロシー対策本部のリーダーって感じ?」
白鳥「ンナハハハ、まぁそうなるね!だから女王は既に同じ目標に向けて動いている君達に挨拶をしてくるように僕達に命じたんだ。親指姫はこんな態度だけど、女王は君達に協力するつもりみたいだから安心していいよ!」
キモオタ「それはありがたいwwwしかしその様な大役を担っているとはwwwよほどの実力者でござろうなwww」コポォ
白鳥「うん、女王の実力はすごいよ!それにその美しさと言ったらもうね…ぶっちゃけ世界一だよ。まぁ、世界一は二人いるんだけどね?そしてそれは何を隠そうこの僕なんだよね…!これは既に周知の事実かな?ンナハハハ」スワーン
キモオタ「ほうwww」
ティンカーベル「……うん」ヒキ
親指姫「……真面目にしろ」ブスリッ
白鳥「痛っ!僕のペースでやらせてよ!僕はいつだって真面目なんだよ!真面目に自分の美しさに誇りを持ってるんだ!」

67 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:41:01 ID:7h6
ティンカーベル「ところでその女王?ってなんのおとぎ話の人?私達も会ったときに挨拶しなきゃだよね、教えてくれると嬉しいんだけど」
白鳥「もちろん!女王はおとぎ話【雪の女王】の登場人物……まぁタイトルそのままなんだけど僕達の指揮をとってくれている女王こそ、雪の女王なんだ!」
ティンカーベル「雪の女王…!!」
キモオタ「ほうwwwまさかの雪の女王ですかなwww」コポォ
白鳥「ん?どうかしたかい?雪の女王、意外だったかな?女王は屈指の魔力を持ってるし大役に相応しい方だと思うけど……」
キモオタ「屈指の魔力を持ってるとか頼りになりますなwww何も怖くないwww風よwww吹けwww」コポォ
ティンカーベル「白鳥!雪の女王にお願いして!雪の女王が生成した結晶が欲しいんだよ!それと悪魔の鏡の破片!」バッ
白鳥「ちょ、ちょっと待ってよ。どういうことだい?」
キモオタ「ティンカーベル殿がアリス殿達に対抗する為に依頼している武器があるのでござるが、雪の女王殿の生成した結晶と鏡の破片がその強化に必要なのでござるwww」
ティンカーベル「そうなの!雪の女王が手伝ってくれたら私のスリングショットで海が凍りつくの!」ワクワク
白鳥「ンナハハ、なるほど!そういうことなら僕からもお願いしておくよ!女王の生成する氷の結晶は美しいから驚くと思うよ!どれくらい美しいかっていうと僕n
ブスリッ
白鳥「痛っ!せめて最後まで言わせるとかそういう配慮をしてよ!」
親指姫「女王…雪の女王がお前達に好意的だという事は伝えた。女王はお前達に味方するだろう、だがせいぜい迷惑をかけないようにな。必要以上に頼る事も控えろ」フンッ
ティンカーベル「わかってるよそんなの!バーカ!」キッ
キモオタ「ティンカーベル殿wwwダメですぞwww」
親指姫「行くぞ、白鳥。任務達成でいいだろう。これ以上こんなところで油を売っている暇はない」

68 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:44:35 ID:7h6
白鳥「せっかちだなお前は…確かにこのあとも予定があるから長居は出来ないけど」
キモオタ「白鳥殿www女王殿に伝えていただきたいwww同じ目標を持つ者同士www我々はいつでも女王殿に協力をするとwww」
ティンカーベル「うん!私達は女王と比べたらちょっと頼りないかもしれないけど、頑張っておとぎ話が消えるの防ぐから!」ニコニコ
キモオタ「親指姫殿には認めてもらえてないでござるがwwwゆくゆくは協力し合いたいですぞwww仲間でござろうwww」
親指姫「それは今後のお前次第だな。私に信用されるような男になってみせろ、話はそれからだ」フンッ
キモオタ「ドゥフwwwわかりましたぞwww」
ティンカーベル「すぐにでも私達がすっごく頼りになるって思い知らせてやるからね!楽しみにしといてよね!」プンプン
親指姫「実力が伴っていない自信なんかに私は期待しない」フッ
ティンカーベル「キィーッ!キモオター!もう…あいつ…あいつー!!もうやだよー!なんなの…なんなのもぉぉー!」バシンバシン
キモオタ「落ち着くでござるwwwもう少し煽り耐性をつけるでござるよwwwティンカーベル殿www」
白鳥「もうちょっと君達と話をしたいけど時間もないし、これ以上長居するとティンカーベルちゃんの血管が切れてしまいそうだからね!悪いけど、そろそろ行くよ」スワーン
キモオタ「では窓を開けますかなwww」ガラガラ
白鳥「助かるよ!ではキモオタ君、ティンカーベルちゃん!今日は急に押し掛けて試すような真似までして悪かったね!お互いに頑張っておとぎ話の世界を救おうじゃないか!」
キモオタ「そうですなwwwではまたいずれwww」
ティンカーベル「うん!白鳥はまたいつでも遊びに来て良いよ!白鳥だけね!」キッ
親指姫「……」フンッ
白鳥「ああ!それじゃあまた会おう!次会うときは、僕はより美しく麗しくなっているから期待していてくれ!ンナハハハ!」
バサバサッ!

69 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:47:12 ID:7h6
・・・
現実世界 空
白鳥「いやー、良かったね!キモオタ君もティンカーベルちゃんも悪い奴じゃなさそうだ!ンナハハハ!」
親指姫「どうだか…一度会ったくらいじゃあ本性なんかわかったもんじゃない」
白鳥「まーたそんな事言って!本当はそこまであの二人の事を信用してないわけじゃないんだろ?」
親指姫「……何故そんな風に思う?」
白鳥「本当にキモオタ君を信用して居なかったら僕が飛び出す前に首を斬りつけていただろうしね。遠目でお前がそういうそぶりを見せなかったから、僕はすぐには飛びなさなかったわけだし」
親指姫「【マッチ売りの少女】の名前を出されて…少し迷っただけだ。思っていたよりはまともな理由を持っていたからな」
親指姫「だが、現実世界の人間を軽々しく信用するのは…どうかと私は思う」
白鳥「……まぁ、お前の言いたい事はわかるけどさー」
親指姫「覚えているか?以前…雪の女王が言っていた、もう自分が現実世界に行く事はなるべく避けたいと…。だからこそ現実世界へ行くのは私達に任せたんだろう」
白鳥「そうだったね、まぁ理由までは聞けなかったけど…女王は現実世界に何か辛い思い出でもあるのかな?」
親指姫「女王が現実世界へ足を運んでいた事があるのは事実だからな。その時に何か辛い事があったのかもしれない。現実世界の人間に裏切られたとか傷つけられたとか、そういった類の」
親指姫「だったら、軽々しく現実世界の人間を信用して…女王が苦しむようなことになってしまう事は避けたい。あいつと協力するのが女王の意向だとしてもだ」

70 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:49:27 ID:7h6
白鳥「それは僕も同じ気持ちだけどさ、女王は強い方だし大丈夫さ。それに彼の言葉通り、マッチ売りちゃんの事を想っての行動なのはきっと嘘偽りないと思うよ?」
親指姫「……そこは認める。マッチ売りについて話す時のあの目は信用に値するものだ。だが…それだけじゃあ不足だ」
白鳥「まぁ、そこはぼちぼちお互いの信頼関係を深めていくしかないか。だからもうちょっとその口の悪さなんとかしようよ。ティンカーベルちゃんには確実に嫌われてるよ」
親指姫「別に構わない。誰かに好かれるように気を使いながら生きれば、自分の事を好きでいられなくなるからな」
白鳥「またそんな風に言って…いずれは花の王国にも戻るんだろ?お前はお姫さまなんだからある程度は愛想よくしないとあとで困るぞ?」
親指姫「…花の王子には黙って出てきたと言っただろ。あの王国に私の居場所はもう無い、自分の好きなように生きたくて大空に逃げ出した私に帰る場所なんか、もう無い」
白鳥「…待ってるんじゃないの?王子様。アリスちゃん達の一件が終わったら一度帰ったら?」
親指姫「しつこいぞ、帰らないと言っている。私はもう花の王子の妃マイアじゃあないんだ。自分が納得できる生き方を探してあてもなく旅をする…ただの親指姫だ」
白鳥「やれやれ…頑固な奴だなお前はー…自分が納得できる生き方もいいけどさ、自分に嘘付いたって仕方無いだろー?」
親指姫「大きなお世話だ、それに誰が頑固だ?大体、お前の耳障りなナルシスト発言に比べれば相当マシだろう」フンッ
白鳥「ナルシスト発言…?いや、僕は事実を言ってるだけでナルシストなつもりなんて全然ないんだけd
ブスリ
白鳥「痛っ!?なんでだ!?今刺された理由は本当にわからない!」
親指姫「……黙れ真性ナルシストが。もういい、黙って飛べ」フイッ

71 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:51:08 ID:7h6
現実世界 キモオタの部屋
ティンカーベル「もぉー!あいつ嫌いだ、私!」プリプリ
キモオタ「まぁまぁwww冷めてしまったベーコンをチンしましたぞwww」
ティンカーベル「あいつ…なんなの!なんなの!あんな言い方しなくたっていいのに!」ガツガツ
キモオタ「しかしwwwシェヘラザード殿が言っていた協力者が雪の女王殿だったとはwww驚きですなwww」コポォ
ティンカーベル「うん!でもこれで私もついにものすごく強い武器が手に入るんだよ!」ワクワク
キモオタ「いずれ雪の女王殿に挨拶しなければなりませんなwww」
ティンカーベル「絶対にする!ちゃんとお礼言わなきゃいけないからね、でも今日こなかったって事は忙しいってことだよね?」
キモオタ「まぁ様々なおとぎ話に協力をしてもらい、それを指揮しているというのでござるからな…なかなか多忙でござろうwww」
ティンカーベル「でもさ、今まで以上にいろんな人が手伝ってくれるって事はもっと早くあいつらの悪だくみを止められるってことだし、それに……」
ティンカーベル「協力してくれる仲間が居るって事だけでも、すっごく嬉しいよね!」
キモオタ「そうですなwwwアリス殿達もこれまでのように易々とおとぎ話を消して周る事は出来ないでしょうしなwww」コポォ
ティンカーベル「よーし!やる気出てきたね!ごはん食べて魔法使いの所行こうよ!」ニコニコ
キモオタ(やれやれwww多少は機嫌が戻りましたなwww)
ピロリピロリ
ティンカーベル「あ、キモオター!おはなしウォッチがピロピロいってるよー?」モグモグ
キモオタ「おおっとwww誰でござるかなwww」コポォ

72 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:53:52 ID:7h6
ピッ
ラプンツェルの声「おーい!キモオター!ティンクー!聞こえてるー?」
キモオタ「おおwwwその声はラプンツェル殿ですなwww我々は元気ですぞwww」コポォ
ラプンツェルの声「キモオタだ!元気ならよかったよー!なんだか久しぶりな感じだね!」ニコニコ
ティンカーベル「久しぶりって、この間まで一緒に居たじゃん!まだ一週間くらいしか経ってないのにー」ケラケラ
ラプンツェルの声「だってさー、あの頃は毎日塔に遊びに来てくれてたでしょ?だからいつも一緒に居たのに急にいなくなっちゃったから、なんか久しぶりだなーって思っちゃったんだよ」ニコニコ
キモオタ「その元気そうな声を聞く限りwwwラプンツェル殿はいつも通りという感じですなwww変わりはないですかなwww」
ラプンツェルの声「うん!いろいろ調べ事したりして塔でおーじと一緒に暮らしてるよ!塔に出入り口作ってもらったからもう髪の毛たらす事もなくなっちゃったけど、そのぶんママといつでも会えるんだよ!嬉しいな〜♪」ニコニコ
ティンカーベル「いろいろ環境変わったから大変だね!そーいえば王子とはまだ結婚しないんだっけ?」
ラプンツェルの声「うん、でもおーじのママの病気と私のママの身体を治す方法を見つけてから結婚する約束したよ!」
キモオタ「夢をかなえてから改めて婚姻というわけですなwww相変わらずのリア充ですなwww」コポォ
ラプンツェルの声「あっ!それとねそれとね、おーじがケジメだからって言ってこの前、おーじのパパに一緒に挨拶に行ったよ!婚約のほーこく!」ニコニコ
キモオタ「確か王子殿は婚約者を探す旅の途中でしたからな、相手が見つかった以上国王に報告するのは道理ですからなwww」
ラプンツェルの声「でもね、なんか変な人だったよおーじのパパ」
ティンカーベル「変な人?王子は真面目そうなのに、お父さんはおかしな人なんだ?」
ラプンツェルの声「なんかねー……こんな感じだったよ」
・・・

73 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:56:25 ID:7h6
ラプンツェルの世界 王子の国の城・王座の間(回想)
王子「いいかい、ラプンツェル。遂に国王へ婚約の報告をする時が来た…でも国王は礼儀作法にとても厳しい、挨拶の時は静かに大人しくして欲しい。そして言葉遣いには十分に気をつけて、いいね?」
ラプンツェル「わかった!私と王子の結婚を認めてもらわないといけないからね!国王とも仲良くするよ!」フンス
王子「いや、仲良くするのではなくて…ちゃんとしてるところ、見てもらわないといけないって話だからね?」
ラプンツェル「まかせて!ちゃんと挨拶できるよ、ママと練習したからね!」
王子(ゴーテルさんと練習したのか…だったら大丈夫かな…?)
兵士「王子様、国王様が到着なさいました!」ビシッ
国王「……」ゴゴゴゴゴ
王子「(相変わらずの威圧感だ…!)父上…本日は急な話にもかかわらずお時間を頂k
ラプンツェル「こんにちわー!はじめましてパパ!私はラプンツェルだよ!」ニコニコ
国王「……一国の王に対しての振る舞いがそれか…貴様、国王たる私を前にしてパパとはどういうつもりだ……!」ギロリ
ラプンツェル「え?だって、国王は王子のパパでしょ?だから私が王子と結婚したら、国王は私のパパ!」ニコニコ
国王「そのような事を話しているのではない!貴様、ふざけているのか!?」
ラプンツェル「ふざけてないよ!あっ…おとーさんって呼んだ方がよかったかな?おーじ、私なんか間違えちゃった?」クルッ
国王「……」ゴゴゴゴゴ
王子(あっ、大丈夫じゃないこれ…)
ラプンツェル「でもでも!私ね!一生懸命頑張って王子のお嫁さんするから!だからよろしくね!おとーさん!」ニコニコ
国王「……王子、話がある。早急に私の部屋へ一人で来るように」スッ
王子「……承知しました」
・・・

74 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)22:59:44 ID:7h6
ラプンツェルの声「みたいな感じだったよ!シャイなおとーさんなのかな?」
キモオタ「絶対それ怒られてるやつでござるよwww王子殿がwww」コポォ
ティンカーベル「大丈夫なの?ちゃんと結婚させてもらえるの?」
ラプンツェルの声「それは大丈夫!王子がそれは絶対に説得するって言ってたし、どうしても駄目ならママが魔女だって言えば大丈夫だってママが言ってた!」ニコニコ
キモオタ「まぁ、国王からしてみれば『魔女の娘』というのは最大の口説き文句でしょうなwww魔女とのパイプがあればいろいろと捗るでござろうしwww」
ティンカーベル「なーんかいろいろ大変なんだね、愛し合っててもすぐに結婚できないなんてさー」
キモオタ「主に大変なのは王子殿でござるがなwww」
ラプンツェルの声「あっ、でもね?今日はその事をお話しする為に連絡したんじゃないの!もっと良い事があるんだよー」ニコニコ
ティンカーベル「いいこと?なになに?何があるの?」
ラプンツェルの声「実はね、ママと一緒に別の世界に出かけて来てるんだけどねー…すごいよ!今日だけでお友達が新しく二人も出来たんだよ!」フンス
キモオタ「ほうwww新たな友人が二人もwwwそれはおめでとうでござるなwww」コポォ
ラプンツェルの声「それでね、二人ともキモオタとティンクのお友達みたいだから一緒に遊ぼうよ!今ね、お城のすぐ下にある町に向かってるの!私、馬車って初めて乗った!」
ティンカーベル「行く行く!ちょっとくらいなら良いよね、キモオタ!」
キモオタ「まぁwww少しくらいならいいでござるけどwwwちなみにその友達とは誰ですかなwww」
ラプンツェルの声「それじゃあヒント!キラキラの靴を履いた女の子とキラキラした武器を持った男の子だよ!」
ラプンツェルの声「それじゃ、また後でね!先に町で遊んでるから、キモオタ達も急いで来てねー!」ニコニコ

75 :◆oBwZbn5S8kKC :2015/07/01(水)23:09:36 ID:7h6
今日はここまでです
ざっくり説明【親指姫】
花から生まれた親指に満たない大きさの親指姫
その体の小ささと可愛らしさからカエルやコガネムシにお嫁さんとして誘拐されます。特にコガネムシが酷くて、誘拐した後は放置
お節介だけど優しいネズミのおばさんと出会いしばらく幸せに暮らすものの半ば無理矢理モグラのおっさんと結婚させられそうになる親指姫
断りきれない親指姫はツバメと一緒に花の王国へ旅立ち、王国で花の王子に見初められた親指姫はマイアという名前を貰い幸せに暮らす
前半の親指姫の振り回されっぷりがひどい
ヘンゼルとグレーテル。とある消滅したおとぎ話編 次回に続きます

76 :名無しさん@おーぷん :2015/07/02(木)01:18:37 ID:lyj
>>1さん乙です!!
まさかの更新にびっくりしましたが、今日も楽しかったです
寝る前に美味しい気持ちになれました
ありがとうございます…
次回の更新も楽しみに待ってます!!

80 :裸王のファン :2015/07/02(木)02:16:56 ID:L4v
更新お疲れ様です。
キモオタの意志かっこいいな!久々に、裸王の活躍も見たいです。

81 :名無しさん@おーぷん :2015/07/02(木)10:43:21 ID:J2i
更新乙です(´∀`)
親指姫は赤ずきんちゃん以上にツンがきついなぁ…。ツンツンツンデレ?
キモオタの格好いいところが見れて幸せです!マッチ売りちゃんのところで涙出たよ…

84 :名無しさん@おーぷん :2015/07/03(金)23:07:28 ID:49e

キラキラした武器ってなんだよ。と思ったけどそういえばあの刀デコられてたなwww

85 :名無しさん@おーぷん :2015/07/04(土)17:31:56 ID:lWN
>>84
ワロタwwwwww
そういうことかwwwwww